JPH06347471A - 力学センサ及びその製造方法 - Google Patents

力学センサ及びその製造方法

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JPH06347471A
JPH06347471A JP5158056A JP15805693A JPH06347471A JP H06347471 A JPH06347471 A JP H06347471A JP 5158056 A JP5158056 A JP 5158056A JP 15805693 A JP15805693 A JP 15805693A JP H06347471 A JPH06347471 A JP H06347471A
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JP5158056A
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Miki Tamura
美樹 田村
Masahiro Fushimi
正弘 伏見
Yoshiki Uda
芳己 宇田
Yoshihisa Sano
義久 左納
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検出感度及び強度に優れ、且つ安定性に優れ
た力学センサ及びその製造方法を提供すること。 【構成】 平板状の基板がエッチング処理されて検出用
梁部と重り部とが一体的形成され、且つ該検出用梁部に
外力により変形を生じる重り部の変形量を検出する為の
検出素子が設けられている力学センサにおいて、検出用
梁部の基板部分の断面形状が略八角形であり、且つ検出
用梁部の検出素子が形成されている面とその面に隣接す
る2面の3面が保護膜で覆われていることを特徴とする
力学センサ及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、角速度センサ及び加速
度センサ等の力学センサ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコン等の半導体をエッチング
加工して作製された、半導体角速度センサ及び半導体加
速度センサ等が提案されている。図6は、これらのセン
サの角速度若しくは加速度を検出する検出部の一例を示
す図であり、図6(a)は検出部の上面図であり、図6
(b)はA−A´面における断面図である。図中、60
1はシリコン基板、602は重り部、603は検出用梁
部であり、重り部602及び検出用梁部603は、シリ
コン基板601をエッチングすることにより作製されて
いる。又、604は検出素子であり、下電極606、圧
電性薄膜607及び上電極608から形成されている。
605は絶縁膜である。検出素子604は、検出用梁部
603の中立面に対して、夫々、外側若しくは内側に形
成されている。重り部602及び検出用梁部603に、
図に示した矢印Fの方向の力が加えられると、検出用梁
部603上の一方の圧電性薄膜は伸び、もう一方の圧電
性薄膜は縮む為、これら2つの圧電性薄膜の出力電位差
から加えられた外力を求めることが出来る。
【0003】角速度を検出する場合には、重り部602
を図6に示した矢印X方向に一定の周波数で振動させ
る。振動している重り部602に検知軸609回りの角
速度が加わると、重り部602は矢印Fの方向にコリオ
リ力を受け、検出用梁部603は同方向にたわみ変形す
る。コリオリ力は角速度に比例する為、検出用梁部60
3の変形量より、加えられた角速度を検出することが出
来る。又、矢印F方向に生じる力は、矢印F方向に加え
られた加速度に比例する為、検出用梁部603の変形量
より、加えられた加速度を検出することができる。
【0004】以上の様な半導体角速度センサ及び半導体
加速度センサにおいては、検出用梁部は検出感度をよく
する為に、矢印F方向に変形し易い形状であり且つ十分
な強度を持つ形状でなくてはならない。従って、変形量
及び強度のバランスを考えると、検出用梁部603の形
状は検出素子が形成される面に対して側面が垂直形状で
あるのが望ましい。その為には平板状の基板のエッチン
グ断面が垂直形状となる様に、シリコン基板601をエ
ッチング加工する必要がある。
【0005】これに対し、数100μm程度の厚みをも
ったシリコン基板を、エッチング断面が垂直形状となる
様ににエッチングする方法としては、図7に示す方法が
提案されている。図中、701は、(100)方位のシ
リコン基板、702はシリコン窒化膜である。この方法
では、先ず、シリコン基板701の両面に形成されたシ
リコン窒化膜702を所定のパターンにエッチング除去
し(図7(b))、これを水酸化カリウム溶液を用いて
両面からエッチングする。この結果、シリコンの異方性
エッチングの為に、シリコン(111)面703が出現
する。両面から抜けた後(図7(c))、更にエッチン
グを行なうと、図7(d)に示した様にエッチングが進
行し、最後に図7(e)に示す様な側面が垂直形状のエ
ッチング面が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来方法で検出用梁部を作製する場合には、以下の様な
問題点があった。第一に、シリコン基板をエッチングし
て検出用梁部を形成した後に検出素子を形成する方法で
は、検出用梁部上にレジストを均一に塗布することが非
常に難しく、通常のフォトリソ工程による電極及び圧電
性薄膜のパターニングが困難である。第二に、検出素子
を形成した後にシリコンをエッチングして検出用梁部を
形成する方法では、電極及び圧電性薄膜が水酸化カリウ
ム溶液にさらされる為に、圧電性薄膜の溶解及び特性の
劣化が生じる。又、上記従来例では検出用の圧電性薄膜
の側面がむき出しの状態となっている為に、空気中の水
分の影響で圧電特性が劣化し、検出特性にバラツキ及び
劣化が生じるという問題があった。
【0007】上記の問題点を解決する方法として、検出
素子を形成した後その上に保護膜を形成し、その後シリ
コンをエッチングして検出用梁部を形成する方法が考え
られる。しかしながらこの方法も、次に挙げる様な問題
点があった。第一に、検出感度を高くする為には、検出
素子は検出用梁部のできるだけ外側に形成するのが望ま
しいが、保護膜で検出素子の側面を覆おうとした場合、
保護膜のサイドエッチングが生じる為、検出素子を検出
用梁部のやや中心寄りに形成せざるを得ず検出感度が低
下する。第二に、検出素子上に保護膜を形成した場合
に、保護膜のステップカバーレージが悪く、エッチング
中に水酸化カリウム溶液が段差部から浸み込み、電極及
び圧電性薄膜を劣化させる場合がある。従って、本発明
の目的は、上記の如き従来技術の問題点を解決し、検出
感度及び強度に優れ、且つ安定性に優れた力学センサ及
びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決する為の手段】上記の目的は、以下の本発
明により達成される。即ち、本発明は、平板状の基板が
エッチング処理されて検出用梁部と重り部とが一体的形
成され、且つ該検出用梁部に外力により変形を生じる重
り部の変形量を検出する為の検出素子が設けられている
力学センサにおいて、検出用梁部の基板部分の断面形状
が略八角形であり、且つ検出用梁部の検出素子が形成さ
れている面とその面に隣接する2面の3面が保護膜で覆
われていることを特徴とする力学センサである。
【0009】
【作用】本発明者らは、力学センサの検出用梁部の改良
を行った結果、検出素子の表面及び側面を保護膜で覆う
ことによって、エッチング溶液によって電極及び圧電性
薄膜がダメージを受けることなく、且つ検出用梁部の側
面を略垂直形状にエッチング加工することが出来、又、
検出素子を検出用梁部の外側ぎりぎりの所に形成するこ
とができる為、検出感度及び強度に優れた力学センサを
作製できることを知見して本発明に至った。。更に、本
発明の力学センサは、空気中の水分等による検出素子の
特性の劣化が少なく、安定性に優れている。
【0010】
【好ましい実施態様】以下、好ましい実施態様を挙げて
本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の力学センサ
の検出用梁部の断面図である。図中、101はシリコン
基板、102はシリコン窒化膜、103は下電極、10
4は圧電性薄膜、105は上電極、106は保護膜であ
り、保護膜106は検出用梁部の上面及び側面の一部を
覆うように形成されている。又、下電極103及び上電
極105の形成材料としては、金、白金及びアルミニウ
ム等を使用することが出来る。圧電性薄膜104の形成
材料としては、酸化亜鉛(ZnO)、チタン酸ジルコン
酸鉛(PZT)及びチタン酸鉛(PbTiO3 )等を使
用することが出来る。又、保護膜106を形成する材料
としては、シリコン窒化膜及びシリコン酸化膜等を使用
することが出来る。
【0011】次に、図2を用いて、本発明の力学センサ
の製造方法を説明する。図中、201は(100)面方
位のシリコン基板、202はシリコン窒化膜である(図
2(a))。先ず、シリコン窒化膜202をパターニン
グし、エッチングすることにより、重り部及び検出用梁
部208を形成する為の開口部207を形成した後(図
2(b))、水酸化カリウム溶液中でシリコン基板20
1を浅くエッチングし、図2(c)の状態を得る。図
中、209はシリコン(111)面である。次に、図2
(d)に示した様に、下電極203、圧電性薄膜204
及び上電極205の、成膜及びパターニングを行なう。
下電極203及び上電極205は、スパッタリング法又
は蒸着法により成膜することが出来る。又、圧電性薄膜
204は、スパッタリング法、蒸着法又はゾル−ゲル法
等により成膜することが出来る。
【0012】次に、図2(e)に示した様に、保護膜2
06を成膜する。保護膜206としては、シリコン窒化
膜及びシリコン酸化膜を使用することが出来るが、圧電
性薄膜204の特性を劣化させない為には、低温(Zn
Oの場合は250℃以下、PZTの場合は400℃以
下)で成膜する必要がある。従って、シリコン窒化膜で
形成する場合はプラズマCVD法により、又、シリコン
酸化膜で形成する場合はスパッタリング法により成膜す
るとよい。この際、形成する保護膜206の厚みは、使
用するシリコン基板201の厚み及びエッチング溶液に
よって必要となる厚みを適宜設定する。例えば、通常、
水酸化カリウム溶液に対するエッチング速度は、シリコ
ン窒化膜では数Å/minであり、シリコン酸化膜では
数10Å/minであるので、厚み500μm程度のシ
リコン基板を用いる場合には、保護膜の厚みを、夫々、
シリコン窒化膜の場合は0.1μm〜1.0μm、シリ
コン酸化膜の場合は0.5μm〜5.0μm程度にする
とよい。
【0013】次に、図2(f)に示す様に、保護膜20
6が検出用梁部208の表面及びそれに隣接する面であ
るシリコン(111)面209の三面が覆われる様に、
保護膜206のパターニングを行なう。更に、水酸化カ
リウム溶液中で、シリコンのエッチングを行なうことに
より、図2(g)の状態を経て、図2(h)に示す様な
検出用梁部208を有する力学センサを作製することが
出来る。尚、図2(c)において、エッチングの深さ
は、0.1μm〜20μm、より好ましくは0.2μm
〜10μmとする。エッチングの深さが0.1μm以下
では、保護膜206の効果が十分に得られず、20μm
以上では、シリコン基板の凹凸が大きく、パターニング
の際にレジストを均一に塗付することが困難になる。
又、エッチング溶液としては、上記した水酸化カリウム
溶液の他に、エチレンジアミンパイロカテコール溶液、
テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド溶液及び
水酸化ナトリウム溶液等の異方性エッチング溶液を用い
てもよい。以上の製造方法によれば、得られる力学セン
サの検出素子の表面それに隣接する面が保護膜によって
十分に保護されている為に、エッチング溶液によって電
極や圧電性薄膜がダメージを受けることなく、且つ検出
用梁部の側面を略垂直形状にエッチング加工することが
出来、又、検出素子を検出用梁部の外側ぎりぎりの所に
形成することが出来る為、検出感度及び強度に優れた力
学センサとなる。又、以上の製造方法により作製された
力学センサは、空気中の水分等による検出素子の特性の
劣化が少なく、安定性に優れる。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に
説明する。 実施例1 厚さ525μmの(100)方位n型シリコン基板の両
面に、LP−CVD法により厚さ1500Åのシリコン
窒化膜を成膜した。次に、シリコン窒化膜をCF4 ガス
を用いてプラズマ法によりエッチングして、重り部及び
検出用梁部形成の為の開口部を形成した。この基板を、
100℃に加熱した15重量%水酸化カリウム水溶液中
で6秒間エッチングを行ない、シリコン基板を0.5μ
mエッチングした。次に、50Åのクロムを下引層とし
て厚さ1000Åの金薄膜をスパッタリング法により成
膜し、パターニングして下電極を形成した。次に、下電
極の上に酸化亜鉛薄膜を、スパッタリング法により厚さ
3000Åとなる様に成膜しパターニングした後、該酸
化亜鉛薄膜上に、更に厚さ1000Åの金薄膜をスパッ
タリング法により成膜し、リフトオフ法により上電極の
パターンに形成して検出素子を形成した。次に、上記の
様にして検出素子が形成されたシリコン基板表面上に、
保護膜として、プラズマCVD法により200℃に加熱
してシリコン窒化膜を厚さ5000Åとなる様に成膜し
た。次に、図2(f)に示す様に、保護膜であるシリコ
ン窒化膜が検出用梁部の表面及びそれに隣接する面のシ
リコン(111)面の三面を覆うようにパターニングを
行ない、重り部及び検出用梁部を形成する為の開口部を
形成した。尚、シリコン窒化膜の除去は、CF4 ガスを
用いて、プラズマ法により行なった。更に、この基板を
100℃に加熱した15重量%水酸化カリウム溶液中
で、90分間エッチングを行なうことにより、重り部及
び検出用梁部を形成した。尚、本実施例において、重り
部の大きさは、縦3mm、横8mm、検出用梁部の大きさ
は、幅0.05mm、長さ2mmとし、検出素子の大きさ
は、幅0.02mm、長さ0.06mmとした。本実施例に
おいては、検出素子の表面及び側面が保護膜によって保
護されている為に、エッチング溶液によって電極及び圧
電性薄膜がダメージを受けることなく、検出用梁部の側
面を略垂直形状にエッチング加工することができた。
【0015】実施例2 厚さ525μmの(100)方位n型シリコン基板の両
面に、LP−CVD法により厚さ1500Åのシリコン
窒化膜を成膜した。次に、シリコン窒化膜をCF4 ガス
を用いてプラズマ法によりエッチングして、重り部及び
検出用梁部形成する為の開口部を形成した。この基板
を、100℃に加熱した15重量%水酸化カリウム水溶
液中で30秒間エッチングを行ない、シリコン基板を
2.5μmの深さエッチングした。次に、実施例1と同
様にして検出素子を形成した後、検出素子の形成された
シリコン基板表面上に保護膜として、スパッタリング法
によりシリコン酸化膜を厚さ3.0μmとなる様に成膜
した。次に、図2(f)に示す様に、シリコン酸化膜が
検出用梁部の検出素子が形成される表面及びそれに隣接
する面であるシリコン(111)面の三面を覆うように
パターニングを行ない、重り部及び検出用梁部形成の為
の開口部を形成した。尚、シリコン酸化膜の除去は、C
HF3 ガスを用い、反応性イオンエッチング法により行
なった。更に、この基板を、100℃に加熱した15重
量%水酸化カリウム水溶液中で90分間エッチングを行
なうことにより、重り部及び検出用梁部を形成した。
尚、本実施例において、形成された重り部の大きさは、
縦3mm、横8mmとし、検出用梁部の大きさは、幅0.1
mm、長さ3mmとし、検出素子の大きさは、幅0.03m
m、長さ0.08mmとした。本実施例においては、得ら
れる検出素子の表面及び側面が保護膜によって保護され
ている為に、エッチング溶液によって電極や圧電性薄膜
がダメージを受けることなく、検出用梁部の側面を略垂
直形状にエッチング加工することができた。
【0016】実施例3 次に、本発明の角速度センサについて説明する。図3
は、本発明の角速度センサの実施例を示す図であり、図
中、301はシリコン単結晶基板、302は重り部、3
03は検出用梁部、304及び305は平板状の基板を
エッチング除去した結果形成された空隙部、306は検
出素子、307は駆動構造部、308は駆動構造部30
7を振動させる為の励振用圧電素子、309は電極、3
10は電極引出部、311は角速度の検知軸、312は
本発明の力学センサの特徴部分の保護膜である。本実施
例においては、励振用圧電素子308に、一定の交流電
圧を印加することにより駆動構造部307を矢印Xの方
向に振動させ、重り部302、及び検出用梁部303を
振動させる。検知軸311回りの角速度が、振動してい
る重り部302及び検出用梁部303に加わると、重り
部302と検出用梁部303は、矢印Fの方向にコリオ
リ力を受け、検出用梁部303は、同方向にたわみ変形
する。このたわみ量を検出素子306を用いて検出す
る。
【0017】次に、本実施例の角速度センサの製造方法
について、図4を用いて説明する。図4は、図3に示し
た検知軸311と平行な面における断面図を示したもの
であり、図中、401は(100)方位の単結晶シリコ
ン基板、402はシリコン窒化膜、403は下電極、4
04は圧電性薄膜、405は上電極、406は保護膜、
407は、重り部及び検出用梁部形成の為の開口部であ
り、408はシリコン(111)面、409は駆動構造
部形成の為の開口部、410は駆動用圧電体、411は
圧電体駆動用の電極である。図4(a)に示す様に、厚
さ525μmの(100)方位n型シリコン基板401
の両面に、LP−CVD法により、厚さ2000Åのシ
リコン窒化膜402を成膜した。次に、図4(b)に示
す様に、シリコン窒化膜402を、CF4 ガスを用いて
プラズマ法によりエッチングして、重り部302及び検
出用梁部303を形成する為の開口部407を形成し
た。この基板を、100℃に加熱した15重量%水酸化
カリウム水溶液中で12秒間エッチングを行ない、シリ
コン基板を1.0μmの深さまでエッチングした(図4
(c))。次に、図4(d)に示す様に、50Åのクロ
ムを下引層として、厚さ1000Åの金薄膜をスパッタ
リング法により成膜しパターニングして、下電極403
を形成した。下電極403の上に、PZT薄膜をスパッ
タリング法により厚さ4000Åとなる様に成膜し、パ
ターニングして圧電性薄膜404を形成した。次に、圧
電性薄膜404上に、厚さ1000Åの金属膜をスパッ
タリング法により成膜し、リフトオフ法を用いて上電極
405を形成し、PZT薄膜に分極処理を行ない、図3
に示す検出素子306を形成した。
【0018】次に、図4(e)に示すように、プラズマ
CVD法により、200℃に加熱してシリコン窒化膜を
厚さ6000Åとなる様に成膜し、保護膜406を形成
した。次に、保護膜406が、検出用梁部303の検出
素子が形成されている表面及びそれに隣接する面である
シリコン(111)面(図示せず)を覆うようにパター
ニングを行ない、重り部302及び検出用梁部303を
形成する為の開口部を形成した(図4(f))。尚、保
護膜であるシリコン窒化膜402の除去は、CF4 ガス
を用いて、プラズマ法により行なった。次に、この基板
を100℃に加熱した15重量%の水酸化カリウム水溶
液中で30分間エッチングを行なった後(図4
(g))、図4(h)に示す様に、シリコン窒化膜40
2をエッチング除去して、駆動構造部307を形成する
為の開口部407を形成した。次に、この基板を100
℃に加熱した15重量%の水酸化カリウム水溶液中で9
0分間エッチングを行ない、図4(i)に示す構造体を
得た。次に、図4(j)に示す様に、両面に駆動用電極
411となるアルミニウム薄膜を成膜した。更に、厚さ
300μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)から成る
圧電体410を、エポキシ系接着剤を用いて接着するこ
とにより、本発明の角速度センサを作製した。尚、本実
施例において、形成された重り部の大きさは、縦3mm、
横6mm、駆動構造部の大きさは、縦6mm、横6mm、厚さ
0.3mm、検出用梁部の大きさは、幅0.05mm、長さ
2mmとし、検出素子の大きさは、幅0.02mm、長さ
0.07mmとした。上記の様にして作製した本実施例の
角速度センサを共振周波数で駆動し、2つの検出素子の
出力電位差を検出したところ、図3に示した検知軸31
1回りの角速度を良好に検出することが出来た。又、検
出特性のバラツキや経時劣化も少なく、安定性に優れて
いた。
【0019】実施例4 次に、本発明の加速度センサについて説明する。図5
は、本発明の加速度センサの実施例を示す図である。本
実施例の加速度センサは、センサa及びセンサbの2個
のセンサが同一平面上に形成されており、矢印A方向及
び矢印B方向の2軸検知が可能である。図中、501は
シリコン単結晶基板、502a及び502bは重り部、
503a及び503bは検出用梁部、504及び505
はエッチング除去して形成された空隙部、506a及び
506bは検出素子、507a及び507bは電極、5
08a及び508bは電極引出部、509は本発明の力
学センサの特徴部分である保護膜である。尚、本実施例
の加速度センサは実施例3の角速度センサの製造方法に
準じて作成することが出来る。本実施例において、セン
サa及びセンサbの外寸は、縦4mm、横10mmであり、
センサaの検出用梁部503aの厚さは、0.02mm、
センサbの検出用梁部503bの幅は、0.05mmとし
た。上記の様な本実施例の加速度センサを用いて検出し
たところ、2軸方向の加速度を良好に検出することが出
来た。又、検出特性のバラツキや、経時劣化も少なく、
安定性に優れていた。更に、センサbと同形状のセンサ
部を、センサbと90°直交する向きに形成することに
より、3軸検知が可能となる。この様に、本発明によれ
ば、薄型で多軸検知が可能なセンサを提供することも出
来る。
【0020】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の力学センサ
は、検出用梁部の、検出素子が形成される表面及びそれ
に隣接する面の三面が保護膜によって十分保護されてい
る為に、エッチング溶液によって検出素子がダメージを
受けることなく、検出用梁部の側面を垂直形状にエッチ
ング加工することが出来、又、検出素子を検出用梁部の
外側ぎりぎりの所に形成することが出来る為、優れた検
出感度及び強度のものとなる。又、本発明の力学センサ
は、空気中の水分等による検出素子の特性の劣化が少な
く安定性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の力学センサの検出用梁部の断面図であ
る。
【図2】本発明の力学センサの製造方法を示す図であ
る。
【図3】本発明の角速度センサの実施例を示す図であ
る。
【図4】本発明の角速度センサの製造方法を示す図であ
る。
【図5】本発明の加速度センサの実施例を示す図であ
る。
【図6】従来の半導体角速度センサ及び、加速度センサ
の検出部を示す図であり、(a)は、上面図、(b)は
(a)のA−A´面における断面図である。
【図7】シリコンのエッチング進行状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
101、201、301、401、501、601、7
01:シリコン基板 102、202、402、702:シリコン窒化膜 103、203、403、606:下電極 104、204、404、607:圧電性薄膜 105、205、405、608:上電極 106、206、312、406、509:保護膜 207、407、409:エッチングの為の開口部 302、502a、502b、602:重り部 208、303、503a、503b、603:検出用
梁部 209、408、703:シリコン(111)面 304、305、504、505:空隙部 306、506a、506b、604:検出素子 307:駆動構造部 308、410:駆動用圧電素子 309、507a、507b:電極 310、508a、508b:電極引出部 311、609:各速度検知軸 411:絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 左納 義久 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の基板がエッチング処理されて検
    出用梁部と重り部とが一体的形成され、且つ該検出用梁
    部に外力により変形を生じる重り部の変形量を検出する
    為の検出素子が設けられている力学センサにおいて、検
    出用梁部の基板部分の断面形状が略八角形であり、且つ
    検出用梁部の検出素子が形成されている面とその面に隣
    接する2面の3面が保護膜で覆われていることを特徴と
    する力学センサ。
  2. 【請求項2】 平板状の基板をエッチング処理して形成
    された検出用梁部の側面が、検出用梁部の検出素子が設
    けられている面に対して略垂直形状である請求項1に記
    載の力学センサ。
  3. 【請求項3】 検出用梁部の梁の高さが、梁の幅よりも
    大きい請求項1に記載の力学センサ。
  4. 【請求項4】 平板状の基板がシリコン単結晶であり、
    保護膜がシリコン窒化膜又はシリコン酸化膜である請求
    項1に記載の力学センサ。
  5. 【請求項5】 検出素子が圧電性材料から成る請求項1
    に記載の力学センサ。
  6. 【請求項6】 平板状の基板の両面にマスク材をパター
    ニングする工程、平板状の基板の一部を両面からわずか
    な深さにエッチングする工程、平板状の基板上に検出素
    子を形成する工程、該検出素子上に保護膜を成膜する工
    程、該保護膜を検出素子が形成されている表面及びエッ
    チングにより形成された該表面と隣接する2面を覆うよ
    うな形状となる様にして保護膜の一部をエッチング除去
    した後、平板状の基板を両面から完全にエッチング除去
    する工程とから成ることを特徴とする力学センサの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 外力により変形を生じる重り部の変形量
    により角速度を検出する請求項1に記載の力学センサ。
  8. 【請求項8】 外力により変形を生じる重り部の変形量
    により加速度を検出する請求項1に記載の力学センサ。
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