JPH0630599B2 - フルクトース―1,6―二リン酸の製造法 - Google Patents

フルクトース―1,6―二リン酸の製造法

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JPH0630599B2
JPH0630599B2 JP1052616A JP5261689A JPH0630599B2 JP H0630599 B2 JPH0630599 B2 JP H0630599B2 JP 1052616 A JP1052616 A JP 1052616A JP 5261689 A JP5261689 A JP 5261689A JP H0630599 B2 JPH0630599 B2 JP H0630599B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,フルクトース−1,6−二リン酸の酵素的製
造法に関するものである。
(従来の技術) フルクトース−1,6−二リン酸は、生体中の解糖系に
おける代謝中間物であり、このものは、医薬の分野で広
く用いられている。近年,その使用量は着実に増えてい
ることから,工業的規模での製造法の開発が強く望まれ
るようになった。
従来,フルクトース−1,6−二リン酸を実用レベルで
製造する方法として、酵母のリン酸化能を利用する方法
が知られている。この方法では、トルエン処理などで細
胞壁に透過性を付与した酵母が用いられる。このような
酵母にグルコースと無機リン酸とからなる栄養混合物を
与え,ハーデンーヤング(Harden-Young)型の醗酵(山口
清三郎著「醗酵」岩波全書,134〜143)によってフルク
トース−1,6−二リン酸を合成せしめるものである。
また,この方法において,酵母内の酵素が細胞壁を通っ
て流出しないように,グルタルアルデヒド処理を行って
酵素類を固定化させた酵母を用いたり(特開昭62-27297
7号公報),中空ファイバー限外濾過により透過物質と
酵母とを分離することで連続的に製造する(特開昭63-8
7993号公報)というような改良もなされている。
上記のような代謝系を利用する方法の他には、いまだ実
用レベルでの製造例は知られていないが,フルクトース
−1,6−二リン酸の合成系酵母と基質とをイン・ビト
ロ(in vitoro)で反応させる,いわゆる酵素法による製
造方法が考えられる。この場合,基質として例えばグル
コースを用いるとすれば,以下に示したような三段階の
反応を経てフルクトース−1,6−二リン酸が合成され
ることになる。
(但し,Glc;グルコース,G6P;グルコース−6−リン
酸,F6P;フルクトース−1,6−リン酸,FDP;フルク
トース−1,6−二リン酸,HK,ヘキソキナーゼ,PG
I;ホスホグルコースイソメラーゼ,PFK;ホスホフルク
トキナーゼ,ATP;アデノシン−5′−三リン酸,ADP;
アデノシン−5′−二リン酸を表す。) ここで第一段階の反応と第三段階の反応ATPを消費す
る反応であるため,系内に絶えずATPを供給してやる
必要がある。このように,酵素法においてフルクトース
−1,6−二リン酸を製造しようとすれば,高価なAT
Pが多量に必要であり,従って酵素法によるフルクトー
ス−1,6−二リン酸の製造は実用化レベルまで達して
いなかった。
一方,最近になり,ATPをイン・ビトロでAMP(ア
デノシン−5′−一リン酸)又はADPから再生する酵
素系が開発されるようになった。このようなATP再生
系を利用すれば,高価なATPを使い捨てにせずに済む
ようになり、今までATPを必要とするために工業的な
規模での製造がなされていなかった数多くの有用物質の
製造が可能になると期待される。そのような例としては
以下のようなものがある。すなわち,アデニル酸キナー
ゼと酢酸キナーゼをAMPからATPへの変換酵素と
し,アセチルリン酸をリン酸供与体とするATP再生系
を構築して,再生されたATPの供給を受けながら生理
活性物質の合成反応系により,生理活性物質,例えばア
セチルCoA,アスパラギン,パントテン酸,グアニル
酸などを製造する方法(特開昭59-106296号公報)であ
る。また,酢酸キナーゼを用いるATP再生系によりA
TPを供給し,γ−グルタミルシステイン合成酵素の作
用によりグルタミン酸,システイン及びグリシンからグ
ルタチオンを製造する方法(特開昭54-122793号公報)
なども提案されている。
(発明が解決しようとする課題) 上記した酵母のリン酸化能を利用する方法においては,
酵母が本来持っているアルコール醗酵の代謝が必然的に
伴い,代謝産物であるエタノールと二酸化炭素が多量に
副生する。そのため,フルクトース−1,6−二リン酸
の生成量が少なく,言い換えれば,原料として加えたグ
ルコースのフルクトース−1,6−二リン酸への変換効
率が著しく悪いものであった。また,エタノールと二酸
化炭素が多量に副生することにより,反応終了液からの
フルクトース−1,6−二リン酸の分離操作が非常に煩
雑になっていた。さらに反応の進行に伴って二酸化炭素
が副生してくることは,特に,酵母をカラムに充填して
反応させるカラム型反応器を用いる場合においては,化
学工学的な面からも大きな問題であった。また,アルコ
ール醗酵の効率的な代謝にはATPやNAD(ニコチン
アミド・アデニン・ジヌクレオチド)の添加が必要であ
り,それがコスト高の一因ともなっていた。
一方,ATP再生系を共役させた酵素法による方法は,
エタノールや二酸化炭素の副生はなく,また,変換効率
も高いものと思われるが,ATP再生系及び生理活性物
質の合成系に必要な酵素をそれぞれ精製して用いなけれ
ばならない。近年,酵素等の天然高分子物質の分離・精
製技術が進歩したと言えども,酵素の精製に要する時間
と労力は多大なものである。従って,このような酵素法
による方法は,経済的な面において充分満足できるもの
ではなかった。
以上のように,フルクトース−1,6−二リン酸を製造
する従来の方法においては,副生物が生成したり,変換
効率が悪かったり,あるいは酵素の精製に多大の労力を
要するというような問題があった。
本発明は,副生物が生成せず,交換効率が高く,かつ酵
素の精製に要する労力が軽減された,工業的に有利なフ
ルクトース−1,6−二リン酸の製造法を提供すること
を目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは,このような課題を解決するため鋭意研究
の結果,グルコースからフルクトース−1,6−二リン
酸を酵素的に合成する際に,本合成反応系にATP再生
系を共役させ,両反応系の触媒として,酢酸キナーゼを
含有する菌体又はその菌体抽出物を用いれば,著量のフ
ルクトース−1,6−二リン酸が生成し,蓄積されうる
ことを見出し,本発明を完成するに至った。
すなわち,本発明は,ADPからATPを生成させ,生
成させたATPを用いてフルクトース−1,6−二リン
酸を製造するに際し,ATPを生成させる反応及びフル
クトース−1,6−二リン酸を生成させる反応の触媒と
して酢酸キナーゼを含有する菌体又はその菌体抽出物を
用いることを特徴とするフルクトース−1,6−二リン
酸の製造法を要旨とするものである。
以下,本発明を詳細に説明する。
本発明のフルクトース−1,6−二リン酸の製造方法
は,ADPからATPを生成するATP再生反応系と,
基質からフルクトース−1,6−二リン酸を合成する合
成反応系とから構成されている。両反応系は共役して作
用しなければならず,従って両反応系は同一系内で進行
させることが必要である。そして,両反応系の触媒とし
て酢酸キナーゼを含有する菌体又はその菌体抽出物を用
いることが必要である。
本発明でいうATP再生反応系とは,ADPとリン酸供
与体からATPを合成する反応系をいう。そのような反
応を触媒する酵素として、酢酸キナーゼ〔E.C.2.7.
2.1〕などが知られているが,本発明にけるATP再生
反応系の触媒としては,酢酸キナーゼを含有する菌体又
はその菌体抽出物が用いられる。また,本発明における
リン酸供与体としては,アセチルリン酸が用いられる。
本発明でいうフルクトース−1,6−二リン酸の合成反
応系とは,グルコースからフルクトース−1,6−二リ
ン酸を合成する反応系をいう。そのような反応を触媒す
る酵素として,解糖系の酵素類などが知られており,そ
の一例としては,ヘキソキナーゼあるいはグルコキナー
ゼ,ホスホグルコースイソメラーゼ及びホスホフルクト
キナーゼなどがあげられるが,本発明におけるフルクト
ース−1,6−二リン酸の合成反応系の触媒としては,
酢酸キナーゼを含有する菌体又はその菌体抽出物が用い
られる。この反応系におけるヘキソキナーゼあるいはグ
ルコキナーゼ及びホスホフルクトキナーゼの反応で消費
されるATPは,上記したATP再生系より供給され
る。
本発明で用いられる菌体又はその菌体抽出物としては,
酢酸キナーゼを含有する微生物から得られるものである
ばどのとうなものでもよく,特に限定されるものではな
い。そのような微生物の例としては,ラクトバチルス
属,大腸菌などのエシェリシア属,プロテウス属,スト
レプトコツカス属.ベイロネア属,デスルフォビブリオ
属,プロピオニバクテリウム属,バチルス・ステアロサ
−モフイラス,バチルス・ブレビス,バチルス・コアギ
ュラス,バチルス・サーモプロテオリテイクス及びバチ
ルス・アシドカルダリウスのバチルス属,クロストリジ
ウム属,サーモアクチノマイセス属,アクロモバクター
属,ストレプトマイセス属,ミクロポリスポラ属,サー
マス・アクアテイクス,サーマス・サーモフイラス及び
サーマス・フラブスなどのサーマス属,サーモミクロビ
ウス属,カルデリア属などがあげられる。また,これら
の微生物の酢酸キナーゼの遺伝子を導入した微生物も使
用できる。
これらの微生物における酢酸キナーゼの含有量は,特に
限定されないが,好ましくは微生物の湿菌体1Kgあたり
5,000ユニット以上,さらに好ましくは10,000ユニット
以上,最も好ましくは50,000ユニット以上である。
本発明において好ましく用いられる微生物としては,バ
チルス・ステアロサ−モフイラス(例えば,NCA−1
503株など)などがあげられる。バチルス・ステアロ
サ−モフイラス(例えば,NCA−1503株など)
は,好熱性細菌であることに加えて,酢酸キナーゼの含
有量も高く,本発明のフルクトース−1,6−ジリン酸
の製造に有利である。
ここでいう酢酸キナーゼの含有量は以下に記載した活性
測定法により求められたものをいう。
〔酢酸キナーゼ活性測定法〕
培養液を遠心分離し得られた微生物の湿菌体1gに対
し,25mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)を4m
加えて懸濁し,ソニック・オシレーター(久保田製作所
社製)により,1.5Aで10分間超音波破砕した後,遠
心分離して菌破砕液の試料を得る。
次に,ATP10mM,ホスホエノールピルビン酸3.4m
M,NADH0.26mM,MgCl20mM,KCl75mM
及び酢酸ナトリウム400mMを含む50mMイミダゾ
ール−塩酸緩衝液(pH7.2)を調製する。この溶液1m
あたり2μlの乳酸脱水素酵素(ベーリンガー・マン
ハイム社製,ブタ筋肉由来,10mg/mグリセリン溶
液)及び2μlのピルビン酸キナーゼ(オリエンタル酵
母社製,ブタ心臓由来,硫安懸濁液)を加え30℃で予
備加温し,次いで,所定量の試料を添加し30℃で反応
を開始する。反応によるNADHの減少速度を,340
nmにおける吸光度の減少から測定し,これから酢酸の
リン酸化される速度を求める。酢酸キナーゼ1ユニット
は,上記の条件化,1分間に1μmolの酢酸をリン酸
化するのに要する酵素量である。
本発明で用いられる菌体又は菌体抽出を得るためには上
記のような微生物を培養すればよい。培養方法として
は,各微生物に適した周知の培地を用いて,周知の培養
方法により行えばよい。例えば,バチルス・ステアロサ
−モフイラス NCA−1503株を培養する場合は以
下のような培地及び培養条件で行うことができる。
培地の炭素源としてはグルコース又はシュークロースが
好ましく,その温度は0.1〜0.1%が好ましく,さらに0.
3〜0.5%が好ましい。窒素源としては,ペプトン,カザ
ミノ酸,カルチベーター(魚肉エキス)などを用いるこ
とができ,例えばペプトンを用いる場合,0.05〜0.5%
の濃度範囲が好ましい。ビタミン源としては,酵母エキ
ス,コーンスティープリカー、肉エキスを用いることが
でき,例えば、酵母エキスを用いる場合は,0.1〜0.5%
の濃度範囲が好ましい。培地にはこれらの他の硫黄源,
リン源などを無機塩のかたちで適宜含有さえてもよい。
このような培地を用いて,pH5〜8,温度55〜60℃
の条件下で通気攪拌培養すればよい。
上記のようにして培養が終了した培養液から,周知の方
法,例えば遠心分離などの方法により微生物菌体を回収
することができる。
本発明で用いられる菌体には培養により得られた微生物
の生菌体そのままのもの,乾燥又は凍結乾燥したもの及
び有機溶媒又は界面活性剤による処理,あるいは温度シ
ョック又は浸透圧シヨツクによる処理を施したようなも
のも含まれる。このような処理方法としては,周知の方
法に従えばよい。反応効率をあげるために,このような
処理を行い,菌細胞壁に対するアセチルリン酸及びフル
クトース−1,6−二リン酸の透過性をあげたものを用
いるのが望ましい。
菌体抽出物を得るには,例えば上記のような微生物菌体
を自己溶菌させたり,またバクテリオフアージ,有機溶
媒や界面活性剤などの薬剤,酵素,機械的な力,温度シ
ョック及び浸透圧シヨツクなどによって溶菌させればよ
い。これらの方法も周知の方法に従えばよい。
本発明でフルクトース−1,6−二リン酸を製造するに
は,グルコース,ATP再生系におけるリン酸供与体で
あるアセチルリン酸及び上記で述べたよう菌体又は菌体
抽出物を反応させればよい。具体的には,例えば,グル
コースを含有する混合溶液に菌体又は菌体抽出物を加え
て混合し,これにアセチルリン酸を適宜添加しながらフ
ルクトース−1,6−二リン酸を合成せしめればよい。
グルコースの濃度としては,混合溶液中1M以上も可能
であるが,10mM〜1Mの範囲が好ましい。
また,混合溶液におけるグルコース以外の成分として
は,マグネシウム塩,アンモニウム塩,ATP及び緩衝
液など及び含ませればよい。マグネシウム塩及びアンモ
ニウム塩としては,酵素反応を阻害しないものであれば
いかなる塩でも使用でき,そのようなマグネシウム塩と
しては,塩化マグネシウム,酢酸マグネシウム、硫酸マ
グネシウムなどがあげられ,またアンモニウム塩として
は,硫安,酢酸アンモニウム,塩化アンモニウムがあげ
られ,さらにアンモニア水なども使用できる。その濃度
としては0.1〜100mMが好ましい。ATPの濃度と
しては,2mM以上でも可能であるが,低い濃度が経済
的であるので,0.1〜2mMが望ましい。緩衝液として
は,pH約4〜10に緩衝作用をもつものであればいかな
るものでもよく,その中でもpH約5〜9に緩衝作用をも
つものが望ましい。例えば、酢酸,トリス,イミダゾー
ル,リン酸,ホウ酸などの各緩衝液があげられる。その
緩衝液の濃度としては,1〜1000mMが適当であ
り,2〜100mMが好ましい。
本発明で混合溶液に菌体又はその菌体抽出物を加える割
合は,菌体中の酢酸キナーゼの含有量によって異なる
が、1の混合溶液に対し望ましくは湿菌体0.01g以
上,さらに望ましくは0.1〜10gである。これを1
の混合溶液に対する酢酸キナーゼの活性量で表すと,好
ましくは1ユニット以上,さらに好ましくは100ユニ
ット以上である。
本発明に使用されるアセチルリン酸としては,遊離の酸
でも,中和された塩のかたちであってもよいが,中性の
塩として用いるのが好ましく,例えば,アンモニウム
塩、リチウム塩,ナトリウム塩,カリウム塩などがあげ
られる。このようなアセチルリン酸として,通常市販さ
れているものを使用することができる。また,例えば
「ザ ジヤーナル オブ オーガニツク ケミストリー
(The Journal of Organic Chemistry)」44巻,864
頁,1970年に報告されているジー・エム・ホワイト
サイドらの方法により,リン酸と無水酢酸から合成した
ものを使用することもできる。本発明におけるアセチル
リン酸の添加量としては,菌体又はその菌体抽出物に由
来する酢酸キナーゼの量を考慮しなければならないが,
約100ユニットの酢酸キナーゼに対し,1時間に0.01
〜12mmol,好ましくは0.1〜6mmolである。
本発明における反応のpHとしては4〜10,好ましくは
5〜9の間に保てがよい。このpHの範囲に保つには,例
えばアルカリを添加するなどの方法で行うことができ
る。アルカリを添加する場合は,反応を阻害しないもの
であれば全てのアルカリが使用でき,例えば,水酸化ナ
トリウムを使用することができる。
また,反応温度としては,0〜80℃、好ましくは20
〜60℃がよいが,用いる菌体又はその菌体抽出物が好
熱菌に由来するならば,室温以上の温度で好適に反応を
進めることができる。
本発明における製造法は反応槽を用いてバッチ反応で行
うこともできるし、また,菌体及び処理菌体を高分子担
体に固定化あるいは包括,架橋後カラムに充填しらカラ
ム型反応器を用いて,あるいは菌体,処理菌体及び菌体
抽出物を,膜内に閉じ込めた膜型反応器を用いてそれぞ
れ連続反応で行うこともできる。
また,反応時間は種々の反応条件により異なるがバッチ
反応の場合,通常数時間から一昼夜が操作上都合がよ
い。またカラム型反応器などを用いる連続反応の場合
は,(一時間あたりにカラムを流れる混合液量)÷(カ
ラム容量)が通常1以下で行うが望ましい。
このようにして得られた反応液より,フルクトース−
1,6−二リン酸を分離・精製すればよい。そのための
方法としては,従来から知られている,カルシウム塩や
バリウム塩による沈殿法〔アーカイブス オブ バイオ
ケミストリー(Arch.ofBiochem.)3巻,33〜44頁,
1943年〕やカラム分離法(特開昭60-156697号公
報)を用いることができる。
(実施例) 以下,本発明を実施例により具体的に説明する。
なお実施例中で得られた標品中のフルクトース−1,6
−二リン酸はバーラグ シェミ社 ベルグマイヤー著
「メソッド オブ エンザイマティックアナリシス(Met
hods of Emzymatic Analysis)」3版,6巻.342頁
に記載の酵素法により分析した。また,リン酸,ナトリ
ウム及び塩素イオンはイオンクロマトグラフィー(日立
社製L−6200型インテリジェントポンプ,L−37
20型電導度計)にて分析した。ただし、リン酸及び塩
素イオンは2730カラム(日立社製,4cmφ×50c
m)を用い,0.7mMKOH+0.03mMクエン酸水溶液を
溶媒とし,流速1.0m/分にて分析し,ナトリウムは
2720カラム(日立社製,4cmφ×50cm)を用い,
0.8mM硝酸を溶媒とし,流速1.0m/分にて分析し
た。また水分率は水分計AQ−6(平沼産業社製)を用
いて分析した。
参考例1 以下のようにして,アセチルリン酸を合成した。まず,
85%(%は重量%を表す,以下同様)リン酸400m
(これはリン酸6molに相当する。)を約4の酢
酸エチルに溶かし,これに,リン酸の2倍のモル量の無
水酢酸1.2(12mol)を加えた。この操作は,温
度を5℃に保ちつつ,ゆっくり攪拌しながら行った。そ
の後約2時間そのまま攪拌し,次に水を4.5加え,次
いで重曹を500g加えて中和し,水層に移ったアセチ
ルリン酸ナトリウムを分取した。得られたアセチルリン
酸ナトリウム水溶液は約5であった。このアセチルリ
ン酸ナトリウム水溶液に,ほぼ同量の酢酸エチルを加え
攪拌後、水層を分取した。この酢酸エチルによる洗浄操
作を数回繰り返した。このようにして,約900mMの
アセチルリン酸ナトリウム水溶液が約5得られ,これ
を凍結して保存した。
実施例1 まず,グルコース0.35%、酵母エキス0.30%,ペプトン
0.10%,KH2PO40.10%,Na2HPO4・12H2O0.10%,MgSO4・7H2O0.0
5%,硫酸第一鉄5mg/,水酸化カルシウム5mg/,
硫酸マンガンム1mg/,モリブデン酸ナトリウム1mg
/を含む培地500にバチルス・ステアロサーモフ
イラスNCA−1503株を接種した。4N水酸化ナト
リウムを用いてpHを6.8〜7.2,温度を58〜60℃に保
って,培養した。この培養を数回繰り返し,菌体をその
都度遠心分離機によって集め,凍結して保存した。
上記の凍結菌体500gを取り出し,グルコース1M,
EDTA4mMを含む2の25mMリン酸カリウム緩
衝液(pH7.6)に懸濁し,500mgの卵白リゾチームを
加えて30℃に保温した。2時間放置して菌を破砕し,
酢酸キナーゼの量を測定したところ,1あたり53,400
ユニットであった。
次に800の反応槽に,グルコース300mM,AT
P1mM,硫安5mM,MgCl200mMを含む3
00の10mMトリスー塩酸緩衝液pH7.6を調整し,
これに前述の菌体500gを破砕した水溶液を加え,3
0℃に保温した。この300の反応液に,参考例1で
得られた約900mMのアセチルリン酸ナトリウム水溶
液を加えて,フルクトース−1,6−二リン酸の合成を
開始した。アセチルリン酸は,毎時5の流速で連続し
て反応槽中の反応液に加えた。アセチルリン酸添加とと
もにpHが低下するが,これは4N水酸化ナトリウムを用
いてpH7.6に保った。約40時間後,計200のアセ
チルリン酸を加えて反応を終了した。
反応終了後の溶液(500)には,171mMのフル
クトース−1,6−二リン酸,23mMのリン酸が含ま
れていた。グルコースに対するフルクトース−1,6−
二リン酸の収率は93%であった。
反応終了後の溶液に塩酸を加えてpH2にし,生じた沈澱
を遠心分離機によって除き,清澄な上澄液を水酸化ナト
リウムで中和した。次いで,この液に,水20に塩化
カルシウム3Kgを溶かした水溶液を加え,撹拌後,生じ
たリン酸カルシウムを藪田式濾過圧搾機によって除き,
清澄な濾過圧搾機通過液を得,さらに10Kgの塩化カル
シウム(固体)を加え80℃に保温した。生じた沈澱を
濾過圧搾機により回収し,水洗後,真空乾燥機により乾
燥させて39.4Kgのフルクトース−1,6−二リン酸ジカ
ルシウム塩を得た。
この標品の組成はフルクトース−1,6−二リン酸67.0
%,カルシウム15.8%,水分14.7%であり,フルクトー
ス−1,6−二リン酸の精製収率は91.0%であった。
実施例2 グルコース0.35%,ペプトン0.30%,酵母エキス0.30
%,KH2PO40.05%を含んだ培地10(pH6.5)にプロ
ピオニバクテリウムフルデンリツチ(Propionibacterium
Freudenreic-hii)IFO12425を接種し,ジヤー
フアーメンターにより30℃で培養した。遠心により集
めた湿菌体20gをアセトンに2時間浸した。70の
反応槽に実施例1と同様に調製した30の混合溶液を
入れ,アセトン処理菌体20gを加えて30℃で保温
し,参考例1で得られた計20のアセチルリン酸を4
回に分け5ずつ加えて反応を行った。反応終了後,実
施例1と同様にして,塩化カルシウムによってフルクト
ース−1,6−二リン酸ジカルシウム塩3.6gを得た。
この標品の組成は,実施例1とほぼ同様で,グルコース
に対する反応収率は91%、または精製収率は92%で
あった。
実施例3 エシエリチア・コリC600(フナコシ薬品より入手)
を常法に従い培養して,得られた湿菌体60gを凍結乾
燥した。これに10%のゼラチン水溶液50mを繰り
込んだ後裏ごしし,5%グルタルアルデヒド溶液に浸透
させ,よく水洗した後,2cmφ×25cmのカラムに詰め
て30℃に保温した。このカラムに,グルコース100
mM,ATP0.5mM,硫安3mM,MgCl210m
M,アセチルリン酸200mMを含む10mMトリス−
塩酸緩衝液を1時間に60mの速度で通液させて反応
液を得,この反応液を,4℃の冷蔵庫に保存した。この
ようにして5日間連続反応を行わせ,6.6の反応液を
得た。この反応液には,94mMのフルクトース−1,
6−二リン酸,17mMのリン酸が含まれていた。
次に,0.04Mの塩化ナトリウム及び0.01Nの塩酸を含む
水溶液で50cmφ×50cmの陰イオン交換樹脂(Dowex
SAR,室町化学工業社製)カラムを平衡化し,上記の
6.6のフルクトース−1,6−二リン酸溶液を供与し
た後,平衡化に用いた溶液約30でカラムを洗った。
次いで,0.4Mの塩化ナトリウム及び0.01Nの塩酸を含
む水溶液20を用いてフルクトース−1,6−二リン
酸を溶出させ,リン酸を含まない26mMフルクトース
−1,6−二リン酸水溶液20を得た。さらに,この
フルクトース−1,6−二リン酸水溶液から電気透析機
(旭化成G−3,透析膜AC−110−800)によっ
て塩化ナトリウムを除き,エバポレーターで濃縮後凍結
乾燥し,フルクトース−1,6−二リン酸ナトリウム塩
の粉末232gを得た。
この組成はフルクトース−1,6−二リン酸73.3%,ナ
トリウム14.9%,塩化ナトリウム0.5%、リン酸0.6%,
水分10.5%であり,精製収率は81%であった。
実施例4 実施例1で培養した湿菌体60gを,実施例3と同様の
方法によってカラムに詰め,カラム反応によってフルク
トース−1,6−二リン酸ナトリウム塩の粉末を得た。
この組成は,フルクトース−1,6−二リン酸72.6%,
ナトリウム14.7%,塩化ナトリウム0.5%,リン酸0.4
%,水分12.0%であり,精製収率は85%であった。
(発明の効果) 本発明によれば,エタノール、炭酸ガスなどを副生せ
ず,しかも,触媒として酵素を精製しなくとも,極めて
効率よくフルクトース−1,6−二リン酸を得ることが
できる。そのため,医薬品として使用範囲の広いフルク
トース−1,6−二リン酸を工業的に有利に製造するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 19/02 C12R 1:07) (56)参考文献 特開 昭61−260894(JP,A) 特公 昭46−13678(JP,B1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アデノシン−5′−二リン酸からアデノシ
    ン−5′−三リン酸を生成させ,生成させたアデノシン
    −5′−三リン酸を用いてグルコースからフルクトース
    −1,6−二リン酸を製造するに際し,アデノシン−
    5′−三リン酸を生成させる反応及びフルクトース−
    1,6−二リン酸を生成させる反応の触媒として酢酸キ
    ナーゼを含有する菌体又はその菌体抽出物を用いること
    を特徴とするフルクトース−1,6−二リン酸の製造
    法。
JP1052616A 1989-03-03 1989-03-03 フルクトース―1,6―二リン酸の製造法 Expired - Lifetime JPH0630599B2 (ja)

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