JPH0638561A - 静電型マイクロウォブルモータ - Google Patents
静電型マイクロウォブルモータInfo
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- JPH0638561A JPH0638561A JP4183349A JP18334992A JPH0638561A JP H0638561 A JPH0638561 A JP H0638561A JP 4183349 A JP4183349 A JP 4183349A JP 18334992 A JP18334992 A JP 18334992A JP H0638561 A JPH0638561 A JP H0638561A
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- Japan
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- rotor
- electrodes
- gear
- output gear
- motor
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ウォブルモータの持つ低速高トルクという特
徴を活かし、最適形状をめざした自由な設計が可能であ
り、かつIC製造方法を利用することによる小型軽量化
や量産性、信頼性の高さを保持しつつ、マイクロマシン
の駆動源となり得る静電駆動型のマイクロウォブルモー
タを提供する。 【構成】 円周状に配置された複数の電極13a〜13
hと、これらの電極の内側に位置し、内周には内歯歯車
を形成した円環形状のロータ12と、このロータのさら
に内側に位置し、外周にはロータ内周の内歯歯車に歯合
する歯車を形成し、かつ電極と同芯に回動自在な状態で
支持された出力ギア11とからなり、電極13a〜13
hの内直径と前記ロータ12の外直径との差が、ロータ
内周の内歯歯車のピッチ円直径と出力ギア11外周の歯
車のピッチ円直径との差に等しい静電駆動型のマイクロ
ウォブルモータであり、励起された電極に吸引されて公
転及び自転するロータの回転成分をすべて出力ギアの自
転成分に伝達して、この出力ギアからモータの出力を得
る。
徴を活かし、最適形状をめざした自由な設計が可能であ
り、かつIC製造方法を利用することによる小型軽量化
や量産性、信頼性の高さを保持しつつ、マイクロマシン
の駆動源となり得る静電駆動型のマイクロウォブルモー
タを提供する。 【構成】 円周状に配置された複数の電極13a〜13
hと、これらの電極の内側に位置し、内周には内歯歯車
を形成した円環形状のロータ12と、このロータのさら
に内側に位置し、外周にはロータ内周の内歯歯車に歯合
する歯車を形成し、かつ電極と同芯に回動自在な状態で
支持された出力ギア11とからなり、電極13a〜13
hの内直径と前記ロータ12の外直径との差が、ロータ
内周の内歯歯車のピッチ円直径と出力ギア11外周の歯
車のピッチ円直径との差に等しい静電駆動型のマイクロ
ウォブルモータであり、励起された電極に吸引されて公
転及び自転するロータの回転成分をすべて出力ギアの自
転成分に伝達して、この出力ギアからモータの出力を得
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばエッチングやリ
ソグラフィなどのIC製造方法によって製作される静電
型マイクロウォブルモータに関する。
ソグラフィなどのIC製造方法によって製作される静電
型マイクロウォブルモータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の静電型マイクロウォブルモータと
しては、例えば Mehreganyらの論文(”Op
eration of microfabricate
d harmonic and ordinary s
ide−drive motors”,in Proc
eedings of the third IEEE
Workshop on Micro Electro
MechanicalSystems, Napa
Valley, California, USA,
February 11−14, 1990, pp.
1−8.)に示されている。
しては、例えば Mehreganyらの論文(”Op
eration of microfabricate
d harmonic and ordinary s
ide−drive motors”,in Proc
eedings of the third IEEE
Workshop on Micro Electro
MechanicalSystems, Napa
Valley, California, USA,
February 11−14, 1990, pp.
1−8.)に示されている。
【0003】図5はこの従来の静電型マイクロウォブル
モータの構成を模式的に示した平面図を示し、第6図に
同静電型マイクロウォブルモータの断面図を示す。
モータの構成を模式的に示した平面図を示し、第6図に
同静電型マイクロウォブルモータの断面図を示す。
【0004】図5及び図6において1はベアリング、2
は外径100μm程度のロータ、また3a〜3hがロー
タ2の周囲に円周状に設けられた8個の電極(論文で紹
介されているモータの写真には12個の電極が見られ
る)である。これらの電極3a〜3hには、図は省略す
るが電源よりそれぞれ配線がなされており、任意に選択
して電圧を印加することができる。
は外径100μm程度のロータ、また3a〜3hがロー
タ2の周囲に円周状に設けられた8個の電極(論文で紹
介されているモータの写真には12個の電極が見られ
る)である。これらの電極3a〜3hには、図は省略す
るが電源よりそれぞれ配線がなされており、任意に選択
して電圧を印加することができる。
【0005】図に示すようにロータ2が円環形状をな
し、その内周とベアリング1との間にはクリアランスC
が設けられているので、通常のモータとは異なり、ロー
タ2がベアリング1に軸支されて回動するという動作に
はならない。すなわち、電極3a〜3hへの電圧の印加
にともない、ロータ2は励起された電極3a〜3hに順
次吸引されながら公転することになる。しかし、同時に
ロータ2とベアリング1とが接点2aの部分でころがり
接触をしながら移動するため、ベアリング1の外周とロ
ータ2の内周との差の分だけロータ2が自転する。この
動作に関しては後に詳述する。
し、その内周とベアリング1との間にはクリアランスC
が設けられているので、通常のモータとは異なり、ロー
タ2がベアリング1に軸支されて回動するという動作に
はならない。すなわち、電極3a〜3hへの電圧の印加
にともない、ロータ2は励起された電極3a〜3hに順
次吸引されながら公転することになる。しかし、同時に
ロータ2とベアリング1とが接点2aの部分でころがり
接触をしながら移動するため、ベアリング1の外周とロ
ータ2の内周との差の分だけロータ2が自転する。この
動作に関しては後に詳述する。
【0006】ロータ2はベアリング1のフランジ1aに
よって、ベアリング1から抜けないように支持されてい
る。また、電極3a〜3h(図は3a、3eのみ示して
いる)とロータ2とはほぼ同じ高さになっているが、ロ
ータ2の下面には環状ではなくポイント的に設けられた
複数の突起2bがあり、シールド層4上をスライドして
電気的な接触を得るように構成されている。
よって、ベアリング1から抜けないように支持されてい
る。また、電極3a〜3h(図は3a、3eのみ示して
いる)とロータ2とはほぼ同じ高さになっているが、ロ
ータ2の下面には環状ではなくポイント的に設けられた
複数の突起2bがあり、シールド層4上をスライドして
電気的な接触を得るように構成されている。
【0007】図7(a)〜(e)はこの静電型マイクロ
ウォブルモータの製作工程図を示しているが、製作には
エッチングやリソグラフィなどの一般的なIC製造方法
が用いられている。以下、工程図にしたがって簡単に製
作方法を説明する。
ウォブルモータの製作工程図を示しているが、製作には
エッチングやリソグラフィなどの一般的なIC製造方法
が用いられている。以下、工程図にしたがって簡単に製
作方法を説明する。
【0008】(a)シリコン基板5の上に、熱成長させ
た1μm厚の酸化膜及びLPCVDで堆積させた1μm
厚の窒化シリコン層とを重ねることによって絶縁層6を
形成する。
た1μm厚の酸化膜及びLPCVDで堆積させた1μm
厚の窒化シリコン層とを重ねることによって絶縁層6を
形成する。
【0009】この上に、リンを十分に拡散させた350
0Å厚のLPCVD多結晶シリコン薄膜を形成し、パタ
ーンニングを行なって電気的なシールド層4とする。
0Å厚のLPCVD多結晶シリコン薄膜を形成し、パタ
ーンニングを行なって電気的なシールド層4とする。
【0010】さらに第1の犠牲層となる2.2μm厚の
低温酸化(LTO)膜7を堆積させ、電極3a〜3hの
固定部7aとロータ2の突起2bを形成する凹部7bの
ためのパターニングを2段階に分けて行なう。
低温酸化(LTO)膜7を堆積させ、電極3a〜3hの
固定部7aとロータ2の突起2bを形成する凹部7bの
ためのパターニングを2段階に分けて行なう。
【0011】(b)リンを十分に拡散させた2.5μm
厚のLPCVD多結晶シリコン層を堆積させ、反応性イ
オンエッチング(RIE)を用いて図5及び図6に示す
ロータ2、電極3a〜3h(図示は3a、3eのみ)を
形成する。図のように電極3a〜3hはシリコン基板5
上に固定され、ロータ2には複数の突起2bが形成され
る。
厚のLPCVD多結晶シリコン層を堆積させ、反応性イ
オンエッチング(RIE)を用いて図5及び図6に示す
ロータ2、電極3a〜3h(図示は3a、3eのみ)を
形成する。図のように電極3a〜3hはシリコン基板5
上に固定され、ロータ2には複数の突起2bが形成され
る。
【0012】この多結晶シリコン層のRIE用のマスク
としてはパターンニングされた熱酸化膜を用いるため、
この段階でロータ2や電極3a〜3hの厚みは2.2μ
m程度になっている。
としてはパターンニングされた熱酸化膜を用いるため、
この段階でロータ2や電極3a〜3hの厚みは2.2μ
m程度になっている。
【0013】(c)約0.3μm厚の第2の犠牲層とな
るLTO膜8を堆積させ、ベアリング1とロータ2のク
リアランスCを確保するとともに、ベアリング1の固定
部8aをパターンニングする。なお、このベアリング1
の直径は約36μmであるが、ここで用いているプロセ
ス上の制約から26μmが最小値とされている。
るLTO膜8を堆積させ、ベアリング1とロータ2のク
リアランスCを確保するとともに、ベアリング1の固定
部8aをパターンニングする。なお、このベアリング1
の直径は約36μmであるが、ここで用いているプロセ
ス上の制約から26μmが最小値とされている。
【0014】(d)リンを十分に拡散させた1μm厚の
LPCVD多結晶シリコン層を堆積させ、フランジ1を
備えたベアリング1を形成する。
LPCVD多結晶シリコン層を堆積させ、フランジ1を
備えたベアリング1を形成する。
【0015】(e)第1及び第2の犠牲層であるLTO
膜7及び8を緩衝フッ酸(HF)で溶解し、ロータ2を
完全にリリースすることにより図6に示すような構成が
完成する。
膜7及び8を緩衝フッ酸(HF)で溶解し、ロータ2を
完全にリリースすることにより図6に示すような構成が
完成する。
【0016】以上のように構成された従来の静電型マイ
クロウォブルモータにおいて、以下その動作について図
5を用いて説明を行なうが、前述のように、ロータ2は
ベアリング1に軸支されて回動するのではなく、励起さ
れた電極3a〜3hに順次吸引されながら公転し、同時
に接点2aでころがり接触をしながらベアリング1の外
周とロータ2の内周との差の分だけ自転するのである。
クロウォブルモータにおいて、以下その動作について図
5を用いて説明を行なうが、前述のように、ロータ2は
ベアリング1に軸支されて回動するのではなく、励起さ
れた電極3a〜3hに順次吸引されながら公転し、同時
に接点2aでころがり接触をしながらベアリング1の外
周とロータ2の内周との差の分だけ自転するのである。
【0017】すなわち、図のX方向に電極3a、次に電
極3b、電極3cというように順番に励起して行くもの
とすると、まず、図に示すようにロータ2は励起された
電極3aに吸引された状態になる。そして次には励起さ
れた電極3bに吸引され、その次には電極3cに吸引さ
れ、という具合に作動するため、ロータ2も図のX方向
に公転することになる。
極3b、電極3cというように順番に励起して行くもの
とすると、まず、図に示すようにロータ2は励起された
電極3aに吸引された状態になる。そして次には励起さ
れた電極3bに吸引され、その次には電極3cに吸引さ
れ、という具合に作動するため、ロータ2も図のX方向
に公転することになる。
【0018】ここで、ロータ2とベアリング1とのクリ
アランスCが、ロータ2と電極3a〜3hとのギャップ
Gより小さく設定されているので、ロータ2がベアリン
グ1と接触して接点2aが生じる。なお、ロータ2と電
極3a〜3hとのギャップは正しくは図のG+Eに相当
するが、このEはモータのトルクを生み出す実効ギャッ
プ長を意味しており、モータの構成から必然的に E=G−C>0 となる(電極3eを励起した状態を想定すれば明白であ
る)。この実効ギャップ長Eの値は可能な限り小さく設
定するため、便宜上ロータ2と電極3a〜3hとのギャ
ップとしてGで取り扱う。
アランスCが、ロータ2と電極3a〜3hとのギャップ
Gより小さく設定されているので、ロータ2がベアリン
グ1と接触して接点2aが生じる。なお、ロータ2と電
極3a〜3hとのギャップは正しくは図のG+Eに相当
するが、このEはモータのトルクを生み出す実効ギャッ
プ長を意味しており、モータの構成から必然的に E=G−C>0 となる(電極3eを励起した状態を想定すれば明白であ
る)。この実効ギャップ長Eの値は可能な限り小さく設
定するため、便宜上ロータ2と電極3a〜3hとのギャ
ップとしてGで取り扱う。
【0019】さて、ロータ2のX方向への公転にともな
って接点2aも同様にX方向に移動するが、この時ベア
リング1が固定されているため、ロータ2が自転しなけ
れば接点2aの部分でベアリング1の外周とロータ2の
内周との差の分滑りを生じることになる。しかし、ロー
タ2にはベアリング1を押圧する方向に吸引力が働いて
おり、実際には接点2aでの滑りがほとんど生じない。
って接点2aも同様にX方向に移動するが、この時ベア
リング1が固定されているため、ロータ2が自転しなけ
れば接点2aの部分でベアリング1の外周とロータ2の
内周との差の分滑りを生じることになる。しかし、ロー
タ2にはベアリング1を押圧する方向に吸引力が働いて
おり、実際には接点2aでの滑りがほとんど生じない。
【0020】従ってロータ2は、電極3a〜3hへの印
加電圧の回転方向(X方向)と同じ方向への公転にとも
ない、同じ方向(図のY方向)にベアリング1の外周と
ロータ2の内周の差に相当する分だけ自転することにな
る。もちろん接点2aはころがり接触をしながらX方向
に移動する。
加電圧の回転方向(X方向)と同じ方向への公転にとも
ない、同じ方向(図のY方向)にベアリング1の外周と
ロータ2の内周の差に相当する分だけ自転することにな
る。もちろん接点2aはころがり接触をしながらX方向
に移動する。
【0021】この静電型マイクロウォブルモータの特徴
は、ロータ2の自転の回転周波数がベアリング1の外径
Bとロータ2の内径Rとによって決定され、通常のモー
タに比べて入力電圧の回転周波数F(この例で言えば電
極3a〜3hへ印加される電圧の物理的な回転周波数)
に対して、著しくロータ2の自転の回転周波数Sが小さ
くなることにある。
は、ロータ2の自転の回転周波数がベアリング1の外径
Bとロータ2の内径Rとによって決定され、通常のモー
タに比べて入力電圧の回転周波数F(この例で言えば電
極3a〜3hへ印加される電圧の物理的な回転周波数)
に対して、著しくロータ2の自転の回転周波数Sが小さ
くなることにある。
【0022】ロータ2の公転の回転周波数が入力電圧の
回転周波数Fに等しい場合、ロータ2の自転の回転周波
数Sは S=F×(R−B)/R=F×C/R で表わされ、通常のモータに比べれば回転数がS/F、
すなわちC/Rになるため、逆にトルクはR/C倍に増
大する。しかも、クリアランスCを小さくすることによ
り、接点2aでの滑りをなくし、かつ公転によるロータ
2の揺動を抑えるのにも都合がよい、という利点も合わ
せ持っている。
回転周波数Fに等しい場合、ロータ2の自転の回転周波
数Sは S=F×(R−B)/R=F×C/R で表わされ、通常のモータに比べれば回転数がS/F、
すなわちC/Rになるため、逆にトルクはR/C倍に増
大する。しかも、クリアランスCを小さくすることによ
り、接点2aでの滑りをなくし、かつ公転によるロータ
2の揺動を抑えるのにも都合がよい、という利点も合わ
せ持っている。
【0023】この結果、特に減速手段などを用いずに低
速高トルクのモータが構成できることになり、マイクロ
マシンの駆動源などに利用できるのではないかという期
待が大きい。
速高トルクのモータが構成できることになり、マイクロ
マシンの駆動源などに利用できるのではないかという期
待が大きい。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記のよ
うな構成では、ロータ2を回転させることはできるが、
その回転駆動力を外部に取り出す方法がない。しかも、
ロータ2は通常のモータと違って公転と自転が並存して
おり、かつその自転成分のみを出力とすることが望まれ
るので、ロータ2から直接出力を得ることが困難であ
る。それも、平面構造を基本としたIC製造方法を用い
ることによる、小型軽量化や量産性、信頼性の高さを活
かせる方法が見あたらない。また、モータの特性に影響
の大きいロータ2とベアリング1のクリアランスCが基
本的に犠牲層の厚みで決ってしまうので、設計上の自由
度が少なくなり最適形状を得にくいという課題を有して
いた。
うな構成では、ロータ2を回転させることはできるが、
その回転駆動力を外部に取り出す方法がない。しかも、
ロータ2は通常のモータと違って公転と自転が並存して
おり、かつその自転成分のみを出力とすることが望まれ
るので、ロータ2から直接出力を得ることが困難であ
る。それも、平面構造を基本としたIC製造方法を用い
ることによる、小型軽量化や量産性、信頼性の高さを活
かせる方法が見あたらない。また、モータの特性に影響
の大きいロータ2とベアリング1のクリアランスCが基
本的に犠牲層の厚みで決ってしまうので、設計上の自由
度が少なくなり最適形状を得にくいという課題を有して
いた。
【0025】本発明はかかる点に鑑み、IC製造方法で
の製作と自由な設計が可能で、マイクロマシンの駆動源
となり得る静電型マイクロウォブルモータを提供するこ
とを目的とする。
の製作と自由な設計が可能で、マイクロマシンの駆動源
となり得る静電型マイクロウォブルモータを提供するこ
とを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明は、円周状に配置された複数の電極と、こ
れらの電極の内側に位置し、内周には内歯歯車を形成し
た円環形状のロータと、このロータのさらに内側に位置
し、外周にはロータ内周の内歯歯車に歯合する歯車を形
成し、かつ電極と同芯に回動自在な状態で支持された出
力ギアとからなり、電極の内直径とロータの外直径との
差が、ロータ内周の内歯歯車のピッチ円直径と出力ギア
外周の歯車のピッチ円直径との差に等しい静電型マイク
ロウォブルモータである。
めに、本発明は、円周状に配置された複数の電極と、こ
れらの電極の内側に位置し、内周には内歯歯車を形成し
た円環形状のロータと、このロータのさらに内側に位置
し、外周にはロータ内周の内歯歯車に歯合する歯車を形
成し、かつ電極と同芯に回動自在な状態で支持された出
力ギアとからなり、電極の内直径とロータの外直径との
差が、ロータ内周の内歯歯車のピッチ円直径と出力ギア
外周の歯車のピッチ円直径との差に等しい静電型マイク
ロウォブルモータである。
【0027】
【作用】本発明は前記した構成の特徴により、励起され
た電極に吸引されて公転及び自転するロータの内歯歯車
と、固定軸に軸支された出力ギアとが常に良好な状態で
歯合することになり、ロータの公転及び自転成分をすべ
て出力ギアの自転成分に伝達することができるので、こ
の出力ギアからモータの出力を直接得ることが容易で、
ウォブルモータの持つ低速高トルクという特徴を活かす
ことができる。また、各要素が平面的に構成されてお
り、犠牲層の厚みでモータの特性が左右されることがな
く最適形状をめざした自由な設計が可能であり、かつI
C製造方法によって容易に製作できるので、小型軽量化
や量産性、信頼性の高さを保持しつつ、マイクロマシン
の駆動源となり得る静電型マイクロウォブルモータを提
供することができる。
た電極に吸引されて公転及び自転するロータの内歯歯車
と、固定軸に軸支された出力ギアとが常に良好な状態で
歯合することになり、ロータの公転及び自転成分をすべ
て出力ギアの自転成分に伝達することができるので、こ
の出力ギアからモータの出力を直接得ることが容易で、
ウォブルモータの持つ低速高トルクという特徴を活かす
ことができる。また、各要素が平面的に構成されてお
り、犠牲層の厚みでモータの特性が左右されることがな
く最適形状をめざした自由な設計が可能であり、かつI
C製造方法によって容易に製作できるので、小型軽量化
や量産性、信頼性の高さを保持しつつ、マイクロマシン
の駆動源となり得る静電型マイクロウォブルモータを提
供することができる。
【0028】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例における静電型
マイクロウォブルモータの構成を模式的に示した平面図
を示し、図2に同静電型マイクロウォブルモータの断面
図を示す。
マイクロウォブルモータの構成を模式的に示した平面図
を示し、図2に同静電型マイクロウォブルモータの断面
図を示す。
【0029】図1及び図2において10はベアリング、
11が出力ギア、12は外径100μm程度のロータ、
また13a〜13hがロータ12の周囲に円周状に設け
られた8個の電極である。これらの電極13a〜13h
には、従来例と同様に図は省略するが電源よりそれぞれ
配線がなされており、任意に選択して電圧を印加するこ
とができる。
11が出力ギア、12は外径100μm程度のロータ、
また13a〜13hがロータ12の周囲に円周状に設け
られた8個の電極である。これらの電極13a〜13h
には、従来例と同様に図は省略するが電源よりそれぞれ
配線がなされており、任意に選択して電圧を印加するこ
とができる。
【0030】図に示すようにロータ12は従来例よりや
や細い円環形状をなし、その外周に絶縁膜12d、内周
には内歯歯車であるギア12cが形成されている。そし
てこのギア12cが、出力ギア11の外周に形成された
ギア11cと歯合している。ただし、図2はすべて離間
した状態を示している。これに対して出力ギア11はベ
アリング10に軸支されて自由に回動することができ
る。
や細い円環形状をなし、その外周に絶縁膜12d、内周
には内歯歯車であるギア12cが形成されている。そし
てこのギア12cが、出力ギア11の外周に形成された
ギア11cと歯合している。ただし、図2はすべて離間
した状態を示している。これに対して出力ギア11はベ
アリング10に軸支されて自由に回動することができ
る。
【0031】そして従来例と同様に、電極13a〜13
hへの電圧の印加にともない、ロータ12は励起された
電極13a〜13hに順次吸引されながら公転すること
になる。しかし、同時にロータ12と電極13a〜13
hとが接点12aの部分でころがり接触をしながら移動
するため、電極13a〜13hの内周とロータ12の外
周との差の分だけロータ12が自転する。ただし、この
自転の方向は従来例とは逆方向になるが、この動作に関
しては後に詳述する。
hへの電圧の印加にともない、ロータ12は励起された
電極13a〜13hに順次吸引されながら公転すること
になる。しかし、同時にロータ12と電極13a〜13
hとが接点12aの部分でころがり接触をしながら移動
するため、電極13a〜13hの内周とロータ12の外
周との差の分だけロータ12が自転する。ただし、この
自転の方向は従来例とは逆方向になるが、この動作に関
しては後に詳述する。
【0032】出力ギア11は、ベアリング10のフラン
ジ10aによってベアリング10から抜けないように支
持されており、ロータ12も同様に、出力ギア11のフ
ランジ11aによって保持されている。ここでロータ1
2を電極13a〜13hによって保持することも可能で
あるが、ロータ12に上向きの吸引力が作用しない方が
好ましいため、図2に示す構成を選択している。
ジ10aによってベアリング10から抜けないように支
持されており、ロータ12も同様に、出力ギア11のフ
ランジ11aによって保持されている。ここでロータ1
2を電極13a〜13hによって保持することも可能で
あるが、ロータ12に上向きの吸引力が作用しない方が
好ましいため、図2に示す構成を選択している。
【0033】また、電極13a〜13h(図は13a、
13eのみ示している)とロータ12及び出力ギア11
とはほぼ同じ高さになっているが、従来例と同様にロー
タ12の下面には複数の突起12bが、また出力ギア1
1の下面にも複数の突起11bが設けられ、シールド層
14上をスライドして電気的な接触を得るように構成さ
れている。そして、前述のようにロータ12の外周には
絶縁膜12dが設けられ、電極13a〜13h(図は1
3a、13eのみ)と直接電気的な接触をしないように
構成されている。
13eのみ示している)とロータ12及び出力ギア11
とはほぼ同じ高さになっているが、従来例と同様にロー
タ12の下面には複数の突起12bが、また出力ギア1
1の下面にも複数の突起11bが設けられ、シールド層
14上をスライドして電気的な接触を得るように構成さ
れている。そして、前述のようにロータ12の外周には
絶縁膜12dが設けられ、電極13a〜13h(図は1
3a、13eのみ)と直接電気的な接触をしないように
構成されている。
【0034】図3(a)〜(f)はこの静電型マイクロ
ウォブルモータの製作工程図を示しているが、製作には
エッチングやリソグラフィなどの一般的なIC製造方法
が用いられている。従来例に比較すると少し工程が複雑
になるが、以下、工程図にしたがって簡単に製作方法を
説明する。
ウォブルモータの製作工程図を示しているが、製作には
エッチングやリソグラフィなどの一般的なIC製造方法
が用いられている。従来例に比較すると少し工程が複雑
になるが、以下、工程図にしたがって簡単に製作方法を
説明する。
【0035】(a)シリコン基板15の上に、熱成長さ
せた1μm厚の酸化膜及びLPCVDで堆積させた1μ
m厚の窒化シリコン層とを重ねることによって絶縁層1
6を形成する。
せた1μm厚の酸化膜及びLPCVDで堆積させた1μ
m厚の窒化シリコン層とを重ねることによって絶縁層1
6を形成する。
【0036】この上に、リンを十分に拡散させた350
0Å厚のLPCVD多結晶シリコン薄膜を形成し、パタ
ーンニングを行なって電気的なシールド層14とする。
0Å厚のLPCVD多結晶シリコン薄膜を形成し、パタ
ーンニングを行なって電気的なシールド層14とする。
【0037】さらに第1の犠牲層となる2.2μm厚の
低温酸化(LTO)膜17を堆積させ、電極13a〜1
3hの固定部17aとロータ12の突起12b及び出力
ギア11の突起11bを形成する凹部17b、17cの
ためのパターニングを2段階に分けて行なう。
低温酸化(LTO)膜17を堆積させ、電極13a〜1
3hの固定部17aとロータ12の突起12b及び出力
ギア11の突起11bを形成する凹部17b、17cの
ためのパターニングを2段階に分けて行なう。
【0038】(b)リンを十分に拡散させた2.5μm
厚のLPCVD多結晶シリコン層を堆積させ、反応性イ
オンエッチング(RIE)を用いて、第1及び図2に示
すロータ12、電極13a〜13h(図示は13a、1
3eのみ)と出力ギア11の下半分を形成する。もちろ
ん、出力ギア11の外周にギア11c、ロータ12の内
周にギア12cがそれぞれ形成されており、図のように
電極13a〜13hはシリコン基板15上に固定され、
ロータ12、出力ギア11にはそれぞれ複数の突起12
b、11bが形成される。
厚のLPCVD多結晶シリコン層を堆積させ、反応性イ
オンエッチング(RIE)を用いて、第1及び図2に示
すロータ12、電極13a〜13h(図示は13a、1
3eのみ)と出力ギア11の下半分を形成する。もちろ
ん、出力ギア11の外周にギア11c、ロータ12の内
周にギア12cがそれぞれ形成されており、図のように
電極13a〜13hはシリコン基板15上に固定され、
ロータ12、出力ギア11にはそれぞれ複数の突起12
b、11bが形成される。
【0039】この多結晶シリコン層のRIE用のマスク
としてはパターンニングされた熱酸化膜を用いるため、
この段階で出力ギア11やロータ12、及び電極13a
〜13hの厚みは2.2μm程度になっている。
としてはパターンニングされた熱酸化膜を用いるため、
この段階で出力ギア11やロータ12、及び電極13a
〜13hの厚みは2.2μm程度になっている。
【0040】またロータ12の外径は、後の工程で形成
される絶縁膜12dの分だけ小さく設定されている。
される絶縁膜12dの分だけ小さく設定されている。
【0041】(c)0.1μmの熱酸化膜とその上に
0.34μm厚の窒化シリコン層を堆積させ、ロータ1
2の外周に絶縁膜12dを形成するようにパターンニン
グする。ロータ12の外径と電極13a〜13hのクリ
アランスはこの段階で図1に示すようにPとなる。
0.34μm厚の窒化シリコン層を堆積させ、ロータ1
2の外周に絶縁膜12dを形成するようにパターンニン
グする。ロータ12の外径と電極13a〜13hのクリ
アランスはこの段階で図1に示すようにPとなる。
【0042】(d)約0.3μm厚の第2の犠牲層とな
るLTO膜18を堆積させ、ベアリング10と出力ギア
11のすき間を確保するとともに、ベアリング10の固
定部18a及び出力ギア11の上部にフランジ11bを
形成するための環状凹部18bをパターンニングする。
なおベアリング10の直径は、従来例よりやや小さく3
0μm程度である。
るLTO膜18を堆積させ、ベアリング10と出力ギア
11のすき間を確保するとともに、ベアリング10の固
定部18a及び出力ギア11の上部にフランジ11bを
形成するための環状凹部18bをパターンニングする。
なおベアリング10の直径は、従来例よりやや小さく3
0μm程度である。
【0043】(e)リンを十分に拡散させた1μm厚の
LPCVD多結晶シリコン層を堆積させ、ベアリング1
0及び出力ギア11のフランジ11bを形を形成する。
フランジ10aも同時に形成される。
LPCVD多結晶シリコン層を堆積させ、ベアリング1
0及び出力ギア11のフランジ11bを形を形成する。
フランジ10aも同時に形成される。
【0044】(f)最後に第1及び第2の犠牲層である
LTO膜17及び18を緩衝フッ酸(HF)で溶解し、
出力ギア11とロータ12をそれぞれ完全にリリースす
ることにより図2に示すような構成が完成する。
LTO膜17及び18を緩衝フッ酸(HF)で溶解し、
出力ギア11とロータ12をそれぞれ完全にリリースす
ることにより図2に示すような構成が完成する。
【0045】以上のように構成されたこの実施例の静電
型マイクロウォブルモータにおいて、以下その動作につ
いて図1を用いて説明を行なうが、前述のように、ロー
タ12の内周に内歯歯車であるギア12cが形成されて
おり、このギア12cが、出力ギア11の外周に形成さ
れたギア11cと歯合している。出力ギア11はベアリ
ング10に軸支されて回動するが、電極13a〜13h
への電圧の印加にともない、ロータ12は励起された電
極13a〜13hに順次吸引されながら公転することに
なるのである。
型マイクロウォブルモータにおいて、以下その動作につ
いて図1を用いて説明を行なうが、前述のように、ロー
タ12の内周に内歯歯車であるギア12cが形成されて
おり、このギア12cが、出力ギア11の外周に形成さ
れたギア11cと歯合している。出力ギア11はベアリ
ング10に軸支されて回動するが、電極13a〜13h
への電圧の印加にともない、ロータ12は励起された電
極13a〜13hに順次吸引されながら公転することに
なるのである。
【0046】ここで従来例と違うところは、ロータ12
が、出力ギア11ではなく電極13a〜13hと、絶縁
膜12dを介して接触するように設定されている点であ
る。従って、ロータ12と電極13a〜13hとの間に
接点12aが生じる。この接点12aにおいては、従来
例と同様にころがり接触をすることになるため、結果的
に電極13a〜13hの内周とロータ12の外周との差
の分だけロータ12が自転する。
が、出力ギア11ではなく電極13a〜13hと、絶縁
膜12dを介して接触するように設定されている点であ
る。従って、ロータ12と電極13a〜13hとの間に
接点12aが生じる。この接点12aにおいては、従来
例と同様にころがり接触をすることになるため、結果的
に電極13a〜13hの内周とロータ12の外周との差
の分だけロータ12が自転する。
【0047】すなわち、図のK方向に電極13aから1
3b、13cというように順に励起して行くものとする
と、まず、図に示すようにロータ12は励起された電極
13aに吸引された状態になる。そして、次に励起され
た電極13bに吸引され、その次には電極13cに吸引
され、という具合に作動するため、ロータ12も図のK
方向に公転することになる。ここまでは従来例と変わら
ない。
3b、13cというように順に励起して行くものとする
と、まず、図に示すようにロータ12は励起された電極
13aに吸引された状態になる。そして、次に励起され
た電極13bに吸引され、その次には電極13cに吸引
され、という具合に作動するため、ロータ12も図のK
方向に公転することになる。ここまでは従来例と変わら
ない。
【0048】しかし、ロータ12と電極13a〜13h
とのクリアランスPは1μm程度と極めて小さく設定
(図では実際より大きく示している)されているが、こ
のクリアランスPと、出力ギア11及びロータ12のそ
れぞれのギア11c、12cのピッチ円直径H及びJの
差Tとが等しく設定されている。従ってロータ12が公
転する際は、常にロータ12の絶縁膜12dが電極13
a〜13hと接触して接点12aが生じ、かつギア11
c、12cが正常に歯合する。
とのクリアランスPは1μm程度と極めて小さく設定
(図では実際より大きく示している)されているが、こ
のクリアランスPと、出力ギア11及びロータ12のそ
れぞれのギア11c、12cのピッチ円直径H及びJの
差Tとが等しく設定されている。従ってロータ12が公
転する際は、常にロータ12の絶縁膜12dが電極13
a〜13hと接触して接点12aが生じ、かつギア11
c、12cが正常に歯合する。
【0049】さて、ロータ12の公転にともなって接点
12aも図のK方向に移動するが、この時電極13a〜
13hが固定されているため、ロータ12が自転しなけ
れば接点12aの部分で電極13a〜13hの内周とロ
ータ12の外周との差の分滑りを生じることになる。し
かし、ロータ12には電極13a〜13hを押圧する方
向に吸引力が働いており、実際には接点12aで滑りが
ほとんど生じない。
12aも図のK方向に移動するが、この時電極13a〜
13hが固定されているため、ロータ12が自転しなけ
れば接点12aの部分で電極13a〜13hの内周とロ
ータ12の外周との差の分滑りを生じることになる。し
かし、ロータ12には電極13a〜13hを押圧する方
向に吸引力が働いており、実際には接点12aで滑りが
ほとんど生じない。
【0050】従ってロータ12は、電極13a〜13h
への印加電圧の回転方向(K方向)と同じ方向への公転
にともない、今度は逆にL方向に電極13a〜13hの
内周とロータ12の外周との差に相当する分だけ自転す
ることになる。もちろん接点12aはころがり接触をし
ながら移動するのであり、その方向は前述のようにK方
向となる。
への印加電圧の回転方向(K方向)と同じ方向への公転
にともない、今度は逆にL方向に電極13a〜13hの
内周とロータ12の外周との差に相当する分だけ自転す
ることになる。もちろん接点12aはころがり接触をし
ながら移動するのであり、その方向は前述のようにK方
向となる。
【0051】これらのロータ12の公転成分と自転成分
は、ギア12c、11cを介して出力ギア11に伝達さ
れる。出力ギア11がベアリング10に軸支されている
ので、ロータ12と出力ギア11とは、ベアリング10
及び電極13a〜13hの中心に対して常に接点12a
と対称の位置で歯合し、それぞれのギア12c及び11
cとのギア比に相当する速度差を持って回転する。ただ
し、ロータ12が公転と自転を同時にしているので、出
力ギア11の回転数の計算が少し複雑になる。
は、ギア12c、11cを介して出力ギア11に伝達さ
れる。出力ギア11がベアリング10に軸支されている
ので、ロータ12と出力ギア11とは、ベアリング10
及び電極13a〜13hの中心に対して常に接点12a
と対称の位置で歯合し、それぞれのギア12c及び11
cとのギア比に相当する速度差を持って回転する。ただ
し、ロータ12が公転と自転を同時にしているので、出
力ギア11の回転数の計算が少し複雑になる。
【0052】本実施例の静電型マイクロウォブルモータ
の特徴は、出力ギア11の回転周波数が電極13a〜1
3hの内径Aとロータ12の外径D及びギア12cとギ
ア11cのそれぞれのピッチ円直径H及びJによって決
定し、従来例と同様に、通常のモータに比べて入力電圧
の回転周波数F(本実施例で言えば電極13a〜13h
へ印加される電圧の物理的な回転周波数)に対して、著
しくロータ12の自転の回転周波数Qが小さくなること
にある。
の特徴は、出力ギア11の回転周波数が電極13a〜1
3hの内径Aとロータ12の外径D及びギア12cとギ
ア11cのそれぞれのピッチ円直径H及びJによって決
定し、従来例と同様に、通常のモータに比べて入力電圧
の回転周波数F(本実施例で言えば電極13a〜13h
へ印加される電圧の物理的な回転周波数)に対して、著
しくロータ12の自転の回転周波数Qが小さくなること
にある。
【0053】ロータ12の公転の回転周波数が入力電圧
の回転周波数Fに等しい場合、ロータ12の自転の回転
周波数Qは、 Q=−F×(A−D)/D=−F×P/D で表わされる。これは前述のように公転と逆方向への回
転であるので、マイナス符号をつけている。
の回転周波数Fに等しい場合、ロータ12の自転の回転
周波数Qは、 Q=−F×(A−D)/D=−F×P/D で表わされる。これは前述のように公転と逆方向への回
転であるので、マイナス符号をつけている。
【0054】一方、出力ギア11の回転は、ロータ12
の公転と自転の双方によって影響を受け、歯合するギア
12c及び11cの各ピッチ円直径H及びJよって回転
周波数が決定される。
の公転と自転の双方によって影響を受け、歯合するギア
12c及び11cの各ピッチ円直径H及びJよって回転
周波数が決定される。
【0055】まず、ロータ12の公転による出力ギア1
1の回転周波数成分Vは、出力ギア11が固定されてい
ないことから、ロータ12の公転の回転周波数がFであ
れば、従来例の考え方を発展させると、 V=−F×(H−J)/J=−F×T/J となる。
1の回転周波数成分Vは、出力ギア11が固定されてい
ないことから、ロータ12の公転の回転周波数がFであ
れば、従来例の考え方を発展させると、 V=−F×(H−J)/J=−F×T/J となる。
【0056】また、ロータ12の自転による出力ギア1
1の回転周波数成分Wは、そのままギア比で計算できる
ので、ロータ12の自転の回転周波数がQなら、 W=Q×H/J となり、当然ではあるが、回転方向が同じで若干回転周
波数が高くなる。
1の回転周波数成分Wは、そのままギア比で計算できる
ので、ロータ12の自転の回転周波数がQなら、 W=Q×H/J となり、当然ではあるが、回転方向が同じで若干回転周
波数が高くなる。
【0057】これらから、最終的な出力ギア11の回転
周波数Mは、入力電圧の回転周波数Fにロータ12の公
転の回転周波数が等しい場合、 M=V+W=−F×T/J+Q×H/J=−F×(T+H×P/D)/J であるが、T=Pなので結局、 M=−F×T/J×(1+H/D) となる。
周波数Mは、入力電圧の回転周波数Fにロータ12の公
転の回転周波数が等しい場合、 M=V+W=−F×T/J+Q×H/J=−F×(T+H×P/D)/J であるが、T=Pなので結局、 M=−F×T/J×(1+H/D) となる。
【0058】この結果、回転方向がロータ12の自転と
同じ方向であるN方向になって、通常のモータに比べれ
ばM/F、すなわち回転周波数がT/J×(1+H/
D)になる。従って、この時のトルクはJ/(T×(1
+H/D))倍となることがわかる。
同じ方向であるN方向になって、通常のモータに比べれ
ばM/F、すなわち回転周波数がT/J×(1+H/
D)になる。従って、この時のトルクはJ/(T×(1
+H/D))倍となることがわかる。
【0059】前述のようにロータ12は従来例より細め
に設定されているので、ほぼ同一の大きさのモータを想
定すれば、T/Jは従来例のC/Rと同等か若しくはや
や小さめの値になることが予想される。ただし、Jの値
を大きく設定すればH/Dが1に近づいて行くため、出
力ギア11の回転周波数Mは、従来例のロータ2の自転
の回転周波数Sより数10パーセント高くなる。
に設定されているので、ほぼ同一の大きさのモータを想
定すれば、T/Jは従来例のC/Rと同等か若しくはや
や小さめの値になることが予想される。ただし、Jの値
を大きく設定すればH/Dが1に近づいて行くため、出
力ギア11の回転周波数Mは、従来例のロータ2の自転
の回転周波数Sより数10パーセント高くなる。
【0060】このように本実施例では、モータの回転駆
動力を、ロータ12の回転を出力ギア11を介して外部
に取り出す構成になる。ロータ12は公転と自転が並存
しているが、出力ギア11は通常の軸を中心にした回転
をしているだけなので、IC製造方法を用いた機構でも
容易に出力を得ることができる。しかも、犠牲層の厚み
がモータの特性を左右することもないので、製造プロセ
スに捕らわれない最適形状をめざした自由な設計が可能
であり、静電型マイクロウォブルモータの持つ低速高ト
ルクという特徴を最大限に活かすことが可能である。
動力を、ロータ12の回転を出力ギア11を介して外部
に取り出す構成になる。ロータ12は公転と自転が並存
しているが、出力ギア11は通常の軸を中心にした回転
をしているだけなので、IC製造方法を用いた機構でも
容易に出力を得ることができる。しかも、犠牲層の厚み
がモータの特性を左右することもないので、製造プロセ
スに捕らわれない最適形状をめざした自由な設計が可能
であり、静電型マイクロウォブルモータの持つ低速高ト
ルクという特徴を最大限に活かすことが可能である。
【0061】なお、本実施例においては、ベアリング1
0がシャフト形状であり、出力ギア11の中心に形成さ
れた孔に係合して軸支する構成を示したが、もちろんこ
の限りではなく、出力ギア11の中心にシャフトを形成
し、ベアリング10若しくはシリコン基板15自体に軸
受けとなる孔を形成して軸支する構成も考えられる。
0がシャフト形状であり、出力ギア11の中心に形成さ
れた孔に係合して軸支する構成を示したが、もちろんこ
の限りではなく、出力ギア11の中心にシャフトを形成
し、ベアリング10若しくはシリコン基板15自体に軸
受けとなる孔を形成して軸支する構成も考えられる。
【0062】以下、本発明の第2の実施例である静電型
マイクロウォブルモータの構成について図を用いて簡単
に説明する。
マイクロウォブルモータの構成について図を用いて簡単
に説明する。
【0063】図4は、同静電型マイクロウォブルモータ
の断面図を示しているが、第1の実施例と異なるのは出
力ギア11に相当する部材が外部部材の一部に形成され
ており、モータ内に挿入されていることである。
の断面図を示しているが、第1の実施例と異なるのは出
力ギア11に相当する部材が外部部材の一部に形成され
ており、モータ内に挿入されていることである。
【0064】図において、電極13a〜13hとロータ
12の構成及び製作方法は第1の実施例と同じである。
ただし、出力ギア11及びベアリング10の位置してい
た部分に出力軸20がモータ形成後に外部から挿入され
る。出力軸20の直径は小さくすることが可能であるた
め、ロータ12を従来例程度に太い円環形状とすること
ができ、出力軸20の回転数を低く抑えることに役立
つ。
12の構成及び製作方法は第1の実施例と同じである。
ただし、出力ギア11及びベアリング10の位置してい
た部分に出力軸20がモータ形成後に外部から挿入され
る。出力軸20の直径は小さくすることが可能であるた
め、ロータ12を従来例程度に太い円環形状とすること
ができ、出力軸20の回転数を低く抑えることに役立
つ。
【0065】出力軸20にはロータ12を保持するフラ
ンジ20a、回転中心付近に配された1つの突起20
b、そしてロータ12のギア12cと歯合するギア20
cがそれぞれ設けられいる。出力軸20自体は、図には
示さないが、外部で回動自在に保持されている。
ンジ20a、回転中心付近に配された1つの突起20
b、そしてロータ12のギア12cと歯合するギア20
cがそれぞれ設けられいる。出力軸20自体は、図には
示さないが、外部で回動自在に保持されている。
【0066】この実施例の動作に関しては第1の実施例
と同じである。従って、回転周波数やトルクの計算も同
様であり、特に説明はしない。
と同じである。従って、回転周波数やトルクの計算も同
様であり、特に説明はしない。
【0067】しかし、外部部材である出力軸20がその
ままモータの構成要素になっているため、トルクの伝達
ロスが非常に少ない、きわめて効率の高いマイクロマシ
ンの駆動源となり得る静電型マイクロウォブルモータが
得られることになる。そしてもちろん、出力軸20以外
はIC製造方法を利用して製作することができ、この点
でも第1の実施例と遜色のないものである。
ままモータの構成要素になっているため、トルクの伝達
ロスが非常に少ない、きわめて効率の高いマイクロマシ
ンの駆動源となり得る静電型マイクロウォブルモータが
得られることになる。そしてもちろん、出力軸20以外
はIC製造方法を利用して製作することができ、この点
でも第1の実施例と遜色のないものである。
【0068】
【発明の効果】本発明の構成によれば、公転及び自転す
るロータのトルクをすべて出力ギアの自転成分に伝達し
て、モータの出力を容易に得ることができるので、ウォ
ブルモータの持つ低速高トルクという特徴を活かしてマ
イクロマシンの駆動源となり得る静電型マイクロウォブ
ルモータを提供することができ、最適形状をめざした自
由な設計が可能であり、かつIC製造方法を用いること
によって、小型軽量化や量産性、高信頼性をはかること
も可能であるため、その工業的価値は極めて大きい。
るロータのトルクをすべて出力ギアの自転成分に伝達し
て、モータの出力を容易に得ることができるので、ウォ
ブルモータの持つ低速高トルクという特徴を活かしてマ
イクロマシンの駆動源となり得る静電型マイクロウォブ
ルモータを提供することができ、最適形状をめざした自
由な設計が可能であり、かつIC製造方法を用いること
によって、小型軽量化や量産性、高信頼性をはかること
も可能であるため、その工業的価値は極めて大きい。
【図1】本発明の静電型マイクロウォブルモータの第1
の実施例の構成を模式的に示した平面図
の実施例の構成を模式的に示した平面図
【図2】同実施例における断面図
【図3】同実施例の製作工程図
【図4】本発明の静電型マイクロウォブルモータの第2
の実施例の断面図
の実施例の断面図
【図5】従来の静電型マイクロウォブルモータの構成を
模式的に示した平面図
模式的に示した平面図
【図6】同従来例における断面図
【図7】同従来例の製作工程図
10 ベアリング 10a、11a、20a フランジ 11 出力ギア 11c、12c、20c ギア 12 ロータ 12d 絶縁膜 13a〜13h 電極 20 出力軸
Claims (5)
- 【請求項1】円周状に配置された複数の電極と、これら
の電極の内側に位置し、内周には内歯歯車を形成した円
環形状のロータと、このロータのさらに内側に位置し、
外周には前記ロータ内周の内歯歯車に歯合する歯車を形
成し、かつ前記電極と同芯に回動自在な状態で支持され
た出力ギアとからなり、前記電極の内直径と前記ロータ
の外直径との差が、前記ロータ内周の内歯歯車のピッチ
円直径と前記出力ギア外周の歯車のピッチ円直径との差
に等しいことを特徴とする静電型マイクロウォブルモー
タ。 - 【請求項2】出力ギアが固定軸に軸支され、この固定軸
に形成されたフランジに前記出力ギアが保持されるよう
に構成したことを特徴とする請求項1記載の静電型マイ
クロウォブルモータ。 - 【請求項3】出力ギアにフランジを設けてロータを保持
するように構成したことを特徴とする請求項1記載の静
電型マイクロウォブルモータ。 - 【請求項4】ロータの外周に絶縁膜を形成し、この絶縁
膜を介して前記ロータと電極が接触するように構成した
ことを特徴とする請求項1記載の静電型マイクロウォブ
ルモータ。 - 【請求項5】出力ギアを外部部材の一部に構成すること
を特徴とする請求項1記載の静電型マイクロウォブルモ
ータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4183349A JPH0638561A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 静電型マイクロウォブルモータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4183349A JPH0638561A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 静電型マイクロウォブルモータ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0638561A true JPH0638561A (ja) | 1994-02-10 |
Family
ID=16134186
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4183349A Pending JPH0638561A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 静電型マイクロウォブルモータ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0638561A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100707651B1 (ko) * | 2000-04-14 | 2007-04-13 | 픽셀 (리서치) 리미티드 | 디지털 문서를 조작하고 보기 위한 사용자 인터페이스 및 방법 |
| US8316643B2 (en) | 2004-01-16 | 2012-11-27 | Japan Aerospace Exploration Agency | Method of driving and drive mechanism utilizing surface tension difference convection generated in two fluids having an interface |
| KR101241092B1 (ko) * | 2011-12-20 | 2013-03-11 | 연세대학교 산학협력단 | 와블모터 |
| KR20240042041A (ko) | 2022-03-28 | 2024-04-01 | 가부시키가이샤 히다치 겡키 티에라 | 전동식 건설 기계의 구동 시스템 |
-
1992
- 1992-07-10 JP JP4183349A patent/JPH0638561A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100707651B1 (ko) * | 2000-04-14 | 2007-04-13 | 픽셀 (리서치) 리미티드 | 디지털 문서를 조작하고 보기 위한 사용자 인터페이스 및 방법 |
| US8316643B2 (en) | 2004-01-16 | 2012-11-27 | Japan Aerospace Exploration Agency | Method of driving and drive mechanism utilizing surface tension difference convection generated in two fluids having an interface |
| KR101241092B1 (ko) * | 2011-12-20 | 2013-03-11 | 연세대학교 산학협력단 | 와블모터 |
| KR20240042041A (ko) | 2022-03-28 | 2024-04-01 | 가부시키가이샤 히다치 겡키 티에라 | 전동식 건설 기계의 구동 시스템 |
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