JPH0629115A - 超低損失フェライトの製造方法 - Google Patents
超低損失フェライトの製造方法Info
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- JPH0629115A JPH0629115A JP3185563A JP18556391A JPH0629115A JP H0629115 A JPH0629115 A JP H0629115A JP 3185563 A JP3185563 A JP 3185563A JP 18556391 A JP18556391 A JP 18556391A JP H0629115 A JPH0629115 A JP H0629115A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 焼成時、フェライト焼結体表面からZnが蒸
発し、組成の変動、表面層の変質あるいはマイクロクラ
ック等の欠陥を生じる原因となり、焼結体の磁気特性が
劣化し、電力損失の劣化が著しいという問題があった。 【構成】 Mn―Zn系低損失フェライトの成形体を焼
成する際、該成形体と同一組成を有するフェライト成形
体により略密閉される空間内に前記成形体を配置して焼
成する。または、前記成形体と略同一の組成を有するフ
ェライトケースにより略密閉される空間内に前記成形体
を配置して焼成する。
発し、組成の変動、表面層の変質あるいはマイクロクラ
ック等の欠陥を生じる原因となり、焼結体の磁気特性が
劣化し、電力損失の劣化が著しいという問題があった。 【構成】 Mn―Zn系低損失フェライトの成形体を焼
成する際、該成形体と同一組成を有するフェライト成形
体により略密閉される空間内に前記成形体を配置して焼
成する。または、前記成形体と略同一の組成を有するフ
ェライトケースにより略密閉される空間内に前記成形体
を配置して焼成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、周波数100〜500
kHzのスイッチング電源用磁心等に用いるのに適し
た、Mn―Zn系低損失フェライト焼結体の製造方法に
関するものである。
kHzのスイッチング電源用磁心等に用いるのに適し
た、Mn―Zn系低損失フェライト焼結体の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】Mn―Zn系フェライト焼結体の製造方
法は、一般に、所定の重量比で秤量したFe2O3・M
nOx・ZnOの各酸化物を混合、仮焼、粉砕、造粒し
たものを圧縮成形して成形体とし、その成形体を所定の
焼成温度及び酸素分圧で調整した焼成炉中で焼成するも
のであった。
法は、一般に、所定の重量比で秤量したFe2O3・M
nOx・ZnOの各酸化物を混合、仮焼、粉砕、造粒し
たものを圧縮成形して成形体とし、その成形体を所定の
焼成温度及び酸素分圧で調整した焼成炉中で焼成するも
のであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このMn―Zn系フェ
ライト焼結体の製造方法においては、高透磁率化、高密
度(高磁束密度)化を計る目的から、高温で焼成される
が、この時フェライト焼結体表面からZnが蒸発し、組
成の変動、表面層の変質あるいはマイクロクラック等の
欠陥を生じる原因となり、焼結体の磁気特性が劣化する
という問題があった。
ライト焼結体の製造方法においては、高透磁率化、高密
度(高磁束密度)化を計る目的から、高温で焼成される
が、この時フェライト焼結体表面からZnが蒸発し、組
成の変動、表面層の変質あるいはマイクロクラック等の
欠陥を生じる原因となり、焼結体の磁気特性が劣化する
という問題があった。
【0004】とりわけ、高透磁率材においては、高透磁
率化を妨げる主要因として以前から取り挙げられてき
た。このZnの蒸発という問題に対しては、フェライト
粉末中にフェライト圧粉体を埋没する技術(特公昭59
―32883号)や、略同一組成を有するフェライトケ
ースでフェライト成形体の周囲を覆う技術(特開平3―
41708号)がある。しかしながら、これらの発明
は、高透磁率フェライト磁心の高透磁率化に対する製造
方法に関するものであった。
率化を妨げる主要因として以前から取り挙げられてき
た。このZnの蒸発という問題に対しては、フェライト
粉末中にフェライト圧粉体を埋没する技術(特公昭59
―32883号)や、略同一組成を有するフェライトケ
ースでフェライト成形体の周囲を覆う技術(特開平3―
41708号)がある。しかしながら、これらの発明
は、高透磁率フェライト磁心の高透磁率化に対する製造
方法に関するものであった。
【0005】さらに、低損失フェライトにおいても、体
積(V)に対する比表面積(S)の割合(S/V比)が
大きいフェライト焼結体、すなわち、小型、薄型形状の
フェライト焼結体では、表面層の影響を強く受けるた
め、透磁率もさることながら電力損失の劣化が著しいと
いう問題があった。
積(V)に対する比表面積(S)の割合(S/V比)が
大きいフェライト焼結体、すなわち、小型、薄型形状の
フェライト焼結体では、表面層の影響を強く受けるた
め、透磁率もさることながら電力損失の劣化が著しいと
いう問題があった。
【0006】本発明は、焼成時のZn蒸発を防ぐことに
より、従来のMn―Zn系フェライトの特性をはるかに
しのぐ、超低損失フェライト焼結体の製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
より、従来のMn―Zn系フェライトの特性をはるかに
しのぐ、超低損失フェライト焼結体の製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、Mn―Zn系
低損失フェライトの成形体を焼成する際、該成形体と同
一組成を有するフェライト成形体、もしくは略同一組成
を有するフェライトから成るケースにより、略密閉され
る空間内に、前記成形体を配置して焼成するものであ
る。
低損失フェライトの成形体を焼成する際、該成形体と同
一組成を有するフェライト成形体、もしくは略同一組成
を有するフェライトから成るケースにより、略密閉され
る空間内に、前記成形体を配置して焼成するものであ
る。
【0008】
【作用】本発明のごとく、Mn―Zn系低損失フェライ
トの成形体を同一組成を有するフェライト成形体もしく
は、略同一組成を有するフェライトケースで囲むことに
より、焼成時のZn蒸発を防ぎ、より一層特性の優れた
超低損失フェライト焼結体を得ることができる。
トの成形体を同一組成を有するフェライト成形体もしく
は、略同一組成を有するフェライトケースで囲むことに
より、焼成時のZn蒸発を防ぎ、より一層特性の優れた
超低損失フェライト焼結体を得ることができる。
【0009】
【実施例】(実施例1)Fe2O3 53.5mol
%、MnO 37.5mol%、ZnO 9.0mol
%を主成分とする原料を混合後、900℃で2時間仮焼
成し、副成分としてCaO 420ppm、SiO2
110ppm、Nb2O5 250ppm、Ta2O5
50ppmを複合添加し、アトライターにて1.5時
間粉砕後、有機バインダーを1wt%添加し、噴霧造粒
した。
%、MnO 37.5mol%、ZnO 9.0mol
%を主成分とする原料を混合後、900℃で2時間仮焼
成し、副成分としてCaO 420ppm、SiO2
110ppm、Nb2O5 250ppm、Ta2O5
50ppmを複合添加し、アトライターにて1.5時
間粉砕後、有機バインダーを1wt%添加し、噴霧造粒
した。
【0010】このフェライト粉末を表1に示す様な4種
のリング状に成形し、この成形体4、5を図1に示す様
に同一組成のフェライト成形体1、2、3で囲み、焼成
温度1300℃、酸素濃度1%で5時間焼成した。この
とき、大きな径のリング状成形体4の内に、小さな径の
リング状成形体5を配置して焼成した。尚、比較とし
て、試料1〜4をZrセッタにて同時焼成した。
のリング状に成形し、この成形体4、5を図1に示す様
に同一組成のフェライト成形体1、2、3で囲み、焼成
温度1300℃、酸素濃度1%で5時間焼成した。この
とき、大きな径のリング状成形体4の内に、小さな径の
リング状成形体5を配置して焼成した。尚、比較とし
て、試料1〜4をZrセッタにて同時焼成した。
【0011】
【表1】
【0012】実施例1の表面積(S)/体積(V)比に
対する電力損失の変化を図2に示す。グラフは、横軸に
焼結体に及ぼす表面層の影響度を表面積(S)/体積
(V)の比で取り、縦軸には周波数100kHz動作磁
束密度200mT、測定温度80℃における電力損失を
取ってある。曲線Aは、Zrセッタを下敷にして焼成し
た従来例を示すものであり、、曲線Bは、フェライト成
形体で略密閉して焼成した実施例の電力損失の変化を示
したものである。
対する電力損失の変化を図2に示す。グラフは、横軸に
焼結体に及ぼす表面層の影響度を表面積(S)/体積
(V)の比で取り、縦軸には周波数100kHz動作磁
束密度200mT、測定温度80℃における電力損失を
取ってある。曲線Aは、Zrセッタを下敷にして焼成し
た従来例を示すものであり、、曲線Bは、フェライト成
形体で略密閉して焼成した実施例の電力損失の変化を示
したものである。
【0013】本発明の如く、フェライト成形体で略密閉
して焼成することにより、焼成時のフェライト成形体表
面からのZn蒸発を防ぎ、かつ電力損失を著しく低減す
ることができた。すなわちS/V比8の磁心では、電力
損失250kw/m3、S/V比16の磁心では、電力
損失278kw/m3が得られた。とりわけ、電力損失
の劣化が著しかった小型、薄型形状においては、電力損
失を従来の1/2に低減できた。
して焼成することにより、焼成時のフェライト成形体表
面からのZn蒸発を防ぎ、かつ電力損失を著しく低減す
ることができた。すなわちS/V比8の磁心では、電力
損失250kw/m3、S/V比16の磁心では、電力
損失278kw/m3が得られた。とりわけ、電力損失
の劣化が著しかった小型、薄型形状においては、電力損
失を従来の1/2に低減できた。
【0014】(実施例2)実施例1と同様であって、図
1の如く、フェライト成形体4、5を囲む円板状フェラ
イト成形体1、2及び円筒状成形体3の代わりに該成形
体と略同一組成を有し、焼成してなるフェライトケース
を用い焼成した。結果は、実施例1と同様であって、S
/V比8の磁心では、電力損失252kW/m3、S/
V比16の磁心では、電力損失285kW/m3が得ら
れた。また、本発明に用いるフェライトケースは、再利
用が可能であり、複数回の焼成に用いることが出来、量
産性にも優れている。
1の如く、フェライト成形体4、5を囲む円板状フェラ
イト成形体1、2及び円筒状成形体3の代わりに該成形
体と略同一組成を有し、焼成してなるフェライトケース
を用い焼成した。結果は、実施例1と同様であって、S
/V比8の磁心では、電力損失252kW/m3、S/
V比16の磁心では、電力損失285kW/m3が得ら
れた。また、本発明に用いるフェライトケースは、再利
用が可能であり、複数回の焼成に用いることが出来、量
産性にも優れている。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、Mn―Zn系低損失フ
ェライトにおいて、焼成時のZnの蒸発を防ぎ、従来に
も増して低損失なフェライトを得ることができる。更
に、体積に対する比表面積の割合が大きいフェライト焼
結体においても、低損失なフェライトを得ることができ
る。
ェライトにおいて、焼成時のZnの蒸発を防ぎ、従来に
も増して低損失なフェライトを得ることができる。更
に、体積に対する比表面積の割合が大きいフェライト焼
結体においても、低損失なフェライトを得ることができ
る。
【図1】本発明に係る実施例1の焼成時の状態を表わし
た断面図である。
た断面図である。
【図2】本発明に係る実施例1のS/V比に対する電力
損失の変化を示したものである。
損失の変化を示したものである。
1、2 円板状フェライト成形体 3 円筒状フェライト成形体 4、5 フェライト成形体(リング状の4の中にリング
状の5を配置)
状の5を配置)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 超低損失フェライトの製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、周波数100〜500
kHzのスイッチング電源用磁心等に用いるのに適し
た、Mn―Zn系低損失フェライト焼結体の製造方法に
関するものである。
kHzのスイッチング電源用磁心等に用いるのに適し
た、Mn―Zn系低損失フェライト焼結体の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】Mn―Zn系フェライト焼結体の製造方
法は、一般に、所定の重量比で秤量したFe2O3・M
nOx・ZnOの各酸化物を混合、仮焼、粉砕、造粒し
たものを圧縮成形して成形体とし、その成形体を所定の
焼成温度及び酸素分圧で調整した焼成炉中で焼成するも
のであった。
法は、一般に、所定の重量比で秤量したFe2O3・M
nOx・ZnOの各酸化物を混合、仮焼、粉砕、造粒し
たものを圧縮成形して成形体とし、その成形体を所定の
焼成温度及び酸素分圧で調整した焼成炉中で焼成するも
のであった。
【0003】このMn―Zn系フェライト焼結体の製造
方法においては、高透磁率化、高密度(高磁束密度)化
を計る目的から、高温で焼成されるが、この時フェライ
ト焼結体表面からZnが蒸発し、組成の変動、表面層の
変質あるいはマイクロクラック等の欠陥を生じる原因と
なり、焼結体の磁気特性が劣化するという問題があっ
た。
方法においては、高透磁率化、高密度(高磁束密度)化
を計る目的から、高温で焼成されるが、この時フェライ
ト焼結体表面からZnが蒸発し、組成の変動、表面層の
変質あるいはマイクロクラック等の欠陥を生じる原因と
なり、焼結体の磁気特性が劣化するという問題があっ
た。
【0004】とりわけ、高透磁率材においては、高透磁
率化を妨げる主要因として以前から取り挙げられてき
た。このZnの蒸発という問題に対しては、フェライト
粉末中にフェライト圧粉体を埋没する技術(特公昭59
―32883号)や、略同一組成を有するフェライトケ
ースでフェライト成形体の周囲を覆う技術(特開平3―
41708号)がある。
率化を妨げる主要因として以前から取り挙げられてき
た。このZnの蒸発という問題に対しては、フェライト
粉末中にフェライト圧粉体を埋没する技術(特公昭59
―32883号)や、略同一組成を有するフェライトケ
ースでフェライト成形体の周囲を覆う技術(特開平3―
41708号)がある。
【0005】上記のような略同一組成を有するフェライ
トケースでフェライト成形体の周囲を覆う技術は、従来
の低損失フェライトの製造には効果が見い出せなかっ
た。例えば、透磁率2000かつ100kHz、200
mT、100℃の条件下で電力損失が500kW/m3
のMn―Zn系低損失フェライトを同一組成のフェライ
トケースで囲い焼成したところ、透磁率は1990で、
電力損失は480であった。このように、焼成時のZn
の蒸発問題は、もっぱら高透磁率材における問題点と考
えられていた。
トケースでフェライト成形体の周囲を覆う技術は、従来
の低損失フェライトの製造には効果が見い出せなかっ
た。例えば、透磁率2000かつ100kHz、200
mT、100℃の条件下で電力損失が500kW/m3
のMn―Zn系低損失フェライトを同一組成のフェライ
トケースで囲い焼成したところ、透磁率は1990で、
電力損失は480であった。このように、焼成時のZn
の蒸発問題は、もっぱら高透磁率材における問題点と考
えられていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この低損失フェライト
において、体積(V)に対する比表面積(S)の割合
(S/V比)の関係を見たところ、この割合が大きいフ
ェライト焼結体、すなわち小型、薄型形状のフェライト
焼結体では、電力損失が劣化するという問題点があっ
た。本発明は、上記の問題点を解決し、しかも従来のM
n―Zn系フェライトの特性をはるかにしのぐ、100
kHz、200mT、80℃の条件下で電力損失が30
0kW/m3以下の超低損失フェライト焼結体の製造方
法を提供することを目的とするものである。
において、体積(V)に対する比表面積(S)の割合
(S/V比)の関係を見たところ、この割合が大きいフ
ェライト焼結体、すなわち小型、薄型形状のフェライト
焼結体では、電力損失が劣化するという問題点があっ
た。本発明は、上記の問題点を解決し、しかも従来のM
n―Zn系フェライトの特性をはるかにしのぐ、100
kHz、200mT、80℃の条件下で電力損失が30
0kW/m3以下の超低損失フェライト焼結体の製造方
法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、Mn―Zn系
低損失フェライトの成形体を焼成する際、該成形体と同
一組成を有するフェライト成形体、もしくは略同一組成
を有するフェライトから成るケースにより、略密閉され
る空間内に、前記成形体を配置して焼成することによ
り、周波数100kHz、動作磁束密度200mT、温
度80℃の条件下で、電力損失が300kW/m3以下
である超低損失フェライトを得るものである。
低損失フェライトの成形体を焼成する際、該成形体と同
一組成を有するフェライト成形体、もしくは略同一組成
を有するフェライトから成るケースにより、略密閉され
る空間内に、前記成形体を配置して焼成することによ
り、周波数100kHz、動作磁束密度200mT、温
度80℃の条件下で、電力損失が300kW/m3以下
である超低損失フェライトを得るものである。
【0008】
【作用】本発明のごとく、Mn―Zn系低損失フェライ
トの成形体を同一組成を有するフェライト成形体もしく
は、略同一組成を有するフェライトケースで囲むことに
より、焼成時のZn蒸発を防ぎ、より一層特性の優れた
超低損失フェライト焼結体を得ることができる。
トの成形体を同一組成を有するフェライト成形体もしく
は、略同一組成を有するフェライトケースで囲むことに
より、焼成時のZn蒸発を防ぎ、より一層特性の優れた
超低損失フェライト焼結体を得ることができる。
【0009】
【実施例】(実施例1)Fe2O3 53.5mol
%、MnO 37.5mol%、ZnO 9.0mol
%を主成分とする原料を混合後、900℃で2時間仮焼
成し、副成分としてCaO 420ppm、SiO2
110ppm、Nb2O5 250ppm、Ta2O5
50ppmを複合添加し、アトライターにて1.5時
間粉砕後、有機バインダーを1wt%添加し、噴霧造粒
した。
%、MnO 37.5mol%、ZnO 9.0mol
%を主成分とする原料を混合後、900℃で2時間仮焼
成し、副成分としてCaO 420ppm、SiO2
110ppm、Nb2O5 250ppm、Ta2O5
50ppmを複合添加し、アトライターにて1.5時
間粉砕後、有機バインダーを1wt%添加し、噴霧造粒
した。
【0010】このフェライト粉末を表1に示す様な4種
のリング状に成形し、この成形体4、5を図1に示す様
に同一組成のフェライト成形体1、2、3で囲み、焼成
温度1300℃、酸素濃度1%で5時間焼成した。この
とき、大きな径のリング状成形体4の内に、小さな径の
リング状成形体5を配置して焼成した。尚、比較とし
て、試料1〜4をジルコニアセッタにて同時焼成した。
のリング状に成形し、この成形体4、5を図1に示す様
に同一組成のフェライト成形体1、2、3で囲み、焼成
温度1300℃、酸素濃度1%で5時間焼成した。この
とき、大きな径のリング状成形体4の内に、小さな径の
リング状成形体5を配置して焼成した。尚、比較とし
て、試料1〜4をジルコニアセッタにて同時焼成した。
【0011】
【表1】
【0012】実施例1の表面積(S)/体積(V)比に
対する電力損失の変化を図2に示す。グラフは、横軸に
焼結体に及ぼす表面層の影響度を表面積(S)/体積
(V)の比で取り、縦軸には周波数100kHz動作磁
束密度200mT、測定温度80℃における電力損失を
取ってある。曲線Aは、ジルコニアセッタを下敷にして
焼成した従来例の電力損失を示すものであり、曲線B
は、フェライト成形体で略密閉して焼成した実施例の電
力損失の変化を示したものである。
対する電力損失の変化を図2に示す。グラフは、横軸に
焼結体に及ぼす表面層の影響度を表面積(S)/体積
(V)の比で取り、縦軸には周波数100kHz動作磁
束密度200mT、測定温度80℃における電力損失を
取ってある。曲線Aは、ジルコニアセッタを下敷にして
焼成した従来例の電力損失を示すものであり、曲線B
は、フェライト成形体で略密閉して焼成した実施例の電
力損失の変化を示したものである。
【0013】前述の如く、電力損失が500kW/m3
程度の低損失フェライトにおいては、フェライトケース
で囲む焼成方法を用いても、高透磁率化の効果や低損失
化の効果は見い出せなかった。ところが、本発明におい
ては、100kHz、200mT、80℃の条件下で電
力損失が300kW/m3以下の超低損失Mn―Znフ
ェライトを得ることができ、しかもこのときフェライト
成形体で略密閉して焼成することが、焼成時のフェライ
ト成形体表面からZn蒸発を防ぎ、かつ電力損失を著し
く低減するために極めて効果的であることがわかった。
すなわち、S/V比8の磁心では、電力損失250kW
/m3、S/V比16の磁心では、電力損失278kW
/m3が得られた。とりわけ、電力損失の劣化が著しか
った小型、薄型形状においては、電力損失を従来の1/
2に低減できた。
程度の低損失フェライトにおいては、フェライトケース
で囲む焼成方法を用いても、高透磁率化の効果や低損失
化の効果は見い出せなかった。ところが、本発明におい
ては、100kHz、200mT、80℃の条件下で電
力損失が300kW/m3以下の超低損失Mn―Znフ
ェライトを得ることができ、しかもこのときフェライト
成形体で略密閉して焼成することが、焼成時のフェライ
ト成形体表面からZn蒸発を防ぎ、かつ電力損失を著し
く低減するために極めて効果的であることがわかった。
すなわち、S/V比8の磁心では、電力損失250kW
/m3、S/V比16の磁心では、電力損失278kW
/m3が得られた。とりわけ、電力損失の劣化が著しか
った小型、薄型形状においては、電力損失を従来の1/
2に低減できた。
【0014】(実施例2)実施例1と同様であって、図
1の如く、フェライト成形体4、5を囲む円板状フェラ
イト成形体1、2及び円筒状成形体3の代わりに該成形
体と略同一組成を有し、焼成してなるフェライトケース
を用い焼成した。結果は、実施例1と同様であって、S
/V比8の磁心では、電力損失252kW/m3、S/
V比16の磁心では、電力損失285kW/m3が得ら
れた。また、本発明に用いるフェライトケースは、再利
用が可能であり、複数回の焼成に用いることが出来、量
産性にも優れている。
1の如く、フェライト成形体4、5を囲む円板状フェラ
イト成形体1、2及び円筒状成形体3の代わりに該成形
体と略同一組成を有し、焼成してなるフェライトケース
を用い焼成した。結果は、実施例1と同様であって、S
/V比8の磁心では、電力損失252kW/m3、S/
V比16の磁心では、電力損失285kW/m3が得ら
れた。また、本発明に用いるフェライトケースは、再利
用が可能であり、複数回の焼成に用いることが出来、量
産性にも優れている。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、100kHz、200
mT、80℃の条件下で電力損失が300kW/m3以
下のMn―Zn系低損失フェライトにおいて、焼成時の
Znの蒸発を防ぎ、従来にも増して低損失なフェライト
を得ることができる。更に、体積に対する比表面積の割
合が大きいフェライト焼結体においても、低損失なフェ
ライトを得ることができる。
mT、80℃の条件下で電力損失が300kW/m3以
下のMn―Zn系低損失フェライトにおいて、焼成時の
Znの蒸発を防ぎ、従来にも増して低損失なフェライト
を得ることができる。更に、体積に対する比表面積の割
合が大きいフェライト焼結体においても、低損失なフェ
ライトを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例1の焼成時の状態を表わし
た断面図である。
た断面図である。
【図2】本発明に係る実施例1のS/V比に対する電力
損失の変化を示したものである。
損失の変化を示したものである。
【符号の説明】 1、2 円板状フェライト成形体 3 円筒状フェライト成形体 4、5 フェライト成形体(リング状の4の中にリング
状の5を配置)
状の5を配置)
Claims (2)
- 【請求項1】 Mn―Zn系低損失フェライトの成形体
を焼成する際、該成形体と同一組成を有するフェライト
成形体により略密閉される空間内に、前記成形体を配置
して焼成することを特徴とする超低損失フェライトの製
造方法。 - 【請求項2】 Mn―Zn系低損失フェライトの成形体
を焼成する際、該成形体と略同一の組成を有するフェラ
イトから成るケースを用い、該ケースにより略密閉され
る空間内に、前記成形体を配置して焼成することを特徴
とする超低損失フェライトの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3185563A JPH0629115A (ja) | 1991-06-29 | 1991-06-29 | 超低損失フェライトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3185563A JPH0629115A (ja) | 1991-06-29 | 1991-06-29 | 超低損失フェライトの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0629115A true JPH0629115A (ja) | 1994-02-04 |
Family
ID=16173003
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3185563A Pending JPH0629115A (ja) | 1991-06-29 | 1991-06-29 | 超低損失フェライトの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0629115A (ja) |
Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5815037A (ja) * | 1981-07-20 | 1983-01-28 | Tdk Corp | マンガン―亜鉛系フェライト磁性材料の製造方法 |
| JPS60145967A (ja) * | 1984-01-03 | 1985-08-01 | インタ−ナショナル ビジネス マシ−ンズ コ−ポレ−ション | フエライト材料工作物を加熱均衡加圧する方法 |
| JPH0341708A (ja) * | 1989-07-07 | 1991-02-22 | Hitachi Ferrite Ltd | 高透磁率フェライト磁心の製造方法 |
| JPH03137054A (ja) * | 1989-10-23 | 1991-06-11 | Taiyo Yuden Co Ltd | フェライト焼成体の製造方法及び匣鉢 |
-
1991
- 1991-06-29 JP JP3185563A patent/JPH0629115A/ja active Pending
Patent Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5815037A (ja) * | 1981-07-20 | 1983-01-28 | Tdk Corp | マンガン―亜鉛系フェライト磁性材料の製造方法 |
| JPS60145967A (ja) * | 1984-01-03 | 1985-08-01 | インタ−ナショナル ビジネス マシ−ンズ コ−ポレ−ション | フエライト材料工作物を加熱均衡加圧する方法 |
| JPH0341708A (ja) * | 1989-07-07 | 1991-02-22 | Hitachi Ferrite Ltd | 高透磁率フェライト磁心の製造方法 |
| JPH03137054A (ja) * | 1989-10-23 | 1991-06-11 | Taiyo Yuden Co Ltd | フェライト焼成体の製造方法及び匣鉢 |
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