JPH0629302B2 - ポリスチレンの製造法 - Google Patents

ポリスチレンの製造法

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JPH0629302B2
JPH0629302B2 JP61133997A JP13399786A JPH0629302B2 JP H0629302 B2 JPH0629302 B2 JP H0629302B2 JP 61133997 A JP61133997 A JP 61133997A JP 13399786 A JP13399786 A JP 13399786A JP H0629302 B2 JPH0629302 B2 JP H0629302B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)の製造法に
関する。
<従来の技術> 近年,各種の合成樹脂は家電機器用途,自動車等の車輌
用途,その他多くの分野に多量使用されており,それぞ
れの用途に応じて,機械的物性や熱的性質,更には成型
品の表面光沢等の外観特性等,様々な特性の向上が強く
求められている。
特にHIPSの場合には,成型品の耐衝撃強度が高く,
且つ表面光沢の高いことが求められ,又,成型時の操作
性の観点から,引張強度や最大伸びが大きく,且つ押出
し流れ性の良好なることが求められている。
一般に,ポリスチレンの耐衝撃強度の改良のために,ブ
タジエン系ゴムの存在下にスチレンモノマーあるいはス
チレンと共重合可能な他のモノマーとの混合物をグラフ
ト重合して,衝撃強度の向上した樹脂を得る方法が開発
されており,工業的にも実施されている。
ところが,この場合にブタジエン系ゴムとして通常市販
されている高シス含量を有するポリブタジエン(いわゆ
る高Cis−BR)を使用したのでは,耐衝撃強度の改良効
果が不十分であるばかりか,場合によりHIPSに着色
を来したり,あるいはゲル成分の混入により却って衝撃
強度が低下する等の問題があった。一方,リチウム系重
合開始剤により合成・市販されているトランス含量の比
較的高いポリブタジエン(いわゆる低Cis−BR)を使用
するとゲル含量か比較的少なく,又,衝撃強度もかなり
改良されるものの,この場合にも,より一層の衝撃強度
の改良を図るにはポリブタジエンの使用量を増加させる
か,或いはポリブタジエンの平均分子量を増大させる必
要があり,この結果,HIPSの光沢が悪化したり,表
面の平滑化が低下して,いずれも衝撃強度と外観物性と
を同時に改良するには至らなかった。
最近,リチウム系重合開始剤による重合処方,いわゆる
溶液アニオン重合法により得られるポリブタジエンゴム
中のビニル結合含量をやや高くすることにより,落錘衝
撃強度やアイゾット衝撃強度の向上したHIPSを製造
する方法が,特公昭53-44188号や特公昭58-4934号にお
いて提案されている。
又,特開昭59-24711号においては,錫−ブタジエン結合
を含有するブタジエン系ゴムを使用して,耐衝撃強度や
表面光沢の向上したHIPSを製造する方法が開示され
ている。
これらの製法により得られるHIPSは,従来のHIP
Sに比べて若干異なる物性値を示すものの,今日求めら
れている実用的な物性のバランスという観点からは,更
に改良が必要とされている。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明の目的は,かかる問題点を解決し,耐衝撃性と外
観特性とが同時に改良され,且つ,引張強度や伸びも大
きく,押出流れ性の良好なHIPSを製造する方法を提
供することである。
<問題点を解決するための手段> 本発明者らは,HIPSの合成時に使用するブタジエン
系ゴムの分子構造,特に分子量分布や分岐の形態,ミク
ロ結合様式と得られるHIPSの物性との関係について
鋭意検討した結果,ブタジエン系ゴムとして特定の構造
を有するブタジエン系重合体を使用することにより目的
性能を有する耐衝撃性ポリスチレンが得られることを見
出し,本発明に至った。
すなわち本発明は,ブタジエン系ゴムとスチレンをラジ
カル重合させて耐衝撃性ポリスチレンを製造する方法に
おいて,ブタジエン系ゴムとして,有機リチウム化合物
の存在下に1,3−ブタジエンもしくは1,3−ブタジエンと
スチレンを重合もしくは共重合させ,更に化学式, RlSiX4-l (R=炭化水素基,Si=硅素原子,X=ハロゲン原子で
あり,l=0又は1である。)で定義される化合物を反
応させることにより得られる分岐状の高分子鎖を有する
ブタジエン系重合体であって,ブタジエン系重合体中の
結合ブタジエンを基準とする1,2−結合含量が8〜14モ
ル%,ブタジエン系重合体中の結合スチレン量が15重量
%以下,重合平均分子量と数平均分子量との比が1.08〜
1.60,分岐状の高分子鎖の含有率が50重量%以上,ゲル
・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)にて
測定した分岐状の高分子鎖の分子鎖長と非分岐状の高分
子鎖の分子鎖長との比が1.8以上3.2以下,100℃におけ
るムーニー粘度が35〜50,25℃におけるスチレン中5重
量%濃度の溶液粘度が25〜65cpsであるブタジエン系重
合体を用い,且つ,生成ポリスチレン中のブタジエン系
重合体含量が5〜15重量%となるように重合することを
特徴とする耐衝撃性ポリスチレンの製造法を提供するも
のである。
本発明においてブタジエン系ゴムとして使用されるブタ
ジエン系重合体は,有機リチウム化合物(重合開始剤)
の存在下に1,3−ブタジエンを単独で重合するか,1,3−
ブタジエンとスチレンを共重合させ,更にRlSiX4-lの化
学式を有する化合物を作用させてこの重合もしくは共重
合体の活性重合末端と反応させることにより得られる分
岐状の高分子鎖を有するブタジエン系重合体である。
ここで,重合開始剤として使用される有機リチウム化合
物としてはエチルリチウム,n−ブチルリチウム,n−
ヘキシルリチウム,ステアリルリチウム,アリルリチウ
ム,シクロヘキシルリチウム,フェニルリチウム,ベン
ジルリチウム,テトラメチレンジリチウム,ジフェニル
エチレンジリチウム,1,20−ジリチオエイコサン,1,4
−ジリチオシクロヘキサン等が例示されるが,特にアル
キルリチウムが好ましく,使用される。かかる有機リチ
ウム化合物は,通常1,3−ブタジエン100gあたり0.5〜
3ミリモル使用される。
本発明においては,ブタジエン系重合体中の結合ブタジ
エンを基準とする1,2−結合含量を制御するために,該
重合体の合成時にルイス塩基性化合物を共存させること
ができる。
ルイス塩基性化合物としてはジブチルエーテル,テトラ
ヒドロフラン,エチレングリコールジメチルエーテル,
エチレングリコールジブチルエーテル,ジエチレングリ
コールジメチルエーテル,ジエチレングリコールジブチ
ルエーテル等のエーテル類,トリエチルアミン,トリブ
チルアミン,N,N,N′N′−テトラメチルエチレンジ
アミン等の第三級アミン類が使用され,これらは単独で
あっても2種以上の混合物であってもよい。その使用量
は個々の化合物によって変わるため必ずしも特定されな
いが,代表的なテトラヒドロフランを使用する場合には
有機リチウム化合物に対して0.2〜1.0モル倍である。
基本成分である1,3−ブタジエンは,好ましくはそれ単
独で用いられるが,場合によりスチレンと共に用いても
よい。しかし,スチレンを併用する場合であっても,そ
の使用量は得られたブタジエン系重合体中の結合スチレ
ン量が15重量%以下,好ましくは10重量%以下となるよ
うな範囲であることがHIPS製品の表面光沢などの点
で好ましい。
かかるブタジエン系重合体において,ブタジエン系重合
体中の平均1,2−結合含量は結合ブタジエンを基準とし
て8〜14モル%,好ましくは10〜13モル%の範囲内であ
ることが必要である。1,2−結合含量がこの範囲よりも
低い場合には,HIPS製品の表面光沢が著しく悪くな
り,一方この範囲よりも高い場合には,HIPS製品の
表面に不規則な縞模様が発生したり,或いは,0.01mm〜
0.2mm程度の大きさの異質の粒子を生成するなどして,
好ましくない。
この1,2−結合含量の制御は,1,3−ブタジエンまたはこ
れとスチレンの混合物を(共)重合する際に,前記した
ルイス塩基性化合物の種類,量を調節することにより達
成することができる。
上記有機リチウム化合物および必要に応じてルイス塩基
性化合物の存在下で(共)重合させて得られた1,3−ブ
タジエン(共)重合体を,引き続いてRlSiX4-lの化学式
を有する化合物と反応させることにより,分岐状の高分
子鎖を有するブタジエン系重合体を得ることができる。
ここでRは炭化水素基,Siは硅素原子,Xはハロゲン原
子であり,またlは0又は1である。
RlSiX4-lの化学式を有する化合物としてはモノメチル三
塩化硅素,モノエチル三塩化硅素,モノフェニル三塩化
硅素,四塩化硅素,四臭化硅素,四沃化硅素等各種の化
合物の内,1種もしくは2種以上の混合物を使用するこ
とができる。特にモノメチル三塩化硅素,又は四塩化硅
素を使用することがブタジエン系重合体の合成時の安定
性,及びHIPS製造時のブタジエン系重合体の安定性
の点で好ましい。
一方,いわゆる溶液アニオン重合の分野では,硅素以外
の金属原子を含むハロゲン化合物を分岐形成剤として使
用することも知られているが,例えば,四塩化錫等の錫
原子含有化合物を用いたブタジエン系ゴムを合成して,
HIPS原料に用いると,スチレンモノマーにゴムを溶
解した時点で一部の分岐の切断が発生し,然もその程度
がHIPS重合処方の微妙な差異により変化して,HI
PSの物性の制御に困難を来たす故,本発明の目的に照
らして好ましくない。
本発明に使用するブタジエン系重合体の合成において,
RlSiX4-lの化学式を有する化合物の添加時期は,該ブタ
ジエン系重合体中に結合されるべきブタジエン単量体,
又は場合によりスチレン単量体との混合物の量の75%乃
至95%の重合が進行した時点が好ましく選択される。
又,化合物RlSiX4-lの添加量は,ブタジエン系重合体の
活性生長末端1g当量あたり0.50乃至0.90g当量とする
ことが望ましい。このような添加時期と添加量との規定
は,ブタジエン系重合体の分子量分布と分岐の形態とを
制御するためのものである。即ち,ブタジエン単量体の
重合,又は場合によりスチレン単量体との共重合を開始
し,重合反応が75%乃至95%進行した時点で化合物RlSi
X4-lを添加して,いわゆるカップリング反応を起こさせ
て,l=0,1に応じて4倍,3倍の分子量を有する星型
の分岐構造を有する高分子鎖を形成せしめ,然る後にカ
ップリング反応に関与しない重合生長末端と残余単量体
との重合反応を継続して,実質的に重合反応を完結せし
めるものである。
このようにして合成されたブタジエン系重合体中の星型
分岐状の高分子鎖の分子量は,非分岐状高分子鎖の分子
量の2倍乃至3.7倍程度であり,その結果として,GPCに
て測定される光学的分子鎖長の比は1.8乃至3.2の範囲に
入るものとなる。光学的分子鎖長の比がこの範囲よりも
小さい値になると,HIPS製品の耐衝撃強度が低下
し,一方この分子鎖長の比がこの範囲よりも大きい値と
なると,HIPS製品の破断時の伸びが小さくなり,い
ずれも本発明の目的に照らして好ましくない。この値
は,2.3以上3.0以下であることが特に好ましい。
本発明において使用されるブタジエン系重合体は,1,3
−ブタジエン(共重合体)の活性重合末端に対して,Rl
SiX4-lの化学式を有する化合物を作用させて得られる分
岐状の高分子鎖を50重量%以上,特に好ましくは60重量
%以上含有することを特徴とする。この含量率が50重量
%以上であれば,耐衝撃強度や外観物性上好ましいHI
PSが得られるのみならず,HIPSの製造時に,良好
な操作性が得られる。これに対して含有率が50重量%未
満である場合には,ブタジエン系重合体をスチレン等の
モノマーと混合してHIPS樹脂を製造する際の重合系
の粘度が高くなり,又,樹脂の機械的物性の安定性,再
現性が低下する等不都合な事態を発生する。
この分岐状の高分子鎖の含有率は,前述の如く有機リチ
ウム化合物とRlSiX4-l型の化合物との量比を調節するこ
とによって制御でき,本発明ではRlSiX4-l型化合物は有
機リチウム化合物に対して0.5当量倍以上0.9当量倍以下
の割合で用いる方法にて合成されたブタジエン系重合体
が用いられる。
本発明で使用されるブタジエン系重合体は上記の如く製
造され,且つ,種々の制限を有するものであるが,更
に,100℃におけるムーニー粘度が35〜50であり,且
つ,25℃におけるスチレン中5重量%濃度の溶液粘度が
25〜65cpsであることが必要である。
粘度がこれらの範囲よりも低い,すなわち分子量が低い
場合にはHIPSの衝撃強度が低いか,或いはHIPS
の物性の安定性・再現性が悪化したり,極端な場合に
は,HIPSの特徴であるポリスチレン相とゴム相と
の,いわゆるサラミ型の層分離構造を形成し得ず,成型
品表面に凹凸の激しい,いわゆるフィッシュアイを発生
したりするなど,本発明の目的に照らして不適当な樹脂
が得られる結果となる。
一方,これらの範囲を超えてすなわち分子量が高い場合
にはHIPSの光沢等外観物性低下するか,あるいはH
IPSの合成時の装置内攪拌混合が困難となり,HIP
S製品の品質の均質性が保たれなくなる。
又,本発明において使用されるブタジエン系重合体は,
その重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/
Mn)の値が概ね1.08〜1.60,好ましくは1.10〜1.40の範
囲入るものである。(Mw/Mn)の数値は,前述のRl SiX4-l
型化合物の添加量,及び添加時期により制御される。(M
w/Mn)を上述の範囲より低く制御することは,実用的に
は困難であり,一方,上述範囲を超える場合には,HI
PS製品の光沢が低下して,本発明の目的に適さない。
本発明は,かかるブタジエン系重合体とスチレンとをラ
ジカル重合させることにより,HIPSを製造するもの
であるが,両者の反応割合は得られたHIPS中のブタ
ジエン系重合体含量が5〜15重量%となるようにするこ
とが好ましい。ブタジエン系重合体の含有量が5重量%
未満であるとアイゾット衝撃強度が低く,一方,含有量
が15重量%を超えると表面光沢が低下する。
重合方法としては従来より公知の塊状重合方式,或いは
塊状・懸濁重合併用方式のいずれかが選ばれる。たとえ
ば,塊状重合方式による場合にはブタジエン系重合体を
スチレン・モノマーに溶解し,無触媒或いは触媒を添加
して加熱することにより所定量のスチレンが反応するま
で重合を実施する。この場合に,重合転化率の上昇と共
に重合系の粘度が急激に上昇し,攪拌が困難となった
り,反応速度の急激な増大により反応制御不能となる事
態を避けるために少量のトルエン,エチルベンゼンなど
を希釈剤として添加することができ,これらの希釈剤
は,重合終了後に未反応のスチレンモノマーと共に加熱
或いは減圧条件下に除去される。又,塊状・懸濁重合併
用方式による場合には,ブタジエン系重合体をスチレン
・モノマーに溶解し,無触媒又は触媒存在下に加熱して
スチレン・モノマーの一部を重合させ,この部分的に重
合した重合混合物を懸濁安定剤或いは界面活性剤の存在
下に水中に移し,攪拌・分散させたのち,スチレン・モ
ノマーの重合を懸濁重合方式で完結させ,得られた水性
スラリー液からポリマー粒子を取出して洗浄,乾燥する
ことにより行われる。
又,本発明の製造方法においては,ブタジエン系重合体
とともにHIPSを形成するスチレン・モノマーの一部
をスチレン以外のスチレンとラジカル共重合可能なモノ
マーで置換することもできる。かかるスチレン以外のモ
ノマーとしては,α−メチルスチレン,p−メチルスチ
レン,P−tert−ブチルスチレン,m−メチルスチレ
ン,ビニルナフタレン等のモノビニル芳香族炭化水素,
或いは,ブタジエン,イソプレン等の共役ジエン類,ま
たはアクリロニトリル,メタクリル酸メチル等から選ば
れた1種または2種以上のモノマーが例示され,これら
はスチレンを含む全モノマー中の50重量%以下の範囲で
用いられる。
本発明の製造方法によって製造されたHIPSは,射出
成形や押出成形等の加工法により,種々の製品として実
用に供されるが,加工に際して,本発明の目的を損なわ
ぬ範囲で酸化防止剤,紫外線吸収剤,滑剤,離型剤,充
填剤等を混合することもできる。
このようにして得られる本発明の製法によるHIPSは
従来のいわゆる耐衝撃性ポリスチレンに比べてアイゾッ
ト衝撃強度と表面光沢とのバランスが改良・向上したも
のであり,又,抗張力が大きく,押出流れ性も向上した
ものである。車輌用途や家電器具用途等に使用される場
合に実用的に要求される,これら物性の水準を好ましく
満足するものである故に,有用性に富むものである。特
にこれらの諸特性は,従来公知の方法によっては,同時
に改善することが困難とされていたものであり,本発明
の製造方法は,当業界においてHIPS製造技術上の著
しい進歩をもたらすものである。
<実施例> 以下に実施例により,本発明を説明する。
実施例1〜7および比較例1〜6 内容積10の攪拌機・ジャケット付きオートクレーブを
乾燥した窒素ガスにより充分内部置換したのち,乾燥シ
クロヘキサン7,1,3−ブタジエン(変量)と,場合
によってテトラヒドロフラン(変量)を添加して,内温
を55℃とした。次にn−ブチルリチウム(変量)を添加
して重合を開始し,約150分の反応の後,四塩化硅素,
又はモノメチル三塩化硅素(変量)を添加して30分間反
応させた。然る後に,更に1,3−ブタジエン(変量)を
添加して約60分間の反応を実施した。
得られたポリマー溶液に安定剤として2,6−ジ−tert−
ブチル−4−メチルフェノール(住友化学工業製スミラ
イザー BHT)を0.5重量phr加え,溶媒を加熱留去し
てポリブタジエンを得た。
これらのポリブタジエン8.5重量部をスチレン・モノマ
ー91.5重量部に加えて室温で攪拌・溶解した後,tert−
ドデシルメルカプタン0.08重量部を添加して,混合溶液
を無触媒下に120℃で4時間攪拌しつつ加熱して,スチ
レンモノマーの約30%が重合した溶液を得た。
この溶液に該溶液100重量部当り,水を150重量部,
水酸化アルミニウム0.2重量部,ドデシルベンゼンスル
ホン酸ソーダ0.02重量部,ベンゾイルパーオキサイド0.
3重量部,ジ−t−ブチルパーオキサイド0.05重量部を
加え,80℃で4時間,100℃で3時間,130℃で5時間重
合を行った。得られたポリマースラリー液からポリマー
を別して水洗・乾燥した後,押出機及び圧縮成形機を
用いてプレスシートを作成して物性評価用に供した。
物性評価は,以下に記載する方法で実施した。
アイゾット衝撃強度 JIS K−6871に従って実施した。
表面光沢 JIS Z−8741に従って実施した。
引張強さ及び伸び JIS K−6871に従って実施した。
メルトフローインデックス JIS K−6870に従って実施した。
成型品表面状態 目視観察して,表面に不規則な縞模様や異質な粒子,フ
ィッシュアイなどが発見された試験片を「×」,発見さ
れないものを「○」と判定した。
なお,ポリブタジエンの構造解析は,以下に記載する方
法で実施した。
平均1,2−結合含量 赤外吸収スペクトル分光法によった。
ムーニー粘度 100℃に設定したムーニー粘度計を用いて1分間予熱。
更に4分後のトルク値を読み取った。(ML,1+4,
100℃) Mw/Mn,分岐状の高分子鎖の含有率,及び分子鎖長比 東洋曹達製HLC-802URを使用,分配カラムとして103,10
4,106,107のカラムを選択し,屈析計を検出器として
用いた。展開溶媒としテトラヒドロフラン(THF)を用い
て40℃で重合体の分子量分布(Mw/Mn)を測定した。ま
た,分岐状の高分子鎖と結合されていない高分子鎖のそ
れぞれの平均分子量に相当するピークの高さの相対比を
以って,それぞれの高分子鎖の重量比率として,分岐状
高分子鎖の含有率を算出した。そして,それぞれの高分
子鎖のピークの担持時間を,別に測定した標準ポリスチ
レンの担持時間と比較して光学的分子鎖長に換算した。
溶液粘度 25℃に設定して恒温曹中でB型粘度計を用いて,スチレ
ン・モノマー中のポリブタジエン濃度5重量%なる条件
にて測定した。
これらの結果を表1に示した。
比較例7および8 2種類の市販のポリブタジエンA,Bを用いて,実施例
1と同様にHIPSを合成して,物性を測定した。
なお,ポリブタジエンAの分子量分布は二つのピークを
持つ複峰型の分布であり,高分子量側のピークと低分子
量側のピークとに相当する光学的分子鎖長の比は3.4で
あったので,高分子量側のピークを四官能性の分岐状の
高分子鎖と見做して,その含有率を算出した。
これらの結果も表1に示した。
表1に見られるとおり,本発明の製法に従って製造され
たHIPS(実施例1〜7)は,アイゾット衝撃強度及
び表面光沢の値が高く,又,抗張力やメルトフローイン
デックスも実用的に要求される水準を満足している上
に,破断時の最大伸びも特徴的に大きな値を示した。
これに反して,本発明の製法に拠らず,例えば,分岐状
の高分子鎖の含有率の低いポリブタジエンを使用した比
較例2や比較例5では,破断時の伸びが小さい値とな
り,又,アイゾット衝撃強度も低く,好ましくない。
又,本発明の方法に拠らず,溶液粘度の低いポリブタジ
エンを使用した比較例3,或いは光学的分子鎖長の比が
著しく小さいポリブタジエンを使用した比較例6におい
ても,アイゾット衝撃強度の値が小さく,逆に溶液粘度
の高いポリブタジエンを使用した比較例4や分子量分布
の広いポリブタジエンを使用した比較例8では,表面光
沢が低下していずれも好ましくない。比較例4ではメル
トフローインデックスも小さい値となっている。
更に,1,2結合含量が14mol%を超えるポリブタジエンを
使用した比較例1および7では,表面光沢として測定さ
れる値は高いものの,表面に異質の粒子や縞模様が見ら
れ(比較例7),フィッシュアイを発生して(比較例
1),いずれも好ましくない。
<発明の効果> 以上説明したように,本発明によれば,耐衝撃性と外観
特性とが同時に改良され,且つ,引張強度や伸びも大き
く,押出流れ性の良好なHIPSを製造する方法を提供
することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブタジエン系ゴムとスチレンをラジカル重
    合させて耐衝撃性ポリスチレンを製造する方法におい
    て,ブタジエン系ゴムとして,有機リチウム化合物の存
    在下に1,3−ブタジエンもしくは1,3−ブタジエンとスチ
    レンを重合もしくは共重合させ,更に化学式, Rl SiX4-l (R=炭化水素基,Si=硅素原子,X=ハロゲン原子で
    あり,l=0又は1である。)で定義される化合物を反
    応させることにより得られる分岐状の高分子鎖を有する
    ブタジエン系重合体であって,該ブタジエン系重合体中
    の結合ブタジエンを基準とする1,2−結合含量が8〜14
    モル%,ブタジエン系重合体中の結合スチレン量が15重
    量%以下,重量平均分子量と数平均分子量との比が1.08
    〜1.60,分岐状の高分子鎖の含有率が50重量%以上,ゲ
    ル・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)に
    て測定した分岐状の高分子鎖の分子鎖長と非分岐状の高
    分子鎖の分子鎖長との比が1.8以上3.2以下,100℃にお
    けるムーニー粘度が35〜50,25℃におけるスチレン中5
    重量%濃度の溶液粘度が25〜65cpsであるブタジエン系
    重合体を用い,且つ,生成ポリスチレン中のブタジエン
    系重合体含量が5〜15重量%となるように重合すること
    を特徴とする耐衝撃性ポリスチレンの製造法。
  2. 【請求項2】化学式RlSiX4-lで定義される化合物が四塩
    化硅素又はモノメチル三塩化硅素のいずれかである特許
    請求の範囲第1項記載の耐衝撃性ポリスチレンの製造
    法。
  3. 【請求項3】ブタジエン系重合体が,分岐状高分子鎖と
    非分岐状高分子鎖の分子鎖長との比が2.3以上3.0以下の
    ブタジエン系重合体である特許請求の範囲第1項もしく
    は第2項記載の耐衝撃性ポリスチレンの製造法。
  4. 【請求項4】ブタジエン系重合体が,分岐状の高分子鎖
    の含有率が60重量%以上95重量%以下のブタジエン系重
    合体である特許請求の範囲第1項記載の耐衝撃性ポリス
    チレンの製造法。
  5. 【請求項5】ブタジエン系重合体が,重量平均分子量と
    数平均分子量との比が1.10〜1.40のブタジエン系重合体
    である特許請求の範囲第1項記載の耐衝撃性ポリスチレ
    ンの製造法。
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