JPH0638424A - 高圧回転電機の固定子コイル - Google Patents

高圧回転電機の固定子コイル

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JPH0638424A
JPH0638424A JP4187168A JP18716892A JPH0638424A JP H0638424 A JPH0638424 A JP H0638424A JP 4187168 A JP4187168 A JP 4187168A JP 18716892 A JP18716892 A JP 18716892A JP H0638424 A JPH0638424 A JP H0638424A
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Koji Haga
弘二 芳賀
Seiichi Inoue
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】樹脂含浸性を損わずに熱応力を緩和できる応力
緩和機能を有する表面コロナ防止層を備え、耐冷熱サイ
クル性に優れた固定子コイルを得る。 【構成】整列コイル導体の表面を覆う対地主絶縁層3
と、その外側に形成された表面コロナ防止層14とを備
え、全含浸方式により固定子鉄心10と一体化された固
定子コイル11の表面コロナ防止層が、主絶縁層3の表
面上に2層に巻回された半導電性繊維テ−プのテ−ピン
グ層12と、その層間のスロット9の側壁面に対向する
部分に介装された複合半導電性シ−ト13とからなり、
この複合半導電性シ−トが半導電性繊維基材の一方の面
上に半導電性ゴム層,半導電性ラミネ−ト硝子層,ある
いは半導電性半硬化樹脂層のいずれかからなる半導電性
応力緩和層を備えたものからなり、表面コロナ防止層1
4が鉄心とコイルの間に作用する熱応力の緩和機能を兼
ねる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、固定子コイルをスロ
ットに収納した後樹脂含浸を行う全含浸方式の高圧回転
電機の固定子コイル、ことにその表面コロナ防止層の構
造の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】誘導電動機や発電機などの高圧回転電機
の固定子コイルにおいて、その樹脂含浸方式には、固定
子コイル単体で樹脂含浸する方式と、未含浸状態の固定
子コイルをスロットに収納し、さらにコイル相互の電器
的接続を行った後樹脂含浸を行う全含浸方式とに大別さ
れる。ことに、全含浸方式の固定子コイルは、固定子コ
イルと鉄心スロットとの隙間が含浸樹脂の硬化物により
充填され、鉄心とコイルが一体化されてコイル−鉄心間
の熱伝導率が高く、冷却性能に優れるとともに、樹脂含
浸,加熱硬化工程を簡素化できる利点があり、小型から
大型の高圧回転電機の絶縁処理方法として幅広く適用さ
れている。
【0003】図6は全含浸方式による従来の高圧回転電
機の固定子コイルの要部を示す断面図である。図におい
て、固定子コイル1はその直方体状のコイル辺部分(ス
ロット部とよぶ)を固定子鉄心10に放射状に形成され
たスロット9に挿入するに先立ち、絶縁被覆された素線
導体を複数タ−ン巻回するかヘ−ベル転位した整列コイ
ル導体2の表面上に、ガラス基材集成マイカ,フィルム
基材集成マイカなどのマイカテ−プを所定回数テ−ピン
グした対地主絶縁層3の基材層を形成し、さらにその外
周に半導電性ガラステ−プ,半導電性フィルムテ−プ,
あるいは半導電性不織布テ−プなどの半導電性テ−プを
所定の厚みでテ−ピングした表面コロナ防止層4の基材
層を形成する。このように形成された未含浸状態の固定
子コイル(白コイルとも呼ぶ)は、上下2条をコイル間
にコイル間絶縁材5を介在させてスロット9に収納し、
スロットの開口部をくさび下絶縁材6を介してくさび8
で塞ぎ、白コイルを固定子鉄心に固定し、コイル相互の
電気的接続等を行った後、全含浸方式による樹脂含浸処
理が行われる。
【0004】樹脂含浸処理は固定子コイルを巻線済の固
定子鉄心10を真空含浸層に収納して真空乾燥した後、
所定温度でエポキシ樹脂などの熱硬化性の含浸樹脂を真
空含浸し、さらに含浸槽を加圧状態にして加圧含浸し、
しかる後含浸槽から所定温度の硬化槽に移して含浸樹脂
を加熱硬化することにより、ボイドレス含浸された対地
主絶縁層3を有する固定子コイル1が形成されるととも
に、樹脂含浸された表面コロナ防止層4が鉄心10と導
電接触し、表面コロナ防止層の電位を接地された固定子
鉄心とほぼ同電位に保つとともに、鉄心との隙間に含浸
された含浸樹脂の硬化物7によりスロット9の内壁面に
結合され、固定子鉄心10と固定子コイル1が一体化し
た高圧回転電機の固定子巻線が形成される。
【0005】このようにして得られた全含浸方式による
固定子巻線は、鉄心との間の熱伝導性に優れ、整列コイ
ル導体2の電流密度を高くして高圧回転電機を小型化で
きる反面、運転温度が高く,起動停止を頻繁に繰り返す
回転電機においては、一体化された鉄心10と固定子コ
イル1との間に互いの熱膨張係数の差に起因する熱応力
が発生し、この熱応力に耐えない弱点部に剥離が発生す
る。この剥離個所が、スロット9の内壁面と表面コロナ
防止層4との界面上であれば、半導電性を有する表面コ
ロナ防止層が剥離部以外の部分で鉄心と導電接触を保
ち、表面コロナ防止層の電位を接地された鉄心の電位近
くに保持することになり、剥離部分で表面コロナが発生
することによる固定子コイル1の損傷を回避することが
できる。しかしながら、熱応力により対地主絶縁層3の
層間、あるいは対地主絶縁層と表面コロナ防止層との界
面で剥離すると、この剥離部分に静電容量分圧による高
電圧が発生し、これに起因する内部部分放電による構成
材料の放電劣化が発生し、固定子コイルの絶縁性能の低
下を招き、ときには対地主絶縁層の絶縁破壊に進展する
事態に進展するという問題が発生する。
【0006】このような不測の事態を回避するために、
表面コロナ防止層4の基材層として対地主絶縁層3の外
側に導電性四ふっ化エチレンテ−プを巻回したテ−ピン
グ層を形成し、四ふっ化エチレンが含浸樹脂の硬化物に
対して持つ剥離性を利用して、表面コロナ防止層4とス
ロット9の内壁面との間に剥離を起こすことにより表面
コロナの発生を抑制するとともに、固定子コイルと鉄心
との間に作用する熱応力を緩和するよう構成したものが
知られている(特開放昭56−83237号公報)。
【0007】さらに、表面コロナ防止層4の基材層とし
て、対地主絶縁層側の面を阻面化処理した導電性四ふっ
化エチレンテ−プを用い、対地主絶縁層3と表面コロナ
防止層4との界面で剥離を生じ難くすることにより、構
成材料の内部部分放電劣化をより確実に防止するよう構
成したものが知られている(特開昭58−179143
号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】表面コロナ防止層とし
て導電性四ふっ化エチレンテ−プ,あるいは対地主絶縁
層側の面を阻面化処理した導電性四ふっ化エチレンテ−
プを用いた従来技術においては、表面コロナ防止層とス
ロットの内壁面との間に剥離を生じさせることにより熱
応力を緩和し、内部部分放電の発生およびこれに起因す
る構成材料の放電劣化を抑制することが可能になる。し
かしながら、導電性四ふっ化エチレンテ−プには含浸樹
脂の透過性が無いため、半導電性ガラステ−プ,あるい
は半導電性不織布テ−プなどを表面コロナ防止層の基材
層に用いた従来技術のように、この基材層を通して対地
主絶縁層の基材層に含浸樹脂を供給することが困難とな
り、硬化処理を終了した対地主絶縁層3,あるいは対地
主絶縁層3と表面コロナ防止層4との界面近傍に未含浸
ボイドが残り、このボイド内で内部部分放電と、これに
起因する構成材料の部分放電劣化が発生するという問題
があり、その改善が求められている。
【0009】この発明の目的は、樹脂含浸性を損わずに
熱応力を緩和できる表面コロナ防止層を備え、したがっ
て耐冷熱サイクル性に優れ有害な部分放電を発生しない
固定子コイルを得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明によれば、整列コイル導体の表面を覆う対
地主絶縁層と、その外側に形成された表面コロナ防止層
とを備え、固定子鉄心のスロットに挿入した後、真空加
圧含浸された熱硬化性の含浸樹脂の硬化物により、前記
鉄心と一体化された固定子コイルにおいて、前記対地主
絶縁層と固定子鉄心との間に作用する応力を緩和する半
導電性応力緩和層を、前記表面コロナ防止層の要所に備
えてなるものとする。
【0011】また、表面コロナ防止層が、主絶縁層の表
面上に2層に巻回された半導電性繊維テ−プのテ−ピン
グ層と、その層間のスロットの側壁面に対向する部分に
介装された複合半導電性シ−トとからなり、この複合半
導電性シ−トが半導電性繊維基材の一方の面上に半導電
性ゴム層,半導電性ラミネ−ト硝子層,あるいは半導電
性半硬化樹脂層のいずれかからなる半導電性応力緩和層
を備えたものからなり、前記表面コロナ防止層をその厚
み方向にも半導電性を有するよう形成してなるものとす
る。
【0012】さらに、表面コロナ防止層が、主絶縁層の
表面上に巻回された複合半導電性テ−プのテ−ピング層
からなり、この複合半導電性テ−プが半導電性ゴム層,
半導電性ラミネ−ト硝子層,あるいは半導電性半硬化樹
脂層のいずれかからなる半導電性応力緩和層と、この半
導電性応力緩和層をその一方の面あるいは両面に密着し
て支持する半導電性繊維基材との複合材からなり、前記
表面コロナ防止層をその厚み方向にも半導電性を有する
よう形成してなるものとする。
【0013】さらにまた、表面コロナ防止層が、主絶縁
層の表面上に巻回された複合半導電性テ−プのテ−ピン
グ層からなり、この複合半導電性テ−プが片面半導電性
処理した孔明きプラスチックフィルムからなる基材と、
その片面半導電性処理した面上に密着して形成された半
導電性ゴム層,半導電性ラミネ−ト硝子層,あるいは半
導電性半硬化樹脂層のいずれかからなる半導電性応力緩
和層との複合材からなり、前記表面コロナ防止層を前記
半導電性応力緩和層を外側にして主絶縁層の表面上にテ
−ピングしてなるものとする。
【0014】
【作用】この発明の構成において、対地主絶縁層と固定
子鉄心との間に作用する応力を緩和する半導電性応力緩
和層を、全含浸方式による高圧回転電機の固定子コイル
の表面コロナ防止層の要所に備えるよう構成したことに
より、半導電性の表面コロナ防止層が鉄心と接触して表
面コロナの発生を阻止する表面コロナ防止機能、冷熱サ
イクルの繰り返しにより対地主絶縁層に生ずる熱応力を
表面コロナ防止層内に設けた半導電性応力緩和層が吸収
して緩和し、対地主絶縁層の層間、あるいは対地主絶縁
層と表面コロナ防止層との界面近傍に熱応力により剥離
が生ずることを回避する機能とを兼ね備えることにな
り、剥離部に部分放電が発生することに起因する構成材
料の放電劣化を防止し、固定子コイルの耐冷熱サイクル
性を向上することができる。
【0015】また具体例として、表面コロナ防止層が、
主絶縁層の表面上に2層に巻回された半導電性繊維テ−
プのテ−ピング層と、その層間のスロットの側壁面に対
向する部分に介装された複合半導電性シ−トとからな
り、この複合半導電性シ−トが半導電性繊維基材の一方
の面上に半導電性ゴム層,半導電性ラミネ−ト硝子層,
あるいは半導電性半硬化樹脂層のいずれかからなる半導
電性応力緩和層を備えたものからなり、表面コロナ防止
層をその厚み方向にも半導電性を有するよう構成すれ
ば、表面コロナ防止層の2層の半導電性繊維テ−プ層が
対地主絶縁層への樹脂含浸通路として機能し、ボイドレ
ス含浸された欠陥の少ない対地主絶縁層の形成に寄与す
るとともに、硬化処理が終了した時点では2層の半導電
性繊維テ−プが緊縛力を発揮して対地主絶縁層およびそ
の表面コロナ防止層との界面における剥離の発生を阻止
する機能が得られる。また、上記緊縛力が及び難いスロ
ットの側壁面に対向する部分では、この部分の半導電性
繊維テ−プ層の層間に介装された半導電性応力緩和層
が、コイルと鉄心の熱膨張差によって生ずる熱応力を吸
収して緩和し、対地主絶縁層の剥離を防止するので、固
定子コイルの耐冷熱トサイクル性を向上し、内部部分放
電による対地主絶縁層の劣化を阻止する機能が得られ
る。
【0016】なお、半導電性応力緩和層を半導電性ゴム
材,または縮れたガラス繊維を導電性結合剤で結合した
半導電性ラミネ−ト硝子材で構成すれば、熱膨張係数が
大きく,ゴム弾性あるいは伸縮性に富んだ半導電性応力
緩和層の性質を利用して熱応力を吸収する機能が得ら
れ、半導電性半硬化樹脂層を用いれば、熱硬化すること
により脆くなる半導電性半硬化樹脂の性質を利用して、
熱応力により半導電性応力緩和層がその内部で沿層方向
のクラックを生ずることにより応力が緩和され、対地主
絶縁層内での剥離の発生を阻止するとともに、このクラ
ックがその周辺で厚み方向にも導電性を有する表面コロ
ナ防止層により短絡され、クラック内で放電が生ずるこ
とを阻止するよう作用する。
【0017】さらに、表面コロナ防止層が、主絶縁層の
表面上に巻回された複合半導電性テ−プのテ−ピング層
からなり、この複合半導電性テ−プが半導電性ゴム層,
半導電性ラミネ−ト硝子層,あるいは半導電性半硬化樹
脂層のいずれかからなる半導電性応力緩和層と、この半
導電性応力緩和層をその一方の面あるいは両面に密着し
て支持する半導電性繊維基材との複合材からなり、表面
コロナ防止層がその厚み方向にも半導電性を有するよう
形成すれば、簡素化されたテ−ピング工程により、コイ
ルの全面に渡って前述の実施例と同様な応力緩和機能が
得られるとともに、2層構成の複合半導電性テ−プを用
いることにより、スロットとの界面近傍で熱応力を緩和
する機能が得られる。
【0018】さらにまた、表面コロナ防止層が、主絶縁
層の表面上に巻回された複合半導電性テ−プのテ−ピン
グ層からなり、この複合半導電性テ−プの基材に片面半
導電性処理した孔明きプラスチックフィルムを用いるよ
う構成すれば、プラスチックフィルムに分散して形成さ
れた孔が含浸通路となって対地主絶縁層のボイドレス含
浸性を保持する機能が得られる。
【0019】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて説明す
る。図1はこの発明の実施例になる高圧回転電機の固定
子コイルを示す断面図、図2は実施例における表面コロ
ナ防止層部分を示す拡大断面図であり、従来技術と同じ
構成部分には同一参照符号を付すことにより、重複した
説明を省略する。図において、固定子コイル11は、対
地主絶縁層3の外側を覆う表面コロナ防止層12とし
て、主絶縁層3の表面上に2層に巻回された半導電性の
ポリエステル不織布,半導電性のガラス繊維テ−プ,あ
るいは導電性繊維を混抄したポリアミド紙などの半導電
性繊維テ−プのテ−ピング層12A,12B等12と、
その層間のスロット9の側壁面に対向する部分に介装さ
れた複合半導電性シ−ト13とからなり、全含浸方式で
含浸された熱硬化性含浸樹脂により対地主絶縁層3およ
び表面コロナ防止層14がボイドレス含浸され、熱硬化
処理により耐電圧性能が付与されるとともに、固定子コ
イル11と固定子鉄心10とが含浸樹脂の硬化物7によ
り結合されて一体化し、熱伝導性に優れた固定子巻線を
備えた高圧回転電機の固定子が形成される。
【0020】また、複合半導電性シ−ト13は、前述の
半導電性繊維テ−プを基材13Aとし、その一方の面上
に半導電性応力緩和層13Bを形成したものからなり、
半導電性応力緩和層13Bとしては、シリコ−ンゴム系
の半導電性ゴム材,縮み加工されたガラス繊維を半導電
性結合材でシ−ト状とした半導電性ラミネ−ト硝子材,
あるいは微量の硬化促進剤を含むエポキシ系樹脂にグラ
ファイト粉末を配合した半導電性半硬化樹脂層のいずれ
かが用いられ、表面コロナ防止層14がその厚み方向に
も半導電性を有するよう構成される。
【0021】このように構成された固定子コイル11に
おいて、表面コロナ防止層14の2層の半導電性繊維テ
−プ層12が対地主絶縁層3への樹脂含浸通路として機
能し、ボイドレス含浸された欠陥の少ない対地主絶縁層
の形成に寄与するとともに、硬化処理が終了した時点で
は2層の半導電性繊維テ−プが緊縛力を発揮して対地主
絶縁層およびその表面コロナ防止層との界面における剥
離の発生を阻止する機能が得られる。また、上記緊縛力
が及び難いスロットの側壁面に対向する部分では、この
部分の半導電性繊維テ−プ層12の層間に介装された半
導電性応力緩和層13Bが、コイルと鉄心の熱膨張差に
よって生ずる熱応力を吸収して緩和し、対地主絶縁層の
剥離を防止するので、内部部分放電による対地主絶縁層
の劣化を阻止し、固定子コイルの耐冷熱トサイクル性を
向上する機能が得られる。
【0022】なお、半導電性応力緩和層を半導電性ゴム
材,または半導電性ラミネ−ト硝子材で構成すれば、熱
膨張係数が大きく,ゴム弾性あるいは伸縮性に富んだ半
導電性応力緩和層の性質を利用して熱応力を吸収する機
能が得られ、半導電性半硬化樹脂層を用いれば、熱硬化
することにより脆くなる半導電性半硬化樹脂の性質を利
用して、熱応力により半導電性応力緩和層がその内部で
沿層方向のクラックを生ずることにより応力が緩和さ
れ、対地主絶縁層内での剥離の発生を阻止するととも
に、このクラックがその周辺で厚み方向にも導電性を有
する表面コロナ防止層により短絡され、クラック内で放
電が生ずることを阻止する。したがって、得られた固定
子コイル11は絶縁性能および耐冷熱サイクル性に優
れ、運転温度が高く,起動停止を頻繁に繰り返す回転電
機に適用しても、表面コロナおよび内部部分放電を発生
せず、絶縁信頼性に優れた高圧回転電機の固定子コイル
とすることができる。
【0023】図3はこの発明の異なる実施例になる高圧
回転電機の固定子コイルを示す断面図、図4は異なる実
施例における表面コロナ防止層を示す拡大断面図であ
る。図において、表面コロナ防止層24は、主絶縁層3
の表面上に巻回された複合半導電性テ−プ13のテ−ピ
ング層として形成された点が前述の実施例と異なってお
り、この複合半導電性テ−プ13は前述の実施例におけ
ると同様に、半導電性ゴム層,半導電性ラミネ−ト硝子
層,あるいは半導電性半硬化樹脂層のいずれかからなる
半導電性応力緩和層13Bと、この半導電性応力緩和層
13Bをその一方の面あるいは両面に密着して支持する
半導電性繊維基材(テ−プ)13Aとの複合材からな
り、表面コロナ防止層をその厚み方向にも半導電性を有
するよう形成される。したがって、複合半導電性テ−プ
13を機械化されたテ−ピング工程によりテ−ピングし
て表面コロナ防止層14を形成すれば、コイルの全面に
渡って前述の実施例と同様な応力緩和機能が得られる。
また、2層構成の複合半導電性テ−プを用いることによ
り、スロットとの界面近傍で熱応力を緩和する機能が得
られる。
【0024】さらにこの発明の他の実施例として、複合
半導電性テ−プ13の基材層に片面半導電性処理したポ
リエステルフィルム,ポリイミドフィルムなどの孔明き
プラスチックフィルムを用い、その半導電性処理した面
側に半導電性応力緩和層13Bを支持した複合半導電性
テ−プを、基材を対地主絶縁層側にして巻回して表面コ
ロナ防止層を形成するよう構成した。その結果、プラス
チックフィルムに分散して形成された孔が含浸通路とな
って対地主絶縁層のボイドレス含浸性を保持する機能が
得られるとともに、固定子コイルの表面に半導電性応力
緩和層が形成されて熱応力を緩和するので、導電性四ふ
っ化エチレンテ−プを用いた従来の技術で問題になった
樹脂含浸性の低下が回避され、運転温度が高く,起動停
止を頻繁に繰り返す回転電機に適用しても、表面コロナ
および内部部分放電を発生せず、絶縁信頼性に優れた高
圧回転電機の固定子コイルとすることができる。また、
この複合半導電性テ−プは高速機械巻に適しており、表
面コロナ防止層のテ−ピング工程を省力化できるととも
に、表面コロナ防止層の厚みを薄くできる利点が得られ
る。
【0025】図5は実施例になる固定子コイルの冷熱サ
イクルによる誘電損失角の変化を示す特性線図であり、
常温−180°C −常温なる温度変化を1サイクルとす
る冷熱サイクル数を横軸に、Δtan δ2 値を横軸にとっ
てある。図において、実施例1曲線は図1および図2に
示す構成の表面コロナ防止層を備えたモデルコイルで得
られた特性曲線、実施例2曲線は図3および図4に示す
構成の表面コロナ防止層を備えたモデルコイルで得られ
た特性曲線,比較例曲線は半導電性繊維テ−プを用いた
従来の表面コロナ防止層を備えたモデルコイルで得られ
た特性曲線を示し、対地主絶縁層の厚みは定挌電圧1
3.8kv級の高圧回転電機の固定子コイルに相応した
寸法とした。図から明らかなように、実施例1および実
施例2になる半導電性応力緩和層を表面コロナ防止層内
に備えたモデルコイルでは、3000回におよぶ冷熱サ
イクルを与えた後にもΔtan δ2 値の上昇が無く、半導
電性応力緩和層が対地主絶縁層あるいは対地主絶縁層と
表面コロナ防止層との界面における熱応力に起因する剥
離の発生を良く抑制し、内部部分放電の発生を効果的に
抑制していることを示している。これに反して比較例モ
デルコイルでは、冷熱サイクル500回以下でΔtan δ
2 値が急増し、表面コロナ防止層に対地主絶縁層あるい
は対地主絶縁層と表面コロナ防止層との界面における熱
応力に起因する剥離の発生を抑制する機能が無く、この
剥離部内で激しい内部部分放電が発生していることを示
しており、上記実験結果により、表面コロナ防止層の要
所に半導電性応力緩和層を設けたことによる耐冷熱サイ
クル性能の向上効果が明確に実証された。
【0026】
【発明の効果】この発明は前述のように、対地主絶縁層
と固定子鉄心との間に作用する応力を緩和する半導電性
応力緩和層を、全含浸方式による高圧回転電機の固定子
コイルの表面コロナ防止層の要所に備えるよう構成し
た。その結果、半導電性の表面コロナ防止層が鉄心と導
電接触して表面コロナの発生を阻止する表面コロナ防止
機能と、冷熱サイクルの繰り返しにより生ずる熱応力を
緩和し、対地主絶縁層または対地主絶縁層と表面コロナ
防止層との界面における剥離を防ぐ熱応力緩和機能とを
兼ねるので、従来の全含浸方式の固定子コイルで問題に
なった、熱応力で対地主絶縁層の内部の剥離部で内部部
分放電が発生することに起因する対地主絶縁層の放電劣
化を防止することが可能になり、耐冷熱サイクル性に優
れた高圧回転電機の固定子コイルを提供することができ
る。
【0027】また、半導電性ゴム層,半導電性ラミネ−
ト硝子層,あるいは半導電性半硬化樹脂層のいずれかか
らなる半導電性応力緩和層と、半導電性繊維テ−プある
いは片面半導電性処理したポリエステルフィルム,ポリ
イミドフィルムなどの孔明きプラスチックフィルムから
なる基材とを組み合わせた複合半導電性テ−プを用いれ
ば、表面コロナ防止層の基材が対地主絶縁層への樹脂含
浸通路として機能するので、導電性四ふっ化エチレンテ
−プを表面コロナ防止層に用いた従来の固定子コイルで
問題になった樹脂含浸性の低下が阻止され、ボイドレス
含浸された欠陥の少ない対地主絶縁層の形成に寄与する
とともに、複合半導電性テ−プを対地主絶縁層の外側に
機械巻することにより容易に応力緩和機能を有する表面
コロナ防止層を形成できるので、耐冷熱サイクル性能お
よび絶縁信頼性に優れた高圧回転電機の固定子コイルを
経済的にも有利に提供することができる。
【0028】さらに、硬化処理が終了した時点では半導
電性繊維テ−プが緊縛力を発揮して対地主絶縁層および
その表面コロナ防止層との界面における剥離の発生を阻
止する機能が得られるので、半導電性応力緩和層は緊縛
力が及び難いスロットの側壁面に対向する部分に限定し
て介装し、熱応力を効果的に緩和できる利点が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例になる高圧回転電機の固定子
コイルを示す断面図
【図2】実施例における表面コロナ防止層部分を示す拡
大断面図
【図3】この発明の異なる実施例になる高圧回転電機の
固定子コイルを示す断面図
【図4】異なる実施例における表面コロナ防止層を示す
拡大断面図
【図5】実施例になる固定子コイルの冷熱サイクルによ
る誘電損失角の変化を示す特性線図
【図6】全含浸方式による従来の高圧回転電機の固定子
コイルの要部を示す断面図
【符号の説明】
1 固定子コイル 2 整形コイル導体 3 対地主絶縁層 4 表面コロナ防止層 7 含浸樹脂の硬化物 9 スロット 10 固定子鉄心 11 固定子コイル 12 半導電性繊維テ−プ層 13 複合半導電性シ−ト 13A 半導電性繊維基材 13B 半導電性応力緩和層 14 表面コロナ防止層 24 表面コロナ防止層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】整列コイル導体の表面を覆う対地主絶縁層
    と、その外側に形成された表面コロナ防止層とを備え、
    固定子鉄心のスロットに挿入した後、真空加圧含浸され
    た熱硬化性の含浸樹脂の硬化物により、前記鉄心と一体
    化された固定子コイルにおいて、前記対地主絶縁層と固
    定子鉄心との間に作用する応力を緩和する半導電性応力
    緩和層を、前記表面コロナ防止層の要所に備えてなるこ
    とを特徴とする高圧回転電機の固定子コイル。
  2. 【請求項2】表面コロナ防止層が主絶縁層の表面上に2
    層に巻回された半導電性繊維テ−プのテ−ピング層と、
    その層間のスロットの側壁面に対向する部分に介装され
    た複合半導電性シ−トとからなり、この複合半導電性シ
    −トが半導電性繊維基材の一方の面上に半導電性ゴム
    層,半導電性ラミネ−ト硝子層,あるいは半導電性半硬
    化樹脂層のいずれかからなる半導電性応力緩和層を備え
    たものからなり、前記表面コロナ防止層をその厚み方向
    にも半導電性を有するよう形成してなることを特徴とす
    る請求項1記載の高圧回転電機の固定子コイル。
  3. 【請求項3】表面コロナ防止層が主絶縁層の表面上に巻
    回された複合半導電性テ−プのテ−ピング層からなり、
    この複合半導電性テ−プが半導電性ゴム層,半導電性ラ
    ミネ−ト硝子層,あるいは半導電性半硬化樹脂層のいず
    れかからなる半導電性応力緩和層と、この半導電性応力
    緩和層をその一方の面あるいは両面に密着して支持する
    半導電性繊維基材との複合材からなり、前記表面コロナ
    防止層をその厚み方向にも半導電性を有するよう形成し
    てなることを特徴とする請求項1記載の高圧回転電機の
    固定子コイル。
  4. 【請求項4】表面コロナ防止層が主絶縁層の表面上に巻
    回された複合半導電性テ−プのテ−ピング層からなり、
    この複合半導電性テ−プが片面半導電性処理した孔明き
    プラスチックフィルムからなる基材と、その片面半導電
    性処理した面上に密着して形成された半導電性ゴム層,
    半導電性ラミネ−ト硝子層,あるいは半導電性半硬化樹
    脂層のいずれかからなる半導電性応力緩和層との複合材
    からなり、前記表面コロナ防止層を前記半導電性応力緩
    和層を外側にして主絶縁層の表面上にテ−ピングしてな
    ることを特徴とする請求項1記載の高圧回転電機の固定
    子コイル。
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