JPH0643997B2 - 被検体の検知法 - Google Patents

被検体の検知法

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JPH0643997B2
JPH0643997B2 JP59046614A JP4661484A JPH0643997B2 JP H0643997 B2 JPH0643997 B2 JP H0643997B2 JP 59046614 A JP59046614 A JP 59046614A JP 4661484 A JP4661484 A JP 4661484A JP H0643997 B2 JPH0643997 B2 JP H0643997B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、被検体(analyte)を含有する疑いのある試
料中の該被検体の存在を検知する方法に関する。
病気の診断及び処置における重要な要素は、病原菌の性
質、病原菌の種類、影響を受けた細胞、異常蛋白質など
を決定する能力、並びに病気の処置中の生理学的分泌液
(fluid)において結合した又は結合してない薬剤の
量、を決定する能力である。薬剤の誤用、毒素の摂取な
どの場合には、薬剤の決定も興味あるものである。また
多くの場合に、病気の診断或いは個体の健康の決定と関
連して、特異的受体(receptor)、特に抗体の存在に関
心がもたれる。更に血液型、HLA型及び他の表現型の生
成物の決定の分析も行なわれている。
多くの状況において、類似の又は異なる構造のものであ
つてもよい種々の物質を含んでいる複雑な組成物中にお
ける非常に少量のある物質を検知することに関心がもた
れてきた。実際には特異的物質の存在を検知するため
に、決定要素(determinant)の位置に特異的に結合す
る抗体又は他の受体が用いられている。この、配位体
(ligand)と受体との間での複合体(complex)の生成
は、ある試料中における限られた決定要素の位置の存在
を定性的或いは定量的に決定するために広く使用されて
いる。
更に最近では、病原菌、突然変異体及びポリヌクレオチ
ドの交雑による遺伝に関連した病気を検知する能力に関
しても興味が増している。これはしばしば全DNA及び
/又はRNAの微小な部分だけである独特なシーケンス
を検出することと関係があるから、結果の精度を確かな
ものとするための敏感な方法が必要である。
今なお種類の増大する被検体を検知する必要性が増して
いるので、感度の増大、操作の簡易、自動化の可能性、
再現性及び低い誤差率を含む新しい技術の開発に努力が
向けられている。
米国特許第4,233,402号は均一系チヤンネリング(chann
eling)分析を記述し、米国特許第4,299,916号は不均一
系チャンネリング分析を記述している。またStuart及び
Porter,Exp.Cell.Pes.,113,219〜222(1978)は、
DNA-RNA交雑複合体に対するモノクローナル抗体につい
て記述している。
今や信号発生系の第2成分と相互作用する生成物の酵素
による生産を含む新規な分析法が提供される。この酵素
は、特異的結合対の1員に結合する。第2の成分は、酵
素が相互の結合員に結合した結合体(conjugate)とし
てだけ重合体中に包含される条件下に重合せしめられ
る。重合体中の第2成分と酵素の高モル比は結合事象に
対して増大した信号を与える。観察される信号は、標準
との比較により試料中の被検体の量と関連する。
本発明によれば、チヤンネリングを用いる新規な高感度
分析法を、特に低被検体濃度の被検体を決定するために
提供する。この方法は、少くとも1つの酵素、普通には
1つの酵素の生成物が他のものの基質であるということ
で関係づけられた2つの酵素を含む。
本発明は、少くとも3つの員を含む信号発生系を用いる
ものと言える。この3つの員は、酵素、その基質、及び
酵素の生成物と相互作用する物質を含む。酵素の生成物
と相互作用する信号発生系の成分は、測定しうる信号の
変化を与える具合に第1の酵素の生成物と相互作用する
異なつた酵素であつてよく、或いは第1の酵素の生成物
と反応して測定しうる信号の変化をもたらす反応物であ
つてよい。
本発明は、信号発生系に含まれる分子が、多くの部分に
対して、殆んどの粒子と比較して比較的小さい分子であ
るという点で多くの利点を提供する。即ちこの分子は分
析媒体中を迅速な速度で拡散する。酵素の使用は、本発
明の場合結合事象と関連して大きい感度の増巾を提供す
る。信号発生系の1員を重合させることにより、多量の
そのような員が極く近傍にもたらされる。即ち1の酵素
を特異的結合員間の結合事象によつて重合体中に合体す
るという本発明の提案により、第1の酵素はこの第1の
酵素の生成物と相互作用する或いは酵素であるならばこ
の第1の酵素が作用する生成物を生成してよい信号発生
系の他の成分が局在化したその高濃度部分の極く近傍に
存在するようになる。実際には、粒子を用いるが、この
粒子の遅い拡散という問題を回避しつつ標識(label)
又は反応物の高濃度が達成される。このようにして、分
析の感度が非常に高められ、また単一の結合事象から大
きい信号を得ることができる。
信号発生系は、2つの主な範ちゆう、即ち酵素チヤンネ
リング及び酵素生成物反応に分類できる。好適な方法は
酵素チヤンネリング系である。
結合事象は、配位体及び受体である特異的結合対の員を
含む。これらは、それを示すことなしに意図する員を、
第1の結合員(“FBM”)及び第2の結合員(“SBM”)
として任意に言及されるであろう。第1の酵素はSBM
に結合して酵素−SBM結合体を与える。この酵素−S
BM結合体の酵素は、FBMに存在する結合位置の限ら
れた数に基づいて限られた量で存在しよう。
他の酵素は、用いる他の酵素の重合を含む、即ち酵素−
SBM結合体及びFBM間の複合体作用の程度と関連し
た程度まで酵素−SBM結合体を重合体中に含有する系
の一部分である。事実分析媒体中におけるすべてのこの
他の酵素の実質的な部分がコロイド状の共重合体凝集体
中に含まれるようになる。
酵素を適当に選択すれば、触媒的連続で第2の酵素の基
質を局在化した高濃度にすることができ、或いは触媒的
連続で第1の酵素によつて生産される生成物の実質的な
部分を凝集体中の第2の酵素によつて消費せしめること
もできる。この方法では、分析媒体中に存在する被検体
の量に関連して観察される信号が、媒体中の被検体の量
に無関係に、生成物の生産に由来するバツクグランドの
信号と比較して非常に高められ、結果として高感度が得
られる。バツクグランドの信号を更に減ずるためには、
随時バルク溶液中に補捉剤を用いてもよい。更にSBM
のFBMへの結合が粒子の生成に先立つて均一な溶液中
で起こるから、この結合は結合が表面例えば壁又は粒子
への拡散によつて制限されている時よりも迅速に起こ
る。
分析では第1及び第2の結合員の両方を測定することが
できる。SBMが被検体である場合、予じめ決められた
量のFBMを、用いる試薬中に含有させることができ
る。この時SBMの量は共重合体凝集体中の酵素−SB
Mの量を減少させる。普通にはFBMが被検体であり、
共重合体凝集体中の酵素−SBMの量は分析媒体中の被
検体の量と直接関係する。即ちFBMが被検体の場合、
観察される信号の変化は、普通FBMの量の増加と共に
増大するであろう。
酵素の性質及びその基質を変えることによつて広い種類
の相互作用を与えることができる。即ち共因子(cofact
or)の生産による活性化、禁止剤の生産による不活性
化、或いは2つの酵素が同一の基質に対して競合する
が、酵素−SBM結合体の酵素だけが検知しうる信号を
与える生成物を生産することでの不活性化、を付与する
ことができる。
酵素のチヤンネリング反応は、第1酵素の生成物が第2
酵素の基質であるように2つの酵素が関連するというこ
とで記述される。第2の酵素は標準と対比して検知しう
る信号の変化をもたらす生成物を生産する。チャンネリ
ング系の2つの酵素が極く近傍に存在するために、観察
される信号の変化をもたらす生成物の生成に関して速度
の増大が観察される。更に、酵素の1つを他の酵素の近
傍において高濃度にすることにより、凝集における信号
発生生成物の生産がバルク溶液中でのそのような生成物
の生産よりも非常に大きくなる。
多くの場合、酵素は実質的に異なつたターンオーバ速度
(turnover rate)を有するから、複数の1つの酵素を
他の酵素と関係づけることが望ましい。他の場合には、
基質を高い局在化濃度にすることによつて、酵素のター
ンオーバ速度を最高にすることが望ましい。他の考え
は、1つの酵素を他の酵素で実質的に取り囲んで、溶液
中に拡散する中間体の基質の量を最小にすることであ
る。更に分析媒体を一掃して、酵素の1つの実質的な部
分、好ましくは主部分を凝集体中に含ませることによ
り、バツクグランドを実質的に減ずることができる。ま
たバルク媒体中に捕捉剤を用いることによつてバツクグ
ランドを更に減じてもよい。
酵素の1つは通常共有結合でSBMに結合し、そしてS
BMの結合する各の結合位置に対して1つ又はいくつか
の酵素が非共有的にFBMに結合するようになる。他の
酵素は、他の酵素の、FBM及び酵素−SBM共役体の
複合体との共重合を与える系の一部分である。実際に
は、酵素の1つのブロツク重合又は共重合を与える連結
系を用いることにより、複合体が重合体凝集中に断続的
に合体される。FBMは多価であり、即ち複数の結合位
置を有し、或いは多価形で、即ち複数のFBMが一緒に
結合して与えられる。
所望の重合体凝集を付与するために、種々の形体及び試
薬が使用できる。一度適当な基質及び他の試剤を添加す
ることによつて凝集体が生成しはじめる或いは生成する
と、検知しうる信号を与える生成物の生成又は破壊が達
成できる。次いでその信号を標準に照らして測定し、あ
る被検体の存在又は量を決定することができる。
定義 被検体−第1及び第2結合員が特異的結合対である場合
の、第1の結合員又は第2の結合員であつてよい測定す
べき化合物又は組成物。結合員の1つは配位体又はポリ
ヌクレオチドであり、他の結合員は第1の結合員に対す
る同族体又は相補体である受体又はポリヌクレオチドで
あろう。
第1結合員及び第2結合員(それぞれ“FBM”及び“SB
M”)−第1及び第2結合員は特異的結合対員であり且
つ互いに相互作用の関係にある有機化合物である。この
化合物は配位体及び受体である。配位体は、その受体が
存在する又はそれを作ることのできる有機化合物であ
り、受体と結合する1つの又は複数の位置を有していて
よい。この位置は相互作用的又は同族の受体が結合する
特別な空間的及び極性的構成(organization)を限定す
る決定要素位置又はエピトープ(epitope)として言及
しうる。受体は、受体の性質に依存して高分子ポリペプ
チド又はポリヌクレオチド、DNA又はRNAであつて
よく、普通少くとも約10の塩基を有する。受体は配位
体の特異的な極性的及び空間的構成に結合し、従つて配
位体の表面の多くの特徴と補なう表面を有している。
本発明の目的に対して、FBM及びSBMの焦点は、そ
の互いに特異的に結合するという能力である。それ故
に、種々の受体が同一の結合特異性を有する同等物とし
て取り扱われる。例えば抗体、酵素、天然の受体などは
同一の配位体に結合させるために有用である。更に受体
のフラグメント、例えばFab,F(AB′)2又はFvは本発明
の目的に対して完全な抗体に同等であろう。更に種々の
種類の免疫グロブリンはいろいろな状態において相互に
変換しうる。
同様に、大きい配位体を用いる場合、いくつかの例では
全体の配位体よりもむしろ決定要素位置又はエピトープ
と関連した配位体の一部分だけを用いることも可能であ
る。
改変された第2結合員(“改変SBM”)−改変SBM
は改変SBMを重合体凝集体に含んで有する連結系の一
部である標識をSBMに共有結合して有するであろう。
この改変はSBMへの共有又は非共有結合の結果として
であつてよく、共重合体凝集体における信号発生系の員
を多数与える。
信号発生系−信号発生系は少くとも3つの員を含む。必
須の員は酵素、生成物を生産する酵素のための基質、及
び酵素生成物と相互作用し、分析媒体中において測定し
うる信号の変化を与える相互作用員である。この相互作
用員は、第1の酵素の生成物を基質として用いる第2酵
素であつてよく、或いは酵素の生成物と反応して検知し
うる信号の変化を与える化学化合物であつてよい。信号
発生系の3つの必須員のうち2つは重合体凝集体中に含
まれ、この2つのうち1つは他のものに対して高モル倍
率で含有されよう。多くの場合、重合体凝集体中の2つ
の員は酵素のチヤンネリング反応に含まれる酵素であ
る。しかし酵素の1つは他の酵素の生成物と反応するこ
とのできる化合物で代替することができる。
連結系−連結系は、酵素或いは酵素の生成物と反応して
検知しうる信号の変化を発生する化合物のいずれかであ
る信号発生系の一員を重合させるための方法を提供す
る。重合体凝集体は、信号発生系の重合した員及びFB
Mを介してSBMに結合した酵素を含有するであろう。
この場合、重合した信号発生系員はSBMに結合した酵
素に対して高倍率で与えられる。重合体凝集体中に酵素
−SBMを含有させるためには、FBMが多価であるか
又は多価形で与えられるかが必要である。ハプテン(ha
pten)がFBMとして働く場合には、複数のハプテンを
一緒に結合し、或いはハプテンを共重合体凝集体に対す
る連結員として役立つ共役体としての他の分子に結合し
てすることにより、ハプテンを供してよい。
配位体同族体−受体に対して同族配位体と競合する改変
された配位体。この改変は複数の配位体同族体を単一体
に結合する手段或いは標識へ結合させるための手段を提
供する。配位体同族体は、配位体同族体を中心(hub)
核又は標識に連結する結合で水素を置換したもの以上
で、配位体と異なるであろう。
ポリ(配位体同族体)−通常中心核に共有結合で一緒に
結合した複数の配位体同族体。この中心核は多官能性物
質であり、通常は連続点として複数の官能基例えばヒド
ロキシル、アミノ、メルカプト、エチレン性結合などを
有する重合体である。ポリ配位体重合体は、水溶性であ
つてよく、普通少くとも約30,000の分子量を有し、10
00万又はそれ以上の分子量であつてもよい。中心核の
例は多糖類、ポリペプチド(蛋白質を含む)、核酸など
を含む。
受体−分子のある空間的及び極性的構成、例えばエピト
ープ又は決定要素位置を認識することのできるいずれか
の大分子有機化合物又は組成物。受体は通常受体が結合
する特異的構成、例えば大分子と少くとも同程度に大き
い。或いは普通にはそれよりも非常に大きいであろう。
受体の例は、天然に産する受体、抗体、酵素、Fabフラ
グメント、レクチンなどを含む。いずれかの特異的な配
位体に対して、受体は抗配位体として言及されるであろ
う。受体−抗配位体及びその相互作用する配位体は特異
的結合対を形成する。
凝集体−信号発生系の1員の重合体からなるコロイド状
粒子。なおそのような員はFBM−SBM結合の生成と
は無関係に混入され、酵素はそのような結合に依存して
合体され、結果として重合体の信号発生系員は酵素に対
して高倍率となる。
標識−検知しうる信号の発生を伴つて直接的又は間接的
に含まれる及び配位体、配位体同族体又は受体に直接的
又は間接的に結合する化合物。本発明において、標識は
信号発生系に含まれる成分、例えば酵素及び反応物、そ
して重合体凝集体を生成するための連結系に使用される
化合物であろう。それ故に標識は信号発生員の標識と連
結の標識との間で区別される。
中間体基質−中間体基質は他の酵素の基質として作用す
る1つの酵素の生成物である。
最終生成物−第1酵素の基質とは区別しうる信号発生系
の最終反応の生成物。この最終生成物の生成は分析にお
いて検知しうる信号の変化をもたらす。普通、最終生成
物は電磁照射、特に紫外線又は可視光を、吸光又は放射
の結果として、螢光、化学発光又は燐光を含む信号を与
えよう。
最終反応物−重合し、酵素生成物と反応して検知しうる
信号の変化を与える生成物を生成する化合物。
分析 本分析は、少くとも部分的には水性域中において、一般
に最適分析感度に近い適度なpHで行なわれる。被検体の
決定のために複合体が生成する水性分析域は、通常緩衝
された適当な水溶液、予備処理してあつてもよい未知の
試料、酵素−SBM共役体、他の酵素に対する連結系の
成分及び分析媒体中で検知しうる信号の変化のために必
要な残りの員を用いることによつて調製される。
(以下において、チャンネリング系の2つの酵素を一緒
に言及する場合には、一連の酵素反応において、第1酵
素である酵素がいずれかを指示するのを避けるために、
2つの酵素を「酵素」及び「酵素」として言及す
る)。
多くの場合、問題の被検体はポリエピトープ(polyepit
ope)であろう。しかしながら、本系をモノエピトープ
配位体、即ちハプテンに対して使用することも可能であ
る。これはポリ(配位体同族体)を製造することによつ
て達成することができる。この場合、ハプテン配位体と
ポリ(配位体同族体)は存在する受体に対して競合し、
結果として起こるチャンネリングの程度が媒体中に存在
するハプテンの量に依存しよう。或いは標識が多価を与
える標識したハプテンを用いることもできる。
分析を行う場合、通常は水性媒体が使用される。他の極
性溶媒、普通にはアルコール、エーテル、アミドなどを
含む炭素数1〜6、更に普通には1〜4の酸素化有機溶
媒も使用することができる。普通これらの共溶媒は約4
0重量%以下、更に普通には約20重量%以下で存在し
よう。ポリヌクレオチドを用いる場合には、塩例えばNa
Clを一般に0.1〜1.5Mの範囲の濃度で添加してよい。
媒体に対するpHは普通約4〜11、更に普通約5〜1
0、好ましくは約6.5〜9.5の範囲である。このpHは、信
号発生感度を最適化しつつ、受体による特異的結合をか
なりの程度に維持するために選択される。いくつかの場
合、これらの双方を考慮して妥協が計られる。所望のpH
を達成し且つそのpHを測定中維持するために種々の緩衝
剤が使用できる。緩衝剤の例は、ホウ酸塩、燐酸塩、炭
酸塩、トリス、バルビタールなどを含む。用いる特別な
緩衝剤は本発明にとつて厳密でないが、個々の分析にお
いてはある緩衝剤が他の緩衝剤より好適である。
分析を行なうために、普通適度な温度が使用され、分析
の期間中一定の温度が使用される。測定のための温度は
一般に約10〜60℃、更に普通には約15〜45℃の
範囲にあるであろう。
分析しうる被検体の濃度は一般に約10−4〜10
−15M、更に普通には約10−6〜10−14Mで変
化しうる。分析が定性的、半定量的又は定量的であるか
どうか考慮する場合、用いる検知技術及び問題の被検体
の濃度によつて他の試剤の濃度が普通決定されよう。
種々の試剤の濃度は一般に問題とする被検体の濃度範囲
によつて決定されるが、各試剤の最終濃度は普通には分
析の感度を問題の範囲に亘つて最適化するように実験的
に決定されるであろう。配位体及び受体の結合位置に基
づいて、この比は普通約10以上でない、更に普通に
は約10以上でない。(ポリヌクレオチドの相補的シ
ーケンスは1つの結合位置になる)。結合位置を考えれ
ば、これは、必ずしもではないが普通には、配位体がポ
リエピトープの場合、その配位体に結合する受体のすべ
てを考慮するということを意味しよう。しかしながら、
同一のエピトープ位置に対して競合しない受体が2群存
在するならば、比は独立に考慮すればよい。連結系の員
の濃度は広く変化させうるが、信号発生系員を重合させ
るために実験的に決定される。それ故に重合体が共重合
体である場合、普通コモノマーの比は比較的1に近くな
る。
上述のように、試剤の各の濃度は多くの場合実験的に決
定される。分析の信号変化に含まれる成分;即ち基質及
び酵素に対する共因子、及び最終反応物の各の量は、律
速とならないような十分な量である。即ち分析中のその
ような成分の濃度変化は見かけ上最終生成物の生成速度
に影響しない。
試剤の添加順序は酵素−SBM共役体及びFBM被検体
に対して特異的ないずれか他のSBM(又はSBM被検
体に対する相補的FBM)を添加し、次いで連結系の残
りの員及び最終生成物を生成するのに必要な成分を添加
することを含む。受体被検体の場合には、最初に標識さ
れた配位体を試料に添加し、次いで残りの結合員及び信
号発生系員、連結系員を添加することができる。
凝集体が生成するのに十分な時間の後、随時分析混合物
の一部分を固体担体、望ましくは吸湿性担体又は繊維質
担体に移すとができる。凝集体には、溶液中又は担体上
のいずれであれ、観察される信号の変化を与えるのに必
要な試剤例えば基質及び共因子を含んでなる現像剤(de
veloper)を添加する。
分析を行う場合、被検体を含む試料が入手する。この試
料は広い種類の起源に由来してよく、予じめ処理されて
いてもよい。その起源の例は、生理学的分泌液例えば血
液、血清、尿、リンパ、背髄液、膿、粘液などを含む。
他の細胞物質の試料は、組織培養、溶解物(lysate)、
DNA,RNA,膜などであつてよい。試料は生理学的
分泌液又は細胞である必要はなく、水、化学工程などの
汚染物を監視するためのものであつてもよい。試料の性
質並びに被検体の性質に依存して、試料は問題の被検体
に関して通常の種々の予備処理に供してあつてもよい。
競争的蛋白質結合分析又は免疫分析における種々の通常
の被検体以外に、例えば低分子量の有機化合物例えば薬
剤及び合成化学品、及び大分子例えば多糖類、ポリペプ
チド及び蛋白質、オリゴ及びポリヌクレオチドも結合員
として役立ちうる。ポリヌクレオチドは、ゲノム、エピ
ゾーム、プラスミド、ミトコンドリア、合成物などを含
めて多種類の起源に由来していてよい。ポリヌクレオチ
ドを含んでいる場合には、細胞の溶解、グラジエント遠
心分離、電気泳動などを含む種々の予備処理を行うこと
ができる。
配位体の例示には、米国特許第4,233,402号の第9欄6
5行から始まつて第17欄20行に終る記述が参考文献
として本明細書に引用される。
同様に、配位体同族体は米国特許第4,233,402号の第1
7欄21行から第18欄12行までに記述されており、
これも参考文献として本明細書に引用される。
キツトに使用され且つ付与できる試剤は、酵素−SB
M結合体、酵素対の酵素を重合体凝集体に連結するた
めの或いは最終反応物を連結するための連結系、及び検
知しうる信号の生成に含まれる種々の成分を含んでなろ
う。
議論すべき第1の試剤は酵素−SBM結合体である。酵
素は普通SBMに共有結合されているであろう。すでに
示したように、このSBMは配位体、受体、普通には蛋
白質、例えば抗体、或いはポリヌクレオチド、即ちポリ
リボヌクレオチド又はポリデオキシリボヌクレオチドで
あり、被検体と同一の又は異なる糖であるであろう。ポ
リヌクレオチドSBMは、被検体のシーケンス及び連結
鎖、望ましくは酵素のSBMへの結合を可能にするその
ようなシーケンスに共有結合した延長鎖に対して相補的
なシーケンスを有しよう。結合は酵素及びSBM連結鎖
間で共有的であつてよく、或いは例えば抗体或いは酵素
に共有結合したポリヌクレオチドの延長シーケンスに相
補的な1つ又はいくつかのシーケンス或いは延長鎖に結
合した配位体に相補的な他の受体を用いることによつて
非共有的であつてよい。
この方法では、1つ又は複数の酵素が連結鎖に結合しう
る。いずれかの相補的シーケンスは普通少くとも約6、
しばしば10又はそれ以上の塩基であるであろう。延長
シーケンスは少くとも15、普通20又はそれ以上の塩
基であり、便宜上単独重合体、簡便にはポリG及びポリ
Cである。
SBM及び酵素の性質に依存して、SBM当り1つより
も多い酵素が或いは酵素当り1つよりも多いSBMが存
在していてよい。考慮すべき因子は、相対的な分子量、
酵素の性質、一方の又は他方の成分を成分のいずれかの
官能基上に複数で有していることの影響、などである。
普通酵素とSBMの比は約0.1〜1000:1又はそれ
以上で変化しうる。種々の連結法が技術的に良く知られ
ている。所望の比を与え且つSBM及び酵素の所望の活
性を保持させるために満足ないずれかの方法が使用しう
る。
2つの酵素を使用するときに酵素を選択する場合には、
酵素が対の1員である、即ち一方の酵素の基質が他方の
酵素の生成物であるという事実、そして最終的結果が分
析媒体中において示差的信号を与える生成物を分解又は
生成することであるという事実を考慮しなければならな
い。この結果を与える酵素系は多くが公知であり、米国
特許第4,233,402号に記述されている。
考慮しうる酵素の第1の種類は酸化還元酵素である。こ
れらの酵素はI.U.E.分類によるとクラス1である。この
種類で特に興味あるものは、1.1.1及び1.6の酵素群であ
り、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド又はそのホ
スフエート(NAD及びNADP)が含まれる。これらの酵素
は補酵素NADH及びNADPHの還元形を生成するために使用
でき、またその逆も可能である。特異的な酵素は、デヒ
ドロゲナーゼ例えばアルコールデヒドロゲナーゼ、グリ
セロールデヒドロゲナーゼ、ラクテートデヒドロゲナー
ゼ、マレートデヒドロゲナーゼ、グルコース−6−ホス
フエートデヒドロゲナーゼ、マンニトール−1−ホスフ
エートデヒドロゲナーゼ、グリセルアルデヒド−3−ホ
スフエート及びイソシトレートデヒドロゲナーゼを含
む。
酸化還元酵素種の他の酵素群は、過酸化水素を生成する
又は分解するものである。これらの酵素には、群1.11.1
のもの、例えばカタラーゼ及びペルオキシダーゼ、アミ
ノ酸オキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、ガラクト
ースオキシダーゼ、ウリカーゼ、ポリフエノールオキシ
ダーゼ及びアスコルベートオキシダーゼがある。興味あ
る他の酸化還元酵素はジアホラーゼである。
他の問題の酵素群は、I.U.B.分類のクラス2の転化酵
素、特に準クラス2.7のホスフエートをアルコールに転
位する酵素、クラス2.7.1の例えばヘキソキナーゼであ
る。
他の問題の酵素はI.U.B分類のクラス3の加水分解酵素
である。特に興味あるものは、クラス3.2.1のグリコシ
ドヒドロラーゼ(グリコシダーゼ)及びクラス3.1.3の
ホスフアターゼである。特に興味あるものは、α−アミ
ラーゼ、セルラーゼ、β−グルコシダーゼ、アミログル
コシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、アミログルコシダ
ーゼ、β−グルクロニダーゼ、酸ホスフアターゼ及びア
ルカリホスフアターゼである。
問題の酵素の2つの更なる群は、クラス4のリアーゼ及
びクラス5、特に準クラス5.3及び5.4の異性化酵素であ
り、後者はホスホグルコースイソメラーゼ、トリオース
ホスフエートイソメラーゼ及びホスホグルコースムター
ゼのような酵素を含む。
種々の酵素の作用様式の例示として、次に例を示す。第
1の例は酵化還元酵素特にNADをNADHへ還元する
ものと関連する。これらの酵素は多くの場合デヒドロゲ
ナーゼであり、ヒドロキシル基がオキソ基に変わる。こ
の時NADHは多くの異なる酵素と組合わさつて検知し
うる生成物を生成することのできる中間体基質になる。
例えば第2の酵素はジホラーゼであつてよく、これは合
成基質例えば2,6−ジクロルフエノールインドフエノ
ール、メチレンブルー又はフエリシアン化カリウムと反
応しうる。NADHはグルコオキシダーゼ、アミノ酸オ
キシダーゼ及びジヒドロオロテートデヒドロゲナーゼの
ような酵素を含むフラボ蛋白と一緒に使用することがで
きる。この時にはフラボ蛋白及びNADH及び酵素の生
成物、即ち過酸化水素を検出できる。
他に過酸化水素を生成する酸化還元酵素を使用すること
ができる。そのような酵素はグルコースオキシダーゼ、
チトクロームリダクターゼ、ウリカーゼなどを含む。こ
れらの酵素は過酸化水素と反応する酵素例えばペルオキ
シダーゼと組合せることができる。この場合には、過酸
化水素が中間体基質として反応する。過酸化水素+ペル
オキシダーゼ+ルミネツセンス材料、例えばルミノール
が化学発光反応を起こすために使用される。
加水分解酵素は、2つの別々の段階において2つの置換
基を加水分解的に除去することを必要とする化合物を用
いて有効に使用することができる。
例えば、螢光の信号を得るためには、1−ウンベリフエ
リル−β−ガラクトシド−b−ホスフエートをウンベリ
フエロン(umbelliferone)に転化しなければならな
い。アルカリホスフアターゼを第1酵素として、1−ウ
ンベリフエリル−β−ガラクトシドを中間体基質とし
て、及びβ−ガラストシダーゼを第2酵素として用いる
ことにより、2つの標識の複合体における近さに依存し
て検知しうる螢光信号を得ることができる。検知しうる
信号を与えるウンベリフエロンの生成には両酵素が必須
である。
他に、加水分解酵素は続く酵素反応で使用しうる生成物
を生成する。例えば補酵素を官能基処理してその活性を
禁止し、加水分解酵素によつてその官能基を除去し、次
いで遊離の補酵素を第2の酵素と相互作用させて検知し
うる信号を得てもよい。
更に異性化酵素を用いて続く酵素反応に対する基質を生
成せしめてもよい。特に糖類の場合には、ホスフエート
をある位置から他の位置へ移すことによつてアルドース
及びケトースを異性化する。
酵素チヤンネリング系は断然好適であるけれど、第1の
酵素の生成物と反応することのできる反応物を用いて、
検知しうる信号の変化を得ることも可能である。例えば
ジスルフイドが重合しうる化合物、例えばコリネステラ
ーゼのような酵素を用いることによつて重合しうるビオ
チンに結合されているエルマン(Ellman)試薬の誘導体
を用いることができ、エルマン試剤と反応するチオ酢酸
を遊離してカルボキシニトロフエニルチオフエノキシド
を生成させるとよい。この後者は観察しうる信号を与え
る。他に過酸化水素を生成する酵素及び最終反応物とし
てこの過酸化水素を分解するキレート金属触媒を使用し
てもよい。この場合には、分析媒体中に存在する過酸化
水素を測定することになる。他の組合せは、NADとデ
ヒドロゲナーゼを用いることを含む。この時に得られる
NADHは色を生成する又は分解する化合物、例えばメ
ルドラ・ブルー(Meldola blue)と反応しよう。他の組
合せも可能である。
次の試剤群は連結系である。連結系は互いに特異性を有
する、即ち特異的反応性を有する或いは同族体又は同類
体の配位体及び受体である共有的又は非共有的連結員の
組合せを含む。連結系は、酵素を重合させ且つFBMと
酵素−SBM結合体との間の複合体を酵素重合体と合体
させることにより、大複数の酵素を該複合体に結合せし
める。種々の連結技術、共有的及び非共有的、好ましく
は非共有的連結技術が使用できる。
この概念は、酵素の1つの殆んどを大きい凝集体に重合
させること及び他の酵素を、FBM及び酵素−SBM結
合体の複合体により、特にFBMに結合させてそのよう
な凝集体と合体させることである。
連結系の員は多価であり、少なくとも2価である。この
多価は複数の反応性官能基の結果としてであつてよく、
これは分析の条件下に酵素−SBM結合体の、FBMへ
の結合以外による重合体酵素凝集体への結合を実質的に
妨害する結合を生成するであろう。
他に非共有結合が使用できる。この時、同族体配位体及
び受体は、天然に存在する又は合成的に導入された酵素
上の複数のエピトープ又は決定要素位置及びこの酵素上
に存在する位置に対して特異的な複数の結合位置をもつ
多価の受体を有しせしめることによつて共重合体を生成
する。
重合の過程では、酵素が生長している重合体へ迅速に拡
散するために大きい酵素の凝集体が生成し、この間に酵
素のバルク溶液が実質的に消費される。更に、酵素の凝
集体が生成するにつれて、FBMに結合して酵素−SB
Mは凝集体に結合し、チヤンネリングに含まれる2つの
酵素を相互に極く近傍へもつていく。酵素の一方は好ま
しくは酵素−SBM結合体の酵素に対して実質的にモル
過剰量である。
非共有的連結技術には、種々の受体を用いることができ
る。1つの系は標識の共通の決定要素位置を配位体
(「抗配位体」)に対する受体及びこれらの共通の決定
要素位置を認識する多価受体上に含んでいてよい。この
共通の決定要素位置は酵素標識の決定要素位置であるこ
とができ、酵素は受体に結合し且つ随時受体に共有結合
しない更なる酵素が添加される。或いは決定要素位置は
種々の化合物、特に低分子量の有機化合物を抗配位体に
及び酵素に共有結合させることによつて導入しうる。そ
のような化合物の例は、天然に産する受体アビジン(av
idin)と共に使用できるビオチン、チロキシンを結合す
るグロブリンと共に使用できるチロキシン、ジヒドロホ
レートリダクターゼと共に使用できるメゾトレキセート
(methotrexate)である。
他に、種々の宿主起原、例えばウサギ、ヒツジなどから
の抗体が使用でき、この時にはそのような宿主の免疫グ
ロブリンに対する抗体を用い、重合系として働かさせ
る。例えば酵素−ヒツジの抗配位体の結合体を用い、こ
れにウサギの抗(ヒツジの免疫グロブリン)を添加す
る。酵素−SBM結合体がSBMに対するヒツジの免疫
グロブリン以外の受体を合体する。
ポリヌクレオチドを含む場合、酵素−抗体結合体が使用
できる。この場合、抗体はSBM中に存在しない被検体
のエピトープに向き、例えば抗体は被検体の糖を有する
単一繊維ポリヌクレオチド、即ちDNA又はRNAに向
く。この方法では、問題のシーケンス以外のシーケンス
は、問題のシーケンスと共に、被検体のヌクレオチドシ
ーケンス及び酵素−SBM結合体間の複合体の周りに、
酵素の1つの大きい3次元凝集体を形成するであろう。
例えば興味あるDNAシーケンスの場合、SBMはDN
A被検体に対して相補的なRNAであり、また共有的に
或いはRNA−RNA結合を通して或いはRNAへの抗
RNA結合により、同一の酵素の1つ又はそれ以上が結
合した延長されたポリリボヌクレオチドに連結するであ
ろう。酵素−抗DNA結合体を添加することにより、
分析媒体中に存在するDNAは酵素−抗DNAと共重
合してDNA被検体−(RNA−酵素)交雑生成物を
含む大きい凝集体を形成することができ、酵素の多量
が酵素の極く近傍に位置するようになる。
共有結合に対しては、種々の反応性の組合せが使用でき
る。この組合せ物は、分析媒体中においてそれぞれ安定
である一方、予じめ決められた条件下に特異的及び優先
的に共有結合を形成するであろう。1つの反応物は1つ
の員上にあり、他の反応物は他の員上にあろう。組合せ
の例は活性ハロゲン例えばブロムアセチル、及びチオー
ル基、活性エチレン例えばマレイミジル及びチオール
基、チオール及びエルマン試剤誘導体、チオール及びビ
ス−アリール水銀ハライドなどを含む。1つ又は複数の
基が、FBMに対する相互補足的結合員に共有的に結合
していてよい。例えば、酵素をマレイミド基で官能基処
理し、抗体をメルカプタンで官能基処理することができ
る。酵素−SBM共役体が相互作用しうる基、例えばチ
オール基を有する場合、これらは分析中のいずれかの反
応を防止するために保護することができる。ジスルフイ
ドの生成には、メルカプタンが使用でき、穏やかな酸化
剤例えば過酸化水素を添加すると良く或いは酵素反応の
生成物として存在してよい。
連結系を用いることにより、多量の酵素又は最終反応物
を分析媒体から除去でき、これらの信号発生系員を酵素
−SBM結合体及び配位体の複合体の極く近傍に持つて
行くことができる。従つて水性媒体における拡散速度の
利点と共に、信号の高増巾を得ることができる。この方
法では、FBMに結合した酵素−SBM結合体と結合し
てない酵素−SBM結合体が分離せずに、水性媒体中に
おける信号の測定を可能にする安定な分散液を維持しな
がら、均一な分散凝集体が得られる。他に、信号発生に
必要な試剤を添加する前に、凝集体を孔性パツド又は
紙上で分離してもよい。
分析に使用される基質の残りの第3群は、信号発生系の
員、即ち分析媒体中で信号の変化を示す基質及び共因子
である。信号の変化は、吸光度の変化、螢光の変化、化
学発光又は電磁照射に及ぼす系の影響における他の変化
或いは他の性質、例えば電気化学的性質の変化の結果と
してであつてよい。多くの場合検知しうる信号は、紫外
又は可視光のいずれかの光の信号であるであろう。基質
は用いる特別な酵素と共に変化し、またすべてではない
が殆んどの酵素に対して基質は分光学的に又は螢光学的
に検知できる生成物を生成するものと記述され或いは一
般にそのために存在するから、これらの物質又はその誘
導体の多くは酵素の適当な組合せを与えることによつて
使用しうる。
いくつかの状態において、第1の酵素の生成物の補足剤
を付与することが望ましい。例えば過酸化水素が生成物
である場合、バルク媒体中における過酸化水素の濃度を
非常に低く又は無視できるようにするために、カタラー
ゼを媒体中に導入してもよい。
種々の補助的な物質、特に緩衝剤、安定剤、蛋白質、表
面活性剤、更に特に非イオン性表面活性剤などが使用さ
れよう。これらは分析媒体に特別な性質を与える、例え
ば所望のpHを維持する、非特異的結合を禁止する、凍結
乾燥した生成物としての又は水性媒体中での貯蔵中の試
剤に対して安定性を付与する、などの機能をすることが
できる。
望ましくは、試剤は、被検体の問題とする濃度範囲に亘
つて最適感度を付与するために特別な比を最適化したキ
ツトとして提供できる。キツトは、同一の容器に組合せ
て或いは異なる容器に別々に、酵素−SBM結合体、連
結系の員、酵素基質及び共因子、最終反応物、適当なも
のとして上述の補助員、バルク因子(bulking factor)
などを含有するであろう。
次の実施例を、限定ではなくて例示の目的で提示する。
実施例1 HRPの抗体への結合 pH5.3の蒸留水20ml中HRP、(Sigmaロツト番号31
F9605)150mgに、蒸留水中0.1M過ヨウ素酸ナ
トリウム4mlを添加し、混合物を室温で20分間撹拌し
た。1Mグリセロール2.4mlを添加した後、溶液を室温
で30分間撹拌し、次いでpH4.5の2mM酢酸ナトリウ
ム500mlずつに対してそれぞれ2時間、夜通し、そして
2時間透析した。
ポリリボースホスフエートに対する抗体の試料(3ml、
試料N−2、ロツト28A)を9mlまで希釈し、pH9.5
の3×10mM炭酸ナトリウムに対して2時間、夜通
し、そして2時間透析した。
酸化されたHRP試料をpH6.0の0.1M燐酸ナトリウム中
に1:20で希釈し(HRP−403nmでの吸収に基づい
て1.072×10−4M=4.3mg/ml)、濃度3.13mg/
mlの最終溶液にした。酸化されたHRP21.64ml及び上
述の抗体4.67mlから反応混合物を調製し、溶液を10m
M炭酸ナトウムで29.7mlに希釈し、次いでpHを0.1N水
酸化ナトリウムで9.6に調節した。次いで反応混合物を
室温で2時間撹拌し、続いて氷上で0℃まで冷却し、水
素化ホウ素ナトリウム1.5mlを添加した。反応はアルミ
ニウムホイルで光を遮断して行なつた。0℃で2時間撹
拌した後、反応混合物を1のPBS(10mlM燐酸ナ
トリウム、pH7.2、0.15M NaCl)に対して夜通し
透析した。
コロジオン装置を用いて共役体を3.5〜4.5mlまで濃縮し
た。次いでこの濃縮物を、2.5×90cmのBiogel A5
M、カラムのクロマトグラフイーに供し、画分を5mlず
つ集めた。流出液を280nmの透過光に対して監視し、蛋
白質を0.01%のナトリウムアジドを含むPBSで流出さ
せた。カラムを20ml/時で操作し、画分39〜48、4
9〜57、58〜61及び62〜66を集め、それぞれ
プール(pool)1〜4を得た。
実施例2 グルコースオキシダーゼの抗PRPへの共役 グルコースオキシダーゼ(40ml、ロツト番号61F9
007)を、0.3M炭酸水素ナトリウムそれぞれ1に
対して透析した(3時間、夜通し、3時間)。(グルコ
ースオキシダーゼの初期濃度は5.3mg/ml)であつた。
透析の完了後、0.2ml部分を除去し、残りを1−フルオ
ル−2,4−ジニトロベンゼンで処理した。pH8.23の残
りの容量35mlを無水エタノール中1−フルオル−2,
4−ジニトロベンゼンの1%(W/V)溶液3.5mlと一
緒にした。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を0.3
M炭酸水素ナトリウム1に対して夜通し透析し、翌日
新しい炭酸水素ナトリウム1で透析を3時間繰返し
た。次いでコロジオン装置を用いて試料を約20mlまで
濃縮した。
この濃縮した、官能基の保護されたグルコースオキシダ
ーゼに、蒸留水中0.4M過ヨウ素酸ナトリウムを添加
し、この溶液を室温で20分間撹拌した。次いでこの反
応混合物に水中1Mグリセロール1.1mlを添加し、溶液
を更に1時間室温で撹拌した。この溶液をpH9.6の3×
10mM炭酸ナトリウムに対して透析し(3時間、夜通
し、3時間、それぞれ仕込み量600ml)、容量27.5ml
の残留物を得た。
抗PRP(ニユーヨーク州保健局ロツト番号28A、1.
2ml)をpH9.6の10mM炭酸ナトリウムで3.6mlまで希
釈し、この希釈した試料をpH9.6の3×10mM炭酸ナ
トリウムに対して透析し(3時間、夜通し、3時間、そ
れぞれ仕込み量300ml)、3.2mlの最終容量を残し
た。
280nmの紫外線吸収によつて測定した濃度は28.7mg
/mlであつた。
官能基を保護したグルコースオキシダーゼ27.5mlに、上
に調製した抗体試料を添加し、この溶液を室温で14時
間撹拌し、次いで氷で0℃まで冷却した。次いでこの反
応混合物に、溶液を光から遮断しながら蒸留水中4mg/
ml水素化ホウ素ナトリウムを1.55ml添加し、室温で2時
間撹拌した。この時期の終りに反応混合物をPBS1
に対し、室温で3時間透析した。
PBS溶液を、コロジオン装置を用いて5mlまで濃縮
し、次いで前述の如く2.5×90cmのBiogel A5Mカ
ラムクロマトグラフイーにかけ、280nm及び450nm
で画分を監視しながら45〜45、46〜50、51〜
56、57〜60及び61〜63の画分を集め、それぞ
れプール1〜5とした。
本発明の技術の感度及び効果を示すために、次の研究を
行なつた。グルコースオキシダーゼ共役体(実施例2)
のプールを1:40で及びHRP共役体(実施例1)の
プール1を1:32で希釈することによつて酵素試剤を
準備した。用いた緩衝剤はPBS−Tween(10mM燐
酸ナトリウム、pH7.2、150mMNaCl、0.05%w/vTwee
n20)であつた。11ミクロ力価(microtiter)の井
戸に、酵素結合体それぞれ2μ及び2倍の希釈で連続
的に希釈した、500〜0.5ng/mlの範囲のPRP 1
0μを添加し、11番目の井戸を空試験に使用した。
次いでプレートで覆い、37℃に10分間保温した。こ
の混合物にPBS−Tween緩衝剤中においてアミノ改変
グルコースオキシダーゼに対し1:50で希釈されたヒ
ツジの抗体10μを添加した。次いで混合物を振とう
しながら37℃に60分間保温し、次いで現像剤溶液
(グルコース250mM、ABTS(2,2′−アジノ−ジ−
3−エチルベンズチアゾリンスルホン酸)10mM、オ
バルブミン0.8mg/ml及びカタラーゼ185μg/ml)
220μを添加した。この混合物を37℃で11分間
振とうし、アーテク(Artek)垂直ビーム・ミクロ力価
板読取機により415nmで読んだ。読みの結果を次の表
に示す。
第2の分析においては上述の方法を改良した。前述と同
一の試剤及び材料を用いることにより、2つの共役体及
びPRPの分析物を10×75mmのガラス管中に置き、
次いでヒツジの抗(アミン改変のグルコースオキシダー
ゼ)を添加し、この管を振とうしながら更に30分間3
7℃に保温した。
この時間の終りに、各の管にPBS−Tween緩衝剤27
0μを添加し、管をかき混ぜ、管の内容物100μ
を取り出して、第2の大きなガラスフイルターパツド上
に置かられたガラス紙(glass filter paper)の8×
8mmパツドに滴下した。次いでこのスポツト上に、前述
の現像剤溶液3mlを添加し、結合してない結合体を洗い
出し、そして有色生成物の現像を開始させた。各パツド
を2.5分間現像し、次いでPBS−Tween緩衝剤270μ
で洗浄し、圧刀をかけて乾燥した。この結果0.5ng/m
lの濃度、即ち用いた最小濃度が検知できた。しかしな
がら、パツドの洗浄及び圧縮乾燥後、しばらくの間現像
を続けると、空試験においても均一な色が現われた。長
期間放置した後でさえ、25ng/mlのPRPとそれのな
いものとは容易に区別することができた。
抗(アミノ改変グルコースオキシダーゼ)との保温が6
0分間であり、現像が440秒であるという以外上述の
実験を繰返した。同様の結果を得た。
上述の結果から、本方法はいろいろな具合に行なうこと
のできる迅速且つ敏感な分析法を提供する、ということ
が明白である。かなり簡単な手順により、非常に低濃度
の被検体が検知できる。特に高濃度の酵素が第2の酵素
に対する基質を与える場合、一方の酵素を、他の酵素に
比べて高局在化濃度で提供する連結手段を用いることに
よつて検知しうる生成物の生成速度を非常に高めること
ができる。従つてバツクグランドの信号と比べて強い信
号を発生するために非常に低濃度の被検体も検出でき
る。分光計又は反射計のような装置を用いれば定量的結
果が得られ、一方特に、比較するための対照を用いれば
肉眼で半定量的又は定性的結果を得ることもできる。
以上明瞭に理解する目的で、本発明を例示及び実施例に
よつていくらか詳細に記述してきたけれど、ある種の変
化及び改変が特許請求の範囲内で行いうることは明白で
あろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エドウイン・フイツシヤ−・ウルマン アメリカ合衆国カリフオルニア州94025ア サ−トン・セルビ−レイン135 (56)参考文献 特開 昭54−136896(JP,A)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体を含む疑いのある試料中における該
    被検体の存在を検知する方法であって、該被検体が第1
    及び第2の結合員(それぞれ“FBM”および“SB
    M”)からなる特異的結合対の1員であるとき、 その検知法がSBMに結合して酵素−SBM結合体を
    与える酵素、すなわち酵素、酵素基質及び最終反応物
    を含んでなるチャンネリング信号発生系を使用し、但し
    該最終反応物が(1)1つの酵素の基質が他の酵素の生
    成物であるということによって2つの酵素が関係づけら
    れている場合の他の酵素、即ち酵素であるか或いは
    (2)該酵素の生成物と反応する化合物であり、ここ
    で該酵素の酵素又は該化合物との反応が該試料中の
    被検体の量に関連した観察し得る信号の変化をもたら
    し、そして 連結系が、酵素−SBM結合体のFBMへの結合の機
    能としてのみ酵素を重合体内に合体させる最終反応物
    の重合を行なうことによって、重合体チャンネリング凝
    集体を生成させ、そして上記方法は、水性分析媒体中に
    おいて、 (a)該試料、及び (b)該FBM及び酵素−SBM結合体間に、存在す
    る被検体の量に関連して複合体を生成させるための該酵
    −SBM結合体、及び該被検体がSBMのときには
    FBM、次いで、 (c)該最終反応物及び酵素−SBM結合体のFBM
    との複合体の重合体チャンネリング凝集体を生成する該
    連結系のいずれかの員、および (d)該重合体チャンネリング凝集体中の該信号発生系
    の該員のチャンネリングの結果として、検知しうる信号
    の変化をもたらす最終生成物を生成する信号発生系の残
    りの員、 を組合せ、そして 該検知しうる信号を、被検体を公知の量で有する分析媒
    体中で観察される検知しうる信号と比較する、 ことを含んでなる、 被検体を含む疑いのある試料中における該被検体の存在
    を検知する方法。
  2. 【請求項2】(1)信号発生系の員である2つの酵素、
    酵素及び酵素を用い、1つの酵素の生成物が他の酵
    素の基質であり、そして酵素がSBMに結合して酵素
    −SBM結合体を与えるという酵素チャンネリング、
    (2)該酵素の重合及び酵素−SBM結合体の複合
    体のFBMへの結合によって酵素を合体させることに
    より重合体チャンネリング凝集体を生成させる連結系、
    そして(3)該重合体チャンネリング凝集体の生成の結
    果として、存在する被検体の量に関連して検知しうる信
    号の変化をもたらす、共因子を含む該酵素の基質を含ん
    でなる信号発生系の残りの員、を使用し、なお (a)試料、及び (b)該FBM及び該酵素−SBM結合体間に、存在
    する被検体の量に関連して複合体を生成させるための該
    酵素−SBM結合体、及び該被検体がSBMのときに
    はFBM、次いで、 (c)酵素及び酵素−SBM結合体のFBMとの複
    合体の重合体チャンネリング凝集体を生成する該連結系
    の員、そして (d)該重合体チャンネリング凝集体中の該信号発生系
    の該員のチャンネリングの結果として、検知しうる信号
    の変化をもたらす最終生成物を生成する信号発生系の残
    りの員、 を水性分析媒体中で組合せ、そして 該検知しうる信号を、被検体を公知の量で有する分析媒
    体中で観察される検知しうる信号と比較する、 ことを含んでなる特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】該FBMが配位体であり、該SBMが受体
    である特許請求の範囲第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】該SBMが抗体である特許請求の範囲第3
    項記載の方法。
  5. 【請求項5】該連結系が酵素−SBM結合体及び抗酵
    を含んでなる特許請求の範囲第1、2、3又は4項
    記載のいずれかの方法。
  6. 【請求項6】該連結系が改変された酵素−SBM結合
    体を含んでなり、但し該改変が配立体の、該配位体に対
    する該結合体及び多価受体への結合である特許請求の範
    囲第2、3又は4項記載のいずれかの方法。
  7. 【請求項7】該酵素が酸化還元酵素である特許請求の範
    囲第2項記載の方法。
  8. 【請求項8】該信号発生系を該重合体チャンネリング凝
    集体に添加する前に、該分析媒体を多孔質坦体に移す特
    許請求の範囲第2項記載の方法。
  9. 【請求項9】該連結系の非酵素的員の添加前に、該試料
    及び該酵素−SBM結合体を該分析媒体中において一
    緒に保温する特許請求の範囲第2項記載の方法。
  10. 【請求項10】該被検体が配位体及び受体からなる特異
    的結合対の1員である時、 (1)信号発生系の員である2つの酸化還元酵素、酵素
    及び酵素を用い、1つの酵素の生成物が他の酵素の
    基質であり、そして酵素が第1の受体の配位体に結合
    して第1の受体に結合した酵素−第1の受体の結合体
    で存在するという酵素チャンネリング、(2)天然に産
    する決定要素位置を有し又はそのような位置が合成的に
    導入されている第1の受体に結合した酵素、酵素
    第1の受体の結合体、及び酵素の重合及び酵素−第
    1の受体の結合体の複合体の配位体への結合による酵素
    の合体を起こさせて重合体チャンネリング凝集体を生
    成する該決定要素位置に対する多価の第2の受体、を含
    んでなる酵素の重合を与える連結系、そして(3)該
    重合体チャンネリング凝集体の生成の結果として存在す
    る被検体の量に関連して検知しうる信号の変化を与える
    最終生成物の生成をもたらす共因子を含む該酵素の基質
    を含んでなる信号発生系、を使用し、なお (a)該試料、及び (b)酵素−第1の受体及び配位体の複合体を生成さ
    せるための該酵素−1の受体の結合体、及び該被検体
    が受体であるときには配位体、次いで、 (c)酵素を重合させ且つ酵素を該複合体の一部と
    して合体させるという酵素を重合させるための酵素
    −第1の受体及び第2の受体、 (d)該酵素のチャンネリングと組合さって、存在する
    被検体の量に関連した量を検知しうる信号を与える最終
    生成物を生成する信号発生系の員、を水性媒体中で組合
    せ、そして 該検知しうる信号を、被検体を公知の量で有する分析媒
    体中で観察される検知しうる信号と比較する、 ことを含んでなる特許請求の範囲第1項記載の方法。
  11. 【請求項11】更なる酵素を該連結系の一員として添
    加する特許請求の範囲第10項記載の方法。
  12. 【請求項12】該酵素の1つがグルコースオキシダーゼ
    であり、該酵素の他が西洋ワサビのペルオキシダーゼで
    ある特許請求の範囲第10又は11項記載のいずれかの
    方法
  13. 【請求項13】酵素及び酵素が、一方の基質が他方
    の生成物であることによって関連づけられている場合
    に、酵素−SBM結合体、及び1つの成分としての酵
    、及び酵素を重合させるための手段を含む連結系
    を含んでなる試料中における被検体の存在を検知するた
    めのキット。
  14. 【請求項14】該連結系が酵素−受体の結合体及び酵
    のための受体又は酵素に結合した配位体を含んで
    なる特許請求の範囲第13項記載のキット。
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