JPH06317548A - Esr測定用試料管ユニットおよび該ユニットで使用するesr測定用細管ユニット - Google Patents

Esr測定用試料管ユニットおよび該ユニットで使用するesr測定用細管ユニット

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JPH06317548A
JPH06317548A JP5095213A JP9521393A JPH06317548A JP H06317548 A JPH06317548 A JP H06317548A JP 5095213 A JP5095213 A JP 5095213A JP 9521393 A JP9521393 A JP 9521393A JP H06317548 A JPH06317548 A JP H06317548A
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esr
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Koichi Nakagawa
公一 中川
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ESR測定装置の空洞共振器内に挿入し固定
するに適合した形状を有する盲管と、前記盲管に挿入可
能なアクリル樹脂、ポリカーボネート、テフロン、ガラ
スまたは石英などから選択される材料からなる細管と、
ワックス、ポリ塩化ビニル、シリコン樹脂、テフロンワ
ックス、これらの混合物、またはこれらと流動パラフィ
ンとの混合物などから選択される材料からなる細管端部
閉塞材とからなるESR測定用試料管ユニット、および
前記ユニットで使用する前記細管と細管端部閉塞材とか
らなるESR測定用細管ユニット。 【効果】 本発明のESR測定用試料管ユニットで使用
するESR測定用細管ユニットは材料が安価で、使い捨
てが可能であり、本発明のユニットを使用することによ
り簡単な操作でESR測定を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ESR測定用試料管ユ
ニットおよびそのユニットで使用するESR測定用細管
ユニットに関する。
【0002】
【従来技術とその課題】生体内で生ずる活性酸素などの
フリーラジカルは、癌や疾患の原因となるため、医療分
野においても近年さかんに研究されている。こうしたフ
リーラジカルの研究には、水溶液試料について電子スピ
ン共鳴(EPR/ESR)法を用い、フリ−ラジカルの
観測および解析をする手法が広く用いられている。
【0003】上記のような水溶液試料は、溶媒である水
の誘電率が高いため、ESR測定に際してはマイクロ波
の誘電損失が大きいという問題がある。このため、水溶
液試料については、誘電損失を低く抑えつつ必要な感度
を得るために、特別な形状を有する試料セルが用いられ
てきた。具体的には、試料保持部分を偏平にした「偏平
セル」、および肉厚な石英管の一部に試料を保持するよ
うにした「円筒型水溶液セル」が用いられている。
【0004】このうち、偏平セルは、図1に示すように
偏平な試料保持部(4)を有する試料セル本体部
(1)、ホルダー(2)、吸引器(図には示していな
い)およびキャップ(3)からなっている。使用に当た
っては、試料セル本体の上部にホルダー(2)を捩込み
で固定し、吸引器で試料を試料保持部内に吸引した後、
下部にキャップを嵌め、セルを測定装置にセットする
が、この際、ホルダーと吸引器の嵌込みを左右均等に行
なう必要があるなど取扱いが面倒であり、セットが一度
ではうまく行かない場合が多々ある。また、測定後に
は、セルを分解して洗浄および乾燥する必要がある。し
たがって、系統立った試料や複数の試料の測定を行なう
場合、これを限られた時間内に終えるのは困難であり、
特に活性酸素などの比較的寿命の短いフリーラジカルを
測定する場合には、実験操作にかなりの熟練を要する。
また、偏平セルでは、100μl程度と比較的多量の試
料が必要である。さらに、偏平セル材料としては石英が
用いられ、結果としてセル単価が高く、これを多数使用
することは財政上困難である。
【0005】一方、「円筒型水溶液セル」は図2に示す
ように、試料管(5)と両端を閉塞するキャップ(6)
と、ESR共振器へのセット位置を決めるために試料管
に嵌込む試料セルホルダ−(7)とからなっている。
「円筒型水溶液セル」は、試料の量は比較的少量で済む
が、石英を使用しているのでセル単価が高く、また細管
であるため内部の洗浄が困難である。
【0006】また、偏平セルはESR測定用の空洞共振
器(以下、共振器という。)に挿入した際、測定試料の
シグナル強度が最大になるようにセルを共振器内で正し
くセッティングしなければならない。さらに、これらの
セルはタンパク質試料などの測定に使用すると次第に汚
れが付着し、濃硝酸や水酸化ナトリウム等を用いて洗浄
しなければならない。この洗浄が不十分なままで乾燥さ
せるとタンパク質等が付着し除去が困難となるなど使用
上の問題が多い。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解消するESR測定用試料管ユニットについて検討
した結果、試料管を内部試料管(試料保持管)と外部試
料管(共振器にセットする管)とからなる二重構造と
し、内部試料管を取り外し可能なものとし、測定に際し
ては、内部試料管の下端を閉塞材で塞いで、試料の交換
を極めて容易にした結果、・OH等の活性酸素などの比
較的短寿命のラジカルの測定に極めて優れていることを
見出した。また、この際に、内部試料管としてESR測
定上問題がなく、使い捨て可能な材料を使用し、閉塞材
として粘稠な樹脂等を使用することにより、迅速かつ高
精度な測定が可能となることを確認して本発明を完成す
るに至った。
【0008】
【発明の構成】すなわち、本発明は、ESR測定装置の
共振器内に固定するに適合した形状を有する盲管、該盲
管に挿入可能な細管および細管端部閉塞材からなるES
R測定用試料管ユニットを提供する。また、本発明は、
細管および細管端部閉塞材からなる、上記ユニットに使
用するためのESR測定用細管ユニットを提供する。
【0009】ESR測定装置の共振器内に固定するに適
合した形状を有する盲管は、使用するESR測定装置の
共振器に挿入可能な外径と形状を有し、下端が塞がれて
いるか、何等かの部材で閉塞可能なものであればよい。
例えば、従来、有機溶液試料や粉末試料の測定に使用さ
れている市販品である約5mm径のESR測定用石英製
試料管が用いられる。これは共振器内へのセッティング
が容易で、そのままでも使用可能である。
【0010】本発明で使用される細管は、試料液部分と
しての有効長さが約3cm、後述する閉塞材による閉塞
部、および閉塞材と試料液に介在させる空間部を含めた
全体長さとして4cm以上の長さを有するものであれば
よい。長さが4cm未満であると、試料の挿入および閉
塞材による閉塞操作が行いにくく、またESR測定上、
十分な感度が得られない。5cm〜10cm、特に6c
m〜8cmが好ましい。
【0011】細管の内径(直径)は、約 0.5mm以上で
あることが好ましい。細管の内径が0.5 mm未満である
とESRの測定上、十分な感度が得られない。細管の内
径が大きくなると誘電損が大きくなり、ESRの測定
上、十分な感度が得られない。通常用いる溶媒では、内
径の上限値は2.0 mm程度である。細管の外径(直径)
は、閉塞材による閉塞操作が行い得るに十分な強度が確
保できれば薄いほどよい。
【0012】細管は単純な円筒状の細管であってもよい
が、上記の条件を満たす細管部を長さ4cm以上にわた
って有するものであれば、部分的に拡大していてもよ
い。例えば、下端側が細管部となっており、上端側はこ
れよりも径が大きい細管は、管の上端からの試料の挿入
が比較的容易であるため、粉末試料の測定に適してい
る。また、盲管に挿入した際、膨大部が盲管内壁に突き
当たって盲管内での動きが制約されるため、細管を盲管
内で適切に位置付けるにも好適である。細管の材質は、
それ自体がESR信号を出さないものであれば特に限定
されない。好ましい材料は、ポリメタクリル酸エステル
(PMMA)などのアクリル樹脂、ポリカーボネート、
テフロン、ガラス、石英などである。安価に比較的精密
な形状の管を製造できるという点で特にアクリル樹脂が
好ましく、使い捨て試料管とすることができるため、試
料の洗浄や乾燥などの実験上の手間が極めて少ない。
【0013】細管閉塞材としては、細管と同一または類
似の材料からなるキャップを使用してもよいが、ワック
スおよびワックス状の樹脂等が好適に使用できる。具体
的には、ワックス、ポリ塩化ビニル、シリコン樹脂、テ
フロンワックス、およびこれらの混合物、およびこれら
と流動パラフィンの混合物が挙げられる。本発明の測定
管ユニットを用いたESRの測定は、以下のようにして
行なうことができる(図3参照)。まず、常法にしたが
って調製した試料溶液に細管(9)の一端を浸漬する。
細管現象により、試料が細管内に吸い上げられるが、必
要量(長さにして約 4.5cm以上)の試料が吸い上げら
れた時点で、細管の上端を指で塞ぎつつ、細管を試料溶
液から引上げる。次いで、細管を水平にし、上端側の閉
塞を解くと試料層が全体として上端側に移動して下端側
に少量の空間(12)が形成される。空間のある状態
で、細管上端を再び指で塞ぎ、空間の形成された細管の
下端を閉塞材に押し当てる。閉塞材より細管を引き上げ
ると、空間(空気層)を隔て下端が閉塞材(10)で塞
がれた測定試料入りの細管ができる。なお、空気層(1
2)によって閉塞材と試料との接触が防がれる。閉塞材
に接触した細管の下端をキムワイプ(商品名,実験室用
拭取り紙,十条キンバリー社製)やガーゼなどで拭き取
り、EPR測定用一般試料管などの適当な盲管(8)に
挿入し、これをEPR共振器(13)に導入し測定に供
する。図3には、共振器内にセットした状態での図面を
示す。なお、この時、細管下端の閉塞部分は共振器の外
に出るようにする。フリーラジカルの定量等は常法にし
たがって行なえばよい。
【0014】温度可変(例えば0℃〜30℃)を必要と
する試料の測定においては、あらかじめ上記盲管に熱媒
体(例えば、グリセリン等)を入れ、この中に試料を含
んだ細管を導入し、必要によりタケヒゴやアルミ棒など
を用いて細管を盲管に固定して温度によるラジカルの生
成や変化あるいはラジカルの動力学的研究が可能とな
る。光照射によって生じるラジカルのESR測定など
も、細管の材質を石英とすれば、常法と同様に行なうこ
とができる。
【0015】
【発明の効果】上記のように、本発明のESR測定用試
料管ユニットで使用するESR測定用細管ユニットは、
材料が安価であるため洗浄して繰返し使用する必要はな
く使い捨てが可能であり、実験上大量に使用することが
できる。このユニットを使用することにより簡単な操作
で測定を行うことができるので、系統立だった測定等複
数の試料を連続的に測定する場合や比較的寿命の短いフ
リーラジカルの測定に特に有効である。これに加え、試
料体積が従来の偏平セルに比べると1/3程度で済むた
め高価な試料の計測にも有用である。本発明のESR測
定用試料管ユニットは、従来法の諸問題を解決するのみ
ならず、従来法の使用用途に加え種々の応用分野があ
る。生物学や医学以外の化学的系例えば有機溶媒や有機
溶媒との混合溶媒を用いる場合や、不対電子が関与する
高分子系および粉末固体試料の測定についても、細管と
閉塞材を本発明の範囲内で選択することにより、試料中
のラジカルや常磁性種の検出が可能となる。
【0016】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、これは説明のための例示であってこれによって
本発明が限定されるものではない。
【0017】実施例1 内径0.8 mm、外径1.3 mm、長さ6.5 cmのPMMA
製細管とポリ塩化ビニル、シリコン樹脂および流動パラ
フィンの混合物からなる閉塞材とからなる細管ユニッ
ト、および市販の5mm径ESR測定用石英製試料管を
組合わせた本発明の試料管ユニットと従来の石英製偏平
セル(図1のESR試料セル,LLC04A,ラボテッ
ク(株)社製))との各々について図3に示すように測
定装置(日本電子株式会社製JES RE3X電子スピ
ン共鳴装置)にセットしてニトロキシドラジカルのES
R測定を行なった。試料溶液としてはいずれも1,1,
5,5−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−1
−N−オキサイド(TEMPOL)の5mM水溶液を使
用したが、偏平セルには100μlの試料を用いたのに
対し、本発明のユニットでは30μlの試料を用いたの
みである。その他の測定条件(共振周波数:9.1GH
z、マイクロ波出力:10mW、磁場変調幅:0.1m
T)は同一である。結果を図4と図5に示す。なお、図
4、図5ともゲインは、1×1.6と共通である。細管
として安価なアクリル樹脂を使用し、試料体積を従来の
偏平セルの約1/3としたにもかかわらず、シグナル強
度は偏平セルを用いた場合と比べ10%程度低下したの
みである。
【0018】実施例2 実施例1と同様の本発明の試料管ユニットを用いて5μ
Mの低濃度TEMPOL水溶液の室温での測定を試みた
(測定条件は以下のとおり。共振周波数:9.105G
Hz、マイクロ波出力:10mW、磁場変調幅:0.1
mT、ゲイン:5×102 )。結果を図6に示す。図に
示されるように本発明の試料管ユニットを用いた場合、
低濃度のラジカルの測定も容易に行なうことができる。
【0019】実施例3 実施例1と同様な試料管ユニットを用いて生物学的な系
におけるスーパーオキシド(ヒポキサンチン(HPX)
/キサンチンオキシダーゼ(XOD)系)のスピンアダ
クトの測定を行なった(測定条件は以下のとおり。共振
周波数:9.101GHz、マイクロ波出力:10m
W、磁場変調幅:0.1mT、ゲイン:5×102 )。
HPX(2mM)50μl,配位子:ジエチレントリア
ミンペンタ酢酸(DETPAC)(5.5 mM)35μ
l、スピントラップ剤:5,5−ジメチル−1−ピロリ
ンN−オキサイド(DMPO)( 9.2M) 10μl,
酵素:キサンチンオキシダーゼ(XOD)〜0.6 Uni
t/ml 50μlの混合系で産製されたスーパーオキ
シドとDMPOとの反応生成物(スピンアダクト)のE
SRスペクトルを図7に示す。
【0020】実施例4 実施例1と同じ試料管ユニットを用いて有機溶媒試料の
ESR測定を行なった(測定条件は以下のとおり。共振
周波数:9.106GHz、マイクロ波出力:2mW、
磁場変調幅:0.05mT、ゲイン:3.2×1
2 )。具体的には1,1,5,5−テトラメチルピペ
リジン−1−N−オキサイド(TEMPO)の48μM
エタノール溶液を試料として使用した。結果を図8に示
す。
【0021】実施例5 図9に示すような細管部(内径 0.8mm、外径 1.8m
m、長さ5cm)と膨大部(内径2mm、外径3mm、
長さ3cm)とを有するアクリル樹脂製細管を用いて上
部から粉末試料を充填して固体試料のESR測定(測定
条件は以下のとおり。共振周波数:9.105GHz、
マイクロ波出力:2mW、磁場変調幅:0.1mT、ゲ
イン:4×102 )を行なった。試料としてはZn−シ
メチジン(cimetidine)錯体とCu−シメチジン錯体と
からなる混晶(Cu錯体含有量:約1%)約25μgを
使用した。結果を図10に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】ESR測定を行なう従来の偏平セル構造の試料
管ユニットの説明図。
【図2】ESR測定を行なう従来の円筒型水溶液セル構
造の試料管ユニットの説明図。
【図3】本発明の試料管ユニットを用いてESR測定を
行なう場合の試料管の使用方法を示す説明図。
【図4】本発明の試料管ユニットを用いて得られたニト
ロキシドラジカル水溶液試料のESRスペクトル。
【図5】従来の偏平セルを用いて得られたニトロキシド
ラジカル水溶液試料のESRスペクトル。
【図6】本発明の試料管ユニットを用いて得られた低濃
度ニトロキシドラジカル水溶液試料のESRスペクト
ル。
【図7】本発明の試料管ユニットを用いて得られた生体
試料のESRスペクトル。
【図8】本発明の試料管ユニットを用いて得られた有機
溶媒試料のESRスペクトル。
【図9】本発明の一態様による試料管ユニットの断面
図。
【図10】本発明の試料管ユニットを用いて得られた混
晶試料(Cu−シメチジン錯体)のESRスペクトル。
【符号の説明】
1 従来技術のESR試料管(偏平セル)本体 2 ホルダー 3 キャップ 4 試料保持部 5 従来技術のESR試料管(水溶液セル)本体 6 キャップ 7 試料管ホルダー 8 盲管 9 試料挿入用細管 10 細管閉塞材 11 試料 12 空間 13 共振器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ESR測定装置の空洞共振器内に挿入し
    固定するに適合した形状を有する盲管、該盲管に挿入可
    能な細管及び細管端部閉塞材からなるESR測定用試料
    管ユニット。
  2. 【請求項2】 細管がアクリル樹脂、ポリカーボネー
    ト、テフロン、ガラスまたは石英から選択される材料か
    らなる請求項1に記載のESR測定用試料管ユニット。
  3. 【請求項3】 細管がポリアクリル酸エステルもしくは
    ポリメタクリル酸エステルからなる請求項2に記載のE
    SR測定用試料管ユニット。
  4. 【請求項4】 閉塞材がワックス、ポリ塩化ビニル、シ
    リコン樹脂、テフロンワックス、これらの混合物、また
    はこれらと流動パラフィンとの混合物から選択される材
    料からなる請求項1乃至3のいずれかの請求項に記載の
    ESR測定用試料管ユニット。
  5. 【請求項5】 細管が 0.5〜2.0 mmの内径と 4.5cm
    以上の長さを有する請求項1乃至4のいずれかの請求項
    に記載のESR測定用試料管ユニット。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかのESR測定
    用試料管ユニットで使用する請求項2乃至5のいずれか
    の項に記載の細管および細管端部閉塞材からなるESR
    測定用細管ユニット。
JP5095213A 1993-03-30 1993-03-30 Esr測定用試料管ユニットおよび該ユニットで使用するesr測定用細管ユニット Pending JPH06317548A (ja)

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