JPH0641667A - Al基プリント配線板 - Google Patents
Al基プリント配線板Info
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- JPH0641667A JPH0641667A JP21637692A JP21637692A JPH0641667A JP H0641667 A JPH0641667 A JP H0641667A JP 21637692 A JP21637692 A JP 21637692A JP 21637692 A JP21637692 A JP 21637692A JP H0641667 A JPH0641667 A JP H0641667A
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- base plate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱放散性(全放射率80%以上)に優れ、低
熱膨張係数で高温でも陽極酸化皮膜に割れを生じない耐
熱性を具備したアルミニウム基プリント配線板を提供す
る。 【構成】 基本的にはSi3〜20wt%を含むAl−
Si系合金、必要に応じて他の強度付与元素及びSi微
細化剤を添加含有させたAl基合金素地板の少なくとも
その表面層に特定粒子径の共晶Si及び初晶Siを分散
含有させ、該素地板の両面には厚さ5μm以上の陽極酸
化皮膜層が形成されてなるAl基プリント配線板であ
る。
熱膨張係数で高温でも陽極酸化皮膜に割れを生じない耐
熱性を具備したアルミニウム基プリント配線板を提供す
る。 【構成】 基本的にはSi3〜20wt%を含むAl−
Si系合金、必要に応じて他の強度付与元素及びSi微
細化剤を添加含有させたAl基合金素地板の少なくとも
その表面層に特定粒子径の共晶Si及び初晶Siを分散
含有させ、該素地板の両面には厚さ5μm以上の陽極酸
化皮膜層が形成されてなるAl基プリント配線板であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属系プリント配線
板に関し、特に回路に熱が関与する場合のCOB基板、
ハイブリット基板、多層基板、フレキシブル基板、電装
基板、電源用基板等に好適な、放熱性及び耐熱性に優れ
たAl基プリント配線板に関する。
板に関し、特に回路に熱が関与する場合のCOB基板、
ハイブリット基板、多層基板、フレキシブル基板、電装
基板、電源用基板等に好適な、放熱性及び耐熱性に優れ
たAl基プリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板の材料選択はなかなか難
しく、信頼性の高い基板は種々の特性を満足しなければ
ならない。例えば機械的、物理的性質では、ピール強
度、平滑度、熱抵抗、熱膨張係数、はんだ耐熱性、吸水
率等であり、また電気的特性からは、耐電圧、誘電率、
表面抵抗率、体積固有抵抗等であり、化学的性質からは
耐酸性、耐有機溶剤性、耐アルカリ性、難燃性等であ
る。さらに工業的には生産性及び総合コストが実用化の
決定要件である。
しく、信頼性の高い基板は種々の特性を満足しなければ
ならない。例えば機械的、物理的性質では、ピール強
度、平滑度、熱抵抗、熱膨張係数、はんだ耐熱性、吸水
率等であり、また電気的特性からは、耐電圧、誘電率、
表面抵抗率、体積固有抵抗等であり、化学的性質からは
耐酸性、耐有機溶剤性、耐アルカリ性、難燃性等であ
る。さらに工業的には生産性及び総合コストが実用化の
決定要件である。
【0003】この分野において、最近は表面実装技術の
実用化が急速に発達し、プリント板に直接シリコンチッ
プ等を接合するため、放熱性の大きい、熱膨張係数の小
さい基板が望まれ、これらの用途にはアルミナ、Alや
Siの窒化物等のセラミック材、あるいは鉄系、ステン
レス系、CIC,FIF等のクラッド材が向けられてい
る。
実用化が急速に発達し、プリント板に直接シリコンチッ
プ等を接合するため、放熱性の大きい、熱膨張係数の小
さい基板が望まれ、これらの用途にはアルミナ、Alや
Siの窒化物等のセラミック材、あるいは鉄系、ステン
レス系、CIC,FIF等のクラッド材が向けられてい
る。
【0004】しかしながら、低膨張係数、高放熱性を具
備し、なおかつ低価格な基板材料は見出されていないの
が実状である。これらの中でも比較的適合性の良い例え
ば放熱性に優れるSi3N4板は高価であり、かつ割れた
り、大型サイズのものが得難い等の欠点がある。CI
C、FIF等のクラッド板は、低膨張材ではあるが高価
であり、熱放散性も充分でない。 従ってこれらの基板
の使用は特殊な分野に限定されているのが実状である。
備し、なおかつ低価格な基板材料は見出されていないの
が実状である。これらの中でも比較的適合性の良い例え
ば放熱性に優れるSi3N4板は高価であり、かつ割れた
り、大型サイズのものが得難い等の欠点がある。CI
C、FIF等のクラッド板は、低膨張材ではあるが高価
であり、熱放散性も充分でない。 従ってこれらの基板
の使用は特殊な分野に限定されているのが実状である。
【0005】ところでAl配線板は、軽量かつ熱伝導性
もよく廉価で汎用性の高い材料であるが、線膨張係数が
大きく、前記したように面実装部品やワイヤダイレクト
ボンデイングを行う回路基板には不向きである。また回
路基板製造工程中において行う半田付けや、乾燥などの
熱工程において不具合が起きている。さらに放熱性の特
性として発熱源から基板への熱伝導性は良いが基板から
の発熱エネルギーを空気中に放散する場合の全放射率が
小さいという問題もある。最近ではこの熱放散性の指標
としての全放射率値は80%以上のものが求められるよ
うになっている。
もよく廉価で汎用性の高い材料であるが、線膨張係数が
大きく、前記したように面実装部品やワイヤダイレクト
ボンデイングを行う回路基板には不向きである。また回
路基板製造工程中において行う半田付けや、乾燥などの
熱工程において不具合が起きている。さらに放熱性の特
性として発熱源から基板への熱伝導性は良いが基板から
の発熱エネルギーを空気中に放散する場合の全放射率が
小さいという問題もある。最近ではこの熱放散性の指標
としての全放射率値は80%以上のものが求められるよ
うになっている。
【0006】従来のAl配線板には、このように高熱膨
張、低熱放散性という難点があるが、これらはいずれも
直接には表面の陽極酸化皮膜の特性と関係がある。即ち
実使用時に到達する基板の最高表面温度(約300℃)
未満の温度において、皮膜に割れが発生するためアルミ
ニウム素地板の熱膨張を拘束することが出来ないこと、
プリント基板の皮膜に割れが起ると、湿分環境において
割れ目に水分が侵入し、絶縁接着剤層は透水性のため、
かかる水分の膨張により積層体の剥離を惹起する。また
電気的絶縁層である陽極酸化膜の絶縁不均一によってリ
ークするなど基板回路が不安定となるなるため割れ難い
皮膜が要求されている。またこれと同時に全放射熱を高
める手段として、自然発色による黒色化皮膜の形成が出
来なかった。このため低熱膨張性、高放熱性の同時解決
は困難な実状にあった。
張、低熱放散性という難点があるが、これらはいずれも
直接には表面の陽極酸化皮膜の特性と関係がある。即ち
実使用時に到達する基板の最高表面温度(約300℃)
未満の温度において、皮膜に割れが発生するためアルミ
ニウム素地板の熱膨張を拘束することが出来ないこと、
プリント基板の皮膜に割れが起ると、湿分環境において
割れ目に水分が侵入し、絶縁接着剤層は透水性のため、
かかる水分の膨張により積層体の剥離を惹起する。また
電気的絶縁層である陽極酸化膜の絶縁不均一によってリ
ークするなど基板回路が不安定となるなるため割れ難い
皮膜が要求されている。またこれと同時に全放射熱を高
める手段として、自然発色による黒色化皮膜の形成が出
来なかった。このため低熱膨張性、高放熱性の同時解決
は困難な実状にあった。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、かかる現
状に鑑みてなされたもので、低膨張係数のAl合金素材
を選択し、かつ該素材の表面に形成される陽極酸化皮膜
を改良し、これによって低熱膨張性、高放熱性の同時解
決を図ることを技術的課題とする。その結果としてAl
合金板固有の特性を生かしつつ、より汎用性の高いAl
配線板を提供することを目的とする。
状に鑑みてなされたもので、低膨張係数のAl合金素材
を選択し、かつ該素材の表面に形成される陽極酸化皮膜
を改良し、これによって低熱膨張性、高放熱性の同時解
決を図ることを技術的課題とする。その結果としてAl
合金板固有の特性を生かしつつ、より汎用性の高いAl
配線板を提供することを目的とする。
【0008】
【問題を解決するための手段】本発明者等は、上記のご
とき問題点の解決を目的として種々研究の結果、特定組
成及び組織のAl合金素地板とこれに形成される自然発
色陽極酸化皮膜が優れた効果を発揮することに着目し、
これに基づいて本発明に到達した。
とき問題点の解決を目的として種々研究の結果、特定組
成及び組織のAl合金素地板とこれに形成される自然発
色陽極酸化皮膜が優れた効果を発揮することに着目し、
これに基づいて本発明に到達した。
【0009】すなわち本願第1発明は、特許請求の範囲
の請求項1に記載のとうり、重量でSi3〜20%を含
有し、残部がAlと不純物よりなるAl基合金素地板の
少なくとも表面層には、平均粒径5μm以下の共晶Si
粒子叉はそれと最大粒径15μm以下の初晶Si粒子が
分散含有し、かつ該素地板の両面には厚さ5μm以上の
陽極酸化被膜が形成されてなることを特徴とするAl基
プリント配線板である。
の請求項1に記載のとうり、重量でSi3〜20%を含
有し、残部がAlと不純物よりなるAl基合金素地板の
少なくとも表面層には、平均粒径5μm以下の共晶Si
粒子叉はそれと最大粒径15μm以下の初晶Si粒子が
分散含有し、かつ該素地板の両面には厚さ5μm以上の
陽極酸化被膜が形成されてなることを特徴とするAl基
プリント配線板である。
【0010】そして本願第2発明は、同じく請求項2に
記載のとうり、重量でSi3〜20%を含有し、さらに
Fe0.05〜2.0%、Mg0.05〜2.0%、C
u0.05〜6.0%、Mn0.05〜2.0%、Ni
0.05〜3.0%、Cr0.05〜0.3%、V0.
05〜0.3%、Zr0.05〜0.3%、Zn1.0
%を超え7.0%以下のうちの1種叉は2種以上を含有
し、残部がAlと不純物よりなるAl基合金素地板の少
なくとも表面層には、平均粒径5μm以下の共晶Si粒
子叉はそれと最大粒径15μm以下の初晶Si粒子が分
散含有し、かつ該素地板の両面には厚さ5μm以上の陽
極酸化皮膜が形成されてなることを特徴とするAl基プ
リント配線板である。
記載のとうり、重量でSi3〜20%を含有し、さらに
Fe0.05〜2.0%、Mg0.05〜2.0%、C
u0.05〜6.0%、Mn0.05〜2.0%、Ni
0.05〜3.0%、Cr0.05〜0.3%、V0.
05〜0.3%、Zr0.05〜0.3%、Zn1.0
%を超え7.0%以下のうちの1種叉は2種以上を含有
し、残部がAlと不純物よりなるAl基合金素地板の少
なくとも表面層には、平均粒径5μm以下の共晶Si粒
子叉はそれと最大粒径15μm以下の初晶Si粒子が分
散含有し、かつ該素地板の両面には厚さ5μm以上の陽
極酸化皮膜が形成されてなることを特徴とするAl基プ
リント配線板である。
【0011】また本願第3発明は、請求項3に記載のと
うり、請求項1ないし請求項2記載のAl基合金素地板
の成分として、さらにTi0.005〜0.2%叉はそ
れとB1〜100ppm、P0.005〜0.1%、N
a0.005〜0.1%、Sr0.005〜0.1%、
Sb0.005〜0.3%のうちの1種叉は2種以上を
含有するAl基プリント配線板である。
うり、請求項1ないし請求項2記載のAl基合金素地板
の成分として、さらにTi0.005〜0.2%叉はそ
れとB1〜100ppm、P0.005〜0.1%、N
a0.005〜0.1%、Sr0.005〜0.1%、
Sb0.005〜0.3%のうちの1種叉は2種以上を
含有するAl基プリント配線板である。
【0012】さらに本願第4発明は、請求項4に記載の
とうり、陽極酸化被膜層が無封孔でAl基合金素地板の
両面に形成されてなることを特徴とする請求項1ないし
請求項3記載のAl基プリント配線板である。
とうり、陽極酸化被膜層が無封孔でAl基合金素地板の
両面に形成されてなることを特徴とする請求項1ないし
請求項3記載のAl基プリント配線板である。
【0013】
【作 用】本発明は、特定量のSiを含有するAl合金
中に特定の微細粒子径の共晶叉はそれと初晶Siを分散
晶出せしめてなるAl素地板の表面に特定厚の陽極酸化
膜を形成せしめたAl基プリント配線板である。
中に特定の微細粒子径の共晶叉はそれと初晶Siを分散
晶出せしめてなるAl素地板の表面に特定厚の陽極酸化
膜を形成せしめたAl基プリント配線板である。
【0014】該合金素地板の表面に形成される陽極酸化
酸化皮膜は、黒色に自然発色し、この皮膜は基板の使用
温度環境で割れを生起せず、従って合金素地板の熱膨張
を拘束し、また湿分環境における積層剥離を起こすこと
なく基板回路を安定に支持すると同時に、この自然発色
黒色皮膜は熱放散特性(全放射率)が顕著に改善されて
いる。
酸化皮膜は、黒色に自然発色し、この皮膜は基板の使用
温度環境で割れを生起せず、従って合金素地板の熱膨張
を拘束し、また湿分環境における積層剥離を起こすこと
なく基板回路を安定に支持すると同時に、この自然発色
黒色皮膜は熱放散特性(全放射率)が顕著に改善されて
いる。
【0015】上記のAl陽極酸化皮膜の生成過程におい
て、Al−Si系の共晶叉はそれと初晶Siの晶出部分
あるいは小量ながらFe,Mg等との金属間化合物の析
出物粒子を避けながら皮膜多孔質層を成長するため、形
成される多孔質層は枝分かれした複雑な多孔質構造とな
る。
て、Al−Si系の共晶叉はそれと初晶Siの晶出部分
あるいは小量ながらFe,Mg等との金属間化合物の析
出物粒子を避けながら皮膜多孔質層を成長するため、形
成される多孔質層は枝分かれした複雑な多孔質構造とな
る。
【0016】さらにこれらの晶出物、析出物の粒子は陽
極酸化処理浴の無機酸、有機酸に不溶で被膜中に浮遊懸
濁して存在し、光はこれに吸収され濃黒色皮膜となる。
極酸化処理浴の無機酸、有機酸に不溶で被膜中に浮遊懸
濁して存在し、光はこれに吸収され濃黒色皮膜となる。
【0017】また、かかる皮膜は歪吸収能が高いため熱
歪に起因するクラック発生のおそれが少なく、また仮に
微細なクラックが生起してもそれがトリガーとなるクラ
ックの伝播が起こりにくいため皮膜の耐熱性、耐熱衝撃
性が向上する作用がある。
歪に起因するクラック発生のおそれが少なく、また仮に
微細なクラックが生起してもそれがトリガーとなるクラ
ックの伝播が起こりにくいため皮膜の耐熱性、耐熱衝撃
性が向上する作用がある。
【0018】上記の陽極酸化皮膜は、その構造の故に明
度が低く、可視領域で黒色化するため全放射率が高くな
り熱放散特性が増大する作用がある。しかも自然発色の
黒色であるために、高温において退色するようなことも
なく、低温から高温までの広い温度範囲で安定した熱放
散特性を具備している。
度が低く、可視領域で黒色化するため全放射率が高くな
り熱放散特性が増大する作用がある。しかも自然発色の
黒色であるために、高温において退色するようなことも
なく、低温から高温までの広い温度範囲で安定した熱放
散特性を具備している。
【0019】さらに上記のAl陽極酸化皮膜には、一般
に行われるように封孔処理が施されて好ましく使用され
るが、意外にも、かかる封孔処理を施さない、いわゆる
無封孔のものが一層優れた特性すなわち皮膜の耐熱性
(高温における耐割れ性)及び接着剤絶縁層の接着力を
向上する効果があることが認められた。
に行われるように封孔処理が施されて好ましく使用され
るが、意外にも、かかる封孔処理を施さない、いわゆる
無封孔のものが一層優れた特性すなわち皮膜の耐熱性
(高温における耐割れ性)及び接着剤絶縁層の接着力を
向上する効果があることが認められた。
【0020】上記の陽極酸化皮膜の枝分かれした多孔質
構造の表面は、複雑な凹凸を呈しておりこれが表面積を
増加し、絶縁接着剤との投錨効果と接着面積増加の効果
により密着力が増大し、さらに無封孔表面は活性なO−
H基が存在し、接着剤と化学結合することから、これに
よって強固な接着力が生ずるものと推察される。
構造の表面は、複雑な凹凸を呈しておりこれが表面積を
増加し、絶縁接着剤との投錨効果と接着面積増加の効果
により密着力が増大し、さらに無封孔表面は活性なO−
H基が存在し、接着剤と化学結合することから、これに
よって強固な接着力が生ずるものと推察される。
【0021】陽極酸化皮膜の厚さの影響は、厚くなるほ
どAl合金基材と陽極酸化皮膜の間の熱膨張に対する拘
束力は増加する。これは非晶質の陽極酸化皮膜の引張強
度が、皮膜厚みに比例していることが原因していると推
察される。
どAl合金基材と陽極酸化皮膜の間の熱膨張に対する拘
束力は増加する。これは非晶質の陽極酸化皮膜の引張強
度が、皮膜厚みに比例していることが原因していると推
察される。
【0022】線膨張係数は、陽極酸化皮膜が約4.5×
10-6cm/cm/℃、一般のAl及びAl合金におい
ては約24.0×10-6cm/cm/℃で大きな差があ
る。本発明のAl−Si系合金は、ほぼSi含有量に比
例して低下し、本発明のAl合金のSi量の範囲では約
23〜12×10-6cm/cm/℃であって、皮膜との
差は大幅に減少し、皮膜の割れ難さに貢献する。しかし
線膨張係数差を拘束し一層皮膜に割れが生じないこと、
及び80%以上の全放射率を得るためには、皮膜の厚み
は5μm以上必要になる。
10-6cm/cm/℃、一般のAl及びAl合金におい
ては約24.0×10-6cm/cm/℃で大きな差があ
る。本発明のAl−Si系合金は、ほぼSi含有量に比
例して低下し、本発明のAl合金のSi量の範囲では約
23〜12×10-6cm/cm/℃であって、皮膜との
差は大幅に減少し、皮膜の割れ難さに貢献する。しかし
線膨張係数差を拘束し一層皮膜に割れが生じないこと、
及び80%以上の全放射率を得るためには、皮膜の厚み
は5μm以上必要になる。
【0023】一方、熱膨張で押さえ込まれた力は厚さ方
向に移動して安定状態を保つことになる。従って配線板
として重要な表面水平方向の熱膨張係数の小さい基板が
可能となる。
向に移動して安定状態を保つことになる。従って配線板
として重要な表面水平方向の熱膨張係数の小さい基板が
可能となる。
【0024】通常のAl陽極酸化皮膜は厚さを厚くして
も、100℃以上の温度では、クラックや割れが発生す
るため、線膨張係数を小さくすることができないが、本
発明の場合無封孔の陽極酸化皮膜にあってはこの点が改
善される。
も、100℃以上の温度では、クラックや割れが発生す
るため、線膨張係数を小さくすることができないが、本
発明の場合無封孔の陽極酸化皮膜にあってはこの点が改
善される。
【0025】本発明においてAl合金素地板の少なくと
も表面層組織に存在するSi粒子の大きさは、全放射率
に影響を与えるため、これを規制する必要があることが
わかった。共晶Siは、微細粒子ほど良く、平均粒径5
μmを超えて存在すると陽極酸化皮膜の黒色度及び全放
射率が低下するので好ましくない。また初晶Siは板状
で晶出するが、その最大巾が15μmを超える場合は、
共晶Siが前記したように微細粒子でも全放射率が低下
し、かつ不安定となるので好ましくない。従って共晶S
iは平均粒径5μm以下、初晶Siは最大粒径15μm
以下に限定する。
も表面層組織に存在するSi粒子の大きさは、全放射率
に影響を与えるため、これを規制する必要があることが
わかった。共晶Siは、微細粒子ほど良く、平均粒径5
μmを超えて存在すると陽極酸化皮膜の黒色度及び全放
射率が低下するので好ましくない。また初晶Siは板状
で晶出するが、その最大巾が15μmを超える場合は、
共晶Siが前記したように微細粒子でも全放射率が低下
し、かつ不安定となるので好ましくない。従って共晶S
iは平均粒径5μm以下、初晶Siは最大粒径15μm
以下に限定する。
【0026】次に、本発明におけるAl合金組成の限定
理由について説明する。 Si :Siは本発明において基本的に重要な合金成分
である。Al−Si系合金の共晶点は、他の共存元素の
存在により、Si11.7重量%を基点として前後に移
動する。Si量が共晶点以上では基質であるAl−Si
共晶組織に、初晶Siが晶出する。またSiは小量では
あるがFe,Mg等他の元素との金属間化合物を形成し
析出する。
理由について説明する。 Si :Siは本発明において基本的に重要な合金成分
である。Al−Si系合金の共晶点は、他の共存元素の
存在により、Si11.7重量%を基点として前後に移
動する。Si量が共晶点以上では基質であるAl−Si
共晶組織に、初晶Siが晶出する。またSiは小量では
あるがFe,Mg等他の元素との金属間化合物を形成し
析出する。
【0027】これらSiの晶出物、析出物は、陽極酸化
皮膜中に包含され、全放射率に強い影響を有するが、S
iが3%未満では晶出物、析出物の量が少なく上記の特
性が十分得られない。またSiが20%を超えると、初
晶Siの均一微細化分散組織が得られ難くなり、DC鋳
造の適用が困難となるほか圧延性も低下するためSiは
20%を上限とするのが適当である。
皮膜中に包含され、全放射率に強い影響を有するが、S
iが3%未満では晶出物、析出物の量が少なく上記の特
性が十分得られない。またSiが20%を超えると、初
晶Siの均一微細化分散組織が得られ難くなり、DC鋳
造の適用が困難となるほか圧延性も低下するためSiは
20%を上限とするのが適当である。
【0028】本発明の特徴を発揮するAl合金としては
基本的には、上記Al−Si系であって、残部は不純物
とAlであってよいが、強度向上等の必要に応じて他の
元素が加わって一層優れた特性を具備するようになる。
Fe,Mg,Cu,Mn,Ni,Cr,V,Zr,Zn
のごとき元素がそれであり、各元素の作用効果及び適当
な添加含有量は次のとうりである。
基本的には、上記Al−Si系であって、残部は不純物
とAlであってよいが、強度向上等の必要に応じて他の
元素が加わって一層優れた特性を具備するようになる。
Fe,Mg,Cu,Mn,Ni,Cr,V,Zr,Zn
のごとき元素がそれであり、各元素の作用効果及び適当
な添加含有量は次のとうりである。
【0029】Fe:強度向上、結晶粒微細化のため有効
である。Fe量が0.05%未満ではその効果が得られ
ず、2.0%を超えると陽極酸化皮膜の強度と耐食性が
低下するほかAl−Si−Fe系金属間化合物の量が過
大となり、全放射率の低下をもたらす。このためFe量
は0.05〜2.0%の範囲とする。
である。Fe量が0.05%未満ではその効果が得られ
ず、2.0%を超えると陽極酸化皮膜の強度と耐食性が
低下するほかAl−Si−Fe系金属間化合物の量が過
大となり、全放射率の低下をもたらす。このためFe量
は0.05〜2.0%の範囲とする。
【0030】Mg:強度向上に寄与する。Mg量が0.
05%未満ではその効果が得られず、また2.0%を超
えるとMg2Siの生成量が過大となり、全放射率の低
下をもたらす。このためMg量の範囲は、0.05〜
2.0%とする。
05%未満ではその効果が得られず、また2.0%を超
えるとMg2Siの生成量が過大となり、全放射率の低
下をもたらす。このためMg量の範囲は、0.05〜
2.0%とする。
【0031】Cu:強度向上に有効である。Cu量が
0.05%未満ではその効果がなく、一方6.0%を超
えると耐食性、鋳造性、塑性加工性が悪くなる。このた
め、Cu量は0.05〜6.0%の範囲とする。
0.05%未満ではその効果がなく、一方6.0%を超
えると耐食性、鋳造性、塑性加工性が悪くなる。このた
め、Cu量は0.05〜6.0%の範囲とする。
【0032】Mn:強度向上に寄与する。Mn量が0.
05%未満では効果が不十分であり、また2.0%を超
えるとAl−Si−Mn系の金属間化合物が過大に生成
し、全放射率が低下する。このため、Mn量は0.05
〜2.0%とする。
05%未満では効果が不十分であり、また2.0%を超
えるとAl−Si−Mn系の金属間化合物が過大に生成
し、全放射率が低下する。このため、Mn量は0.05
〜2.0%とする。
【0033】Ni:強度向上及び耐熱性向上の効果があ
る。Ni量が0.05%未満ではその効果が得られず、
一方3.0%を超えると鋳造性が困難となる。このため
Ni量は0.05〜3.0%の範囲とする。
る。Ni量が0.05%未満ではその効果が得られず、
一方3.0%を超えると鋳造性が困難となる。このため
Ni量は0.05〜3.0%の範囲とする。
【0034】Cr,Zr,V:これらの元素は、いずれ
も強度向上及び結晶粒微細化に寄与する。いずれも0.
05%未満ではその効果が不十分であり、一方0.3%
を超えると粗大な金属間化合物が生成して強度を低下す
る。従ってこれらの元素は単独量で0.05〜0.3%
の範囲とする。
も強度向上及び結晶粒微細化に寄与する。いずれも0.
05%未満ではその効果が不十分であり、一方0.3%
を超えると粗大な金属間化合物が生成して強度を低下す
る。従ってこれらの元素は単独量で0.05〜0.3%
の範囲とする。
【0035】Zn:Znは、強度向上に寄与するが、
1.0%以下では効果が充分でなく、7%を超えると鋳
造性が悪化する。このためZnの含有量は1.0%を超
え7.0%以下とする。
1.0%以下では効果が充分でなく、7%を超えると鋳
造性が悪化する。このためZnの含有量は1.0%を超
え7.0%以下とする。
【0036】本発明のAl合金配線板としては、さらに
組織微細化用元素の添加含有が一層好ましい。すなわち
鋳塊の結晶粒及びSiの微細化剤がそれである。各元素
の作用効果及び適当な添加含有量は次のとうりである。
組織微細化用元素の添加含有が一層好ましい。すなわち
鋳塊の結晶粒及びSiの微細化剤がそれである。各元素
の作用効果及び適当な添加含有量は次のとうりである。
【0037】Ti,B:Tiは鋳塊の結晶粒微細化に有
効で圧延材のストリークス、キメを防止する効果がある
が、Ti0.003%未満ではその効果が乏しく、また
0.2%を超えるとTiAl3系粗大金属間化合物が生
成して効果を損なうので0.2%を上限とする。またT
iとともにBを共存させることがより効果的であるが、
その場合B量が1ppm未満ではその効果が不十分であ
り、100ppmを超えるとその効果は飽和し、逆にT
iB2粒子を化成して線状欠陥を生ずるので、Tiと組
み合わせて添加するBは1〜100ppmの範囲とす
る。
効で圧延材のストリークス、キメを防止する効果がある
が、Ti0.003%未満ではその効果が乏しく、また
0.2%を超えるとTiAl3系粗大金属間化合物が生
成して効果を損なうので0.2%を上限とする。またT
iとともにBを共存させることがより効果的であるが、
その場合B量が1ppm未満ではその効果が不十分であ
り、100ppmを超えるとその効果は飽和し、逆にT
iB2粒子を化成して線状欠陥を生ずるので、Tiと組
み合わせて添加するBは1〜100ppmの範囲とす
る。
【0038】P:初晶Siの粒子サイズは鋳造時の冷却
凝固速度に大きく依存するが、微量のPの添加含有によ
って効果的に微細化が生起する。PはCu等の合金また
はりん酸塩等として添加されるが、P量が0.005%
未満ではこの効果は充分でなく、また0.1%を超える
と効果は飽和する。従ってPの量は0.005〜0.1
%の範囲とする。
凝固速度に大きく依存するが、微量のPの添加含有によ
って効果的に微細化が生起する。PはCu等の合金また
はりん酸塩等として添加されるが、P量が0.005%
未満ではこの効果は充分でなく、また0.1%を超える
と効果は飽和する。従ってPの量は0.005〜0.1
%の範囲とする。
【0039】Na、Sb,Sr:これらの元素は、共晶
Si粒子の微細化に寄与する。いずれも0.005%未
満ではその効果が不十分であり、またNa及びSrは
0.1%、Sbは0.3%を超えればそれらの効果が飽
和する。従って添加含有量はNa,Srは0.005〜
0.1%、Sbは0.005〜0.3%の範囲とする。
なおNa,Sb,SrがPと共存すると、Pによる初晶
Siの微細化効果は損なわれるのでPとの共存は望まし
くない。
Si粒子の微細化に寄与する。いずれも0.005%未
満ではその効果が不十分であり、またNa及びSrは
0.1%、Sbは0.3%を超えればそれらの効果が飽
和する。従って添加含有量はNa,Srは0.005〜
0.1%、Sbは0.005〜0.3%の範囲とする。
なおNa,Sb,SrがPと共存すると、Pによる初晶
Siの微細化効果は損なわれるのでPとの共存は望まし
くない。
【0040】以上の各元素のほか合金溶製時の酸化防止
のためBeを1〜100ppm添加含有することも差し
支えない。またその他の元素も合計で1%以下程度の含
有であれば悪影響はない。
のためBeを1〜100ppm添加含有することも差し
支えない。またその他の元素も合計で1%以下程度の含
有であれば悪影響はない。
【0041】次に本発明における合金の製造方法につい
て説明する。本発明のAl−Si系合金の組成元素は、
常法によりAl溶湯中に母合金塊、あるいは合金粉また
は金属粉末の形態で添加溶解し、通常はDC鋳造によっ
てスラブに造塊しこれをを圧延する方法、又は溶湯を冷
却ロール間に注湯して薄板鋳造し、引続き圧延する連続
鋳造圧延法等により製板される。
て説明する。本発明のAl−Si系合金の組成元素は、
常法によりAl溶湯中に母合金塊、あるいは合金粉また
は金属粉末の形態で添加溶解し、通常はDC鋳造によっ
てスラブに造塊しこれをを圧延する方法、又は溶湯を冷
却ロール間に注湯して薄板鋳造し、引続き圧延する連続
鋳造圧延法等により製板される。
【0042】前記したような、微細化したAl−Si系
合金組織を形成させるためには、鋳造時の冷却凝固速度
を高め、DASを30μm以下とすることが鋳造組織制
御の目安である。冷却速度が5℃/sec以上に達する
連続鋳造圧延法が一層効果的である。特に初晶Siの粒
子サイズは鋳造時の冷却凝固速度に依存度が高い。Pに
よる微細化作用はこの点を補うものである。共晶Siも
鋳造時の条件に影響されるが、圧延等塑性加工過程にお
いて破砕分断して微細化する。
合金組織を形成させるためには、鋳造時の冷却凝固速度
を高め、DASを30μm以下とすることが鋳造組織制
御の目安である。冷却速度が5℃/sec以上に達する
連続鋳造圧延法が一層効果的である。特に初晶Siの粒
子サイズは鋳造時の冷却凝固速度に依存度が高い。Pに
よる微細化作用はこの点を補うものである。共晶Siも
鋳造時の条件に影響されるが、圧延等塑性加工過程にお
いて破砕分断して微細化する。
【0043】必要に応じて析出熱処理により組織微細化
をさらに図ることもできる。上記析出のための熱処理は
200〜400℃で0.5〜2Hr.程度行うのが普通
で、鋳塊のまま、あるいは圧延の途中または圧延後に行
ってもよい。したがってこの熱処理は、鋳塊に対する均
質化処理、あるいは熱間圧延直後もしくは冷間圧延の途
中で必要に応じて行われる中間焼鈍、さらには冷間圧延
後に必要に応じて施される最終焼鈍など兼ねて行うこと
ができる。
をさらに図ることもできる。上記析出のための熱処理は
200〜400℃で0.5〜2Hr.程度行うのが普通
で、鋳塊のまま、あるいは圧延の途中または圧延後に行
ってもよい。したがってこの熱処理は、鋳塊に対する均
質化処理、あるいは熱間圧延直後もしくは冷間圧延の途
中で必要に応じて行われる中間焼鈍、さらには冷間圧延
後に必要に応じて施される最終焼鈍など兼ねて行うこと
ができる。
【0044】このほか、圧延材とする場合の熱間圧延や
冷間圧延、さらに必要に応じて行われる中間焼鈍や、最
終焼鈍は、常法に従って行うことができる。
冷間圧延、さらに必要に応じて行われる中間焼鈍や、最
終焼鈍は、常法に従って行うことができる。
【0045】本発明の合金材に対する陽極酸化処理は、
特に限定されるものではなく、脱脂、苛性アルカリエッ
チング、デスマット処理等の予備処理を行い、次いで硫
酸、シュウ酸等の無機酸、あるいは有機酸、さらにはこ
れらの混酸を電解浴とし、直流、交流、交直併用、交直
重畳波形等、任意の波形を用いて行うことができる。た
だし、経済性、生産性の点から硫酸浴、直流電解法が好
適であり、常法により封孔処理、半封孔処理(95℃)
を施し、叉は無封孔とする。
特に限定されるものではなく、脱脂、苛性アルカリエッ
チング、デスマット処理等の予備処理を行い、次いで硫
酸、シュウ酸等の無機酸、あるいは有機酸、さらにはこ
れらの混酸を電解浴とし、直流、交流、交直併用、交直
重畳波形等、任意の波形を用いて行うことができる。た
だし、経済性、生産性の点から硫酸浴、直流電解法が好
適であり、常法により封孔処理、半封孔処理(95℃)
を施し、叉は無封孔とする。
【0046】
【実験例】本発明のプリント基板の特徴である高温にお
ける陽極酸化皮膜割れ、及び全放射率に及ぼす陽極酸化
皮膜厚みの影響について、実験例を引用して以下説明す
る。
ける陽極酸化皮膜割れ、及び全放射率に及ぼす陽極酸化
皮膜厚みの影響について、実験例を引用して以下説明す
る。
【0047】供試した合金板材は、後述の実施例、表2
の合金番号5の圧延板で、板厚1.0mm×巾50mm
×長さ100mmである。この板材に硫酸浴(15%、
10℃)直流電解により陽極酸化処理を施し、皮膜厚み
約3〜50μmで無封孔の供試片を調製した。
の合金番号5の圧延板で、板厚1.0mm×巾50mm
×長さ100mmである。この板材に硫酸浴(15%、
10℃)直流電解により陽極酸化処理を施し、皮膜厚み
約3〜50μmで無封孔の供試片を調製した。
【0048】上記供試片について、陽極酸化皮膜割れ試
験(300℃×1時間加熱)、及び全放射率の測定を行
った。その結果は、表1のごとくで、皮膜割れは殆ど無
く、また全放射率も優れたものであるが、全放射率は皮
膜厚み約12μmまでは比例して増大するがそれ以上で
は飽和する傾向を示すが、現在プリント基板に望まれて
いる全放射率80%以上の水準を超えるのは皮膜厚み5
μm以上であることが認められる。
験(300℃×1時間加熱)、及び全放射率の測定を行
った。その結果は、表1のごとくで、皮膜割れは殆ど無
く、また全放射率も優れたものであるが、全放射率は皮
膜厚み約12μmまでは比例して増大するがそれ以上で
は飽和する傾向を示すが、現在プリント基板に望まれて
いる全放射率80%以上の水準を超えるのは皮膜厚み5
μm以上であることが認められる。
【0049】
【表1】
【0050】
【実施例】表2に供試Al合金材の組成及び組織を示
す。合金1ないし合金9は本発明実施例、合金10ない
し合金12は従来の代表的Al配線基板の比較例であ
る。
す。合金1ないし合金9は本発明実施例、合金10ない
し合金12は従来の代表的Al配線基板の比較例であ
る。
【0051】
【表2】
【0052】表2の組成の各合金溶湯を溶製し、常法に
より脱ガス、ろ過処理した後、DC鋳造法によりスラブ
とし、これを450℃×12時間加熱処理(均熱処理兼
析出処理)し、次いで450℃で熱間圧延を開始し、厚
さ4mmの板とした。これを一次冷間圧延により板厚2
mmとした後、380℃×2時間の中間焼鈍を施し、さ
らに最終冷間圧延を行って厚さ1.0mm叉は2.5m
mの板とした。
より脱ガス、ろ過処理した後、DC鋳造法によりスラブ
とし、これを450℃×12時間加熱処理(均熱処理兼
析出処理)し、次いで450℃で熱間圧延を開始し、厚
さ4mmの板とした。これを一次冷間圧延により板厚2
mmとした後、380℃×2時間の中間焼鈍を施し、さ
らに最終冷間圧延を行って厚さ1.0mm叉は2.5m
mの板とした。
【0053】最終板厚の各板について陽極酸化皮膜形成
処理を行った。常法により表面をアルカリエッチング
し、水洗後硝酸でデスマットした板材に硫酸電解浴(1
5%、10℃)中、電流密度1.5A/dm2で直流電
解処理を施した。皮膜厚は8〜30μmに調整した。
処理を行った。常法により表面をアルカリエッチング
し、水洗後硝酸でデスマットした板材に硫酸電解浴(1
5%、10℃)中、電流密度1.5A/dm2で直流電
解処理を施した。皮膜厚は8〜30μmに調整した。
【0054】上記陽極酸化処理後、通常の加圧水蒸気法
(5Kg/cm2)により封孔処理を施したもの、半封
孔処理(95℃水蒸気)のもの、、及び無封孔のものを
調製した。
(5Kg/cm2)により封孔処理を施したもの、半封
孔処理(95℃水蒸気)のもの、、及び無封孔のものを
調製した。
【0055】その結果は表3に示すごとく、本発明合金
板材に陽極酸化皮膜厚み8〜30μmを施した場合、封
孔叉は無封孔のいずれでも、全放射率は82%以上に達
し、特に皮膜厚み30μmでは88%に達しているこ
と、また皮膜割れは殆ど無く優れた特性を具備している
ことがわかる。さらに検討すると、皮膜割れは封孔処理
を施したものより、無封孔のものが一層優れており、3
00℃加熱後の割れが事実上皆無であることが認められ
る。半封孔のものもほぼ同程度の結果がえられている。
板材に陽極酸化皮膜厚み8〜30μmを施した場合、封
孔叉は無封孔のいずれでも、全放射率は82%以上に達
し、特に皮膜厚み30μmでは88%に達しているこ
と、また皮膜割れは殆ど無く優れた特性を具備している
ことがわかる。さらに検討すると、皮膜割れは封孔処理
を施したものより、無封孔のものが一層優れており、3
00℃加熱後の割れが事実上皆無であることが認められ
る。半封孔のものもほぼ同程度の結果がえられている。
【0056】
【表3】
【0057】本発明のAl基プリント配線板の一例を図
1に示す。Al基合金素地板1は、前記表2の合金番号
4の圧延板で板厚1.0mmである。該素地板の両面に
前記実施例記載の方法により厚み25μmの陽極酸化皮
膜2及び3を形成せしめ、片面(図では上面)に絶縁接
着剤層4を介して銅箔(日本鉱業(株)製JTC材、厚
さ35μm)5を重ね、加熱圧着してプリント配線板を
作製した。6は銅箔上の回路チップである。この配線板
は、使用状態において下面の高い全放射率により熱放散
率が高く、従って配線板自体の温度上昇が少なく、また
長期間の使用後も陽極酸化皮膜に割れ現象が認められ
ず、優れた特性を具備していた。
1に示す。Al基合金素地板1は、前記表2の合金番号
4の圧延板で板厚1.0mmである。該素地板の両面に
前記実施例記載の方法により厚み25μmの陽極酸化皮
膜2及び3を形成せしめ、片面(図では上面)に絶縁接
着剤層4を介して銅箔(日本鉱業(株)製JTC材、厚
さ35μm)5を重ね、加熱圧着してプリント配線板を
作製した。6は銅箔上の回路チップである。この配線板
は、使用状態において下面の高い全放射率により熱放散
率が高く、従って配線板自体の温度上昇が少なく、また
長期間の使用後も陽極酸化皮膜に割れ現象が認められ
ず、優れた特性を具備していた。
【0058】
【発明の効果】本発明のAl基プリント配線板によれ
ば、従来のこの種配線板の欠点であった放熱性(低全放
射率)及び耐熱性(陽極酸化皮膜の割れ)を改善し、A
l基配線板固有の軽量性、熱伝導性、廉価性に加えて上
記のごとき優れた特性が具備されることとなる。
ば、従来のこの種配線板の欠点であった放熱性(低全放
射率)及び耐熱性(陽極酸化皮膜の割れ)を改善し、A
l基配線板固有の軽量性、熱伝導性、廉価性に加えて上
記のごとき優れた特性が具備されることとなる。
【0059】さらに本発明において無封孔の陽極酸化皮
膜は封孔処理した皮膜に比して上記特性の改善効果が一
層優れているのみでなく、接着剤絶縁層の接着力を向上
する効果があるので、この種基板の信頼性及び汎用性を
一層高めるためるのに役立ちコスト低下をもたらすので
産業界に与える利便は大きい。
膜は封孔処理した皮膜に比して上記特性の改善効果が一
層優れているのみでなく、接着剤絶縁層の接着力を向上
する効果があるので、この種基板の信頼性及び汎用性を
一層高めるためるのに役立ちコスト低下をもたらすので
産業界に与える利便は大きい。
【0060】
【図1】本発明の一実施例に関わるAl基プリント配線
板の縦断面説明図である。 1:Al基合金素地板 2:板上面の陽極酸化皮膜層 3:板下面の陽極酸化皮膜層 4:絶縁接着剤層 5:銅箔 6:チップ
板の縦断面説明図である。 1:Al基合金素地板 2:板上面の陽極酸化皮膜層 3:板下面の陽極酸化皮膜層 4:絶縁接着剤層 5:銅箔 6:チップ
Claims (4)
- 【請求項1】 重量でSi3〜20%を含有し、残部が
Alと不純物よりなるAl基合金素地板の少なくとも表
面層には、平均粒径5μm以下の共晶Si粒子叉はそれ
と最大粒径15μm以下の初晶Si粒子が分散含有し、
かつ該素地板の両面には厚さ5μm以上の陽極酸化被膜
が形成されてなることを特徴とするAl基プリント配線
板。 - 【請求項2】 重量でSi3〜20%を含有し、さらに
Fe0.05〜2.0%、Mg0.05〜2.0%、C
u0.05〜6.0%、Mn0.05〜2.0%、Ni
0.05〜3.0%、Cr0.05〜0.3%、V0.
05〜0.3%、Zr0.05〜0.3%、Zn1.0
%を超え7.0%以下のうちの1種叉は2種以上を含有
し、残部がAlと不純物よりなるAl基合金素地板の少
なくとも表面層には、平均粒径5μm以下の共晶Si粒
子叉はそれと 最大粒径15μm以下の初晶Si粒子が
分散含有し、かつ該素地板の両面には厚さ5μm以上の
陽極酸化皮膜が形成されてなることを特徴とするAl基
プリント配線板。 - 【請求項3】上記Al基合金素地板の成分として、さら
にTi0.005〜0.2%叉はそれとB1〜100p
pm、P0.005〜0.1%、Na0.005〜0.
1%、Sr0.005〜0.1%、Sb0.005〜
0.3%のうちの1種叉は2種以上を含有する、請求項
1ないし請求項2記載のAl基プリント配線板。 - 【請求項4】 陽極酸化被膜が無封孔でAl基合金素地
板の両面に形成されてなることを特徴とする請求項1な
いし請求項3記載のAl基プリント配線板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21637692A JPH0641667A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | Al基プリント配線板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21637692A JPH0641667A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | Al基プリント配線板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0641667A true JPH0641667A (ja) | 1994-02-15 |
Family
ID=16687607
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21637692A Pending JPH0641667A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | Al基プリント配線板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0641667A (ja) |
Cited By (17)
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| JPH0593364A (ja) * | 1991-10-25 | 1993-04-16 | Miyake Design Jimusho:Kk | プリ−ツ製品の加工方法 |
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| EP0853132A1 (en) * | 1997-01-10 | 1998-07-15 | Konica Corporation | Aluminium alloy support for planographic printing plate |
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| JP2013211322A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-10 | Ibiden Co Ltd | 配線基板及びその製造方法 |
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| KR20200135360A (ko) | 2018-03-22 | 2020-12-02 | 가부시키가이샤 유에이씨제이 | 표면 처리 알루미늄 합금재 및 이의 제조방법 |
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-
1992
- 1992-07-22 JP JP21637692A patent/JPH0641667A/ja active Pending
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