JPH06331497A - 負荷試験装置 - Google Patents

負荷試験装置

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JPH06331497A
JPH06331497A JP5115811A JP11581193A JPH06331497A JP H06331497 A JPH06331497 A JP H06331497A JP 5115811 A JP5115811 A JP 5115811A JP 11581193 A JP11581193 A JP 11581193A JP H06331497 A JPH06331497 A JP H06331497A
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JP
Japan
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brake
load
torque
control
signal
Prior art date
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Application number
JP5115811A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Hashimoto
洋之 橋本
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Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 応答性を犠牲にすることなく有害なゼロクロ
スピークの発生を防ぐと共に、油圧配管系での遅れに起
因する応答性の悪化を低減して、より安全に使用できる
高応答の負荷試験装置を提供する。 【構成】 ブレーキ油圧の調圧手段たる電油変換部60
(圧力制御弁)に制御信号を与えるサーボアンプ5を、
比例要素70と微分要素71とからなるPD演算部7と、フ
ィードフォワードアンプ50及び非線型処理部51からなる
フィードフォワード回路と、PD演算部7の出力側の直
列進み補償要素8とを備えて構成する。目標トルクに対
応するトルク指令信号Es とトルクフィードバック信号
b との偏差に比例要素70の比例感度Ke を乗じた結果
を、微分要素71が出力するトルクフィードバック信号E
b の微分値により減量補正するPD演算を実施する。こ
の演算により得られた制御量を、フィードフォワードア
ンプ50によるトルク指令信号Es の微分値により増量補
正し、更に、直列進み補償要素8により所定の進みを付
与して電油変換部60に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転機の負荷試験に用
いられる負荷試験装置に関し、更に詳述すれば、供試回
転機に加える負荷トルクの発生手段として油圧作動型の
ブレーキを用いてなる負荷試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧作動型のブレーキを負荷トルクの発
生手段とする負荷試験装置は、例えば本願出願人による
実開平2-21538号、特開平3-56837号及び実開平2-258
42号公報等に開示されている。前記ブレーキは、所謂、
湿式多板ブレーキであり、ハウジングとこれの内部に回
動自在に支承された回転軸とを備え、該回転軸の外側に
回転を拘束されて同軸的に取り付けた多数枚の回転制動
板と、前記ハウジングの内側に同様に取り付けた多数枚
の固定制動板とを、ハウジング内に封入された油を介し
て交互に重合させ、これらを油圧により動作する作動シ
リンダにより相互に押し付けて制動トルクを発生する構
成となっている。
【0003】前記負荷試験装置による負荷試験は、以上
の如く構成されたブレーキのハウジングをこれの外側に
突設された所定長さの揺動アームを介して支持し、同じ
く回転軸を供試回転機に連動連結して、前記ブレーキが
発生する制動トルクの反作用により支持部に加わる荷重
(制動トルク相当荷重)を検出し、この検出結果に基づ
いて前記作動シリンダに送給されるブレーキ油圧を調圧
して、該作動シリンダの押し付けに伴って発生する制動
トルクを加減し、供試回転機に所望の目標トルクを負荷
せしめて行われる。
【0004】実開平2-21538号及び特開平3-56837号公
報に開示された負荷試験装置においては、前記ブレーキ
油圧の調圧が、揺動アームの支持部に介装されて制動ト
ルク相当荷重が付加されるスプールを備えた油圧制御弁
と、該油圧制御弁に目標トルクに対応する制御油圧を送
給し、前記スプールを逆方向に付勢する電流制御型の圧
力制御弁とにより行われており、制動トルク相当荷重の
検出結果は、この検出値のフィードバック信号と目標ト
ルクに対応するトルク指令信号との偏差を解消すべく前
記圧力制御弁の動作電流を制御し、前記制御油圧を増減
することに用いられている。
【0005】即ち、油圧制御弁のスプールは、圧力制御
弁から送給される制御油圧により一側端面に作用する押
圧荷重と、揺動アームを介して他側から作用する制動ト
ルク相当荷重とが平衡する位置を保ち、前記制御油圧が
目標トルクに対応することから、該油圧制御弁から送給
されるブレーキ油圧により前記ブレーキは、目標トルク
に等しい制動トルクを定常的に発生する。また、外乱に
より制動トルクが変動した場合、この変動により生じる
目標トルクとの偏差に応じて制御油圧が増減される結
果、油圧制御弁のスプールは前記平衡位置に速やかに復
帰し、制動トルクと目標トルクとの一致を保つことがで
きる。更に目標トルクが変更された場合、新たな目標ト
ルクと現状の制動トルクとの偏差を解消すべく制御油圧
が増減される結果、油圧制御弁のスプールは新たな平衡
位置に移動する。これらの動作により適宜の目標トルク
下での供試回転機の負荷特性が求められる。
【0006】一方、実開平2-25842号公報に開示された
負荷試験装置においては、作動シリンダに送給されるブ
レーキ油圧の調圧手段として、流量制御型のサーボ弁が
採用されている。この場合、制動トルク相当荷重の検出
結果は、この検出値のフィードバック信号とトルク指令
信号との偏差を解消すべく前記サーボ弁の励磁電流を制
御すべく用いられており、この電流制御に応じたサーボ
弁の動作によりブレーキ油圧が直接的に増減され、適宜
の目標トルク下での供試回転機の負荷特性が求められ
る。
【0007】さて以上の如く行われる負荷試験において
は、供試回転機の実際の使用時における種々の負荷状態
を模擬するため、前記目標トルクを変更しながらの試験
が切望されるが、このような試験を可能とするために
は、前記ブレーキが発生する制動トルクが目標トルクの
変更に高速度にて応答すること、また、連続的な目標ト
ルクの変更により、各種の負荷状態を模擬的に実現する
ことが要求される。
【0008】前記実開平2-21538号公報に開示された負
荷試験装置は、前記油圧制御弁に直線速度変換器を付設
してスプールの移動速度を検出し、この検出値に基づく
フィードバック制御を併せて行うことにより制御系の応
答性を高め、またダンピング特性を改善すると共に、前
記ブレーキの作動シリンダとして制動及び解除の両方向
への強制移動が可能な複動式シリンダを用い、機械系の
応答性を高めることにより、前者の要求、即ち、目標ト
ルクの変更に対する高速度での応答に対応しようとして
いる。
【0009】更に特開平3-56837号に開示された負荷試
験装置においては、供試回転機の回転速度の変化に拘わ
らず一定の目標トルク下での試験を行うための定トルク
制御を主体とし、一定回転速度下での試験を行うための
定速度制御、及び一定動力下での試験を行うための定動
力制御、並びに、前記回転速度の検出結果に応じて前記
目標トルクを連続的に変化させ、回転速度(べき乗も含
む)の変化に追従変化する目標トルク下での試験を行う
ための速度追従トルク制御を可能とし、後者の要求、即
ち、各種の負荷状態の模擬的な実現に対応している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】さて、以上の如き負荷
試験装置は、適宜の目標トルクを与えて定トルク状態を
実現した後、定速度、定動力及び速度追従トルクのいず
れかを選択し、夫々に対応する負荷状態下での試験を行
うべく使用される。前記目標トルクは、これの大きさに
対応する電圧信号(トルク指令信号)として設定し、ブ
レーキが発生する制動トルク相当荷重の検出結果、及び
油圧制御弁のスプールの移動速度の検出結果と共にサー
ボアンプに与えられ、前記圧力制御弁又は前記サーボ弁
の制御信号を得るべく用いられており、この制御信号に
従う圧力制御弁又はサーボ弁の動作により調圧された油
圧がブレーキの作動シリンダに送給され、該ブレーキが
前記目標トルクに対応する制動トルクを発生する過程を
辿る。
【0011】ところが、実開平2-21538号、特開平3-5
6837号及び実開平2-25842号公報に開示されたサーボア
ンプは、前述した制御を行うには不完全なものであり、
以下の如き問題が生じていた。
【0012】第1の問題は、制御対象となる系が、圧力
制御弁、油圧制御弁、サーボ弁、ブレーキ及びこれらに
付属する油圧配管を含んでおり、サーボアンプが出力す
る制御信号に従う制動トルクをブレーキが実際に発生す
るまでの間には、油圧系及び機械系各部の非線形要素に
起因する動作遅れが生じる一方、この間においても、制
動トルク相当荷重の検出結果と目標トルクとの偏差に基
づくフィードバック制御が進行することから、正転又は
逆転第一発目の目標トルクの変更初期に作動シリンダへ
の送給油圧が過度に上昇して、前記ブレーキが発生する
制動トルクに前記目標トルクを超えるピーク(ゼロクロ
スピーク)が出現することである。
【0013】この問題は、ある値以上一定の目標トルク
の設定が行われた場合でも、正逆転切換え後の運転当初
において顕著であり、過大なゼロクロスピークの発生に
より使用者に不安を抱かしめるのみならず、負荷試験装
置の機械系及び供試回転機に損傷を及ぼす虞さえあっ
た。
【0014】また第2の問題は、前記サーボアンプが制
御対象の全体に対応する構成を有しておらず、具体的に
は、ブレーキの作動シリンダに至る油圧配管系が近似的
な一次遅れ要素としての挙動を示すことが考慮されてい
ないために、該サーボアンプの出力である制御信号の変
化に対する制動トルクの応答性が、特に、目標トルクの
設定変更時に必要となる高周波域において悪く、前述し
た油圧制御弁のスプールの移動速度に基づくフィードバ
ック制御、及び複動式の作動シリンダの採用による応答
性の改善効果が十分に得られないことであった。
【0015】なお前記第1の問題は、過大なゼロクロス
ピークの抑制のみに着目した場合、サーボアンプでの制
御信号の決定に際し、制動トルク相当荷重の検出結果と
目標トルクとの偏差に乗じる比例感度を小さくする方法
により解消できる。ところがこの方法は、ブレーキが発
生する制動トルクが目標トルクに到達するまでの時間の
増大を招く方法であり、第2の問題、即ち、応答性の悪
化を助長する結果となり望ましい方法ではない。
【0016】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、応答性を犠牲にすることなく有害なゼロクロス
ピークの発生を低減すると共に、油圧配管系での遅れに
起因する応答性の悪化をも低減して、より安全に使用で
きる高応答の負荷試験装置を提供することを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明に係る
負荷試験装置は、供試回転機に連動連結された油圧作動
型のブレーキと、該ブレーキが発生する制動トルクの作
用に応じたスプールの移動により前記ブレーキの作動油
圧を調圧する油圧制御弁と、該油圧制御弁のスプールを
前記制動トルクの作用方向と逆向きに付勢する制御油圧
を発生する電流制御型の圧力制御弁とを備え、前記制動
トルクと前記スプールの移動速度とを検出し、これらの
検出値のフィードバック信号と目標トルク指令信号とに
基づいてサーボアンプが出力する制御信号により前記圧
力制御弁を動作させ、前記供試回転機の負荷試験を前記
目標トルク指令信号に対応する負荷トルク下にて行うよ
うにした負荷試験装置において、前記サーボアンプは、
前記目標トルク指令信号と前記制動トルクのフィードバ
ック信号との偏差を入力とする比例要素に前記制動トル
クのフィードバック信号を入力とする微分要素を並設し
てなるPD演算部と、前記目標トルク指令信号の微分値
により前記PD演算部の出力を増量補正するフィードフ
ォワード回路と、前記補正後のPD演算部の出力と前記
移動速度のフィードバック信号との偏差に所定の進みを
与えて前記制御信号を出力する直列進み補償要素とを具
備することを特徴とする。
【0018】また本発明の第2発明に係る負荷試験装置
は、供試回転機に連動連結された油圧作動型のブレーキ
と、該ブレーキに送給されるブレーキ油圧を調圧する流
量制御型のサーボ弁とを備え、前記ブレーキが発生する
制動トルクを検出し、この検出値のフィードバック信号
と目標トルク指令信号とに基づいてサーボアンプが出力
する制御信号により前記サーボ弁を動作させ、前記供試
回転機の負荷試験を前記目標トルク指令信号に対応する
負荷トルク下にて行うようにした負荷試験装置におい
て、前記サーボアンプは、前記目標トルク指令信号と前
記フィードバック信号との偏差を入力とするPI演算部
を具備することを特徴とする。
【0019】更に本発明の第3発明に係る負荷試験装置
は、供試回転機に連動連結された油圧作動型のブレーキ
と、該ブレーキに送給されるブレーキ油圧を調圧する流
量制御型のサーボ弁とを備え、前記ブレーキが発生する
制動トルクを検出し、この検出値のフィードバック信号
と目標トルク指令信号とに基づいてサーボアンプが出力
する制御信号により前記サーボ弁を動作させ、前記供試
回転機の負荷試験を前記目標トルク指令信号に対応する
負荷トルク下にて行うようにした負荷試験装置におい
て、前記サーボアンプは、前記目標トルク指令信号と前
記フィードバック信号との偏差を入力とするPI演算器
に前記フィードバック信号を入力とする微分要素を並設
してなるPID演算部を具備することを特徴とする。
【0020】
【作用】本発明の第1発明では、ブレーキに送給される
ブレーキ油圧の調圧を、制動トルクが付加されるスプー
ルを備えた油圧制御弁により行い、この油圧制御弁に与
える制御油圧を電流制御型の圧力制御弁により発生する
構成において、目標トルク指令信号と制動トルクのフィ
ードバック信号との偏差を入力とする比例要素に制動ト
ルクのフィードバック信号を入力とする微分要素を並設
してなるPD演算部により圧力制御弁の制御量を決定
し、この制御量を、フィードフォワード回路により目標
トルク指令信号の微分値により増量補正する。従って、
目標トルクの変更初期には、この変更に応じたフィード
フォワード回路の出力により制御ゲインを増した状態と
なり、急峻な制動トルクの変化が生じ、応答性の向上に
寄与できる一方、制動トルクが変化し始めた後は、この
変化に応じた微分要素の出力により制御ゲインが減じら
れ、制動トルクは変化率を減じつつ目標トルクに近付
き、ゼロクロスピークの発生を防止できる。更にまた、
サーボアンプに備えた直列進み補償要素により、以上の
如く決定される制御量に油圧配管系の一次遅れと反対性
向の進みを付加して圧力制御弁への制御信号となし、油
圧配管系での遅れに起因する応答性の悪化を低減する。
【0021】また、ブレーキに送給されるブレーキ油圧
の調圧を流量制御型のサーボ弁により直接的に行う構成
において、第2発明では、目標トルク指令信号と制動ト
ルクのフィードバック信号との偏差を入力とするPI演
算部により、第3発明では、このPI演算部に制動トル
クのフィードバック信号を入力とする微分要素を並設し
てなるPID演算部により調圧手段たるサーボ弁の制御
量を決定する。このようなPI演算部又はPID演算部
を備えたサーボアンプを含む制御系全体の伝達関数は、
いずれも二次の遅れ系と一次の進み要素との積となり、
目標トルクの変更初期には、進み要素の作用によって制
御ゲインが増した状態となり、制動トルクが急峻に変化
する一方、この変化の開始後には、二次の遅れ系の作用
により制御ゲインの減少に伴い、制動トルクは変化率を
減じつつ目標トルクに近付き、高い応答性を保ちつつゼ
ロクロスピークの発生を低減できる。
【0022】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1は本発明の第1発明に係る負荷試験装
置の油圧回路の構成を示す模式図であり、この負荷試験
装置は図示の如く、負荷トルクを発生する油圧作動型の
ブレーキ1、該ブレーキ1の制動, 解除動作を行わしめ
るべく、これの内部に構成された作動シリンダ10への送
給油圧(ブレーキ油圧Pb )を制御する油圧制御弁2、
ブレーキ油圧Pb の発生源となる油圧ポンプ30、油圧制
御弁2のスプール20に後述の如く付加される制御油圧P
c の発生源となる油圧ポンプ31、及び該油圧ポンプ31と
油圧制御弁2との間に介装され、前記制御油圧Pc の分
配を司る電流制御型の圧力制御弁32を備えてなる。
【0023】前記ブレーキ1は、供試回転機Aの出力軸
に連動連結される回転軸11と、この回転軸11を支承し、
内部に油が封入されたハウジング12とを備え、両者に夫
々回転を拘束して取り付けた多数の制動板間に、油膜の
剪断抵抗によって制動トルクを発生する湿式多板ブレー
キである。図2はブレーキ1の内部構造を示す縦断面図
であり、図3は図2の要部拡大図である。なお、図2の
上半部は制動状態を、図2の下半部及び図3は制動の解
除状態を夫々示している。
【0024】ブレーキ1のハウジング12は、図示しない
基台上に適長離隔して立設された一対の支承台C,C間
に、各別のベアリング 12A,12Bを介して揺動自在に支持
されている。またブレーキ1の回転軸11は、ハウジング
12の内部に一側(図の左側)から挿入され、挿入側、即
ち左側の中途部をハウジング12に嵌着固定されたベアリ
ング 11A,11Bにより、また先端部、即ち右端部を同じく
ハウジング12に嵌着固定されたベアリング 11Cにより夫
々支持され、軸心回りでの回動が可能となっている。
【0025】ハウジング12は、回転軸11の外側を囲繞す
る内側ハウジング14を備えており、該内側ハウジング14
の内周には、これに回転を拘束されると共に、軸長方向
への移動自在に多数枚の制動板が取り付けてある。また
回転軸11外周の内側ハウジング14による囲繞部分には、
該回転軸11に回転を拘束されると共に、軸長方向への移
動自在に多数枚の制動板が取り付けてあり、これらは、
内側ハウジング14の内周の前記制動板と軸長方向に交互
に重合させてある。
【0026】ハウジング12の右側端部には、ベアリング
15Aを介して回転継手15が嵌着してあり、内側ハウジン
グ14の内部には、前記回転継手15及びこれに連なる油路
16を介して導入及び導出される油が封入されている。こ
の油路16の左端部は、回転軸11の中心部を貫通する油路
16aを介して、前記ベアリング 11A,11Bの配設位置に連
通させてあり、内側ハウジング14の封入油は、ベアリン
グ 11A,11B、及び高圧用のオイルシール 11Dの潤滑油と
しても使用されるようになっている。
【0027】ブレーキ1は、回転軸11側及び内側ハウジ
ング14側の制動板が相互に接近せしめられたとき、内側
ハウジング14内部の封入油を介して両者間に生じる油膜
の剪断抵抗により制動トルクを発生し、また相互に離反
せしめられたとき、制動トルクを解除するものであり、
内側ハウジング14の右側には、前記接近を行わしめるべ
く制動板を押圧する複動型の作動シリンダ10が構成され
ている。作動シリンダ10は、2つの油室 10a,10bと、こ
れらの内圧をその両側に受圧するピストン 100とを備え
てなる。
【0028】図3に示す如く作動シリンダ10は、内側ハ
ウジング14の右側端部に周設した段付環孔(制動板側が
大径に、これより遠い側を小径にしてある)の内部に、
これに対応する段付環状のピストン 100を嵌合してな
る。該ピストン 100の一側の油室 10aは、前記段付環孔
の大径部の右側に、他側の油室 10bは、同じく小径部の
左側に夫々形成されており、前者には、ハウジング12に
穿設された油路 17aを経て、また後者には、同様に穿設
された油路 17bを経て前記ブレーキ油圧Pb が導入され
るようになっている。これらの油路 17a,17bは、ハウジ
ング12の右側外壁の相異なる位置に開口しており、両油
路 17a,17bへのブレーキ油圧Pb の導入は、両者の開口
端に各別の管継手 19a,19bを介して接続された送油管 1
8a,18bを経て行われている。
【0029】而して前記ピストン 100は、一方の油室 1
0aにブレーキ油圧Pb が導入されたとき前記制動板を押
圧すべく進出動作し、他方の油室 10bにブレーキ油圧P
b が導入されたとき逆に退入動作することになる。前記
制動板の夫々の間には、これらを離反方向に相互に付勢
する皿バネ 101,101…が介装してあり、ピストン 100が
退入動作したとき、各制動板は夫々の間の皿バネ 101,1
01…のばね力により離反し、前記制動の解除が確実に行
われる。
【0030】以上の如く構成されたブレーキ1のハウジ
ング12の中央には、所定長さの揺動アーム13(図1参
照)が、半径方向外向きに突設されており、該揺動アー
ム13の先端部は、基台上に縦位置に定置された前記油圧
制御弁2のスプール20により支持されている。スプール
20と揺動アーム13の連結部分には、前記ブレーキ1によ
る制動トルクの発生に伴って、揺動アーム13を介してス
プール20に加わる前記制動トルクの相当荷重を検出する
ロードセル41が介装されている。
【0031】図1に詳細に示すように油圧制御弁2は、
軸長方向に所定間隔にて並ぶ4か所の大径部を備えた円
柱状のスプール20を内蔵しており、最下側の大径部の下
側に第1油室を形成し、また各大径部間に下側から順に
第2,第3及び第4油室を形成し、更に最上側の大径部
の上側に第5油室を形成してなる。前記油圧ポンプ30が
発生するブレーキ油圧Pb は、ポンプポート23を経て第
3油室に供給され、また前記油圧ポンプ31が発生する油
圧は、圧力制御弁32の制御ポート 32A及び油圧制御弁2
の制御ポート21を経て第1油室に供給され、また圧力制
御弁32の制御ポート 32B及び油圧制御弁2の制御ポート
25を経て第5油室に供給されている。また油圧制御弁2
の第2油室と第4油室とは、各別の還流ポート22,24を
介して、低圧状態に維持された油タンクTに開放されて
いる。
【0032】最下部に位置する第1油室と、最上部に位
置する第5油室とには、スプール20を中央側に付勢する
戻しばね2A,2Bが夫々配してあり、これらの油室に圧力
制御弁32を介して供給される制御油圧Pc に圧力差が存
在せず、またブレーキ1の制動動作の反作用により生じ
るハウジング12の揺動を抑止すべく、揺動アーム13を介
して後述の如く作用する外力(制動トルク相当荷重)が
存在しない場合、前記スプール20は、戻しばね2A,2Bの
ばね荷重により定まる位置(中立位置)にてスプリング
センターを形成し、停止するようになっている。
【0033】油圧制御弁2には、スプール20が中立位置
にあるとき、第3油室両側の大径部により閉塞される位
置に夫々の開口を有して、一対のブレーキポート 26R,2
6Fが形成してある。而して、前記中立位置からスプール
20が下方(又は上方)へ移動した場合、下側(又は上
側)に位置するブレーキポート 26R(又は 26F)が第3
油室内に開口することになり、ポンプポート23を経て第
3油室内に供給されているブレーキ油圧Pb は、4ポー
ト3位置切換式の電磁切換弁33、及び各別の送油管 18
a,18bを経て、作動シリンダ10の油室 10a,10bの内の一
方に送給され、ブレーキ1は、制動又は制動解除動作を
行う。
【0034】一方このとき、油圧制御弁2の他方のブレ
ーキポート 26F(又は 26R)は、第4油室(又は第2油
室)内に開口し、還流ポート24(又は還流ポート22)を
介して油タンクTに開放される。従って、ブレーキ1の
前述した動作により他方の油室 10b,10aから排出される
作動油は、各別の送油管 18b,18a、電磁切換弁33及び油
圧制御弁2を経て油タンクTに戻り、制動又は制動解除
のためのピストン 100の動作を阻害せず、前記制動及び
制動解除動作は高速度にて生じる。また、油圧制御弁2
とブレーキ1との間の電磁切換弁33は、供試回転機Aの
出力軸に連結された回転軸11の回転方向の正逆に応じて
ブレーキ油圧Pb の送給経路を切換えることにより、ブ
レーキロックの発生を防止すべく設けてある。
【0035】以上の構成により油圧制御弁2のスプール
20は、ブレーキ1の制動動作に応じて揺動アーム13を介
して作用する制動トルク相当荷重と、前記戻しばね2A,
2Bのばね荷重と、圧力制御弁32を介して第1,第5油室
に導入される制御油圧Pc に対応する制御荷重Fc (図
4参照)との力バランスに応じて上下方向に移動し、ブ
レーキ1は、スプール20の移動に応じて送給されるブレ
ーキ油圧Pb により制動又は制動解除動作を行う。
【0036】油圧制御弁2のシリンダブロックとスプー
ル20との間には速度検出器42が介装されている。速度検
出器42は、スプール20の移動速度に対応する速度信号を
発生する直線速度変換器であり、該速度検出器42の検出
結果は、前記ロードセル41によるブレーキ1の制動トル
ク相当荷重の検出結果と共に、目標トルクダンピング補
正のためのフィードバック信号として用いられている。
【0037】以上の如き構成の負荷試験装置による負荷
試験は、供試回転機Aの出力軸をブレーキ1の回転軸11
に連結し、また電磁切換弁33の切換え位置を供試回転機
の回転方向に応じて変更する準備作業の後、所望の目標
トルクに対応する制御信号を圧力制御弁32の駆動回路に
与え、該圧力制御弁32への動作電流を変更せしめて行わ
れる。これにより、油圧ポンプ31が発生する油圧は、圧
力制御弁32の動作により定まる配分比を有する制御油圧
c として油圧制御弁2の第1,第5油室に夫々導入さ
れ、両油室間に前記目標トルクに対応する圧力差が生じ
る。
【0038】例えば、制御油圧Pc の圧力差が第1油室
から第5油室に向けて生じ、電磁切換弁33が下位置に切
換えられている場合、スプール20は、制御油圧Pc に対
応する制御荷重Fc の作用により、戻しばね2Bの付勢に
抗して前記中立位置から上向きに移動し、ブレーキポー
ト 26Fが第3油室内に、ブレーキポート 26Rが第2油室
内に夫々開口する。これにより、油圧ポンプ30から第3
油室に供給されるブレーキ油圧Pb は、ブレーキポート
26F、電磁切換弁33及び送油管 18aを経て、作動シリン
ダ10の進出側油室 10aに送給される一方、退入側油室 1
0b内部の作動油は、送油管 18b、電磁切換弁33及びブレ
ーキポート 26Rを経て第2油室に還流して油タンクTに
排出される。この結果、ピストン 100が迅速に進出し
て、回転軸11側及び内側ハウジング14側の制動板が相互
に押し付けられ、各制動板間の油膜の剪断抵抗によりブ
レーキ1は制動トルクを発生し、ハウジング12が回転軸
11の回転方向に回転されんとする。
【0039】このときブレーキ1が発生する制動トルク
は、揺動アーム13を介して制動トルク相当荷重に変換さ
れ、スプール20に付与されることになり、該スプール20
は、下向きに作用する制動トルク相当荷重と、第1,第
5油室に導入される制御油圧Pc により上向きに作用す
る制御荷重Fc と、戻しばね2A,2Bのばね荷重とが平衡
した位置に停止する。この状態においてブレーキ1が発
生する制動トルクが外乱により変動すると、油圧制御弁
2のスプール20も上下に寸動し、これによりブレーキポ
ート 26R,26Fの開口態様が変わり、作動シリンダ10のピ
ストン 100が寸動する結果、ブレーキ1が発生する制動
トルクは、変動前のトルク、即ち、前記目標トルクに自
動復帰する。
【0040】このようなスプール20の移動は、前記目標
トルクの設定が変更され、油圧制御弁2の第1,第5油
室に導入される制御油圧Pc が変化した場合にも生じ、
この場合も同様の動作により、ブレーキ1の制動トルク
が変化し、これが変更後の目標トルクに一致した時点に
おいてスプール20が新たな平衡位置に達し、ブレーキ1
は、この平衡位置に応じた制動トルク、即ち、新たに設
定された目標トルクに対応する制動トルクを発生するよ
うになる。
【0041】以上油流に注目して本発明に係る負荷試験
装置の動作を説明したが、この装置においては、ブレー
キ1が発生する制動トルク相当荷重がロードセル41によ
り、また、この荷重が揺動アーム13を介して付加される
油圧制御弁2のスプール20の移動速度が速度検出器42に
より夫々検出されており、これらの検出結果に基づくフ
ィードバック制御が行われている。
【0042】図4は本発明の第1発明に係る負荷試験装
置の制御系のブロック図である。前記目標トルクは、こ
の大きさに対応する電圧信号(トルク指令信号Es )と
して、図示しないトルク設定器に設定され、サーボアン
プ5に与えられている。サーボアンプ5にはまた、ロー
ドセル41により検出される制動トルク相当荷重に対応す
るトルクフィードバック信号Eb と、速度検出器42によ
り検出されるスプール20の移動速度に対応する速度フィ
ードバック信号E0 とが与えられており、サーボアンプ
5は、これらの信号を後述の如く処理し、圧力制御弁32
に制御信号を出力する動作をなす。
【0043】圧力制御弁32の具体的な動作は、サーボア
ンプ5から電気的に与えられる前記制御信号に従って、
一対の制御ポート 32A,32Bの夫々に対応する絞り開度を
変更するものであり、この変更が行われた場合、両制御
ポート 32A,32Bの下流側の制御油圧Pc に差異が生じ、
この制御油圧Pc が油圧制御弁2のスプール20に作用す
る。つまりサーボアンプ5が出力する制御信号は、圧力
制御弁32及びこれに連なる油圧配管系を含み、図4に示
す如く、比例感度Ka を有する比例要素として表される
電荷重変換部60を経て力の次元に変換され、制御荷重F
c となってスプール20に作用する。
【0044】油圧制御弁2は、メカニカル加算点61、慣
性遅れ要素62及び圧力変換部63に置き換えられる。メカ
ニカル加算点61はスプール20に相当するものであり、こ
のメカニカル加算点61においては、電荷重変換部60の出
力である制御荷重Fc と、戻しばね2A及び2Bのばね荷重
0 と、ブレーキ1のハウジング12から揺動アーム13を
介して付加される制動トルク相当荷重Fb とが加算され
る。スプール20には、メカニカル加算点61の出力である
前記各荷重の力バランスに応じた変位xが、該スプール
20の移動時の抵抗に相当する慣性遅れ要素62を経て生
じ、該変位xは、油圧制御弁2からブレーキ1に至る油
圧ホースを含み、ゲインKp を有する一次遅れの伝達関
数を備えた圧力変換部63においてブレーキ油圧Pb に変
換され、ブレーキ1に送給される。
【0045】なお、圧力変換部63のゲインKp は、スプ
ール20の変位xに対するブレーキ油圧Pb の変化率を示
す圧力勾配係数であり、以上の如く生じるスプール20の
変位xの時間的変化率(移動速度)は、速度検出器42に
より検出され、速度フィードバック信号E0 としてサー
ボアンプ5にフィードバックされている。
【0046】油圧制御弁2において調圧されたブレーキ
油圧Pb の送給に応じて制動トルクTb を発生するブレ
ーキ1は、図示の如く、油圧力加算点64とトルク変換部
65とに置き換えられる。油圧力加算点64は、ブレーキ1
の作動シリンダ10に相当するものであり、この加算点64
においては、油圧制御弁2から送給されるブレーキ油圧
b と、前記戻しばね 101,101…の付勢力を進出側油室
10aでの受圧面積にて除して得られる等価ピストン戻し
圧力Pr とが加算され、作動シリンダ10のピストン 100
は、これの受圧面積に両圧力の差(Pb −Pr )を乗じ
た力にて制動板を押圧する。
【0047】この押圧力は、比例感度Kc を有する比例
要素として表されるトルク変換部65を経て制動トルクT
b に変換される。なお、トルク変換部65の比例感度Kc
は、前記ピストン 100の押圧力に対する制動トルクTb
の変化率を示すブレーキ定数であり、このブレーキ定数
C は、制動板の有効直径と枚数、各制動板間の動摩擦
係数、ピストン 100の受圧面積等、ブレーキ1各部の寸
法と、ハウジング12の内部に封入された油の粘性とに依
存する定数である。 Tb =μZDm A(Pb −Pr ) Kc =μZDm
【0048】以上の如く生じる制動トルクTb は、揺動
アーム13の長さLにて除された制動トルク相当荷重Fb
として、油圧制御弁2のスプール20、即ち、メカニカル
加算点61に付加される。またこの制動トルク相当荷重F
b は、揺動アーム13の支持部に介装されたロードセル41
により検出されており、この検出結果は、フィードバッ
クアンプ66を経て制動トルク相当荷重Fb に対応するト
ルクフィードバック信号Eb となり、サーボアンプ5に
フィードバックされている。なお、前記フィードバック
アンプ66は、前記トルク指令信号Es に対応するレベル
を有するトルクフィードバック信号Eb を得るべく、ロ
ードセル41の出力を増幅する固定増幅器である。
【0049】図5は、サーボアンプ5の内部構成を示す
ブロック図である。図示の如くサーボアンプ5は、比例
感度Ke を有する比例要素70とゲインKd を有する微分
要素71とを一対の加算器72,73間に並設してなるPD演
算部7と、該PD演算部7に並設されたフィードフォワ
ード回路と、前記PD演算部7の出力側に構成され、ゲ
インK0 を有する一次進みの伝達関数を備えた直列進み
補償要素8とを備えてなる。
【0050】PD演算部7は、直接的な制御対象となる
圧力制御弁32の制御量を決定する主要部分であり、サー
ボアンプ5に入力されるトルク指令信号Es は、PD演
算部7の加算器72に与えられる。加算器72にはまた、ブ
レーキ1が発生する制動トルクTb に対応するトルクフ
ィードバック信号Eb がフィルタ74を介して与えられて
おり、該加算器72は、両者の偏差信号(=Es −Eb
を比例要素70に出力する。該比例要素70に並設された微
分要素71には、トルクフィードバック信号Ebが直接的
に与えられており、両要素70,71の出力側の加算器73に
より比例要素70の出力を微分要素71の出力により減量補
正するPD演算が行われる。
【0051】また、PD演算部7に並設されたフィード
フォワード回路は、ゲインKf を有する微分要素として
構成されたフィードフォワードアンプ50と、これの出力
側の非線型処理部51とを備えてなる。フィードフォワー
ドアンプ50には、加算器72の前側にて分岐されたトルク
指令信号Es が入力されており、該トルク指令信号E s
の変化率に対応するフィードフォワードアンプ50の出力
は、非線形処理部51を経てPD演算部7の加算器73に与
えられている。非線形処理部51は、図示の如く、絶対値
の大きさが所定の下限値を下回る小入力に対しては出力
を発せず、前記下限値を超える入力に対して比例的に増
減する出力を発する構成となっており、PD演算部7で
の演算により決定された圧力制御弁32の制御量は、加算
器73に加わる前記非線形処理部51の出力により増量補正
されるようになしてある。
【0052】一方、サーボアンプ5に入力される速度検
出器42の検出結果、即ち、油圧制御弁2のスプール20の
移動速度に対応する速度フィードバック信号E0 は、ゲ
インKV を有する増幅器52により利得調整された後、P
D演算部7の出力側の加算器53に与えられている。加算
器53は、圧力制御弁32の制御量に対応するPD演算部7
の出力信号Z0 と前記速度フィードバック信号E0 との
偏差を求め、この偏差信号を前記直列進み補償要素8に
与え、該直列進み補償要素8は、PD演算部7の出力信
号Z0 に一次の進みを付与した出力を発し、この出力が
圧力制御弁32に対応する前記電荷重変換部60に与えられ
る。
【0053】以上の如く本発明に係る負荷試験装置にお
いては、圧力制御弁32の制御量が、ブレーキ1が発生中
の制動トルクTb に対応するトルクフィードバック信号
bとトルク指令信号Es との偏差に基づく比例演算を
なす比例要素70と、前記トルクフィードバック信号Eb
に基づく微分演算をなす微分要素71とを備えたPD演算
部7により決定され、またこの制御量は、フィードフォ
ワード回路の出力により増量補正される。
【0054】而して、トルク指令信号Es が変更された
場合、この変更に応じてフィードフォワード回路の出力
は直ちに増大する一方、前記変更に追従してブレーキ1
の制動トルクTb が変化し始める前にはトルクフィード
バック信号Eb の微分値である微分要素71の出力は小さ
いから、トルク指令信号Es の変更初期におけるPD演
算部7の出力は、トルク指令信号Es とトルクフィード
バック信号Eb との偏差に対応する比例要素70の出力を
増量側に補正したものとなる。従って、圧力制御弁32か
ら油圧制御弁2に送給される制御油圧Pc が急変し、こ
の変化に応じたスプール20の移動により、ブレーキ1に
送給されるブレーキ油圧Pb が急変することになり、ト
ルク指令信号Es に対応する制動トルクTb の実現まで
に要する時間の短縮、即ち、高い応答性が達成される。
【0055】一方、ブレーキ油圧Pb の急変に応じてブ
レーキ1の制動トルクTb が変化すると共に、微分要素
71の出力が大きくなり、PD演算部7の出力は減量補正
される結果、ブレーキ1に送給されるブレーキ油圧Pb
の変化率は、発生する制動トルクTb が目標トルクに接
近する前に緩やかになり、ダンピングの最適化を達成で
き、また有害なゼロクロスピークの発生を大幅に軽減す
ることができる。
【0056】更に、サーボアンプ5が出力する制御信号
は、PD演算部7の出力そのものではなく、直列進み補
償要素8を経ることにより、油圧制御弁2のスプール20
の移動速度に対応する速度フィードバック信号E0 に関
連した一次の進みを前記出力に付加した信号となるか
ら、前述した如く、圧力制御弁32と油圧配管系とからな
る圧力変換部63が保有する一次の遅れ成分が吸収され
る。特に、直列進み補償要素8の時定数T0 が圧力変換
部63の時定数Tに略等しく設定された場合、油圧配管系
の一次遅れは略完全に相殺され、この遅れに起因する応
答性の悪化を解消できる。
【0057】図6は、以上の如く構成された負荷試験装
置において、トルク指令信号Z0 をステップ状に変化さ
せ、ブレーキ1が発生する制動トルクTb の変化態様を
調べた結果を示すグラフであり、図7は、Tb /Z0
マイナーループとしたTb /Es の変化態様を調べた結
果を示すグラフである。図6及び図7の比較により明ら
かな如く、本発明装置においては、トルク指令信号Es
の変化に対し、PD演算によって制動トルクTb が急峻
に応答して変化し、しかもオーバシュートの大きさが従
来のそれに比して大幅に低減していることがわかる。
【0058】なお以上の実施例においては、ブレーキ油
圧Pb の調圧が、揺動アーム13の支持部に介装されて制
動トルク相当荷重Fb が付加されるスプール20を備えた
油圧制御弁2と、該油圧制御弁2に目標トルクに対応す
る制御油圧Pc を送給し、スプール20を前記Fb と逆方
向に付勢する電流制御型の圧力制御弁32とにより行われ
る構成について述べたが、前記実開平2-25842号公報に
開示された負荷試験装置、即ち、ブレーキ油圧Pb の調
圧手段として流量制御型のサーボ弁を用いた負荷試験装
置においては、図8〜図11に示す制御系の構成により同
様の効果が得られる。
【0059】図8はこの種の負荷試験装置の制御系全体
のブロック図、図9はサーボアンプの内部構成の一実施
例を示すブロック図である。
【0060】図8は、図1に示す模式図における圧力制
御弁32及び油圧制御弁2を流量制御型のサーボ弁9に置
き換えたものであり、図示の如くサーボ弁9は、流量変
換部90と油圧変換部91とにより表される。流量変換部90
は、図1における油圧制御弁2と同様、比例感度KQ
有する比例要素であり、油圧変換部91は、サーボ弁9か
らブレーキ1に至る油圧ホースを含み、所定のゲイン
(圧力勾配係数KL )を有する一次遅れの伝達関数を備
えた遅れ要素であって、サーボアンプ5からサーボ弁9
に与えられる制御信号は、まず、前者によりブレーキ1
の作動シリンダ10への送給油量に変換され、次いで、固
定オリフィスを介して後者によりブレーキ油圧Pb に変
換される。
【0061】サーボ弁9の出力であるブレーキ油圧Pb
は、図4に示すブロック図と同様、作動シリンダ10内部
のピストン 100に相当する油圧力加算点64に作用し、ピ
ストン 100は、前記戻しばね101,101 …の付勢力を進出
側油室 10aでの受圧面積にて除して得られる等価ピスト
ン戻し圧力Pr との差に相当する力により制動板を押圧
し、この押圧力が、所定の比例感度(ブレーキ定数
c )を有する比例要素として表されるトルク変換部65
を経て制動トルクTb に変換される。ブレーキ1が発生
する制動トルクTb は、揺動アーム13の長さLにて除さ
れた制動トルク相当荷重Fb として揺動アーム13の支持
部に介装されたロードセル41により検出されており、こ
の検出結果は、フィードバックアンプ66により増幅され
たトルクフィードバック信号Eb として、絶対値回路68
を経てサーボアンプ5にフィードバックされている。
【0062】図9に示す如くサーボアンプ5は、比例感
度Ke を有する比例要素70と、ゲインKi を有する積分
要素 70aと、ゲインKd を有する微分要素71とを、一対
の加算器72,73間に並設してなるPID演算部7′と、
該PID演算部7′の出力側に構成され、ゲインK0
有する一次進みの伝達関数を備えた直列進み補償要素8
とを備えてなる。
【0063】PID演算部7′の加算器72には、サーボ
アンプ5に入力されるトルク指令信号Es が与えられ、
またトルクフィードバック信号Eb がフィルタ74を介し
て与えられており、該加算器72は、両者の偏差信号(=
s −Eb )を比例要素70及び積分要素 70aに出力す
る。一方、比例要素70及び積分要素 70aに並設された微
分要素71には、トルクフィードバック信号Eb が直接的
に与えられており、これらの出力側の加算器73において
は、比例要素70及び積分要素 70aによる前記偏差信号の
PI演算値を微分要素71の出力により減量補正するPI
D演算が行われ、サーボ弁9の制御量が決定される。直
列進み補償要素8は、PID演算部7′の出力信号Z0
に一次の進みを付加した出力を発し、この出力がサーボ
弁9の流量変換部90に制御信号として与えられる。
【0064】なお、図8に示す如く、トルクフィードバ
ック信号Eb のフィードバック回路に絶対値回路68を必
要とするのは、サーボ弁9への制御信号が常に正の電圧
信号であるのに対し、ロードセル41により検出される制
動トルク相当荷重Fb がブレーキ1の回転方向に応じた
正負の符号を有しており、前記加算器72においてトルク
フィードバック信号Eb とトルク指令信号Es との偏差
を得るには、前者をそのまま用いることができないため
である。
【0065】ここで、図5に示すサーボアンプ5を備え
た図4に示す制御系全体の伝達関数G(=Tb /Es
は、次式に示す如く、二次の遅れ系と進み要素の積とし
て表される。
【0066】
【数1】
【0067】一方、図9に示す如く構成されたサーボア
ンプ5においては、図5に示すサーボアンプ5とは異な
り、フィードフォワードアンプ50と非線形処理部51とか
らなるフィードフォワード回路が省略されているが、こ
のフィードフォワード回路がなくとも同様の応答性の向
上が達成される。図9のサーボアンプ5を備えた図8に
示す制御系全体の伝達関数Gは、(1)式と同形の次式
により表される。
【0068】
【数2】
【0069】この式は、作動シリンダ10内部のピストン
100に作用する等価ピストン戻し圧力Pr において、d
r ≒0であると考えてよく、また直列進み補償要素8
の時定数T0 が流量変換部90の時定数Tに略等しいこと
を前提として導かれたものであり、式中のKb は、ロー
ドセル41及びフィードバックアンプ66の比例感度を示
す。(2)式に明らかな如く、一次の進みを付与すると
共に、フィードフォワード回路を省略した図9に示すサ
ーボアンプ5の採用によっても、二次の遅れ系と進み要
素の積として表される所望の伝達関数Gが得られる。
【0070】図10及び図11は、いずれもブレーキ油圧P
b の調圧手段として流量制御型のサーボ弁を用いた構成
において適用されるサーボアンプの内部構成の他の実施
例を示すブロック図である。図10に示すサーボアンプ5
は、図9に示すサーボアンプ5における直列進み補償要
素8を、比例感度K0 を有する比例要素8′に置き換え
たものである。図11に示すサーボアンプ5は、直列進み
補償要素8と比例要素8′との置き換えに加えて、図9
及び図10におけるPID演算部7′を、比例感度Ke
有する比例要素70とゲインKi を有する積分要素 70aと
を並設してなるPI演算部7″に置き換え、サーボ弁9
の制御量を、トルク指令信号Es とトルクフィードバッ
ク信号Eb との偏差信号(=Es −Eb )を入力とする
前記PI演算部7″により決定する構成としたものであ
る。
【0071】図10及び図11に示すサーボアンプ5を備え
た図8に示す制御系全体の伝達関数Gは、夫々、(3)
式及び(4)式に示す如くなり、これらのサーボアンプ
5の採用によっても、二次の遅れ系と進み要素の積とし
て表される所望の伝達関数Gが得られる。
【0072】
【数3】
【0073】
【数4】
【0074】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明の第1発明に係
る負荷試験装置においては、ブレーキ油圧の調圧手段た
る電流制御型の圧力制御弁に与える制御信号が、ブレー
キが発生する制動トルクのフィードバック信号の微分値
により減量補正されると共に、フィードフォワード回路
により、前記フィードバック信号と目標トルク指令信号
との偏差の微分値により増量補正されるから、例えば、
正逆転切換え後の運転当初に制動トルクが連続的な変化
状態にある場合、この変化の初期に増量側の補正が、そ
の後に減量側の補正が夫々行われ、高い応答性を維持し
たまま有害なゼロクロスピークの発生を低減でき、更
に、調圧手段への制御信号に所定の進みを与える直列進
み補償要素を備えるから、油圧配管系での遅れが相殺さ
れ、この遅れに起因する応答性の悪化を有効に解消でき
る。
【0075】また本発明の第2、第3発明に係る負荷試
験装置においては、ブレーキ油圧の調圧手段たる流量制
御型のサーボ弁に与える制御信号を、目標トルク指令信
号と制動トルクのフィードバック信号との偏差を入力と
するPI演算部、又はこのPI演算部に前記フィードバ
ック信号を入力とする微分要素を並設してなるPID演
算部により決定することにより、第1発明におけると同
様、高い応答性を維持したまま有害なゼロクロスピーク
の発生を低減できる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る負荷試験装置の油圧回路の構成を
示す模式図である。
【図2】負荷トルクの発生手段である油圧作動型ブレー
キの縦断面図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】ブレーキ油圧の調圧に電流制御型の圧力制御弁
を用いてなる負荷試験装置の制御系のブロック図であ
る。
【図5】図4の制御系におけるサーボアンプの内部構成
を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る負荷試験装置におけるTb /Z0
のステップ応答を示すグラフである。
【図7】Tb /Z0 をマイナーループとしたTb /Es
のステップ応答を示すグラフである。
【図8】ブレーキ油圧の調圧に流量制御型のサーボ弁を
用いてなる負荷試験装置の制御系のブロック図である。
【図9】図8の制御系におけるサーボアンプの内部構成
の一実施例を示すブロック図である。
【図10】図8の制御系におけるサーボアンプの内部構
成の他の実施例を示すブロック図である。
【図11】図8の制御系におけるサーボアンプの内部構
成の他の実施例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ブレーキ 2 油圧制御弁 5 サーボアンプ 7 PD演算部(フィードフォワード補償回路付) 7′ PID演算部 7″ PI演算部 8 直列進み補償要素 8′ 比例要素 9 サーボ弁 10 作動シリンダ 10a 油室 10b 油室 11 回転軸 12 ハウジング 13 揺動アーム 32 圧力制御弁 41 ロードセル 42 速度検出器 50 フィードフォワードアンプ 51 非線形処理部 70 比例要素 70a 積分要素 71 微分要素 72 加算器 73 加算器 100 ピストン A 供試回転機 Eb トルクフィードバック信号 Es トルク指令信号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供試回転機に連動連結された油圧作動型
    のブレーキと、該ブレーキが発生する制動トルクの作用
    に応じたスプールの移動により前記ブレーキの作動油圧
    を調圧する油圧制御弁と、該油圧制御弁のスプールを前
    記制動トルクの作用方向と逆向きに付勢する制御油圧を
    発生する電流制御型の圧力制御弁とを備え、前記制動ト
    ルクと前記スプールの移動速度とを検出し、これらの検
    出値のフィードバック信号と目標トルク指令信号とに基
    づいてサーボアンプが出力する制御信号により前記圧力
    制御弁を動作させ、前記供試回転機の負荷試験を前記目
    標トルク指令信号に対応する負荷トルク下にて行うよう
    にした負荷試験装置において、前記サーボアンプは、前
    記目標トルク指令信号と前記制動トルクのフィードバッ
    ク信号との偏差を入力とする比例要素に前記制動トルク
    のフィードバック信号を入力とする微分要素を並設して
    なるPD演算部と、前記目標トルク指令信号の微分値に
    より前記PD演算部の出力を増量補正するフィードフォ
    ワード回路と、前記補正後のPD演算部の出力と前記移
    動速度のフィードバック信号との偏差に所定の進みを与
    えて前記制御信号を出力する直列進み補償要素とを具備
    することを特徴とする負荷試験装置。
  2. 【請求項2】 供試回転機に連動連結された油圧作動型
    のブレーキと、該ブレーキに送給されるブレーキ油圧を
    調圧する流量制御型のサーボ弁とを備え、前記ブレーキ
    が発生する制動トルクを検出し、この検出値のフィード
    バック信号と目標トルク指令信号とに基づいてサーボア
    ンプが出力する制御信号により前記サーボ弁を動作さ
    せ、前記供試回転機の負荷試験を前記目標トルク指令信
    号に対応する負荷トルク下にて行うようにした負荷試験
    装置において、前記サーボアンプは、前記目標トルク指
    令信号と前記フィードバック信号との偏差を入力とする
    PI演算部を具備することを特徴とする負荷試験装置。
  3. 【請求項3】 供試回転機に連動連結された油圧作動型
    のブレーキと、該ブレーキに送給されるブレーキ油圧を
    調圧する流量制御型のサーボ弁とを備え、前記ブレーキ
    が発生する制動トルクを検出し、この検出値のフィード
    バック信号と目標トルク指令信号とに基づいてサーボア
    ンプが出力する制御信号により前記サーボ弁を動作さ
    せ、前記供試回転機の負荷試験を前記目標トルク指令信
    号に対応する負荷トルク下にて行うようにした負荷試験
    装置において、前記サーボアンプは、前記目標トルク指
    令信号と前記フィードバック信号との偏差を入力とする
    PI演算器に前記フィードバック信号を入力とする微分
    要素を並設してなるPID演算部を具備することを特徴
    とする負荷試験装置。
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