JPH06312507A - 液体噴射記録ヘッド、液体噴射記録ヘッドの製造方法並びにこの液体噴射記録ヘッドを備えた記録装置 - Google Patents

液体噴射記録ヘッド、液体噴射記録ヘッドの製造方法並びにこの液体噴射記録ヘッドを備えた記録装置

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JPH06312507A
JPH06312507A JP10407293A JP10407293A JPH06312507A JP H06312507 A JPH06312507 A JP H06312507A JP 10407293 A JP10407293 A JP 10407293A JP 10407293 A JP10407293 A JP 10407293A JP H06312507 A JPH06312507 A JP H06312507A
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liquid
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active energy
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JP10407293A
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Isao Imamura
功 今村
Shoji Shiba
昭二 芝
Akihiko Shimomura
明彦 下村
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Canon Inc
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ノズルパターンの固体層が設けられた基体上
に、開環カチオン重合性エポキシ樹脂と、該樹脂と開環
カチオン重合して体積膨張する化合物とを含む活性エネ
ルギー線硬化型の液流路形成材料を被覆し、更に活性エ
ネルギー線を透過する蓋板を該材料を介して基板に接合
し、活性エネルギー線を照射して前記液流路形成材料を
硬化させた後、前記固体層を除去して液体噴射記録ヘッ
ドを得る。 【効果】 製造工程を増やすことなく安価に液体噴射記
録ヘッドの液流路形成材料の硬化収縮の防止が行え、そ
の結果、ヘッド自体の変曲及び印字不良が解消される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体噴射記録方式に用
いる記録液小滴を発生するための液体噴射記録ヘッド、
その製造方法及び前記液体噴射記録ヘッドを備えた記録
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット(液体噴射)記録方式に
適用される液体噴射記録ヘッドは、一般に微細な記録液
吐出口(以下、オリフィスと称す)、液流路及び該液流
路の一部に設けられる液体吐出エネルギー発生部とを備
えている。従来、このような液体噴射記録ヘッドを作製
する方法として、図1に示すような方法が知られてい
る。
【0003】まず、図1(a)に示すように、被処理基
板1上に感光性樹脂層(ポジ型フォトレジスト等)2を
積層し、これをマスク3を介して露光(図1(b))、
現像処理を施して感光性樹脂層2をパターニングし、被
処理基板1上に固体層(レジストパターン)4を形成す
る(図1(c))。次に、図1(d)に示すように、基
板1上に更に活性エネルギー線硬化型の液流路形成材料
5を被覆し、続いて、図1(e)に示すように、活性エ
ネルギー線照射により前記活性エネルギー線硬化型の液
流路形成材料を硬化させる。更に、図1(f)に示すよ
うに、前記パターニングされた固体層4を、含ハロゲン
炭化水素、ケトン、エステル、アルコール等の有機溶媒
あるいは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカ
リ水溶液を用いて溶解除去し、液流路6を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来法によって作製される液体噴射記録ヘッドは、液流
路形成材料が硬化時に硬化収縮を起こすために、形成さ
れる液流路が湾曲し印字不良を生じたり、またひどい場
合には、液流路形成材料に亀裂が入ったり、液流路形成
材料の基板からの剥離が生じたりする場合があった。
【0005】本発明は、このような問題を解決し、印字
良好な液体噴射記録ヘッドを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズルパター
ンの固体層が設けられた基体上に、活性エネルギー線硬
化型の液流路形成材料を被覆し、活性エネルギー線を透
過する蓋板を該材料を介して基板に接合後、活性エネル
ギー線を照射して前記液流路形成材料を硬化させ、その
後ノズルパターンの固体層を除去することによりノズル
を形成する工程及び吐出エネルギー発生素子形成工程を
包含する液体噴射記録ヘッドの製造方法において、前記
液流路形成材料として開環カチオン重合性エポキシ樹脂
と該エポキシ樹脂と開環カチオン重合して体積膨張する
化合物とを含有する材料を用いることにより、上記課題
を解決したものである。
【0007】本発明においては、ガラス、セラミック
ス、プラスチックあるいは金属等からなり、活性エネル
ギー線透過性である基板が用いられる。
【0008】このような基板は、液流路および液室構成
材料の一部として機能し、また後述する固体層および活
性エネルギー線硬化型の液流路形成材料積層時の支持体
として機能させるものであり、後述する活性エネルギー
線照射の工程を蓋板側から行う場合には、その形状、材
質等、特に限定されることなく使用することができる。
上記基板上には、電気熱変換体あるいは圧電素子等の液
体吐出エネルギー発生素子が所望の個数配設される。こ
のような液体吐出エネルギー発生素子によって記録液小
滴を吐出させるための吐出エネルギーが記録液に与えら
れ、記録が行われる。ゆえに、例えば、上記液体吐出エ
ネルギー発生素子として電気熱変換体が用いられた時に
は、この素子が、近傍の記録液を加熱することにより、
吐出エネルギーを発生する。また、例えば、液体吐出エ
ネルギー発生素子として圧電素子が用いられる時は、こ
の素子の機械的振動によって、吐出エネルギーが発生さ
れる。
【0009】尚、これらの素子には、これらの素子を動
作させるための制御信号入力用電極が接続されている。
また、一般にはこれらの液体吐出エネルギー発生素子の
耐用性の向上等を目的として、保護層等の各種機能層が
設けられるが、もちろん本発明においてもこのような機
能層を設けることは一向に差し支えない。
【0010】次いで、上記液体吐出エネルギー発生素子
を含む基板上の液流路形成部位及びそれと連絡する液室
形成部位に、感応性樹脂による固体層を積層する。
【0011】尚、本発明においては液流路及び液室形成
部位の双方に固体層を設けることは必ずしも必要ではな
く、固体層は少なくとも液流路形成部位に設ければ良
い。
【0012】上記固体層は、後述する各工程を経た後に
除去され、該除去部分に液流路及び液室が構成される。
もちろん、液流路及び液室の形状は所望のものとするこ
とが可能であり、固体層も該液流路及び液室の形状に応
じたものとすることができる。 このような固体層を構
成するに際して用いられる感応性樹脂及び手段として
は、例えば、下記に列挙するようなものが具体的なもの
として挙げられる。
【0013】感光性ドライフィルムを用い、所謂ドラ
イフィルムの画像形成プロセスに従って固体層を形成す
る。
【0014】第1の基板1上に所望の厚さの溶剤可溶
性ポリマー層およびフォトレジスト層を順に積層し、該
フォトレジスト層のパターン形成後、溶剤可溶性ポリマ
ー層を選択的に除去する。
【0015】樹脂を印刷する。
【0016】に挙げた感光性ドライフィルムとして
は、ポジ型のものもネガ型のものも用いることができる
が、例えばポジ型ドライフィルムであれば、活性エネル
ギー線照射によって、現像液に可溶化するポジ型ドライ
フィルム、またネガ型ドライフィルムであれば、光重合
型であるが塩化メチレンあるいは強アルカリで溶解ある
いは剥離除去し得るネガ型ドライフィルムが適してい
る。
【0017】ポジ型ドライフィルムとしては、具体的に
は、例えば「OZATEC R225」〔商品名、ヘキストジャパ
ン(株)〕等、またネガ型ドライフィルムとしては、
「OZATEC Tシリーズ」〔商品名、ヘキストジャパン
(株)〕、「PHOTEC PHTシリーズ」〔商品名、日立化成
工業(株)〕、「RISTON」〔商品名、デュ・ポン・ド・
ネモアース・Co.〕等が用いられる。
【0018】もちろん、これらの市販材料のみならず、
ポジティブに作用する樹脂組成物、例えばナフトキノン
ジアド誘導体とノボラック型フェノール樹脂を主体とす
る樹脂組成物、及びネガティブに作用する樹脂組成物、
例えばアクリルエステルを反応基とするアクリルオリゴ
マーと熱可塑性高分子化合物および増感剤を主体とする
組成物、あるいはポリチオールとポリエン化合物および
増感剤とからなる組成物等が同様に用いることができ
る。
【0019】に挙げた溶剤可溶性ポリマーとしては、
それを溶解する溶剤が存在し、コーティングによって被
膜形成し得る高分子化合物であればいずれでも用い得
る。ここで用い得るフォトレジスト層としては、典型的
にはノボラック型フェノール樹脂とナフトキノンジアジ
ドから成るポジ型液状フォトレジスト、ポリビニルシン
ナメートから成るネガ型液状フォトレジスト、環化ゴム
とビスアジドから成るネガ型液状フォトレジスト、ネガ
型感光性ドライフィルム、熱硬化型および紫外線硬化型
のインキ等が挙げられる。
【0020】に挙げた印刷法によって固体層3を形成
する材料としては、例えば蒸発乾燥型、熱硬化型あるい
は紫外線硬化型等のそれぞれの乾燥方式で用いられてい
る平板インキ、スクリーンインキならびに転写型の樹脂
等が用いられる。
【0021】以上に挙げた材料群の中で、加工精度や除
去の容易性あるいは作業性等の面から見て、の感光性
ドライフィルムを用いる手段が好ましく、その中でもポ
ジ型ドライフィルムを用いるのが特に好ましい。すなわ
ち、ポジ型感光性材料は、例えば解像度がネガ型の感光
性材料よりも優れている、レリーフパターンが垂直かつ
平滑な側壁面を持つ、あるいはテーパ型ないし逆テーパ
型の断面形状が容易につくれるという特長を持ち、液流
路を形づくる上で最適である。また、レリーフパターン
を現像液や有機溶剤で溶解除去できる等の特長も有して
おり、本発明における固体層形成材料として好ましいも
のである。特に、例えば先に挙げたナフトキノンジアジ
ドとノボラック型フェノール樹脂を用いたポジ型感光性
材料では、弱アルカリ水溶液あるいはアルコールで完全
溶解できるので、エネルギー発生素子に損傷を何ら与え
ることがなく、かつ後工程での除去もきわめて速やかで
ある。このようなポジ型感光性材料の中でも、ドライフ
ィルム状のものは、10〜100μmの厚膜のものが得
られる点で、最も好ましい材料である。
【0022】上記のような感光性レジストを用いて通常
のフォトリソグラフィーによって上記固体層が形成され
た基板には、該固体層を覆うように、活性エネルギー線
硬化型の液流路形成材料が積層される。
【0023】活性エネルギー線硬化型の液流路形成材料
としては、固体層を覆設し得るものであれば好適に使用
することができるが、該材料は、液流路及び液室を形成
して記録ヘッドとしての構造材料と成るものであり、本
発明では、開環カチオン重合性エポキシ樹脂と該エポキ
シ樹脂と開環カチオン重合して体積膨張する化合物とを
含有する材料が用いられる。特にエポキシ樹脂と開環カ
チオン重合して体積膨張する化合物としては、スピロオ
ルトカーボネート構造を有する化合物が好ましい。
【0024】活性エネルギー線硬化型の液流路形成材料
の積層方法としては、例えば基板形状に即したノズルを
用いた吐出器具、アプリケータ、カーテンコータ、ロー
ルコータ、スプレコータ、スピンコータ等の手段で積層
する方法が具体的なものとして挙げられる。
【0025】次に、基板の活性エネルギー線硬化型の液
流路形成材料上に蓋板を積層する。この際、蓋板には、
所望の液室容積を得るための凹部を必要に応じて液室形
成部位に設けてもよい。もちろん蓋板も基板と同様に、
ガラス、プラスチック、感光性樹脂、金属、セラミック
ス等の所望の材質のものを用いることができるが、後述
する活性エネルギー線照射の工程を蓋板側から行なう場
合は、活性エネルギー線透過性であることが必要であ
る。また、蓋板には、記録液供給用の供給口が予め設け
られていてもよい。
【0026】上記においては特に示さなかったが、活性
エネルギー線硬化型の液流路形成材料の積層は、蓋板を
固体層に積層した後に行なってもよい。この場合の積層
方法としては、蓋板を基板と圧着した後、内部を減圧に
し、その後、活性エネルギー線硬化型の液流路形成材料
を注入する等の方法が好ましく用いられる。また、蓋板
を積層するに際しては、活性エネルギー線硬化型の液流
路形成材料を所要の厚さにするべく、例えば基板及び蓋
板間にスペーサーを設けたり、蓋板の端部に凸部を設け
る等の工夫をしてもよい。
【0027】こうして基板、固体層、活性エネルギー線
硬化型の液流路形成材料および蓋板が順次積層された積
層体を得た後、液室形成予定部位に対して、それを活性
エネルギー線から遮蔽するように、活性エネルギー線透
過性の基板側(本例では蓋板)にマスクを積層し、該マ
スクの上方から活性エネルギー線を照射する。この活性
エネルギー線の照射により、該照射部分の活性エネルギ
ー線硬化型の液流路形成材料が硬化して硬化樹脂層が形
成されるとともに、該硬化によって基板と蓋板との接合
も行なわれる。活性エネルギー線が照射されない活性エ
ネルギー線硬化性材料は未硬化のままである。
【0028】活性エネルギー線としては、紫外線、電子
線、可視光線等が利用できるが、基板を透過させての露
光であるので紫外線、可視光線が好ましく、また重合速
度の面から紫外線が最も適している。紫外線の線源とし
ては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、キ
セノンランプ、メタルハライドランプ、カーボンアーク
等のエネルギー密度の高い光源が好ましく用いられる。
光源からの光線は、平行性が高く、熱の発生が少ないも
の程精度の良い加工が行なえるが、印刷製版ないしプリ
ント配線板加工あるいは光硬化型塗料の硬化に一般に用
いられている紫外線光源であれば概ね利用可能である。
【0029】活性エネルギー線に対するマスクとして
は、特に紫外線もしくは可視光線を用いる場合、メタル
マスク、銀塩のエマルジョンマスク、ジアゾマスク等が
挙つける等の方法でもかまわない。
【0030】次いで、例えばオリフィス端面が露出して
いない場合等、必要に応じてダイヤモンドブレードを用
いたダイシングソー等によって、活性エネルギー線の照
射による硬化を終了した積層体を所要の位置で切断し、
オリフィス端面を露出させる。しかし、このような切断
の操作は、本発明の実施のために必ずしも必要ではな
く、例えば液状の硬化性材料を用い、該材料を積層する
際に型を使用し、オリフィス先端部が閉じて覆われてし
まうことがなく、且つオリフィス端面が平滑に成型され
るようにした場合等には、切断は不要である。
【0031】次いで、活性エネルギー線照射を終了した
上記積層体から、固体層および未硬化の活性エネルギー
線硬化型の液流路形成材料を除去して、液流路及び液室
を形成する。
【0032】固体層および未硬化の活性エネルギー線硬
化型の液流路形成材料の除去手段としては特に限定され
るものではないが、具体的には、例えば固体層と未硬化
の活性エネルギー線硬化性材料とを溶解または膨潤ある
いは剥離する液体に浸漬して除去する等の方法が好まし
いものとして挙げられる。この際、必要に応じて超音波
処理、スプレー、加熱、攪枠、振とう、加圧循環、その
他の除去促進手段を用いることも可能である。
【0033】上記除去手段に対して用いられる液体とし
ては、例えば含ハロゲン炭化水素、ケトン、エステル、
芳香族炭化水素、エーテル、アルコール、N−メチルピ
ロリドン、ジメチルホルムアミド、フェノール、水、酸
あるいはアルカリを含む水、等が挙げられる。これら液
体には、必要に応じて界面活性剤を加えても良い。ま
た、固体層としてポジ型ドライフィルムを用いる場合に
は、除去を容易にするために固体層に改めて紫外線照射
を施すのが好ましく、その他の材料を用いた場合は、4
0〜60℃に液体を加温するのが好ましい。
【0034】尚、以上の各工程を終了した後、液体吐出
エネルギー発生素子とオリフィスとの間隔を最適化する
ために、必要に応じてオリフィス先端の切断、研摩、平
滑化を行なってもよい。
【0035】本発明は、特に液体噴射記録方式の中でも
の熱エネルギーを利用して飛翔液滴を形成し記録を行う
液体噴射記録ヘッド、記録装置において優れた効果をも
たらすものである。
【0036】本発明によって製造できる記録ヘッドの代
表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4,
723,129号明細書、同4,740,796号明細
書に開示されており、本発明はこれらの基本的な原理を
用いて行なうものが好ましい。この方式は所謂オンデマ
ンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であ
る。
【0037】特にオンデマンド型の場合には、液体(イ
ンク)が保持されているシートや液路に対応して配置さ
れている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸
騰を超える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆
動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネ
ルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰さ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し、液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口(吐出口)を介して
液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形
成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切
に気泡の成長、収縮が行なわれるので、特に応答性に優
れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4,4
63,359号明細書、同4,345,262号明細書
に記載されているようなものが適している。なお、上記
熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4,3
13,124号明細書に記載されている条件を採用する
と、更に優れた記録を行なうことができる。
【0038】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4,558,333号明細書、同4,
459,600号明細書に記載の構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成の記録ヘッドに対しても本発明は有効である。
【0039】更に、本発明が有効に利用される記録ヘッ
ドとしては、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に
対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドが
ある。このフルラインタイプの記録ヘッドは、上述した
明細書に開示されているような記録ヘッドを複数組み合
わせることにフルライン構成にしたものや、一体的に形
成された一個の記録ヘッドとしての構成のいずれでも良
い。
【0040】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドの場合にも本発明は有効である。
【0041】また、本発明の記録装置に、記録ヘッドに
対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加すること
は、本発明の記録装置を一層安定にすることができるの
で好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記
録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手
段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれ
とは別の加熱素子、あるいはこれらの組み合わせによる
予備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モー
ドを行なう手段を付加することも安定した記録を行なう
ために有効である。
【0042】更に記録装置の記録モードとしては、黒色
等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッド
を一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも
良いが、異なる色の複色カラーまたは、混色によるフル
カラーの少なくとも一つを備えた装置に使用できる記録
ヘッドにも本発明はきわめて有効である。
【0043】以上の説明においては、インクを液体とし
て説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクで
あって、室温で軟化もしくは液体となるもの、あるいは
液体噴射において一般的に行なわれている温度調整の温
度範囲である30℃以上70℃以下の温度範囲で軟化も
しくは液体となるものでも良い。すなわち、使用記録信
号付与時にインクが液状をなすものであれば良い。
【0044】加えて、熱エネルギーによるヘッドやイン
クの過剰な昇温をインクの固形状態から液体状態への状
態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に
防止するか、または、インクの蒸発防止を目的として放
置状態で固化するインクを用いることもできる。いずれ
にしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によって
インクが液化してインク液状として吐出するものや記録
媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質を
有するインクの使用も本発明には適用可能である。
【0045】このようなインクは、特開昭54−568
47号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記
載されるような、多孔質シートの凹部又は貫通孔に液状
又は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
向するような形態としても良い。
【0046】本発明において、上述した各インクに対し
て最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するも
のである。
【0047】図2は、本発明により得られた記録ヘッド
を液体噴射ヘッドカートリッジ(IJC)として装着し
た液体噴射記録装置(IJRA)の一例を示す外観斜視
図である。
【0048】同図において、20はプラテン24上に送
紙されてきた記録紙の記録面に対向してインク吐出を行
うノズル群を備えたIJCである。16はIJC20を
保持するキャリッジ(HC)であり、駆動モータ17の
駆動力を伝達する駆動ベルト18の一部と連結し、互い
に平行に配設された2本のガイドシャフト19A及び1
9Bと摺動可能とすることによりIJC20の記録紙の
全幅にわたる往復移動が可能となる。
【0049】26はヘッド回復装置であり、IJC20
の移動経路の一端、例えばホームポジションと対向する
位置に配設される。伝動機構23を介したモータ22の
駆動力によって、ヘッド回復装置26を動作せしめ、I
JC20のキャッピングを行う。このヘッド回復装置2
6のキャップ部26AによるIJC20へのキャッピン
グに関連させて、ヘッド回復装置26内に設けた適宜の
吸引手段によるインク吸引もしくはIJC20へのイン
ク供給経路に設けた適宜の加圧手段によるインク圧送を
行い、インクを吐出口より強制的に排出させることによ
りノズル内の増粘インクを除去する等の吐出回復処理を
行う。また、記録終了時等にキャッピングを施すことに
よりIJC20が保護される。
【0050】30はヘッド回復装置26の側面に配設さ
れ、シリコンゴムで形成されるワイピング部材としての
ブレードである。ブレード30はブレード保持部材30
Aにカンチレバー形態で保持され、ヘッド回復装置26
と同様、モータ22及び伝動機構23によって動作し、
IJC20の吐出面との係合が可能となる。これによ
り、IJC20の記録動作における適切なタイミング
で、あるいはヘッド回復装置26を用いた吐出回復処理
後に、ブレード30をIJC20の移動経路中に突出さ
せ、IJC20の移動動作に伴ってIJC20の吐出面
における結露、濡れあるいは塵埃等をふき取るものであ
る。
【0051】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0052】実施例1 まず、液体吐出エネルギー発生素子として、電気熱変換
体(材質HfB2)を、基板としてのガラス基板(厚さ
1.1mm)上に形成した後、該基板上にポジ型ドライ
フィルム(「OZATEC R225」、ヘキストジャ
パン(株)製)からなる厚さ50μmの感光層をラミネ
ーションにより形成した。
【0053】この感光層にマスクを重ね、液流路及び液
室形成予定部位を除く部分に70mJ/cm2の紫外線
照射を行った。尚、液流路の長さは3mmとした。
【0054】次に5%のメタケイ酸ナトリウム水溶液に
てスプレー現像を行い、上記電気熱変換体を含む基板上
の液流路及び液室形成予定部分に厚さ約50μmのレリ
ーフの固体層を形成した。
【0055】該固体層が形成されている基板のそれぞれ
に、活性エネルギー線硬化型の液流路形成材料として下
記組成よりなる組成物を積層した。 ・開環カチオン重合性エポキシ樹脂:旭電化工業(株)
製、アデカオプトマーKRM2410(商品名)100
部、アデカオプトマー SP−150(商品名)1.5
部、 ・上記エポキシ樹脂と開環カチオン重合して体積膨張す
る化合物として下記構造式のノルボルネンスピロオルソ
カーボネート20部、
【0056】
【化1】 ・NUCシランカップリング剤 A−187(日本ユニ
カー(株)製)5部。
【0057】なお、上記構造式の化合物はジオールとテ
トラメチルオルトカーボネートから合成した。
【0058】操作手順は以下のように行った。
【0059】上記組成物を前記固体層が積層されている
基板にアプリケーターを用いて、基板上面から70μm
の厚みに塗布した。
【0060】次にこの材料を積層した基板に、その厚さ
が1.1mmで、液室形成予定部位に深さ0.3mmの
凹部と、該凹部の中央に記録液供給のための貫通孔(液
供給口)を持つ蓋板としてのガラス基板を、液室形成予
定部位の位置を合わせて積層体を得た。
【0061】次に、この積層体の蓋板の上面にフィルム
マスクを密着させ、液室形成予定部位に対して活性エネ
ルギー線を遮蔽して、上方から活性エネルギー線照射を
行った。この時の露光量は8ジュールであった。次いで
フィルムを取り外し、電気熱変換体がオリフィス先端か
ら0.7mmの位置となるように切断し、オリフィス端
面を形成した。
【0062】オリフィス端面を露出させた積層体をエタ
ノール中に浸漬し、液室中にエタノールを充填し、かつ
オリフィス端面をエタノールに接触させた状態で超音波
洗浄槽中にて3分間固体層の溶解除去操作を行った。溶
解除去が終了した後、5%のNaOH水溶液及び純水で
洗浄を行った。洗浄後、130℃、1時間の熱キュアを
行って、液流路形成材料を完全に硬化させた。
【0063】このようにして作製された液体噴射記録ヘ
ッドを観察したところ、ヘッドの変曲は全く見られなか
った。またこの記録ヘッドを記録装置に装着し、純水/
グリセリン/ダイレクトブラック154(水溶性黒色染
料)=65/30/5(重量部)からなる液体噴射イン
クを用いて記録を行ったが、印字の乱れは見られなかっ
た。
【0064】比較例1 実施例1において、上記エポキシ樹脂と開環カチオン重
合して体積膨張する化合物を用いなかった以外は実施例
1と同様にして液体噴射記録ヘッドを作製した。 得ら
れた記録ヘッドを観察したところ、ヘッドの変曲が見ら
れた。また、実施例1と同様に記録を行ったところ、印
字の乱れが観察された。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
製造工程を増やすことなく安価に液体噴射記録ヘッドの
液流路形成材料の硬化収縮の防止を行える。これによ
り、液流路形成材料の硬化収縮がなくなり、液体噴射記
録ヘッド自体の変曲及び印字不良が解消された。
【図面の簡単な説明】
【図1】液流路形成の工程を説明する模式的断面図であ
る。
【図2】本発明に係わる液体噴射記録ヘッド備えた記録
装置の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 基板 2 ポジ型フォトレジスト 3 マスク 4 固体層(レジストパターン) 5 液流路形成材料 6 液流路部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルパターンの固体層が設けられた基
    体上に、活性エネルギー線硬化型の液流路形成材料を被
    覆し、活性エネルギー線を透過する蓋板を該材料を介し
    て基板に接合後、活性エネルギー線を照射して前記液流
    路形成材料を硬化させ、その後ノズルパターンの固体層
    を除去することによりノズルを形成する工程及び吐出エ
    ネルギー発生素子形成工程を包含する製造方法によって
    形成される液体噴射記録ヘッドにおいて、前記液流路形
    成材料が開環カチオン重合性エポキシ樹脂と該エポキシ
    樹脂と開環カチオン重合して体積膨張する化合物とを含
    有することを特徴とする液体噴射記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 吐出エネルギー発生素子が、インクを吐
    出するために利用される熱エネルギーを発生する電気熱
    変換体である請求項1の液体噴射記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 吐出口が被記録媒体の記録領域の全幅に
    わたって複数設けられているフルラインタイプである請
    求項1または2に記載の液体噴射記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 ノズルパターンの固体層が設けられた基
    体上に、活性エネルギー線硬化型の液流路形成材料を被
    覆し、活性エネルギー線を透過する蓋板を該材料を介し
    て基板に接合後、活性エネルギー線を照射して前記液流
    路形成材料を硬化させ、その後ノズルパターンの固体層
    を除去することによりノズルを形成する工程及び吐出エ
    ネルギー発生素子形成工程を包含する液体噴射記録ヘッ
    ドの製造方法において、前記液流路形成材料が開環カチ
    オン重合性エポキシ樹脂と該エポキシ樹脂と開環カチオ
    ン重合して体積膨張する化合物とを含有することを特徴
    とする液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 被記録媒体の被記録面に対向してインク
    を吐出するインク吐出口が設けられている請求項1乃至
    3のいずれか1項に記載の液体噴射記録ヘッドと、該記
    録ヘッドを載置するための部材とを少なくとも具備する
    ことを特徴とする記録装置。
JP10407293A 1993-04-30 1993-04-30 液体噴射記録ヘッド、液体噴射記録ヘッドの製造方法並びにこの液体噴射記録ヘッドを備えた記録装置 Pending JPH06312507A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001047633A (ja) * 1999-06-04 2001-02-20 Canon Inc 液体吐出ヘッドの製造方法、該製造方法により製造された液体吐出ヘッド、および微小機械装置の製造方法

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