JPH0641484B2 - 塩素化プロピレン系重合体,および塩素含有重合体用又は芳香族系重合体用接着剤 - Google Patents

塩素化プロピレン系重合体,および塩素含有重合体用又は芳香族系重合体用接着剤

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JPH0641484B2
JPH0641484B2 JP61000253A JP25386A JPH0641484B2 JP H0641484 B2 JPH0641484 B2 JP H0641484B2 JP 61000253 A JP61000253 A JP 61000253A JP 25386 A JP25386 A JP 25386A JP H0641484 B2 JPH0641484 B2 JP H0641484B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は特定の塩素化プロピレン系重合体および、おも
に塩素含有重合体又は芳香族系重合体とポリオレフイン
とを積層する際に高温雰囲気下で優れた接着性能を発揮
することのできる接着剤に関する。
ポリ塩化ビニル(PVC)やポリ塩化ビニリデン(PV
DC)などの塩素含有重合体又はポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリスチレン、ポリフエニレンオキシドな
どの芳香族系重合体は、食品用容器、包装材、日用雑貨
品、自動車内装品、建築用資材、工業用資材などの用途
に広く利用されている。
〔従来の技術とその問題点〕
これらの用途のうちで耐薬品性、耐水性、耐温水性、ガ
スバリヤー性などの性能が要求される用途では、これら
の性能を付与するために、該塩素含有重合体又は該芳香
族系重合体にポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリ
オレフインを積層することが試みられているが、優れた
耐熱接着性能を有する接着剤はまだ開発されていない。
たとえば、通常の接着性ポリオレフインとして知られて
いるエポキシ基含有ポリオレフインをポリオレフインと
芳香族系重合体とを積層させる際の接着剤として使用し
ても優れた接着性能は得られないし、芳香族系重合体に
これらの変性ポリオレフインを直接接着させようとして
も同様に優れた接着性能は得られない。
一方、塩素化ポリエチレンが上述の如き被着体ポリマー
の接着剤として使用されていることはよく知られてい
る。例えば、特公昭37-18891号、特公昭45-27236号、特
公昭47-47292号、特公昭51-41667号、特開昭56-81379号
特開昭57-65767号、特公昭58-1710号などには塩素化
ポリエチレンが単独で、あるいは塩素化ポリエチレンが
他の接着剤成分と共に接着剤として使用されていること
が記載されている。しかし、このらの塩素化ポリエチレ
ンはポリエチレンの結晶化度を低下させて接着剤を付与
するため、塩素含量を少なくとも10%以上、多い場合は
60%にも高めている。たとえば、前記の特開昭56-81379
号では、ポリエチレンを塩素含量10wt%ないし60wt%ま
で塩素化した塩素化ポリエチレンを接着剤として使用し
ているが、原料ポリエチレンの高結晶性のため、塩素含
量10wt%ないし20wt%では十分な接着力が得られない
し、また塩素含量を20wt%以上にして常温における十分
な接着力が得られたとしても耐熱接着性が不十分であ
る。
又、特公昭50-35091号には、共重合しているエチレンが
2〜30重量%(約3.1〜39mol%)であり、実質的に溶媒
を含まず、〔η〕が0.3〜1.5である不定形のプロピレン
/エチレン共重合体を、塩素含量5〜35%になるまで塩
素化して得た塩素化プロピレン/エチレン非晶性共重合
体を主たる有効成分とするポリプロピレン成型物の被覆
用組成物が開示されている。この提案では、比較的低い
ハロゲン含量のプロピレン/エチレン共重合体の塩素化
物を包含しているが、その原料プロピレン/エイレン共
重合体として不定形の共重合体の使用が要求されてい
る。
このような、非晶性のプロピレン/エチレン共重合体の
塩素化物は本発明の主旨とする耐熱接着性が不十分であ
る。
又更に、特公昭50-37688号(1975年12月4日公告)に
は、エチレン成分が重量で2〜15%(約3.1〜21.0mol
%)であるプロピレン/エチレン共重合体を塩素化して
得られたプロピレン/エチレン共重合体の塩素化物を主
体とするポリオレフイン成形物接着剤が開示されてい
る。この提案においては、該プロピレン/エチレン共重
合体の塩素化後の塩素化度は、20〜40重量%、好ましく
は22〜35重量%であると記載されている。そして、塩素
化度が上記範囲より低い時は、作業性が悪く、放置して
おくとゲル化を起こしてそのままでは使用不能となり、
又、塩素化度が上記範囲よりも高い場合には接着力が低
下するため実用上無価値であることを教えている。
また、この特公昭50-37688号は上記した塩素化物をトル
エンのような溶剤に溶解させた溶液をポリオレフインフ
イルムのヒートシール剤としているものであり、塩素含
有重合体や芳香族重合体に対する接着性の記載はなく、
更には塩素化反応の原料となるプロピレン・エチレン共
重合体の結晶化度や分子量分布についても全く言及して
いない。このように特公昭50-37688号の特徴とする所は
低塩素含量でありながら塩素化アイソタクチツクPPより
も優れた作業性)溶剤への均一溶解性)にあることか
ら、特公昭50-37688号におけるプロピレン・エチレン共
重合体とは非晶性のプロピレン・エチレン共重合体であ
ることは、当該業に従事する者にとつては明白である。
このようなものの塩素化物が耐熱性に劣ることは前述の
通りである。
さらに特公昭48-33019号には塩素化−酢酸ビニル共重合
体からなる接着剤が記載されているが、これも耐熱性に
劣るものである。
また、本発明者らは、すでに特開昭60-133081号におい
て、結晶化度が50%以下のポリオレフイン(A)のハロゲ
ン化変性物であつて、該ハロゲン化物中のハロゲンの含
有量が0.1ないし10重量%の範囲にあることを特徴とす
る塩素含有重合体用又は芳香族系重合体用接着剤につい
て開示している。本発明者らは更に鋭意検討を加えた結
果、特定の塩素化オレフイン系重合体を用いることによ
り前記特願昭58-23966号に記載した接着剤よりも、特に
高温雰囲気下における耐熱接着性に優れた接着剤を完成
するに至つた。
なお、特開昭57-31570号には、塩素化カルボキシル化ポ
リオレフインを接着剤に用いる態様が記載されている
が、具体的にはPP、EVAを原料としてのもので、こ
れには上述の欠点があるものであり、また、特公昭58-1
2883号、特公昭55-33802号、特開昭59-223703号、特開
昭59-226004号には塩素化ポリオレフインについて記載
されているが、本発明の特定の塩素化物は開示されてい
ない。
〔問題点を解決しようとする手段〕
本発明者らは、塩素含有重合体又は芳香族系重合体用接
着剤について鋭意検討した結果、所定のプロピレン系重
合体を塩素化基材ポリマーに選ぶことにより、高温雰囲
気下においても優れた接着性能を発揮する接着剤が得ら
れることを見い出し、本発明に至つた。
〔発明の概要〕
本発明は、プロピレン単位(a)の含有量が60ないし8
0モル%の範囲であり、炭素数4ないし6のα−オレフ
ィン単位(b)の含有量が40ないし20モル%の範囲
((a)と(b)の合計含有量は100モル%)であり、結晶
化度が10ないし50%の範囲にあり、かつ極限粘度
[η]が0.8ないし6.0dl/g、の範囲にあるプ
ロピレン系重合体(A)の塩素化物であって、塩素含量が
15ないし35重量%の範囲にある塩素化プロピレン系
重合体(B)を物質発明とし、該塩素化プロピレン系重合
体からなる塩素含有重合体用又は芳香族系重合体用接着
剤を用途発明とするものである。以下、本発明を詳細に
説明する。
〔プロピレン系重合体の説明〕
本発明におけるプロピレン系重合体(A)とは、プロピレ
ン単位および炭素数4ないし6のα−オレフィン単位の
含有量が上記モル%の範囲内にある限りにおいて、該成
分を基本構成とするランダム共重合体、ブロック共重合
体あるいは両者の混合系の形をとるものがいずれも包含
されるものであり、その構成単位となるα−プロピレン
単位(b)としては、例えば1−ブテン、1−ペンテン、
4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセンなどの炭素数が4ないし6であるα−
オレフインを挙げることができ、これらの二種以上が
(A)の構成単位になつていてもよい。該(A)の構成単位と
しては本発明の効果を阻害しない範囲内で、例えばブタ
ジエン、イソプレンなどの共役ジエン、1,4−ヘキサジ
エン、1,7−オクタジエン、ジシクロペンタジエン、5
−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノ
ルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、2,5−
ノルボルナジエンなどの非共役ジエン、(メタ)アクリ
ル酸、(メタ)アクリル酸塩、(メタ)アクリル酸エス
テル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、1−ウンデシレ
ン酸、1−ウンデセノール、無水マレイン酸成分単位な
どの極性ビニル単量体、スチレン、ビニルトルエン、α
−メチルスチレン、インデンなどの芳香族系ビニル単量
体などが含有されていてもよいし、さらには(A)として
は該プロピレン系重合体にアクリル酸、メタクリル酸又
は無水マレイン酸のような重合性不飽和化合物がグラフ
ト共重合されたものを用いてもよい。
また、該α−オレフインの共重合成分として、前記の共
役ジエン又は非共役ジエンを含有する場合、その含有量
は好ましくは3モル%以下、更に好ましくは0.3モル%
以下である。
更にプロピレン系重合体(A)の全体あたり20モル%以下
であればエチレンが構成単位になつてもよい。
該プロピレン系重合体(A)において、α−オレフイン単
位(b)の含量は25ないし35モル%の範囲にあることが好
ましい。α−オレフイン単位(b)含量が40モル%を越え
る場合は、プロピレン系重合体の塩素化物は耐熱接着性
が不十分であり、α−オレフインの含量が20モル%未満
の場合は、接着性を付与するために高い塩素含量が必要
となり、耐熱性、ポリオレフインとの接着性の点で劣る
傾向を示すようになる。
プロピレン系重合体(A)を具体的に例示すれば、プロピ
レン−ブテン共重合体、プロピレン・4メチル−1−ペ
ンテン共重合体、プロピレン・3−メチル−1−ペンテ
ン共重合体、プロピレン・1−ブテン・1−ウンデシレ
ン酸共重合体、プロピレン・4−メチル−1−ペンテン
・1−ウンデシレン酸共重合体、プロピレン・1−ブテ
ン・1−ウンデセノール共重合体、プロピレン・4−メ
チル−1−ペンテン・1−ウンデセノール共重合体、プ
ロピレン・1−ブテン・スチレン共重合体、プロピレン
・3−メチル−1−ブテン・スチレン共重合体、プロピ
レン・4−メチル−1−ペンテン・スチレン共重合体、
プロピレン・3−メチル−1−ペンテン・スチレン共重
合体などを例示することができる。これらの中ではプロ
ピレン・1−ブテン共重合体が好ましい。
これらのプロピレン系重合体(A)は、従来良く知られた
方法、例えばバナジウム系触媒やマグネシウム、チタ
ン、ハロゲンなどを成分とするチタン系触媒を用いて、
上記プロピレンとα−オレフイン類とを共重合させるこ
とにより得ることができる。
本発明で使用されるプロピレン系重合体(A)は結晶化度
が10ないし50%の範囲にあり、さらには10ないし40%の
範囲にある結晶性プロピレン系重合体であることが好ま
しい。
また、該プロピレン系重合体(A)は、その極限粘度
〔η〕(デカリン中135℃で測定した値)が0.8ないし6.
0dl/g、好ましくは1.0ないし5.0dl/gの範囲にあ
り、その分子量分布(w/n、GPC法により測定し
た値)が通常1ないし20、とくに好ましくは、1ないし
15の範囲にある。
該プロピレン系重合体(A)の結晶化度が10%未満では接
着剤の凝集力が不十分なため基本的な接着性が不足し、
50%を越えると、接着性を付与するための塩素化率を30
重量%以上にする必要性が生じ、成形性が劣り、さらに
ポリオレフインとの接着性が低下する。極限粘度〔η〕
が0.8dl/g未満では接着剤の凝集力が不十分なため基
本的な接着性が不足し、6.0dl/gを越えると成形性が
低下するので好ましくない。また、分子量分布(w/
n)が20を越えると、低分子量体の含量が増加するこ
とにより接着強度が低下するので好ましくない。
〔塩素含有量の説明〕
前記した該プロピレン系重合体(A)に導入される塩素含
有量は15ないし35重量%の範囲にあり、18ないし33重量
%の範囲にあることが好ましい。塩素含有量が15重量%
以下である場合、塩素含有重合体および/又は芳香族系
重合体との高温雰囲気下での耐熱接着性が低下し、塩素
含有量が35重量%を越えると一般にポリオレフイン類と
の接着性が低下するだけでなく、接着性の耐熱接着性も
低下するのでこのましくない。
〔塩素化の方法の説明〕
プロピレン系重合体(A)の塩素化物は次の方法によつて
製造することができる。第一の方法は、プロピレン系重
合体(A)を粉砕して細粒化し、この細粒を水性けん濁状
態にして、約70ないし90℃の温度で分子状の塩素と接触
させる方法、プロピレン系重合体(A)を四塩化炭素、テ
トラクロルエチレン、クロルベンゼンのような塩素に対
して安定な溶媒中に溶解し、均一な溶液状態として分子
状塩素と接触させる方法、あるいはN−クロルアセトア
ミド、N−クロルサクシイミド、1,3−ジクロル−5,5−
ジメチルヒダントインのような塩素化合物をロールやバ
ンバリーミキサーなどでオレフイン系重合体(A)の中に
均一に練り込み、塩素を遊離する温度に加熱する方法に
よつて行われ、中でも水性けん濁状態または溶液状態で
の塩素化がとくに好ましい。なお溶液状態でハロゲン化
反応を行う場合、ラジカル開始剤の存在下に実施するか
又は紫外線や可視光線の照射下に実施すると、効率的に
反応が進行するので一層好適である。塩素化の程度は分
子状塩素その他の塩素化剤の使用量、反応時間、反応温
度などを適宜選択することにより調節することができ
る。
〔塩素化プロピレン系重合体(B)の他の性状〕
本発明の塩素化プロピレン系重合体(B)は通常結晶化度
が45%以下であり、好ましくは30ないし10%である。ま
た極限粘度〔η〕は通常原料のプロピレン系重合体(A)
と殆んど同じ範囲にあるが、好ましくは1.0ないし5.0dl
/gである。
〔接着剤〕
本発明の接着剤は上述の塩素化物(B)のみから構成され
ていてもよいが、接着性能を損わない範囲で他のポリマ
ー成分や酸化防止剤、紫外線吸収剤、塩酸吸収剤、可塑
剤、顔料、染料、充填剤、核剤、ブロツキング防止剤、
スリツプ剤、帯電防止剤、難燃剤などの添加剤を加えて
組成物を形成していても差しつかえない。
塩素化物(B)に混合されうるポリマーとしては、前記し
たオレフイン系重合体(A)の他、エチレン、α−オレフ
イン共重合ゴム、エチレン・α−オレフイン・ジエン共
重合ゴム、ポリイソブチレン、ブチルゴム、スチレン・
ブタジエン共重合ゴム、ニトリルゴム、シリコンゴムな
どのゴム成分を例示することができる。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−ク
レゾール、o−tert−ブチル−p−クレゾール、テトラ
キス−〔メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシフエニル)プロピオネート〕メタン、β−
ナフチルアミンおよびp−フエニレンジアミンなどを例
示することができる。
紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフエ
ノン、2−(2′−ジヒドロキシ−3′,5′−ジ−te
rt−ブチルフエニル)−5−クロルベンゾトリアゾー
ル、2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メ
チルフエニル)−5−クロルベンゾトリアゾールおよび
ビス(2,2′,6,6′)−テトラメチル−4−ピペ
リジン)セバケートなどを例示できる。
塩酸吸収剤および脱塩酸防止剤としては、エポキシ大豆
油、ステアリン酸を始めとする飽和および不飽和の高級
脂肪酸の金属塩、ジブチル錫マレエート、トリブロモフ
オスフエート、テトラソジウムピロフオスフエート、
4′−tert−ブチルフエニルサリシレート、ジ−ソジウ
ム−o−フオスフエート、アルカリ金属のピロフオスフ
エート、o−フオスフエート、フオスフアイトなどを例
示できる。
可塑剤としては、メチルフタリルエチルグリコレート、
エチルフタリルエチルグリコレート、3−(2−クセノ
キシ)−1,2−エポキシプロパン、ジ−(α−フエニル
エチル)エーテル、ジブチルフタレート、ジオクチルフ
タレートのようなフタル酸のアルキルエステル類、アジ
ピン酸やセバシン酸のエステル類を例示することができ
る。
〔被接着物となる重合体の説明〕
本発明の塩素化プロピレン系重合体(B)からなる接着剤
は、塩素含有重合体同志又は芳香族系重合体同志又は、
塩素含有重合体と芳香族系重合体の接着にも使用するこ
とができるが、塩素含有重合体とポリオレフイン類又は
芳香族系重合体とポリオレフイン類との接着に使用する
ことが好ましい。その形態としては溶融型接着剤、溶液
型接着剤のいずれでもよいが前者の方が好ましい。本発
明の接着剤が適用できる重合体の形状は各種の形状物、
ボトル状物、チユーブ状物、シート状物、フイルム状物
などであり、いかなる形状であつてもよい。塩素含有重
合体としては、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、
塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン
または塩化ビニルと他の不飽和単量体との共重合体、酢
酸ビニルなどの極性モノマーグラフトポリ塩化ビニルな
どの塩素化ビニルモノマーを主成分とする(共)重合
体、クロロプレンなどの塩素含有ゴム、塩素化ポリエチ
レン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリスチレンなど
の後塩素化ポリマー、塩化ビニリデンおよび/または塩
化ビニルグラフトポリエチレンなどの塩素化ビニルモノ
マーグラフト共重合体を例示することができる。
これらの塩素含有重合体は発泡体であつても差しつかえ
ない。これらの塩素含有重合体のうちではポリ塩化ビニ
リデン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン−塩化ビニル
共重合体、極性モノマーグラフトポリ塩化ビニルなどに
本発明の接着剤を適用することが好ましい。
また芳香族系重合体としては、例えばポリスチレン、ポ
リ−α−メチルスチレン、スチレン・アクリロニトリル
共重合体(AS)、スチレン・アクリロニトリル・ブタ
ジエン共重合体(ABS)などのスチレン系樹脂、ビス
フエノールAのポリカーボネート、ビスフエノールFの
ポリカーボネート、ビスフエノールADのポリカーボネ
ートなどの芳香族系ポリカーボネート、ポリフエニレン
オキシド、変性ポリフエニレンオキシド、グラフト化ポ
リフエニレンオキシドなどのポリフエニレンオキシド、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート、
ポリシクロヘキシレン・エチレンテレフタレート、ポリ
エチレン・2,6−ナフタリンジカルボキシレート、ポリ
フエニレンテレフタレート、ビスフエノールA・テレフ
タル酸共重合体、ビスフエノールA・テレフタル酸・イ
ソフタル酸共重合縮合体などの芳香族系ポリエステルを
例示することができる。これらの芳香族系重合体は発泡
体であつても差しつかえない。
〔本発明の接着剤の使用方法の説明〕
上記塩素含有重合体又は芳香族系重合体とポリオレフイ
ン類を本発明の接着剤によつて積層成形体とする場合の
積層体の形成方法の一例としては、例えば3台の押出機
に別々に各層の成分ポリマーを供給し、溶融したポリマ
ー同志が1つのダイの内部で合流する複層Tダイシート
または複層フイルム成形法、溶融したポリマーをダイの
外で熱融着させるタンデム法などを例示することができ
る。この場合、該ポリオレフインからなる層の厚さは任
意であるが、通常5μないし50mm、好ましくは10μない
し40mmの範囲である。また本願発明の接着剤は中間接着
層を形成し、その層厚は任意であるが、通常1ないし50
0μ、好ましくは2ないし100μの範囲である。類似の方
法により、2種3層、3種3層、3種4層、4種4層、
3種5層、4種5層、5種5層、更には6層以上の積層
体を作成することができる。
次に本発明を実施例によつて具体的に説明する。なお、
後記に示される塩素化プロピレン系重合体(B)および顔
料プロピレン系重合体(A)の性状値は次のようにして測
定した。
(1)塩素含有率;塩素化プロピレン系重合体(B)約10mgを
酸素フラスコ中で完全に燃焼させ、塩素部分を塩化水素
として水中に吸収させる。次いで、この塩化水素水溶液
にAgNO3を加え、塩化銀の沈殿を回収し、塩化銀の螢光
X線スペクトルより該塩素化プロピレン系重合体(B)の
塩素含有率(重量%)を求めた。
(2)〔η〕:デカリン溶媒中で135℃で測定した。
(3)結晶化度:X線回折法により求めた。
(4)分子量分布(w/n);ゲルクロマトグラフ法
により、溶剤o−ジクロルベンゼン、温度135℃の条件
で数平均分子量(n)と重量平均水分量(w)を求
め、それらの値から(w/n)の値を求めた。
実施例1 プロピレン・1−ブテン共重合体(〔η〕1.7dl/g、
プロピレン単位含量70モル%、結晶化度25%、w/
n4.9)1000gを、ガラス製フラスコ内で窒素雰囲気
下70℃で四塩化炭素10に溶解させた。反応は、光遮断
の状態でポリマー溶液を70℃に保ち300rpmで攪拌しなが
ら、塩素ガスを4時間かけてポリマー溶液に吹き込むこ
とにより行つた。なお、反応の際過酸化ベンゾイルをク
ロルベンゼンに溶解させた溶液を滴下ロートを用いて3
時間で滴下した(全反応時間のうち最初の3時間に滴
下)。反応は、2規定の水酸化ナトリウム水溶液800ml
を添加することにより停止し、反応混合物を温水(40
℃)で洗浄し、多量のメタノールを加え、ポリマーを沈
殿させ取した。さらに、沈殿物をメタノールで繰り返
し洗浄し、窒素雰囲気下、40℃で減圧乾燥を行うことに
より、塩素化プロピレン・1−ブテン共重合体を得た。
生成ポリマーの塩素含有量は25重量%であつた。
該塩素化プロピレン・1−ブテン共重合体100部に対
し、ジブチルスズマレエートおよびエポキシ化大豆油を
各々0.5部ずつ添加した組成物を調製したのち、一台の
押出機で溶融し、樹脂温度180℃で3層複合T−ダイシ
ート成形用ダイに供給した。別途ポリプロピレン
〔〔η〕2.8dl/g〕およびポリ塩化ビニリデン〔Dow c
hemical Co.製、商品名SARAN、X05253−16〕を各々、別
の押出機により溶融し、樹脂温度を各々200、180℃とし
て前記ダイに供給し、外層がポリプロピレン層(200
μ)、中間層が塩素化プロピレン・1−ブテン共重合体
(20μ)、内層がポリ塩化ビニリデン(200μ)からな
る3層シートを作製した。
この3層シートから幅10mmの試験片を切り取り、ポリ塩
化ビニリデンと塩素化プロピレン・1−ブテン共重合体
の間を一部剥離し、ポリプロピレンと塩素化プロピレン
・1−ブテン共重合体の2層フイルム側を90度剥離する
ことにより、ポリ塩化ビニリデンと塩素化プロピレン・
1−ブテン共重合体の間の層間接着強度を測定した。
この場合、測定雰囲気温度として、23℃のほか80℃の温
度でも剥離強度の測定を行つた。結果を表1に示した。
実施例2 接着剤として、実施例1で調製した塩素化プロピレン・
1−ブテン共重合体とポリプロピレン(〔η〕3.0dl/
g)との8:2の混合物(エポキシ化大豆油およびジブ
チルスズマレエートの添加量各々0.25部/100部−組成
物)を用いる他は実施例1と同様の方法により、積層体
を成形した。該積層体の各温度における剥離強度を表1
に示した。
比較例1ないし2 接着剤として、実施例1の塩素化方法と同様の方法で調
製した塩素化エチレン・プロピレン共重合体(塩素化前
のエチレン含量80%、〔η〕1.3dl/g、結晶化度15
%、w/n3.2、塩素化後の塩素含量5および20重
量%)を各々用いるほかは、実施例1と同様の方法で積
層体を形成し、ポリ塩化ビニリデンと接着剤層の間の層
間剥離強度を測定した。結果を各々表1に示した。
これから明らかなように、本実験例の如き、エチレン系
重合体の塩素化物では、高温雰囲気下での剥離強度が低
く、耐熱性が要求されるレトルト食品容器などには不十
分であることがわかる。
比較例3および4 接着剤として、実施例1で用いたプロピレン・1−ブテ
ン共重合体を塩素化したもので、塩素含有量が各々7お
よび39重量%である塩素化物を用いる他は、実施例1と
同様に積層体を成形し、その層間剥離強度を測定した。
結果を表1に示した。
これから明らかなように、塩素含有量が15重量%より少
ないと、特に高温雰囲気下での剥離強度が低下し、一方
35重量%より大きいと、基剤であるポリプロピレンとの
剥離強度が低下することがわかる。
比較例5および6 塩素化の原料ポリマーとし、表1に示したプロピレン系
(共)重合体を用いるほかは実施例1と同様に、塩素含
量が各々約20重量%である塩素化物を接着剤層に用いて
積層体を形成し、その層間剥離強度を測定した。結果を
表1に示した。
比較例7ないし8 塩素化の原料ポリマーとして、表1に示した〔η〕又は
分子量分布が異なるプロピレン・1−ブテン共重合体を
用いるほかは、実施例1と同様にして塩素化物を調製
し、積層体を形成した。層間剥離強度の測定値を表1に
示した。
実施例4 塩素含有重合体として実施例1で用いたポリ塩化ビニリ
デンの代りに、ポリ塩化ビニルを用いる実施例1と同様
の方法により、ポリ塩化ビニル/塩素化プロピレン・1
−ブテン共重合体/ポリプロピレンからなる積層物を成
形した。
ポリ塩化ビニル層を塩素化プロピレン・1−ブテン共重
合体層の間の剥離強度を表1に示した。
実施例5および6 積層体層となる塩素化ポリオレフインとして実施例1で
用いたプロピレン・1−ブテン共重合体に無水マレイン
酸をグラフトしたグラフトポリマー(無水マレイン酸含
量0.3重量%)の塩素化物を用いるか、もしくは、実施
例1で調製した塩素化プロピレン・1−ブテン共重合体
とポリプロピレンと無水マレイン酸グラフトポリプロピ
レン(無水マレイン酸含量0.3重量%)とを80:15:5
重量部の割合で混合した組成物を用い、基剤層となるポ
リマーとしてポリプロピレンの代りに、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体(EVOH、エチレン含量35モル%)
を用い、塩素含有重合体層となるポリマーとしてポリ塩
化ビニリデン(PVDC)の代りにポリ塩化ビニル(PVC)を用
いるほかは実施例1と同様の方法により3種3層の積層
体を成形した。
表1にPVC層とカルボン酸基含有塩素化ポリオレフイン
層の間の剥離強度およびEVOH層とカルボン酸基含有塩素
化ポリオレフイン層の間の剥離強度を示した。
実施例7ないし10 実施例1において、積層体を形成する際の内層ポリマー
として、ポリ塩化ビニリデンの代りに各々、表1に示し
た芳香族系重合体を用いるほかは、実施例1と同様に積
層体を形成し、その層間剥離強度を測定した。
結果を表1に示した。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロピレン単位(a)の含有量が60ないし
    80モル%の範囲であり、炭素数4ないし6のα−オレ
    フィン単位(b)の含有量が40ないし20モル%の範囲
    ((a)と(b)の合計含有量は100モル%)であり、結晶
    化度が10ないし50%の範囲にあり、かつ極限粘度
    [η]が0.8ないし6.0dl/g、の範囲にあるプ
    ロピレン系重合体(A)の塩素化物であって、塩素含量が
    15ないし35重量%の範囲にある塩素化プロピレン系
    重合体(B)。
  2. 【請求項2】プロピレン系重合体(A)が、プロピレン・
    1−ブテン共重合体である特許請求の範囲(1)項記載の
    塩素化プロピレン系重合体。
  3. 【請求項3】(1)プロピレン単位(a)の含有量が60ない
    し80モル%の範囲であり、炭素数4ないし6のα−オ
    レフィン単位(b)の含有量が40ないし20モル%の範
    囲((a)と(b)の合計含有量は100モル%)であり、結
    晶化度が10ないし50%の範囲にあり、かつ極限粘度
    [η]が0.8ないし6.0dl/g、の範囲にあるプ
    ロピレン系重合体(A)の塩素化物であって、塩素含量が
    15ないし35重量%の範囲にある塩素化プロピレン系
    重合体(B)からなる塩素含有重合体用又は芳香族系重合
    体用接着剤。
  4. 【請求項4】塩素含有重合体が、ポリ塩化ビニリデンま
    たはポリ塩化ビニルである特許請求の範囲第(3)項記載
    の接着剤。
  5. 【請求項5】芳香族系重合体が、ポリスチレン、ポリエ
    ステル、ポリカーボネート又はポリフェニレンオキシド
    である特許請求の範囲第(3)項記載の接着剤。
  6. 【請求項6】プロピレン系重合体(A)が、プロピレン・
    1−ブテン共重合体である特許請求の範囲(3)項記載の
    接着剤。
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