JPH06321085A - 車両のスリップ制御装置 - Google Patents
車両のスリップ制御装置Info
- Publication number
- JPH06321085A JPH06321085A JP11554993A JP11554993A JPH06321085A JP H06321085 A JPH06321085 A JP H06321085A JP 11554993 A JP11554993 A JP 11554993A JP 11554993 A JP11554993 A JP 11554993A JP H06321085 A JPH06321085 A JP H06321085A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- speed
- wheel
- vehicle
- vehicle body
- wheel speed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Regulating Braking Force (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 減速時での車輪ロックを早期に判断してスリ
ップ抑制効果を充分に発揮しつつ、加速時での駆動輪の
空転に起因するスリップ抑制動作の誤った早期作動を防
止する。 【構成】 車輪速を基に車体速を模して算出した疑似車
体速に対し車輪速が所定のスリップ関係になったとき、
該車輪のスリップを減ずる動作をスリップ制御装置を前
提とする。各車輪の車輪速をそれぞれ検出する複数の車
輪速検出手段と、車両の加減速状態を検出する加減速検
出手段とを設ける。コントロールユニット内に、上記両
検出手段からの信号を受ける疑似車体速設定手段43を
設ける。該疑似車体速設定手段43は、車両の加速中は
各車輪の車輪速の中から、最高の車輪速を除く他の車輪
速、例えば最低の車輪速Wmin に基づいて疑似車体速V
R を算出し、車両の減速中は、最低の車輪速を除く他の
車輪速、例えば最高の車輪速Wmax に基づいて疑似車体
速VR を算出する。
ップ抑制効果を充分に発揮しつつ、加速時での駆動輪の
空転に起因するスリップ抑制動作の誤った早期作動を防
止する。 【構成】 車輪速を基に車体速を模して算出した疑似車
体速に対し車輪速が所定のスリップ関係になったとき、
該車輪のスリップを減ずる動作をスリップ制御装置を前
提とする。各車輪の車輪速をそれぞれ検出する複数の車
輪速検出手段と、車両の加減速状態を検出する加減速検
出手段とを設ける。コントロールユニット内に、上記両
検出手段からの信号を受ける疑似車体速設定手段43を
設ける。該疑似車体速設定手段43は、車両の加速中は
各車輪の車輪速の中から、最高の車輪速を除く他の車輪
速、例えば最低の車輪速Wmin に基づいて疑似車体速V
R を算出し、車両の減速中は、最低の車輪速を除く他の
車輪速、例えば最高の車輪速Wmax に基づいて疑似車体
速VR を算出する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の車輪が路面に対
しスリップした時そのスリップを減ずる動作を行うスリ
ップ制御装置に関し、特に、スリップの判定に用いる疑
似車体速の設定に係わるものである。
しスリップした時そのスリップを減ずる動作を行うスリ
ップ制御装置に関し、特に、スリップの判定に用いる疑
似車体速の設定に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両のスリップ制御装置とし
ては、例えば特開昭62−146757号公報に開示さ
れるように、各車輪の車輪速(回転速度)を検出する複
数の車輪速検出手段と、該検出手段で検出された車輪速
に基づいて車体速(単に「車速」ともいう)を模して疑
似車体速を算出する疑似車体速設定手段と、該設定手段
で設定された疑似車体速に対し車輪速が所定のスリップ
関係(車輪ロックの状態)になったとき、その車輪のブ
レーキ圧を減ずるブレーキ圧制御部とを備え、車両の制
動時に車輪のロックないしスキッド状態の発生を防止し
て制動距離を可及的に短くするようにしたアンチスキッ
ドブレーキ装置(ABS)が一般によく知られている。
そして、上記疑似車体速設定手段における疑似車体速の
設定は、通常、4輪の車輪速の中から、最も高い車輪速
を基に疑似車体速を算出し、この車輪速が最も高い車輪
が、その車輪速の変化状態からスリップしたと判断した
ときには他の車輪の車輪速またはそれ以前の疑似車体速
の変化状態から疑似車体速を推定するようにしている。
ては、例えば特開昭62−146757号公報に開示さ
れるように、各車輪の車輪速(回転速度)を検出する複
数の車輪速検出手段と、該検出手段で検出された車輪速
に基づいて車体速(単に「車速」ともいう)を模して疑
似車体速を算出する疑似車体速設定手段と、該設定手段
で設定された疑似車体速に対し車輪速が所定のスリップ
関係(車輪ロックの状態)になったとき、その車輪のブ
レーキ圧を減ずるブレーキ圧制御部とを備え、車両の制
動時に車輪のロックないしスキッド状態の発生を防止し
て制動距離を可及的に短くするようにしたアンチスキッ
ドブレーキ装置(ABS)が一般によく知られている。
そして、上記疑似車体速設定手段における疑似車体速の
設定は、通常、4輪の車輪速の中から、最も高い車輪速
を基に疑似車体速を算出し、この車輪速が最も高い車輪
が、その車輪速の変化状態からスリップしたと判断した
ときには他の車輪の車輪速またはそれ以前の疑似車体速
の変化状態から疑似車体速を推定するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな疑似車体速の設定方法では、車両の加速中に車輪速
が最高の車輪、通常は駆動輪が実際に空転してスリップ
した時点からスリップしたと判断するまでの間はこのス
リップにより急増する駆動輪の車輪速を基に疑似車体速
が実際の車体速より少し大きな値に設定される。このた
め、車輪速が最も低い車輪(従動輪)は、上記疑似車体
速に対し相対的に小さくなり、スリップ時のスリップ制
御に入るとき早期に入ることになり、スリップ抑制動作
の誤作動感が生じる。
うな疑似車体速の設定方法では、車両の加速中に車輪速
が最高の車輪、通常は駆動輪が実際に空転してスリップ
した時点からスリップしたと判断するまでの間はこのス
リップにより急増する駆動輪の車輪速を基に疑似車体速
が実際の車体速より少し大きな値に設定される。このた
め、車輪速が最も低い車輪(従動輪)は、上記疑似車体
速に対し相対的に小さくなり、スリップ時のスリップ制
御に入るとき早期に入ることになり、スリップ抑制動作
の誤作動感が生じる。
【0004】一方、最高の車輪速の代わりに最低の車輪
速を基に疑似車体速を設定した場合、車両の減速中に車
輪速が最高の車輪がロックするとき、該車輪の車輪速が
最低の車輪速よりも低くなりロック状態と判断するまで
に比較的長い時間を要し、スリップ抑制動作が遅れてス
リップ抑制効果が充分に発揮されなくなる虞がある。
速を基に疑似車体速を設定した場合、車両の減速中に車
輪速が最高の車輪がロックするとき、該車輪の車輪速が
最低の車輪速よりも低くなりロック状態と判断するまで
に比較的長い時間を要し、スリップ抑制動作が遅れてス
リップ抑制効果が充分に発揮されなくなる虞がある。
【0005】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、車両の加減速状態に
応じて疑似車体速を適切に設定することにより、減速時
での車輪ロックを早期に判断してスリップ抑制効果を充
分に発揮しつつ、加速時での駆動輪の空転に起因するス
リップ抑制動作の誤った早期作動を防止し得る車両のス
リップ制御装置を提供せんとするものである。
であり、その目的とするところは、車両の加減速状態に
応じて疑似車体速を適切に設定することにより、減速時
での車輪ロックを早期に判断してスリップ抑制効果を充
分に発揮しつつ、加速時での駆動輪の空転に起因するス
リップ抑制動作の誤った早期作動を防止し得る車両のス
リップ制御装置を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、車輪速を基に車体速を模し
て算出した疑似車体速に対し車輪速が所定のスリップ関
係になったとき、該車輪のスリップを減ずる動作を行う
車両のスリップ制御装置において、各車輪の車輪速をそ
れぞれ検出する複数の車輪速検出手段と、車両の加減速
状態を検出する加減速検出手段と、上記両検出手段から
の信号を受け、車両の加速中は各車輪の車輪速の中か
ら、最高の車輪速を除く他の車輪速に基づいて疑似車体
速を算出し、車両の減速中は各車輪の車輪速の中から、
最低の車輪速を除く他の車輪速に基づいて疑似車体速を
算出する疑似車体速設定手段とを備える構成とするもの
である。
め、請求項1記載の発明は、車輪速を基に車体速を模し
て算出した疑似車体速に対し車輪速が所定のスリップ関
係になったとき、該車輪のスリップを減ずる動作を行う
車両のスリップ制御装置において、各車輪の車輪速をそ
れぞれ検出する複数の車輪速検出手段と、車両の加減速
状態を検出する加減速検出手段と、上記両検出手段から
の信号を受け、車両の加速中は各車輪の車輪速の中か
ら、最高の車輪速を除く他の車輪速に基づいて疑似車体
速を算出し、車両の減速中は各車輪の車輪速の中から、
最低の車輪速を除く他の車輪速に基づいて疑似車体速を
算出する疑似車体速設定手段とを備える構成とするもの
である。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明に従属し、その一つの構成要素である加減速検出手段
をより具体的に示すものである。すなわち、上記加減速
検出手段は、アクセル開度若しくはエンジン回転数が所
定値以上になったとき、またはシフトアップが行われた
ときを車両の加速中とし、ブレーキペダルが踏み込まれ
たときを車両の減速中とするものである。
明に従属し、その一つの構成要素である加減速検出手段
をより具体的に示すものである。すなわち、上記加減速
検出手段は、アクセル開度若しくはエンジン回転数が所
定値以上になったとき、またはシフトアップが行われた
ときを車両の加速中とし、ブレーキペダルが踏み込まれ
たときを車両の減速中とするものである。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明に従属し、その一つの構成要素である疑似車体速設定
手段をより具体的に示すものである。すなわち、上記疑
似車体速設定手段は、車両の加速中は最低の車輪速を基
に疑似車体速を算出し、車両の減速中は最高の車輪速を
基に疑似車体速を算出するものである。
明に従属し、その一つの構成要素である疑似車体速設定
手段をより具体的に示すものである。すなわち、上記疑
似車体速設定手段は、車両の加速中は最低の車輪速を基
に疑似車体速を算出し、車両の減速中は最高の車輪速を
基に疑似車体速を算出するものである。
【0009】請求項4〜6記載の発明は、いずれも請求
項1記載の発明に従属し、車両の減速時での走行安定性
と制動性との両立化を図るためのものである。すなわ
ち、請求項4記載の発明では、上記疑似車体速設定手段
は、車両の減速中でかつ車輪速が所定値より高いときに
は最高の車輪速を基に疑似車体速を算出し、車両の減速
中でかつ車輪速が上記所定値よりも低くなる従って次第
に疑似車体速を、最高の車輪速を基に算出した疑似車体
速よりも低い値に設定する構成とする。
項1記載の発明に従属し、車両の減速時での走行安定性
と制動性との両立化を図るためのものである。すなわ
ち、請求項4記載の発明では、上記疑似車体速設定手段
は、車両の減速中でかつ車輪速が所定値より高いときに
は最高の車輪速を基に疑似車体速を算出し、車両の減速
中でかつ車輪速が上記所定値よりも低くなる従って次第
に疑似車体速を、最高の車輪速を基に算出した疑似車体
速よりも低い値に設定する構成とする。
【0010】請求項5記載の発明では、更に路面の摩擦
係数を検出する路面摩擦係数検出手段を備えており、上
記疑似車体速設定手段は、該路面摩擦係数検出手段から
の信号をも受け、車両の減速中でかつ路面摩擦係数が所
定値より低いときには最高の車輪速を基に疑似車体速を
算出し、車両の減速中でかつ路面摩擦係数が上記所定値
よりも高くなるに従って次第に疑似車体速を、最高の車
輪速を基に算出した疑似車体速よりも低い値に設定する
構成とする。
係数を検出する路面摩擦係数検出手段を備えており、上
記疑似車体速設定手段は、該路面摩擦係数検出手段から
の信号をも受け、車両の減速中でかつ路面摩擦係数が所
定値より低いときには最高の車輪速を基に疑似車体速を
算出し、車両の減速中でかつ路面摩擦係数が上記所定値
よりも高くなるに従って次第に疑似車体速を、最高の車
輪速を基に算出した疑似車体速よりも低い値に設定する
構成とする。
【0011】請求項6記載の発明では、更にブレーキ装
置の基圧を検出する基圧検出手段を備えており、上記疑
似車体速設定手段は、該基圧検出手段からの信号をも受
け、車両の減速中でかつブレーキ装置の基圧が第1の所
定値より低いときあるいは上記第1の所定値よりも高い
第2の所定値より高いときには最高の車輪速を基に疑似
車体速を算出し、車両の減速中でかつブレーキ装置の基
圧が上記第1の所定値よりも高くなり標準圧に近付くに
従って、あるいは上記第2の所定値よりも低くなり標準
圧に近付くに従って、次第に疑似車体速を、最高の車輪
速を基に算出した疑似車体速よりも低い値に設定する構
成とする。
置の基圧を検出する基圧検出手段を備えており、上記疑
似車体速設定手段は、該基圧検出手段からの信号をも受
け、車両の減速中でかつブレーキ装置の基圧が第1の所
定値より低いときあるいは上記第1の所定値よりも高い
第2の所定値より高いときには最高の車輪速を基に疑似
車体速を算出し、車両の減速中でかつブレーキ装置の基
圧が上記第1の所定値よりも高くなり標準圧に近付くに
従って、あるいは上記第2の所定値よりも低くなり標準
圧に近付くに従って、次第に疑似車体速を、最高の車輪
速を基に算出した疑似車体速よりも低い値に設定する構
成とする。
【0012】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
車両の加速中には、車輪速検出手段で検出された各車輪
の車輪速の中から、最高の車輪速を除く他の車輪速に基
づいて疑似車体速が算出されるため、車輪速が最高の駆
動輪が実際に空転してスリップしたときでも疑似車体速
が変化することはない。また、例えば請求項3記載の発
明の如く最低の車輪速に基づいて疑似車体速を算出する
場合この車輪速最低の車輪である従動輪が空転スリップ
するときには、車輪速最高の駆動輪が空転スリップする
ときに比して緩やかなものとなるので、疑似車体速が車
輪の空転スリップに追従して大きな値に誤って設定され
ることはなく、これに起因するスリップ抑制動作の早期
作動が防止されることになる。
車両の加速中には、車輪速検出手段で検出された各車輪
の車輪速の中から、最高の車輪速を除く他の車輪速に基
づいて疑似車体速が算出されるため、車輪速が最高の駆
動輪が実際に空転してスリップしたときでも疑似車体速
が変化することはない。また、例えば請求項3記載の発
明の如く最低の車輪速に基づいて疑似車体速を算出する
場合この車輪速最低の車輪である従動輪が空転スリップ
するときには、車輪速最高の駆動輪が空転スリップする
ときに比して緩やかなものとなるので、疑似車体速が車
輪の空転スリップに追従して大きな値に誤って設定され
ることはなく、これに起因するスリップ抑制動作の早期
作動が防止されることになる。
【0013】一方、車両の減速中には、各車輪の車輪速
の中から、最低の車輪速を除く他の車輪速、例えば請求
項3記載の発明の如く最高の車輪速に基づいて疑似車体
速が算出されるため、車輪がロックしてその車輪速が低
下すると上記疑似車体速との比較からこの車輪ロックを
早期に判断することができる。
の中から、最低の車輪速を除く他の車輪速、例えば請求
項3記載の発明の如く最高の車輪速に基づいて疑似車体
速が算出されるため、車輪がロックしてその車輪速が低
下すると上記疑似車体速との比較からこの車輪ロックを
早期に判断することができる。
【0014】ここで、車輪速ひいては車体速が高い程車
両は、通常、走行不安定になり易いが、車両の減速中、
請求項4記載の発明の如く車輪速が高いときに最高の車
輪速を基に疑似車体速を算出し、車輪速が低くなるに従
って次第に疑似車体速を、最高の車輪速を基に算出した
疑似車体速よりも低い値に設定するものでは、高車速時
には疑似車体速が高い値に設定されるため、各車輪でス
リップ抑制動作がかかり易く制動力が抑制されることに
なり、ブレーキ緩め気味で制御でき、走行安定性が高め
られる一方、低車速時にはブレーキ強めで制御でき、制
動性が高められる。
両は、通常、走行不安定になり易いが、車両の減速中、
請求項4記載の発明の如く車輪速が高いときに最高の車
輪速を基に疑似車体速を算出し、車輪速が低くなるに従
って次第に疑似車体速を、最高の車輪速を基に算出した
疑似車体速よりも低い値に設定するものでは、高車速時
には疑似車体速が高い値に設定されるため、各車輪でス
リップ抑制動作がかかり易く制動力が抑制されることに
なり、ブレーキ緩め気味で制御でき、走行安定性が高め
られる一方、低車速時にはブレーキ強めで制御でき、制
動性が高められる。
【0015】また、路面の摩擦係数μが低い程車両は、
通常、走行不安定になり易いが、車両の減速中、請求項
5記載の発明の如く路面摩擦係数が低いときに最高の車
輪速を基に疑似車体速を算出し、路面摩擦係数が高くな
るに従って次第に疑似車体速を、最高の車輪速を基に算
出した疑似車体速よりも低い値に設定するものでは、低
μ路走行時には疑似車体速が高い値に設定されるため、
各車輪でスリップ抑制動作がかかり易く制動力が抑制さ
れることになり、ブレーキ緩め気味で制御でき、走行安
定性が高められる一方、高μ路走行時にはブレーキ強め
で制御でき、制動性が高められる。
通常、走行不安定になり易いが、車両の減速中、請求項
5記載の発明の如く路面摩擦係数が低いときに最高の車
輪速を基に疑似車体速を算出し、路面摩擦係数が高くな
るに従って次第に疑似車体速を、最高の車輪速を基に算
出した疑似車体速よりも低い値に設定するものでは、低
μ路走行時には疑似車体速が高い値に設定されるため、
各車輪でスリップ抑制動作がかかり易く制動力が抑制さ
れることになり、ブレーキ緩め気味で制御でき、走行安
定性が高められる一方、高μ路走行時にはブレーキ強め
で制御でき、制動性が高められる。
【0016】さらに、ブレーキ装置の基圧が標準圧より
低いときにブレーキペダルの踏込みに伴ってスリップ抑
制動作がかかることは、路面の摩擦係数μが低いことに
起因するものであり、走行安定性を重視する必要があ
る。また、ブレーキ装置の基圧が標準圧より高いとき
は、ブレーキペダルの踏込みにより制動力が強くかかる
ため、車両の走行が不安定な状態に陥り易く、走行安定
性を重視する必要がある。これらのことから、車両の減
速中、請求項6記載の発明の如く、ブレーキ装置の基圧
が標準圧に比して所定値以上に低いときあるいは所定値
以上に高いときに最高の車輪速を基に疑似車体速を算出
し、ブレーキ装置の基圧が標準圧に近付くに従って次第
に疑似車体速を、最高の車輪速を基に算出した疑似車体
速よりも低い値に設定するものでは、ブレーキ装置の基
圧に応じて、車両の走行安定性と制動性との両立化が有
効に図られる。
低いときにブレーキペダルの踏込みに伴ってスリップ抑
制動作がかかることは、路面の摩擦係数μが低いことに
起因するものであり、走行安定性を重視する必要があ
る。また、ブレーキ装置の基圧が標準圧より高いとき
は、ブレーキペダルの踏込みにより制動力が強くかかる
ため、車両の走行が不安定な状態に陥り易く、走行安定
性を重視する必要がある。これらのことから、車両の減
速中、請求項6記載の発明の如く、ブレーキ装置の基圧
が標準圧に比して所定値以上に低いときあるいは所定値
以上に高いときに最高の車輪速を基に疑似車体速を算出
し、ブレーキ装置の基圧が標準圧に近付くに従って次第
に疑似車体速を、最高の車輪速を基に算出した疑似車体
速よりも低い値に設定するものでは、ブレーキ装置の基
圧に応じて、車両の走行安定性と制動性との両立化が有
効に図られる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0018】図1は本発明の一実施例に係わるスリップ
制御装置を備える車両の制動系の全体構成を示す。この
車両は、左右の前輪1,2が従動輪、左右の後輪3,4
が駆動輪とされ、エンジン5の出力トルクが自動変速機
6からプロペラシャフト7、差動装置8及び左右の駆動
軸9,10を介して左右の後輪3,4に伝達されるよう
になっている。
制御装置を備える車両の制動系の全体構成を示す。この
車両は、左右の前輪1,2が従動輪、左右の後輪3,4
が駆動輪とされ、エンジン5の出力トルクが自動変速機
6からプロペラシャフト7、差動装置8及び左右の駆動
軸9,10を介して左右の後輪3,4に伝達されるよう
になっている。
【0019】上記各車輪1〜4には、これらの車輪1〜
4と一体的に回転するディスク11a〜14aと、制動
圧の供給を受けて、これらのディスク11a〜14aの
回転を制動するキャリパ11b〜14bなどで構成され
るブレーキ装置11〜14がそれぞれ設けられていると
ともに、これらのブレーキ装置11〜14を作動制御す
るブレーキ制御装置15が車両に装備されている。
4と一体的に回転するディスク11a〜14aと、制動
圧の供給を受けて、これらのディスク11a〜14aの
回転を制動するキャリパ11b〜14bなどで構成され
るブレーキ装置11〜14がそれぞれ設けられていると
ともに、これらのブレーキ装置11〜14を作動制御す
るブレーキ制御装置15が車両に装備されている。
【0020】上記ブレーキ制御装置15は、運転者によ
るブレーキペダル16の踏込力を増大させる倍力装置1
7と、該倍力装置17によって増大された踏込力に応じ
た制動圧を発生させるマスターシリンダ18とを備えて
いる。該マスターシリンダ18の圧力室18aから導か
れた前輪用制動圧供給ライン19は、左前輪用制動圧供
給ライン19aと右前輪用制動圧供給ライン19bとに
分岐され、左前輪用制動圧供給ライン19aは左前輪1
におけるブレーキ装置11のキャリパ11bに、右前輪
用制動圧供給ライン19bは右前輪2におけるブレーキ
装置12のキャリパ12bにそれぞれ接続されている。
上記左前輪用制動圧供給ライン19aには、電磁式の開
閉弁20aと電磁式のリリーフ弁20bとからなる第1
のバルブユニット20が設けられ、右前輪用制動圧供給
ライン19bにも、上記第1のバルブユニット20と同
様に、電磁式の開閉弁21aと電磁式のリリーフ弁21
bとからなる第2のバルブユニット21が設けられてい
る。
るブレーキペダル16の踏込力を増大させる倍力装置1
7と、該倍力装置17によって増大された踏込力に応じ
た制動圧を発生させるマスターシリンダ18とを備えて
いる。該マスターシリンダ18の圧力室18aから導か
れた前輪用制動圧供給ライン19は、左前輪用制動圧供
給ライン19aと右前輪用制動圧供給ライン19bとに
分岐され、左前輪用制動圧供給ライン19aは左前輪1
におけるブレーキ装置11のキャリパ11bに、右前輪
用制動圧供給ライン19bは右前輪2におけるブレーキ
装置12のキャリパ12bにそれぞれ接続されている。
上記左前輪用制動圧供給ライン19aには、電磁式の開
閉弁20aと電磁式のリリーフ弁20bとからなる第1
のバルブユニット20が設けられ、右前輪用制動圧供給
ライン19bにも、上記第1のバルブユニット20と同
様に、電磁式の開閉弁21aと電磁式のリリーフ弁21
bとからなる第2のバルブユニット21が設けられてい
る。
【0021】また、上記マスターシリンダ18の圧力室
18aから導かれた後輪用制動圧供給ライン22には、
上記第1及び第2のバルブユニット20,21と同様
に、電磁式の開閉弁23aと電磁式のリリーフ弁23b
とからなる第3のバルブユニット23が設けられてい
る。そして、この後輪用制動圧供給ライン22は、上記
第3のバルブユニット23の下流側で左後輪用制動圧供
給ライン22aと右後輪用制動圧供給ライン22bとに
分岐され、左後輪用制動圧供給ライン22aは左後輪3
におけるブレーキ装置13のキャリパ13bに、右後輪
用制動圧供給ライン22bは右後輪4におけるブレーキ
装置14のキャリパ14bにそれぞれ接続されている。
すなわち、本実施例におけるブレーキ制御装置15は、
上記第1のバルブユニット20の作動によって左前輪1
におけるブレーキ装置11の制動圧を可変制御する第1
チャンネルと、第2のバルブユニット21の作動によっ
て右前輪2におけるブレーキ装置12の制動圧を可変制
御する第2チャンネルと、第3のバルブユニット23の
作動によって左右の後輪3,4における両ブレーキ装置
13,14の制動圧を可変制御する第3チャンネルとが
設けられ、これら第1〜第3チャンネルが互いに独立し
て制御されるようになっている。
18aから導かれた後輪用制動圧供給ライン22には、
上記第1及び第2のバルブユニット20,21と同様
に、電磁式の開閉弁23aと電磁式のリリーフ弁23b
とからなる第3のバルブユニット23が設けられてい
る。そして、この後輪用制動圧供給ライン22は、上記
第3のバルブユニット23の下流側で左後輪用制動圧供
給ライン22aと右後輪用制動圧供給ライン22bとに
分岐され、左後輪用制動圧供給ライン22aは左後輪3
におけるブレーキ装置13のキャリパ13bに、右後輪
用制動圧供給ライン22bは右後輪4におけるブレーキ
装置14のキャリパ14bにそれぞれ接続されている。
すなわち、本実施例におけるブレーキ制御装置15は、
上記第1のバルブユニット20の作動によって左前輪1
におけるブレーキ装置11の制動圧を可変制御する第1
チャンネルと、第2のバルブユニット21の作動によっ
て右前輪2におけるブレーキ装置12の制動圧を可変制
御する第2チャンネルと、第3のバルブユニット23の
作動によって左右の後輪3,4における両ブレーキ装置
13,14の制動圧を可変制御する第3チャンネルとが
設けられ、これら第1〜第3チャンネルが互いに独立し
て制御されるようになっている。
【0022】さらに、30はブレーキペダル16のON
/OFFを検出するブレーキスイッチ、31は車両のハ
ンドル操作角を検出する舵角センサ、32,33,34
及び35は各車輪1〜4の回転速度つまり車輪速をそれ
ぞれ検出する四つの車輪速検出手段としての車輪速セン
サ、36は車両の加速状態を検出する加速センサであっ
て、該加速センサ36は、アクセル開度若しくはエンジ
ン回転数が所定値以上になったとき、またはシフトアッ
プが行われたときを車両の加速中として検出するもので
ある。37は車両の減速状態を検出する減速センサであ
って、ブレーキペダルが踏み込まれたときを車両の減速
中として検出するものである。上記加速センサ36と減
速センサ37とにより、車両の加減速状態を検出する加
減速検出手段38が構成されている。39はマスターシ
リンダ18の圧力室18a内の基圧(ブレーキペダル1
6の非踏込状態での油圧)を検出する基圧検出手段とし
ての圧力センサであり、これらセンサ・スイッチ類の検
出信号は、いずれも上記第1〜第3チャンネルを制御す
るコントロールユニット41に入力される。
/OFFを検出するブレーキスイッチ、31は車両のハ
ンドル操作角を検出する舵角センサ、32,33,34
及び35は各車輪1〜4の回転速度つまり車輪速をそれ
ぞれ検出する四つの車輪速検出手段としての車輪速セン
サ、36は車両の加速状態を検出する加速センサであっ
て、該加速センサ36は、アクセル開度若しくはエンジ
ン回転数が所定値以上になったとき、またはシフトアッ
プが行われたときを車両の加速中として検出するもので
ある。37は車両の減速状態を検出する減速センサであ
って、ブレーキペダルが踏み込まれたときを車両の減速
中として検出するものである。上記加速センサ36と減
速センサ37とにより、車両の加減速状態を検出する加
減速検出手段38が構成されている。39はマスターシ
リンダ18の圧力室18a内の基圧(ブレーキペダル1
6の非踏込状態での油圧)を検出する基圧検出手段とし
ての圧力センサであり、これらセンサ・スイッチ類の検
出信号は、いずれも上記第1〜第3チャンネルを制御す
るコントロールユニット41に入力される。
【0023】上記コントロールユニット41は、上記検
出信号に応じた制動圧制御信号を第1〜第3のバルブユ
ニット20,21,23にそれぞれ出力することによ
り、左右の前輪1,2及び後輪3,4のスリップに対す
る制動制御、すなわちABS制御を第1〜第3チャンネ
ルごとに並行して行うようになっている。すなわち、コ
ントロールユニット41は、上記各車輪速センサ32〜
35からの車輪速信号が示す車輪速に基づいて上記第1
〜第3バルブユニット20,21,23における開閉弁
20a,21a,23aとリリーフ弁20b,21b,
23bとをそれぞれデューティ制御によって開閉制御す
ることにより、スリップの状態に応じた制動圧で前輪
1,2及び後輪3,4に制動力を付与するようになって
いる。尚、第1〜第3のバルブユニット20,21,2
3における各リリーフ弁20b,21b,23bから排
出されたブレーキオイルは、図示しないドレンラインを
介して上記マスターシリンダ18のリザーバタンク18
bに戻される。
出信号に応じた制動圧制御信号を第1〜第3のバルブユ
ニット20,21,23にそれぞれ出力することによ
り、左右の前輪1,2及び後輪3,4のスリップに対す
る制動制御、すなわちABS制御を第1〜第3チャンネ
ルごとに並行して行うようになっている。すなわち、コ
ントロールユニット41は、上記各車輪速センサ32〜
35からの車輪速信号が示す車輪速に基づいて上記第1
〜第3バルブユニット20,21,23における開閉弁
20a,21a,23aとリリーフ弁20b,21b,
23bとをそれぞれデューティ制御によって開閉制御す
ることにより、スリップの状態に応じた制動圧で前輪
1,2及び後輪3,4に制動力を付与するようになって
いる。尚、第1〜第3のバルブユニット20,21,2
3における各リリーフ弁20b,21b,23bから排
出されたブレーキオイルは、図示しないドレンラインを
介して上記マスターシリンダ18のリザーバタンク18
bに戻される。
【0024】そして、ABS非制御状態においては、上
記コントロールユニット41からは制動圧制御信号が出
力されず、したがって図示のように第1〜第3のバルブ
ユニット20,21,23におけるリリーフ弁20b,
21b,23bがそれぞれ閉保持されるとともに、各バ
ルブユニット20,21,23の開閉弁20a,21
a,23aがそれぞれ開保持される。これにより、ブレ
ーキペダル16の踏込力に応じてマスターシリンダ18
で発生した制動圧が、前輪用制動圧供給ライン19及び
後輪用制動圧供給ライン22を介して左右の前輪1,2
及び後輪3,4におけるブレーキ装置11〜14に対し
て供給され、これらの制動圧に応じた制動力が前輪1,
2及び後輪3,4に対してダイレクトに付与されること
になる。
記コントロールユニット41からは制動圧制御信号が出
力されず、したがって図示のように第1〜第3のバルブ
ユニット20,21,23におけるリリーフ弁20b,
21b,23bがそれぞれ閉保持されるとともに、各バ
ルブユニット20,21,23の開閉弁20a,21
a,23aがそれぞれ開保持される。これにより、ブレ
ーキペダル16の踏込力に応じてマスターシリンダ18
で発生した制動圧が、前輪用制動圧供給ライン19及び
後輪用制動圧供給ライン22を介して左右の前輪1,2
及び後輪3,4におけるブレーキ装置11〜14に対し
て供給され、これらの制動圧に応じた制動力が前輪1,
2及び後輪3,4に対してダイレクトに付与されること
になる。
【0025】次に、上記コントロールユニット41が行
うABS制御の概略を説明する。
うABS制御の概略を説明する。
【0026】すなわち、コントロールユニット41は、
車輪速センサ32〜35からの信号が示す車輪速に基づ
いて各車輪ごとの加速度及び減速度をそれぞれ算出す
る。ここで、加速度ないし減速度の算出方法を説明する
と、コントロールユニット41は、車輪速の前回値に対
する今回値の差分をサンプリング周期Δt(例えば7m
s)で除算した上で、その結果を重力加速度に換算した
値を今回の加速度ないし減速度として更新する。
車輪速センサ32〜35からの信号が示す車輪速に基づ
いて各車輪ごとの加速度及び減速度をそれぞれ算出す
る。ここで、加速度ないし減速度の算出方法を説明する
と、コントロールユニット41は、車輪速の前回値に対
する今回値の差分をサンプリング周期Δt(例えば7m
s)で除算した上で、その結果を重力加速度に換算した
値を今回の加速度ないし減速度として更新する。
【0027】また、コントロールユニット41は所定の
悪路判定処理を実行して、走行路面が悪路か否かを判定
する。この悪路判定処理は、例えば次のように実行され
る。つまり、コントロールユニット41は、例えば後輪
3,4の減速度ないし加速度が一定時間内に所定の上限
値若しくは下限値を超えた回数が設定値以内ならば悪路
フラグFAKURO を0に維持すると共に、加速度及び減速
度を示す値が、一定時間内に上記上限値及び下限値を超
えた回数が設定値以上ならば走行路面が悪路であると判
定して悪路フラグFAKURO を1にセットする。
悪路判定処理を実行して、走行路面が悪路か否かを判定
する。この悪路判定処理は、例えば次のように実行され
る。つまり、コントロールユニット41は、例えば後輪
3,4の減速度ないし加速度が一定時間内に所定の上限
値若しくは下限値を超えた回数が設定値以内ならば悪路
フラグFAKURO を0に維持すると共に、加速度及び減速
度を示す値が、一定時間内に上記上限値及び下限値を超
えた回数が設定値以上ならば走行路面が悪路であると判
定して悪路フラグFAKURO を1にセットする。
【0028】そして、コントロールユニット41は、上
記第3チャンネル用の車輪速及び加減速度を代表させる
後輪3,4を選択する。本実施例においては、スリップ
時における後輪3,4の両車輪速センサ34,35の検
出誤差を考慮して両車輪速のうちの小さい方の車輪速が
後輪車輪速として選択され、また該車輪速から求めた加
速度及び減速度が後輪加速度及び後輪減速度として選択
される。
記第3チャンネル用の車輪速及び加減速度を代表させる
後輪3,4を選択する。本実施例においては、スリップ
時における後輪3,4の両車輪速センサ34,35の検
出誤差を考慮して両車輪速のうちの小さい方の車輪速が
後輪車輪速として選択され、また該車輪速から求めた加
速度及び減速度が後輪加速度及び後輪減速度として選択
される。
【0029】さらに、コントロールユニット41は、上
記各チャンネルごとの路面摩擦係数μを推定するととも
に、それと平行して車両の疑似車体速を算出する。
記各チャンネルごとの路面摩擦係数μを推定するととも
に、それと平行して車両の疑似車体速を算出する。
【0030】コントロールユニット41は、上記車輪速
センサ34,35の信号から求めた後輪車輪速及び上記
各車輪速センサ32,33の信号が示す左右の各前輪
1,2の車輪速と疑似車体速とから第1〜第3チャンネ
ルについてのスリップ率をそれぞれ算出する。そのスリ
ップ率は、下記の関係式、 スリップ率=車輪速/疑似車体速×100 (%) により算出される。つまり、疑似車体速に対する車輪速
の偏差が大きくなる程スリップ率が小さくなり、車輪の
スリップ傾向が大きくなる。
センサ34,35の信号から求めた後輪車輪速及び上記
各車輪速センサ32,33の信号が示す左右の各前輪
1,2の車輪速と疑似車体速とから第1〜第3チャンネ
ルについてのスリップ率をそれぞれ算出する。そのスリ
ップ率は、下記の関係式、 スリップ率=車輪速/疑似車体速×100 (%) により算出される。つまり、疑似車体速に対する車輪速
の偏差が大きくなる程スリップ率が小さくなり、車輪の
スリップ傾向が大きくなる。
【0031】続いて、コントロールユニット41は上記
第1〜第3チャンネルの制御に用いる各種の制御しきい
値をそれぞれ設定するとともに、これらの制御しきい値
を用いて各チャンネルごとのロック判定処理と、上記第
1〜第3バルブユニット20,21,23に対する制御
量を規定するためのフェーズ決定処理と、カスケード判
定処理とを行うようになっている。
第1〜第3チャンネルの制御に用いる各種の制御しきい
値をそれぞれ設定するとともに、これらの制御しきい値
を用いて各チャンネルごとのロック判定処理と、上記第
1〜第3バルブユニット20,21,23に対する制御
量を規定するためのフェーズ決定処理と、カスケード判
定処理とを行うようになっている。
【0032】ここで、上記ロック判定処理について説明
すると、概略次のようなものとなる。例えば左前輪用の
第1チャンネルに対するロック判定処理においては、コ
ントロールユニット41は、先ず第1チャンネル用の継
続フラグFCON1の今回値を前回値としてセットした上
で、次に疑似車体速VR と車輪速W1 とが所定の条件
(例えば、VR <5Km/h,W1 <7.5Km/h)を満足す
るか否かを判定し、これらの条件を満足するときに継続
フラグFCON1及びロックフラグFLOCK1 をそれぞれ0に
リセットする一方、満足していなければロックフラグF
LOCK1 が1にセットされているか否かを判定する。ロッ
クフラグFLOCK1 が1にセットされていなければ、所定
の条件のとき(例えば疑似車体速VR が車輪速W1 より
大きいとき)にロックフラグFLOCK1 に1をセットす
る。
すると、概略次のようなものとなる。例えば左前輪用の
第1チャンネルに対するロック判定処理においては、コ
ントロールユニット41は、先ず第1チャンネル用の継
続フラグFCON1の今回値を前回値としてセットした上
で、次に疑似車体速VR と車輪速W1 とが所定の条件
(例えば、VR <5Km/h,W1 <7.5Km/h)を満足す
るか否かを判定し、これらの条件を満足するときに継続
フラグFCON1及びロックフラグFLOCK1 をそれぞれ0に
リセットする一方、満足していなければロックフラグF
LOCK1 が1にセットされているか否かを判定する。ロッ
クフラグFLOCK1 が1にセットされていなければ、所定
の条件のとき(例えば疑似車体速VR が車輪速W1 より
大きいとき)にロックフラグFLOCK1 に1をセットす
る。
【0033】一方、コントロールユニット41は、ロッ
クフラグFLOCK1 が1にセットされていると判定したと
きには、例えば第1チャンネルのフェーズ値P1 がフェ
ーズVを示す5にセットされ、かつスリップ率S1 が9
0%より大きいときに継続フラグFCON1に1をセットす
る。
クフラグFLOCK1 が1にセットされていると判定したと
きには、例えば第1チャンネルのフェーズ値P1 がフェ
ーズVを示す5にセットされ、かつスリップ率S1 が9
0%より大きいときに継続フラグFCON1に1をセットす
る。
【0034】尚、第2及び第3チャンネルに対しても、
上記第1チャンネルに対する場合と同様にロック判定処
理が行われる。
上記第1チャンネルに対する場合と同様にロック判定処
理が行われる。
【0035】また、上記フェーズ決定処理の概略を説明
すると、コントロールユニット41は、車両の運転状態
に応じて設定した各々の制御しきい値と、車輪加減速度
及びスリップ率との比較によって、ABS非制御状態を
示すフェーズ0、ABS制御時における増圧状態を示す
フェーズI、増圧後の保持状態を示すフェーズII、減圧
状態を示すフェーズIII 、急減圧状態を示すフェーズIV
及び減圧後の保持状態を示すフェーズVを選択するよう
になっている。
すると、コントロールユニット41は、車両の運転状態
に応じて設定した各々の制御しきい値と、車輪加減速度
及びスリップ率との比較によって、ABS非制御状態を
示すフェーズ0、ABS制御時における増圧状態を示す
フェーズI、増圧後の保持状態を示すフェーズII、減圧
状態を示すフェーズIII 、急減圧状態を示すフェーズIV
及び減圧後の保持状態を示すフェーズVを選択するよう
になっている。
【0036】さらに、上記カスケード判定処理は、特に
アイスバーンのような路面摩擦係数μの低い低μ路にお
いては、小さな制動圧でも車輪がロックし易いことか
ら、車輪のロック状態が短時間に連続して発生するカス
ケードロック状態を判定するものであり、カスケードロ
ックの生じ易い所定の条件を満たしたときにカスケード
フラグFCAS を1にセットするようになっている。
アイスバーンのような路面摩擦係数μの低い低μ路にお
いては、小さな制動圧でも車輪がロックし易いことか
ら、車輪のロック状態が短時間に連続して発生するカス
ケードロック状態を判定するものであり、カスケードロ
ックの生じ易い所定の条件を満たしたときにカスケード
フラグFCAS を1にセットするようになっている。
【0037】そして、コントロールユニット41は、各
チャンネルごとに設定されたフェーズ値に応じた制御量
を設定した上で、その制御量に従った制動圧制御信号を
第1〜第3のバルブユニット20,21,23に対して
それぞれ出力する。これにより、第1〜第3のバルブユ
ニット20,21,23の下流側における前輪用制動圧
供給ライン19a,19b及び後輪用制動圧供給ライン
22a,22bの制動圧が、増圧あるいは減圧したり、
その増圧若しくは減圧後の圧力レベルに保持されたりす
る。
チャンネルごとに設定されたフェーズ値に応じた制御量
を設定した上で、その制御量に従った制動圧制御信号を
第1〜第3のバルブユニット20,21,23に対して
それぞれ出力する。これにより、第1〜第3のバルブユ
ニット20,21,23の下流側における前輪用制動圧
供給ライン19a,19b及び後輪用制動圧供給ライン
22a,22bの制動圧が、増圧あるいは減圧したり、
その増圧若しくは減圧後の圧力レベルに保持されたりす
る。
【0038】上記路面摩擦係数μの推定処理は、例えば
第1チャンネルについては図2のフローチャートに従っ
て次のように行われる。
第1チャンネルについては図2のフローチャートに従っ
て次のように行われる。
【0039】すなわち、ステップS1 で各種データを読
み込んだ後、ステップS2 でABSフラグFABS が1に
セットされているか否かを判定する。つまり、ABS制
御中かどうかを判定するのである。このABSフラグF
ABS は、例えば上記第1〜第3チャンネルのロックフラ
グFLOCK1 ,FLOCK2 ,FLOCK3 のいずれかが1にセッ
トされたときに1にセットされ、またブレーキスイッチ
25がONからOFF状態に切換わったときなどに0に
リセットされる。そして、ABSフラグFABSが1にセ
ットされていないと判定したときには、ステップS8 に
進んで摩擦係数値MU1 として路面摩擦係数の高い高μ
路を示す3をセットする。
み込んだ後、ステップS2 でABSフラグFABS が1に
セットされているか否かを判定する。つまり、ABS制
御中かどうかを判定するのである。このABSフラグF
ABS は、例えば上記第1〜第3チャンネルのロックフラ
グFLOCK1 ,FLOCK2 ,FLOCK3 のいずれかが1にセッ
トされたときに1にセットされ、またブレーキスイッチ
25がONからOFF状態に切換わったときなどに0に
リセットされる。そして、ABSフラグFABSが1にセ
ットされていないと判定したときには、ステップS8 に
進んで摩擦係数値MU1 として路面摩擦係数の高い高μ
路を示す3をセットする。
【0040】また、上記ステップS2 においてABSフ
ラグFABS が1にセットされていると判定したとき、す
なわちABS制御中と判定したときには、ステップS3
に進んで前サイクル中の車輪減速度DW1 が−20Gよ
り小さいか否かを判定し、その判定がYESのときには
ステップS4 に進んで同じく前サイクル中の車輪加速度
AW1 が10Gより大きいか否かを判定する。この判定
がNOのときにはステップS6 で摩擦係数値MU1 とし
て低μ路を示す1をセットする。
ラグFABS が1にセットされていると判定したとき、す
なわちABS制御中と判定したときには、ステップS3
に進んで前サイクル中の車輪減速度DW1 が−20Gよ
り小さいか否かを判定し、その判定がYESのときには
ステップS4 に進んで同じく前サイクル中の車輪加速度
AW1 が10Gより大きいか否かを判定する。この判定
がNOのときにはステップS6 で摩擦係数値MU1 とし
て低μ路を示す1をセットする。
【0041】一方、上記ステップS3 において車輪減速
度DW1 が−20Gより小さくないと判定したときに
は、ステップS4 をスキップしてステップS5 に移り、
車輪加速度AW1 が20Gより大きいか否かを判定し、
その判定がYESのときにはステップS8 で摩擦係数値
MU1 として3をセットする一方、判定がNOのときに
はステップS7 で摩擦係数値MU1 として路面摩擦係数
の中程度の中μ路を示す2をセットする。
度DW1 が−20Gより小さくないと判定したときに
は、ステップS4 をスキップしてステップS5 に移り、
車輪加速度AW1 が20Gより大きいか否かを判定し、
その判定がYESのときにはステップS8 で摩擦係数値
MU1 として3をセットする一方、判定がNOのときに
はステップS7 で摩擦係数値MU1 として路面摩擦係数
の中程度の中μ路を示す2をセットする。
【0042】以上のようなフローチャートによって、路
面の摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出手段42が構
成されており、該路面摩擦係数検出手段42は、コント
ロールユニット41に内蔵されている。尚、第2及び第
3チャンネルについても、同様にして路面摩擦係数が推
定されるようになっている。
面の摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出手段42が構
成されており、該路面摩擦係数検出手段42は、コント
ロールユニット41に内蔵されている。尚、第2及び第
3チャンネルについても、同様にして路面摩擦係数が推
定されるようになっている。
【0043】そして、本発明の特徴部分である疑似車体
速の算出処理は、具体的には図3のフローチャートに従
って次のように行われる。
速の算出処理は、具体的には図3のフローチャートに従
って次のように行われる。
【0044】すなわち、ステップS11で各種データを読
み込んだ後、ステップS12で車輪速センサ32〜35か
らの信号が示す車輪速W1 〜W4 の中から最高車輪速W
maxと最低車輪速Wmin とを決定する。
み込んだ後、ステップS12で車輪速センサ32〜35か
らの信号が示す車輪速W1 〜W4 の中から最高車輪速W
maxと最低車輪速Wmin とを決定する。
【0045】続いて、ステップS13で加速センサ36か
らの信号に基づいて車両が加速走行中であるか否かを判
定し、ステップS14で減速センサ37からの信号に基づ
いて車両が減速走行中であるか否かを判定する。そし
て、車両が加速中のときには、ステップS15で最低車輪
速Wmin に基づいて疑似車体速VR を算出する一方、車
両が減速中のときには、ステップS16で最高車両速Wma
x に基づいて疑似車体速VR を算出する。車両が加速中
でも減速中でもないとき、つまり定速走行中のときに
は、ステップS17で前回の疑似車体速VR0を今回の疑似
車体速VR とする。ここで、車輪速Wを基に疑似車体速
VR を算出する算出式は、車輪の直径をDとすると、 VR =πD・W である。
らの信号に基づいて車両が加速走行中であるか否かを判
定し、ステップS14で減速センサ37からの信号に基づ
いて車両が減速走行中であるか否かを判定する。そし
て、車両が加速中のときには、ステップS15で最低車輪
速Wmin に基づいて疑似車体速VR を算出する一方、車
両が減速中のときには、ステップS16で最高車両速Wma
x に基づいて疑似車体速VR を算出する。車両が加速中
でも減速中でもないとき、つまり定速走行中のときに
は、ステップS17で前回の疑似車体速VR0を今回の疑似
車体速VR とする。ここで、車輪速Wを基に疑似車体速
VR を算出する算出式は、車輪の直径をDとすると、 VR =πD・W である。
【0046】上記疑似車体速VR の算出後、ステップS
18で過渡時での疑似車体速VR の補正を行い、ステップ
S19で車輪速急変時での疑似車体速VR の補正を行う。
上記過渡時での疑似車体速VR の補正とは、車両が加速
走行から減速走行に移行するとき、移行直前の加速時に
おける最小車輪速Wmin を基に算出した疑似車体速VR
を、移行後の減速時における最大車輪速Wmax を基に算
出した疑似車体速VRと等しくなるまでの間保持し、ま
た車両が減速走行から加速走行に移行するとき、移行直
前の減速時における最大車輪速Wmax を基に算出した疑
似車体速VR を、移行後の加速時における最小車輪速W
min を基に算出した疑似車体速VR と等しくなるまでの
間保持することである。また、上記車輪速急変時での疑
似車体速VR の補正とは、疑似車体速VR の算出に用い
る車輪速(加速時での最小車輪速Wmin 、減速時での最
大車輪速Wmax )が急変し、その変化量が所定値以上に
なったとき、その車輪速の代わりに所定の変化量で疑似
車体速VR が変化するよう該疑似車体速VR の設定を行
うことである。
18で過渡時での疑似車体速VR の補正を行い、ステップ
S19で車輪速急変時での疑似車体速VR の補正を行う。
上記過渡時での疑似車体速VR の補正とは、車両が加速
走行から減速走行に移行するとき、移行直前の加速時に
おける最小車輪速Wmin を基に算出した疑似車体速VR
を、移行後の減速時における最大車輪速Wmax を基に算
出した疑似車体速VRと等しくなるまでの間保持し、ま
た車両が減速走行から加速走行に移行するとき、移行直
前の減速時における最大車輪速Wmax を基に算出した疑
似車体速VR を、移行後の加速時における最小車輪速W
min を基に算出した疑似車体速VR と等しくなるまでの
間保持することである。また、上記車輪速急変時での疑
似車体速VR の補正とは、疑似車体速VR の算出に用い
る車輪速(加速時での最小車輪速Wmin 、減速時での最
大車輪速Wmax )が急変し、その変化量が所定値以上に
なったとき、その車輪速の代わりに所定の変化量で疑似
車体速VR が変化するよう該疑似車体速VR の設定を行
うことである。
【0047】以上のようなフローチャートによって、疑
似車体速VR を算出する疑似車体速設定手段43が構成
されており、該疑似車体速設定手段43は、コントロー
ルユニット41に内蔵されている。図4は上記フローチ
ャートに従って疑似車体速VR を算出する場合その疑似
車体速VR と最大車輪速Wmax 及び最小車輪速Wminと
の関係を示す。
似車体速VR を算出する疑似車体速設定手段43が構成
されており、該疑似車体速設定手段43は、コントロー
ルユニット41に内蔵されている。図4は上記フローチ
ャートに従って疑似車体速VR を算出する場合その疑似
車体速VR と最大車輪速Wmax 及び最小車輪速Wminと
の関係を示す。
【0048】一方、制御しきい値の設定処理は、第5図
のフローチャートに従って次のように行われる。尚、こ
の制御しきい値の設定処理は、各チャンネルごとに独立
して行われることになるが、ここでは左前輪用の第1チ
ャンネルに対する設定処理について説明する。
のフローチャートに従って次のように行われる。尚、こ
の制御しきい値の設定処理は、各チャンネルごとに独立
して行われることになるが、ここでは左前輪用の第1チ
ャンネルに対する設定処理について説明する。
【0049】すなわち、先ず、ステップS21で各種デー
タを読み込んだ後、ステップS22において、下記の表1
に示すような車速域と路面摩擦係数とをパラメータとし
て予め設定したパラメータ選択テーブルから、車輪速W
1 〜W4 から求めた代表摩擦係数値MUと疑似車体速V
R とに応じたパラメータを選択する。
タを読み込んだ後、ステップS22において、下記の表1
に示すような車速域と路面摩擦係数とをパラメータとし
て予め設定したパラメータ選択テーブルから、車輪速W
1 〜W4 から求めた代表摩擦係数値MUと疑似車体速V
R とに応じたパラメータを選択する。
【0050】
【表1】 ここで、代表摩擦係数値MUとしては、上記した第1〜
第3チャンネルの各摩擦係数値MU1 〜MU3 の最小値
が使用される。従って、代表摩擦係数値MUが低μ路を
示す1のときに、疑似車体速VR が中速域に属するとき
には、上記パラメータとして中速低μ路用のLM2が選
択されることになる。また、悪路フラグFAKURO が悪路
状態を示す1にセットされているときには、表1に示す
ように、疑似車体速VR に応じたパラメータを選択す
る。この場合、例えば疑似車体速VR が中速域に属する
ときには、上記パラメータとして中速高μ路用のHM2
が強制的に選択されることになる。これは、悪路走行時
においては車輪速の変動が大きいために、路面摩擦係数
が小さく推定される傾向があるからである。
第3チャンネルの各摩擦係数値MU1 〜MU3 の最小値
が使用される。従って、代表摩擦係数値MUが低μ路を
示す1のときに、疑似車体速VR が中速域に属するとき
には、上記パラメータとして中速低μ路用のLM2が選
択されることになる。また、悪路フラグFAKURO が悪路
状態を示す1にセットされているときには、表1に示す
ように、疑似車体速VR に応じたパラメータを選択す
る。この場合、例えば疑似車体速VR が中速域に属する
ときには、上記パラメータとして中速高μ路用のHM2
が強制的に選択されることになる。これは、悪路走行時
においては車輪速の変動が大きいために、路面摩擦係数
が小さく推定される傾向があるからである。
【0051】上記パラメータの選択が終了すると、ステ
ップS23に進んで下記の表2に示す制御しきい値設定テ
ーブルをルックアップすることにより、疑似車体速VR
及び代表摩擦係数値MUに対応する制御しきい値をそれ
ぞれ読み出す。
ップS23に進んで下記の表2に示す制御しきい値設定テ
ーブルをルックアップすることにより、疑似車体速VR
及び代表摩擦係数値MUに対応する制御しきい値をそれ
ぞれ読み出す。
【0052】
【表2】 ここで、上記制御しきい値としては、表2に示すよう
に、フェーズIとフェーズIIとの切替判定用の1−2中
間減速度しきい値B12´、フェーズIIとフェーズIII と
の切替判定用の2−3中間スリップ率しきい値BSG´、
フェーズIII とフェーズVとの切替判定用の3−5中間
減速度しきい値B35´、フェーズVとフェーズIとの切
替判定用の5−1スリップ率しきい値BSZ´などが、上
記パラメータ選択テーブルにおけるラベルごとにそれぞ
れ設定されている。この場合、制動力に大きく影響する
減速度しきい値は、路面摩擦係数が高いときのブレーキ
性能と、路面摩擦係数が低いときの制御の応答性とを高
水準で両立するために、代表摩擦係数値MUのレベルが
小さくなるほど、つまり路面摩擦係数が低くなるほど0
Gに近づくように設定されている。そして、上記パラメ
ータとして中速低μ路用のLM2を選択しているときに
は、表2の制御しきい値設定テーブルにおけるLM2の
欄に示すように、1−2中間減速度しきい値B12´、2
−3中間スリップ率しきい値BSG´、3−5中間減速度
しきい値B35´及び5−1スリップ率しきい値BSZ´と
して、−0.5G,90%,0G,90%の各値をそれ
ぞれ読み出すことになる。
に、フェーズIとフェーズIIとの切替判定用の1−2中
間減速度しきい値B12´、フェーズIIとフェーズIII と
の切替判定用の2−3中間スリップ率しきい値BSG´、
フェーズIII とフェーズVとの切替判定用の3−5中間
減速度しきい値B35´、フェーズVとフェーズIとの切
替判定用の5−1スリップ率しきい値BSZ´などが、上
記パラメータ選択テーブルにおけるラベルごとにそれぞ
れ設定されている。この場合、制動力に大きく影響する
減速度しきい値は、路面摩擦係数が高いときのブレーキ
性能と、路面摩擦係数が低いときの制御の応答性とを高
水準で両立するために、代表摩擦係数値MUのレベルが
小さくなるほど、つまり路面摩擦係数が低くなるほど0
Gに近づくように設定されている。そして、上記パラメ
ータとして中速低μ路用のLM2を選択しているときに
は、表2の制御しきい値設定テーブルにおけるLM2の
欄に示すように、1−2中間減速度しきい値B12´、2
−3中間スリップ率しきい値BSG´、3−5中間減速度
しきい値B35´及び5−1スリップ率しきい値BSZ´と
して、−0.5G,90%,0G,90%の各値をそれ
ぞれ読み出すことになる。
【0053】続いて、ステップS24で代表摩擦係数値M
Uが高μ路を示す3にセットされているか否かを判定
し、その判定がYESのときにはステップS25で悪路フ
ラグFAKURO が1にセットされているか否かを判定す
る。そして、悪路フラグFAKUROが1にセットされてい
なければ、ステップS26で舵角信号が示す舵角θの絶対
値が90°より小さいか否かを判定する。その判定がN
Oのとき、すなわち舵角θの絶対値が90°よりも小さ
くないときには、ステップS27で舵角θに応じた制御し
きい値の補正処理を行う。この制御しきい値の補正処理
は、例えば下記の表3に示す制御しきい値補正テーブル
をルックアップすることにより行われる。
Uが高μ路を示す3にセットされているか否かを判定
し、その判定がYESのときにはステップS25で悪路フ
ラグFAKURO が1にセットされているか否かを判定す
る。そして、悪路フラグFAKUROが1にセットされてい
なければ、ステップS26で舵角信号が示す舵角θの絶対
値が90°より小さいか否かを判定する。その判定がN
Oのとき、すなわち舵角θの絶対値が90°よりも小さ
くないときには、ステップS27で舵角θに応じた制御し
きい値の補正処理を行う。この制御しきい値の補正処理
は、例えば下記の表3に示す制御しきい値補正テーブル
をルックアップすることにより行われる。
【0054】
【表3】 上記制御しきい値補正テーブルにおいては、ハンドル操
作量の大きいときの操舵性を確保するために、2−3中
間スリップ率しきい値BSG´及び5−1中間スリップ率
しきい値BSZ´にそれぞれ5%を加算した値を最終1−
2スリップ率しきい値BSG及び最終5−1スリップ率し
きい値BSZとしてセットするとともに、その他の中間し
きい値をそのまま最終しきい値としてセットする。尚、
ステップS26の判定がYESのときには、上記各中間し
きい値がそのまま最終しきい値としてそれぞれセットさ
れることになる。
作量の大きいときの操舵性を確保するために、2−3中
間スリップ率しきい値BSG´及び5−1中間スリップ率
しきい値BSZ´にそれぞれ5%を加算した値を最終1−
2スリップ率しきい値BSG及び最終5−1スリップ率し
きい値BSZとしてセットするとともに、その他の中間し
きい値をそのまま最終しきい値としてセットする。尚、
ステップS26の判定がYESのときには、上記各中間し
きい値がそのまま最終しきい値としてそれぞれセットさ
れることになる。
【0055】一方、上記ステップS25において悪路フラ
グFAKURO が1にセットされていると判定したときに
は、ステップS28に移って上記ステップS26と同様に舵
角θの絶対値が90°よりも小さいか否かを判定し、そ
の判定がYESのときには、ステップS29で2−3中間
スリップ率しきい値BSG´及び5−1中間スリップ率し
きい値BSZ´からそれぞれ5%を減算した値を最終1−
2スリップ率しきい値BSG及び最終5−1スリップ率し
きい値BSZとしてセットし、さらにステップS30で悪路
に対応するように、上記1−2中間減速度しきい値B12
´から1.0Gを減算した値を最終1−2減速度しきい
値B12としてセットする補正処理を行う。これは、悪路
判定時においては、車輪速センサ32〜35が誤検出を
生じやすいため、制御の応答性を遅らせて良好な制動力
を確保するためである。尚、その他の中間しきい値はそ
のまま最終しきい値としてセットされる。
グFAKURO が1にセットされていると判定したときに
は、ステップS28に移って上記ステップS26と同様に舵
角θの絶対値が90°よりも小さいか否かを判定し、そ
の判定がYESのときには、ステップS29で2−3中間
スリップ率しきい値BSG´及び5−1中間スリップ率し
きい値BSZ´からそれぞれ5%を減算した値を最終1−
2スリップ率しきい値BSG及び最終5−1スリップ率し
きい値BSZとしてセットし、さらにステップS30で悪路
に対応するように、上記1−2中間減速度しきい値B12
´から1.0Gを減算した値を最終1−2減速度しきい
値B12としてセットする補正処理を行う。これは、悪路
判定時においては、車輪速センサ32〜35が誤検出を
生じやすいため、制御の応答性を遅らせて良好な制動力
を確保するためである。尚、その他の中間しきい値はそ
のまま最終しきい値としてセットされる。
【0056】上記ステップS28において舵角θの絶対値
が90°よりも小さくないと判定したときには、ステッ
プS29をスキップしてステップS30に移り悪路のみに応
じた制御しきい値の補正処理を行う。
が90°よりも小さくないと判定したときには、ステッ
プS29をスキップしてステップS30に移り悪路のみに応
じた制御しきい値の補正処理を行う。
【0057】さらに、上記ステップS24において代表摩
擦係数値MUが3ではないと判定したときには、ステッ
プS25をスキップしてステップS26に移って舵角の判定
処理を行うとともに、この判定結果に応じて各中間しき
い値を最終しきい値としてセットするようになってい
る。
擦係数値MUが3ではないと判定したときには、ステッ
プS25をスキップしてステップS26に移って舵角の判定
処理を行うとともに、この判定結果に応じて各中間しき
い値を最終しきい値としてセットするようになってい
る。
【0058】尚、第2及び第3チャンネルについても、
第1チャンネルの場合と同様に制御しきい値が設定され
るようになっている。
第1チャンネルの場合と同様に制御しきい値が設定され
るようになっている。
【0059】次に、上記実施例の作動、特にコンロール
ユニット41によるABS制御について、第1チャンネ
ルに対するABS制御を例に、図6を参照しつつ説明す
る。
ユニット41によるABS制御について、第1チャンネ
ルに対するABS制御を例に、図6を参照しつつ説明す
る。
【0060】すなわち、減速時のABS非制御状態にお
いて、ブレーキペダル16の踏込操作によってマスター
シリンダ18で発生した制動圧が徐々に増圧し、図6
(c)に示すように、左前輪1の車輪速W1 の変化量、
すなわち車輪減速度DW1 が−3Gに達したときには、
同図(a)に示すように、第1チャンネルにおけるロッ
クフラグFLOCK1 が1にセットされ、その時刻ta から
ABS制御に移行することになる。この制御開始直後の
第1サイクルにおいては、上記したように摩擦係数値M
U1 は高μ路を示す3にセットされていることから(図
2、ステップS2,S8 参照)、コントロールユニット
41は、悪路フラグFAKURO が1にセットされておら
ず、かつ疑似車体速VR が例えば中速域に属するときに
は、制御パラメータとして表1に示すパラメータ選択テ
ーブルから中速高μ路用のHM2を選択するとともに、
このパラメータに従って各種の制御しきい値をセットす
ることになる。つまり、表2に示した制御しきい値設定
テーブルにおけるHM2の欄に予め設定された各種の制
御しきい値が読み出されることになる。
いて、ブレーキペダル16の踏込操作によってマスター
シリンダ18で発生した制動圧が徐々に増圧し、図6
(c)に示すように、左前輪1の車輪速W1 の変化量、
すなわち車輪減速度DW1 が−3Gに達したときには、
同図(a)に示すように、第1チャンネルにおけるロッ
クフラグFLOCK1 が1にセットされ、その時刻ta から
ABS制御に移行することになる。この制御開始直後の
第1サイクルにおいては、上記したように摩擦係数値M
U1 は高μ路を示す3にセットされていることから(図
2、ステップS2,S8 参照)、コントロールユニット
41は、悪路フラグFAKURO が1にセットされておら
ず、かつ疑似車体速VR が例えば中速域に属するときに
は、制御パラメータとして表1に示すパラメータ選択テ
ーブルから中速高μ路用のHM2を選択するとともに、
このパラメータに従って各種の制御しきい値をセットす
ることになる。つまり、表2に示した制御しきい値設定
テーブルにおけるHM2の欄に予め設定された各種の制
御しきい値が読み出されることになる。
【0061】そして、コントロールユニット41は、上
記車輪速W1 から算出したスリップ率S1 、車輪減速度
DW1 、車輪加速度AW1 と上記各種の制御しきい値と
を比較する。この場合、スリップ率S1 が例えば96%
を示すときには、コントロールユニット41は、同図
(d)に示すように、フェーズ値P1 を0から2に変更
する。これにより、制動圧(ブレーキ油圧)は、同図
(e)に示すように、増圧直後のレベルで維持されるこ
とになる。そして、例えば上記スリップ率S1 が2−3
スリップ率しきい値BSG(例えば、90%)より低下し
たときには、コントロールユニット41はフェーズ値P
1 を2から3に変更する。これにより、第1バルブユニ
ット20のリリーフ弁20bが所定のデューティ率に従
ってON/OFFし、同図(e)に示すように、その時
刻tb から制動圧が所定の勾配で従って減少して制動力
が徐々に低下するとともに、それに伴って前輪1の回転
力が回復し始める。
記車輪速W1 から算出したスリップ率S1 、車輪減速度
DW1 、車輪加速度AW1 と上記各種の制御しきい値と
を比較する。この場合、スリップ率S1 が例えば96%
を示すときには、コントロールユニット41は、同図
(d)に示すように、フェーズ値P1 を0から2に変更
する。これにより、制動圧(ブレーキ油圧)は、同図
(e)に示すように、増圧直後のレベルで維持されるこ
とになる。そして、例えば上記スリップ率S1 が2−3
スリップ率しきい値BSG(例えば、90%)より低下し
たときには、コントロールユニット41はフェーズ値P
1 を2から3に変更する。これにより、第1バルブユニ
ット20のリリーフ弁20bが所定のデューティ率に従
ってON/OFFし、同図(e)に示すように、その時
刻tb から制動圧が所定の勾配で従って減少して制動力
が徐々に低下するとともに、それに伴って前輪1の回転
力が回復し始める。
【0062】さらに制動圧の減圧が続いて車輪減速度D
W1 が3−5減速度しきい値B35(0G)まで低下した
ときには、コントロールユニット41はフェーズ値P1
を3から5に変更する。これにより、同図(e)に示す
ように、その時刻tc から制動圧が減圧後のレベルで維
持されることになる。
W1 が3−5減速度しきい値B35(0G)まで低下した
ときには、コントロールユニット41はフェーズ値P1
を3から5に変更する。これにより、同図(e)に示す
ように、その時刻tc から制動圧が減圧後のレベルで維
持されることになる。
【0063】そして、フェーズVの状態が続いてスリッ
プ率S1 が5−1スリップ率しきい値B51(例えば、9
0%)を超えたときには、コントロールユニット41
は、同図(b)に示すように、継続フラグFcon1を1に
セットする。これにより、第1チャンネルにおけるAB
S制御は、その時刻td から第2サイクルに移行するこ
とになる。この場合、コントロールユニット41は、フ
ェーズ値P1 を強制的に1に変更する。そして、このフ
ェーズIへの移行直後には、第1バルブユニット20の
開閉弁20aが、第1サイクルにおけるフェーズVの持
続時間に基づいて設定された初期急増圧時間TPZに応じ
て100%のデューティ率で開閉され、同図(e)に示
すように、制動圧が急勾配で増圧されることになる。ま
た、初期急増圧時間TPZが終了した後は、上記開閉弁2
0aが所定のデューティ率に従ってON/OFFされ、
制動圧が上記勾配よりも緩かな勾配に従って徐々に上昇
することになる。
プ率S1 が5−1スリップ率しきい値B51(例えば、9
0%)を超えたときには、コントロールユニット41
は、同図(b)に示すように、継続フラグFcon1を1に
セットする。これにより、第1チャンネルにおけるAB
S制御は、その時刻td から第2サイクルに移行するこ
とになる。この場合、コントロールユニット41は、フ
ェーズ値P1 を強制的に1に変更する。そして、このフ
ェーズIへの移行直後には、第1バルブユニット20の
開閉弁20aが、第1サイクルにおけるフェーズVの持
続時間に基づいて設定された初期急増圧時間TPZに応じ
て100%のデューティ率で開閉され、同図(e)に示
すように、制動圧が急勾配で増圧されることになる。ま
た、初期急増圧時間TPZが終了した後は、上記開閉弁2
0aが所定のデューティ率に従ってON/OFFされ、
制動圧が上記勾配よりも緩かな勾配に従って徐々に上昇
することになる。
【0064】そして、コントロールユニット41は、第
2サイクルにおけるフェーズVの状態において、例えば
スリップ率S1 が5−1スリップ率しきい値BSZより大
きいと判定したときには、フェーズ値P1 を1にセット
して第3サイクルに移行する。
2サイクルにおけるフェーズVの状態において、例えば
スリップ率S1 が5−1スリップ率しきい値BSZより大
きいと判定したときには、フェーズ値P1 を1にセット
して第3サイクルに移行する。
【0065】このようなABS制御の場合、疑似車体速
VR は、各車輪のスリップ率を求める上で重要な要素で
ある。本実施例においては、この疑似車体速VR を車輪
速から求めるに当たり、車両の加速中は、4車輪の車輪
速の中から、従動輪(前輪)1,2の車輪速である最低
車輪速Wmin を基に算出しているため、この従動輪1,
2が路面に対し空転してスリップするときの変化率は、
駆動輪(後輪)3,4が空転スリップするときに比して
緩やかなものとなり、疑似車体速VR が車輪の空転スリ
ップに追従して大きな値に誤って設定されることはな
い。この結果、スリップ抑制動作が早期に行われるのを
防止することができ、誤作動感を乗員に与えることはな
い。一方、車両の減速中は、4車輪の車輪速の中から、
最高車輪速Wmax を基に疑似車体速VR が算出されるた
め、車輪がロックしてその車輪速が低下すると上記疑似
車体速VR との比較からこの車輪ロックを早期に判断す
ることができ、ABS制御によるスリップ抑制効果を充
分に発揮することができる。
VR は、各車輪のスリップ率を求める上で重要な要素で
ある。本実施例においては、この疑似車体速VR を車輪
速から求めるに当たり、車両の加速中は、4車輪の車輪
速の中から、従動輪(前輪)1,2の車輪速である最低
車輪速Wmin を基に算出しているため、この従動輪1,
2が路面に対し空転してスリップするときの変化率は、
駆動輪(後輪)3,4が空転スリップするときに比して
緩やかなものとなり、疑似車体速VR が車輪の空転スリ
ップに追従して大きな値に誤って設定されることはな
い。この結果、スリップ抑制動作が早期に行われるのを
防止することができ、誤作動感を乗員に与えることはな
い。一方、車両の減速中は、4車輪の車輪速の中から、
最高車輪速Wmax を基に疑似車体速VR が算出されるた
め、車輪がロックしてその車輪速が低下すると上記疑似
車体速VR との比較からこの車輪ロックを早期に判断す
ることができ、ABS制御によるスリップ抑制効果を充
分に発揮することができる。
【0066】尚、上記実施例では、車両の減速中は常に
最大車輪速Wmax を基に疑似車体速VR を算出するよう
にしたが、車両の走行安定性と制動性との両立化をより
図る図る見地からは、車輪速、路面摩擦係数μ又はブレ
ーキ装置の基圧に応じて、最大車輪速Wmax と最低車輪
速を除く他の車輪速とを用いて疑似車体速VR を算出す
ることが好ましい。
最大車輪速Wmax を基に疑似車体速VR を算出するよう
にしたが、車両の走行安定性と制動性との両立化をより
図る図る見地からは、車輪速、路面摩擦係数μ又はブレ
ーキ装置の基圧に応じて、最大車輪速Wmax と最低車輪
速を除く他の車輪速とを用いて疑似車体速VR を算出す
ることが好ましい。
【0067】すなわち、車輪速ひいては車体速が高い程
車両は、通常、走行不安定に陥り易い。従って、車輪速
が所定値より高いときに最高車輪速Wmax を基に疑似車
体速VR を算出し、車輪速が所定値より低くなるに従っ
て次第に疑似車体速VR を、最高車輪速Wmax を基に算
出した疑似車体速VR よりも低い値、例えば二番目に高
い車輪速を基に算出した値に近付くように設定する場
合、高車速時には疑似車体速が高い値に設定されるた
め、各車輪でスリップ抑制動作がかかり易く制動力が抑
制されることになり、ブレーキ緩めで制御でき、走行安
定性を高めることができる。また、低車速時にはブレー
キ強めで制御でき、制動性を高めることができる。
車両は、通常、走行不安定に陥り易い。従って、車輪速
が所定値より高いときに最高車輪速Wmax を基に疑似車
体速VR を算出し、車輪速が所定値より低くなるに従っ
て次第に疑似車体速VR を、最高車輪速Wmax を基に算
出した疑似車体速VR よりも低い値、例えば二番目に高
い車輪速を基に算出した値に近付くように設定する場
合、高車速時には疑似車体速が高い値に設定されるた
め、各車輪でスリップ抑制動作がかかり易く制動力が抑
制されることになり、ブレーキ緩めで制御でき、走行安
定性を高めることができる。また、低車速時にはブレー
キ強めで制御でき、制動性を高めることができる。
【0068】また、路面の摩擦係数μが低い程車両は、
通常、走行不安定になり易い。従って、路面摩擦係数μ
が所定値より低いときに最高車輪速Wmax を基に疑似車
体速VR を算出し、路面摩擦係数μが所定値より高くな
るに従って次第に疑似車体速VR を、最高の車輪速を基
に算出した疑似車体速よりも低い値、例えば最高車輪速
と二番目に高い車輪速との中間値を基に算出した値に近
付くように設定する場合、低μ路走行時には疑似車体速
が高い値に設定されるため、各車輪でスリップ抑制動作
がかかり易く制動力が抑制されることになり、ブレーキ
緩めで制御でき、走行安定性を高めることができる。ま
た、高μ路走行時にはブレーキ強めで制御でき、制動性
を高めることができる。尚、路面摩擦係数μは、路面摩
擦係数検出手段42(図2参照)により検出される。
通常、走行不安定になり易い。従って、路面摩擦係数μ
が所定値より低いときに最高車輪速Wmax を基に疑似車
体速VR を算出し、路面摩擦係数μが所定値より高くな
るに従って次第に疑似車体速VR を、最高の車輪速を基
に算出した疑似車体速よりも低い値、例えば最高車輪速
と二番目に高い車輪速との中間値を基に算出した値に近
付くように設定する場合、低μ路走行時には疑似車体速
が高い値に設定されるため、各車輪でスリップ抑制動作
がかかり易く制動力が抑制されることになり、ブレーキ
緩めで制御でき、走行安定性を高めることができる。ま
た、高μ路走行時にはブレーキ強めで制御でき、制動性
を高めることができる。尚、路面摩擦係数μは、路面摩
擦係数検出手段42(図2参照)により検出される。
【0069】さらに、ブレーキ装置の基圧が標準圧より
低いときにブレーキペダル16の踏込みに伴ってスリッ
プ抑制動作がかかることは、路面の摩擦係数μが低いこ
とに起因するものであり、走行安定性を重視する必要が
ある。また、ブレーキ装置の基圧が標準圧より高いとき
は、ブレーキペダル16の踏込みにより制動力が強くか
かるため、車両の走行が不安定な状態に陥り易く、走行
安定性を重視する必要がある。従って、車両の減速中
で、かつブレーキ装置の基圧が第1の所定値より低いと
きあるいは上記第1の所定値よりも高い第2の所定値よ
り高いときに最高車輪速Wmax を基に疑似車体速VR を
算出し、ブレーキ装置の基圧が上記第1の所定値よりも
高くなり標準圧に近付くに従って、あるいは上記第2の
所定値よりも低くなり標準圧に近付くに従って、次第に
疑似車体速VR を、最高車輪速Wmax を基に算出した疑
似車体速よりも低い値、例えば最高車輪速と二番目に高
い車輪速との中間値を基に算出した値に近付くように設
定する場合、ブレーキ装置の基圧に応じて、車両の走行
安定性と制動性との両立化を有効に図ることができる。
低いときにブレーキペダル16の踏込みに伴ってスリッ
プ抑制動作がかかることは、路面の摩擦係数μが低いこ
とに起因するものであり、走行安定性を重視する必要が
ある。また、ブレーキ装置の基圧が標準圧より高いとき
は、ブレーキペダル16の踏込みにより制動力が強くか
かるため、車両の走行が不安定な状態に陥り易く、走行
安定性を重視する必要がある。従って、車両の減速中
で、かつブレーキ装置の基圧が第1の所定値より低いと
きあるいは上記第1の所定値よりも高い第2の所定値よ
り高いときに最高車輪速Wmax を基に疑似車体速VR を
算出し、ブレーキ装置の基圧が上記第1の所定値よりも
高くなり標準圧に近付くに従って、あるいは上記第2の
所定値よりも低くなり標準圧に近付くに従って、次第に
疑似車体速VR を、最高車輪速Wmax を基に算出した疑
似車体速よりも低い値、例えば最高車輪速と二番目に高
い車輪速との中間値を基に算出した値に近付くように設
定する場合、ブレーキ装置の基圧に応じて、車両の走行
安定性と制動性との両立化を有効に図ることができる。
【0070】
【発明の効果】以上の如く、本発明における車両のスリ
ップ制御装置によれば、各車輪の車輪速の中から、車両
の加速時に最高の車輪速を除く他の車輪速、例えば最低
の車輪速に基づいて疑似車体速を算出し、車両の減速時
に最低の車輪速を除く他の車輪速、例えば最高の車輪速
に基づいて疑似車体速を算出することにより、加速時で
の駆動輪の空転に起因するスリップ抑制動作の誤った早
期作動を防止することができととともに、減速時での車
輪ロックを早期に判断してスリップ抑制効果を充分に発
揮することができる。
ップ制御装置によれば、各車輪の車輪速の中から、車両
の加速時に最高の車輪速を除く他の車輪速、例えば最低
の車輪速に基づいて疑似車体速を算出し、車両の減速時
に最低の車輪速を除く他の車輪速、例えば最高の車輪速
に基づいて疑似車体速を算出することにより、加速時で
の駆動輪の空転に起因するスリップ抑制動作の誤った早
期作動を防止することができととともに、減速時での車
輪ロックを早期に判断してスリップ抑制効果を充分に発
揮することができる。
【0071】特に、請求項4記載の発明では、車両の減
速時に車輪速ひいては車体速の大きさに応じて疑似車体
速がより適切に設定され、高車速時での走行安定性と低
車速時での制動性とを共に高めることができる。
速時に車輪速ひいては車体速の大きさに応じて疑似車体
速がより適切に設定され、高車速時での走行安定性と低
車速時での制動性とを共に高めることができる。
【0072】また、請求項5記載の発明では、路面摩擦
係数の大きさに応じて疑似車体速がより適切に設定さ
れ、低μ路走行時での走行安定性と高μ路走行時での制
動性とを共に高めることができる。
係数の大きさに応じて疑似車体速がより適切に設定さ
れ、低μ路走行時での走行安定性と高μ路走行時での制
動性とを共に高めることができる。
【0073】さらに、請求項6記載の発明では、ブレー
キ装置の基圧に応じて疑似車体速がより適切に設定さ
れ、車両の走行安定性と制動性との両立化を有効に図る
ことができる。
キ装置の基圧に応じて疑似車体速がより適切に設定さ
れ、車両の走行安定性と制動性との両立化を有効に図る
ことができる。
【図1】本発明の実施例に係わるスリップ制御装置を備
える車両の制動系の全体構成図である。
える車両の制動系の全体構成図である。
【図2】路面摩擦係数の推定処理を示すフローチャート
図である。
図である。
【図3】疑似車体速の算出処理を示すフローチャート図
である。
である。
【図4】上記疑似車体速の算出処理用のフローチャート
に従って疑似車体速を算出する場合の疑似車体速と最大
車輪速及び最小車輪速との関係を示す図である。
に従って疑似車体速を算出する場合の疑似車体速と最大
車輪速及び最小車輪速との関係を示す図である。
【図5】制御しきい値の設定処理を示すフローチャート
図である。
図である。
【図6】ABS制御の作動を説明するためのタイムチャ
ート図である。
ート図である。
32〜35 車輪速センサ(車輪速検出手段) 36 加速センサ 37 減速センサ 38 加減速検出手段 39 圧力センサ(基圧検出手段) 41 コントロールユニット 42 路面摩擦係数検出手段 43 疑似車体速設定手段
Claims (6)
- 【請求項1】 車輪速を基に車体速を模して算出した疑
似車体速に対し車輪速が所定のスリップ関係になったと
き、該車輪のスリップを減ずる動作を行う車両のスリッ
プ制御装置であって、 各車輪の車輪速をそれぞれ検出する複数の車輪速検出手
段と、 車両の加減速状態を検出する加減速検出手段と、 上記両検出手段からの信号を受け、車両の加速中は各車
輪の車輪速の中から、最高の車輪速を除く他の車輪速に
基づいて疑似車体速を算出し、車両の減速中は各車輪の
車輪速の中から、最低の車輪速を除く他の車輪速に基づ
いて疑似車体速を算出する疑似車体速設定手段とを備え
たことを特徴とする車両のスリップ制御装置。 - 【請求項2】 上記加減速検出手段は、アクセル開度若
しくはエンジン回転数が所定値以上になったとき、また
はシフトアップが行われたときを車両の加速中とし、ブ
レーキペダルが踏み込まれたときを車両の減速中とする
ものである請求項1記載の車両のスリップ制御装置。 - 【請求項3】 上記疑似車体速設定手段は、車両の加速
中は最低の車輪速を基に疑似車体速を算出し、車両の減
速中は最高の車輪速を基に疑似車体速を算出するもので
ある請求項1記載の車両のスリップ制御装置。 - 【請求項4】 上記疑似車体速設定手段は、車両の減速
中でかつ車輪速が所定値より高いときには最高の車輪速
を基に疑似車体速を算出し、車両の減速中でかつ車輪速
が上記所定値よりも低くなる従って次第に疑似車体速
を、最高の車輪速を基に算出した疑似車体速よりも低い
値に設定するものである請求項1記載の車両のスリップ
制御装置。 - 【請求項5】 路面の摩擦係数を検出する路面摩擦係数
検出手段を備えており、 上記疑似車体速設定手段は、該路面摩擦係数検出手段か
らの信号をも受け、車両の減速中でかつ路面摩擦係数が
所定値より低いときには最高の車輪速を基に疑似車体速
を算出し、車両の減速中でかつ路面摩擦係数が上記所定
値よりも高くなるに従って次第に疑似車体速を、最高の
車輪速を基に算出した疑似車体速よりも低い値に設定す
るものである請求項1記載の車両のスリップ制御装置。 - 【請求項6】 ブレーキ装置の基圧を検出する基圧検出
手段を備えており、 上記疑似車体速設定手段は、該基圧検出手段からの信号
をも受け、車両の減速中でかつブレーキ装置の基圧が第
1の所定値より低いときあるいは上記第1の所定値より
も高い第2の所定値より高いときには最高の車輪速を基
に疑似車体速を算出し、車両の減速中でかつブレーキ装
置の基圧が上記第1の所定値よりも高くなり標準圧に近
付くに従って、あるいは上記第2の所定値よりも低くな
り標準圧に近付くに従って、次第に疑似車体速を、最高
の車輪速を基に算出した疑似車体速よりも低い値に設定
するものである請求項1記載の車両のスリップ制御装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11554993A JPH06321085A (ja) | 1993-05-18 | 1993-05-18 | 車両のスリップ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11554993A JPH06321085A (ja) | 1993-05-18 | 1993-05-18 | 車両のスリップ制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06321085A true JPH06321085A (ja) | 1994-11-22 |
Family
ID=14665295
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11554993A Withdrawn JPH06321085A (ja) | 1993-05-18 | 1993-05-18 | 車両のスリップ制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06321085A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004026617A1 (ja) * | 2002-09-20 | 2004-04-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | 車両のスリップ制御装置、それを搭載した自動車及びその制御方法 |
| WO2008117735A1 (ja) | 2007-03-23 | 2008-10-02 | Asahi Kasei Pharma Corporation | 高純度可溶性トロンボモジュリンの製造方法 |
-
1993
- 1993-05-18 JP JP11554993A patent/JPH06321085A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004026617A1 (ja) * | 2002-09-20 | 2004-04-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | 車両のスリップ制御装置、それを搭載した自動車及びその制御方法 |
| WO2008117735A1 (ja) | 2007-03-23 | 2008-10-02 | Asahi Kasei Pharma Corporation | 高純度可溶性トロンボモジュリンの製造方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US20190256099A1 (en) | Anti-skid control device for vehicle | |
| JP3353846B2 (ja) | 車両のアンチスキッドブレーキ装置 | |
| JP3235751B2 (ja) | 車両のアンチスキッドブレーキ装置 | |
| JPH04365661A (ja) | 車両用トラクション制御装置 | |
| JPH06329009A (ja) | 車両のスリップ制御装置 | |
| JP3378870B2 (ja) | 車両のアンチスキッドブレーキ装置 | |
| JPH05125970A (ja) | 車両のスリツプ制御装置 | |
| JPH04293654A (ja) | 車両のアンチスキッドブレーキ装置 | |
| JP3255459B2 (ja) | 車両のアンチスキッドブレーキ装置 | |
| JP3001651B2 (ja) | 車両のアンチスキッドブレーキ装置 | |
| JPH05262219A (ja) | 車両のアンチスキッドブレーキ装置 | |
| JPH06344889A (ja) | 車両のスリップ制御装置 | |
| JP3440496B2 (ja) | 車両のアンチスキッドブレーキ装置 | |
| JP5040562B2 (ja) | アンチスキッド制御装置 | |
| JP3153545B2 (ja) | 車両のアンチスキッドブレーキ装置 | |
| JP3040497B2 (ja) | 車両のアンチスキッドブレーキ装置 | |
| JPH058716A (ja) | 車両のスリツプ制御装置 | |
| JP3157192B2 (ja) | 車両のスリップ制御装置 | |
| JP3057845B2 (ja) | 車両用トラクション制御装置 | |
| JP3199198B2 (ja) | 車両のアンチスキッドブレーキ装置 | |
| JP3308639B2 (ja) | 車両のアンチスキッドブレーキ装置 | |
| JP2903821B2 (ja) | 車両用トラクション制御装置 | |
| JP3308640B2 (ja) | 車両のアンチスキッドブレーキ装置 | |
| JPH058712A (ja) | 車両のスリツプ制御装置 | |
| JPH06344890A (ja) | 車両のアンチスキッドブレーキ装置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000801 |