JPH0645148U - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
トロイダル型無段変速機Info
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- JPH0645148U JPH0645148U JP8757792U JP8757792U JPH0645148U JP H0645148 U JPH0645148 U JP H0645148U JP 8757792 U JP8757792 U JP 8757792U JP 8757792 U JP8757792 U JP 8757792U JP H0645148 U JPH0645148 U JP H0645148U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 このトロイダル型無段変速機は、変速時に両
方のトロイダル変速機構がうまく同期して作動しない場
合でも、所定の変速比を得ることができる。 【構成】 このトロイダル型無段変速機は、入力軸1は
ケーシングの支持部47,49に対して軸受45,46
によって回転可能且つ軸方向に移動不能に支持され、入
力軸1にスラスト荷重が作用しても入力軸1は軸方向に
変位しない。一方、出力ディスク6,15は、スラスト
軸受31,32を介して入力軸1に対して軸方向に移動
不能に支持されている。従って、出力ディスク6,15
は入力軸1を介してケーシングに対して軸方向位置を規
制されることになるので、変速時でも、出力ディスク
6,15とパワーローラ傾転軸9,10,18,19と
の軸方向位置が適正に保たれ、所定の変速比を得ること
ができる。
方のトロイダル変速機構がうまく同期して作動しない場
合でも、所定の変速比を得ることができる。 【構成】 このトロイダル型無段変速機は、入力軸1は
ケーシングの支持部47,49に対して軸受45,46
によって回転可能且つ軸方向に移動不能に支持され、入
力軸1にスラスト荷重が作用しても入力軸1は軸方向に
変位しない。一方、出力ディスク6,15は、スラスト
軸受31,32を介して入力軸1に対して軸方向に移動
不能に支持されている。従って、出力ディスク6,15
は入力軸1を介してケーシングに対して軸方向位置を規
制されることになるので、変速時でも、出力ディスク
6,15とパワーローラ傾転軸9,10,18,19と
の軸方向位置が適正に保たれ、所定の変速比を得ること
ができる。
Description
【0001】
この考案は、自動車等に適用されるトロイダル型無段変速機に関し、特に、2 組のトロイダル変速機構を同軸上に配置したダブルキャビティ式のトロイダル型 無段変速機に関する。
【0002】
一般に、トロイダル型無段変速機は、入力ディスク、出力ディスク、及び両デ ィスクの間に配置されたパワーローラ等からなるトロイダル変速機構を2組同軸 上に配置した構成を有している。このパワーローラと両ディスクとの間の動力伝 達は高圧力下の油のせん断力即ちトラクション力(粘着摩擦力)によるが、所定 のトラクション力を得るには、パワーローラと両ディスクの接触点において非常 に大きな押しつけ力即ち押圧力或いは圧接力を必要とする。
【0003】 この圧接力は、両ディスクをその軸方向にローディングカム等の押圧手段によ り押しつけることによって発生させるのが一般的である。そして、トロイダル型 無段変速機には、押圧手段を一方のトロイダル変速機構にのみ設けたものと、押 圧手段を両方のトロイダル変速機構に設けたものとがある。
【0004】 前者の例として、特開平1−216160号公報に開示されたトロイダル型無 段変速機がある。このトロイダル型無段変速機は、傾転可能なパワーローラを介 してトルク伝達される入力ディスク及び出力ディスクを備えたトロイダル変速機 構を、それぞれの入力ディスク同士及び出力ディスク同士を互いに回転方向に連 結して同軸上に2組配置し、入力トルクの大きさに応じてパワーローラの圧接力 を変化させる押圧手段を一方のトロイダル変速機構に設け、該一方のトロイダル 変速機構に入力された押圧手段の押圧力が、軸方向に移動可能な伝達部材及び予 圧手段を介して他方のトロイダル変速機構に伝達されるトロイダル型無段変速機 において、一方のトロイダル変速機構側の押圧手段で発生する位相ずれに起因し て、他方のトロイダル変速機構の予圧手段に摩擦抵抗が発生するのを防止すると いう課題を解決するために、上記伝達部材から上記予圧手段を介して他方のトロ イダル変速機構に至る押圧力伝達経路中に、回転自在なスラスト軸受を配置した ものである。それによって、このトロイダル型無段変速機は、一方のトロイダル 変速機構側の押圧手段で発生する位相ずれを前記スラスト軸受で吸収することに よって、他方のトロイダル変速機構の予圧手段に摩擦抵抗が発生するのを防止し たものである。
【0005】 これに対して、後者の例としては、図3に示すようなトロイダル型無段変速機 がある。このトロイダル型無段変速機は、入力ディスク4、入力ディスク4に対 向して配置された出力ディスク6、入力ディスク4から出力ディスク6へトルク を伝達する傾転可能なパワーローラ7,8を有するトロイダル変速機構2と、入 力ディスク13、入力ディスク13に対向して配置された出力ディスク15、入 力ディスク13から出力ディスク15へトルクを伝達する傾転可能なパワーロー ラ16,17を有するトロイダル変速機構11とからなる2組のトロイダル変速 機構を入力軸1B上に対向させて配置し、それぞれの出力ディスク6,15同士 を連結部材20で一体回転可能に連結し、連結部材20をケーシング24に対し て回転可能且つ軸方向移動を規制する軸受22,23で支持し、入力軸1Aから 入力ディスク4,13へ入力されたトルクの大きさに応じてパワーローラ7,8 ,16,17の圧接力を変化させる押圧手段29,30をそれぞれのトロイダル 変速機構2,11に設けたものである。
【0006】 このトロイダル型無段変速機について、第1入力軸1Aには、図示しないトル クコンバータを介してエンジントルクが入力される。第1入力軸1Aにはボール スプライン1Cを介して第2入力軸1Bが軸方向に移動自在に連結されている。 第1トロイダル変速機構2は、第2入力軸1Bにラジアル軸受3を介して回転自 在に取り付けられた第1入力ディスク4、及び第2入力軸1Bにラジアル軸受5 を介して回転自在に取り付けられ、第1入力ディスク4に対向して配置された第 1出力ディスク6と、両ディスク4,6間に配置された第1パワーローラ7,8 とから構成されている。第1パワーローラ7,8はそれぞれ、図示しないケーシ ングに固定されたパワーローラ傾転軸9,10に対して傾転自在に設けられてい る。また、第1パワーローラ7,8自体は円盤状であって、第1入力ディスク4 からトルクを受けて回転し、第1出力ディスク6にトルクを伝達するように構成 されている。
【0007】 第2トロイダル変速機構11は、第2入力軸1Bにラジアル軸受12を介して 回転自在に取り付けられた第2入力ディスク13と、第2入力軸1Bにラジアル 軸受14を介して回転自在に取り付けられ、第2入力ディスク13に対向して配 置された第2出力ディスク15と、両ディスク13,15間に配置された第2パ ワーローラ16,17とから構成されている。第2パワーローラ16,17はそ れぞれ、図示しないケーシングに固定されたパワーローラ傾転軸18,19に対 して傾転自在に設けられている。また、第2パワーローラ16,17自体は円盤 状であって、第2入力ディスク13からトルクを受けて回転し、第2出力ディス ク15にトルクを伝達するように構成されている。
【0008】 第1出力ディスク6と第2出力ディスク15は、連結部材20で相互に連結さ れており、一体になって回転することができる。連結部材20には出力歯車21 が一体に形成されており、出力歯車21は一対の軸受22,23を介してケーシ ングに固定された支持部材24に回転自在且つ軸方向に移動不能に支持されてい る。即ち、両出力ディスク6,15はケーシングに対して軸方向に移動しないよ うに構成されている。出力歯車21は出力軸25の出力歯車26に噛み合ってい る。
【0009】 第2入力軸1Bの両端部にはそれぞれフランジ部27,28が設けられている 。フランジ部27と第1入力ディスク4との間には、押圧手段としてのローディ ングカム29が設けられている。また、フランジ部28と第2入力ディスク13 との間にも、押圧手段としてのローディングカム30が設けられている。
【0010】 このトロイダル型無段変速機は、以上のように構成されており、以下のように 作動する。エンジンの稼働に伴って、第1入力軸1Aにトルクが入力されると、 このトルクは第1入力軸1Aからボール1Cが嵌合したボールスプライン1Sを 介して第2入力軸1Bに伝達され、更に、第2入力軸1Bの一端に形成されたフ ランジ部27とローディングカム29を介して第1入力ディスク4に伝達される と共に、他端のフランジ部28とローディングカム30を介して第2入力ディス ク13に伝達され、第1入力ディスク4と第2入力ディスク13が一緒に回転す る。
【0011】 第1入力ディスク4に入力されたトルクは、第1パワーローラ7,8を介して 第1出力ディスク6に伝達される。この時、第1パワーローラ7,8の傾転角に 応じた変速比が、第1入力ディスク4と第1出力ディスク6との間に、無段階に 得られる。一方、第2入力ディスク13に入力されたトルクは、第2パワーロー ラ16,17を介して第2出力ディスク15に伝達される。この時、第2パワー ローラ16,17は第1パワーローラ7,8に連動するよう構成されているので 、第2パワーローラ7,8の傾転角は第1パワーローラの傾転角と同じになり、 同じ値の変速比が無段階に得られる。そして、第1出力ディスク6と第2出力デ ィスク15に伝達されたトルクは、連結部材20及び出力歯車21を介して出力 軸25へと伝達される。
【0012】
ところで、トロイダル型無段変速機においては、所定の変速比を得るためには 、パワーローラ傾転軸と入出力ディスクの軸方向の位置が固定されている必要が ある。即ち、入力ディスク及び出力ディスクの軸を通りパワーローラ傾転軸と直 交する平面において、入出力ディスクのトロイダル中心がパワーローラ傾転軸上 にある必要がある。このため、図3に示す従来のトロイダル型無段変速機では、 パワーローラ7,8,16,17と入出力ディスク4,6,13,15の軸方向 の位置決めは次のようにして行われている。即ち、出力ディスク6,15は、パ ワーローラ傾転軸9,10,18,19を支持しているケーシングと一体の支持 部材24に、軸受22,23を介して位置決めされ、入力ディスク4,13は、 ローディングカム29,30でパワーローラ7,8,16,17へ押しつけられ ることにより、パワーローラ7,8,16,17を介して出力ディスク6,15 に対して軸方向に位置が固定され、間接的にパワーローラ傾転軸9,10,18 ,19に対して軸方向に位置決めされている。
【0013】 しかしながら、入力ディスク4,13はパワーローラ傾転軸9,10に対して 軸方向の位置が所定の位置から変位することがある。即ち、変速時にパワーロー ラをその傾転軸方向に変位させるため、両ディスクとパワーローラとの接触位置 が変位し、その結果、入力ディスク4,13が出力ディスク6,15に近づくよ うに変位する。この時、2組のトロイダル変速機構2,11を同軸上に対向して 配置するダブルキャビティ式では、2組のトロイダル変速機構が完全に同期して いないと、変速中に入力軸が軸方向に変位することになる。このため、従来は、 入力軸の軸方向変位を吸収するために、入力軸を原動機側で二つに分割し、例え ば、図3に示すように、二つの入力軸1A,1Bをボールスプライン1Sで連結 するなどの構造を採用することによって、回転方向のみ連結し、軸方向には拘束 しない構造としていた。このため、構造が複雑になる部品点数も多くなってしま うという欠点があった。
【0014】 そこで、この考案の目的は、両方のトロイダル変速機構に押圧手段を設けたト ロイダル型無段変速機において、出力ディスクのパワーローラ傾転軸に対する軸 方向位置及び入力軸の軸方向位置を共に規制することにより、両方のトロイダル 変速機構がうまく同期しない場合でも、所定の変速比を得ることができて、入力 軸の構造が簡単で部品点数の少ないトロイダル型無段変速機を提供することであ る。
【0015】
この考案は、上記の目的を達成するため、以下のように構成されている。即ち 、この考案は、ケーシングを貫通する入力軸、該入力軸に対して回転可能に支持 された一対の入力ディスク、該入力ディスクのそれぞれに対向して配置され且つ 前記入力軸に対して回転可能に支持された一対の出力ディスク、対向する一組の 前記入力ディスクと前記出力ディスクの間に配置され且つ前記入力ディスクから 前記出力ディスクへトルクを伝達する傾転可能なパワーローラ、対向する一対の 前記出力ディスク同士を一体的に連結する連結部材、前記入力軸に設けた一対の フランジ部と前記入力ディスク間に配置され且つ前記入力ディスクのそれぞれに 作用して入力トルクの大きさに応じて前記パワーローラの圧接力を変化させる押 圧手段を有するトロイダル型無段変速機において、前記ケーシングに対して回転 可能で且つ軸方向移動を規制する前記入力軸の前記フランジ部と前記ケーシング 間に配置された一対の第1軸受、及び前記入力軸と前記出力ディスクとの間に配 置され、前記入力軸に対して前記出力ディスクを回転自在に支持すると共に、前 記出力ディスクに対して前記入力軸のスラスト荷重を受けて前記入力軸の軸方向 移動を規制する一対の第2軸受を設けたことを特徴とするトロイダル型無段変速 機に関する。
【0016】 また、このトロイダル型無段変速機において、前記第2軸受はスラスト軸受と ラジアル軸受とで構成したものである。
【0017】 或いは、このトロイダル型無段変速機において、前記第2軸受はアンギュラ軸 受で構成したものである。ここで、アンギュラ軸受は、アンギュラ玉軸受、アン ギュラ円筒ころ軸受等の呼び接触角が0°でないアンギュラ支持可能である軸受 を指すものとする。
【0018】
この考案によるトロイダル型無段変速機は、上記のように構成されているので 、以下のように作用する。まず、このトロイダル型無段変速機は、変速時におい て、2組のトロイダル変速機構の同期が崩れた場合、例えば、入力軸にスラスト 荷重が作用したとする。しかし、入力軸はケーシングに対して一対の第1軸受に よって回転可能且つ軸方向に移動不能に支持されているので、入力軸は軸方向に 変位しない。その代わりに、入力ディスクにスラスト荷重の反力が作用し、この 力がパワーローラを介して出力ディスクへ伝達される。ところが、出力ディスク 又は連結部材は入力軸に対してスラスト荷重を受ける一対の第2軸受であるスラ スト軸受によって軸方向移動が規制されて支持されており、しかも、入力軸は上 記のとおりケーシングに対して軸方向に移動不能に支持されているので、結局、 出力ディスクとパワーローラ傾転軸との軸方向位置が適正に保たれる。従って、 このトロイダル型無段変速機を用いれば、変速時においても、所定の変速比が得 られる。
【0019】 或いは、このトロイダル型無段変速機について、変速時において、2組のトロ イダル変速機構の同期が崩れた場合、例えば、入力軸にスラスト荷重が作用した とする。しかし、入力軸はケーシングに対して一対の第1軸受によって回転可能 且つ軸方向に移動不能に支持されているので、入力軸は軸方向に変位しない。そ の代わりに、入力ディスクにスラスト反力が作用し、この力がパワーローラを介 して出力ディスクへ伝達される。ところが、出力ディスク又は連結部材は入力軸 に対して一対の第2軸受であるアンギュラ軸受によって回転可能且つ軸方向に移 動不能に支持されており、しかも、入力軸は上記のとおりケーシングに対して第 1軸受によって回転可能且つ軸方向に移動不能に支持されているので、結局、出 力ディスクとパワーローラ傾転軸との軸方向位置が適正に保たれる。従って、変 速時においても、所定の変速比が得られる。
【0020】
以下、図面を参照しながら、この考案の一実施例について説明する。図1はこ の考案によるトロイダル型無段変速機の一実施例を示す断面図である。この考案 によるトロイダル型無段変速機の構成は、図3に示すトロイダル型無段変速機と 基本的には同一の構成を有するものであり、図3に付した符号と同一の作用を有 する部品には同一の符号を付している。
【0021】 このトロイダル型無段変速機は、入力軸1、入力軸1に対して回転可能に支持 された一対の入力ディスク4,13、入力ディスク4,13のそれぞれに対向し て配置され入力軸1に対して回転可能に支持された一対の出力ディスク6,15 、対向する一組の入力ディスク4と出力ディスク6の間に配置され入力ディスク 4から出力ディスク6へトルクを伝達する傾転可能なパワーローラ7,8、同じ く対向する一組の入力ディスク13と出力ディスク15の間に配置され入力ディ スク13から出力ディスク15へトルクを伝達する傾転可能なパワーローラ16 ,17、一対の入力ディスク4,13のそれぞれに作用して入力トルクの大きさ に応じてパワーローラ7,8,16,17の圧接力を変化させる押圧手段29, 30を有している。
【0022】 このトロイダル型無段変速機について、もう少し詳細に説明する。入力軸1に は、図示しないトルクコンバータを介してエンジントルクが入力される。第1ト ロイダル変速機構2は、入力軸1にラジアル軸受3を介して回転自在に取り付け られた第1入力ディスク4、入力軸1にラジアル軸受5を介して回転自在に取り 付けられ、第1入力ディスク4に対向して配置された第1出力ディスク6、両デ ィスク4,6間に配置された一対の第1パワーローラ7,8から構成されている 。第1パワーローラ7,8は、それぞれ図示しないケーシングに固定されたパワ ーローラ傾転軸9,10に対して傾転自在に設けられている。また、第1パワー ローラ7,8自体は円盤状であって、第1入力ディスク4からトルクを受けて回 転し、第1出力ディスク6へトルクを伝達するように構成されている。
【0023】 第2トロイダル変速機構11は、入力軸1にラジアル軸受12を介して回転自 在に取り付けられた第2入力ディスク13、入力軸1にラジアル軸受14を介し て回転自在に取り付けられ、第2入力ディスク13に対向して配置された第2出 力ディスク15、両ディスク13,15間に配置された一対の第2パワーローラ 16,17とから構成されている。第2パワーローラ16,17は、それぞれ図 示しないケーシングに固定されたパワーローラ傾転軸18,19に対して傾転自 在に設けられている。また、第2パワーローラ16,17自体は円盤状であって 、第2入力ディスク13からトルクを受けて回転し、第2出力ディスク15へト ルクを伝達するように構成されている。
【0024】 第1トロイダル変速機構2と第2トロイダル変速機構11は、入力軸1上に、 お互いの出力ディスク6,15同士が対向するように配置されている。第1出力 ディスク6と第2出力ディスク15は、連結部材20で相互に連結されており、 一体になって回転することができる。連結部材20には出力歯車21が一体に形 成されており、出力歯車21には出力軸25の出力歯車26が噛み合っている。
【0025】 入力軸1の両端部には、それぞれフランジ部27,28が形成されている。フ ランジ部27と第1入力ディスク4との間には、押圧手段としてのローディング カム29が設けられている。また、フランジ部28と第2入力ディスク13との 間にも、押圧手段としてのローディングカム30が設けられている。
【0026】 また、このトロイダル型無段変速機は、入力軸1をケーシングに設けた支持部 47,49(総称する時には、ケーシングという)に対して回転可能に支持する と共に、ケーシングの支持部47,49間に位置して軸方向に移動不能に支持す る第1軸受である軸受45,46を有している。軸受45は、ケーシングに設け た支持部47と、入力軸1に形成されたショルダ部48に固定されている。また 、軸受46は、ケーシングに設けた支持部49と、入力軸1に形成されたショル ダ部50に固定されている。
【0027】 更に、このトロイダル型無段変速機は、入力軸1に対して出力ディスク6,1 5を軸方向に移動不能に支持するスラスト軸受31,32を有している。スラス ト軸受31は、第1トロイダル変速機構2における第1入力ディスク4と第1出 力ディスク6との間に配置され、入力軸1と第1出力ディスク6を支持するもの である。入力軸1には環状溝33が形成されており、この環状溝33にサークリ ップ34が嵌合されている。そして、スラスト軸受31はサークリップ34と第 1出力ディスク6の端面に当接し、軸方向位置が規制されている。スラスト軸受 32は入力軸1と第2出力ディスク15を支持するもので、スラスト軸受31と 同様に、第2トロイダル変速機構11における第2入力ディスク13と第2出力 ディスク15との間に配置されており、入力軸1に形成された環状溝35に嵌合 したサークリップ36と第2出力ディスク15の端面に当接して、軸方向位置が 規制されている。
【0028】 このトロイダル型無段変速機は、以上のように構成されており、以下のように 作動する。エンジンの稼働に伴って、入力軸1にトルクが入力されると、このト ルクは入力軸1の一端に形成されたフランジ部27とローディングカム29を介 して第1入力ディスク4に伝達されると共に、入力軸1の他端に形成されたフラ ンジ部28とローディングカム30を介して第2入力ディスク13に伝達され、 第1ディスク4と第2入力ディスク13が一緒に回転する。
【0029】 第1入力ディスク4に入力されたトルクは、一対の第1パワーローラ7,8を 介して第1出力ディスク6に伝達される。一方、第2入力ディスク13に入力さ れたトルクは、第2パワーローラ16,17を介して第2出力ディスク15に伝 達される。この時、第1パワーローラ7,8は、第2パワーローラ16,17と 連動して動き、パワーローラの傾転角に応じた変速比が、第1入力ディスク4と 第1出力ディスク6との間、及び第2入力ディスク13と第2出力ディスク15 との間に、無段階に得られる。そして、第1出力ディスク6及び第2出力ディス ク15に伝達されたトルクは、連結部材20に伝達され、更に出力歯車21,2 6を介して出力軸25へと伝達される。
【0030】 変速時において、2組のトロイダル変速機構2,11の同期が崩れた場合、例 えば、入力軸1にスラスト力が作用したとする。しかし、入力軸1はケーシング に固定された支持部47,49に対して軸受45,46によって回転可能且つ軸 方向に移動不能に支持されているので、入力軸1は軸方向に変位しない。その代 わりに、入力ディスク4にスラスト反力が作用する。例えば、第1トロイダル変 速機構2から第2トロイダル変速機構11の方向にスラスト反力が作用した場合 には、スラスト反力は第1トロイダル変速機構2の第1入力ディスク4、第1パ ワーローラ7,8、第1出力ディスク6に伝達して、連結部材20を介して、第 2トロイダル変速機構11の第2出力ディスク15へと伝達される。ところが、 第2出力ディスク15は、サークリップ36で軸方向位置を規制されたスラスト 軸受32によって、入力軸1に対して軸方向に移動不能に支持されており、しか も、入力軸1は上記のとおりケーシングに対して軸受45,46によって回転可 能且つ軸方向に移動不能に支持されているので、結局、第1出力ディスク6と第 1パワーローラ傾転軸9,10との軸方向位置が適正に保たれることになる。ま た、逆に第2トロイダル変速機構11から第1トロイダル変速機構2の方向にス ラスト反力が作用した場合にも、同様にして、第2出力ディスク15と第2パワ ーローラ傾転軸18,19との軸方向位置が適正に保たれることになる。このよ うに、両方の出力ディスク6,15は、入力軸1を介してケーシングに対して軸 方向位置を規制されているので、パワーローラ傾転軸9,10,18,19との 軸方向位置が適正に保たれ、所定の変速比を得ることができる。なお、上記第一 実施例では、スラスト軸受31,32は、入力軸1に対して出力ディスク6,1 5を軸方向に移動不能に支持する手段として設けたが、連結部材20を軸方向に 移動不能に支持する手段として設けても同じことである。
【0031】 次に、この考案によるトロイダル型無段変速機の別の実施例を説明する。図2 はこの考案によるトロイダル型無段変速機の別の実施例を示す断面図である。こ のトロイダル型無段変速機は、図1に示した実施例のトロイダル型無段変速機と 基本的には同じ構造である。両者の相違点をあげると、一つは、出力ディスク6 ,15を入力軸1に支持する軸受として、ラジアル軸受5,14を廃止して、そ の代わりにアンギュラ軸受37,38を採用した点である。ここで、アンギュラ 軸受は、アンギュラ玉軸受、アンギュラ円筒ころ軸受等の呼び接触角が0°でな いアンギュラ支持可能である軸受を指すものとする。もう一つの相違点は、出力 ディスク6,15を入力軸1にスラスト軸受31,32で支持する代わりに、出 力ディスク6,15(連結部材20)を入力軸1にアンギュラ軸受37,38で 支持した点である。それ以外の点については、両者は同一の構造を有しているの で、構造が同一の部分については説明を省略する。
【0032】 第1出力ディスク6は、連結部材20と隣接する面に凹部39が形成されてお り、アンギュラ軸受37はこの凹部39に嵌合され、連結部材20の端面で挟持 されている。また、入力軸1に形成された環状溝40にはサークリップ41が嵌 合されており、アンギュラ軸受37はサークリップ41と連結部材20の一方の 端面によって挟まれている。同様に、アンギュラ軸受38も、第2出力ディスク 15の凹部42に嵌合され、連結部材20の他方の端面で挟持されている。また 、入力軸1に形成された環状溝43にはサークリップ44が嵌合されており、ア ンギュラ軸受38はサークリップ44と連結部材20の他方の端面によって挟ま れている。
【0033】 変速時において、2組のトロイダル変速機構の同期が崩れた場合、例えば、入 力軸1にスラスト荷重が作用したとする。しかし、入力軸1はケーシングに固定 された支持部47,49に対して軸受45,46によって回転可能且つ軸方向に 移動不能即ち軸方向移動を規制した状態に支持されているので、入力軸1は軸方 向に変位しない。その代わりに、入力ディスクにスラスト反力が作用する。例え ば、第1トロイダル変速機構2から第2トロイダル変速機構11の方向にスラス ト荷重の反力が作用した場合には、その反力は第1トロイダル変速機構2の入力 ディスク4、パワーローラ7、出力ディスク6に伝達して、更に連結部材20へ と伝達される。ところが、連結部材20は、サークリップ44で入力軸1に軸方 向位置を規制されたアンギュラ軸受38によって、入力軸1に対して回転可能且 つ軸方向に移動不能に支持されており、しかも、入力軸1はケーシングの支持部 材47,49に対して軸受45,46によって回転可能且つ軸方向に移動不能に 支持されているので、結局、第1出力ディスク6と第1パワーローラ傾転軸9, 10との軸方向位置が適正に保たれる。また、逆に第2トロイダル変速機構11 から第1トロイダル変速機構2の方向にスラスト荷重の反力が作用した場合にも 、同様にして、第2出力ディスク15と第2パワーローラ傾転軸18,19との 軸方向位置が適正に保たれる。このように、両方の出力ディスク6,15は、入 力軸1を介してケーシングに対して軸方向位置を規制されているので、パワーロ ーラ傾転軸9,10,18,19との軸方向位置が適正に保たれ、所定の変速比 を得ることができる。なお、上記第二実施例では、アンギュラ軸受37,38は 、入力軸1に対して連結部材20を回転可能且つ軸方向に移動不能に支持する手 段として設けたが、出力ディスク6,15を回転可能且つ軸方向に移動不能に支 持する手段として設けても同じことであるが、構造上の強度から前者の方が好ま しい。
【0034】 図1の実施例では、第1出力ディスク6はラジアル軸受5を介して入力軸1上 に回転自在に支持されているが、図2の実施例ではラジアル軸受が省略され、そ の代わりに、1個のアンギュラ軸受37でラジアル軸受とスラスト軸受の両方の 機能を果たしている。第2出力ディスク15についても同様に、1個のアンギュ ラ軸受38でラジアル軸受とスラスト軸受の両方の機能を果たしている。従って 、図2の実施例のトロイダル型無段変速機は、図1の実施例のものに比べて更に 部品点数を少なくすることができるという利点がある。
【0035】
この考案によるトロイダル型無段変速機は、上記のように構成されているので 、次のような効果を有する。即ち、このトロイダル型無段変速機によれば、出力 ディスクのパワーローラ傾転軸に対する軸方向位置を規制した状態で入力軸をケ ーシングに対して軸方向に位置規制することが可能となり、2組のトロイダル変 速機構の同期が崩れた場合でも、所定の変速比を得ることができる。従って、従 来のように入力軸をエンジン側で2つに分割しなくてもよくなり、入力軸の構造 を簡単にすることができると共に、部品点数を低減させることができる。
【0036】 或いは、このトロイダル型無段変速機は、出力ディスクを入力軸にアンギュラ 軸受で支持しているため、従来、入力軸と出力ディスクの回転軸を一致させるの に用いていたラジアル軸受を廃止することが可能となり、従来のトロイダル型無 段変速機よりも更に部品点数を少なくすることができるという利点がある。
【図1】この考案によるトロイダル型無段変速機の一実
施例を示す断面図である。
施例を示す断面図である。
【図2】この考案によるトロイダル型無段変速機の別の
実施例を示す断面図である。
実施例を示す断面図である。
【図3】従来のトロイダル型無段変速機を示す断面図で
ある。
ある。
1 入力軸 2 第1トロイダル変速機構 4 第1入力ディスク 6 第1出力ディスク 7,8 第1パワーローラ 9,10 パワーローラ傾転軸 11 第2トロイダル変速機構 13 第2入力ディスク 15 第2出力ディスク 16,17 第2パワーローラ 18,19 パワーローラ傾転軸 20 連結部材 27,28 フランジ部 29,30 ローディングカム(押圧手段) 31,32 スラスト軸受 37,38 アンギュラ軸受(第2軸受) 45,46 軸受(第1軸受) 47,49 ケーシングの支持部(ケーシング)
Claims (3)
- 【請求項1】 ケーシングを貫通する入力軸、該入力軸
に対して回転可能に支持された一対の入力ディスク、該
入力ディスクのそれぞれに対向して配置され且つ前記入
力軸に対して回転可能に支持された一対の出力ディス
ク、対向する一組の前記入力ディスクと前記出力ディス
クの間に配置され且つ前記入力ディスクから前記出力デ
ィスクへトルクを伝達する傾転可能なパワーローラ、対
向する一対の前記出力ディスク同士を一体的に連結する
連結部材、前記入力軸に設けた一対のフランジ部と前記
入力ディスク間に配置され且つ前記入力ディスクのそれ
ぞれに作用して入力トルクの大きさに応じて前記パワー
ローラの圧接力を変化させる押圧手段を有するトロイダ
ル型無段変速機において、前記ケーシングに対して回転
可能で且つ軸方向移動を規制する前記入力軸の前記フラ
ンジ部と前記ケーシング間に配置された一対の第1軸
受、及び前記入力軸と前記出力ディスクとの間に配置さ
れ、前記入力軸に対して前記出力ディスクを回転自在に
支持すると共に、前記出力ディスクに対して前記入力軸
のスラスト荷重を受けて前記入力軸の軸方向移動を規制
する一対の第2軸受を設けたことを特徴とするトロイダ
ル型無段変速機。 - 【請求項2】 前記第2軸受はスラスト軸受とラジアル
軸受とで構成したことを特徴とする請求項1に記載のト
ロイダル型無段変速機。 - 【請求項3】 前記第2軸受はアンギュラ軸受で構成し
たことを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段
変速機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992087577U JP2604993Y2 (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | トロイダル型無段変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992087577U JP2604993Y2 (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | トロイダル型無段変速機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0645148U true JPH0645148U (ja) | 1994-06-14 |
| JP2604993Y2 JP2604993Y2 (ja) | 2000-06-12 |
Family
ID=13918864
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1992087577U Expired - Fee Related JP2604993Y2 (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | トロイダル型無段変速機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2604993Y2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2024001694A (ja) * | 2022-06-22 | 2024-01-10 | 日本精工株式会社 | トロイダル型無段変速機 |
| JP2024016407A (ja) * | 2022-07-26 | 2024-02-07 | 日本精工株式会社 | トロイダル型無段変速機 |
-
1992
- 1992-11-30 JP JP1992087577U patent/JP2604993Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2024001694A (ja) * | 2022-06-22 | 2024-01-10 | 日本精工株式会社 | トロイダル型無段変速機 |
| JP2024016407A (ja) * | 2022-07-26 | 2024-02-07 | 日本精工株式会社 | トロイダル型無段変速機 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2604993Y2 (ja) | 2000-06-12 |
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