JPH06338228A - 化合物系超電導線およびその製法 - Google Patents
化合物系超電導線およびその製法Info
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Abstract
属材とからなる複合体22中に、多数のNbまたはV基金
属フィラメント23が相互に接触しないように埋設されて
なる化合物系超電導線の先駆体21および該先駆体を熱処
理してえられる超電導線とその製造法。 【効果】 フィラメント間の接触確率が減り、有効フィ
ラメント径の値が大幅に減少する結果、パルス電流の通
電時のヒステリシス損失が減少し超電導コイルの安定性
向上。また、Snの拡散距離が短いので、Nb3Snフ
ィラメントの組成が均一になり、Jcおよびn値が向
上。またSn拡散の予備熱処理時間が短くコスト低減。
Description
ト用の化合物系超電導線およびその製法に関する。とく
に、本発明はNb−Sn化合物系超電導線およびその製
法に好適に適用できる。
方法で製造されている。
41号公報に記載された、従来の内部拡散法による熱処理
前のNb3Sn系超導電線の先駆体および熱処理後のN
b3Sn系超電導線の断面を示す説明図である。なお、
本明細書において熱処理前、すなわち超電導化前の線材
を超電導線の先駆体といい、熱処理後の超電導化された
ものを超電導線という。図23において、41は熱処理前の
超電導線の先駆体、43は熱処理により超電導となるNb
基金属フィラメント、44はたとえばTaなどの障壁層、
45は無酸素銅などの安定化層、46はCu基金属材、47は
Sn基金属材であり、図24において48は熱処理後の超電
導線、49は超電導化されたNb3Snフィラメント、50
は低Sn濃度ブロンズである。
(一般的には600〜800℃)で熱処理することにより、N
b基金属フィラメントにNb3Sn化合物を生成せしめ
てえられたものである。
の製造法は以下のとおりである。まず、Nb基金属材を
Cuチューブに挿入し、ある径まで断面減少加工をして
単芯腺をうる。この単芯線を適当な長さに截断し、Cu
製の容器中に複数充填する。ただし、中央部にはCu棒
または複数のCu線などのCu基金属材を配置する。容
器中の空気を排除し、蓋を溶接して密封し、押出し加工
したのち、中心のCu基金属材を機械的に穿孔する。こ
の孔にSn基金属材を挿入し、Cu製の容器の周囲にT
aやNbのチューブ、さらにその周囲にCuのチューブ
を被覆し、断面減少加工する。なお、大電流容量化する
ためには、えられた複合線を複数Cuチューブ中に充填
して断面減少加工する。最終径にまで断面減少したのち
ツイスト加工し、熱処理を施す。この熱処理によりSn
は周囲のCu中に拡散し、Cu−Sn合金を形成し、さ
らに、Nb基金属フィラメントと反応し、その一部また
はすべてにNb3Snが生成する。
は、Cu基金属材中にNb基金属フィラメントとSn基
金属材のコアとが埋設された構造を有する。とくに、超
電導特性の1つである臨界電流密度(Jc)を少しでも
大きくするために、Nb基金属フィラメントは、なるべ
く密にCu基金属材中に埋設されている。超電導線は液
体ヘリウム温度まで冷却して用いると、電気抵抗を生じ
ることなく大電流を流すことが可能となる。
り生産される化合物系超電導線は、以上のようにSn基
金属材がモジュールの中心に配置されるために、Nb3
Snフィラメント相互の間隔は通常のブロンズ法と比較
して約半分程度と狭い。そのため、超電導線の先駆体の
熱処理時にNb基金属フィラメントがたがいに接触結合
して、超電導線の電気的特性である有効フィラメント径
(deff)の値(試料形状を円柱とし、超電導線の磁化
の幅をΔM、そのときの臨界電流密度をJcとしたと
き、deff=3πΔM/4μ0Jcで与えられる)が増大
し、その結果、直流電流に対しては問題を生じないが、
パルス電流の通電時には大きなヒステリシス損失を生
じ、超電導コイルの発熱により安定性が損なわれるとい
う問題点がある。
部に配置されているので、Sn拡散のための予備熱処理
時にSn濃度に勾配が生じる。したがって、Sn濃度に
依存してNb3Snフィラメントの組成が変動し、超電
導特性の1つであるn値(超電導線における長手方向の
均一性を示す指標。V∝Inで示される式におけるn
値。nが大きいほど超電導特性が優れている)が低くな
るという問題もある。
れたもので、超電導線の有効フィラメント径が大幅に減
少され、併せて超電導線のJcの減少が最小限にとどめ
られ、かつ、n値を増大させた化合物系超電導線を提供
することを目的とする。
理することによって、熱処理の過程で中心のSn基金属
材がCu基金属材中に拡散し、Cuとの間で生成するブ
ロンズがある温度範囲で中心からある半径でε相を形成
するが、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、熱処理
によってみられる超電導線のNb3Snフィラメントの
接触現象は該ε相の境界(外縁)領域においてとくにみ
られることを見出し、この部分でのNb3Snフィラメ
ントの接触を防ぐことによって本発明の目的を達成し
た。
ブロンズと該ブロンズに埋設されたNb3Snフィラメ
ントからなるNb−Sn化合物系超電導線であって、中
心部は低Sn濃度のブロンズのみからなり、その周囲に
同心状にNb3Snフィラメントが分離して配列され、
さらにその周囲にNb3Snフィラメントが同心状に順
次外周に向かって配列されるとともに、300〜600℃の予
備熱処理によって生成されるε相ブロンズ層の境界領域
での該Nb3Snフィラメントの間隔が他の部分での該
Nb3Snフィラメントの間隔よりも大となるように配
置されてなるものである(以下、「本件第1の発明」と
いう)。
ブロンズ層の境界の外側にのみ存在するものが好まし
い。
b3Snフィラメントの直径は、他の部分におけるNb3
Snフィラメントの直径よりも小であることが好まし
い。
a、Hf、In、Ga、Ge、Si、Mo、Zr、Vお
よびMnよりなる群から選ばれた少なくとも1種を0.01
〜5重量%含有してなるものが好ましい。
導線の製法は、(a)円柱状のCu基金属材の中央部の
周囲にNb基金属フィラメントが同心状に複数層分離し
て埋設され、かつ300〜600℃の予備熱処理によって生成
されるε相ブロンズ層の境界領域での間隔が他の部分よ
りも大きい間隔となるように埋設された複合体を形成
し、(b)前記複合体を押出し加工したのちに中央部を
穿孔するか、または前記複合体を管状に押出し加工した
のちに中央部にSn基金属棒を挿入し、(c)ついで伸
線加工をして超電導線の先駆体を形成し、(d)前記先
駆体を熱処理する工程からなることを特徴とするもので
ある。
メントの周囲を肉厚のCu基金属材で覆った肉厚の単芯
線とNb基金属フィラメントの周囲を肉薄のCu基金属
材で覆った肉薄の単芯線とを形成し、(a2)Cu製容
器内に、中心付近にはCu基金属材を、ε相ブロンズ層
の境界領域には前記肉厚の単芯線を、前記肉厚の単芯線
の内側および外側または外側のみに内薄の単芯線をそれ
ぞれ挿入する工程により形成することが好ましい。
層の境界領域において、その内側および外側よりも間隔
が大きくなるように、Cu円板に複数の孔を形成し、
(a4)前記円板を重ねてCu製容器内に挿入し、(a
5)前記複数の孔の各孔にNb基金属棒を挿入する工程
により形成することが好ましい。
b基金属フィラメントの間隔は、前記Nb基金属フィラ
メント径の0.45倍以上であることが好ましい。
である範囲は、前記Sn基金属棒の中心から先駆体を41
5℃で予備熱処理したときに生成するε相ブロンズ層の
境界までの距離の0.7〜1.4倍の範囲であることが好まし
い。
量%のTi、Ta、Hf、Mo、ZrおよびVよりなる
群から選ばれた少なくとも1種を含むものが好ましい。
i、In、Ge、SiおよびMnよりなる群から選ばれ
た少なくとも1種を含有してなるものが好ましい。
i、In、Ga、Ge、SiおよびMnよりなる群から
選ばれた少なくとも1種を含有してなるものが好まし
い。
ルの中心に配置せず、Cu基金属材とSn基金属材の複
合体をモジュール全体に配置することによりε相の境界
の問題を解決しえた超電導線およびその製法に関する
(以下、「本件第2の発明」という)。
体は、Cu基金属材および該Cu基金属材と合金層を形
成する第1の基金属材Xとからなる複合体中に、第2の
基金属材Zからなるフィラメントが相互に接触しないよ
うに多数埋設されてなるものである。
金属材と第1の基金属材Xとの積層板を圧延し一体化し
たもの、またはCu基金属材の少なくとも片面に第1の
基金属材Xをメッキしたものが好ましい。
中心部を穿孔して第2の基金属材Zを充填し、該第2の
基金属材Zの周囲のCu基金属材を複数穿孔した孔に第
1の基金属材Xを充填してなる複合単芯線が多数埋設さ
れてなるものが好ましい。
Zの周りを、Cu基金属材と第1の基金属材Xとの積層
板またはCu基金属材の少なくとも片面に第1の基金属
材Xをメッキしたものを巻回してなる複合単芯線が多数
埋設されてなるものが好ましい。
がSnであり、第2の基金属材ZがNbであるものが好
ましい。
がGaであり、第2の基金属材ZがVであるものが好ま
しい。
らなるフィラメントの間隔が、該フィラメントの直径の
14/100以上であるものが好ましい。
はGaに対する障壁材で覆われ、安定化材で覆われてな
るものが好ましい。
はGaを1〜99重量%含有してなるものが好ましい。
記超電導線の先駆体を熱処理して第2の基金属材ZをZ
3Xフィラメントとすることによってえられるものであ
る。
i、Ta、Hf、In、Ge、Si、Ga、Mo、Z
r、VおよびMnよりなる群から選ばれた少なくとも1
種を0.01〜5重量%含有してなるものであることが好ま
しい。
(A)Cu基金属材および該Cu基金属材と合金層を形
成する第1の基金属材Xからなる複合体中に第2の基金
属材Zからなる棒が多数埋設された複合棒をつくり、
(B)該複合棒を伸線加工して超電導線の先駆体とし、
(C)前記超電導線の先駆体を熱処理する工程からなる
ものである。
u製容器内に、Cu基金属材および該Cu基金属材と合
金層を形成する第1の基金属材Xからなる複合体を充填
し、(A2)前記複合体の長さ方向に穿孔をして、各孔
に第2の基金属材Zを充填する工程によりえられるもの
が好ましい。
(A3)前記第2の基金属材ZをCu基金属材および該
Cu基金属材と合金層を形成する第1の基金属材Xから
なる複合体で覆った複合単芯線をつくり、(A4)前記
複合単芯線をCu製容器中に密に充填する工程によりえ
られるものが好ましい。
金属材と第1の基金属材Xとの積層板を圧延し一体化し
たものまたは、Cu基金属材の少なくとも片面に第1の
基金属材Xをメッキしたものが好ましい。
を穿孔して第2の基金属材Zを充填し、該第2の基金属
材Zの周囲のCu基金属材を複数穿孔した孔に第1の基
金属材Xを充填してえられたものであることが好まし
い。
りを、Cu基金属材と第1の基金属材Xとの積層板また
はCu基金属材の少なくとも片面に第1の基金属材Xを
メッキしたものを巻回してえられたものであることが好
ましい。
Ti、Ta、Hf、Mo、ZrおよびVよりなる群から
選ばれた少なくとも1種を含有してなるものが好まし
い。
Ti、In、Ge、SiおよびMnよりなる群から選ば
れた少なくとも1種を含有するものが好ましい。
e、SiおよびMnよりなる群から選ばれた少なくとも
1種を含有するCu基金属材を用いることが好ましい。
法によれば、Nb3Snフィラメントがたがいに接触し
ない超電導線がえられる。したがって、Jcの減少を最
小限にとどめながら、超電導フィラメント同士の結合を
抑制することで有効フィラメント径の値が減少し、その
結果、パルス電流の通電時に発生するヒステリシス損失
が大幅に減少する。その結果、超電導コイルの安定性が
向上する。
体は、SnまたはGaを分散して配置するため、中心の
SnまたはGaコアが不要となり、そのぶんだけフィラ
メントを埋めるスペースが広くなるので、フィラメント
間隔を従来の内部拡散法でえられるものよりも約30%広
げることができ、熱処理後にえられる超電導線において
超電導フィラメント同士が接触している確率が格段に減
り、有効フィラメント径の値が大幅に減少する。その結
果、パルス電流の通電時に発生するヒステリシス損失が
大幅に減少し、超電導コイルの安定性が向上する。
って拡散後の含量が一定となり、その結果、生成される
Nb3Snフィラメントの組成も均一になり、超電導特
性の1つであるn値が向上する。あわせてSnまたはG
a拡散の予備熱処理時間も短くてすみ、コストの低減が
図れる。
超電導線およびその先駆体の説明においては、説明を簡
単にするためすべてNbおよびSnを用いたばあいにつ
いて説明する。しかし、以下の説明においてはいちいち
断わらないが、NbをVと、SnをGaと置きかえるこ
とができ、Nb3Sn以外の化合物を用いてもまったく
同様の超電導線がえられる。Nb3Sn以外ではV3Ga
がとくに実用的である。
という表現は、A金属を主体とするものであって、純粋
なものでも、また添加剤の加わったものであってもよい
ことを意味する。熱処理などの結果、該金属を基本金属
として他の金属との間に合金あるいは金属間化合物を生
成するばあいがあるので「A基金属…」という表現が用
いられる。
明する。
導線は、ブロンズ層中にNb3Snフィラメントが、た
がいに接触、結合しないような間隔で埋め込まれた形を
しているものである。Nb3Snフィラメントをたがい
に接触しないような間隔とし、かつ、なるべく数多くの
Nb3Snフィラメントを埋めるために、Nb基金属フ
ィラメントの接触がおこりやすい領域、すなわち300〜6
00℃の予備熱処理により生じるε相ブロンズ層の境界領
域において、Nb基金属のフィラメントの間隔を他の領
域よりも大きくし、超電導線の先駆体を熱処理する。
して超電導線とする際に、あらかじめ300〜600℃に加熱
して中央部のSn基金属材を周囲のCu基金属材中に拡
散せしめて、Cu−Sn合金のブロンズ層を形成させる
ためのものである。前記予備熱処理に引続いて熱処理が
行なわれる。
ゆる内部拡散法によってえられるものであって、Cu基
金属材で被覆されたNb基金属フィラメントを伸線加工
してえられる単芯線を、ビレット内に充填し、押出し加
工して複合体をうるか、または穿孔加工したCu板を重
ねてブロック体とし、前記穿孔箇所に単芯線を挿入して
から押出し加工をして複合体をえ、そののち、前記複合
体の中央部を穿孔して、Sn基金属棒を挿入後、伸線加
工して超電導線の先駆体をえ、該超電導線の先駆体を60
0〜800℃で100〜200時間の熱処理をしてえられるもので
ある。また、単芯線を充填したビレットを中空押出しや
冷間加工することによって管状の複合体をえ、該管状の
複合体の中心部にSn基金属棒を挿入後伸線加工して超
電導線の先駆体としてもよい。かくしてCu基金属材中
のNb基金属フィラメントの一部または全部がNb3S
nとなり、その結果、Cu基金属材中にNb3Snフィ
ラメントが埋設された形の超電導線がえられる。
記熱処理の過程で中心のSn基金属材がCu基金属材と
反応して生ずるε相ブロンズ層の境界領域にあるNb3
Snフィラメントがたがいに接触しないように、フィラ
メントを細くするか、粗に配置するかしてフィラメント
間の間隔を大きくしてあるので、ヒステリシス損失の観
点からすぐれた電気的性質がえられる。
心のSn基金属材がCu基金属材中に拡散してブロンズ
を形成する際に、300〜600℃の温度範囲において生じる
Cu−Sn合金の相の一種であって、化学式がCu3S
nで示される金属間化合物を意味する。前記ε相ブロン
ズ層はα相ブロンズ層に比べて固くてもろい性質があ
る。600〜800℃で熱処理をすると、ε相は一旦生じたの
ち、最終加熱温度の段階では消失するものである。ε相
は中心から外周に向かって形成され、ε相ブロンズ層と
Cu基金属材との境界はSnの量によっても異なるが、
通常、中心から超電導線の先駆体の(障壁層を有するば
あいは障壁層内の)半径の約50〜70%の距離に位置す
る。415℃で超電導線の先駆体を加熱した際に生じるε
相ブロンズ層の境界は前記超電導線の半径の50〜70%の
距離に位置する。600℃を超える温度ではε相はα相に
変り、ほぼ全面に拡がる。
されるNb3Snフィラメントがたがいに接触しやすく
なる理由は定かではないが、Nb基金属フィラメントが
Nb3Snになる際にNb基金属フィラメントの体積が3
0%ほど増加すること、加熱中はフィラメントが動きや
すいことなどのために、Nb3Snフィラメントがたが
いに接触する機会が多くなると考えられる。この動きは
ε相ブロンズ層の拡がりの境界領域でとくに甚だしい。
境界領域でたがいに接触しないようにするには、熱処理
前のNb基金属フィラメント間の間隔を、前記Nb基金
属フィラメントの直径の0.45倍以上とすることが好まし
く、さらに0.48倍以上とするのがとくに好ましい。前記
の値は実験的に求められるもので、Nb基金属フィラメ
ント間の距離が前記の値未満のばあいには、熱処理後の
超電導線のJcは大きくなるが、Nb3Snフィラメン
トの接触が多く生じやすく、deffすなわち交流ロスが
大きくなり、パルス用超電導線として使用するには不適
当となる。たとえば0.38倍のばあいには、deffが500μ
mとなりパルス用超電導線としての使用に耐えない。
要のある範囲は、熱処理によって生ずるε相ブロンズ層
の境界領域であって、超電導線の先駆体の中心から、超
電導線の先駆体を415℃で熱処理したときに生成するε
相ブロンズ層の境界までの距離の0.7〜1.4倍の距離を半
径とする範囲が好ましく、とくに0.9〜1.2倍の範囲が好
ましい。前記範囲外までNb基金属フィラメントの間隔
を拡げると、Nb基金属フィラメントの数が少なくな
り、その結果、最終的にえられる超電導線のJcが小さ
くなって好ましくない。境界までの距離は超電導線の断
面を研磨し、光学顕微鏡または電子顕微鏡による写真か
ら求めることができる。
には、たとえば以下のような方法がある。 (1)Cu基金属材の中心にNb線が埋め込まれた、C
uの肉厚の異なる2種類の単芯線を作製し、Cuビレッ
ト中の中心付近にはCu基金属棒を、その周囲に単芯線
を充填する。この際、超電導線をうるための熱処理の過
程で生じるε相ブロンズ層の境界となる領域には前記肉
厚の単芯線を配し、その内側および外側に肉薄の単芯線
を配する。
なる2種のCuパイプに挿入し延伸してえられる。
(断面が円形ならば直径、正多角形ならば対辺間距離)
が同一となるように延伸すれば、肉厚のCuをもつ単芯
線のばあいのほうが中のNb線が細くなる。したがっ
て、ε相ブロンズ層の境界領域のNb基金属フィラメン
ト間の間隔は肉薄の単芯線よりも大きくなる。
芯線は径を大きく、Cuが肉薄である単芯線は径を小さ
く作製すれば、Cuが肉厚である単芯線を詰めた部分の
Nb基金属フィラメント間距離は、Cuの肉厚の差に応
じて広くなり、いずれのばあいでもNb基金属フィラメ
ント間の間隔を大きくすることができる。
充填したCuビレットを延伸処理して複合体とし、中心
部のCuを穿孔して、Sn基金属棒を挿入する。
uビレットを延伸処理する際、中空押出し、冷間加工な
どの方法によって管状の複合体とし、その中空部にSn
基金属材を挿入してもよい。こののち、必要に応じて複
合体外側をSnに対する拡散障壁材、たとえばTaで覆
い、さらに安定化材をかぶせて伸線処理をして超電導線
の先駆体とする。そののち、該超電導線の先駆体を300
〜600℃に予備熱処理して、中央のSn基金属材をNb
フィラメントの周囲にあるCu基金属中に拡散せしめ、
ブロンズを生成させる。そののちさらに600〜800℃で熱
処理して超電導線をうる。
理の際にもブロンズ化されない層を形成するものであっ
て、超電導線の最外部に前記安定化材からなる層を設け
ることによって、電気的、熱的な処理に対してより安定
な超電導線がえられる。安定化材としてはCuのほかに
高純度Alなども使用できる。前記ブロンズ化を防止す
るためにはSn−Cu複合体と安定化材の層との間にS
nの拡散を妨たげる障壁層を設けるのがよい。障壁層を
形成する材料としてはTaが好ましいが、Nb、Vなど
も使用できる。 (2)単芯線をCuビレットに充填する際、ε相ブロン
ズ層の境界の内側はすべてCu基金属棒を充填し、境界
のすぐ外側には肉厚の単芯線を、さらにその外側に肉薄
の単芯線を充填し、あとは(1)と同様に処理をする。 (3)Cuビレット内に多数の孔を有する無酸素銅板を
重ねて充填し、孔にNbを挿入する。前記無酸素銅円板
にあける孔の位置は(1)のばあいの単芯線を充填する
位置に相当する。その際、ε相ブロンズ層の境界となる
領域の穴の間隔を他の部分よりも広くとる。以後は
(1)のばあいと同じ処理をする。
ように、前記複合体の外側をあらかじめSnメッキして
もよい。
発明と同様にNb3Snフィラメント中に微量元素とし
てTi、Ta、Hf、In、Ge、Si、Ga、Mo、
2r、VおよびMnよりなる群から選ばれた少なくとも
1種の元素を0.01〜5重量%含んでもよい。各微量元素
を含有することによる効果は、第2の発明のばあいと同
様である。
以下のような方法がある。
a、Ge、SiおよびMnよりなる群から選ばれた少な
くとも1種を含有したSn合金または前記金属粉を混合
成形したSnを用いる。前記添加量が0.01重量%未満で
は効果が認められず、10重量%をこえると供給されるS
n量が少なくなるので生成するNb3Sn量が減り特性
の低下をきたす。
f、Mo、ZrおよびVよりなる群から選ばれた少なく
とも1種を含むNb合金または前記金属粉を混合し、成
形したNbを用いる。前記添加量が0.01重量%未満で
は、効果が認められず、5重量%をこえるとNb量が少
なくなるので生成するNb3Sn量が減り、特性の低下
をきたす。
e、SiおよびMnよりなる群から選ばれた少なくとも
1種を含むCuを用いる。前記添加量が0.01重量%未満
では効果がえられず、5重量%を超えると加工性が著し
く悪化する。またCu基金属材に0.01〜1重量%のSn
を含有させると加工性をあげることができる。
のようにしてえられるものである。 (I)Cu基金属板とSn基金属板とを交互に重ね、圧
延して一体化したCu−Sn複合体をつくり、該複合体
を無酸素銅容器中に縦に充填し、該充填された容器を押
し出し加工してCu−Sn複合棒とする。つぎに、該複
合棒の縦方向に複数個の孔を穿孔して各孔にNb基金属
棒を挿入し、伸線加工する。 (II)Nb基金属棒の周囲にCuとSnとからなる複合
体を被覆してえられる複合単芯線を無酸素銅容器中に密
に多数充填し、該容器を伸線加工する。
対する障壁材で覆い、さらに安定化材のパイプをかぶせ
て伸線処理をするのが好ましい。超電導線の先駆体は、
最外層がSnを含まないCuまたはAlの層であるのが
好ましい。障壁材とは、熱処理中に拡散したSnが最外
層の安定化材にまで達するのを防ぐ障壁となるものであ
る。
割合は複合体中1〜99重量%が好ましく、13〜20重量%
であるのがとくに好ましい。Snの量が1重量%未満の
ばあいは、Snの量が不足してNb3Snが充分に生成
し難く、99重量%を超えるとSnの体積率が増えすぎて
柔かくなりすぎ、加工が困難となる。
れる。 (a)Nb基金属棒をCu基金属パイプに挿入し、押し
出し加工して単芯線とし、該単芯線の外面をSnメッキ
して複合単芯線をうる。 (b)外壁に、その長さ方向に複数の孔が穿孔された無
酸素銅容器の前記穿孔部にSn棒を挿入し、前記無酸素
銅容器の中央にNb基金属棒を挿入し、押し出し加工し
て複合単芯線をうる。 (c)2枚のCu板間にSn板を挟み、圧延して一体化
したCu−Sn複合体板、または少なくとも片面にSn
メッキしたCu板を、Nb基金属棒の周囲に数回巻きつ
け、押し出し加工して複合単芯線をうる。
b基金属フィラメント間の距離は、熱処理の際にフィラ
メントが互いに接触しないためには、直径の14/100以
上であることが必要であって、30/100以上であること
がとくに好ましい。しかし間隔が広すぎると超電導線中
のNb3Snフィラメントの数が少なくなってJcの値
が減少し、間隔が狭すぎるとdeff値が大きくなるから
前記の値以上の範囲でできるだけ接近させることが望ま
しい。
nとの複合体をブロンズ化するために、処理時間と200
〜600℃の範囲から温度を適当に選び、超電導線の先駆
体に予備熱処理を行なったのち、ひきつづいて600〜800
℃に約100〜200時間加熱してNb基金属フィラメントを
Nb3Snフィラメントとすることによってえられる。
なお、前記予備熱処理ののち一旦冷却してからあらため
て600〜800℃に加熱しても差支えない。
元素としてTi、Ta、Hf、In、Ge、Si、G
a、Mo、Zr、VおよびMnよりなる群から選ばれた
少なくとも1種の元素を0.01〜5重量%含んでいてもよ
い。
o、ZrまたはVの少なくとも1種を含有するNb3S
nフィラメントを用いると高磁界側のJcが向上する。
また、InまたはGaを用いたばあいには、低中磁界側
のJcが向上するほか線材の加工性がよくなる。また、
Ge、SiまたはMnの添加は交流ロスの低減に効果が
ある。
以下のような方法がある。 (i)Ti、In、Ga、Ge、SiおよびMnよりな
る群から選ばれた少なくとも1種を0.01〜10重量%含有
したSnを用いる。前記含有量が0.01重量%未満では効
果が認められず、10重量%を超えると供給されるSn量
が少なくなるので生成するNb3Sn量が減り、特性の
低下をきたす。 (ii)Ti、Ta、Hf、Mo、ZrおよびVよりなる
群から選ばれた少なくとも1種を0.01〜5重量%含むN
bを用いる。前記含有量が0.01重量%未満では効果が認
められず、5重量%を超えるとNbの量が減るために最
終的に生成するNb3Sn量が減り特性の低下をきた
す。 (iii)Ti、In、Ge、SiおよびMnよりなる群
から選ばれた少なくとも1種を0.01〜5重量%含むCu
を用いる。前記含有量が0.01重量%未満では効果が認め
られず、5重量%を超えると加工性が著しく悪化する。
nを含有せしめると加工性を上げることが可能となる。 (iv)Cu基金属材とSn基金属材からなる複合体の表
面に、Ti、In、Ge、Si、Mn、NiおよびSn
よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素をメッキ
する。
複合体の板に重ねて使用してもよい。 (v)Nb基金属材の表面にTi、Ta、Hf、Mo、
ZrおよびVよりなる群から選ばれた少なくとも1種の
元素をメッキする。
基づいて具体的に説明する。なお、実施例1〜4は本件
第1の発明の実施例、実施例5〜12は本件第2の発明の
実施例である。
組み込んだ押出し加工前の複合体の断面構成を示す説明
図である。図1において、1は複合体、2はビレット、
13aおよび13bは以下に記載するNb単芯線、4aはC
u基金属材からなる線(以下、Cu基金属線という)を
表わす。
ラメントとなるべき2種類のNb単芯線13aおよび13b
を作製した。すなわち、直径11mmの丸棒状のNb基金属
棒を内径および外径がそれぞれ11.8mm、16.8mmのCu基
金属パイプ中に挿入したあと、伸線加工を行なって対辺
間が4.2mmの六角線とした(図1における13a)。同様
にして直径11mmの丸棒状のNb基金属棒と内径および外
径がそれぞれ11.8mm、18.4mmのCu基金属パイプとから
Cuの肉厚が単芯線13aよりも厚い、単芯線(対辺間が
4.2mmの六角線)13bをえた。
4.2mmの六角のCu基金属線4aとを図1に示すように
中心から外周方向に向かって、Cu基金属線4aを7
層、単芯線13aを2層、単芯線13bを3層、さらに単芯
線13aを5層の構成でビレット内に充填した(ただし図
1では中心部から外周に向けて1列だけ描き表わされて
いる)。この構成を選んだ理由は、中央部に配置される
Sn基金属材とCu基金属線とが熱処理によって合金化
してε相ブロンズ層を生成する際に、ε相ブロンズ層の
境界が中心から第3層目と第4層目のNb単芯線の間に
形成されるので、第3層〜第5層のNb基金属材フィラ
メントの直径を前記のようにやや細くして伸線加工後の
フィラメント間隔をやや広げ、熱処理によって生成する
Nb3Snフィラメント相互の接触を防ぐためである。
い、つづいて押し出された複合体の中央部を穿孔してS
n基金属棒を挿入したのち、伸線加工を行なって複合線
をえた。この複合線をSnの拡散に対する障壁材である
Taパイプ中に挿入し、さらにそのパイプに安定化のた
めのCuパイプをかぶせて2次複合を行なったのち、線
径0.5mmまで伸線加工を行なった。
体に、予備熱処理を行なったのち熱処理を施し、Nb基
金属フィラメント部分にNb3Snを形成せしめ、Nb
−Sn系超電導線をえた。この熱処理における温度およ
び時間は、熱拡散反応によって超電導体が形成される温
度であることが必要であり、Nb3Snのばあいには600
〜800℃で100〜200時間であった。
後の超電導線の断面構造を示す説明図であり、9は熱処
理後の超電導線、10はNb3Snフィラメント、11は低
Sn濃度ブロンズ、7はTaからなる障壁層、8はCu
からなる安定化層である。
ィラメントは他の部分のフィラメントに対してやや細い
ので、フィラメント間距離はやや広くなる。
でいったん生じるブロンズのSn含量(約18〜20重量
%)よりも低含量(約3〜10重量%)のSnを含むブロ
ンズのことを指し、熱処理によってSnが拡散し、Nb
3Snが生成される結果、Sn含量が低くなるものであ
って、超電導線の中心からNbフィラメントにいたる領
域がほぼこれに該当する。
およびdeffの測定を液体ヘリウム中で行なった。その
結果、Jcに関しては、B=12Tの磁界においてJc=
820A/mm2という値がえられた。この値は今までの通常の
構成の超電導線の特性にくらべ、Nb3Snの占積率が
少なくなっているため、Jc特性では5%減少している
ものの、deffに関しては9μmと今までの値(36μm)
に対して約1/4の値がえられた。したがって、総合的
な評価としてJc/deff値で両者を比較すると、本発
明により3.8倍の向上が達成されることがわかる。
組み込んだ押出し加工前の複合体断面の構成の別の態様
を示す説明図である。4bはCu基金属棒を表わす。
ラメントとなる2種類のNb単芯線13cおよび13dをつ
ぎのように作製した。すなわち、直径11mmの丸棒状のN
b基金属棒を内径および外径がそれぞれ11.8mmと16.8mm
のCu基金属パイプ中に挿入したあと、線径4.2mmまで
伸線加工を行なってCuの肉厚が薄い単芯線13cを作製
した。また同様にして内径および外径がそれぞれ11.8mm
と18.4mmのCu基金属パイプ中に直径11mmの丸棒状のN
b基金属棒を挿入して伸線加工を行ない、線径4.6mmの
Cuの肉厚が厚い単芯線13dをえた。この実施例2にお
いては、Cuの厚さを変えた太さの異なる2種類の単芯
線を用いることによって、フィラメント間の接触がとく
に起こりやすいε相の境界領域のフィラメント間隔を広
げた。
Cu基金属棒4b、ついで外周に向かって単芯線13cを
2層、単芯線13dを3層、そして単芯線13cを4層の構
成でビレット内に詰めた(図3では一部の単芯線は省略
されている)。この構成を選んだ理由は、実施例1のば
あいと同様である。このようにして丸棒状の単芯線を組
み込んだことによって生じた隙間部分にCu基金属の細
線を挿入した(図3ではCu基金属の細線が省略されて
いる)あと、押出し加工を行なって複合体をえた。この
あと、押し出された複合体の中央部を穿孔してSn基金
属棒を挿入し、再び伸線加工を行ない、複合線をえた。
該複合線をSnの拡散障壁材であるTaパイプ中に挿入
し、安定化のためのCuパイプをかぶせて2次複合を行
なったのち、線径0.5mmまで伸線加工を行なって超電導
線の先駆体をえた。
体について、予備熱処理にひきつづいて600〜750℃で10
0〜200時間の熱処理を行ない、Nb−Sn系超電導線を
えた。図4は、このようにして製作した熱処理後の超電
導線の断面構成を示す説明図であって、9は熱処理後の
超電導線、10はNb3Snフィラメント、11は低Sn濃
度ブロンズ層、7はTaの障壁層、8はCuの安定化材
である。
およびdeffの測定を液体ヘリウム中で行なったとこ
ろ、JcはB=12Tの磁界においてJc=805A/mm2と
いう値が、deffに関しては6μmという値がえられた。
したがって、総合的な評価としてJc/deff値で両者
を比較すると、本発明により従来の超電導線より5.6倍
の向上が達成されることがわかる。
組み込んだ押出し加工前の複合体の構成を示した斜視図
であり、1は押出し加工前の複合体、2はCu製のビレ
ット、13は超電導線の先駆体のフィラメントになるNb
基金属棒、4cは円盤状のCu基金属材を表わす。
して作製した。すなわち、直径160mm、厚さ10mmの無酸
素銅の円盤上に直径4.95mmの孔を309個、NCボール盤
を用いて穿孔した。このときの孔は、内側から外周に向
かって第1層目と2層目との間は密に、2層目から4層
目の間は粗に、4層目と5層目との間は密に配置した。
前記円盤状のCu基金属材4cを30枚、孔の位置が合う
ように、外径180mm、内径160mmの無酸素銅製のビレット
容器中に挿入した。つぎに、直径4.9mmのNb基金属棒1
3を前記30枚重ねた銅板の孔に充填し、最後に内部を真
空引きして蓋を溶接することで複合ビレットを製造し
た。なお、無酸素銅の円盤へのNb基金属棒の挿入は容
易であった。
された複合体の中央部を穿孔してSn基金属棒を挿入し
てから伸線加工を行ない複合線をえた。これをSnの拡
散障壁材であるTaのパイプ中に挿入し、安定化のため
のCuパイプをかぶせて2次複合を行なったのち、線径
0.5mmまで伸線加工を行なった。
体について、予備熱処理にひきつづいて600〜750℃で10
0〜200時間の熱処理を行ない、Nb−Sn系超電導線を
えた。図6はこのようにして作製した熱処理後の超電導
線の断面構成を示す説明図であり、9は熱処理後の超電
導線、10はNb3Snフィラメント、11は低Sn濃度ブ
ロンズ、7はTaからなる障壁層、8はCuからなる安
定化層である。
effの測定を液体ヘリウム中で行なったところ、Jcは
B=12Tの磁界においてJc=930A/mm2という値が、
deffに関しても6μmという値がえられた。したがっ
て、総合的な評価としてJc/deff値で両者を比較す
ると、本発明により従来の超電導線より6.5倍の向上が
達成されることがわかる。
ペックとして、Jc特性よりもdeff特性の一層の改善
が求められるばあいがある。この要求を達成するために
は、実施例1における態様の一変形として、熱処理の過
程でε相ブロンズ層が生成した際に、Nb基金属フィラ
メントが前記ε相ブロンズ層境界の外側のみ存在するよ
うに、あらかじめ単芯線を配置する。このようにするこ
とによってNb3Snフィラメント相互の接触、結合を
抑制することができ、deffの値の効果的な低減が可能
となる。
出し加工前の複合体断面の構成を示す説明図であり、1
は押出し加工前の複合体、2はCu製のビレット、13
e、13fは六角形状のNb単芯線、4aは対辺間が
4.2mmの六角形状のCu基金属線である。前記単芯
線13eおよび13fは、実施例1に記載した態様のばあい
よりもフィラメント間隔を広げるため、13eでは内径お
よび外径がそれぞれ11.8mm、17.4mmのCuパイプ中に、
13fでは内径および外径がそれぞれ11.8mm、19.3mmのC
uパイプ中に直径が11mmの丸棒状のNb基金属棒を挿入
したあと、伸線加工を行なっていずれも対辺間が4.2mm
の六角形状の単芯線としたものである。
に、中心から外周に向ってCu基金属線4aを7層、単
芯線13fを3層さらに単芯線13eを7層配置した構成で
ビレット内に詰めた。図7では、断面の全面に組み込ま
れている単芯線13e、13fおよびCu基金属棒4aを中
心部から外周へかけて1列のみ表示されている。このあ
と、ビレットの押出し加工を行ない、つづいて押し出さ
れた複合体の中央部を穿孔してTiが1.5重量%添加さ
れた直径が14mmのSn合金を挿入したあと、伸線加工を
行なって複合線をえた。この複合線の周囲に厚さ約30μ
mのSnメッキを施したあと、Snの拡散障壁材である
Taパイプ中に挿入し、安定化のためのCuパイプをか
ぶせて2次複合を行なってから、線径0.5mmまで伸線加
工を行なった。Snメッキを行なった理由は、Snを複
合体の外周部に分散させることで中央部分に配置される
Sn基金属材の量を減らし、この中央部に配置されたS
nがε相ブロンズを生成したとき、該ε相ブロンズの領
域を少しでも小さくするためである。
に予備熱処理につづいて600〜800℃で100〜200時間の熱
処理を施し、Nb−Sn系超電導線をえた。この熱処理
温度は、熱拡散反応によって超電導体が形成される温度
であり、Nb3Snのばあいには600〜800℃である。図
8は、このようにして作製された熱処理後の超電導線の
断面構成を示す説明図であり、9は熱処理後の超電導
線、10はNb3Snフィラメント、11は低Sn濃度ブロ
ンズ、7はTaからなる障壁層、8はCuからなる安定
化層である。
ム中でJcおよびdeffの測定を行なった。
においてJc=720A/mm2という値がえられた。この値
は今までの通常の構成の超電導線の特性と比べて、Nb
3Snの占積率が少なくなっているため、Jc特性では1
6%減少している。しかし、deffに関しては4μmと今
までの値(36μm)に対して約1/9の小さい値がえら
れた。この値は実施例1〜3と比べても優れている。し
たがって、総合的な評価としてJc/deff値で両者を
比較すると、本発明により7.5倍の向上が達成されるこ
とがわかる。
Cuで代表される安定化層とTaで代表される拡散障壁
層をもっている超電導線について述べたが、安定化材や
拡散障壁材は省略しても差支えない。
導線の先駆体、すなわち延伸加工によって断面縮小をし
た熱処理前の超電導線の先駆体の断面の構成を示す説明
図である。図9において、21は超電導線の先駆体、22は
Cu基金属材とSn基金属材との複合体、23はNb基金
属フィラメントを表わす。図10は前記超電導線の先駆体
を熱処理してえられた超電導線断面の構成を示す説明図
であって、24は超電導線、25はNb3Snフィラメン
ト、26は熱処理によってSnが拡散し、Nbと反応した
結果低Sn濃度となったブロンズ層を示す。
体22を、以下の方法で作製した。まず、厚さ2mmの無酸
素銅板10枚の間に、厚さ1mmのSn板9枚を交互に重ね
合わせて圧延し一体化した厚さ15mmの厚板を、外径180m
m、内径160mmの無酸素銅の容器中に、積層面を縦にして
密に充填した。つぎに、内部を真空引きして蓋を溶接
し、該無酸素銅容器を冷間で静水圧押し出し加工を行な
い、直径90mmの棒状の複合体を作製した。最後に、この
棒状の複合体の外周部分の無酸素銅を、旋盤で外周切削
を行って取り除き、直径が80mmの円柱状の複合体22をえ
た。
断し、直径4.1mmの孔を127個穿孔した。つぎに、直径4.
0mm、長さ100mmのNb基金属線を前記複合体の孔に挿入
し、外径90mm、内径80mmの無酸素銅の容器中に前記複合
体を入れ、内部を真空引きして蓋を電子ビーム溶接する
ことで複合ビレットを製造した。該複合ビレットを冷間
で静水圧押し出し加工を行なったのち、外周部分の無酸
素銅を旋盤で外周切削を行なって取り除いてから伸線加
工を行ない、最終径でツイスト加工を行なって、線径0.
2mmの超電導線の先駆体をえた。えられた超電導線の先
駆体について、予備熱処理にひきつづき600〜800℃で50
〜200時間の熱処理を行ない、Nb基金属フィラメント
部分にNb3Sn超電導体を形成させ超電導線をえた。
定を、液体ヘリウム中で行なったところ、JcはB=12
Tの磁界において550A/mm2という値が、deffに関し
ては5μmという値がえられた。従来の内部拡散法によ
ってえられるNb3Sn超電導線との比較において、総
合的な評価としてJc/deff値で両者を比較すると、
本発明により従来の超電導線より4.4倍の向上が達成さ
れることがわかる。
導線の先駆体のNb基金属フィラメントとなる複合単芯
線の構成の一実施例を示す説明図である。図11におい
て、23bはTiを1重量%有するNb基金属棒、28はC
u基金属、29はCu基金属材表面のメッキを示す。前記
複合単芯線はつぎのように製作した。すなわち、Tiを
1重量%添加した直径11mmのNb基金属棒を、内径およ
び外径がそれぞそれ11.8mm、18.4mmのCuパイプ中に挿
入したのち、伸線加工を行なって対辺が4.2mmの六角形
状の単芯線とした。該単芯線の表面にSnメッキ7を約
100μmの厚さに施して、図11に示したような複合単芯線
をえた。
を、外径180mm、内径160mmの無酸素銅製のビレット内に
充填し、真空排気と蓋の電子ビーム溶接を行なって複合
ビレットとした。つぎに、該複合ビレットを冷間で静水
圧押し出し加工を行なったのち、伸線加工を行ない、複
合体をえた。えられた複合体をSnの拡散障壁材である
Taパイプ中に挿入し、安定化のためのCuパイプをか
ぶせて2次複合化し、伸線加工を行ない、最終径でツイ
スト加工を施して、線径0.3mmの超電導線の先駆体をえ
た。
構成を示す説明図である。図12において、21は超電導線
の先駆体、23bはTiを1重量%有するNb基金属フィ
ラメント、30はTa障壁層、31は安定化のためのCu
層、32はCu基金属材、33はCu基金属材表面のSnメ
ッキを示す。
熱処理にひきつづき600〜800℃で50〜200時間の熱処理
を行ない、Nb基金属フィラメント部分にNb3Snを
形成させて超電導線をえた。図13はえられた超電導線断
面の構成を示す説明図であって、図中24は超電導線、25
はNb3Snフィラメント、26は低Sn濃度ブロンズ、3
0はTaからなる障壁層、31は安定化のためのCu層を
示す。
effの測定を液体ヘリウム中で行なった。その結果、J
cに関してはB=12Tの磁界において850A/mm2という
値が、deffに関しては3μmという値がえられた。従来
の内部拡散法によってえられる、Tiを含有するNb3
Sn超電導線との比較において、総合的な評価としてJ
c/deff値で両者を比較すると、本発明により従来の
超電導線より7.1倍の向上が達成されることがわかる。
電導線の先駆体の製造に用いられる断面縮小加工前の複
合単芯線の構成の一例を示す説明図である。図14におい
て32はCu基金属材、23aはNb基金属棒、34はInを
7重量%含有するSn基金属棒を示す。前記複合単芯線
はつぎのように作製した。
5mmの穴を8個設けた外径25mm、内径14mmの無酸素銅製
のビレット容器の中央に直径13.9mmのNb基金属棒を挿
入し、7重量%のInを含む直径が3.4mmのSn基金属
棒8本を周辺の各穴に挿入した。前記ビレット容器の内
部を真空引きして蓋を電子ビーム溶接してから冷間で静
水圧押し出し加工を行なったのち、伸線加工を行ない、
対辺が4.2mmの六角形状の複合単芯線をえた。
Cu製のビレット内に充填後、内部を真空引きし、蓋を
電子ビーム溶接した。この複合ビレットを冷間で静水圧
押し出し加工を行なったのち伸線加工を行ない、複合線
をえた。つぎに、該複合線をSnの拡散障壁材であるT
aパイプ中に挿入し、さらに安定化のためのCuパイプ
をかぶせて2次複合化し、伸線加工を行なった。そのの
ち、この線材を最終径でツイスト加工を行なって、線径
0.3mmの超電導線の先駆体をえた。
を示す説明図である。図中21は超電導線の先駆体、23a
はNb基金属フィラメント、30はTa障壁層、31は安定
化のためのCu層、32はCu基金属材、34はInを7重
量%含有するSn基金属材を示す。
熱処理にひきつづき600〜800℃で50〜20 時間の熱処理
を行ない、Nb基金属フィラメント部分にNb3Sn超
電導体を形成させ超電導線をえた。えられた超電導線の
断面形状は、図13と同様であった。
定を液体ヘリウム中で行なった。その結果、Jcに関し
てはB=12Tの磁界において633A/mm2という値が、d
effに関しては3μmという値がえられた。従来の内部拡
散法によってえられる、Inを含有するNb3Sn超電
導線との比較において、総合的な評価としてJc/d
eff値で両者を比較すると、本発明により従来の超電導
線より7.0倍の向上が達成されることがわかる。
電導線の製造に用いられる、断面縮小加工前の複合単芯
線の構成を示す説明図であって、22bはTiを1重量%
含有するCuとSnとの複合体、23aはNb基金属棒を
示す。
さ1mmのCu板2枚の間に、厚さ1mmのSn板を重ねて
圧延し、一体化して厚さ1mmの薄板にしたものである。
この薄板状の複合体22bを縦×横が140mm×1000mmの大
きさに切断して、直径が10mm、長さが1000mmの丸棒状の
Nb基金属棒の周囲に簀巻き状に巻いたのち、内径およ
び外径がそれぞれ18mmおよび19mmの無酸素銅のパイプ35
中に挿入した。つぎに、前記パイプ35を伸線加工して対
辺が4.2mmの六角形状の複合単芯線をえた。
60mmの無酸素銅製のビレット内に充填したのち、ビレッ
ト内を真空排気し、蓋を電子ビーム溶接した。つぎにこ
のビレットを冷間で静水圧押し出し加工を行なったの
ち、伸線加工を行ない、複合線をえた。該複合線をSn
の拡散障壁材であるTaパイプ中に挿入し、安定化のた
めのCuパイプをかぶせて2次複合化し、伸線加工を行
なった。これを最終径でツイスト加工を行ない、線径0.
3mmの超電導線の先駆体をえた。
を示す説明図であり、図中22bはTiを1重量%含有す
るCuとSnとの複合体、23aはNb基金属フィラメン
ト、30はTa障壁層、31は安定化材としてのCu、32は
Cu基金属材を示す。
熱処理にひきつづき600〜800℃で50〜200時間の熱処理
を行ない、Nb基金属フィラメント部分にNb3Sn超
電導体を形成させて超電導線をえた。該超電導線の断面
形状は、図13と同様であった。
を液体ヘリウム中で行なった。その結果、Jcに関して
はB=12Tの磁界において900A/mm2という値が、d
effに関しては3μmという値がえられた。したがって、
従来の内部拡散法Tiを含有するによってえられる、N
b3Sn超電導線との比較において、総合的な評価とし
てJc/deff値で両者を比較すると、本発明により従
来の超電導線より7.5倍の向上が達成されることがわか
る。
電導線の製造に用いられる、断面縮小加工前の複合単芯
線の構成を示す説明図である。図18において22cは表面
がSnメッキされたCu基金属材からなる複合体、23c
は表面がTiメッキされたNb基金属棒、35は無酸素銅
パイプを示す。
10mmのNb基金属棒の表面に、電解メッキによりTiを
約45μm電着させた。つぎに、幅約200mm、厚さ0.5mmの
無酸素銅板の表面にSnメッキを約0.1mm施してCu−
Sn複合体22cをえた。該複合体を、Tiメッキされた
Nb基金属棒23cを芯金にして、約5層簀巻き状に巻
き、内径および外径がそれぞれ18×19mmの無酸素銅のパ
イプ中に挿入したのち、伸線加工して対辺が4.2mmの六
角形状の複合単芯線をえた。
様のCu製のビレット内に充填し真空排気と蓋の電子ビ
ーム溶接とを行ない、冷間で静水圧押し出し加工を行な
い、伸線加工し、複合線をえた。該複合線をさらに伸線
加工し、最終径でツイスト加工を行なって、線径0.3mm
の超電導線の先駆体をえた。
を示す説明図である。図19において22cは表面がSnメ
ッキされたCu複合体、23cは表面がTiメッキされた
Nb基金属材フィラメント、31は安定化材としてのC
u、32はCu基金属材を示す。
熱処理にひきつづき600〜800℃で50〜200時間の熱処理
を行ない、Nb基金属フィラメント部分にNb3Sn超
電導体を形成させて超電導線をえた。前記超電導線の断
面形状は、図13と同様であった。
およびdeffの測定を行なった。その結果、Jcに関し
てはB=12Tの磁界において900A/mm2という値が、d
effに関しては3μmという値がえられた。したがって、
従来の内部拡散法によってえられる、Tiを含有するN
b3Sn超電導線との比較において、総合的な評価とし
てJc/deff値で両者を比較すると、本発明により従
来の超電導線より7.5倍の向上が達成されることがわか
る。
超電導線の製造に用いられる、断面縮小加工前の複合単
芯線の断面構成を示す説明図である。図中、22cは両表
面がSnメッキされたCu基金属材からなるCu−Sn
複合体、23aはNb基金属棒、35はCu基金属パイプ、
36はCu−Sn複合体22cとNb基金属棒23aとのあい
だに挟まれたTi薄板を示す。
線1をつぎのように製作した。実施例9と同様に、幅約
200mm、厚さ0.5mmの無酸素銅板の表面にSnメッキを約
0.1mm施してCu−Sn複合体22aをえた。該複合体22
aに厚さ0.05mm、幅約30mmの純Ti薄板36を重ね、直径
10mmの丸棒状のNb基金属棒23aを芯金にして、約5層
簀巻き状に巻いた。ただしTi薄膜は幅が約30mmしかな
いので、丸棒状のNb基金属棒の周囲を1層しか巻けな
かった。
mmの無酸素銅のパイプ35中に挿入したのち、伸線加工し
て対辺が4.2mmの六角形状の複合単芯線をえた。
Cu製のビレット内に充填して、真空排気と蓋の電子ビ
ーム溶接を行ない、冷間で静水圧押し出し加工を行なっ
たのち、伸線加工してからSnの拡散障壁材であるTa
パイプ中に挿入し、安定化のためのCuパイプをかぶせ
て2次複合化を行なった。えられた2次複合材を伸線加
工し、最終径でツイスト加工を行なって、線径0.3mmの
超電導線の先駆体をえた。
理にひきつづき600〜800℃で50〜200時間の熱処理を行
ない、Nb基金属フィラメント部分にNb3Sn超電導
体を形成させ超電導線をえた。超電導線の断面形状は、
図13と同様であった。
定を液体ヘリウム中で行なった。その結果、Jcに関し
てはB=12Tの磁界において900A/mm2という値が、d
effに関しては3μmという値がえられた。Ti添加した
従来の内部拡散法Nb3Sn超電導線との比較におい
て、総合的な評価としてJc/deff値で両者を比較す
ると、本発明により従来の超電導線よりも7.5倍の向上
が達成されることがわかる。
超電導線の製造に用いられる、断面縮小加工前の複合単
芯線の構成を示す説明図である。図中、22dは表面が純
TiでメッキされたCu−Sn複合体、23aはNb基金
属棒、35はCu基金属材パイプである。
板2枚の間に、厚さ1mmのSn板を重ねて圧延し、一体
化して厚さ1mmの薄板を製作し、その薄板を縦×横が14
0mm×1000mmの大きさに切断したのち、薄板の片側に約1
0μmのTiメッキを施し複合体22dをえた。該複合体22
dを、直径が10mm、長さが1000mmの丸棒状のNb基金属
材棒23aの周りに簀巻き状に巻いたのち、内径および外
径がそれぞれ18mmおよび19mmの無酸素銅のパイプ35中に
挿入し、伸線加工を行なって対辺が4.2mmの六角の複合
単芯線をえた。
様なCu製のビレット内に充填してから真空引きし、蓋
の電子ビーム溶接を行なったのち冷間で静水圧押し出し
加工を行ない、伸線加工をして複合線をえた。該複合線
をSnの拡散障壁材であるTaパイプ中に挿入し、安定
化のためのCuパイプをかぶせて2次複合を行なったの
ち、最終径でツイスト加工を行なって、線径0.3mmの超
電導線の先駆体をえた。該超電導線の先駆体の断面の構
成は図17と同様であった。
熱処理にひきつづき600〜800℃で50〜200時間の熱処理
を行ない、Nb基金属フィラメント部分にNb3Sn超
電導体を形成させ超電導線をえた。超電導線の断面形状
は、図13と同様であった。
effの測定を液体ヘリウム中で行なった。その結果、J
cに関してはB=12Tの磁界において910A/mm2という
値が、deffに関しては3μmという値がえられた。した
がって、従来の内部拡散法によってえられる、Tiを含
有するNb3Sn超電導線との比較において、総合的な
評価としてJc/deff値で両者を比較すると、本発明
により従来の超電導線よりも7.6倍の向上が達成される
ことがわかる。
スペックとして、deff特性よりもJc特性の一層の改
善が求められるばあいがある。この要求を達成するた
め、熱処理後に多少のNb3Snフィラメント同士の結
合が発生し、deff特性の増大は起こるものの、フィラ
メント間隔を今までの実施例よりも密に配置すること
で、Jc特性の向上が可能になる。
に用いられる、断面縮小加工前の複合単芯線の構成を示
す説明図である。図中、22aはCuとSnとの複合体、
23dはTaを1重量%含有するNb基金属棒、36はTi
を3重量%含有するCu基合金パイプである。
板2枚の間に、厚さ1.5mmのSn板を重ねて圧延し、一
体化して厚さ1mmの薄板を製作した。この薄板を縦×横
が150mm×1000mmの大きさに切断して、Taを1重量%
含有する、直径が12.7mm、長さが1000mmの丸棒状のNb
基金属丸棒23dの周りに簀巻き状に巻いたのち、Tiを
3重量%含有する内径および外径がそれぞれ19mmおよび
20mmのCuパイプ36中に挿入し、伸線加工を行なって対
辺が4.2mmの六角の複合単芯線をえた。
を実施例6と同様なCu製のビレット内に充填して内部
を真空引きし、蓋の電子ビーム溶接を行なって複合ビレ
ットとした。該複合ビレットを冷間で静水圧押し出し加
工を行ない、伸線加工して複合線をえた。この複合線を
Snの拡散障壁材であるTaパイプ中に挿入し、安定化
のためのCuパイプをかぶせて2次複合を行なったの
ち、最終径でツイスト加工を行なって、線径0.3mmの超
電導線の先駆体をえた。超電導線の先駆体の断面の構成
は図11と同様であった。えられた超電導線の先駆体につ
いて、600〜800℃で50〜200時間の熱処理を行ない、N
b基金属フィラメント部分にNb3Sn超電導体を形成
させ超電導線をえた。熱処理後の超電導線の断面形状
は、図13と同様であった。
定を液体ヘリウム中で行なった。その結果、Jcに関し
てはB=12Tの磁界において1250A/mm2という値が、
n値に関しては56という値がえられた。したがって、従
来の内部拡散法によってえられたTiを含有するNb3
Sn超電導線と比較すると、本発明によりJcで約40
%、n値で約2倍の向上が達成されることがわかる。
Sn拡散法により従来の内部拡散法に比べて、総合的な
Jc/deff値において、超電導特性が約5〜7倍に向
上したが、その中でも実施例8以降に述べたCuとSn
との複合体を丸棒状のNbフィラメントに簀巻き状に巻
いた構成の超電導線では、Jc、deff、超電導性の特
性を示す指標の一つであるn値などの向上がいちじるし
く、また線材の加工性もとくに優れていた。その理由は
CuとSnの複合体を簀巻き状に巻くため、Snの分散
が向上し、そのためフィラメントに生成されるNb3S
nの組成ずれが抑えられ、特性向上につながったものと
考えられる。
て、Cuで代表される安定化材とTaで代表される拡散
障壁材を有する超電導線について述べたが、実施例5〜
12の超電導線は安定化材として高純度Al、拡散障壁材
としてNbやVが採用されたばあいにおいても有効であ
る。また前記拡散障壁材や安定化材の使用を省略するこ
ともできる。
で二次複合化した例を述べたが、大電流容量化するため
には、えられた複合線を多数本Cuチューブ中に充填し
て二次複合化し、断面減少加工すればよい。
書に記載したNbをVにSnをGaに置き換えても全く
同様の結果がえられる。
り、Nb3Sn系超電導線において、予備熱処理時のS
n基金属材の拡散過程で生成されるε相ブロンズ層の境
界領域の位置に存在するNb基金属フィラメント間距離
を、熱処理後に生成されるNb3Snフィラメントが接
触しない程度に広げたために、超電導線のNb3Snフ
ィラメント間の接触による結合がなくなり、Jcの減少
を最小限にとどめながら、有効フィラメント径の値を減
少させることができ、その結果、パルス電流の通電時に
発生するヒステリシス損失が大幅に減少し、超電導コイ
ルの安定性が向上するという効果を奏する。
線の先駆体において、SnまたはGaとCuとの複合材
を個々のNbまたはV基金属フィラメントの周囲に配置
する分散配置にすることでフィラメント間隔を内部拡散
法よりも約30%広げることができ、そのため、熱処理後
の超電導線においてNb3Snフィラメントが相互に接
触し結合する確率が格段に減り、有効フィラメント径の
値を大幅に減少させることができる。その結果、パルス
電流の通電時に発生するヒステリシス損失が大幅に減少
し、超電導コイルの安定性が向上する効果がある。ま
た、Snの拡散距離が短くてすむため、個々のフィラメ
ントに生成されるNb3Snの組成が均一になり、Jc
およびn値が向上する効果がある。さらに、Sn拡散の
予備熱処理時間が短くてすむため、コストの低減が優れ
るという効果も併せもつ。
加工前の複合体の断面構成を示す説明図である。
成を示す説明図である。
加工前の複合体の断面構成を示す説明図である。
成を示す説明図である。
加工前の複合体の斜視図である。
成を示す説明図である。
加工前の複合体の断面構成を示す説明図である。
成を示す説明図である。
の断面を示す説明図である。
例の断面を示す説明図である。
用いられる複合単芯線の一実施例を示す説明図である。
施例の断面を示す説明図である。
施例の断面を示す説明図である。
用いられる複合単芯線の他の実施例の断面を示す説明図
である。
施例の断面を示す説明図である。
用いられる複合単芯線の他の実施例を示す説明図であ
る。
施例の断面を示す説明図である。
用いられる複合単芯線の他の実施例を示す説明図であ
る。
実施例の断面を示す説明図である。
用いられる複合単芯線の他の実施例の断面を示す説明図
である。
用いられる複合単芯線の他の実施例を示す説明図であ
る。
用いられる複合単芯線の他の実施例を示す説明図であ
る。
明図である。
Claims (32)
- 【請求項1】 低Sn濃度のブロンズと該ブロンズに埋
設されたNb3SnフィラメントからなるNb−Sn化
合物系超電導線であって、中心部は低Sn濃度のブロン
ズのみからなり、その周囲に同心状にNb3Snフィラ
メントが分離して配列され、さらにその周囲にNb3S
nフィラメントが同心状に順次外周に向かって配列され
るとともに、300〜600℃の予備熱処理によって生成され
るε相ブロンズ層の境界領域での該Nb3Snフィラメ
ントの間隔が他の部分での該Nb3Snフィラメントの
間隔よりも大となるように配置されてなるNb−Sn化
合物系超電導線。 - 【請求項2】 Nb3Snフィラメントがε相ブロンズ
層の境界の外側にのみ存在する請求項1記載のNb−S
n化合物系超電導線。 - 【請求項3】 ε相ブロンズ層の境界領域におけるNb
3Snフィラメントの直径が他の部分におけるNb3Sn
フィラメントの直径よりも小である請求項1または2記
載のNb−Sn化合物系超電導線。 - 【請求項4】 Nb3SnフィラメントがTi、Ta、
Hf、In、Ga、Ge、Si、Mo、Zr、Vおよび
Mnよりなる群から選ばれた少なくとも1種を0.01〜5
重量%含有してなる請求項1、2または3記載のNb−
Sn化合物系超電導線。 - 【請求項5】 (a)円柱状のCu基金属材の中央部の
周囲にNb基金属フィラメントが同心状に複数層分離し
て埋設され、かつ300〜600℃の予備熱処理によって生成
されるε相ブロンズ層の境界領域での間隔が他の部分よ
りも大きい間隔となるように埋設された複合体を形成
し、(b)前記複合体を押出し加工したのちに中央部を
穿孔するか、または前記複合体を管状に押出し加工した
のちに中央部にSn基金属棒を挿入し、(c)ついで伸
線加工をして超電導線の先駆体を形成し、(d)該先駆
体を熱処理する工程からなることを特徴とするNb−S
n化合物系超電導線の製法。 - 【請求項6】 工程(a)が(a1)Nb基金属フィラ
メントの周囲を肉厚のCu基金属材で覆った肉厚の単芯
線とNb基金属フィラメントの周囲を肉薄のCu基金属
材で覆った肉薄の単芯線とを形成し、(a2)Cu製容
器内に、中心付近にはCu基金属材を、ε相ブロンズ層
の境界領域には前記肉厚の単芯線を、前記肉厚の単芯線
の内側および外側または外側のみに内薄の単芯線をそれ
ぞれ挿入する工程からなる請求項5記載のNb−Sn化
合物系超電導線の製法。 - 【請求項7】 工程(a)が、(a3)ε相ブロンズ層
の境界領域において、その内側および外側よりも間隔が
大きくなるように、Cu円板に複数の孔を形成し、(a
4)前記円板を重ねてCu製容器内に挿入し、(a5)前
記複数の孔の各孔にNb基金属棒を挿入する工程からな
る請求項5記載のNb−Sn化合物系超電導線の製法。 - 【請求項8】 ε相ブロンズ層の境界領域におけるNb
基金属フィラメントの間隔が該Nb基金属フィラメント
径の0.45倍以上である請求項5記載のNb−Sn化合物
系超電導線の製法。 - 【請求項9】 Nb基金属フィラメント間の間隔が大で
ある範囲が、Sn基金属棒の中心から超電導線の先駆体
を415℃で予備熱処理したときに生成するε相ブロンズ
層の境界までの距離の0.7〜1.4倍の範囲である請求項5
記載のNb−Sn化合物系超電導線の製法。 - 【請求項10】 Nb基金属フィラメントが0.01〜5重
量%のTi、Ta、Hf、Mo、ZrおよびVよりなる
群から選ばれた少なくとも1種を含有してなる請求項5
記載のNb−Sn化合物系超電導線の製法。 - 【請求項11】 Cu基金属材が0.01〜5重量%のT
i、In、Ge、SiおよびMnよりなる群から選ばれ
た少なくとも1種を含有してなる請求項5記載のNb−
Sn化合物系超電導線の製法。 - 【請求項12】 Sn基金属材が0.01〜10重量%のT
i、In、Ga、Ge、SiおよびMnよりなる群から
選ばれた少なくとも1種を含有してなる請求項5記載の
Nb−Sn化合物系超電導線の製法。 - 【請求項13】 Cu基金属材および該Cu基金属材と
合金層を形成する第1の基金属材Xからなる複合体中
に、第2の基金属材Zからなるフィラメントが相互に接
触しないように多数本埋設されてなる化合物系超電導線
の先駆体。 - 【請求項14】 複合体がCu基金属材と第1の基金属
材Xとの積層板を圧延し一体化したもの、またはCu基
金属材の少なくとも片面に第1の基金属材Xをメッキし
たものである請求項13記載の超電導線の先駆体。 - 【請求項15】 Cu基金属材の中心部を穿孔して第2
の基金属材Zを充填し、該第2の基金属材Zの周囲のC
u基金属材を複数穿孔した孔に第1の基金属材Xを充填
してなる複合単芯線が多数埋設されてなる請求項13記載
の超電導線の先駆体。 - 【請求項16】 第2の基金属材Zの周りを、Cu基金
属材と第1の基金属材Xとの積層板またはCu基金属材
の少なくとも片面に第1の基金属材Xをメッキしたもの
を巻回してなる複合単芯線が多数埋設されてなる請求項
13記載の超電導線の先駆体。 - 【請求項17】 第1の基金属材XがSnであり、第2
の基金属材ZがNbである請求項13、14、15または16記
載の超電導線の先駆体。 - 【請求項18】 第1の基金属材XがGaであり、第2
の基金属材ZがVである請求項13、14、15または16記載
の超電導線の先駆体。 - 【請求項19】 第2の基金属材からなるフィラメント
の間隔が、該フィラメントの直径の14/100以上である
請求項13、14、15、16、17または18記載の超電導線の先
駆体。 - 【請求項20】 複合体がSnまたはGaに対する障壁
材で覆われ、さらに安定化材で覆われてなる請求項13、
14、15または16記載の超電導線の先駆体。 - 【請求項21】 複合体がSnまたはGaを1〜99重量
%含有してなる請求項13、14、15または16記載の超電導
線の先駆体。 - 【請求項22】 請求項13、14、15、16、17、18、19、
20または21記載の超電導線の先駆体を熱処理して第2の
基金属材ZをZ3Xフィラメントとすることによってえ
られる化合物系超電導線。 - 【請求項23】 Z3XフィラメントがTi、Ta、H
f、In、Ge、Si、Ga、Mo、Zr、VおよびM
nよりなる群から選ばれた少なくとも1種を0.01〜5重
量%含有してなる請求項22記載の超電導線。 - 【請求項24】 (A)Cu基金属材および該Cu基金
属材と合金層を形成する第1の基金属材Xからなる複合
体中に第2の基金属材Zからなる棒が多数埋設された複
合棒をつくり、(B)前記複合棒を伸線加工して超電導
線の先駆体とし、(C)前記超電導線の先駆体を熱処理
する工程からなる超電導線の製法。 - 【請求項25】 複合棒が(A1)Cu製容器内に、C
u基金属材および該Cu基金属材と合金層を形成する第
1の基金属材Xからなる複合体を充填し、(A2)前記
複合体の長さ方向に穿孔をして、各孔に第2の基金属材
Zを充填する工程によってえられる請求項24記載の超電
導線の製法。 - 【請求項26】 複合棒が(A3)第2の基金属材Zを
Cu基金属材および該Cu基金属材と合金層を形成する
第1の基金属材Xからなる複合体で覆った複合単芯線を
つくり、(A4)前記複合単芯線をCu製容器中に密に
充填する工程によってえられる請求項24記載の超電導線
の製法。 - 【請求項27】 複合体がCu基金属材と第1の基金属
材Xとの積層板を圧延し一体化したもの、またはCu基
金属材の少なくとも片面に第1の基金属材Xをメッキし
たものである請求項24記載の超電導線の製法。 - 【請求項28】 複合単芯線が、Cu基金属材の中心部
を穿孔して第2の基金属材Zを充填し、該第2の基金属
材Zの周囲のCu基金属材を複数穿孔した孔に第1の基
金属材Xを充填してえられたものである請求項26記載の
超電導線の製法。 - 【請求項29】 複合単芯線が、第2の基金属材Zの周
りを、Cu基金属材と第1の基金属材Xとの積層板また
はCu基金属材の少なくとも片面に第1の基金属材Xを
メッキしたものを巻回してえられたものである請求項26
記載の超電導線の製法。 - 【請求項30】 第2の基金属材ZがTi、Ta、H
f、Mo、ZrおよびVよりなる群から選ばれた少なく
とも1種を含有してなる請求項24、25、26、27、28また
は29記載の超電導線の製法。 - 【請求項31】 第1の基金属材XがTi、In、G
e、SiおよびMnよりなる群から選ばれた少なくとも
1種を含有してなる請求項24、25、26、27、28または29
記載の超電導線の製法。 - 【請求項32】 Cu基金属材がTi、In、Ge、S
iおよびMnからなる群から選ばれた少なくとも1種を
含有してなる請求項24、25、26、27、28または29記載の
超電導線の製法。
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