JPH0637682B2 - 潤滑性に優れた耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末成形体およびその製造方法 - Google Patents
潤滑性に優れた耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末成形体およびその製造方法Info
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- JPH0637682B2 JPH0637682B2 JP63107899A JP10789988A JPH0637682B2 JP H0637682 B2 JPH0637682 B2 JP H0637682B2 JP 63107899 A JP63107899 A JP 63107899A JP 10789988 A JP10789988 A JP 10789988A JP H0637682 B2 JPH0637682 B2 JP H0637682B2
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、内燃機関のシリンダーライナーや、ピストン
の耐摩環のような部品に適する固体潤滑剤分散耐熱型高
Siアルミニウム合金粉末成形体及びその製造方法に関す
るものである。
の耐摩環のような部品に適する固体潤滑剤分散耐熱型高
Siアルミニウム合金粉末成形体及びその製造方法に関す
るものである。
自動車用エンジンのシリンダーブロックを鋳鉄からアル
ミニウム合金鋳物に置換すると軽量化の効果は大きい
が、その場合でもピストンリングやピストンと摺動する
内周側はアルミニウム合金鋳物では耐摩耗性が不充分な
ために、片状黒鉛鋳鉄材から成るシリンダーライナーを
鋳ぐるんで使用している。このシリンダーライナーをア
ルミニウム合金にすると一段と軽量化の効果があがる他
に、熱伝導率が鋳鉄よりも良いことと、鋳鉄よりも熱膨
張係数が大きく、シリンダーブロックのアルミ合金鋳物
の熱膨張係数に近いので、運転時の昇温した状態でもラ
イナーとブロックの密着性が良いことから放熱性の良い
エンジンとなり、ライナーの内壁温度が低下することか
ら潤滑油の寿命を長くすることが出来たり、低粘度の潤
滑油の使用が可能となり燃費の向上も可能になる等の効
果が期待されている。
ミニウム合金鋳物に置換すると軽量化の効果は大きい
が、その場合でもピストンリングやピストンと摺動する
内周側はアルミニウム合金鋳物では耐摩耗性が不充分な
ために、片状黒鉛鋳鉄材から成るシリンダーライナーを
鋳ぐるんで使用している。このシリンダーライナーをア
ルミニウム合金にすると一段と軽量化の効果があがる他
に、熱伝導率が鋳鉄よりも良いことと、鋳鉄よりも熱膨
張係数が大きく、シリンダーブロックのアルミ合金鋳物
の熱膨張係数に近いので、運転時の昇温した状態でもラ
イナーとブロックの密着性が良いことから放熱性の良い
エンジンとなり、ライナーの内壁温度が低下することか
ら潤滑油の寿命を長くすることが出来たり、低粘度の潤
滑油の使用が可能となり燃費の向上も可能になる等の効
果が期待されている。
又、高Siアルミニウム合金は鋳鉄に比べて熱膨張係数が
大きいのでアルミニウム合金のピストンとの間のクリア
ランスを小さく設定出来る可能性があり、ピストンとの
間のクリアランスを小さくすると、燃費の向上の他に潤
滑油の消費量を押えることが出来る。又、高Siアルミニ
ウム合金は、摩擦係数が低いために、ピストンリングと
の間のフリクションロスが低減されることからも燃費の
向上が期待される。
大きいのでアルミニウム合金のピストンとの間のクリア
ランスを小さく設定出来る可能性があり、ピストンとの
間のクリアランスを小さくすると、燃費の向上の他に潤
滑油の消費量を押えることが出来る。又、高Siアルミニ
ウム合金は、摩擦係数が低いために、ピストンリングと
の間のフリクションロスが低減されることからも燃費の
向上が期待される。
又、ピストンの耐摩環はアルミニウム合金製ピストンの
頭部に低い圧縮リングのセットされる部分の摩耗対策と
して熱膨張係数がピストンのアルミニウム合金の熱膨張
係数に近いニレジスト鋳鉄が鋳ぐるまれて使用されてい
る。ピストンの耐摩環も軽量化出来れば燃費は一層向上
することが期待される。
頭部に低い圧縮リングのセットされる部分の摩耗対策と
して熱膨張係数がピストンのアルミニウム合金の熱膨張
係数に近いニレジスト鋳鉄が鋳ぐるまれて使用されてい
る。ピストンの耐摩環も軽量化出来れば燃費は一層向上
することが期待される。
このようにシリンダーライナーや耐摩環にアルミニウム
合金を使用することの長所は多いが、従来の公知のアル
ミニウム合金では高温における強度が充分でなくこのよ
うな鋳ぐるみ用部材としては不充分である。
合金を使用することの長所は多いが、従来の公知のアル
ミニウム合金では高温における強度が充分でなくこのよ
うな鋳ぐるみ用部材としては不充分である。
すなわち20.0Si− 4.0Cu− 0.8Mg− 0.5Ni−Al残の組
成を有するアルミニウム合金粉末押出し材をシリンダー
ライナー(外径73mm、内径65mm、高さ 105mm)としてA
DC−12合金のシリンダーブロック(重量 3.4kg)に溶
湯温度 675℃で、ダイキャスト法で鋳ぐるむテストを行
った結果、鋳ぐるみ前にT6処理によって硬度がHRB80
であったものがHRB40程度に軟化してしまった。従っ
て、このアルミニウム合金粉末成形体は鋳ぐるみ用シリ
ンダーライナーとしては使用出来ないと判断される。
成を有するアルミニウム合金粉末押出し材をシリンダー
ライナー(外径73mm、内径65mm、高さ 105mm)としてA
DC−12合金のシリンダーブロック(重量 3.4kg)に溶
湯温度 675℃で、ダイキャスト法で鋳ぐるむテストを行
った結果、鋳ぐるみ前にT6処理によって硬度がHRB80
であったものがHRB40程度に軟化してしまった。従っ
て、このアルミニウム合金粉末成形体は鋳ぐるみ用シリ
ンダーライナーとしては使用出来ないと判断される。
鋳ぐるみはダイキャスト法や低圧鋳造法によるが、ライ
ナーはコスト面からもできるだけ薄肉とすることが望ま
しい。しかしながら薄肉化していくと鋳ぐるみ時のライ
ナー搬送工程や、位置決め時に加わる機械的応力により
変化しやすくなるので、高温度においても高剛性(高硬
度)であることが必要である。
ナーはコスト面からもできるだけ薄肉とすることが望ま
しい。しかしながら薄肉化していくと鋳ぐるみ時のライ
ナー搬送工程や、位置決め時に加わる機械的応力により
変化しやすくなるので、高温度においても高剛性(高硬
度)であることが必要である。
また、シリンダーライナーや耐摩環のような摺動部材で
は、摺動する相手面を傷つけないこと、相手面を摩耗さ
せないことも重要である。これらの目的を達成するた
め、Al−Si系合金粉末と炭素粉末とを混合し、熱間押
出成形する方法(特公昭48-9686 )や、Al−Si系合金
粉末黒鉛、 SiC、Sn等を添加して熱間押出し中空物体を
得る方法(特開昭52-109415 )などが提案されており、
自己潤滑性を備えたアルミニウム合金材料が知られてい
る。しかしながら従来知られているこれら材料では高温
特性に優れたものは見当らず、鋳ぐるみ用シリンダーラ
イナー材としては使用不可能である。
は、摺動する相手面を傷つけないこと、相手面を摩耗さ
せないことも重要である。これらの目的を達成するた
め、Al−Si系合金粉末と炭素粉末とを混合し、熱間押
出成形する方法(特公昭48-9686 )や、Al−Si系合金
粉末黒鉛、 SiC、Sn等を添加して熱間押出し中空物体を
得る方法(特開昭52-109415 )などが提案されており、
自己潤滑性を備えたアルミニウム合金材料が知られてい
る。しかしながら従来知られているこれら材料では高温
特性に優れたものは見当らず、鋳ぐるみ用シリンダーラ
イナー材としては使用不可能である。
本発明はこれらの難点を解消するためなされたものであ
り、高温における強度、耐摩耗性、耐焼付性に優れ、か
つ高温における自己潤滑性をも兼ね備えたアルミニウム
合金粉末成形体を提供することを目的としている。
り、高温における強度、耐摩耗性、耐焼付性に優れ、か
つ高温における自己潤滑性をも兼ね備えたアルミニウム
合金粉末成形体を提供することを目的としている。
本発明者らはすでに鋳ぐるみ時の熱負荷に対しても軟化
することがなく、更に使用時に負荷される温度に於ても
軟化せず、耐摩耗性、耐焼付性にすぐれたアルミニウム
合金粉末成形体として、高Siアルミニウム合金にNiを多
量に添加した合金粉末の形成体を提案している(特願昭
57-119901)。本発明はその改良になり、先願のものに
高温でも安定な固体潤滑剤を 0.2〜5.0 %含有させて摺
動特性を更に高めたものである。
することがなく、更に使用時に負荷される温度に於ても
軟化せず、耐摩耗性、耐焼付性にすぐれたアルミニウム
合金粉末成形体として、高Siアルミニウム合金にNiを多
量に添加した合金粉末の形成体を提案している(特願昭
57-119901)。本発明はその改良になり、先願のものに
高温でも安定な固体潤滑剤を 0.2〜5.0 %含有させて摺
動特性を更に高めたものである。
本発明のアルミニウム合金粉末成形体は重量比でSi10.0
〜30.0%と、Ni 5.0〜15.0%と固体潤滑剤 0.2〜5.0 %
含み、残部がAlから成る組成を有し、Si結晶粒の大き
さが15μm以下、金属間化合物の大きさが20μm以下に
微細化分散していることを特徴とする。
〜30.0%と、Ni 5.0〜15.0%と固体潤滑剤 0.2〜5.0 %
含み、残部がAlから成る組成を有し、Si結晶粒の大き
さが15μm以下、金属間化合物の大きさが20μm以下に
微細化分散していることを特徴とする。
さらに第二の発明はSi10.0〜30.0%と、Ni 5.0〜15.0%
を含むアルミニウム合金溶湯を分散急冷凝固させ、得ら
れた合金粉末に固体潤滑剤を添加混合したのち熱間押出
することを要旨とする。Si結晶粒および金属間化合物が
微細に分散した組織を有する合金粉末成形体を得るもの
である。
を含むアルミニウム合金溶湯を分散急冷凝固させ、得ら
れた合金粉末に固体潤滑剤を添加混合したのち熱間押出
することを要旨とする。Si結晶粒および金属間化合物が
微細に分散した組織を有する合金粉末成形体を得るもの
である。
以下本発明をさらに詳細に説明する。
まず、本発明による合金成形体の各成分の限定理由につ
いて説明する。
いて説明する。
Siは10%以下では分散量が少く、耐熱耐摩耗性におよぼ
す効果が不充分である。Si10%近傍の亜共晶域では初晶
Siは晶出せず、微細な共晶組織を有するものとなる。Si
の添加量が増すとともにSiが初晶として晶出するように
なり、耐熱性、耐摩耗性も向上してくる。しかしながら
Siが30%を越えると後述する本発明の製造方法の骨子で
ある分散急冷凝固法によって粉末にしても、粗大な初晶
Siが消失しなくなる。
す効果が不充分である。Si10%近傍の亜共晶域では初晶
Siは晶出せず、微細な共晶組織を有するものとなる。Si
の添加量が増すとともにSiが初晶として晶出するように
なり、耐熱性、耐摩耗性も向上してくる。しかしながら
Siが30%を越えると後述する本発明の製造方法の骨子で
ある分散急冷凝固法によって粉末にしても、粗大な初晶
Siが消失しなくなる。
粗大な初晶Si組織を有するアルミニウム合金粉末は押出
成形加工して使用するに際しては、粉体の圧縮性を著し
く悪化させ圧粉体を造りにくくするほか、熱間押出にお
いても変形抵抗が大きくなり、大きな押出力を必要と
し、押出ダイスを摩耗させて寿命を著しく短縮させる難
点がある。このような製造上の問題の他に、材質特性に
おいても鋳造材の場合と同様な難点があり、シリンダー
ライナー材としては不適当なものとなるので、粗大な初
晶Siの晶出は避けなければならない。またアルミニウム
合金製シリンダーライナーに鋳ぐるまれてシリンダーラ
イナーとして使用する場合、Siの添加量と共に熱膨張係
数が小さくなり、Siが30%を越えるとシリンダーブロッ
ク材との密着性が悪くなったり、ピストンとのクリアラ
ンスを大きくする必要性が生じてくる。
成形加工して使用するに際しては、粉体の圧縮性を著し
く悪化させ圧粉体を造りにくくするほか、熱間押出にお
いても変形抵抗が大きくなり、大きな押出力を必要と
し、押出ダイスを摩耗させて寿命を著しく短縮させる難
点がある。このような製造上の問題の他に、材質特性に
おいても鋳造材の場合と同様な難点があり、シリンダー
ライナー材としては不適当なものとなるので、粗大な初
晶Siの晶出は避けなければならない。またアルミニウム
合金製シリンダーライナーに鋳ぐるまれてシリンダーラ
イナーとして使用する場合、Siの添加量と共に熱膨張係
数が小さくなり、Siが30%を越えるとシリンダーブロッ
ク材との密着性が悪くなったり、ピストンとのクリアラ
ンスを大きくする必要性が生じてくる。
従ってSiの添加量は10.0〜30.0%、好ましくは15.0〜2
5.0%とするのが良い。
5.0%とするのが良い。
Niは本発明合金粉末成形体においては重要な成分であ
る。Ni添加の効果は高温強度と耐摩耗性の改善にある。
過共晶合金中にNiを添加するとNi−Al金属間化合物が
析出し、本発明の製造法の骨子である分散急冷凝固法に
よる合金粉末においては棒状の組織として存在して、後
の熱間押出工程によって分断され微細にマトリックス中
に分散する。この化合物は高温においても安定でかつ成
長し難く、長時間高温保持しても強度の低下は起こさな
い。従って鋳ぐるみ用シリンダーライナーのように高温
にさらされた後も硬度の低下が少なく、耐摩耗性を保持
することが可能となる。
る。Ni添加の効果は高温強度と耐摩耗性の改善にある。
過共晶合金中にNiを添加するとNi−Al金属間化合物が
析出し、本発明の製造法の骨子である分散急冷凝固法に
よる合金粉末においては棒状の組織として存在して、後
の熱間押出工程によって分断され微細にマトリックス中
に分散する。この化合物は高温においても安定でかつ成
長し難く、長時間高温保持しても強度の低下は起こさな
い。従って鋳ぐるみ用シリンダーライナーのように高温
にさらされた後も硬度の低下が少なく、耐摩耗性を保持
することが可能となる。
Ni添加量は 5%以下では顕著な効果が認められず、15%
以上となるとマトリックス中のSiの溶解度が低くなり、
過剰のSiが初晶となって多量に晶出する。また、合金の
溶解温度が高くなり溶湯の酸化が進むので特別の酸化防
止策を必要とし経済的でない。また析出する金属間化合
物が粗大となり、後の熱間押出加工によっても、分断さ
れにくくなるばかりでなく、押出性をも阻害する結果と
なる。Ni添加量は 5.0〜15.0%の範囲において従来にな
い効果を発揮することが認められた。このようにNiを多
量に添加して析出するNiを含む金属間化合物を利用して
合金の強度、特に高温における強度を改善し、この金属
間化合物を分断微細化して耐摩耗性を向上させるという
新規な効果をもたらすもんである。
以上となるとマトリックス中のSiの溶解度が低くなり、
過剰のSiが初晶となって多量に晶出する。また、合金の
溶解温度が高くなり溶湯の酸化が進むので特別の酸化防
止策を必要とし経済的でない。また析出する金属間化合
物が粗大となり、後の熱間押出加工によっても、分断さ
れにくくなるばかりでなく、押出性をも阻害する結果と
なる。Ni添加量は 5.0〜15.0%の範囲において従来にな
い効果を発揮することが認められた。このようにNiを多
量に添加して析出するNiを含む金属間化合物を利用して
合金の強度、特に高温における強度を改善し、この金属
間化合物を分断微細化して耐摩耗性を向上させるという
新規な効果をもたらすもんである。
さらに本発明においては黒鉛、二硫化モリブデン、窒化
硼素から選ばれた固体潤滑剤を 0.2〜5.0 %添加するこ
とを特徴としている。上記の固体潤滑剤は自己潤滑性を
付与する役割を有し、高温においても安定で潤滑性を保
持しているので、シリンダーライナーやピストンの耐摩
環のような部材に適している。これらの固体潤滑剤はア
ルミニウム合金成形体の基材中に分散して存在すること
により、油溜りとしての作用効果のほかに、油膜切れを
起こすような激しい摺動条件において、固体潤滑剤とし
て作用し焼付を防ぐ効果を有する。
硼素から選ばれた固体潤滑剤を 0.2〜5.0 %添加するこ
とを特徴としている。上記の固体潤滑剤は自己潤滑性を
付与する役割を有し、高温においても安定で潤滑性を保
持しているので、シリンダーライナーやピストンの耐摩
環のような部材に適している。これらの固体潤滑剤はア
ルミニウム合金成形体の基材中に分散して存在すること
により、油溜りとしての作用効果のほかに、油膜切れを
起こすような激しい摺動条件において、固体潤滑剤とし
て作用し焼付を防ぐ効果を有する。
しかし、基材強度が弱い場合には摺動による発熱とそれ
に伴う材料強度の低下のために、摺動面の基材が塑性流
動を起こして、摺動面に開口する形で存在している固体
潤滑剤の部分をおおってしまう。したがって高温強度や
硬度の高い基材との組合せによりすぐれた効果を発揮す
るものとなる。
に伴う材料強度の低下のために、摺動面の基材が塑性流
動を起こして、摺動面に開口する形で存在している固体
潤滑剤の部分をおおってしまう。したがって高温強度や
硬度の高い基材との組合せによりすぐれた効果を発揮す
るものとなる。
固体潤滑剤の添加量は 0.2%以下では摺動特性に与える
効果が認められず、他方 5.0%を越えると熱間押出時に
押出材にクラックが生じて健全な材料が得られない。上
記3種類の固体潤滑剤の作用効果は、ほぼ同等である
が、シリンダーライナーの使用温度によって種類を選択
する。すなわち上記3種類の固体潤滑剤の熱的安定性は
二硫化モリブデンが最も低く、窒化硼素が最も高温まで
安定である。
効果が認められず、他方 5.0%を越えると熱間押出時に
押出材にクラックが生じて健全な材料が得られない。上
記3種類の固体潤滑剤の作用効果は、ほぼ同等である
が、シリンダーライナーの使用温度によって種類を選択
する。すなわち上記3種類の固体潤滑剤の熱的安定性は
二硫化モリブデンが最も低く、窒化硼素が最も高温まで
安定である。
本発明による合金粉末成形体は必要に応じて 0.5〜5.0
のCuおよび 0.2〜3.0 %のMgを添加することができる。
CuやMgはアルミニウム合金に時効硬化性を付与して材質
を強化する成分として知られている。本発明においても
溶体化処理温度での固溶限度内の前記範囲内でCuおよび
Mgを添加すると材質強化に有効である。
のCuおよび 0.2〜3.0 %のMgを添加することができる。
CuやMgはアルミニウム合金に時効硬化性を付与して材質
を強化する成分として知られている。本発明においても
溶体化処理温度での固溶限度内の前記範囲内でCuおよび
Mgを添加すると材質強化に有効である。
また、本発明合金粉末成形体においてはさらにFe、Mn、
Ti、Cr、V、Zr、Mo、Co等を合金粉末を得る過程で添加
して高温強度を改善することも可能である。
Ti、Cr、V、Zr、Mo、Co等を合金粉末を得る過程で添加
して高温強度を改善することも可能である。
Si結晶粒の大きさを15μm以下としたのは、従来の成形
品よりも延性が良くなり、被削性も改善されるので機械
加工が容易となり、加工中にビビリやムシレが発生しに
くくするためである。また、Siの微細結晶により耐摩耗
性が向上し、摩擦係数が低下するのでシリンダーライナ
ー等に適したものとなるためである。
品よりも延性が良くなり、被削性も改善されるので機械
加工が容易となり、加工中にビビリやムシレが発生しに
くくするためである。また、Siの微細結晶により耐摩耗
性が向上し、摩擦係数が低下するのでシリンダーライナ
ー等に適したものとなるためである。
Al3Ni 等のNiを含む金属間化合物の大きさを実質的に
5μm以下で、大きなものでも20μm以下に微細かつ均
一に分散させることにより、高温強度と耐摩耗性が著し
く改善されたものとなる。
5μm以下で、大きなものでも20μm以下に微細かつ均
一に分散させることにより、高温強度と耐摩耗性が著し
く改善されたものとなる。
本発明によるアルミニウム合金粉末成形体は従来品に比
較して高温強度が著しく改善されており、耐摩耗性、耐
焼付性にも優れたものである。さらに、本発明品は摩擦
係数が小さく自己潤滑性にも優れているので、特に内燃
機関のシリンダーライナーのような高温で使用され、か
つ耐摩耗性、耐焼付性、自己潤滑性が要求される部材と
して最適なものである。
較して高温強度が著しく改善されており、耐摩耗性、耐
焼付性にも優れたものである。さらに、本発明品は摩擦
係数が小さく自己潤滑性にも優れているので、特に内燃
機関のシリンダーライナーのような高温で使用され、か
つ耐摩耗性、耐焼付性、自己潤滑性が要求される部材と
して最適なものである。
本発明によるアルミニウム合金粉末成形体は次に述べる
方法によって得られるものである。
方法によって得られるものである。
本発明の第二は、第一発明のアルミニウム合金粉末成形
体の製造方法に関するものであり、その要旨とするとこ
ろはNiを含む高Siアルミニウム合金溶湯を分散急冷凝固
させ得られた合金粉末に固体潤滑剤を添加混合したの
ち、熱間押出成形することにある。
体の製造方法に関するものであり、その要旨とするとこ
ろはNiを含む高Siアルミニウム合金溶湯を分散急冷凝固
させ得られた合金粉末に固体潤滑剤を添加混合したの
ち、熱間押出成形することにある。
合金溶湯を分散急冷凝固させるには、Si、Ni、Cu、Mg等
の合金元素を過飽和に固溶させるとともに、初晶Siや金
属間化合物相を微細化するためである。分散急冷凝固さ
せる方法としては、アトマイズ法、遠心微粉化法等既知
の金属粉末製造方法が利用できる。これらの方法による
粉末粒径を 0.5mm以下に微細化し急冷凝固させれば満足
する組織の合金粉末が得られる。
の合金元素を過飽和に固溶させるとともに、初晶Siや金
属間化合物相を微細化するためである。分散急冷凝固さ
せる方法としては、アトマイズ法、遠心微粉化法等既知
の金属粉末製造方法が利用できる。これらの方法による
粉末粒径を 0.5mm以下に微細化し急冷凝固させれば満足
する組織の合金粉末が得られる。
次に前記合金粉末に黒鉛、二硫化モリブデン、窒化硼素
のうちから選ばれた固体潤滑剤を重量化で 0.2〜5.0 %
添加し混合する。前記固体潤滑剤はアルミニウム合金に
対して溶解度がなく、またアルミニウム合金との濡れ性
が悪いので溶湯段階で均一に分布させるのは著しく困難
である。したがって粉末段階で固体潤滑剤を添加混合
し、さらに後続の熱間押出工程を利用して均一に分散さ
せるのがきわめて有効である。固体潤滑剤は50μm以下
の微粉末にして添加するのが良い。混合はアルミニウム
合金粉末の酸化を防止するため、不活性雰囲気中で攪拌
混合する。
のうちから選ばれた固体潤滑剤を重量化で 0.2〜5.0 %
添加し混合する。前記固体潤滑剤はアルミニウム合金に
対して溶解度がなく、またアルミニウム合金との濡れ性
が悪いので溶湯段階で均一に分布させるのは著しく困難
である。したがって粉末段階で固体潤滑剤を添加混合
し、さらに後続の熱間押出工程を利用して均一に分散さ
せるのがきわめて有効である。固体潤滑剤は50μm以下
の微粉末にして添加するのが良い。混合はアルミニウム
合金粉末の酸化を防止するため、不活性雰囲気中で攪拌
混合する。
次に該混合粉末を利用して熱間押出により成形対に加工
する。熱間押出はアルミニウム合金粒子を強固な結合体
に仕上げるばかりでなく、アルミニウム合金粒子と固体
潤滑剤粒子とを圧着して強固に結合させ、さらには合金
粉末中に晶出している初晶Si、共晶、金属間化合物の結
晶粒を微細化し、材料の機械的特性を改善するための必
須要件である。
する。熱間押出はアルミニウム合金粒子を強固な結合体
に仕上げるばかりでなく、アルミニウム合金粒子と固体
潤滑剤粒子とを圧着して強固に結合させ、さらには合金
粉末中に晶出している初晶Si、共晶、金属間化合物の結
晶粒を微細化し、材料の機械的特性を改善するための必
須要件である。
熱間押出に先だって圧粉体を準備すると作業上都合が良
い。圧粉体の製造は合金粉末を温度 200〜350 ℃程度の
温度域でおこなう。 350℃を越えると酸化が著しくなる
ので窒素ガスやアルゴンのような非酸化性雰囲気中でお
こなうのが望ましい。成形圧力は 0.5〜3 ton /cm2
程度でおこない、圧粉体密度は真密度比70%以上とする
のが圧粉体のハンドリング上望ましい。
い。圧粉体の製造は合金粉末を温度 200〜350 ℃程度の
温度域でおこなう。 350℃を越えると酸化が著しくなる
ので窒素ガスやアルゴンのような非酸化性雰囲気中でお
こなうのが望ましい。成形圧力は 0.5〜3 ton /cm2
程度でおこない、圧粉体密度は真密度比70%以上とする
のが圧粉体のハンドリング上望ましい。
熱間押出は 350℃以上の温度、好ましくは 400〜470 ℃
の温度領域でおこなう。これは圧粉体の加工を容易にす
ると同時に粒子間の結合を促進させて強固な成形体とす
るためである。さらには過飽和固溶分の元素を微細分散
させるとともに、初晶Siや金属間化合物の棒状組織を分
断して微細化し、成形体の強度と摩擦特性を改善するた
めである。熱間押出は圧粉体を大気中または非酸化性雰
囲気中で予熱し、ほぼ同温度のコンテナー中に挿入して
おこなう。押出比は10以上が好ましい。押出比が10未満
だと押出材中に空隙が残存し、また粉末相互間の拡散接
合や棒状金属間化合物の分断効果が不充分なために、強
度や靭性の高い材料が得られないためである。
の温度領域でおこなう。これは圧粉体の加工を容易にす
ると同時に粒子間の結合を促進させて強固な成形体とす
るためである。さらには過飽和固溶分の元素を微細分散
させるとともに、初晶Siや金属間化合物の棒状組織を分
断して微細化し、成形体の強度と摩擦特性を改善するた
めである。熱間押出は圧粉体を大気中または非酸化性雰
囲気中で予熱し、ほぼ同温度のコンテナー中に挿入して
おこなう。押出比は10以上が好ましい。押出比が10未満
だと押出材中に空隙が残存し、また粉末相互間の拡散接
合や棒状金属間化合物の分断効果が不充分なために、強
度や靭性の高い材料が得られないためである。
本発明の方法によればSi初晶、共晶、金属間化合物、固
体潤滑剤のいずれをもきわめて微細に均一分散させるこ
とが可能となり、特に材料の耐熱性、耐摩耗性と潤滑特
性に優れた部材を容易に得ることが可能となる。また、
本発明により得られた合金粉末成形体に安定化熱処理を
ほどこし、材料特性をさらに改善することも何らさしつ
かえない。
体潤滑剤のいずれをもきわめて微細に均一分散させるこ
とが可能となり、特に材料の耐熱性、耐摩耗性と潤滑特
性に優れた部材を容易に得ることが可能となる。また、
本発明により得られた合金粉末成形体に安定化熱処理を
ほどこし、材料特性をさらに改善することも何らさしつ
かえない。
次に実施例をあげて、本発明を説明する。
実施例 表−1に示す各種合金組成を有する高Siアルミニウム合
金溶湯をガスアトマイズし、−48meshの原料合金粉末を
得た。
金溶湯をガスアトマイズし、−48meshの原料合金粉末を
得た。
次いで、 No.2以外は表−1に示すように固体潤滑剤粉
末を添加し、V型コーンミキサーにて窒素ガス封入下で
均一に混合した。使用した固体潤滑剤粉末については、
黒鉛は15μm以下の人造黒鉛粉末(LONZA社KS−
15)を、窒化硼素は44μm以下の粉末(昭和電工UH
P)を、二硫化モリブデンは44μm以下の粉末(日本モ
リブデン)を使用した。
末を添加し、V型コーンミキサーにて窒素ガス封入下で
均一に混合した。使用した固体潤滑剤粉末については、
黒鉛は15μm以下の人造黒鉛粉末(LONZA社KS−
15)を、窒化硼素は44μm以下の粉末(昭和電工UH
P)を、二硫化モリブデンは44μm以下の粉末(日本モ
リブデン)を使用した。
次にこれらの混合粉末を 250℃の温度に予熱し同じ温度
に加熱保持された金型中に充填し、 1.5ton /cm2の
圧力で圧縮成形して直径90mm、長さ 200mmの圧粉体を得
た。
に加熱保持された金型中に充填し、 1.5ton /cm2の
圧力で圧縮成形して直径90mm、長さ 200mmの圧粉体を得
た。
次にこれらの圧粉体を外径 100mm、内径90mm、長さ 205
mmの5051合金製円筒内に挿入し、直径90mm、厚さ 5mmの
フタをしたのち、移動防止のため接合部をカシメて第1
図に示すようなビレットを作った。
mmの5051合金製円筒内に挿入し、直径90mm、厚さ 5mmの
フタをしたのち、移動防止のため接合部をカシメて第1
図に示すようなビレットを作った。
次に各ビレットを 450℃の温度に加熱し、ほぼ同温度に
保持された内径 104mmのコンテナ中にフタ3がダイス側
となるようにして挿入し、内径30mmのダイスで間接押出
(押出比12)を行い、丸棒成形体を得た。
保持された内径 104mmのコンテナ中にフタ3がダイス側
となるようにして挿入し、内径30mmのダイスで間接押出
(押出比12)を行い、丸棒成形体を得た。
得られた成形体を切削し、粉末押出材の部分だけから有
る標点間距離50mm、平行部直径 6mmの引針試験片に加工
し、 300℃で 100Hr保持後更に各引張試験温度に 100Hr
保持した後、引張試験を行った。又、室温で引張テスト
後のテストピース端部チャッキング部について硬度を測
定した。又このチャッキング部について組織観察を行い
得られた成形体の結晶粒の大きさを測定した。
る標点間距離50mm、平行部直径 6mmの引針試験片に加工
し、 300℃で 100Hr保持後更に各引張試験温度に 100Hr
保持した後、引張試験を行った。又、室温で引張テスト
後のテストピース端部チャッキング部について硬度を測
定した。又このチャッキング部について組織観察を行い
得られた成形体の結晶粒の大きさを測定した。
これらの結果を表−2に示す。
結果から明らかなように本発明合金は高温に保持後の強
度及び硬度が高い。又固体潤滑剤添加によっても強度、
硬度の低下は少い。
度及び硬度が高い。又固体潤滑剤添加によっても強度、
硬度の低下は少い。
表−2の No.3〜 No.5のテストピースの顕微鏡組織を
観察した。組織観察は押出方向に対し直角な面と押出方
向に対し平行な面について実施した。組織観察において
固体潤滑剤は強い黒色を呈しておりNiを含む金属間化合
物相はやや濃度の濃い部分を呈していた。
観察した。組織観察は押出方向に対し直角な面と押出方
向に対し平行な面について実施した。組織観察において
固体潤滑剤は強い黒色を呈しておりNiを含む金属間化合
物相はやや濃度の濃い部分を呈していた。
本発明の合金粉末成形体においては共晶相と金属間化合
物がきわめて微細かつ均一に分布しており、固体潤滑剤
は押出方向に直角な面においては均一に分散しており、
かつ押出方向に平行する方向に引伸ばされて分散してい
るのがわかる。
物がきわめて微細かつ均一に分布しており、固体潤滑剤
は押出方向に直角な面においては均一に分散しており、
かつ押出方向に平行する方向に引伸ばされて分散してい
るのがわかる。
次に、前記熱間押出成形体を切断し、熱間鋳造により直
径70mm、厚さ10mmの素材を作り、 300℃で 100Hr保持後
機械加工により、摺動面が、粉末押出材のみから成る円
板状の試験片とした後耐焼付性試験を行った。
径70mm、厚さ10mmの素材を作り、 300℃で 100Hr保持後
機械加工により、摺動面が、粉末押出材のみから成る円
板状の試験片とした後耐焼付性試験を行った。
・耐焼付性試験 試験装置は、第2図及び第3図に概要を図解的に示すも
のであって、ステータ4に取外し可能に取付けられた直
径70mmの試料円板5の中央には、裏側から注油孔6を通
じて潤滑油が注油される。ステータ4には油圧装置(図
示せず)によって右方へ向けて所定圧力で押圧力Pが作
用するようにしてある。円板5に相対向してロータ7が
あり、駆動装置(図示せず)によって所定速度で回転す
るようにしてある。ロータ7の試料円板5に対する端面
に取付けられた試料保持具7には、 5mm× 5mm×10mmの
角柱状相手材試験片8が、同心円上に等間隔に4個取外
し可能にかつ正方形端面が試料円板5に対して摺動自在
に取付けてある。この様な装置に於いてステータ4に所
定の押圧力Pをかけ所定の面圧で試料円板5と相手材試
験片8とが接触するようにしておいて、注油孔6から摺
動面に所定給油速度で給油しながらロータ7を回転させ
る。
のであって、ステータ4に取外し可能に取付けられた直
径70mmの試料円板5の中央には、裏側から注油孔6を通
じて潤滑油が注油される。ステータ4には油圧装置(図
示せず)によって右方へ向けて所定圧力で押圧力Pが作
用するようにしてある。円板5に相対向してロータ7が
あり、駆動装置(図示せず)によって所定速度で回転す
るようにしてある。ロータ7の試料円板5に対する端面
に取付けられた試料保持具7には、 5mm× 5mm×10mmの
角柱状相手材試験片8が、同心円上に等間隔に4個取外
し可能にかつ正方形端面が試料円板5に対して摺動自在
に取付けてある。この様な装置に於いてステータ4に所
定の押圧力Pをかけ所定の面圧で試料円板5と相手材試
験片8とが接触するようにしておいて、注油孔6から摺
動面に所定給油速度で給油しながらロータ7を回転させ
る。
一定時間毎にステータ4に作用する圧力を段階的に増加
していき、ロータ7の回転によって相手材の試験片8
と、試料円板5との摩擦によって、ステータ4に生ずる
トルク(摩擦力によって生ずるトルク)Tをスピンドル
9を介してロードセル10に作用せしめ、その変化を動
歪計11で読み、記録計12に記録させる。トルクTが
急激に上昇するときに焼付が生じたものとし、その時の
接触面圧をもって焼付面圧とし、この大小をもって耐焼
付性の良否を判断する。
していき、ロータ7の回転によって相手材の試験片8
と、試料円板5との摩擦によって、ステータ4に生ずる
トルク(摩擦力によって生ずるトルク)Tをスピンドル
9を介してロードセル10に作用せしめ、その変化を動
歪計11で読み、記録計12に記録させる。トルクTが
急激に上昇するときに焼付が生じたものとし、その時の
接触面圧をもって焼付面圧とし、この大小をもって耐焼
付性の良否を判断する。
試験に供した試料円板5は、 300℃× 100Hrの熱処理後
研摩仕上げをしたものを使用し相手材試験片8は、球状
黒鉛鋳鉄で摺動面に硬質クロムメッキを施したものと、
平均粒径 0.8μmの SiCを面積率で15〜20%基材中に分
散させた鉄メッキの2種類として研摩仕上げを行った。
また、比較材としてA390.0 金型鋳造材(T6処理
品)、シリンダーラーナ用として使用されている片状黒
鉛鋳鉄についても行った。試験条件は、速度 8m /sec
、潤滑油はペースオイル#20で温度90℃、油量 300m
l/min とし、接触圧力は20kg/cm2で20分間の馴ら
し運転後30kg/cm2で 3分間、その後 3分経過毎に10k
g/cm2づつ上昇させていく。結果を表−3に示す。
研摩仕上げをしたものを使用し相手材試験片8は、球状
黒鉛鋳鉄で摺動面に硬質クロムメッキを施したものと、
平均粒径 0.8μmの SiCを面積率で15〜20%基材中に分
散させた鉄メッキの2種類として研摩仕上げを行った。
また、比較材としてA390.0 金型鋳造材(T6処理
品)、シリンダーラーナ用として使用されている片状黒
鉛鋳鉄についても行った。試験条件は、速度 8m /sec
、潤滑油はペースオイル#20で温度90℃、油量 300m
l/min とし、接触圧力は20kg/cm2で20分間の馴ら
し運転後30kg/cm2で 3分間、その後 3分経過毎に10k
g/cm2づつ上昇させていく。結果を表−3に示す。
結果から明らかなように、現在多くのガソリンエンジン
での組合せに見られる片状黒鉛鋳鉄(シリンダーライナ
ー材)とクロムメッキ(ピストンリング表面)の組合せ
よりも、本発明により No.3〜 No.6のものはすぐれた
耐焼付性を示している。又、比較材(A390.0 金型鋳造
材)に見られるように SiC分散鉄メッキに比べ、硬質ク
ロムメッキとの組合せの場合は、焼付発生面圧が大幅に
低くなっているが、本発明による No.3〜 No.6につい
ては相手表面処理の違いによる差が小さくなる結果とな
っている点が注目される。
での組合せに見られる片状黒鉛鋳鉄(シリンダーライナ
ー材)とクロムメッキ(ピストンリング表面)の組合せ
よりも、本発明により No.3〜 No.6のものはすぐれた
耐焼付性を示している。又、比較材(A390.0 金型鋳造
材)に見られるように SiC分散鉄メッキに比べ、硬質ク
ロムメッキとの組合せの場合は、焼付発生面圧が大幅に
低くなっているが、本発明による No.3〜 No.6につい
ては相手表面処理の違いによる差が小さくなる結果とな
っている点が注目される。
更に比較材(A390.0 金型鋳造材)や No.2に比べて N
o.3〜 No.6の成形体の焼付発生面圧が高いが、これは
Al基材中に分散するSi粒や金属間化合物から成る硬質
相の量が多く、微小な凹凸となって油膜の保持作用とし
て働く他に、固体潤滑剤の分散による潤滑効果や油溜り
としての作用と基材の金属間化合物による分散強化の相
乗効果による。
o.3〜 No.6の成形体の焼付発生面圧が高いが、これは
Al基材中に分散するSi粒や金属間化合物から成る硬質
相の量が多く、微小な凹凸となって油膜の保持作用とし
て働く他に、固体潤滑剤の分散による潤滑効果や油溜り
としての作用と基材の金属間化合物による分散強化の相
乗効果による。
即ち、高温強度や硬度の低い基材中に固体潤滑剤が分散
された材料では、摺動による発熱で表面温度が上昇し、
摺動による応力によって表面部が塑性流動を起こして固
体潤滑剤の部分をおおい固体潤滑作用や油溜りとしての
作用を失って早期に焼付発生に至るが、基材の高温強度
や硬度が高いと表面部の塑性流動が起こりにくく、固体
潤滑剤部分をより高面圧まで維持出来るためと考えられ
る。
された材料では、摺動による発熱で表面温度が上昇し、
摺動による応力によって表面部が塑性流動を起こして固
体潤滑剤の部分をおおい固体潤滑作用や油溜りとしての
作用を失って早期に焼付発生に至るが、基材の高温強度
や硬度が高いと表面部の塑性流動が起こりにくく、固体
潤滑剤部分をより高面圧まで維持出来るためと考えられ
る。
以上のように本発明合金はAl合金に鋳ぐるまれ、且つ
使用時に比較的高い温度域で使用されるシリンダーライ
ナーやピストン耐摩環のような用途に適するものであ
り、固体潤滑剤の分散と高温強度、硬度の高い分散強度
された基材との相乗効果にすぐれた耐焼付性を発揮す
る。又、固体潤滑剤の分散は摺動面への油の保持作用が
あるため、冷間始動時にも焼付を発生しにくい効果をも
有するほか、切粉を細く分断するため切削加工や研削加
工をも容易とする効果を有する。
使用時に比較的高い温度域で使用されるシリンダーライ
ナーやピストン耐摩環のような用途に適するものであ
り、固体潤滑剤の分散と高温強度、硬度の高い分散強度
された基材との相乗効果にすぐれた耐焼付性を発揮す
る。又、固体潤滑剤の分散は摺動面への油の保持作用が
あるため、冷間始動時にも焼付を発生しにくい効果をも
有するほか、切粉を細く分断するため切削加工や研削加
工をも容易とする効果を有する。
第1図は、中間ビレットの構造を示す図で、1は圧粉
体、2は円筒、3はフタである。 第2図および第3図は耐焼付性試験装置の概要を示す図
で、5は試料円板、8は相手材試験片、9はスピンド
ル、10はロードセル、11は動歪計、12は記録計で
ある。
体、2は円筒、3はフタである。 第2図および第3図は耐焼付性試験装置の概要を示す図
で、5は試料円板、8は相手材試験片、9はスピンド
ル、10はロードセル、11は動歪計、12は記録計で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B22F 9/10 (56)参考文献 特開 昭57−63603(JP,A) 特開 昭55−97447(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】重量比でSi10.0〜30.0%と、Ni 5.0〜15.0
%と、黒鉛、二硫化モリブデン、窒化硼素のうちから選
ばれた固体潤滑剤 0.2〜5.0 %とを必須成分とし、残部
が不可避的不純物を含むAlからなり、Si結晶粒の大き
さが15μm以下であり、かつ金属間化合物の大きさが20
μm以下に微細化分散してなることを特徴とする潤滑性
に優れた耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末成形
体。 - 【請求項2】重量比でSi10.0〜30.0%とNi 5.0〜15.0%
を含み、残部が不可避的不純物からなるアルミニウム合
金の溶湯を分散急冷凝固させて粉末となし、得られた合
金粉末に黒鉛、二硫化モリブデン、窒化硼素のうちから
選ばれた固体潤滑剤を添加混合したのち、熱間押出成形
することを特徴とするSi結晶粒の大きさが15μm以下で
かつ金属間化合物の大きさが20μm以下に微細化分散し
ている潤滑性に優れた耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合
金粉末成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63107899A JPH0637682B2 (ja) | 1988-04-28 | 1988-04-28 | 潤滑性に優れた耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末成形体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63107899A JPH0637682B2 (ja) | 1988-04-28 | 1988-04-28 | 潤滑性に優れた耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末成形体およびその製造方法 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16757782A Division JPS5959855A (ja) | 1982-07-12 | 1982-09-28 | 潤滑性に優れた耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末成形体およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01132736A JPH01132736A (ja) | 1989-05-25 |
| JPH0637682B2 true JPH0637682B2 (ja) | 1994-05-18 |
Family
ID=14470891
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63107899A Expired - Lifetime JPH0637682B2 (ja) | 1988-04-28 | 1988-04-28 | 潤滑性に優れた耐熱耐摩耗性高力アルミニウム合金粉末成形体およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0637682B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| MX2011005705A (es) * | 2008-12-01 | 2011-09-27 | Saint Gobain Coating Solution | Recubrimiento para un dispositivo para conformar material de vidrio. |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5597447A (en) * | 1979-01-19 | 1980-07-24 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Aluminum sintered alloy and production of the same |
| JPS5763603A (en) * | 1980-10-02 | 1982-04-17 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Manufacture of cylinder liner |
-
1988
- 1988-04-28 JP JP63107899A patent/JPH0637682B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01132736A (ja) | 1989-05-25 |
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