JPH0645642A - スーパールミネッセントダイオード及びその製造方法 - Google Patents

スーパールミネッセントダイオード及びその製造方法

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JPH0645642A
JPH0645642A JP19439392A JP19439392A JPH0645642A JP H0645642 A JPH0645642 A JP H0645642A JP 19439392 A JP19439392 A JP 19439392A JP 19439392 A JP19439392 A JP 19439392A JP H0645642 A JPH0645642 A JP H0645642A
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JP
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conductivity type
diffusion
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Application number
JP19439392A
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English (en)
Inventor
Kenichi Kajiwara
建一 梶原
Satoshi Arimoto
智 有本
Etsuji Omura
悦司 大村
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Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Precision Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Precision Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10HINORGANIC LIGHT-EMITTING SEMICONDUCTOR DEVICES HAVING POTENTIAL BARRIERS
    • H10H20/00Individual inorganic light-emitting semiconductor devices having potential barriers, e.g. light-emitting diodes [LED]
    • H10H20/042Superluminescent diodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10HINORGANIC LIGHT-EMITTING SEMICONDUCTOR DEVICES HAVING POTENTIAL BARRIERS
    • H10H20/00Individual inorganic light-emitting semiconductor devices having potential barriers, e.g. light-emitting diodes [LED]
    • H10H20/01Manufacture or treatment
    • H10H20/011Manufacture or treatment of bodies, e.g. forming semiconductor layers
    • H10H20/013Manufacture or treatment of bodies, e.g. forming semiconductor layers having light-emitting regions comprising only Group III-V materials

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  • Led Devices (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高光出力動作時においてもレーザ発振が起こ
らず、安定に動作するスーパールミネッセントダイオー
ドおよびその製造方法を得ることを目的とする。 【構成】 前端面a1 から後端面b1 に至る途中で途切
れたストライプ状の励起領域c1 を設け、端面b1 側に
非励起領域d1 とd2 を設け、d2 は活性層3内に不純
物を拡散して光の吸収係数を大きくし、端面b1 側から
の実効的な光の反射を一層低減させる。 【効果】 非励起領域d2 での光の吸収係数を大きくで
きるので、従来よりも高光出力動作時にもレーザ発振が
起こりにくく、安定に動作するスーパールミネッセント
ダイオードを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はスーパールミネッセン
トダイオード(以下、SLDと称す)に関し、特に、高
光出力動作時にも安定に動作するSLDに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体レーザと発光ダイオードの
中間に位置づけられるであろうSLDが注目されてい
る。この発光デバイスは、発光ダイオードのようなブロ
ードなスペクトルの広がりを持ち、半導体レーザと同程
度の高い出力を持つ光を出射することが可能である。従
って、SLDは高出力で低コヒーレントな光を指向性よ
く取り出すことができるという利点がある。この利点を
生かして現在、航空機や船舶の時々刻々の位置情報を取
得して目的地へ導くための慣性航法装置の構成要素であ
るファイバ・ジャイロ用光源等に利用が進められてい
る。SLDの構造及び製造のポイントは、いかにレーザ
発振を抑え、自然放出光のスペクトル幅を広げ、その光
出力を高くするかにある。
【0003】図6は従来の非励起吸収型SLDの斜視図
であり、図において、1はn型GaAs基板であり、n
型AlGaAsクラッド層2は基板1上に配置され、ア
ンドープAlGaAs活性層3はn型AlGaAsクラ
ッド層2上に配置され、p型AlGaAsクラッド層4
はアンドープAlGaAs活性層3上に配置され、n型
GaAsキャップ層5はp型AlGaAsクラッド層4
上に配置されている。また、該n型GaAsキャップ層
5にはp型電極6が、上記基板1にはn型電極7がそれ
ぞれ配置されている。8は上記n型GaAsキャップ層
5から上記p型AlGaAsクラッド層4中まで達して
いる、上記アンドープAlGaAs活性層3に電流注入
領域を形成するZn拡散領域を示す。なおこのZn拡散
領域は図7に示すように前端面aに対して垂直に、かつ
前端面aの始めから素子長に沿って後端面bに至る中央
で途切れている。なお、図7は図6の平面図である。
【0004】次に動作について説明する。SLDのpn
接合に対して順方向に、つまりp型電極6に正、n型電
極7に負の電圧を印加すると、Zn拡散領域8直下の活
性層3の領域に電子と正孔が注入され、活性層3内で両
者の発光再結合が生じ、素子端面より自然放出光及び誘
導放出光が出射される。
【0005】この非励起吸収型SLDにおいて、図8は
活性層3内の励起領域cに発生する光の様子を示す図で
あり、例えば、素子内部のZn拡散領域8直下の電流注
入領域、即ち、励起領域cで生じた、後端面bに対し垂
直の方向性を持つ光c1 は垂直方向Dへ進んで行き、後
端面bで反射されて再び素子内部の励起領域cに戻った
とすると、ここで前端面aに対し垂直の方向性を持つ光
2 と合成し、増幅されて前端面aに達し、ここで再び
反射されて励起領域cに戻り、さらに干渉され増幅され
る。この反射,増幅を繰り返し、コヒーレントな光が発
生し、レーザ発振に至る。一旦、レーザ発振してしまう
と低コヒーレントな光を指向性よく取り出すことはでき
ない。このようなレーザ発振を防ぐために、ストライプ
状のZn拡散領域8を短くし、励起領域cを除く端面b
に至る非励起領域dを形成していわゆる非励起吸収型構
造としている。これは励起領域cで発生した光(端面a
で反射され励起領域cで増幅された光を含む)を非励起
領域dにおいて吸収しようとするものである。同図に示
すように後端面bに対し垂直の方向性を持つ光Aは垂直
方向Bへ進んで行き、後端面bで反射されるが、非励起
領域dにより吸収され、再び素子内部の励起領域cに戻
ることはなく、素子端面より自然放出光及び誘導放出光
が出射される。
【0006】図9(a) は図9(b) に示す共振器長l1
500μm,Zn拡散領域長l2 =250μm,Zn拡
散領域幅W=5μmの非励起吸収型SLDのスペクトル
形状を示す。
【0007】従来の非励起吸収型SLDは以上のように
構成されているので、低光出力動作時、即ち5mW時に
は図9(a) に示すようなブロードなスペクトルが得られ
るが、高光出力動作時、即ち10mW時には励起領域で
発光再結合により生じた光のエネルギー量が大きくな
り、図8の端面aで反射され、励起領域cで増幅される
度合いが大きくなるため、非励起領域において吸収され
たとしても、十分に吸収されなくなり、端面に対して垂
直の方向性を持つ光の反射,増幅が繰り返され、図9
(a) に示すようにレーザ発振してしまうという問題点が
あった。
【0008】そこで、このような問題点を解消するもの
として、特開平3−16186号公報に示されたものが
ある。これを他の従来例として図10に示す。これは図
10に示すように、p−GaAs基板21の表面にp−
Alx1Ga(1-X1)Asクラッド層22およびp−Alx2
Ga(1-X2)As活性層23と、n−Alx1Ga(1-X1)
sクラッド層24,n−Alx3Ga(1-X3)As層25を
順次エピタキシャル成長して形成し、その後、後端面か
ら奥行きほぼ1/3を基板21まで達するようエッチン
グ除去し、さらに、活性層23より禁制帯幅の大きいn
−Alx4Ga(1-X4)As層26およびn−GaAsコン
タクト層27を重ねてエピタキシャル成長し、その上面
に前端面から活性層23より短いストライプを有するU
字状のAl2 3絶縁膜28を形成した後、上下両面に
電極29,30を形成し、さらに前後両端面に低反射率
コーティング膜31および32を施したものである。
【0009】上記構成において、上下部電極29,30
にバイアス電圧を加えると、Al2 3絶縁膜28のな
いストライプ部29aに電流が注入され、この領域の活
性層23で発光が始まり、さらに多くの電流を注入する
と利得を有する状態となって誘導放出光が発生する。本
構成では活性層23とチップ後端面との間に活性層より
も禁制帯幅の大きいn−Alx4Ga(1-X4)As層26が
設けられているため、活性層23中を後面側に向かって
進行する光波は、活性層の末端から活性層より禁制帯幅
の大きい半導体層26中に放射され、該放射光はチップ
の後面で一部反射されて再び活性層中に戻ってくるが、
放射される際に広がって拡散されることとなり、活性層
中に導入する割合が極めて小さく、高光出力動作時でも
レーザ発振を抑制できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、図7に
示した従来の非励起吸収型SLDでは、高光出力動作
時、端面に対して垂直の方向性を持つ光の反射,増幅が
繰り返され、レーザ発振してしまうという問題点があっ
た。
【0011】また、図10に示す他の従来例はこの問題
点を解決するものであるが、基板21の表面にp−Al
x1Ga(1-X1)Asクラッド層22,p−Alx2Ga
(1-X2)As活性層23,n−Alx1Ga(1-X1)Asクラ
ッド層24,n−Alx3Ga(1-X3)As層25を積層し
て形成した後、後端面から奥行きほぼ1/3を基板まで
エッチング除去し、さらに、その除去部分に活性層23
より禁制帯幅の大きいn−Alx4Ga(1-X4)As層26
およびn−GaAsコンタクト層27を積層して形成し
ているため、2回のエピタキシャル工程を必要とし、製
造コストが高くなる上、再成長界面に劣化が生じやす
く、信頼性が大幅に低下するという問題点があった。
【0012】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、高光出力動作時にもレーザ発振
が起こりにくく安定に動作するSLDを提供するととも
に、該SLDをより簡易で安価にしかも信頼性高く製造
する方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係るSLD
は、基板上に配置された第1導電型のクラッド層,該第
1導電型と反対導電型の第2導電型のクラッド層及びこ
れらに挟まれたアンドープ活性層からなるダブルヘテロ
構造と、上記第2導電型クラッド層に形成された前端面
を始端として後端面に達しない長さを有するストライプ
状の第2導電型の拡散領域とを有し、該拡散領域を介し
て上記活性層内に電流を注入するものにおいて、上記電
流注入領域から所定距離だけ隔離した位置から後端面に
至るまでの範囲の少なくとも一部の領域に、活性層と上
記第1及び第2導電型のクラッド層の一部分に達する第
2あるいは第1導電型の拡散領域を有するものである。
【0014】また、この発明に係るSLDの製造方法
は、基板の表面上に第1導電型のクラッド層,アンドー
プ活性層,第2導電型のクラッド層,および第1導電型
のキャップ層を順次形成する工程、第1導電型のキャッ
プ層と第2導電型クラッド層の途中までの一部分を除去
する工程、上記除去後、残存している第1導電型キャッ
プ層中に第2導電型クラッド層に達するストライプ状の
第2導電型の拡散と、該拡散から所定距離だけ隔離した
位置から後端面に至るまでの範囲で第2導電型クラッド
層中にアンドープ活性層を通り第1導電型クラッド層に
達する第2あるいは第1導電型の拡散とを同時に行う工
程、上記拡散後、上記第1導電型のキャップ層上および
上記基板裏面上に電極を形成する工程とを有することを
特徴とするものである。
【0015】
【作用】この発明におけるSLDは、電流注入領域から
所定距離だけ隔離した位置から後端面に至るまでの範囲
の少なくとも一部の領域に、活性層と上記第1及び第2
導電型のクラッド層の一部分に達する第2あるいは第1
導電型の拡散領域を有するため、従来の非励起吸収型S
LDの非励起吸収領域の活性層の一部分に不純物拡散領
域を有することとなり、励起領域の活性層のエネルギー
ギャップより吸収領域の活性層のエネルギーギャップが
小さくなり、等価的に非励起吸収領域の吸収係数が大き
くなるため、高光出力時にも後端面からの実効的な光の
反射は十分に低減でき、高光出力時でもレーザ発振が起
こりにくく、安定に動作するSLDを得ることができ
る。
【0016】さらに、この発明の製造方法は、第1導電
型のキャップ層と第2導電型のクラッド層の途中までの
一部分を除去し、励起領域の第2導電型クラッド層に達
するストライプ状の第2導電型の拡散と、該拡散から所
定距離だけ隔離した位置から後端面に至るまでの非励起
吸収領域の範囲で第2導電型クラッド層中にアンドープ
活性層を通り第1導電型クラッド層に達する第2あるい
は第1導電型の拡散とを同時に行うため、拡散工程を増
やすことなく非励起吸収領域の拡散領域の形成が行え、
また、拡散深さの制御も容易となる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1(a) は本発明の一実施例によるSLDの断面
図、図1(b) はその斜視図、図2はその上面図である。
【0018】図において、1はn型GaAs基板であ
り、n型AlGaAsクラッド層2は基板1上に配置さ
れ、アンドープAlGaAs活性層3はn型AlGaA
sクラッド層2上に配置され、p型AlGaAsクラッ
ド層4はアンドープAlGaAs活性層3上に配置さ
れ、n型GaAsキャップ層5はp型AlGaAsクラ
ッド層4上に配置されている。また、n型GaAsキャ
ップ層5とp型AlGaAsクラッド層4の途中までの
一部分が取り除かれ、残ったn型GaAsキャップ層5
上にはp型電極6が、上記n型GaAs基板1にはn型
電極7がそれぞれ配置されている。8は上記n型GaA
sキャップ層5から上記p型AlGaAsクラッド層4
中まで達している、上記アンドープAlGaAs活性層
3に電流注入領域を形成するZn拡散領域を示す。ま
た、9は上記p型AlGaAsクラッド層4から上記ア
ンドープAlGaAs活性層3を通り、上記n型AlG
aAsクラッド層2中まで達している、上記アンドープ
AlGaAs活性層3に非励起拡散吸収領域を形成する
Zn拡散領域を示す。
【0019】次に本実施例の製造方法を図3(a) ないし
図3(d) を用いて説明する。まず、図3(a) に示すよう
に、MOCVD法あるいはMBE法等の結晶成長方法に
より、n型GaAs基板1表面上に、n型AlGaAs
クラッド層2,アンドープAlGaAs活性層3,p型
AlGaAsクラッド層4,n型GaAsキャップ層5
をそれぞれ膜厚1.5μm,0.08〜0.1μm,
1.5μm,1μm程度結晶成長させ、その後、図3
(b) に示すようにn型GaASキャップ層5の表面上に
前端面から奥行きおよそ1/2を覆うようにレジスト1
5を設け、該レジスト15をマスクとしてn型GaAs
キャップ層5およびp型AlGaAsクラッド層4の途
中までの一部分をエッチング除去する。本実施例では酒
石酸と過酸化水素水の5対1混合液をエッチャントとし
て用い、n型GaAsキャップ層5表面からおよそ1.
5μmをエッチング除去している。
【0020】次に、図3(c) に示すように、レジスト1
5を除去した後、全面にZnO膜をスパッタ等の方法で
成膜し、写真製版およびエッチング技術を用いてZnの
拡散を行うべき領域上にパターン形成し、その後、全面
にSiO2 膜17,SiN膜18を設け、これらを保護
膜として650度〜700度に加熱し、熱拡散によりZ
nを半導体層内に1.5μm程度の深さに導入する。こ
れにより、n型GaAsキャップ層5からp型AlGa
Asクラッド層4の途中まで達する幅5μm〜10μ
m,長さ200μm〜250μmのストライプ状のZn
拡散領域8を形成するとともに、該拡散領域8から所定
距離隔てた位置から後端面に至るまでの範囲内で、p型
AlGaAsクラッド層4からアンドープAlGaAs
活性層3を通りn型AlGaAsクラッド層2の途中ま
で達するZn拡散領域9を形成する。
【0021】これらの拡散領域の形成後、図3(d) に示
すようにZnO膜16およびSiO2 膜17,SiN膜
18を除去し、n型GaAsキャップ層5上にp型電極
6、基板1の裏面上にn型電極7を形成し、本素子を完
成する。
【0022】次に本実施例の動作について説明する。S
LDのpn接合に対して順方向に、つまりp型電極6に
正、n型電極7に負の電圧を印加すると、Zn拡散領域
8直下の活性層3の領域に電子と正孔が注入され、活性
層3内で両者の発光再結合が生じ、素子端面より自然放
出光及び誘導放出光が出射される。
【0023】本実施例によるSLDにおいて、図4に活
性層3内の励起領域c1 に発生する光の様子を示す。図
において、上記励起領域c1 を除く領域は電流が注入さ
れない領域、d1 ,d2 は吸収作用を有する非励起領域
である。ここで、d1 は活性層3が拡散されていない領
域であり、d2 は活性層3が拡散されている領域であ
る。
【0024】この非励起吸収領域d1 及び非励起拡散吸
収領域d2 の吸収作用により、(前)後端面に対して垂
直の方向性を持つ光E1 の反射光E2 は吸収され、反
射,増幅の繰り返しが少なくなる。この結果、高光出力
動作時においてもレーザ発振が起こらず、ブロードなス
ペクトルを得ることができる。
【0025】ここで、非励起吸収領域d1 及び非励起拡
散吸収領域d2 が励起領域c1 で発生した光を吸収する
機構について説明する。図5(a) ,図5(b) ,及び図5
(c)はそれぞれ励起領域c1 ,非励起吸収領域d1 及び
非励起拡散吸収領域d2 の活性層3のエネルギーバンド
ダイアグラムを示している。図において、EC は伝導帯
10下端のエネルギーを示し、EV は価電子帯11上端
のエネルギーを示し、EA は拡散した不純物(本実施例
ではZn)によるアクセプタレベルのエネルギーを示
す。なお、λは励起領域c1 で生じる発光再結合で生成
された光の波長であり、λ1 ,λ2 は各々非励起吸収領
域d1 及び非励起拡散吸収領域d2 で生じる光の吸収に
おいて吸収される光の波長である。
【0026】図5(a) に示すように励起領域c1 では電
流が注入されているため、伝導帯10には電子13が価
電子帯11にはホール14が蓄積される。蓄積された電
子13,ホール14は図中の斜線で示されている。励起
領域c1 における発光再結合は伝導帯10における電子
13の分布のピークから価電子帯11におけるホール1
4の分布のピーク間で生じる遷移、即ちλの波長を有す
る光の発光再結合が最も支配的で、λを中心にブロード
な波長広がりを有する発光再結合が生じる。
【0027】一方、図5(b) ,図5(c) に示すように非
励起領域d1 ,d2 では電流が注入されないため、伝導
帯10には電子13が、価電子帯11及びアクセプタレ
ベル12にはホール14がほとんどたまっていない。即
ち、価電子帯11及びアクセプタレベル12には電子1
3が詰まっており、伝導帯10には電子12はほとんど
ない。光の吸収は光によって価電子帯11及びアクセプ
タレベル12の電子13が伝導帯10に上がる現象であ
る。従って、伝導帯10に電子13が少ないほど、価電
子帯11及びアクセプタレベル12に電子13が多いほ
ど光の吸収の度合いは大きくなる。非励起領域d1 ,d
2 ではバンドギャップエネルギー、即ちd1 では伝導帯
10下端と価電子帯11上端のエネルギー差以上の、d
2 では伝導帯10下端とアクセプタレベル12上端のエ
ネルギー差以上のエネルギーの光を吸収する。励起領域
1 で発生する光のエネルギーは、伝導帯10下端と価
電子帯11上端のエネルギー差より必ず大きいので、非
励起領域d1 ,d2 では光は吸収される。
【0028】次に、この非励起領域d1 ,d2 での光の
吸収の度合いについて説明する。R.A.Smith 著の「セミ
コンダクターズ」(1959, Cambridge at the Universit
y Press)によれば、バンドギャップエネルギーEg近傍
の光子エネルギーEの光に対して、吸収係数α0 は、
【0029】
【数1】 で表わされる。従って、非励起領域d1 ,d各々の吸収
係数をα1 ,α2 とすると、
【0030】
【数2】 で表わされる。
【0031】これから、α1 <α2 であることがわか
り、即ち非励起領域d1 とd2 では、d2 の方が光の吸
収の度合いが大きいことがわかる。
【0032】このように、上記実施例では、前端面a1
から後端面b1 に至る途中で途切れたストライプを設
け、後端面b1 側に非励起領域d1 ,d2 を設け、特に
2 は活性層内に不純物を拡散し、吸収係数を大きくし
たので、端面a1 ,b1 に対し垂直の方向性を持つ光の
反射,増幅の繰り返しが少なくなり、後端面からの実効
的な反射が減少され、高光出力動作時にもレーザ発振が
起こりにくく、安定に動作するSLDを得ることができ
る。
【0033】また、本実施例では非励起領域d2 へのp
型AlGaAsクラッド層4からアンドープAlGaA
s活性層3を通りn型AlGaAsクラッド層2の途中
まで達するZnの拡散と、励起領域c1 へのn型GaA
sキャップ層5からp型AlGaAsクラッド層4の途
中まで達するストライプ状のZnの拡散とを同時に行う
ため、非励起領域d2 形成のための拡散工程を増やすこ
となく容易に形成でき、拡散の深さの制御も容易とな
り、信頼性にすぐれたものが得られる。
【0034】なお、上記実施例では固相拡散によりZn
拡散領域8,9を形成したが、これはSiNマスクを用
いた気相拡散あるいはイオンインプランテーション等の
方法により形成してもよい。
【0035】なお、上記実施例では、上記活性層拡散領
域9のp型の不純物としてZnを例にとって説明した
が、SiやSeをn型の不純物として用いてもよく、上
記実施例と同様の効果を奏する。
【0036】また、上記実施例では、上記拡散領域8の
p型の不純物としてZnを例にとって説明したが、上記
各層の導電型を反転させて上記拡散領域8にn型の不純
物としてSiやSeを用いてもよく、さらに上記活性層
拡散領域9の不純物はp型としてZnを用いてもn型不
純物としてSiやSeを用いてもよく、各層のキャリア
濃度を適当に選ぶことにより、上記実施例と同様の効果
を奏する。
【0037】
【発明の効果】以上のように、この発明によるSLDに
よれば、前端面から後端面に至る途中で途切れたストラ
イプを設け、後端面側に非励起領域を設け、その一部の
活性層内に不純物を拡散し、吸収係数を大きくしたの
で、後端面からの実効的な反射が減少され、高光出力動
作時にもレーザ発振が起こりにくく、安定に動作するS
LDを得られる効果がある。
【0038】また、この発明の製造方法によれば、非励
起領域の活性層内への拡散と、励起領域の電流注入領域
を形成するための拡散とを同時に行うため、拡散工程を
増やすことなく非励起拡散領域を容易に形成でき、拡散
深さの制御も容易となり、信頼性に優れたものが安価に
得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるSLDの断面図およ
び斜視図である。
【図2】この発明の一実施例によるSLDの上面図であ
る。
【図3】この発明の一実施例によるSLDの製造方法を
示す図である。
【図4】この発明の一実施例によるSLDの活性層内の
励起領域に発生する光の様子を説明する図である。
【図5】この発明の一実施例によるSLDの励起領域,
非励起吸収領域,及び非励起拡散吸収領域における活性
層のエネルギーバンドグラム図である。
【図6】従来の非励起吸収型SLDの構造図である。
【図7】従来の非励起吸収型SLDの上面図である。
【図8】従来の非励起吸収型SLDの活性層内の励起領
域に発生する光の様子を説明する図である。
【図9】従来の非励起吸収型SLDのスペクトル図であ
る。
【図10】他の従来のSLDの構造図である。
【符号の説明】
1 n型GaAs基板 2 n型AlGaAsクラッド層 3 アンドープAlGaAs活性層 4 p型AlGaAsクラッド層 5 n型GaAsキャップ層 6 p型電極 7 n型電極 8 Zn拡散領域 9 Zn拡散領域 10 伝導帯 11 価電子帯 12 アクセプタレベル 13 電子 14 ホール a1 前端面 b1 後端面 c1 励起領域 d1 非励起領域 d2 非励起拡散領域
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係るSLD
は、基板上に配置された第1導電型のクラッド層,該第
1導電型と反対導電型の第2導電型のクラッド層及び
これらに挟まれたアンドープ活性層からなるダブルヘテ
ロ構造と、上記第2導電型クラッド層に形成された前端
面を始端として後端面に達しない長さを有するストライ
プ状の第2導電型の拡散領域とを有し、該拡散領域を介
して上記活性層内に電流を注入するものにおいて、該拡
散領域により形成される電流注入領域から所定距離だけ
隔離した位置から後端面に至るまでの範囲の少なくとも
一部の領域に、活性層と上記第2導電型のクラッド層を
貫通し、上記第1導電型の クラッド層に達する第2ある
いは第1導電型の拡散領域を有するものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】次に本実施例の製造方法を図3(a) ないし
図3(d) を用いて説明する。まず、図3(a) に示すよう
に、MOCVD法あるいはMBE法等の結晶成長方法に
より、n型GaAs基板1表面上に、n型AlGaAs
クラッド層2,アンドープAlGaAs活性層3,p型
AlGaAsクラッド層4,n型GaAsキャップ層5
をそれぞれ膜厚1.5μm,0.08〜0.1μm,
1.5μm,1μm程度結晶成長させ、その後、図3
(b) に示すようにn型GaAキャップ層5の表面上に
前端面から奥行きおよそ1/2を覆うようにレジスト1
5を設け、該レジスト15をマスクとしてn型GaAs
キャップ層5およびp型AlGaAsクラッド層4の途
中までの一部分をエッチング除去する。本実施例では酒
石酸と過酸化水素水の5対1混合液をエッチャントとし
て用い、n型GaAsキャップ層5表面からおよそ1.
5μmをエッチング除去している。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】次に、図3(c) に示すように、レジスト1
5を除去した後、全面にZnO膜をスパッタ等の方法で
成膜し、写真製版およびエッチング技術を用いてZnの
拡散を行うべき領域上にパターン形成し、その後、全面
にSiO2 膜17,SiN膜18を設け、これらを保護
膜として650度〜700度に加熱し、熱拡散によりZ
nを半導体層内に1.5μm程度の深さに導入する。こ
れにより、n型GaAsキャップ層5からp型AlGa
Asクラッド層4の途中まで達する幅5μm〜10μ
m,長さ200μm〜250μmのストライプ状のZn
拡散領域8を形成し、同時に、該拡散領域8から所定距
離隔てた位置から後端面に至るまでの範囲内で、p型A
lGaAsクラッド層4からアンドープAlGaAs活
性層3を通りn型AlGaAsクラッド層2の途中まで
達するZn拡散領域9を形成する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】本実施例によるSLDにおいて、図4に活
性層3内の励起領域c1 に発生する光の様子を示す。図
において、上記励起領域c1 を除く領域は電流が注入さ
れない領域、d1 ,d2 は吸収作用を有する非励起領域
である。ここで、d1 は活性層3中にZnが拡散されて
いない領域であり、d2 は活性層3中にZnが拡散され
ている領域である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】ここで、非励起吸収領域d1 及び非励起拡
散吸収領域d2 が励起領域c1 で発生した光を吸収する
機構について説明する。図5(a) ,図5(b) ,及び図5
(c)はそれぞれ励起領域c1 ,非励起吸収領域d1 及び
非励起拡散吸収領域d2 の活性層3のエネルギーバンド
ダイアグラムを示している。図において、EC は伝導帯
10下端のエネルギーを示し、EV は価電子帯11上端
のエネルギーを示し、EA は拡散した不純物(本実施例
ではZn)によるアクセプタレベル12のエネルギーを
示す。なお、λは励起領域c1 で生じる発光再結合で生
成された光の波長であり、λ1 ,λ2 は各々非励起吸収
領域d1 及び非励起拡散吸収領域d2 で生じる光の吸収
において吸収される光の波長である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】一方、図5(b) ,図5(c) に示すように非
励起領域d1 ,d2 では電流が注入されないため、伝導
帯10には電子13が、価電子帯11及びアクセプタレ
ベル12にはホール14がほとんどたまっていない。即
ち、価電子帯11及びアクセプタレベル12には電子1
3が詰まっており、伝導帯10には電子1はほとんど
ない。光の吸収は光によって価電子帯11及びアクセプ
タレベル12の電子13が伝導帯10に上がる現象であ
る。従って、伝導帯10に電子13が少ないほど、価電
子帯11及びアクセプタレベル12に電子13が多いほ
ど光の吸収の度合いは大きくなる。非励起領域d1 ,d
2 ではバンドギャップエネルギー、即ちd1 では伝導帯
10下端と価電子帯11上端のエネルギー差以上の、d
2 では伝導帯10下端とアクセプタレベル12上端のエ
ネルギー差以上のエネルギーの光を吸収する。励起領域
1 で発生する光のエネルギーは、伝導帯10下端と価
電子帯11上端のエネルギー差より必ず大きいので、非
励起領域d1 ,d2 では光は吸収される。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】また、上記実施例では、上記活性層拡散領
域9のp型の不純物としてZnを例にとって説明した
が、SiやSeをn型の不純物として用いてもよく、上
記実施例と同様の効果を奏する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】また、上記実施例では、上記拡散領域8の
p型の不純物としてZnを例にとって説明したが、上記
各層の導電型を反転させて上記拡散領域8にn型の不純
物としてSiやSeを用いてもよく、さらに上記活性層
拡散領域9の不純物は、上記のようにp型としてZnを
用いても、あるいはn型不純物としてSiやSeを用い
てもよく、各層のキャリア濃度を適当に選ぶことによ
り、上記実施例と同様の効果を奏する。
フロントページの続き (72)発明者 大村 悦司 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社光・マイクロ波デバイス研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に配置された第1導電型のクラッ
    ド層,該第1導電型と反対導電型の第2導電型のクラッ
    ド層及びこれらに挟まれたアンドープ活性層からなるダ
    ブルヘテロ構造と、上記第2導電型クラッド層に形成さ
    れた前端面を始端として後端面に達しない長さを有する
    ストライプ状の第2導電型の拡散領域とを有し、該拡散
    領域を介して上記活性層内に電流を注入するスーパール
    ミネッセントダイオードにおいて、 上記電流注入領域から所定距離だけ隔離した位置から後
    端面に至るまでの範囲の少なくとも一部の領域の、上記
    活性層と上記第1及び第2導電型のクラッド層の一部分
    に形成された、第2あるいは第1導電型の拡散領域を有
    することを特徴とするスーパールミネッセントダイオー
    ド。
  2. 【請求項2】 基板の表面上に第1導電型のクラッド
    層,アンドープ活性層,第2導電型のクラッド層,およ
    び第1導電型のキャップ層を順次形成する第1の工程
    と、 上記第1導電型のキャップ層と第2導電型クラッド層の
    途中までの一部分を除去する第2の工程と、 上記除去後、残存している第1導電型キャップ層中に第
    2導電型クラッド層に達するストライプ状の第2導電型
    の拡散と、該拡散から所定距離だけ隔離した位置から後
    端面に至るまでの範囲で第2導電型クラッド層中にアン
    ドープ活性層を通り第1導電型クラッド層に達する第2
    あるいは第1導電型の拡散とを同時に行う第3の工程
    と、 上記拡散後、上記第1導電型のキャップ層上および上記
    基板裏面上に電極を形成する第4の工程とを含むことを
    特徴とするスーパールミネッセントダイオードの製造方
    法。
JP19439392A 1992-07-22 1992-07-22 スーパールミネッセントダイオード及びその製造方法 Pending JPH0645642A (ja)

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