JPH0641369U - 電動機の騒音防止装置 - Google Patents

電動機の騒音防止装置

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JPH0641369U
JPH0641369U JP8135992U JP8135992U JPH0641369U JP H0641369 U JPH0641369 U JP H0641369U JP 8135992 U JP8135992 U JP 8135992U JP 8135992 U JP8135992 U JP 8135992U JP H0641369 U JPH0641369 U JP H0641369U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電動機の運転時、回転子の回転によって生じ
る機械的振動を、軸受部内に挿入した振動吸収装置によ
り吸収・緩和して共振振動を抑制することを目的とす
る。 【構成】 回転子13の回転子軸14を、軸受15を介
して回転自在に支承するケーシング16及びカバー体1
7に形成した軸受部19,20内に、その軸受部19,
20の内底面19a,20cと前記軸受15との間にお
いて、肉厚で耐油性に優れた板状のゴム部材23,23
aと、このゴム部材23,23aの表面全域りほぼ均一
な力で押圧する金属等の硬質材料からなるワッシャ22
とを挿入して振動吸収装置24,25を形成し、この振
動吸収装置24,25にて軸受部19,20に伝達され
る機械的振動を吸収し、ケーシング16等に共振振動を
誘引させないようにしたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、電動機の運転中に発生する騒音を防止する装置の改良に関するもの である。
【0002】
【従来の技術】
従来から一般に使用されている電動機の構造を図11により説明する。図11 で示す従来の電動機Yにおいて、1は固定子巻線2を巻装した固定子鉄心、3は 回転子軸4を貫通止着した回転子で、この回転子3の回転子軸4にはボールベア リング等からなる軸受5が所定位置に嵌着されている。6は鋼板をプレス加工し て形成した椀状のケーシングで、前記固定子巻線2を備えた固定子鉄心1が圧入 等の手段により嵌着されている。7は固定子鉄心1を圧入したケーシング6の開 口部aに被着したカバー体である。そして、前記ケーシング6には回転子軸4に 対して直交するケーシング6の端部壁6aから内方に向かって回転子軸4の軸線 方向に突出する筒状部6bがプレス加工によって一体的に形成され、この筒状部 6bは内壁部6cと外壁部6dとによる2重壁構造となっており、更に、前記内 壁部6cの外端部には、軸受5を受止める端部壁9eを筒状部6bと一体的に形 成して軸受部8が構成されている。又、カバー体7側にはその中心部に、軸受5 を嵌合するための筒状部10aを一体的に膨出形成して軸受部10が構成されて おり、前記軸受部10を構成する筒状部10aの端部壁10bには回転子軸4が 貫通する透孔10cが穿孔されている。そして、回転子軸4に嵌着した軸受5, 5をケーシング6とカバー体7の各軸受部8,10に挿入し、かつ、カバー体7 をケーシング6の開口部aに被着することにより、電動機Yの組立を行うもので ある。
【0003】
【考案が解決するための課題】
そして、前記構造の電動機Yを例えば、給湯器用の送風機に取付けて使用した 場合、電動機は回転子の回転に伴い機械的振動が発生する。この振動は回転子の 回転数が多くなるほど一般に高くなる傾向にある。この振動は送風機のファンが 回転することにより、更に助長されるとともに、電動機のカバー体と送風機のケ ースとの連結部や電動機のケーシング等に順次伝達される等、送風機を構成する 部材に共振振動が誘引され、騒音発生の大きな要因となっていた。
【0004】 前記騒音の要因としては、電動機の回転子軸にファンを取付けた場合、このフ ァンの重量によっては回転子自体の重心がファン側(カバー体側)に移動するた め、このような状態で、電動機を作動させた場合、回転子はその重心がファン側 に移動しているので、ケーシング側の軸受部に位置している回転子軸の端末部が 支点となって、前記ファンを取付けるための先端側が、恰度、擦り粉木を操作す るように、回転子の軸心を外れて首振運動の如く偏心した状態で回転することと なる。この現象は回転子の回転数を多くするほど助長されて大きな機械的振動と なり、この振動が回転子軸を伝ってケーシングやカバー体の軸受部側に伝播され 、該ケーシングの底面側を共振させたり、カバー体と連接する送風機のケース側 に伝達されて共振振動を誘引させ、これが騒音発生の原因ではないかと考えられ る。
【0005】 然るに、前記電動機の作動中に発生する機械的振動は、例えば、電動機のケー シングやカバー体の板厚を厚くしたり、あるいは、例えば、実公昭57−316 45号公報に示されているように、電動機の周囲を更にケースで囲い、これら電 動機とケースとの間に防振ゴムを介在させて電動機の振動音が外部に伝播しない ように構成したものが見受けられる。しかし、前者においては、ケーシングやカ バー体の材料の板厚が厚いため、その機械(プレス)加工と寸法精度に問題があ り、しかも、電動機の重量が増大する等、電動機の騒音対策を行ううえにおいて 、生産性の向上及び製造原価の低減をはかるという問題を解消することが困難で あった。又、後者においては、防振ゴムがケースの前面側と後面側の全範囲にわ たって完全に密着しているので、機械的振動を伝えやすく、電動機の振動を十分 に阻止できず、機械的振動に伴う騒音問題を確実に解決することが難しく、しか も、電動機の周囲を囲繞するケースや防音ゴムを特別に必要とするため、電動機 が大型化するとともに、部品点数の増加によりその製造原価を高くする等の問題 があった。更に、無整流子電動機においては、その通電電流がひずみ波であるの で、このひずみ波によって回転子を回転させ、かつ、その回転数を上昇させると 、前記ひずみ波によって機械的振動が回転子に生じ、これが回転子軸を伝わって ケーシングに共振振動を誘引させて騒音を発生させていた。
【0006】 本考案は、前記の種々な問題点に鑑み、回転子に取付けた送風用ファン等の負 荷部材によって、前記の回転子の負荷部材側が首振運動の如く偏心状態で回転す ることによって生じる機械的振動が、前記回転子の回転子軸を伝ってケーシング 等に伝播して共振振動を誘引するのを未然に吸収・緩和させて阻止し、前記機械 的振動に起因する騒音の発生を不快感を伴わないレベルまで軽減するようにした 電動機の騒音防止装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は、固定子鉄心を圧入して嵌着したケーシング、及びこのケーシングの 開口端に被着されるカバー体にそれぞれ形成した軸受部に、肉厚で弾性に富む平 板状のゴム部材と、このゴム部材表面のほぼ全域を均一な圧力で押圧する金属又 は合成樹脂等剛性に富む平ワッシャとからなる振動の吸収・緩和手段を具備し、 又、前記軸受部を有するケーシング底面の外側には、前記振動の吸収・緩和手段 との組合せ、あるいは、単独で合成樹脂やゴム部材等からなるケーシングの補強 層とか緩衝層を形成して、機械的振動により共振振動が伝播しやすいケーシング 底面の剛性強化や共振振動の吸収・緩和を良好にはかるように構成したので、そ の作用は次に示すとおりである。
【0008】
【作用】
本考案において、電動機の作動中、回転子に取付けたファン等の負荷部材が回 転することによって生ずる機械的振動は、前記回転子の回転子軸を伝ってその大 部分が、固定子鉄心を嵌着したケーシング側の軸受部に伝播される。しかし、前 記ケーシング側の軸受部(カバー体側の軸受部も含む)には、剛性に優れた平ワ ッシャを介して振動の吸収に優れた平板状のゴム部材を挿入して形成した振動の 吸収・緩和手段、あるいは、ケーシング側の軸受部が位置するケーシングの端部 壁に形成した合成樹脂からなる樹脂補強・吸収層を備えて機械的振動を吸収・緩 和させるようにしてあるので、前記ケーシングの軸受部に伝播される機械的振動 は、前記軸受部に挿入したゴム部材に良好に吸収されたり、あるいは、ケーシン グの端部壁に形成した樹脂補強・吸収層によってケーシング自体の剛性強化がは かられていることにより、前記機械的振動に伴う共振振動の誘引を著しく抑制す ることができるので、機械的振動に起因する騒音を不快と感じないレベルまで容 易に軽減することができる。
【0009】 又、本考案はケーシング等の軸受部にゴム部材を挿入したり、ケーシングの機 械的振動の伝播しやすい場所に、樹脂補強・吸収層を形成する等、騒音防止手段 を簡素に、しかも、電動機を大型化することなく構成することができるので、こ の種電動機を能率的に、かつ、経済的に製造することが可能となる。
【実施例】
【0010】 以下、本考案の実施例を図1ないし図3により説明する。図1において、11 は固定子鉄心で、固定子巻線12が巻装されている。13は回転子軸14を貫通 ・止着した回転子で、前記回転子軸14にはボールベアリング等の軸受15,1 5aが所定位置に取付けられている。16は鋼板を椀状にプレス加工して形成し たケーシングで、固定子鉄心11が圧入等の手段によって収容されている。17 は前記ケーシング16の開口端aを被覆するカバー体である。前記ケーシング1 6にはその底面の端部壁16aから内方に向って直線状に突出する筒状部18が 一体的に形成され、この筒状部18は内,外壁部18a,18bにより2重壁構 造で形成することにより、内壁部18a側には、軸受15の離脱を阻止する前記 端部壁16aとによって軸受部19をケーシング16と一体的に設けることがで きる。
【0011】 一方、カバー体17側には、その中心部に軸受15aを嵌合するための筒状部 17aが一体的に形成されて軸受部20を構成し、この軸受部20の端部壁20 aには回転子軸14が貫通する透孔20bが透孔されている。
【0012】 次にケーシング16の軸受部19内には、図1で示すように、軸受15と軸受 部19の内底面19aとの間において、軸受15をスラスト方向に付勢する波型 の環状ばね21と、合成樹脂あるいは金属等からなる剛性に優れた円板状のワッ シャ22と、耐油性及び弾性に優れた肉厚で円板状に加工した例えば、ニトリル ゴム等のゴム部材23とからなる予圧機能を兼ねた第1の振動吸収装置24が挿 入されている。又、カバー体17の軸受部20には軸受15aと軸受部20の内 底面20cとの間において、回転子軸14が貫通する孔部b,cを穿孔した前記 同様のワッシャ22aとゴム部材23aとからなる予圧機能を兼ねた第2の振動 吸収装置25が挿入されている。
【0013】 次に、前記実施例の作用について説明する。電動機の組立に際しては、固定子 巻線12を巻装した固定子鉄心11をケーシング16に圧入して収容する。つづ いて、回転子13の回転子軸14に軸受15,15aを所定位置に嵌着し、この あと、ケーシング16の軸受部19には、その内底面19aにゴム部材23,ワ ッシャ22,波型の環状ばね21からなる第1の振動吸収装置24を挿入する。 一方、カバー体17の軸受部20には、内底面20cにゴム部材23a,ワッシ ャ22aからなる第2の振動吸収装置25を挿入する。この状態で、回転子軸1 4の先端(図1の左側)を、カバー体17の軸受部20内底面20cの透孔20 bから貫通させ、軸受15aを第2の振動吸収装置25を介して軸受部20内に 嵌合し、つづいて、回転子13を固定子鉄心11の回転子挿入孔11aに挿入し て、回転子軸14の基端(図1の右側)に嵌着した軸受15を、ケーシング16 の軸受部19に第1の振動吸収装置24を介して嵌合することにより、ケーシン グ16の開口部aをカバー体17により被覆し、このカバー体17を図示しない 締付ねじ等を用いてケーシング16に締着して電動機Xの組立作業を終える。前 記のようにして電動機Xの組立を行うことにより、回転子13は軸受15,15 aを介して軸受部19,20の第1,第2の振動吸収装置24,25の予圧作用 によってスラスト方向に押圧付勢された状態で、軸受部19,20に回転子軸1 4を介して回転自在に支承保持される。
【0014】 前記のようにして組立てた電動機Xを、例えば、その回転子軸14の先端に図 示しない送風用のファンを取付けて送風機のケースに組込む。この状態で、電動 機Xに通電を行い回転子軸14に軸着した送風用のファンを回転させる。前記フ ァンの回転により回転子13には機械的振動が発生する。即ち、回転子軸14の 先端(図1の左側)側に図示しない送風用のファンを取付けてこれを回転させる と、回転子13の重心はファンの重量と回転子13の回転数にもよるが、図1に おいてカバー体17の軸受部20側に移動することになる。このため、回転子1 3はその重心位置の移動に伴い基端(図1の右側)側を支点として、ファンを取 付けた先端(図1の左側)側が、回転子13自体の軸線に対して偏心した状態で 首振運動の如く回転することとなる。即ち、回転子13はその先端にファン等の 負荷部材を取付けることにより、重心位置が変動するため、回転子軸14の両端 部を、その軸心を中心として回転させることができず、回転子軸14の基端(軸 受部19側)を支点として、先端(ファン)側が首振運動を行うような状態で回 転する。この結果、回転子13は固定子鉄心11の回転子挿入孔11a内で、そ の軸線に対して微小な振幅で回転することとなり、機械的振動を発生させる。
【0015】 前記回転子挿入孔11a内で発生する回転子13の機械的振動は、回転子軸1 4を伝ってケーシング16及びカバー体17の各軸受部19,20に伝達される 。この場合、前記軸受部19,20には、平板状のワッシャ22,22aと肉厚 なゴム部材23,23a(ケーシング16の軸受部19には波型の環状ばね21 も併用されている)とからなる第1,第2の振動吸収装置24,25が内蔵され ており、前記振動はその大部分がゴム部材23,23aによって吸収・緩和させ ることができる。これは回転子軸14に嵌着した各軸受15,15aが前記第1 ,第2の振動吸収装置24,25の存在により、予圧作用によってスラスト方向 に付勢されているため、前記機械的振動をゴム部材23,23aによって良好に 吸収し、ケーシング16及びカバー体17への共振振動等の誘引を極力抑制する ことができ、これによる電動機Xの駆動によって生じる騒音を軽減することがで きる。
【0016】 図7と図9は本考案の騒音防止装置を備えた電動機Xと、騒音防止対策を全く 施してない従来の電動機Yを用いて騒音テストを行い、その騒音差を比較するス ペクトル図で、横軸は人間が騒音と感じる範囲の周波数(0〜2000Hz)を 、縦軸に騒音レベル(0〜60dB)をそれぞれ表したものである。前記両図7 ,9を同レベルでグラフ値を比較した場合、400〜1,400Hz付近におい て、本考案は従来品に比べ大きな減音効果がみられ、特に、600〜800Hz 付近では顕著な減音作用が表れている。又、本考案の振動吸収装置24,25は 、軸受部19,20に挿入した肉厚なゴム部材23,23aが、ワッシャ22, 22aを介してその表面がほぼ全域にわたり当接して均一な力で押圧付勢されて いるため、回転子軸14を伝って軸受部19,20に伝達される機械的振動を均 等に受止めることができる。これにより、図7,9にて判るように、本考案は従 来の電動機Yに比べて騒音レベルは、全体的に聴取可能な周波数の範囲において 低くなっており、本考案の効果を十分に把握することができた。又、図10は電 動機における使用頻度の多い回転数(3,500〜4,000rpm)近辺の騒 音レベルを従来構造の電動機Yと、振動吸収装置24,25を用いた本考案の電 動機Xとを比較したもので、本考案の実施例においては3〜6dB下がっている ことが判った。
【0017】 図4は本考案の第2実施例を示すもので、図1の第1実施例と異なる点は、ケ ーシング16の軸受部19に波型の環状ばね21のみを挿入(カバー体17の軸 受部20は第1実施例と同様にゴム部材23a,ワッシャ22aが挿入されてい る)し、この軸受部19外側の端部壁16aに前記軸受部19を囲繞するように してエポキシ樹脂等熱硬化性の樹脂を添着し、これを所定の硬化温度で加熱硬化 させてケーシング16底面の端部壁16aに樹脂補強・吸収層30を形成し、ケ ーシング16底面の剛性強化をはかるようにして電動機X1 を構成する。そして 、前記のように、電動機X1 を運転すると、回転子13の回転に伴い機械的振動 が発生し、回転子軸14を伝って各軸受部19,20に伝達される。この場合、 カバー体17側は図1の第1実施例と同様に、振動吸収装置25が具備されてい るので、カバー体17への共振振動の誘引が防止でき、又、ケーシング16側に おいては、機械的振動が伝達される軸受部19近傍の端部壁16aに形成した樹 脂補強・吸収層30によって軸受部19付近の剛性強化がはかられているので、 軸受部19に伝達される機械的振動は、軸受部19に第1の振動吸収装置24を 設けなくても、端部壁16aに形成した樹脂補強・吸収層30の存在によって機 械的振動を吸収・緩和することが可能となり、ケーシング16への共振振動の誘 引を著しく軽減することが可能となる。
【0018】 図8は前記本考案の第2実施例によって製造した電動機X1 の騒音テストを行 ったスペクトル図を示し、この図8のスペクトル図と、図7で示す従来の電動機 Yにおける騒音テストのスペクトル図とを、それぞれ同レベルでそのグラフ値を 比較すると、本考案の第2実施例、即ち、ケーシング16の端部壁16aに樹脂 補強・吸収層30を形成することにより、前記の第1実施例ほどではないが、減 音効果が得られることが一目瞭然として判る。これは図10において、所要の回 転数における騒音レベル値を比較した場合でも、第1実施例よりやや劣るものの 2〜4dB程下がっていることが判った。
【0019】 又、図5,図6は本考案の第1実施例における変形例を示すもので、図5にお いては、ケーシング16及びカバー体17のそれぞれの軸受部19,20に第1 ,第2の振動吸収装置24,25を具備し、その上、前記本考案の第2実施例で 説明したように、ケーシング16の端部壁16aに樹脂補強・吸収層30を設け て電動機X2 を構成するようにしたものであり、更に、図6においては、図5に 形成した樹脂補強・吸収層30に代えて軸受部19,20内のゴム部材23,2 3aと同様の防振ゴム部材を、軸受部19の外側を囲繞するようにして貼着する 等して形成した共振吸収層31をケーシング16の端部壁16aに設けて電動機 X3 を構成するようにしたものである。
【0020】 そして、前記図5,図6で示すように、電動機X2 ,X3 の各軸受部19,2 0に第1,第2の振動吸収装置24,25を設け、しかも、ケーシング16の端 部壁16aに前記樹脂補強・吸収層30や共振吸収層31を前記軸受部19を囲 繞するように形成することにより、これら電動機X2 ,X3 はそのケーシング1 6の軸受部19外側が、前記樹脂補強・吸収層30あるいは、共振吸収層31に よって完全に囲繞されて軸受部19周辺の剛性を強くしたり、軸受部19が共振 するのを吸収・緩和させるように構成されているので、電動機X2 ,X3 の駆動 によって回転子13からの機械的振動が回転子軸14を伝って軸受部19,20 に伝達されても、これらの振動は第1,第2の振動吸収装置24,25によって 吸収されるとともに、万一、前記機械的振動がケーシング16に共振振動となっ て誘引されても、これら共振振動は軸受部19外側に形成される樹脂補強・吸収 層30や共振吸収層31によって良好に吸収・緩和させることができるため、電 動機X2 ,X3 の運転によって生ずる機械的振動に起因する騒音を、前記図1, 図4に示す電動機X,X1 と同様に軽減することが可能となる。
【0021】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案は、回転子を取付けた回転子軸を、軸受を介して ケーシングとカバー体に形成した軸受部に回転自在に支承する電動機において、 この電動機の前記軸受部には、その内底面と軸受との間に金属等の硬質材料から なるワッシャと、耐油性に富む肉厚なゴム部材を挿入してそれぞれ振動吸収装置 を形成し、又、必要に応じてケーシング側の軸受部外周には軸受部の剛性を強く したり、共振振動を緩和するための樹脂補強・吸収層や共振吸収層を形成し、電 動機の回転子が回転することによって発生する機械的振動が回転子軸を伝って前 記軸受部に伝達された場合、この振動を軸受部に設けた振動吸収装置により吸収 してケーシングやカバー体に共振振動が誘引されるのを極力抑制し、かつ、機械 的振動が最も伝達されやすいケーシング側の軸受部を必要に応じて合成樹脂、あ るいは、防振ゴム部材によって囲繞することにより、共振振動がケーシングに伝 播するのを確実に緩和させるように構成したので、電動機の運転によって発生す るあらゆる機械的振動が電動機全体に伝達され、これにより、電動機及びこの電 動機を駆動源とする機器の構成部材に共振振動等が誘引されるのを確実に阻止す ることができるため、電動機の運転による騒音が低減でき、この電動機を使用す る機器から人間にとって不快な騒音が生ずるのを確実に防ぐことができる。
【0022】 又、本考案においては、軸受部に設ける振動吸収装置やケーシングの軸受部外 周に形成される共振振動緩和用の樹脂補強・吸収層等は、特別な振動吸収部材や 設置場所等を必要とすることなく、電動機内あるいはその周面の所要場所に、一 般に市販されている材料を使用して構成することができるので、電動機を大型化 したり、製造原価を高くしたりすることがないため、簡素な構造で経済的に製造 できる利点もある。
【0023】 更に、軸受部に挿入したゴム部材は、硬質材料からなるワッシャにてその表面 全域をほぼ均一な力でスラスト方向に押圧付勢されているので、前記軸受部に伝 達される機械的振動を硬質材料からなるワッシャによって良好に吸収させること が可能となり、この結果、ケーシング等に誘引される共振振動を良好に遮断する ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の騒音防止装置を備えた電動機の縦断面
図である。
【図2】ゴム部材の斜視図である。
【図3】ゴム部材の斜視図である。
【図4】本考案の第2の実施例を示す電動機の縦断面図
である。
【図5】ケーシングの外側に合成樹脂の補強・吸収層を
設けた本考案の他の実施例を示す電動機の縦断面図であ
る。
【図6】ケーシングの外側にゴム部材を装着してケーシ
ングに伝播する共振振動を緩和させるようにした本考案
の更に他の実施例を示す電動機の縦断面図である。
【図7】本考案の第1実施例を適用した電動機の騒音を
示すスペクトル図である。
【図8】本考案の第2実施例を適用した電動機の騒音を
示すスペクトル図である。
【図9】従来の電動機における騒音を示すスペクトル図
である。
【図10】従来の電動機と本考案の第1,第2の実施例
を適用した電動機との所要回転数における騒音レベル差
を示す図である。
【図11】従来の電動機を縦断して示す断面図である。
【符号の説明】
13 回転子 14 回転子軸 15 軸受 16 ケーシング 16a 端部壁 17 カバー体 18 筒状部 19 軸受部 20 軸受部 21 環状ばね 22 ワッシャ 23 ゴム部材 24 振動吸収装置 25 振動吸収装置 30 樹脂補強・吸収層 31 共振吸収層 X 電動機

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子鉄心を圧入固着したケーシング
    と、このケーシングの開口部を被覆するカバー体とに、
    それぞれ前記固定子鉄心の軸方向と相対向する端部壁に
    おいて筒状の軸受部を一体的に形成し、これら軸受部に
    回転子の回転子軸に嵌着した軸受を介して前記回転子軸
    を回転自在に支承するようにした電動機において、前記
    軸受部の内底面と軸受との間に、金属材料等硬質の材料
    からなるワッシャと耐油性に優れたゴム部材をそれぞれ
    挿入し、更に、ケーシング側の軸受部には前記軸受とワ
    ッシャとの間に波型の環状ばねを介挿して、前記ケーシ
    ング及びカバー体の各軸受部に前記ワッシャとゴム部材
    からなる振動吸収装置を具備させたことを特徴とする電
    動機の騒音防止装置。
  2. 【請求項2】 前記振動吸収装置を内蔵する軸受部を備
    えたケーシング側の端部壁に、前記軸受部をケーシング
    の外側から囲繞する樹脂補強・吸収層を具備させたこと
    を特徴とする請求項1記載の電動機の騒音防止装置。
  3. 【請求項3】 前記振動吸収装置を内蔵する軸受部を備
    えたケーシング側の端部壁に、前記軸受部をケーシング
    の外側から囲繞するゴム部材からなる共振吸収層を具備
    させたことを特徴とする請求項1記載の電動機の騒音防
    止装置。
  4. 【請求項4】 固定子鉄心を圧入固着したケーシング
    と、このケーシングの開口部を被覆するカバー体とに、
    それぞれ、前記固定子鉄心の軸方向と相対向する端部壁
    において筒状の軸受部を一体的に形成し、これら軸受部
    に回転子の回転子軸に嵌着した軸受を介して前記回転子
    軸を回転自在に支承するようにした電動機において、前
    記カバー体の軸受部にはその内底面と軸受との間に金属
    部材等硬質の材料からなるワッシャと耐油性に優れたゴ
    ム部材を挿入して振動吸収装置を形成し、更に、前記ケ
    ーシング側の軸受部には、その内底面と軸受との間に波
    型の環状ばねを介挿するとともに、この軸受部外側のケ
    ーシング端部壁に、該軸受部を外側から囲繞する樹脂補
    強・吸収層を一体的に具備させたことを特徴とする電動
    機の騒音防止装置。
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