JPH0645263B2 - 光学的記録素子 - Google Patents

光学的記録素子

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JPH0645263B2
JPH0645263B2 JP60038944A JP3894485A JPH0645263B2 JP H0645263 B2 JPH0645263 B2 JP H0645263B2 JP 60038944 A JP60038944 A JP 60038944A JP 3894485 A JP3894485 A JP 3894485A JP H0645263 B2 JPH0645263 B2 JP H0645263B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術の分野〕 本発明は光学的記録素子、特に、データの記録及び再生
にレーザービームを利用する光学的記録素子に関する。
〔発明の背景〕
確実で大容量のデータ貯蔵及び回復システムの要望に対
して、所謂オプティカルディスク記録システムの研究と
開発が行なわれている。これらのシステムはレーザービ
ームのような高度に集中され変調された光ビームを使用
し、これを相当量に吸収しえる記録層に照射する。この
ようにして作られた熱がレーザービームの照射を受けた
部分の光吸収物質を化学的または物理的に変化させて、
光学的性質、例えば透過率または反射率を変化させる。
読出しには、層の光照射を受けなかった部分と光照射を
受けた記録部分との間の透過または反射される光の量の
差異を測定する。かかる記録システムの例は特許中に述
べられた文献及び米国特許第3314073号及び第3474457号
などの多数の米国特許に記載されている。データの記録
時には、光吸収性記録層を有する回転ディスクにレーザ
ー源からの変調された放射線をあてる。この放射線は変
調器及び適当な光学機器を通過してレーザービームとし
てディスクに向い、光吸収層の化学的または物理的反応
により層内の円形パスに沿って極めて小さいマークを多
数形成させる。マークの頻度は変調器入力により決定さ
れる。直径1μmまたはそれ以下のレーザービームを使
用することにより、10ビット/cm2またはそれ以上
の密度でデータを貯蔵できる。
最も簡単なオプティカルヂスクは寸法安定な固体基板と
その上に被覆された金属層のような光吸収物質層からな
る。この光吸収層がレーザー源からの凝集された光ビー
ムを照射されると、光吸収物質は蒸発し、化光的に分解
し及び/または物理的または化学的な他の変化を受けて
マーク部が形成され、この部分は隣接する非マーク部と
異なる透過率または反射率を示す。
Spongの米国特許4,305,081号及びBellの米国特許4,270,
132号に開示されたような多層の抗反射構造ではレーザ
ービームの吸収が増加し、単一層のものよりも良好な読
出し/書込みコントラストが得られる。従って、良好な
パワー効率、感度及び耐久性を得るためには、多層の抗
反射構造の使用が好ましかった。
多層の抗反射構造には2個の基本型があり、そのひとつ
は2層構造であり、他は3層構造である。2層構造にお
いては、基体はアルミナのような平滑で高反射性の物質
で被覆され、その表面は好ましくは約λ/4n(λは記録
光源の波長であり、nは光吸収層の反射係数である)に
対応する厚さの光吸収物質の層で被覆される。3層構造
においては、基体は平滑で抗反射性物質の第1層で被覆
され、更に透明物質の第2層で被覆される。この第2層
は高度に光吸収性の物質の薄い第3層で被覆される。透
明層及び光吸収層の厚さの合計はλ/4nに調節するのが
好ましい。いずれの構造においても、光の波長及び層の
反射係数に従って層厚を調節するのは非書込み領域から
反射される光の量を最小にし、書込み領域から反射され
る光の量を最大にするためであり、これにより高い再生
単一振幅が得られる。3層構造はA.E.BellによりComput
er Design.1983年,1月,133-146頁に開示されてい
る。特にBell及びSpongによりIEEE Journal of Quantum
Electronics,QE-14巻、1978年,487-495頁に開示され
ている。
「2層」及び「3層」の用語は基本的な光学層にのみ使
用し、補足的な層は除外する。例えば、基本の不十分な
平滑性を補償し及び反射層の接着を改良するために、基
体と反射層との間に非常に薄い重合物層を介在させても
よい。また、大気条件からの保護または熱的な絶縁のた
めに、光吸収層を1またはそれ以上の透明層で被覆して
もよい。更に、全体を塵及び汚染から保護するため、光
吸収層を透明物質の比較的厚い層で被覆することがしば
しばある。
光学的記録媒体の所望の性質は(1)高感度、(2)高い信号
対雑音比(SNR)、(3)物質変化、汚染物、そのための欠
陥に対する高い許容度、及び(4)長期保存、または記録
及び読出し後の高い安定性である(J.Vac.Sci.Technolo
gy、18巻、1号、1月/2月、1981年、70頁を
参照)。これらの条件に基ずいて、最良のディスク物質
を得るべき研究が続けられている。特に、光吸収層即ち
記録層用の物質の研究の多くはテルル、テルル合金、ロ
ジウム、ビスマス、インジウム、鉛、アルミニウム、白
金、ニッケル、チタン及び銀のような金属及びカルコゲ
ン物質に向けられている。勿論、テルル及びその合金に
関する研究が最も多い。合金成分としてはヒ素、アンチ
モン、セレン、ゲルマニウム、リン、ケイ素、タリウ
ム、インジウム、スズ、銅、銀、鉄、ビスマス、アルミ
ニウム、亜鉛及びバナジウムなどの元素であった。酸化
鉛、酸化タングステン、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化
ジルコニウム等の無機酸化物も評価され、ある範囲で光
学的素子用の記録媒体として適当であることが発明され
た。
更に、有機物に基ずく光吸収物質の発見にも多くの研究
が行なわれた。その結果が金属/ポリマー複合物または
染料/ポリマー複合物である。前者においては、金属粒
子を有機ポリマー媒体中に分散させる。後者において
は、有機ポリマー媒体中に染料を溶解するか、顔料粒子
を分散させる。
多くの染料及び染料/ポリマー分散液に関する多数の特
許は非常に興味深い。吸収媒体として染料の薄い層を利
用するアイデアは米国特許第4023185号,第4097895号,
第4101907号、第4190843号,第4218689号,第4219826
号、,第4241355号,第4242689号及び第4315269号に記
載されている。他の特許には有機ポリマー媒体中への染
料ディスパージョンの使用が開示されている。例えば、
Beckerの米国特許第3314073号は染料化されたゼラチン
即ちインディア(India)インクの使用を、及びHowe等
の米国特許第4360908号は硝酸セルロースに分散された
(ジアルキルアミノ−ベンジリデン)ケトン染料の使用
を開示している。Hauserの米国特許第3723121号は、レ
ーザービームで加熱されたときにレーザービームを透過
する色に変る着色されたサーモクロミック物質を用いる
レーザービーム記録方法を開示している。この物質はそ
のまま、またはポリビニルアルコールまたはゼラチンの
ようなフィルム形成性有機ポリマーに分散した粒子の形
で使用される。
異なる方向であるが、Engler等の米国特許第4360583号
には、ホトマスクを通した紫外線露光による光学的記録
方法が開示されてい。光吸収層は官能的に置換されたテ
トラヘテロフルバレンス及び液体ハロカーボンを含むフ
ィルムからなり、これらは光に曝された時に相互に反応
する。光反応したフィルムはその後溶媒現像されて、レ
ーザービームにより読出される光吸収性イメージ部分を
形成する。
この分野の多数の研究及び開発、並びに実験した多数の
物質にもかかわらず、低い製造コストと高い信頼性を備
えて光学的に好適な記録層を形成し得る可能性はまだ示
されていない。特に、良好な感度、高い信号対雑音比及
び平滑な表面特性を経済的に達するという課題す未解決
である。
〔発明の概要〕
本発明は、寸法的に安定な基体に支持された、可視また
は赤外スペクトル領域で少なくとも0.046の光吸収能を
有するフィルム形成性重合体染料の平滑で、薄く、均質
な光吸収層を備えた光学的記録素子を提供する。ここで
光吸収能とは、厚さ1ミクロンのフィルムの光学密度を
意味する。なお、光吸収能Aは特定の波長における透過
率をTとした場合に、-log Tとして定義される。
〔詳細な説明〕 A.光吸収物質 活性層として適当な光吸収物質は重合体分子の一部とし
て発色グループを有するフィルム形成性重合体、即ち、
重合体染料である。これらの物質は発色部分が重合体の
内部に重合体鎖の一部としてまたはそのペンダントとし
て存在し、有機媒質に染料化合物または含量を単に分散
させたものでない点で、従来の光学デスク物質とは異
る。
下記の用語はHackh′s Chemical Dietionary、第4版、M
eGraw-Hill Book Company,ニューヨーク、1969
年、の定義に基ずいて使用した: 「オキソクロム」は発色団の色を強調しまたはクロモゲ
ンから色を発言させるラジカルである。
「バソクロム」は有機分子の吸収スペクトラムを赤の方
向に変移させる有機ラジカルである。
「クロモゲン」は多くの着色有機物質中の、-N=N-のよ
うな、原子の構造的配列である。
「熱拡散長」(l)は米国特許4,222,071号に関係式l
=▲√で定義され、kは層物質の熱拡散度であり、
rは露出時間である。熱拡散長の低い、即ち記録ビーム
の集中領域の直径以下の熱拡散長を有する層は高感度の
記録媒体を提供する。
「フィルム形成性」とは、重合体染料が室温で個体また
は半個体であり、通常の塗布または押出法により密着し
たフィルムを形成できることを意味する。
重合体分子の一部として発色団を有する重合体、即ち重
合体染はフリーラジカル及び縮重合技術により直接製造
でき、またはペンダント官能基を有する共重合体と反応
性発色物質との後重合により製造でき、これらは重合分
野において公知技術である。フリーラジカル重合体及び
後重合反応重合体の場合には発色部またはクロモゲン部
は一般に重合体鎖のペンダントとして存在し、縮重合の
場合には通常重合体鎖の一部である。
本発明における使用に好適な共縮重合体は1983年7
月18日出願の米国特許出願514,890号、対応する日本
特許出願昭和59年147730号に記載されている。これら
の重合体は強酸の存在下で、4,4−ジアミノジフェニル
アミンのような芳香族ポリアミンまたはその塩とマロン
ルデヒドとの溶媒中での縮合反応により製造される。
「ポリアミン」とは少なくとも2個の反応性アミン基を
含む芳香族化合物を意味する。発色性芳香族ポリアミン
が好ましい。
この反応により製造される重合体染料は骨格構造の重要
部分として高度に共役したポリメチン型発色系を含み、
下記の式により表現できる: ポリメチン型構造は場合によりイミニウムまたはアミヂ
ニウムイオン部分とも呼ばれる。このようなグループは
シアニン型染料に見られる。この型の他の重合体染料は
マロンアルデヒドと下記の発色性ポリアミンとの縮合反
応により製造されるものを含む: p−フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノベンゾフェ
ノン、ソルベントグリーン3、ダイレクトブラック2
2、1,4−ジアミノアントラキノン、ニューメチレンブ
ル−N、オイルブルーN、パラロザニリンベイス、チオ
ニン、アシッドブラック48、クレジルバイオレットア
セテイト、3,6−ジアミノ−9−フルオレノン、4,4−ジ
アミノジフェニルアミン、ソルベントブル−59、N,N,
N′,N′−テトラキス(p−アミノフェニル個−p−
フェニレンジアミン、アシッドフューシン、アシッドブ
ルー161、アシッドブルー45、アシッドアリザリン
バイオレッドN、ニグロシン、2,7−ジアミノ−9−フ
ルオレノン、3,6−ジアミノアクリジン、置換6,6−ジフ
ェニル−6H−クロモエノ〔4.3-6〕インドール及びそ
のカルボニウムイオン塩、トリフェニルメタンの3,6−
ジアミノ−9−ヒドロキシフルオレン類似体、トリフェ
ニルメタンHClの3,6−ジアミノ−12−ジメチルアミノフ
ルオレン類似体。
かかるポリアミドを2酸塩化物と反応させて以下のよう
な対応するポリアミドを形成することにより類似の縮重
合体が得られる:ポリアミン 2酸塩化物 チオニン アジピルクロライド ソルベントブルー59 アジピルクロライド チオニン セバシルクロライド クレジルバイオレットアセテイト セバシルクロライド 反応は下記の式で表わされる。
同様に、他のクラスの縮重合体も2酸塩化物と対応する
ジフェノールとの反応で対応するポリエステルを製造す
ることによって製造されうる: または、 または、 更に、以下のようなフリーラジカル重合を行ない得る多
くのエチレン性不飽和モノマー染料がある: (A) (B) (C) (D) (E) (F) 上記に列挙したモノマーは発色部分が重合体鎖に懸垂し
たペンダントである重合体を製造する。
共縮重合及びフリーラジカル開始共重合による重合体染
料の製造は、E.MarechalによってPure & Applied Ch
emistry、52巻、1980年、1923〜1928頁に及びE.Marech
alによるProgress in Organic Coating、10巻 19
82年、251〜287頁のPolymeric Dyes-Synthesis、Prope
rties and Usesと題する論文に開示されている。
上記の重合体染料を本発明の光吸収物質として使用すれ
ば以下の幾つかの利点が得られる:(1)この物質はフィ
ルム形成性であり、実質的な反射度を有する;(2)像形
成時間が非常に短く、例えば300nsec以下であり、熱
拡散長が短い;(3)像形成部(マーク部)と像非形成部
(非マーク部)とのコントラストが優れている;(4)こ
の物質は比較的安価である;(5)スピンコーティング等
により経済的に塗布できる;(6)長期間安定であり、記
録を保存できる;(7)重合体がアミジニウム−イオン発
色系を有する場合には層は可視光及び近赤外の広い波長
を吸収できる。
更に他の利点は重合体染料の光吸収物質が各種の方法に
より広範囲の光吸収度を備えて製造できることである。
例えば、ある光吸収度の重合体染料を不活性で不透明且
つ相溶性の重合体で希釈して、所望の低い光吸収レベル
にできる。逆に、重合体染料中に染料や炭素または不活
性な金属のような不透明個体の粉末などの別の着色剤を
分散させることにより、同一またはより広い波長領域で
光吸収を増加させ得る。フリーラジカル重合及び後重合
反応による重合体染料の場合には、重合反応系中の官能
共重合体の量を増減することにより光吸収度を調整でき
る。同様に、後重合反応により発色部分を添加された重
合体の場合、ペンダント官能基の存在するものとの反応
の程度を増減することにより、発色部分の濃度及び光吸
収度を調節できる。
本発明の重合体染料は、AgAsF6のような酸化剤で処理し
て重合体塩の吸収度を長波長にシフトできる。テトラシ
アノエチレン(TCNE)及びテトラシアノキノジメタン
(TCNQ)のような電子受容体で処理して、同様な吸収度
シフトを有する安定な電荷伝導錯体を形成することもで
きる。特に、TCNQ錯体は800〜900nm吸収帯を示
す。従って、それらは近赤外ダイオードレーザー源に有
効である。
全ての場合に、定められたレーザー照射波長で少なくと
も約0.046の光吸収を重合体または共重合体に付与する
ために、重合体染料は十分なモルパーセントの発色モノ
マーを含有することが好ましい。しかし、ある場合には
所定の反応種の発色性が重合体中への混合後に得られる
ことが認められる。即ち、発色部分の先駆物を重合体分
子に混入される前から発色性である物質と同様に使用し
てもよい。
重合体染料は十分なパワーのレーザービームのような光
ビームで照射された時、露光領域に認識できるマークを
作る。マークは重合体層が物理的に除去されて孔を形成
した結果である。他方、マークされる領域の局所温度は
数ナノ秒のオーダーの短時間に800℃またはそれ以上
の温度に達すると推測されるので、マークは化学反応の
結果でもある。マークされた領域の光吸収度が減少し、
他の領域で吸収される光の量と顕著なコントラストを与
える。この性質のため、層厚を通して重合体染料が影響
されることまたは下層が露出することは本質的ではな
い。化学的または物理的変化、例えば蒸発及び熱及び化
学反応、の相対量は隣接層や染量層自体の熱的絶縁効果
により影響されることを認識すべきである。この効果は
熱拡散長(前記を参照)として表現される。従って、マ
ーク形成の正確な機構は変るものであり不正確である。
B.基体 使用できる基体物質は全体の構造の中で寸法的に安定で
あるものである。基体は不透明でも透明でもよく、アル
ミニウム、ガラス、石英、銅、黄銅、鋼、マグネシウ
ム、カドミニウム、銀、金、ポリエステルフィルム、ポ
リ(テトラフルオロエチレン)フィルム、ポリアミドフ
ィルム、及び他のプラスチックまたは複合物質のような
従来の物質から製造できる。基体は粘着性の物質の平滑
層により被覆されてよく、一層均一な表面が提供されま
たはこの上に付着される他の層の基盤として作用する。
基体物質を選択する際の基本は長期間の寸法的安定と共
に化学的で不溶性であることである。
C.化学媒体の構成 最も好ましい光学的媒体の形は一般的に直径5〜14イ
ンチ(12.5〜35cm)のディスクであるが、これに限定さ
れない。本発明の光学的記録素子は単層または多層であ
りえる。よって、基体と重合体染料層との間に1または
それ以上の他物質の層が介在してもよく。重合体染料層
は1またはそれ以上の補助的層で被覆されてもよい。
簡単な光学的記録媒体は平滑なアルミニウムの円板と本
発明の重合体染料の層からなる。重合体染料層の反射度
は金属被覆のそれ以下であり、吸収層として重合体染料
層を使用する媒体の信号−雑音比(SNR)は金属反射層
と従来の光吸収層とを有する一層複雑な媒体のSNRに匹
敵することが観察された。従って、重合体染料を使用す
るかかる簡単な媒体は最も市販に適し、従来の多層媒体
の製造よりも経済的である。ある場合には記録素子は単
に重合体染料から製造されたディスクのみから構成され
てもよく、ディスクの厚さは使用及び貯蔵における寸法
的安定性を得るためにレーザー書込みビームの深度より
も実質的に大きい。
更に複雑で実質的な媒体は2層ディスクであり、アルミ
ニウムのディスク上に表面不規則性を補償するためにア
クリル重合体のような重合体の薄い層が平滑に塗布され
ている。この重合体層の上にはアルミニウム、銀または
その合金のような反射性金属の薄層があり、その上には
光吸収重合体染料の薄層がある。この場合、重合体染料
は所望の光吸収及び層厚を得るために相溶性の透明な重
合体で稀釈してもよい。
重合体染料層は記録または反射層での物理的または化学
的損傷を避けるため無機物質または有機物質の透明な薄
層で保護され得る。記録層上のこの層はまた保護作用及
びデホーカシング作用を奏し得る。
上側の層は下層の光吸収層に対して不活性でありさえす
ればよい。物理的には上側の層は少なくとも実質的に透
明であり、好ましくは周囲の雰囲気及び不純物を透過し
ない。好適な物質はポリテトラフルオロエチレン、ポリ
メチルメタアクリレイト、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ンテトラフタレイト、二酸化ケイ素などである。
記録媒体として他の実際的な構成は3層ディスクであ
る。この構成は2層ディスクと同一の層及び適用プロセ
スを利用するが、反射層と重合体層との間に透明物質の
層を必要とする。この介在層の厚さは必要な光学的特徴
及び反射度の必要深度を得るために調整される。
本発明の光学的記録媒体を製造するには、必要とする表
面精度に従って異る技術で各層を形成してよい。例え
ば、重合体平滑層は重合体の溶媒溶液を基体上に塗布
し、溶媒を徐々に蒸発除去して形成する。均一な厚さの
薄膜を得るにはスピンコーディングが有効である。非常
に薄い重合体被膜が必要な場合には、プラズマ重合のよ
うな技術が使用できる。しかし、比較的厚い層でよい場
合には、すでに製造したフィルムを使用して熱及び圧力
により積層してもよい。しかし、反射性金属層に関して
は、最も確実な結果を得るためにスパッタリング及び蒸
着が使用される。
本発明を以下の実施例で説明する。
実施例1…重合体染料の合成 A重合 重合体染料を形成する反応は芳香族ジアミンと1,3−プ
ロパンジアルデヒド(マロンアルデヒド)との縮合であ
り、例えば下記するような高度に共役したポリメチン形
発色系を与える: この重合体の吸収スペクトラムは芳香族ジアミンの構造
を変えることによって、書き込み及び読出し用レーザー
の波長に変えることができる。可視及び赤外線波長域に
吸収を有する重合体が製造された。この反応に使用した
芳香族ジアミンは先に列挙した。
反応はジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチル
ホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)ま
たはこれら溶媒の混合物中で実施される。生成物を溶媒
中に残すことにより一層高い分子量を得る。Nの出入
口及び撹拌器を備えた500ml樹脂ケトル中の溶媒中に
少量(1〜25g)の芳香族ジアミンを溶解する。N
パージ後、マロンアルデヒド(同モル量)を添加する。
マロンアルデヒド自体は非常に不安定であるので、ビス
(ジメチルアセタール)として添加される。アセタール
(Aldrich、BP=183℃、▲n20 ▼=1.4081、d=0.99
7、可燃性液体)は酸の存在下で容易にアルデヒドに分
解する。マロンアルデヒドが十分に溶液中に混合された
後、等モル量のトリフルオロメタンスルホン酸(CF3SO3
H、Aldrich、BP=163℃、▲n20 ▼=1.327、p=
1.696、吸湿性、腐食性)をシリンジを使って反応混合
物に添加する。樹脂ケトルを水蒸気浴に4〜48時間浸
す。反応混合物の粘度は反応の進行に従って増加する。
多くの場合、ゼラチン状の混合物が得られる。溶媒の量
は5〜10%(重量)反応体溶液を得るように選択され
る。
第二法は反応中にアセタールからのマロンアルデヒドの
開放を制御するために使用した。この方法では、芳香族
ジアミン及び酸は溶媒(通常、DMSO)に溶解する。マロ
ンアルデヒドビス(ジメチルアセタール)を50mlま
での溶媒に溶かして滴下ファネル中に入れ、スラリー化
され水蒸気加熱された反応混合物中に4時間までの時間
で添加される。重合が起こるまで反応を続ける。以下の
実施例において、全ての重合体染量はこれらの方法のひ
とつで製造された。
B.精製 チオニン(I)とマロンアルデヒドから製造されるポリマ
ー(II)に関しても最も多くの研究を行なった。
従って、特に記載しない限り、以下の記述はこのチオニ
ン含有ポリマーに関するものである。
チオニンはAldrich Chemical Co.からアセテイト塩(9
4〜97%純度)として購入した。塩化物も使用できる
が、得られたポリマーはジメチルスルホキシドに溶解し
にくい。重合にチオニンアセテイトを使用した場合、反
応混合物は16時間後にゼラチン状の塊になる。このポ
リマーの興味ある性質は、(窒素下での重合反応後)研
究室雰囲気に曝した時、ゲルが急速に液化することであ
る。明らかにジメチルスルホキシドは混合物の粘度を実
質的に減少させるに充分な水を吸収する。ゲル化は部分
的に荷電ポリマーチェイン間の静電気的相互作用のため
であるから、水はこの相互作用を阻止する。生成物のフ
ィルム形成性は反応混合物の数滴をガラススライド上に
置き、溶媒をホットプレート上でゆっくり加熱して除去
することによりテストした。茶色がかった高い反射性の
フィルムが得られた。このフィルムはもろいが、ガラス
に良好に接着した。数か月間オープン(125℃まで)
中に保持したフィルムは反射性または物理的性質に著し
い損失を示さなかった。
生成部は通常の水性抽出技術によりポリマーから容易に
除去できる不純物を含んでいた。ポリマーは蒸留水中で
の沈澱により生成された。反応混合物(DMSO 中)を過
剰の蒸留水中にWaringブレンダーで撹拌しながら注入し
た。固体を吸引ろ過し、再混合し及び再びろ過した。フ
ィルターが清潔になるまでの操作を続けた。空気乾燥
後、固体は濃H2SO4に可溶であるが、DMSOには急速に再
溶解しなかった。再溶解には希釈溶液中での長時間の粉
砕が必要であった。全ての固体を再溶液後、例えば約4
〜6週間、0.2μmのポリエチレントランスバースフロウ
フィルターで溶液をろ過した。ポリマーの乾燥を避ける
ことは架橋を防止し、再溶解を容易にする。
実施例II…フィルム塗布 A.レーザー用フィルム形成 ジメチルスルホキシド中の精製した及び精製しない溶液
から巾2インチ及び長さ3インチのガラススライド上に
スピンコーチングによりフィルムを形成した。膜厚は溶
液粘度(約15ポイズ以下)及び回転速度の調節により
1ミクロンから数ミクロンの範囲で容易に変化した。全
てのスピンコーチングにHeadway Research,Inc.のモデ
ルEC101−CB15ホトレジストスピナーをした。
1ミクロン均一な膜を得るために一層粘性な液体は30
00rpmまでの回転が必要であった。フィルムを回転し
ながら赤外線ランプで乾燥した。
B.ポリマーフィルムのレーザーマーキング ガラスマイクロスコープスライド(2インチ×3インチ
×1mm)上にDMSO/ポリマー溶液の小部分を回転塗布す
ることによりレーザー作像用のサンプルを作った。粘度
5〜15ポイズのポリマー溶液は2000〜3000rp
mで約1μmの膜厚を形成した。ガラス上のフィルム
は、サンプル表面にそれぞれ33mW及び5mWまでの出力
のAr+(488nm)及びHeNe(633nm)パルスレーザ
ーを用いて書き込み感度及び読出し能力をテストした。
サンプルをコンピューター駆動のX−Yトランスレイシ
ョンテーブル上に置き、入射するレーザーパルス列(1
00μsecパルスまで可変、〜10msec間隔)の下
に400ミクロン/秒の速度で移動させて線状の像(典
型的なビット)を形成した。読出しは書き込み波長の低
減した出力(0.8mW以下)で行なった。光検出器に反射
された光の強度の減少により像を検出した。ポリマーフ
ィルム表面の反射は5〜18%であり、像領域のそれは
0〜5%であった。
幾つかのポリマーについて代表的な結果を下記第1表に
要約する: 書き込み感度は非常に再現性があった。サンプルの読出
しは100〜800μWに低減したレーザー出力の線状
ピットの再走査により実施した。光検出器で集められた
反射光からの信号は画面上に表示し且つX−Yレコーダ
ーにプリントアウトした。短いパルス幅でさえも像のな
い部分と作像されたピット部分とは良好なコントラスト
をあたえた。読出し感度もまた非常に再現性があった。
サンプルの安定性をホットステイジマイクロスコープ上
でテストした。室温で一連のピットを形成した後、加熱
速度5℃/分にて種々の温度でピットを試験した。サン
プルを250℃に加熱し、次に室温に冷却した時、ピッ
トは明瞭に見え損傷を受けなかった。熱処理による唯一
の影響は昇温した時のサンプル表面でのいくらかの物質
の昇華であった。この物質は未反応芳香族ジアミンと思
われた。しかし、250℃でこの昇華がおこった。それ
にもかかわらず、熱処理後サンプルはまだ高度な反射性
を保持していた。
実施例III…重合体染料の製造 乾燥チューブを備えた250mlのエルレンマイヤーフラ
スコ中の100mlの1−メチル−2−ピロリジノンに、
2.00gの酢酸チオニン(7.0ミリモル)、1.8
2mlのトリエチルアミン(14.0ミリモル)及び1.
40mlのセバシルクロライド(7.0ミリモル)を添加
した。溶液を72℃で4時間撹拌した。反応が進行する
に従って溶液は濃厚になった。反応溶液の少量をホット
プレート上のガラススライドに蒸発させた。薄いフィル
ムが得られた。
実施例IV…好ましい光学的ディスク構造 14インチO.D.×6−5/8インチI.D.×2mm厚の清浄な
アルミニウムディスクを、自動ディスペンサーアームを
備えたHeadway Research Model LS 510スピンコーター
上に置いた。酢酸亜鉛を含む1モル%NH4OH水溶液中に
アクリル重合体(1)を含む溶液(MAA:酢酸Znモル比2:
1)を準備した。粘度約200cpのこの溶液を0.2μm
ポリプロピレンフィルターでろ過し、〜30− (注)(1)MMA/EA/MAA…48/27/25(重量),IV〜0.850
rpmでディスク上に付着させた。ディスクの全表面をア
クリル重合体溶液で被覆した。その後、ディスクを〜40
0−1000rpmで急速に回転して過剰のアクリル重合体溶液
を除去し、均一な溶液層を残した。この400−1000rpmの
スピン工程で水及びアンモニアの多くが除去される。残
った溶媒及びアンモニアを125℃のオーブンで除去し
た。乾燥後に厚さ約4μmの均一フィルムが得られた。
アルミニウム層はその上に極薄い(1μm以下)層を被
覆できる程平滑でないので、アクリル層は平滑化層とな
る。また接着促進層としても作用する。
乾燥後、平滑化層を有するアルミニウム層をスピンコー
ターに戻す。〜30−50rpmで回転するディスク上
に、ジメチルスルホキシド中の重合体染料溶液(0.2μ
mポリプロピレンフィルターを通過させ、5〜200c
pのBrookfield粘度を有する)を付着させた。全表面を
重合体染料で被覆した。好ましい重合体染料は下記モノ
マーから製造される(共縮重合): (1)チオニン+マロンアルデヒドビス(ジメチルアセタ
ール),(Ar+レーザー官能) (2)N,N,N′,N′−テトラキス(p−アミノフェニ
ル)−p−フェニレンジアミン+マロンアルデヒドビス
(ジメチルアセタール),(Ar+レーザー官能) (3)N,N,N′,N′−テトラキス(p−アミノフェニ
ル)−p−フェニレンジアミン+ヘキサフルオロヒ酸銀
酸化マロンアルデヒドビス(ジメチルアセタール),
(ダイオードレーザー官能) (4)N,N,N′,N′−テトラキス(p−アミノフェニ
ル)−p−フェニレンジアミン+マロンアルデヒドビス
(ジメチルアセタール)+7,7,8,8−テトラシアノキノ
ンジメタン(TCNQ),(ダイオードレーザー官能)。
ディスクの回転を300〜1000rpmに増加して過剰の重合体
染料溶液を除去し、均一で平滑な溶液層を残した。回転
中の赤外線ランプでの乾燥によりジメチルスルホキドを
蒸発させた。残りの溶媒は更に100℃のオープンで加
熱して除去した。厚さ100Åから1μmの重合体染料
層が得られた。
平滑化層と重合体染料層を有するアルミニウムディスク
をスピンコーターに戻した。有機シラン溶液(0.2μm
ポリプロピレンフィルターを通過させ、〜10−100
cpのBrookfield粘度を有する)、例えば、General Elec
tricのRTV 6159,RTV 615,RTV 670,RTV 655、を〜30−5
0rpmで回転するディスク上に付着させた。ディスクの
回転を500−1500rpm)に増加させて過剰のシラ
ン溶液を除去し、平滑で均一な溶液層を得た。シランを
100℃のオーブンで硬化させた。〜500Åないし1μ
mの柔軟層が得られた。
かくして得られた平滑層、活性層及び柔軟層を有するデ
ィスクに7モル±0.5ミルのポリ(メタアクリレイ
ト)層(粘着層を伴なう)積層するか、または7ミルの
UV硬化性フィルム(粘着層を伴なう)を積層してUV
源に曝して、ダストデフォーカシング層を得た。得られ
たディスクは不使用時にはカセットに貯蔵した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−219090(JP,A) 特開 昭59−24690(JP,A) 特開 昭58−158097(JP,A) 特開 昭58−224449(JP,A)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】寸法的に安定な基体に支持された、可視ま
    たは赤外スペクトル領域で少なくとも0.046の光吸
    収能を有するフィルム形成性重合体染料の均一に平滑
    で、薄く、均質な光吸収層を備えた光学的記録素子であ
    って、前記重合体染料が芳香族ジアミンとマロンアルデ
    ヒドとの縮重合体である光学的記録素子。
  2. 【請求項2】芳香族ジアミン反応体が発色団である特許
    請求の範囲第1項に記載の光学的記録素子。
  3. 【請求項3】芳香族ジアミンがチオニンである特許請求
    の範囲第3項に記載の光学的記録素子。
  4. 【請求項4】芳香族ジアミンがN,N,N′,N′-テトラキス
    (p-アミノフェニル)−p-フエニレンジアミンである特
    許請求の範囲第3項に記載の光学的記録素子。
  5. 【請求項5】光学的記録素子が2層配列を有する特許請
    求の範囲第1項に記載の光学的記録素子。
  6. 【請求項6】光学的記録素子が3層配列を有する特許請
    求の範囲第1項に記載の光学的記録素子。
  7. 【請求項7】光吸収層と基体は、書き込みレーザービー
    ムの深度より厚く、所期の使用及び貯蔵条件下で寸法的
    に安定な層となるのに充分な厚みの重合体染料の単一層
    からなる特許請求の範囲第1項に記載の光学的記録素
    子。
  8. 【請求項8】光吸収層の反射度が可視又は赤外スペクト
    ル領域において少なくとも5%である特許請求の範囲第
    8項に記載の光学的記録素子。
  9. 【請求項9】光吸収層の反射度が可視又は赤外スペクト
    ル領域において10〜18%である特許請求の範囲第9
    項に記載の光学的記録素子。
  10. 【請求項10】光吸収物質がその中に分散させた付加的
    な着色剤を含有する特許請求の範囲第1項に記載の光学
    的記録素子。
  11. 【請求項11】付加的な着色剤が重合体染料に溶解され
    た染料である特許請求の範囲第11項に記載の光学的記
    録素子。
  12. 【請求項12】付加的な着色剤着色剤が不透明な固体で
    ある特許請求の範囲第12項に記載の光学的記録素子。
  13. 【請求項13】光吸収層の表面を酸化剤で処理して重合
    体染料の吸収能を増加させた特許請求の範囲第1項に記
    載の光学的記録素子。
  14. 【請求項14】酸化剤がAgAsFである特許請求の
    範囲第14項に記載の光学的記録素子。
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