JPH0638708A - ナトリウム吸収阻害剤、ナトリウム吸収阻害剤を含有する高血圧予防食品、及び高血圧治療剤 - Google Patents

ナトリウム吸収阻害剤、ナトリウム吸収阻害剤を含有する高血圧予防食品、及び高血圧治療剤

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JPH0638708A
JPH0638708A JP5135064A JP13506493A JPH0638708A JP H0638708 A JPH0638708 A JP H0638708A JP 5135064 A JP5135064 A JP 5135064A JP 13506493 A JP13506493 A JP 13506493A JP H0638708 A JPH0638708 A JP H0638708A
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sodium
absorption inhibitor
hypertension
salt
arginine
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JP5135064A
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Yutaka Hironaka
豊 弘中
Yoshihiko Nakano
佳彦 中野
Michiyo Kubo
美千代 久保
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Earth Corp
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Earth Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高血圧、腎疾患、成人病などにより減塩食を
必要としている人に対して、塩分制限を緩やかにして、
食事療法を楽にし、また降圧剤の投与を無くすか、ある
いは少なくして、それによる副作用を減少させる。さら
に、高血圧の治療効果を増大させる。また、愛玩動物に
ついても同様の効果を得る。 【構成】 アルギニン及び/又はその誘導体、並びにこ
れらの生理学的に許容しうる塩を少なくとも1種含有す
るナトリウム吸収阻害剤、又はそれにカリウム塩を併用
したナトリウム吸収阻害剤。前記のナトリウム吸収阻害
剤を含有する高血圧予防食品。前記のナトリウム吸収阻
害剤と少なくとも1種の血圧降下活性成分(降圧剤)と
を含有する高血圧治療剤。前記のナトリウム吸収阻害剤
を含有する愛玩動物用飲食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ナトリウム吸収阻害
剤、並びにそれを利用した高血圧予防食品や高血圧治療
剤に関し、特に腎臓病、心臓病などむくみを伴う諸疾
患、高血圧などの治療のための医薬や、それら諸疾患、
高血圧などの治療・予防の減塩食事療法に適した高血圧
予防食品に使用することができる人又は動物用のナトリ
ウム吸収阻害剤とその応用に関する。
【0002】
【従来の技術】高血圧治療剤である降圧剤の開発の進歩
は著しく、従来血圧コントロールが困難であった悪性高
血圧などの重症高血圧の治療が比較的容易にできるよう
になっている。しかし、本態性高血圧などでは降圧剤の
使用を中止すると、直ぐに元の血圧に戻ってしまい、降
圧剤のような従来から使用されている高血圧治療剤は、
一般に他の病気に対する治療剤のような治癒効果を有す
るものではない。
【0003】そして、高血圧患者は食塩の摂取量を減ら
すことが血圧を下げる上で極めて有効であることが広く
知られており、減塩食事療法が降圧剤の使用と併用され
ることが多い。また、軽症の高血圧症の場合には、薬物
療法によらず減塩食事療法のみによっていることが多
い。いくつかの治療試験によれば、軽度の食塩制限によ
っても有効な降圧効果をもたらすことが確認されてい
る。例えば、二重盲検法による報告では、5g程度の減
塩でも血圧が有意に(平均血圧値で7.7mmHg)下
降したという。このため、高血圧症の場合には食塩の摂
取量を制限するような食事をすることが常識となってい
る。
【0004】ただ、減塩食の効果については、減塩をう
ける生体側の「食塩感受性」の問題があり、例えば食塩
量1日0.5g以下という厳しい減塩療法においても、
約2/3の患者では有効であったが、残りの1/3の患
者では降圧が認められなかったという報告もある。同じ
本態性高血圧症の患者のなかにも、血圧が食塩摂取量の
変化に影響されやすい人とそうでない人がいる。影響さ
れやすい人では、腎臓のナトリウム排泄能力が低下して
いるため、食塩負荷により体内に水・Naが貯留する結
果、血圧が上昇すると考えられている。
【0005】このように、減塩食事療法は高血圧症の人
に有効なので、高血圧症患者に減塩食指導がなされてい
る。その減塩食のために、調理に際して塩の添加量を減
らすだけでは調理がしにくいので、調理に便利なように
減塩醤油や減塩バターがある外、減塩された食品が市販
されている。また、カリウムが降圧作用を有することが
知られ、その作用機序についてはまだはっきりとしてい
ないが、ナトリウム利尿作用、血管拡張作用、昇圧反応
性の減弱作用、交感神経抑制作用、レニン分泌抑制作用
などによるものとされている。カリウムを投与した場
合、低食塩食の状態でその降圧効果があるという。しか
し、カリウム剤を投与すると、胃潰瘍や腸穿孔を生じる
危険性もあるとされ、また腎不全の患者では、高K血症
の危険性があるといわれているので、カリウムの投与は
個々の高血圧患者によって決められるという制約があ
り、かつその効果も十分なものではない。
【0006】他方、犬、猫などのような家庭において飼
育されている愛玩動物の多くは、汗線を持たず、このた
めこれらの動物は、ナトリウムの生体内濃度の調節を、
尿あるいは便による排泄に依存している。また、これら
の動物は、一般的にナトリウムの必要摂取量が少ないも
のであり、その体重当たり(kg当たり)の必要摂取量
は、例えば犬で11mg、猫で25mgと人間の10分
の1程度の摂取量が好ましいとされている。しかし、こ
れらの動物に日常的に与えられるもので、一般にいうペ
ットフードも含めた愛玩動物用飲食品のように、何ら加
工することなくそのまま与えることができるようになっ
ているものは、通常必要な栄養素が摂取される形態にな
っており、その場合、食塩類(ナトリウムイオンなど)
の濃度も適量に調整されている。しかしながら、通常人
と同じ食品、あるいは従来の餌と混合する愛玩動物用飲
食品を与えられている愛玩動物は、塩分の濃度が高い食
品を食べるために、前記した必要摂取量からいうと排泄
できないような量のナトリウムイオンを摂取することに
なっており、そのために高血圧などの症状を示すものが
近年見られようになった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記したよう
な減塩された調味料や各種食品を入手することは容易で
はなく、一方ハム、チーズ、かまぼこ、スナック菓子類
などの加工食品は塩分が高く、このような加工食品が多
く出回っており、外食などで摂取する機会も多くなって
いるので、食塩摂取量をなるべく低く抑えようとしても
なかなか困難である。また、日常の食事で食品の食塩含
有量を相当低く抑えることは味覚の関係で苦痛であって
耐えにくいことであり、前記の食塩量1日0.5g以下
という厳しい減塩食を長期にわたって続けることは実際
上は極めて困難なことである。
【0008】そこで、長期の高血圧治療として、1日5
〜6gの中等度の減塩を行い、降圧が十分でない場合に
はじめて利尿剤の投与を行うようにされている。また、
前記のように降圧剤を使用する薬物療法では、降圧利尿
剤を長期に大量投与したときには、低K血症、耐糖能異
常、高尿酸血症などの副作用がみられることがあるの
で、なるべく少量の投与ですむようにすることが好まし
い。このような高血圧症患者における減塩食事療法や薬
物療法の問題を考えると、食事でさほど減塩をすること
がなく、かつ副作用が避けられない降圧剤を投与しない
ですむような薬剤或いはそれに類するものがあれば、高
血圧症患者にとって極めて好ましいことである。
【0009】本発明は、このような観点から、食事でさ
ほど減塩をすることがなく、それでいて副作用が避けら
れない降圧剤を投与しないですむ薬剤或いはそれを含有
する食品を提供しようとすることを目的とするものであ
る。また、本発明の他の目的は、人と同じ食品を与えら
れている愛玩動物が必要以上にナトリウムイオンを吸収
することを防ぎ、人と同様の高血圧等の病的症状を発生
させないことを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の高血圧
症の要因となる食塩の摂取を減少させるとか、人体に血
管拡張剤とか交感神経抑制剤のような降圧剤を投与する
という手段によらず、従来全く考えられていなかった新
規な手段である、人体内で血圧を高める要因となるナト
リウムイオンがヒトの体内(血中)に入らないようにす
ることにより、実質的に減塩したのと同じ効果を与える
ことができるのではないかということを着想し、そのよ
うな物質としてアルギニンがあることを見出すことによ
って、完成されたものである。また、愛玩動物において
も、前記と同様にナトリウムイオンが愛玩動物の体内に
入らないようにすることにより、人と同様の高血圧症状
を引き起こすのを防ぐことも同時に検討し、同様な効果
があることを見いだして完成されたものである。
【0011】従来、アルギニンについては、それが塩基
性アミノ酸の1種であって、タンパク質中に広く存在す
ることが知られており、その性質も比較的詳しく知られ
ている。L−塩酸アルギニンは、主として下垂体機能検
査薬として使用されている。また、アルギニンは、幼児
においては必須アミノ酸で、下垂体を刺激して成長ホル
モンを分泌させるという作用も知られている。アルギニ
ンは、尿素を生成するオルニチンサイクルの最終段階に
おける構成因子であるために、尿素生成を促進してアン
モニアの解毒作用があるとされ、ヨーロッパでは肝機能
促進、アンモニア中毒による肝性昏睡の治療に使用され
ている。更に、日本でも、肝性昏睡及び肝障害にもとず
く高アンモニア血症に対して1回4gを、また重症肝炎
には12〜20gをブドウ糖やリンゲル液に溶解して静
脈内に徐々に点滴、注入されるようにして使用されてい
る。
【0012】しかし、アルギニンが人体内(血中)でナ
トリウムイオンが吸収されるのを阻害する作用を有する
ため、高血圧症の治療および予防に有効であることは、
本発明者によって始めて見いだされたものである(以
下、簡単にいうため、前記の「ナトリウムイオンが吸収
されるのを阻害すること」を「ナトリウム吸収阻害」と
いうことがある。)。
【0013】すなわち、本発明は次の手段によって前記
の目的を達成した。 (1) アルギニン及び/又はその誘導体、並びにこれ
らの生理学的に許容しうる塩を少なくとも1種以上含有
することを特徴とするナトリウム吸収阻害剤。 (2) カリウム塩を併用することを特徴とする前記
(1)記載のナトリウム吸収阻害剤。 (3) 前記(1)記載のナトリウム吸収阻害剤を含有
することを特徴とする高血圧予防食品。 (4) カリウム塩を併用する前記(1)記載のナトリ
ウム吸収阻害剤を含有することを特徴とする高血圧予防
食品。 (5) 少なくとも1種の血圧降下活性成分と、アルギ
ニン及び/又はその誘導体、並びにこれらの生理学的に
許容しうる塩を少なくとも1種以上とを含有することを
特徴とする高血圧治療剤。 (6) 前記(1)記載のナトリウム吸収阻害剤を含有
することを特徴とする愛玩動物用飲食品。
【0014】本発明では、ナトリウム吸収阻害剤のため
のアルギニンとして、その異性体、誘導体、並びにこれ
らの生理学的に許容しうる塩(以下、「アルギニン及び
/又はその誘導体、並びにこれらの生理学的に許容しう
る塩」を単に「アルギニン」ということがある。)を用
いることができる。前記の異性体としては、L−体であ
るものが好ましい。前記のこれらの生理学的に許容しう
る塩としては、例えばL−アルギニンの塩酸塩である。
本発明で用いるアルギニンは、前記したように天然に存
在するが、多く含有するものとしては、魚の白子のプロ
タミン、クルペイン、サルミンで、これらでは全窒素の
80%以上がアルギニンであり、その他種々の種子、イ
カ、ニンニクに多く含有されている。これらから精製し
て使用することができる。また、アルギニンの市販品と
しては、L−アルギニン、L−アルギニン塩酸塩、L−
アルギニンL−グルタミン酸塩の3種類があり、容易に
入手することができる。
【0015】本発明のナトリウム吸収阻害剤には、カリ
ウム塩を含有させて併用すると、そのナトリウム吸収阻
害作用を一層増大させることができる。カリウムが降圧
作用をすることは、前述したように良く知られており、
このカリウム塩を併用すると、アルギニンのナトリウム
吸収阻害作用を一層助長することができる。カリウム塩
としては、塩化カリウムなどが好ましく用いられる。カ
リウム塩の添加量は、アルギニンに対して約1:10な
いし10:1とすることができ、特に約1:2ないし
1:1の量とするのが好ましい。また、カフェインは、
ナトリウムイオンの吸収を阻害する作用を有するので、
前記のアルギニン等と併用してもよい。カフェインの配
合量は、例えばL−塩酸アルギニンの1/2〜1/20
の量とするのが好ましい。
【0016】また、本発明のナトリウム吸収阻害剤に、
1価の陽イオンを有する物質(ただし、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオンを除く)を共存させることにより、
そのナトリウム吸収阻害作用を助長させることができ
る。このナトリウム吸収阻害剤の投与量は、通常、L−
塩酸アルギニンを1回0.5〜1g経口投与し、特に塩
辛い物を多量に摂取した場合には1回2gを経口投与す
る。その症状に応じてその投与量は適宜変えることがで
きる。
【0017】前記のように、アルギニンにカリウム塩等
を配合する場合の配合例を次に示す。 ・通常成人経口投与の場合; L−塩酸アルギニン 1000mg KCl 500mg (カフェイン 50mg) ・特に塩辛い物を食べた際の成人経口投与の場合; L−塩酸アルギニン 2000mg KCl 1000mg (カフェイン 50mg) このナトリウム吸収阻害剤は、薬剤として使用すること
ができる。アルギニンを投与するに当たっては、それを
製剤したものの形としてもよいし、また液剤のような形
として用いてもよい。例えば、錠剤、顆粒や、液状のも
のとすることができる。その際、必要により賦形剤やそ
の他の剤型を形成するのに使用されている添加剤を添加
することができる。
【0018】本発明のナトリウム吸収阻害剤は、これを
食品中に含有させて、食事に供するようにすれば、高血
圧予防食品とすることができる。このようにすれば、本
発明のナトリウム吸収阻害剤を容易に摂取することがで
きる。アルギニンは、タンパク質に広く含まれるもので
あるから、食品と良く調和し、食品に含有させることが
できる。含有させる食品としては、どのような食品でも
よいが、タンパク質の食品が適しており、豆腐、乳製品
(乳製飲料)、ドリンク剤などを挙げることができる。
特に、毎日定期的に摂取するようなものであることが好
ましく、例えば乳製飲料などが好ましい。この食品中の
ナトリウム吸収阻害剤の含有量は、食品の摂取量からみ
てナトリウムの摂取量に対応した必要量が投与されるよ
うに設定するのがよいが、最大配合量の範囲とすること
ができる。そのさいには、ナトリウム吸収阻害剤を含有
することにより、その味が変わらない範囲とするのは当
然のことである。
【0019】この高血圧予防食品には、カリウム塩を併
用すると、相乗的にその効果を増大させることができ
る。カリウムは、前述したようにカリウム塩、例えば塩
化カリウムとして添加されるが、食品中のその含有量
は、アルギニンに対して約1:10〜10:1の範囲が
好ましく、特に約1:2が好ましい。また、本発明で
は、そのナトリウム吸収阻害剤を少なくとも1種の血圧
降下活性成分(降圧剤)とともに配合することにより、
極めて有効な高血圧治療剤とすることができる。その配
合させる降圧剤としては、その降圧作用に悪影響を及ぼ
したり、別の副作用を与えない限り、従来この種の薬剤
として認可されているものならばいずれも使用できる。
アルギニン自体、アミノ酸の1種であり、タンパク質に
広く存在するものであるから、通常は降圧剤と併用した
ときに有害な作用を与えるものではない。
【0020】本発明のナトリウム吸収阻害剤は、前記の
高血圧予防食品と同様に従来からの動物用食品あるいは
動物用飲料に添加することなどにより、食塩の取りすぎ
による害を防ぐことができる愛玩動物用飲食品とするこ
とができる。また、ナトリウム吸収阻害剤単独、または
当該ナトリウム吸収阻害剤に香料及び/又は調味料のみ
を添加した動物用のふりかけなども本発明の愛玩動物用
飲食品に含む。利用に際しては、本発明の愛玩動物飲食
品と、摂取する愛玩動物にとって過剰に食塩を含んでい
る他の愛玩動物用食品又は飲料に混合して利用でき、例
えば人用の食物に当該愛玩動物用飲食品を添加して愛玩
動物用に利用することで、人間には適量であるが、愛玩
動物では過剰のナトリウム料の生体内への吸収を抑制す
ることができる。そして、愛玩動物としては、犬、猫、
ウサギ、ねずみ類(モルモット、ハムスターなど)等の
ペットに加えて馬及び羊などの家畜類も含む。なお、本
発明の愛玩動物用飲食品は、通常言われている餌とか、
ドックフード、キットフード等のペットフード類を含む
意味で用いられており、かつ愛玩動物に与えられる液状
の飲料も含むものである。
【0021】
【作用】本発明のナトリウム吸収阻害剤において、アル
ギニンはナトリウムイオンが人体内及び動物体内に吸収
されるのを阻害する作用を有するので、塩分の多量摂取
が問題となる高血圧症、特に軽症高血圧などに有効であ
る。その他、腎疾患、成人病治療に有効である。その
際、カリウム塩やカフェインを併用すると、一層その効
果が大きい。その併用においては、カリウム塩によるナ
トリウムイオン排泄作用或いはカフェインによる利尿作
用がある。
【0022】このナトリウム吸収阻害剤は、食品中に添
加すると、前記のナトリウム吸収阻害作用をするため、
高血圧予防食品として有用である。そして、アルギニン
はそれ自体、アミノ酸の1種であり、タンパク質に広く
存在するものであるから、食品とも親和性があり、容易
に摂取しうるものである。また、そのナトリウム吸収阻
害剤を降圧剤とともに配合したものは、アルギニンによ
るナトリウム吸収阻害作用とともに、降圧剤による血圧
低下作用を合わせ有するので、高血圧症の治療に極めて
有効である。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。 実施例1 アルギニンのナトリウム吸収阻害作用を確認するため
に、次の実験を行った。 (小腸ループの作製)雄性日本白色ウサギ(体重2.6
〜3.3kg)を24時間絶食させた後、ペントパルビ
タール・Na(商品名ネンブタール、35mg/kg)
を静脈内投与することにより麻酔して実験に使用した。
これらのウサギの腹部正中線に沿って約10cm程度切
開し、約12cm程度の長さの小腸(空腸)を腹腔内か
ら引き出し、その両端を結そくして小腸ループを作製し
た。
【0024】(試験液の調製)試験液として次の水溶液
を調製した。 0.46M食塩水溶液、 (0.46M食塩+
0.115M・L−アルギニン)水溶液、 (0.4
6M食塩+0.23M・L−アルギニン)水溶液、
(0.46M食塩+0.115M・L−アルギニン+
0.23M・KCl)水溶液、 (0.46M食塩+
カフェイン)水溶液。 (採血のナトリウムイオン濃度の測定)これらの試験液
を別々にウサギ小腸ループ内に注入し、15分おきに小
腸ループを支配している空腸静脈から流出する血液全部
を採取し、そのナトリウム濃度を測定した。その測定結
果を図1に示す。図1において、縦軸のナトリウムイオ
ン吸収量(mg/ml)は、ウサギの血液中のナトリウ
ム濃度によるものである。
【0025】図1によると、食塩水溶液中にアルギニン
が存在すると、小腸壁を通してのナトリウムイオンの吸
収量が低減し、アルギニンがナトリウム吸収阻害作用が
あることがわかる。そして、アルギニンの濃度が高い程
その作用は大きい。また、カリウム塩が共存すると、ナ
トリウムイオンの吸収量が更に低減することが認められ
る。これらの結果によって、45分後におけるL−アル
ギニン、KCl、及び両者の併用によるナトリウムイオ
ン吸収抑制率(%)を図に示すと、図2のようになる。
この吸収抑制率は、試験液のナトリウム吸収量M1
らその試験液のナトリウム吸収量Mx を引いた値をM1
で除してそれに100を掛けたものである。
【0026】実施例2 実施例1と同様にウサギの腸管ループモデルを使用し
て、試験を行った。実施例1と同じく0.46M食塩水
溶液を基準の試験液No.10とし、それにアルギニン
又はKCl、さらに両者を含有させた試験液No.11
〜19を調製した。アルギニン又はKClの濃度は各3
種類とした。前記の両者を含有させる場合は、その配合
比は、アルギニン:KCl=1:2とした。そして、そ
の測定結果からナトリウムイオン吸収抑制率(%)を算
出した。また、その測定結果からナトリウムイオン吸収
抑制率(%)が50%となるときの各物質の濃度を求め
た。それを50%Naイオン吸収抑制濃度(ID50
M)とする。これらの試験液の濃度、上記の算出結果を
表1に示す。表1によれば、アルギニンとKClとを併
用した試験液No.17〜19の場合において、相乗効
果があることが認められる。
【0027】
【表1】
【0028】実施例3 ラットを3群に分け、飲料水として、(1)1.5%食
塩水、(2)1.5%食塩水+2.5%アルギニン+
0.5%KCl、(3)1.5%食塩水+5.0%アル
ギニン+0.5%KClの3種を用い、これらのラット
から排泄される1日あたりの糞中のナトリウムイオン量
を毎日測定して、この1.5%食塩水負荷における糞中
へのナトリウムイオンの排泄率を算出した。このナトリ
ウムイオン排泄率は、{ナトリウムイオン排泄量(糞)
/ナトリウムイオンの総摂取量(エサ+水)}によって
算出した。そのナトリウムイオン排泄率(%)を図3に
示す。
【0029】実施例4 本発明のペット用飲料として、次の成分からなるものを
調製した。 成分 g/100ml含量 ビタミンB群 0.0012 カルニチン塩酸塩 0.05 塩化カルシウム 0.1 L−アルギニン 0.5 液糖 6.0 水 残り
【0030】
【発明の効果】本発明のナトリウム吸収阻害剤は、ナト
リウムイオンがヒトの体内に吸収されるのを阻害する作
用、ナトリウムイオンが排泄されるのを促進する作用お
よび利尿作用があるため、高血圧症者が食塩を摂取して
もその影響が少なくてすむので、厳しい減塩食を続けな
くてもよい。このため、高血圧症者は食事療法が非常に
楽になる。高血圧症者などにおける塩分の摂取制限の補
助効果がある。それで、このナトリウム吸収阻害剤は、
特に軽症高血圧患者に向いている。このように、ナトリ
ウムイオンの影響を少なくすることができるので、軽症
高血圧患者の場合、降圧剤を使用しなくてもすみ、軽症
でない場合でも、降圧剤の使用量が少なくてよいので、
それによる副作用をなくすることができるか、あるいは
あっても低く抑えることができる。そして、このナトリ
ウム吸収阻害剤をカリウム塩などと併用したものとする
ときには、カリウム塩の降圧作用などと相まって、一層
その効果が増大される。このように、本発明のナトリウ
ム吸収阻害剤は、高血圧、腎疾患、成人病などに極めて
有効である。
【0031】このナトリウム吸収阻害剤を食品に含有さ
せた高血圧予防食品は、アルギニンがアミノ酸の1種で
あるため、食品となじみやすく、容易に摂取できる。そ
して、前記のナトリウム吸収阻害作用を容易に果たすこ
とができるので、高血圧の予防のみならず治療に有効で
ある。その際カリウム塩を併用すれば、その降圧作用等
を合わせて得ることができる。また、ナトリウム吸収阻
害剤と降圧剤とを配合した本発明の高血圧治療剤は、そ
のナトリウム吸収阻害作用とともに降圧剤の降圧作用を
合わせて生ずるので、高血圧治療上に顕著な効果を奏す
る。そして、従来の降圧剤の使用量を減らすことができ
るので、降圧剤による副作用を相当減少させることがで
きる。
【0032】さらに、ナトリウム吸収阻害剤を動物用食
品又は動物用飲料に添加した、或いはナトリウム吸収阻
害剤に香料及び/又は調味料のみを添加した愛玩動物用
飲食品は、前記の高血圧予防食品と同様に愛玩動物によ
り容易に摂取されることができるもので、これらの愛玩
動物に食塩の取りすぎによる悪影響の発生、例えば高血
圧症状の発生を予防することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウサギ小腸ループモデルにおける小腸からのナ
トリウムイオン吸収量の経時的変化を表すグラフを示
す。
【図2】ウサギ小腸モデルにおける45分後の小腸から
のナトリウムイオン吸収抑制率に対するアルギニンとK
Clの併用効果を表すグラフを示す。
【図3】ラット糞中のナトリウムイオン排泄率を表すグ
ラフを示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルギニン及び/又はその誘導体、並び
    にこれらの生理学的に許容しうる塩を少なくとも1種以
    上含有することを特徴とするナトリウム吸収阻害剤。
  2. 【請求項2】 カリウム塩を併用することを特徴とする
    請求項1記載のナトリウム吸収阻害剤。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のナトリウム吸収阻害剤を
    含有することを特徴とする高血圧予防食品。
  4. 【請求項4】 カリウム塩を併用する請求項1記載のナ
    トリウム吸収阻害剤を含有することを特徴とする高血圧
    予防食品。
  5. 【請求項5】 少なくとも1種の血圧降下活性成分と、
    アルギニン及び/又はその誘導体、並びにこれらの生理
    学的に許容しうる塩を少なくとも1種以上とを含有する
    ことを特徴とする高血圧治療剤。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のナトリウム吸収阻害剤を
    含有することを特徴とする愛玩動物用飲食品。
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