JPH06287853A - 吸湿性不織布 - Google Patents

吸湿性不織布

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JPH06287853A
JPH06287853A JP5098519A JP9851993A JPH06287853A JP H06287853 A JPH06287853 A JP H06287853A JP 5098519 A JP5098519 A JP 5098519A JP 9851993 A JP9851993 A JP 9851993A JP H06287853 A JPH06287853 A JP H06287853A
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JP
Japan
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fiber
polymer
nonwoven fabric
core
sheath
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Application number
JP5098519A
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English (en)
Inventor
Takayuki Imamura
高之 今村
Masatoshi Morita
正敏 森田
Hiroko Yamagiwa
裕子 山際
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Nippon Ester Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸湿速度が早く,品質保証のために乾燥状態
に保つ必要のある食品,医薬品,化粧品,精密機械など
の広い分野において用いるシート状乾燥剤として好適な
不織布を提供する。 【構成】 ポリエチレンテレフタレートを芯成分,平均
粒径5μmの硫酸マグネシウムを25%含有し,かつ芯
成分の重合体の融点より低い融点を有する高密度ポリエ
チレンを鞘成分とする芯鞘型複合繊維を少なくとも50
重量%含有する不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,品質保証のために乾燥
状態に保つ必要のある食品,医薬品,化粧品,精密機械
などの広い分野において用いるシート状乾燥剤として好
適な不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より,食品,医薬品,化粧品,精密
機械などの広い分野で,吸湿に起因する腐敗,酸化等に
よる品質劣化を防ぐため,シリカゲルや塩化カルシウム
等の乾燥剤が用いられている。しかし,これらの乾燥剤
は,紙や不織布に包装されたり,容器に入れられた状態
で用いられるため,包装が破損して商品が汚染された
り,充分な乾燥効果が得られないという問題があった。
これらの問題点を解決すべく,特開平3−109917
号公報には,硫酸マグネシウムを添加した調湿性樹脂が
提案されている。この方法によれば,前述の問題に対し
て一応の改善はなされたが,調湿性樹脂は厚みをはじめ
とする寸法,形態に制限があり,表面積が小さく,吸湿
速度が小さいという問題があった。また,柔軟性に欠
け,商品とケースとの間に入れる乾燥剤としては用途が
制限されるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,吸湿速度が
早く,品質保証のために乾燥状態に保つ必要のある食
品,医薬品,化粧品,精密機械などの広い分野において
用いるシート状乾燥剤として好適な不織布を提供しよう
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記目的を達
成するものであり,その要旨は,少なくとも繊維表面
が,平均粒径10μm以下である硫酸マグネシウムを1
〜50wt%含有する繊維形成性熱可塑性重合体からな
る繊維を少なくとも50wt%含有することを特徴とす
る吸湿性不織布にある。また,本発明の要旨は,繊維形
成性熱可塑性重合体を芯成分,平均粒径が10μm以下
である硫酸マグネシウムを1〜50wt%含有し,かつ
前記重合体より少なくとも30℃以上低い融点を有する
繊維形成性熱可塑性重合体を鞘成分とする芯鞘型複合繊
維を少なくとも50wt%含有することを特徴とする吸
湿性不織布である。
【0005】以下,本発明について詳細に説明する。本
発明の不織布を構成する繊維は,通常,不織布の構成繊
維として用いられる繊維形成性熱可塑性重合体からなる
ものである。繊維形成性熱可塑性重合体としては,例え
ば,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフ
タレート,また,これらを主成分とし,イソフタル酸や
フタル酸などの芳香族ジカルボン酸類,アジピン酸やド
デカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸類,ビスフエノー
ルAなどの芳香族ジオール類,トリメチレングリコール
などのグリコール類などが共重合された共重合ポリエス
テル,ナイロン−6,ナイロン−66,ナイロン−61
0,ナイロン−46などのナイロン,低密度ポリエチレ
ン,中密度ポリエチレン,高密度ポリエチレン,線状低
密度ポリエチレン,ポリプロピレンなどのポリオレフイ
ンが挙げられる。
【0006】また,不織布に強度を必要とする分野で
は,本発明の不織布を構成する繊維は,繊維形成性熱可
塑性重合体を芯成分,前記重合体より少なくとも30℃
低い融点を有する繊維形成性熱可塑性重合体を鞘成分と
する芯鞘型複合繊維を用いる。この繊維において,芯成
分と鞘成分の重合体の融点の差が30℃未満であると,
繊維をウエブ化して,熱接着処理により繊維間を熱接着
させて不織布化するに際して,高温で処理すると,繊維
表面の鞘成分の重合体が少なくとも繊維交差点では融解
して繊維同志が接着されるものの,芯成分の重合体が熱
劣化して繊維全体の引張り強度が低下するため,不織布
の引張り強度が低下する。一方,低温で処理すると,芯
成分の重合体は熱劣化しないものの,鞘成分の重合体が
繊維交差点で十分融解しないので繊維同志が接着せず,
不織布としての強度が低下し,極端な場合には,不織布
の形態さえ保持されない。したがって,鞘成分の重合体
が少なくとも部分的に融解し,かつ芯成分の重合体が熱
劣化しないように熱接着処理を施して強力に優れた不織
布を得るには,芯成分と鞘成分の重合体の融点差を少な
くとも30℃とすることが必要である。
【0007】芯成分の重合体,鞘成分の重合体の組合せ
は,互いに相溶性のあるものが好ましい。具体的な組合
せとして,芯成分の重合体としてポリエチレンテレフタ
レート,鞘成分の重合体としてポリエチレンやポリプロ
ピレンを用いたポリエステル/ポリオレフインの芯鞘型
構造,芯成分の重合体としてポリエチレンテレフタレー
ト,鞘成分の重合体としてイソフタル酸が共重合された
共重合ポリエチレンテレフタレートを用いたポリエステ
ル/共重合ポリエステルの芯鞘型構造,芯成分の重合体
としてポリプロピレン,鞘成分の重合体としてポリエチ
レンを用いたポリオレフイン/ポリオレフインの芯鞘型
構造,さらには,芯成分の重合体としてナイロン−6,
鞘成分の重合体としてポリエチレンを用いたナイロン/
ポリオレフインの芯鞘型構造などがある。このような組
合せのうち,芯成分の重合体として不織布の引張り強度
や生産性の面からポリエチレンテレフタレート,鞘成分
の重合体として熱接着処理により不織布化する際の接着
性などの面からポリエチレンやポリプロピレンを用いた
芯鞘型複合繊維がより好ましい。
【0008】また,本発明の不織布を構成する繊維の単
糸繊度は,本発明が対象とする用途より1〜20デニー
ルとするのが好ましく,特に好ましくは2〜8デニール
である。単糸繊度が1デニール未満になるとカードウエ
ブを作成する際の開繊性が不良になり,したがって生産
性が悪化し,逆に20デニールを超えて大きくなると,
カードウエブを作成する際のカード通過性が劣る,不織
ウエブにニードルパンチ処理やウオータージエツトニー
ドル処理を施しても十分な繊維間交絡が得られないなど
の問題がでてくる。
【0009】本発明の不織布を構成する繊維の繊維形成
性熱可塑性重合体には,平均粒径が10μm以下である
硫酸マグネシウムを1〜50wt%,好ましくは20〜
30wt%含有させる。また,不織布に強度を必要とす
る分野では,本発明の不織布を構成する繊維に芯鞘型複
合繊維を用い,鞘成分の繊維形成性熱可塑性重合体は,
平均粒径が10μm以下である硫酸マグネシウムを,全
鞘成分に対して1〜50wt%,好ましくは20〜30
wt%含有させる。硫酸マグネシウムの平均粒径が10
μmを超えて大きくなると,溶融紡糸時に紡糸口金パツ
クの濾圧が上昇したり,糸切れが多発するなどの問題が
ある。また,硫酸マグネシウムの粒径は,15μm以下
にするのが好ましい。硫酸マグネシウムの粒径が15μ
mを超えると溶融紡糸時に紡糸口金パツクの濾圧が上昇
したり,糸切れが多発したりして問題がある。本発明の
不織布を構成する繊維の繊維形成性熱可塑性重合体が含
有する硫酸マグネシウムが1wt%未満になると,本発
明がその目的とする優れた吸湿能力が得られなくなり,
逆に50wt%を超えて多くなると,硫酸マグネシウム
が繊維の表面に析出し,商品を包装した際に商品を汚染
し,特に食品などを包装する場合は問題がある。また,
本発明の不織布を構成する芯鞘型複合繊維の鞘成分の繊
維形成性熱可塑性重合体が含有する硫酸マグネシウムが
1wt%未満になると,本発明がその目的とする優れた
吸湿能力が得られなくなり,逆に50wt%を超えて多
くなると,硫酸マグネシウムが糸の表面に析出し,商品
を包装した際に商品を汚染し,特に食品などを包装する
場合は問題がある。
【0010】本発明の不織布を構成する繊維形成性熱可
塑性重合体単体の繊維の場合の繊維の断面形状は,通常
の円型断面の他に,三角形その他の異型断面であっても
よく,特に制限されるものではない。また,不織布に強
度を必要とする分野では,本発明の不織布を構成する芯
鞘型複合繊維の断面形状は,同心芯鞘形状,偏心芯鞘形
状などが好ましく,芯鞘型構造がくずれ,芯成分の重合
体が繊維表面に露出しなければ特に制限されるものでは
ない。
【0011】本発明の不織布を構成する芯鞘型複合繊維
の芯成分の重合体と鞘成分の重合体の断面積比は,任意
に取りうるが,7/3〜1/9の範囲が好ましい。鞘成
分の重合体3に対し芯成分の重合体7より大きくなる
と,吸水能力は上がるが,不織布としての強度が劣るの
で好ましくない。また,鞘成分の重合体9に対し芯成分
の重合体1より小さくなると,初期の吸水性は優れるも
のの経日的絶対吸水量が劣り,吸水能力が下がるので好
ましくない。
【0012】本発明の不織布の目付けには特に制限はな
いが,利用分野の点から15〜100g/m2 程度にす
るのが好ましい。
【0013】本発明の不織布は,前記繊維を少なくとも
50wt%含有するものである。必要に応じて他の繊維
を併用してもよい。他の繊維としては,通常の不織布に
用いられる熱接着性繊維や,綿や麻などの天然繊維,あ
るいはレーヨンに代表される再生繊維を用いることがで
きる。特に,熱接着性繊維を用いると,不織布強度等の
機械的性能が向上するのでより好ましい。また,本発明
の不織布が含有する前記繊維が50wt%より少ない
と,本発明がその目的とする吸湿性に優れた不織布を得
ることができない。
【0014】本発明の不織布は,前記繊維から構成され
るものであるが,この繊維の形態は短繊維であっても,
長繊維であってもよい。
【0015】本発明の不織布は,通常の溶融紡糸法ある
いは溶融複合紡糸法により得られた繊維を用いることに
より得られる。本発明で用いる硫酸マグネシウムは,紡
糸以前の任意の段階で繊維形成性熱可塑性重合体に配合
すればよい。例えば,紡糸時に硫酸マグネシウムと重合
体とをニーダーなどの混練機で混合したものを用いて溶
融紡糸する方法などが挙げられる。また,重合時のチツ
プ造粒工程で添加したものを用いて溶融紡糸する方法な
どが挙げられる。本発明の不織布は,短繊維から構成す
る場合,溶融紡糸,延伸,捲縮付与,切断の各工程を経
て得られた短繊維を用い,カーデイングマシンにより不
織ウエブを作成し,熱風乾燥機や熱エンボツシングロー
ル,熱カレンダーロール等の熱ロールを用いて熱処理を
施し繊維間を接着させて不織布化を行い,短繊維不織布
を得る。なお,熱接着処理温度としては,芯成分の重合
体の融点未満で,かつ,鞘成分の重合体の融点以上で実
施することができる。交絡タイプの不織布を得るには,
ニードルパンチ機やウオータージエツトニードル機等を
用いて繊維間を交絡させる。
【0016】本発明の不織布を使用する場合,十分な吸
湿能力を発揮させるためには,鞘成分の重合体の融点以
下の温度で,5〜60分程度乾燥するのが好ましく,ま
た,一旦乾燥したものであれば,密閉状態に保管するこ
とにより,使用に際して再乾燥する必要はなく,そのま
ま用いることができる。
【0017】
【作用】本発明の不織布を構成する繊維の繊維形成性熱
可塑性重合体中に均一に分散された硫酸マグネシウム
は,定量的に結晶として水を取り込むため,優れた吸湿
能力を発揮し,目標とする,吸湿能力を有する不織布が
得られる。不織布に強度を必要とするときは,本発明の
不織布を構成する繊維に芯鞘型複合繊維を用いる。この
場合,芯成分の重合体の融点は,鞘成分の重合体の融点
より高いため,熱処理により,鞘成分の重合体は少なく
とも繊維交差点で部分的に融解し,各繊維を編目状に融
着結合させ,不織布の引張り強度,引き裂き強度が向上
する。一方,芯成分の重合体は熱劣化せずに繊維構造を
保っているため,不織布の強度を保ち,引張り強度が向
上する。よって,本発明の不織布は,表面積が大きく,
吸湿速度が速く,また,軟らかく,寸法,形態に制限が
ほとんどないので,食品,医薬品,化粧品,精密機械な
どとケースとの間に詰める乾燥剤として,また,それら
の商品を包む包装体として好適である。
【0018】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。なお,特性値の測定法は,次の通りである。 〔引張り強力〕JIS─L─1096 ストリツプ法に
準じて巾28mm,長さ100mmの試験片を用い,最
大引張り強力を測定した。得られた切断時荷重値(k
g)を目付け100g/m2 当たりに換算してKGSM
引張り強力(kg)とした。 〔圧縮剛軟度〕50mm×100mmの試験片を作成
し,この試験片を高さ50mm,円周100mmの円筒
状とし,これを平板式ロードセル上に載置し,50mm
/分の速度で円筒状試験片を圧縮させてその時の最大荷
重(g)を測定した。 〔吸水率〕得られた不織布を熱風乾燥機中90℃で3時
間乾燥し,これを温度25℃,湿度50%の恒温槽中に
放置し,1,2,4,6,10,15日経日後の吸水率
(%)を測定した。なお,吸水率は試験前の試料重量に
対する試験重量の増加量を百分率で求めた。
【0019】実施例1 平均粒径5μm,最大粒径10μmの硫酸マグネシウム
(富田製薬株式会社製トミツクスOT)25wt%と,
高密度ポリエチレン(三菱化成株式会社製JT200)
75wt%とを二軸型溶融押出機を用いて混練し,常法
に従ってチツプ化した後,十分乾燥した。前述の硫酸マ
グネシウムを含有する高密度ポリエチレンを鞘成分,極
限粘度0.70のポリエチレンテレフタレートを芯成分と
し,繊維断面積比で5/5となるような吐出量比で,紡
糸温度280℃,紡糸速度1000m/minで溶融紡
糸し,トウ状に集束して延伸温度65℃で2.6倍に延伸
して,延伸トウを得た。続いて,このトウを押し込み式
捲縮付与装置に通して,捲縮を付与した後,70℃で1
0分間乾燥し,切断して,単糸繊度3デニール,繊維長
60mm,捲縮率25%を有する複合短繊維を得た。得
られた複合短繊維を通常のカード機を用いて,目付け8
0g/m2 の不織ウエブを作成した。次に,バーブ付き
ニードルを有するニードルパンチ機を用い,針密度16
0本/cm2 にてニードリング処理を施し,引き続き,サ
クシヨンドライヤーを用いて140℃で1分間熱処理す
ることにより繊維間を接着させ,本発明の不織布を得
た。得られた不織布の引張り強力,圧縮剛軟度,吸湿性
について測定したところ,表1から明らかなように,引
張り強力,圧縮剛軟度,吸湿性共に良好な結果であっ
た。
【0020】実施例2〜8 実施例1において,硫酸マグネシウムの最大粒径,平均
粒径,全鞘成分に対する添加量,鞘成分と芯成分の断面
積比を表1に従って変える以外は実施例1と同様に実施
し,本発明の不織布を得た。得られた不織布の引張り強
力,圧縮剛軟度,吸湿性について測定したところ,表1
から明らかなように,実施例2,3は,引張り強力,圧
縮剛軟度,吸湿性共に良好な結果であった。実施例4
は,圧縮剛軟度,吸湿性共に良好で,特に引張り強力に
優れていた。実施例5は,圧縮剛軟度,引張り強力共に
良好で,特に吸湿性に優れていた。実施例6は,吸湿
性,引張り強力共に良好で,特に圧縮剛軟度に優れてい
た。実施例7は,引張り強力,圧縮剛軟度,吸湿性共に
良好な結果であった。実施例8は,圧縮剛軟度に良好
で,特に吸湿性,引張り強力に優れていた。
【0021】実施例9 実施例1で得られた不織ウエブをネツトコンベアー上に
供給し,ウエブ側から孔径0.15mm,孔間距離1.0m
mの2列噴射ノズルを用いて,前列20kg/cm2 G,後
列40kg/cm2 Gの圧力で水流を噴射して,繊維間の絡
合化を行い,熱風乾燥機を用いて70℃で5分間乾燥
し,本発明の不織布を得た。得られた不織布の引張り強
力,圧縮剛軟度,吸湿性について測定したところ,表1
から明らかなように,引張り強力,圧縮剛軟度,吸湿性
共に良好で,風合いの良い交絡タイプの本発明の不織布
を得た。
【0022】実施例10〜13 実施例1において,芯成分,および鞘成分を構成する熱
可塑性重合体を表2に従って変える以外は実施例1と同
様に実施し,優れた引張強度,圧縮剛軟度,吸湿性を有
する本発明の不織布を得た。なお,不織布の熱処理は鞘
成分の重合体の融点より10℃高い温度で行った。得ら
れた不織布の引張り強力,圧縮剛軟度,吸湿性について
測定したところ,表2から明らかなように,実施例1
0,11,12,13は,引張り強力,圧縮剛軟度,吸
湿性共に良好な結果であった。
【0023】実施例14 平均粒径5μm,最大粒径10μmの硫酸マグネシウム
(富田製薬株式会社製トミツクスOT)25wt%と,
高密度ポリエチレン(三菱化成株式会社製JT200)
75wt%とを二軸型溶融押出機を用いて混練後,常法
に従ってチツプ化した後,十分乾燥した。前記チツプを
用い,紡糸温度280℃,紡糸速度1000m/min
で溶融紡糸し,トウ状に集束し延伸温度65℃で2.6倍
に延伸して,延伸トウを得た。続いて,このトウを押し
込み式捲縮付与装置に通して,捲縮を付与した後,70
℃で10分間乾燥し,切断して,単糸繊度3デニール,
繊維長60mm,捲縮率25%を有する短繊維を得た。
得られた短繊維を通常のカード機を用いて,目付け80
g/m2 の不織ウエブを作成した後,ネツトコンベアー
上に供給し,ウエブ側から孔径0.15mm,孔間距離
1.0mmの2列噴射ノズルを用いて,前列20kg/ cm2
G,後列40kg/cm2Gの圧力で水流を噴射,繊維間の
絡合化を行い,熱風乾燥機で70℃で5分間乾燥し,引
き続き,サクシヨンドライヤーで140℃で1分間処理
することにより本発明の不織布を得た。得られた不織布
の引張り強力,圧縮剛軟度,吸湿性について測定したと
ころ,表3から明らかなように,引張り強力,圧縮剛軟
度共に良好で,特に吸湿性に優れた風合いの良い交絡タ
イプの本発明の不織布を得た。
【0024】比較例1 実施例1において,硫酸マグネシウムの添加量を0.5w
t%にする以外は,実施例1と同様にして不織布を得
た。得られた不織布は,ほとんど吸水能力のないもので
あった。
【0025】比較例2 実施例1において,硫酸マグネシウムの添加量を55w
t%にする以外は,実施例1と同様にして延伸カーデイ
ングを行った。延伸カーデイングの各工程で硫酸マグネ
シウムの析出による白粉が発生し,装置等が著しく汚れ
るだけでなく,製品が汚染された。
【0026】比較例3 平均粒径5μm,最大粒径20μmの硫酸マグネシウム
をを用いる以外は,実施例1と同様にして溶融紡糸を行
った。溶融紡糸に際し,紡糸時に濾圧が上昇し,製品を
得ることができなかつた。
【0027】比較例4 平均粒径15μm,最大粒径12μmの硫酸マグネシウ
ムを用いる以外は,実施例1と同様にして溶融紡糸を行
った。溶融紡糸に際し,紡糸時に濾圧が急に上昇し,ま
た糸切れが多発し,製品を得ることができなかつた。
【0028】比較例5 実施例1において,芯成分の重合体をポリエチレン,鞘
成分の重合体をポリエチレンテレフタレートに変える以
外は,実施例1と同様にして溶融紡糸して不織布化を行
った。不織ウエブを熱接着処理する際に芯成分の重合体
までも溶融し,製品を得ることができなかった。
【0029】比較例6 実施例9において,硫酸マグネシウムの添加量を0.5w
t%にする以外は,実施例9と同様にして不織布を得
た。得られた不織布は,ほとんど吸水能力のないもので
あった。
【0030】実施例15 平均粒径5μm,最大粒径10μmの硫酸マグネシウム
(富田製薬株式会社製トミツクスOT)25wt%と,
ポリエチレンテレフタレート75wt%とを二軸型溶融
押出機を用いて混練し,常法に従ってチツプ化した後,
十分乾燥した。前記チツプを用い,紡糸温度280℃,
紡糸速度1000m/minで溶融紡糸し,トウ状に集
束し延伸温度65℃で2.6倍に延伸して,延伸トウを得
た。続いて,このトウを押し込み式捲縮付与装置に通し
て,捲縮を付与した後,70℃で10分間乾燥し,切断
して,単糸繊度3デニール,繊維長60mmの短繊維を
得た。次いで,得られた短繊維50wt%と,イソフタ
ル酸が共重合された共重合ポリエチレンテレフタレート
からなる単糸繊度2デニール,繊維長60mmの熱接着
性繊維50wt%とを混綿し,通常のカード機を用い
て,目付け80g/m2の不織ウエブを作成した以外は
実施例1と同様に実施して,本発明の不織布を得た。得
られた不織布は,吸湿性が良好なものであった。
【0031】実施例16 実施例1で得られた複合繊維80wt%と,木綿20w
t%とを混綿し,通常のカード機を用いて,目付け80
g/m2 の不織ウエブを作成した以外は実施例1と同様
に実施して,本発明の不織布を得た。得られた不織布の
引張り強力,圧縮剛軟度,吸湿性について測定したとこ
ろ,引張り強力は3.5kg/28mm,圧縮剛軟度は45g共
に良好で,1,2,4,6,10,15日経日後の吸水
率(%)は,11.5(%),12.6(%),12.8
(%),13.1(%),13.1(%),13.1(%)で
あり吸湿性に優れたものであった。
【0032】実施例1〜9,比較例1〜4の結果を表1
に,実施例10〜13,比較例5の結果を表2に,実施
例14,比較例6の結果を表3に記載した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【発明の効果】本発明の不織布は,吸湿性が高く,寸法
と形態の自由度が高く,柔軟性及び引張り強度に優れて
いるため,品質保証の目的から乾燥状態を保つ必要のあ
る食品,医薬品,化粧品,精密機械などの広い分野にシ
ート状乾燥剤として好適に使用することができ,しかも
乾燥剤と包装体の両方の機能を有するなど,産業上利用
価値が高い。また,本発明の不織布は,従来の設備で,
容易に加工でき,しかも,安価に製造できるため経済性
に優れる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも繊維表面が,平均粒径10μ
    m以下である硫酸マグネシウムを1〜50wt%含有す
    る繊維形成性熱可塑性重合体からなる繊維を少なくとも
    50wt%含有することを特徴とする吸湿性不織布。
  2. 【請求項2】 繊維形成性熱可塑性重合体を芯成分と
    し,平均粒径が10μm以下である硫酸マグネシウムを
    1〜50wt%含有し,かつ前記重合体の融点より少な
    くとも30℃低い融点を有する繊維形成性熱可塑性重合
    体を鞘成分とする芯鞘型複合繊維を少なくとも50wt
    %含有することを特徴とする吸湿性不織布。
  3. 【請求項3】 芯成分を構成する繊維形成性熱可塑性重
    合体がポリエチレンテレフタレート系重合体であり,か
    つ鞘成分を構成する繊維形成性熱可塑性重合体がポリエ
    チレン系重合体あるいはポリプロピレン系重合体である
    請求項2記載の吸湿性不織布。
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