JPH0636739B2 - アルカリセルラーゼ、これを産生する微生物及びアルカリセルラーゼの製造法 - Google Patents

アルカリセルラーゼ、これを産生する微生物及びアルカリセルラーゼの製造法

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JPH0636739B2
JPH0636739B2 JP14064389A JP14064389A JPH0636739B2 JP H0636739 B2 JPH0636739 B2 JP H0636739B2 JP 14064389 A JP14064389 A JP 14064389A JP 14064389 A JP14064389 A JP 14064389A JP H0636739 B2 JPH0636739 B2 JP H0636739B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なアルカリセルラーゼ及びこれを生産する
微生物に関する。
〔従来の技術〕
従来、繊維素分解酵素セルラーゼの開発は、バイオマス
資源(特にセルロース資源)の有効利用を一大目標とし
て、進められてきており、多くの場合、カビ類にその供
給源を求めてきている。セルラーゼ生産菌として分離さ
れて来た菌株は、多種類にわたり、アルペルギルス属、
ペニシリウム属、トリコデルマ属、フザリウム属、フミ
コーラ属、アクレモニウム属等の糸状菌(カビ)を中心
に、シュウドモナス属、セルロモナス属、ルミノコッカ
ス属、バチルス属等の細菌、更にストレプトマイセス
属、サーモアクチノマイセス属等の放線菌でも報告され
ている。
一方、セルラーゼの新規な産業的用途として、衣料用洗
浄剤の配合成分としての利用が検討され注目を集めてい
る(特公昭59-49279号公報、特公昭60-23158号公報、特
公昭60-36240号公報)。しかし、自然界に於いて、微生
物の産生するセルラーゼのほとんどが、中性乃至酸性領
域に於いて最大且つ安定な酵素活性を示す、所謂中性若
しくは酸性セルラーゼに分類されるものであって、衣料
用洗浄剤組成物中に配合するための条件を有するセルラ
ーゼ、すなわち、アルカリ領域で最大活性を示すか、あ
るいはアルカリ耐性を有する、所謂アルカリセルラーゼ
及びアルカリ耐性セルラーゼの存在は極めて少ないのが
実情である。ここでアルカリセルラーゼとは、至適pHが
アルカリ領域にあるものを言う。
すなわち、従来、衣料用洗浄剤組成物において使用し得
るアルカリセルラーゼ及びアルカリ耐性セルラーゼの生
産方法としては、好アルカリ性バチルス属細菌の培養に
よりセルラーゼAを採取する方法(特公昭50-28515号公
報)、セルロモナス属に属する好アルカリ性細菌を培養
してアルカリセルラーゼ301−Aを生産する方法(特開
昭58-224686号公報)、好アルカリ性バチルスNo.1139を
培養してカルボキシメチルセルラーゼを生産する方法(F
ukumori,F.,Kudo,T.and Horikoshi,K.,J.Gen.Microbio
l.,131,3339,(1958))及びストレプトマイセス属の一種
を用いてアルカリセルラーゼを生産する方法(特開昭61
-19483号公報)が報告されているに過ぎず、しかもいず
れも工業的発酵生産に適うものでは無かった。
ところが最近、本発明者らは好アルカリ性細菌の一種で
あるバチルス・エスピーKSM−635(Bacillus sp.KSM-63
5,FERM BP-1485,特開昭63-109771号公報)が衣料用洗浄
剤配合成分として適したアルカリセルラーゼK(特開昭
63-109776号公報)を収率良く生産すること及び更に培
養条件を選択することにより、より生産性が高まり、ア
ルカリセルラーゼの工業的発酵生産が可能となることを
見出した。更に好アルカリ性菌によらずとも、培養が容
易な中性細菌によってもアルカリセルラーゼ(特開昭63
-137677、240785、240777、240786号公報、特開昭64-37
285号公報,S.Kawai et al.,Agric.Biol.Chem.,
,1425(1988))及びアルカリ耐性セルラーゼ(特開昭
63-141586、146786、273474、273475、279790号公報、
特開昭64-37286号公報)を生産し得ることも見出されて
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、工業的発酵生産に適うアルカリセルラー
ゼの例は現在までのところ上記の例のみであり、更に様
々な特色を有するアルカリセルラーゼ及びその生産菌の
開発が望まれていた。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、アルカリセルラーゼを生産する微生物を自然
界に求め、鋭意探索を続けて来たが、今般、栃木県那須
群の土壌より採取したバチルス属に属する微生物が、衣
料用洗浄剤組成物の添加成分として有効な新規なアルカ
リセルラーゼを生産することを見出し、本発明を完成し
た。
従って、本発明は新規なアルカリセルラーゼK−52
0、これを生産する微生物(バチルス・エスピーKSM
−520)及び該アルカリセルラーゼの製造法を提供す
るものである。
本発明のアルカリセルラーゼを生産する微生物は次のよ
うな菌学的性質を示す。なお、以下において菌株の分類
に用いた培地は次の培地1〜21の21種類であり、こ
れらは何れも別途滅菌した炭酸ナトリウム(Na2CO3)を1.
0重量%(以下単に%で示す)を含有する。使用した培
地の組成(表示は、%): 培地1.ニュートリエントブロス,0.8;バクト寒天,
1.5 培地2.ニュートリエントブロス,ニトロフェニル0.8 培地3.ニュートリエントブロス,0.8;バクトゼラチ
ン,20.0;バクト寒天,1.5 培地4.バクトリトマスミルク,10.5 培地5.ニュートリエントブロス,0.8;KNO30.1 培地6.バクトペプトン,0.7;NaC,0.5;ブトウ
糖,0.5 培地7.SIM寒天培地,指示量 培地8.TSI寒天(栄研化学製),指示量 培地9.バクトペプトン,1.5;酵母エキス,0.5;可溶
性澱粉,2.0;K2HPO4,0.1;MgSO4・7H2O ,0.02;バクト
寒天,1.5 培地10.Koser培地,指示量 培地11.Christensen培地(栄研化学製),指示量 培地12.酵母エキス,0.05;NaSO4,0.1;KH2PO4,0.
1;ブドウ糖,1.0 酵母エキス,0.05;Na2SO4,0.1;KH2PO4,0.1;ブド
ウ糖,1.0;CaC2・2H2O,0.05;MnSO4・4〜6H2O,0.
01,FeSO4・7H2O,0.001 MgSO4・7H2O,0.02 窒素源としては、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、
塩化アンモニウム及びリン酸アンモニウムを総窒素含量
として0.0412N%となる様に上記及びの培地に加え
て用いた。
培地13.キングA培地“栄研”(栄研化学製),指示量 培地14.キングB培地“栄研”(栄研化学製),指示量 培地15.尿素培地“栄研”(栄研化学製),指示量 培地16.チトクローム・オキシダーゼ試験用濾紙(日水
製薬製) 培地17.3%過酸化水素水 培地18.バクトペプトン,0.5;酵母エキス,0.5;ブド
ウ糖,1.0;K2HPO4,0.1;MgSO4・7H2O,0.02 培地19.バクトペプトン,2.7;NaC, 5.5;ブドウ糖,0.5;K2HPO4, 0.3;ブロムチモール ブルー, 0.06;バクト寒天,1.5 培地20.(NH4)2HPO4,0.1;KC,0.02;MgSO4・7H2O,
0.02;酵母エキス,0.05;糖,1.0 培地21.カゼイン,0.5;バクト寒天,1.5;酵母エキ
ス,0.5;ブドウ糖,1.0;K2HPO4,0.1;MgSO4・7H2O,
0.02 (菌学的性質) (a)顕微鏡的観察結果 菌体の大きさは0.5〜1.2μm×1.2〜5.0μmの桿菌であ
り、菌体の準端に楕円形の内生胞子(0.7〜1.2μm×1.
2〜1.6μm)を作る。周鞭毛を有し運動性がある。グラ
ム染色は陽性。
(b)各種培地に於ける生育状態 肉汁寒天平板培養(培地1) 生育状態は良好。集落の形状は不規則形であり、表面は
円滑、周縁は波状である。又集落の色調は乳白色で光沢
がある。
肉汁液体培養(培地2) 生育は、良好。
肉汁ゼラチン穿刺培養(培地3) 生育は、良好。ゼラチンの液化が認められた。
リトマスミルク培地(培地4) ミルクの凝固、ペプトン化が認められた。リトマスの変
色は培地がアルカリのため、判定できない。
(c)生理学的性質 硝酸塩の還元及び脱窒反応(培地5) 硝酸塩の還元は陽性。脱窒反応は陰性。
MRテスト(培地6) 陰性、陽性は判定できない。
VPテスト(培地6) 陽性。
インドールの生成(培地7) 陰性。
硫化水素の生成(培地8) 陰性。
澱粉の加水分解(培地9) 陽性。
クエン酸の利用(培地10,11) コーサ培地で陽性。クリステンセン培地では、陽性か陰
性か判定きない。
無機窒素源の利用(培地12) 硝酸塩、アンモニウム塩ともに利用する。
色素の生成(培地13,14) キングB培地で黄色色素を生成する。
ウレアーゼ(培地15) 陰性。
オキシターゼ(培地16) 陽性。
カタラーゼ(培地17) 陽性。
成育の範囲(培地18) 生育の温度範囲は15〜40℃、生育最適温度範囲は3
0〜37℃。生育のpH範囲はpH7〜11、生育最適pHは
pH10.5であった。
酸素に対する態度 好気性。
O−Fテスト(培地19) アルカリ性のため変色は判定できない。
好気状態でのみ生育する。
糖の利用性(培地20,+:生育する−:生育せず) 1.L−アラビノース+ 2.D−キシロース+ 3.D−グルコース+ 4.D−マンノース+ 5.D−フラクトース+ 6.D−ガラクトース+ 7.麦芽糖+ 8.ショ糖+ 9.乳糖+ 10.トレハロース+ 11.D−ソルビット+ 12.D−マンニット+ 13.イノシット− 14グリセリン+ 15デンプン+ 食塩含有培地に於ける生育(培地1を改変) 食塩濃度が7%で生育し、10%で生育しない。
カゼインの分解(培地21) 陽性。
G+C含量(Tm法) 本発明にかかる菌のDNAのG+C含量は、約37.6mo
%である。
以上の菌学的性質に関する検討に基づき、バージーズ・
マニュアル・オブ・システィマティック・バクテリオロ
ジー(Bergey’s Mannual of Systematic Bacteriolog
y)第2巻およびザ・ジーナス・バチルス(“The Genus
Bacillus”Ruth,E.Gorodon,Agriculture Handbook
No.427,Agricultural Research Service,U.S.Depar
tment of Agriculture WashingtonD.C.,(1973))
を参照し、比較検索した結果、本菌株は有胞子桿菌であ
るバチルス((Bacillus)属の一種であると認められ
る。しかし、本菌株は中性領域では生育できず、専らア
ルカリ領域で良好な生育を示すことから、最近、Horiko
siとAkiba(“Alkalophilic Microorganism”,Japan S
cientific Society Press (Tokyo),1982年刊)の主張し
ている、所謂好アルカリ性(Alkalophilic)細菌に属
し、従来の中性で生育するバチルス属細菌と区別され
る。
そして、本菌株の上記菌学的性質は、公知の好アルカリ
性バチルスのいずれとも一致しないので、これを新規菌
株と判断して、バチルス・エスピーKSM−520と命名
し、工業技術院微生物工業技術研究所に、微工研菌寄第
10483号(FERM P-10483)として寄託した。
本発明のアルカリセルラーゼは、例えば、上記の好アル
カリ性バチルス・エスピーKSM−520(FERM P-1048
3)及びこれより誘導された高力価の当該酵素生産性を
有する各種突然変異株を用いる発酵法により製造するこ
とができる。
上記の菌株を用いて本発明のアルカリセルラーゼを得る
には、適当な培地に該菌株を接種し、常法に従って培養
すれば良い。培養培地としては、資化し得る窒素源と炭
素源を適宜組み合わせて含有せしめたものが使用され
る。この炭素源及び窒素源については、特に制限はな
い。例えば、窒素源としては、硝安、硫安、塩安、リン
酸アンモニウム、硝酸ソーダ、コーングルテンミール、
大豆粉、コーンスチープリカー、カザミノ酸、酵母エキ
ス、フォーマメディア、イワシミール、肉エキス、ペプ
トン、ハイプロ、アジパワー、コーンソイビーンミー
ル、コーヒー粕、綿実油粕、カルチベーター、アジプロ
ン、ゼストなどが;また、炭素源としては、籾殻、麸、
濾紙、一般紙類、おが屑等の植物繊維質、廃糖蜜、転化
糖、CMC、アビセル、セルロース綿、キシラン、ペクチ
ン、リボース、アラビノース、キシロース、グルコー
ス、マンノース、フラクトース、ガラクトース、麦芽
糖、庶糖、乳糖、トレハロース、マンニット、ソルビッ
ト、グリセリン、澱粉、酢酸、クエン酸などが挙げられ
る。その他に、リン酸、Mg2+、Ca2+,Mn2+、Zn2+,C
o2+,Na+,K+などの無機塩や、必要であれば、無機、有
機微量栄養源を添加することもできる。
斯くして得られた培養物からの目的物質であるアルカリ
セルラーゼの採取及び精製は、一般の酵素の採取及び精
製の手段に準じて行うことができる。即ち、遠心分離又
は濾過等の通常の固液分離手段により菌体を培養物から
除去して粗酵素液を得ることができる。この粗酵素液
は、そのまま使用することもできるが、必要に応じて塩
析法、沈殿法、限外濾過法等の分離手段により粗酵素を
得、さらに公知の方法により精製結晶化して、精製酵素
として使用することも可能である。
次に、斯くして得られる本発明の提供する新規酵素、ア
ルカリセルラーゼK−520の酵素学的性質について説
明する。
なお酵素活性の測定は、以下の方法に従って行った。
(1)CMCアーゼ活性 2.5%CMC(サンローズAO1L.山陽国策パルプ社製)0.4m
、500mMグリシン緩衝液(pH9)0.2m、及び脱イ
オン水0.3mからなる基質溶液に酵素液0.1mを加え、
30℃で20分間反応させた。反応後、3,5−ジニト
ロ−サリチル酸(3,5−dinitro-salicylic acid(DN
S))法にて、還元糖の定量を行った。即ち、反応液1.0m
にDNS試薬1.0mを加え、5分間、100℃で加熱発
色させ、冷却後4.0mの脱イオン水を加えて希釈し、波
長535nmで比色定量した。酵素の力価は、1分間に1
μmoのグルコースに相当する還元糖を生成する酵素量
を1単位とした。
尚、用いた緩衝液は、次の通りである。
pH3〜8 マクイルバイン緩衝液 pH8〜11 グリシン−水酸化ナトリウム緩衝液 pH12〜13 塩化カリウム−水酸化ナトリウム緩衝液 (2)p−ニトロフェニルグリコシド及びp−ニトロフェ
ニルセロビオシド分解活性 0.8μmop−ニトロフェニルセロビオシド(シグマ社
製)又はp−ニトロフェニルグルコシド(シグマ社製)
と50μmoリン酸緩衝液(pH7.0)又は、100μmo
グリシン緩衝液(pH9)とを含有する反応液1.0m中
に適当量の酵素液を30℃で作用させた後、1MNa2CO3
を0.4m加え、遊離するp−ニトロフェノールを410
nmで比色定量した。酵素力価は、1分間に1μmoのp
−ニトロフェノールを遊離させる酵素量を1単位とし
た。
(3)アビセル、セルロース粉末、リン酸膨潤セルロー
ス、アルカリ膨潤セルロース及び濾紙分解活性 10mgアビセル(メルク社製)及び、100μmoグリ
シン緩衝液(pH9)を含有する反応液1.0m中に適当量
の酵素を加え、30℃で280rpmで振盪しながら反応
させた。反応後、DNS法にて還元糖の定量を行った。酵
素力価は、1分間に1μmoのグルコースに相当する還
元糖を生成する酵素量を1単位とした。
その他の活性も、上記の方法に準じて行った。基質とし
ては、東洋濾紙社製のセルロース粉末、セルラーゼ活性
検定用濾紙(東洋No.51−特)及び、富田等の方法Tom
ita,Y.et al.,:J.Ferment.Technol.,52,235,1974)
に従って処理したアルカリ膨潤セルロース、リン酸膨潤
セルロースを使用した。
(4)β−1,3−;1,4−グルカナーゼ、β−1,3
−グルカナーゼ活性 β−1,3−;1,4−グルカナーゼ、β−1,3−グ
ルカナーゼ活性は、基質としてリケナン(from Usnera
barubata,シグマ社製)及びラミナリン(from Laminar
ia digitata,シグマ社製)を用いて、(3)に準じて活性
を測定した。
(酵素学的性質) (1)作用 CMC、セルロース粉末、アビセル等の繊維素によく作用
し、これらを溶解せしめ、還元糖を生成する。
(2)基質特異性 本酵素の基質特異性の一例を第1表に示した。本酵素
は、CMCの他にも、ラミナリン、リケナン、濾紙、p−
ニトロフェニルグルコシド及びp−ニトロフェニルセロ
ビオシドに対して若干の活性を有していた。
(3)作用pH及び至適pH CMCに対する作用pH範囲は、3〜13.0と広範囲であり、
至適作用pHは、8.5〜9.5である。また、7.0〜11.0の範
囲に於いても至適pHに於ける活性の50%以上の相対活
性を有する(第1図)。
(4)pH安定性 それぞれのpHで30℃、1時間保持した後の残存活性を
測定し、pH安定性を調べた。その結果、pH6.0〜11.0の
範囲で極めて安定であり、pH5.0〜11.5に於いても約5
0%以上の活性を維持する(第2図)。
(5)作用温度及び至適温度 本酵素は、10〜75℃の広範囲で作用し、その至適温
度は、50℃である。又、35〜60℃の範囲に於いて
も至適温度での活性の50%以上を有する(第3図)。
(6)温度安定性 グリシン−NaOH緩衝液(pH9.0)中、各温度で10分間
加熱処理後の残存活性を測定した結果、本酵素は、40
℃でもほとんど失活せず、50℃に於いても約50%の
残存活性を有していた(第4図)。
(7)分子量 本酵素は、バイオゲルAO,5m(バイオラッド社製)を用
いたゲル濾過法によれば、約17±1万及び8.0±0.2万
にピークを有する。
(8)金属イオンの影響 各種金属イオン(Na+,K+,Ca2+,Cu2+,Co2+,Cd2+,M
n2+,Mg2+,Ba2+,Ni2+,Hg2+,Fe2+,Pb2+,Zn2+,Al
3+,Fe3+,)を活性測定時に共存させてその影響を検討
した結果、Hg2+、Cd2+、Pb2+(各1mM)の添加は、阻害
効果を与え、Co2+、Mn2+(1mM)の添加は、活性化効果
を与えた。
(9)界面活性の影響 本酵素は、0.05%の各種界面活性剤(例えば、LAS、A
S、ES、AOS、SAS、石鹸、ポリオキシエチレンカンダリ
ーアルキルエーテル)の酵素活性の阻害は認められなか
った。
(10)プロテアーゼの影響 洗剤用プロテアーゼ、例えば、API−21(昭和電
工)、マクサターゼ(IBIS)、サビナーゼ、アルカラー
ゼ、エスペラーゼ(ノボ)を活性測定時に共存(0.2AU/
)させ、その影響を調べたところ、何れのプロテアー
ゼに対しても強い耐性を有することが判った。
(11)キレート剤の影響 キレート剤であるEDTA、EGTA、トリポリリン酸ソーダ、
ゼオライト、クエン酸等を活性測定時に共存させ、その
影響を検討したが、阻害は認められなかった。
〔発明の効果〕
本発明のセルラーゼは、アルカリ側に至適pHを有し、広
いpH範囲に於いて安定な新規のアルカリセルラーゼであ
る。更に、本酵素は、界面活性剤、プロテアーゼ、キレ
ート剤等の洗浄剤配合成分によっても殆ど阻害を受け
ず、洗浄剤組成物の配合成分として有利に使用すること
ができるものである。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明する。
実施例1 栃木県那須群の土壌薬匙一杯(約0.5g)を滅菌生理食
塩水に懸濁し、80℃で10分間熱処理した。この熱処
理液の上清を適当に希釈して、分離用寒天培地(培地
A)に塗布した。次いで、これを30℃にて3日間培養
し、集落を形成させた。集落の周囲にCMCの溶解に基づ
く透明帯を形成するものを選出し、CMCアーゼ生産菌を
取得した。更に、取得菌を培地Bの液体培地に接種し、
30℃で3日間振盪培養した。培養後、遠心分離した上
清液について、CMCアーゼ活性をpH3〜13にて測定
し、アルカリセルラーゼ生産菌を選択した。
上述の方法により、本発明のKSM−520菌(FERM P-10
483)を取得することができた。
実施例2 実施例1で得たバチルス・エスピーKSM−520菌を実
施例1の液体培地Bに接種し、30℃で3日間振盪培養
した。培養後、菌体を遠心分離して除き、粗酵素液とし
た。更に、通常の方法に従って、エタノール乾燥粉末と
し、セルラーゼ酵素標品(第2表)を得ることが出来
た。
実施例3 実施例1の液体培地Bに於いて、CMCに代えてセロビオ
ースを1%、ポリペプトンに代えてCSLを5%添加した
培地に、KSM−520菌を接種し、30℃で2乃至3日
間振盪培養した。遠心分離上清についてCMCアーゼ活性
を測定した結果、3542U/のCMCアーゼ活性が得られ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のアルカリセルラーゼのCMCに対する
反応pHと相対活性との関係を示す図面、第2図は、CMC
に対する処理pHと残存活性との関係を示す図面、第3図
は、本発明のアルカリセルラーゼの反応温度と相対活性
との関係を示す図面、第4図は、処理温度と残存活性と
の関係を示す図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:07) (72)発明者 川合 修次 栃木県宇都宮市竹林町308 (72)発明者 伊藤 進 栃木県宇都宮市東峰町3441―64

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の物理化学的性質を有するアルカリセル
    ラーゼK-520。 (1)作用 カルボキシメチルセルロース(CMC)、セルロース、濾
    紙、アビセル等の繊維素によく作用し、これらを溶解せ
    しめ、還元糖を生成する。 (2)基質特異性 CMCの他にも、セルロース粉末、リン酸膨潤セルロー
    ス、アルカリ膨潤セルロース、アビセル、濾紙、p−ニ
    トロフェニルグルコシド及びp−ニトロフェニルセロビ
    オシドに対する活性を有する。 (3)作用pH及び至適pH CMCに対する作用pH範囲は3〜13.0である。至適pHは8.5
    〜9.5であり、7.0〜11.0の範囲においても至適pHに於け
    る活性の50%以上の相対活性を有する。 (4)pH安定性 CMCを基質とした場合、pH6.0〜11.0で極めて安定で失活
    せず、pH5〜11.5においても、約50%以上の活性を維持
    する。 (5)最適温度 CMCに対する作用温度は、10〜70℃の広範囲にわたり、
    その至適温度は、50℃である。又、35〜60℃の範囲に於
    いても、至適温度での活性の50%以上を有する。 (6)分子量 約17±1万及び8.0±0.2万(バイオゲルA0.5mを用い
    たゲル濾過法による)。 (7)金属イオンの影響 CMCを基質とした場合、Hg2+、Cd2+、Pb2+、により阻害
    され、Co2+、Mn2+により活性化される。 (8)界面活性剤の影響 CMCを基質とした場合、直鎖アルキルベンゼンスルホン
    酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルス
    ルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、二級アルカ
    ンスルホン酸塩、石鹸、ポリオキシエチレンセカンダリ
    ーアルキルエーテルは活性を殆ど阻害しない。 (9)プロテアーゼの影響 CMCを基質とした場合、プロテアーゼに対して耐性を有
    する。 (10)キレート剤の影響 CMCを基質とした場合、EDTA、EGTA、クエン酸、トリポ
    リリン酸ソーダ、ゼオライトは活性を阻害しない。
  2. 【請求項2】アルカリ培地で生育し、請求項1記載のア
    ルカリセルラーゼK−520を生産する能力を有し、微
    工研菌寄第10483号として寄託されたバチルス・エスピ
    ー KSM−520。
  3. 【請求項3】バチルス属に属するアルカリセルラーゼK
    −520生産菌を培養し、その培養物から請求項1記載
    のアルカリセルラーゼK−520を取得することを特徴
    とするアルカリセルラーゼK−520の製造法。
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