JPH0637288B2 - 複合酸化物前駆体の製造方法 - Google Patents

複合酸化物前駆体の製造方法

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JPH0637288B2
JPH0637288B2 JP1045341A JP4534189A JPH0637288B2 JP H0637288 B2 JPH0637288 B2 JP H0637288B2 JP 1045341 A JP1045341 A JP 1045341A JP 4534189 A JP4534189 A JP 4534189A JP H0637288 B2 JPH0637288 B2 JP H0637288B2
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俊巳 福井
雅彦 奥山
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株式会社コロイドリサーチ
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、均質な複合酸化物前駆体の製造方法に関し、
特に例えば、電子材料又は電子部品基板として用いられ
る複合酸化物セラミックスの原料となる複合酸化物前駆
体の製造方法に関する。
複合酸化物は、一般に各成分酸化物の粉体又はその前駆
体を混合、成形、焼成することにより製造されている。
この方法では物理的に均一に混合された各原料成分が焼
成により、固相反応を生じ、目的の複合酸化物となるも
のである。
しかし、この方法では固相反応の進行が緩慢で、組成が
均一になりにくく、それを改善しようとすると各原料成
分の粉度を微細化し、あるいは焼成温度を高くしなけれ
ばならず、非効率的である。また、焼成可能温度の狭い
場合には助剤の添加が必要であり、高純度の複合酸化物
を得ることが難しい。そこで、より成分が均一に分散
し、より微細な原料を出発物質とするために、湿式共沈
法が提案されている。
また、2種以上の金属アルコキシドを有機溶剤中に溶か
した後、加水分解することにより、均質で組成にずれの
少ない複合酸化物前駆体を得、それを焼成することによ
り比較的低温度で均質な複合酸化物を得ることができる
ことが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、各成分の粉末を混合して焼成する方法で
は粉末の微細化を十分に行うことは困難であり、かつ固
相反応のさいには各成分相互の完合な融合は困難であっ
て、得られるセラミックスは均質ではない。
湿式共沈法では、多成分を同時に共沈させるための条件
設定が難しく、結果として複合酸化物前駆体の組成が目
的の組成からずれ、最終製品であるセラミックスの特性
を悪くしてしまう。
金属アルコキシドを用いる方法では複合化する各々のア
ルコキシドの加水分解速度の差が大きい場合、各々の加
水分解生成物が別々に沈殿、ゲル化するために、均質な
複合酸化物前駆体を得ることが難しく、さらにアルコキ
シドの溶解度が低い場合には大量の溶剤を用いる必要が
あり、高濃度の金属アルコキシド溶液を得ることができ
ず、良質の複合酸化物前駆体を得難い。そこで、各々の
アルコキシドの加水分解速度を揃えるため、もしくはア
ルコキシドの溶解度を向上させるために様々な有機物の
添加が行われている。しかしながら、そのために用いる
有機物はアルコキシドの配位、又はキレート化合物の生
成により安定化及び溶解度の向上の作用を果たしている
ため、その有機物の強い結合が加水分解で生成した複合
酸化物前駆体中に残存し、それにより焼成時の残留炭素
の除去が難しくなる。
本発明の目的は、以上のような欠点を解決する複合酸化
物の前駆体の製造方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、シリコンアルコキシドを部分加水分解し、そ
れを、アルコールからなるか、もしくはアルコールを含
む有機溶剤中に溶解もしくは分散させたアルミニウムア
ルコキシドの溶液もしくは分散液中に加えて反応させ、
次いでアルカリ土類金属の金属片を混合反応させ、均一
溶液とした後、更に水を加えて加水分解、重合反応を行
い、均一ゾル、ゲルまたは粉末状の複合酸化物前駆体を
得ることを特徴とする複合酸化物前駆体の製造方法によ
って、上記の目的を達成した。
以下に、本発明を詳細に説明する。
シリコンアルコキシドとしては、炭素数が1〜4のもの
であれば特に限定されないが、原料のシリコンアルコキ
シド中の金属シリコンの含有量及び加水分解反応の制御
のしやすさを考えると、炭素数は2が最も好ましい。具
体的にはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン
などが用いられる。シリコンアルコキシドに水を加えて
部分加水分解させる。この部分加水分解時に用いる水の
量はシリコンアルコキシドの2モル倍以下が好ましい。
時にAl/Si≦1の場合Siと等モル、Al/Si>
1の場合Alと等モル以上且つ2モル以下が好ましい。
アルミニウムアルコキシドとしては、炭素数1〜4のも
のであればよい。アルミニウムアルコキシドの使用量
は、目的の酸化物の組成により決定されるが、特にAl
/Si>3ではAlとSiの複合化が難しいために3以
下とするのが好ましい。
有機溶剤としては、アルコール又はアルコールを含有す
るものが用いられるが、アルミニウムのアルコキシドが
可溶であるものに限られるわけではなく、反応生成物が
可溶であるものであればよい。アルコールとしてはメタ
ノール又はエタノールが好ましく、特にこれらはアルカ
リ土類金属との反応を行う上で好ましい。アルコールと
併用する有機溶剤としては、アルミニウムアルコキシド
が可溶であり、且つアルカリ土類金属と反応しないもの
がよく、例えばトルエン、キシレン、ヘキサンなどが用
いられる。
前記のシリコンアルコキシドを部分加水分解したもの
を、アルコールからなるか、もしくはアルコールを含む
有機溶剤中に溶解もしくは分散させたアルミニウムアル
コキシドの溶液もしくは分散液中に加えて反応させる。
反応温度は、有機溶剤の還流温度とする。反応時間は、
Al/Si比により変わり、透明な反応溶液が得られる
までとする。
その反応生成物にアルカリ土類金属の金属片、例えば削
り片などを加えて混合し、還流温度で反応させる。用い
るアルカリ土類金属及びその添加量は、目的とする複合
酸化物の組成に従って決められる。反応は、アルカリ土
類金属が有機溶剤中のアルコールと反応し、アルコキシ
ドとなり、溶液中に存在するアルミニウムと錯体を形成
し、溶剤中に取り込まれ安定化させるまで続けられる。
反応が終了した液は均一溶液となる。
この均一溶液に水を加えて加水分解し、重合反応を行わ
せる。加水分解に用いる水の量及び前記均一溶液中の有
機溶剤の量を変えることにより粘性ゾル、ゲル又は微粉
末を得ることができる。水を多く用いるとゲルが得ら
れ、さらに有機溶剤量も多くすると微粉末が生成する。
また水の添加量を少なくし、さらに反応後有機溶剤を除
くことにより粘性ゾルが生成する。
本発明により得られる複合酸化物前駆体は、アルカリ土
類金属を含むアルミノケイ酸系複合酸化物前駆体であっ
て、これをコーティング、シート化の後、焼成すること
により電子材料又は電子部品基板として用いられる複合
酸化物セラミックスを製造することができる。
〔作 用〕
本発明においては、部分加水分解したシリコンアルコキ
シドをアルミニウムアルコキシドの溶液もしくは分散液
中に加えて反応させたさいには、アルミニウムアルコキ
シドは部分加水分解して得られたシラノールと反応し、
アルミノシリケートエステルを生成し安定化されると考
えられる。
また、その反応生成物にアルカリ土類金属の金属片を混
合反応させたさいには、アルカリ土類金属は有機溶剤中
のアルコールと反応しアルコキシドとなり溶液中に存在
するアルミニウムアルコキシド末端と錯体と形成し、溶
剤中に取り込まれて安定化される。特にマグネシウムを
用いた場合、触媒としてI2やHgCl2を使用するこ
となく反応が進行する。
アルカリ土類金属を金属の形でなく、アルコキシドとし
て用いた場合には、多量のアルコールを用いるか、又は
マグネシウムアルコキシドの場合についてはプロピレン
グルコールや2−エトキシエタノール等の有機溶剤を添
加しないと均一な溶液を得ることができない。また、ア
ルカリ土類金属のアルコキシドは不安定であって、所定
の組成をもつ複合酸化物前駆体が得がたい。
以上のことにより、均質な且つ高濃度の複合酸化物前駆
体の合成が可能となった。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。但し、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 テトラエトキシシラン52.9gをエタノール125m
lに溶かした後、1N・HCl2.5mlと水1.1m
lを加え、室温で加水分解を行わせて部分加水分解を生
ぜしめた後、エタノール100mlに懸濁したトリ−s
ec−ブトキシアルミニウム49.3gを加え還流を行
った。金属マグネシウム2.4gを上記の反応溶液に加
え、さらに還流を行った。得られた透明溶液に水22.
5mlを加え、加水分解させて透明ゾルを得、さらにこ
れを60℃で放置することにより透明ゲルを得た。これ
を乾燥後、1000℃で5時間焼成することにより白色
のコーディエライト磁器を得た。X線回析によりα−コ
ーディエライト単相であることを確認した。
実施例2 テトラエトキシシラン52.9gをエタノール125m
lに溶かした後、1N・HCl2.5mlと水1.1m
lを加え、室温で加水分解を行わせて部分加水分解を生
ぜしめた後、エタノール100mlに懸濁したトリ−s
ec−ブトキシアルミニウム49.3gを加え還流を行
った。金属マグネシウム2.4gを上記の反応溶液に加
えさらに還流を行った。得られた透明溶液を水1のエ
タノールで希釈した後、水90mlを加え室温で放置す
ることにより平均粒径0.2μの微粒子を得た。500
kgf/cm2で直径10mm、厚さ1mmのペレットとした
後、1000℃で5時間焼成することにより相対密度9
8%の白色のコーディエライト磁器を得た。X線回析に
よりα−コーディエライト単相であることを確認した。
また、内部に残留炭素は認められなかった。
比較例1 テトラエトキシシラン52.9gをエタノール125m
lに溶かした後、1N・HCl2.5mlと水1.1m
lを加え室温で加水分解を行った後、エタノール100
mlに懸濁したトリ−sec−ブトキシアルミニウム4
9.3gを加え環流を行った。マグネシウム−ジ−no
l−プロポキシド14.3gとエタノール50mlを上
記の溶液に加え、さらに還流を行ったが透明な溶液を得
ることはできなかった。
比較例2 テトラエトキシシラン52.9gをエタノール125m
lに溶かした後、1N・HCl2.5mlと水1.1m
lを加え室温で加水分解を行った後、エタノール100
mlに懸濁したトリ−sec−ブトキシアルミニウム4
9.3gに加え還流を行った。マグネシウム−ジ−no
l−プロポキシド14.3gをプロピレングリコール5
0mlに溶かし、これに上記の溶液を加えさらに還流を
行った。得られた透明溶液を水1のエタノールで希釈
した後、水90mlを加え室温で放置することにより平
均粒径0.6μの微粒子を得た。500kgf/cm2で直
径10mm、厚さ1mmのペレットとした後、1000℃で
5時間焼成を行ったが、ペレット内部に残留炭素が認め
られた。
〔発明の効果〕
本発明によれば、均質で且つ金属濃度が高い複合酸化物
前駆体を得ることができる。そして、本発明により得ら
れた複合酸化物前駆体は、必要によりゲル化後、あるい
は粉末化した後、これを焼成することにより、均一な多
成分系の複合酸化物前駆体を得るために有機物を添加す
る方法でつくられたものに比べて残存炭素がきわめて少
なく、従来よりも低い温度で組成にずれのない、組織の
均一な高純度の複合酸化物を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコンアルコキシドを部分加水分解し、
    それを、アルコールからなるか、もしくはアルコールを
    含む有機溶媒中に溶解もしくは分散させたアルミニウム
    アルコキシドの溶液もしくは分散液中に加えて反応さ
    せ、次いでアルカリ土類金属の金属片を混合反応させ、
    均一溶液とした後、更に水を加えて加水分解、重合反応
    を行い、均一ゾル、ゲルまたは粉末状の複合酸化物前駆
    体を得ることを特徴とする複合酸化物前駆体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】シリコンアルコキシドとアルミニウムアル
    コキシドとのAl/Siの比が3以下であり、アルコー
    ルがメタノール又はエタノールであり、アルカリ土類金
    属がマグネシウムであることを特徴とする請求項(1)
    記載の複合酸化物前駆体の製造方法。
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