JPH064659B2 - 新規な有機リン化合物及びその製造方法 - Google Patents

新規な有機リン化合物及びその製造方法

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JPH064659B2
JPH064659B2 JP937786A JP937786A JPH064659B2 JP H064659 B2 JPH064659 B2 JP H064659B2 JP 937786 A JP937786 A JP 937786A JP 937786 A JP937786 A JP 937786A JP H064659 B2 JPH064659 B2 JP H064659B2
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JP
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phosphorus compound
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polyester
organic phosphorus
structural formula
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敦子 植田
哲夫 松本
光治 篠木
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Nippon Ester Co Ltd
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Nippon Ester Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,新規な有機リン化合物及びその製造方法に関
するものであり,さらに詳しくは,難燃性,耐熱性に優
れたポリエステルの原料として主に使用される有機リン
化合物の合成中間体として用いたり,安定化剤や難燃剤
のような添加剤として使用しうる新規な有機リン化合物
及びその製造方法に関するものである。
(従来の技術) 従来,ポリマーの安定剤や難燃剤あるいは難燃性に優れ
た耐熱性ポリエステルの原料の合成中間体として用いら
れるリン化合物として,下記構造式(III)で示されるホ
スフィン酸が知られていた。
(発明が解決しようとする問題点) ところが,上記ホスフィン酸はビフェニレン基を有する
ために分子量が大きいうえ比較的高価な化合物であり,
ポリエステルに一定の難燃性を付与するにのに足る量を
添加すると,ポリエステルのコストアップにつながると
いう欠点があった。
従って,本発明の主たる目的は,分子量が小さく,しか
も比較的安価な原料より合成でき,ポリエステルに難燃
性を付与しうるポリエステルの添加剤又は耐熱性ポリエ
ステルになしうる有機リン化合物の合成中間体として優
れた価値を持つ,新規な有機リン化合物及びその製造方
法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは,上記の目的を達成すべく前記のごとき問
題点のないリン化合物について鋭意研究の結果,以下に
示す本発明を完成するに到った。
すなわち本発明は,(1)下記構造式(I)で示される有機リ
ン化合物,及び(2)下記構造式(II)で示されるアルコー
ルと三塩化リンとをフリーデルクラフト型の触媒の存在
下に縮合し,次いで縮合物を加水分解した後,脱水する
ことを特徴とする下記構造式(I)で示される有機リン化
合物の製造方法を要旨とするものである。
(ただし,nは1又は2の整数を表す。) 構造式(II)で示されるアルコールとしては,ベンジルア
ルコール及びβ−フェニルエチルアルコールが用いられ
る。
上記に示したようなアルコールと三塩化リンの反応機構
はあきらかではないが,次の化学方程式で示される過程
に沿って進行するものと考えられる。
(1)式で示される反応は,室温では(1)式が反応終了せず
に塩素を全部失った形にまで反応が進んでしまうので,
−80〜−40℃で反応を行うのが好ましい。(2)式の
反応の遂行のためにフリーデルクラフト型の触媒の存在
は不可欠であるが,(1)式の反応も触媒の存在によって
加速される。(2)式においても反応温度は−80〜0℃
が好ましい。フリーデルクラフト型の触媒としては塩化
亜鉛,塩化銅,塩化チタン,塩化錫,塩化アルミニウム
などが好ましく用いられる。このうち,塩化亜鉛は工業
的に最も好ましい。
ベンジルアルコール等のアルコールと三塩化リンは化学
量論の示す割合で反応させられるが,一般には三塩化リ
ンをやや過剰に用いることが好ましい。反応の終点は塩
酸の発生の終了をもって知ることができる。(2)式の反
応終了において生成した化合物を氷水中に攪拌しつつ滴
下し,水層を排出して油層のみ取り出し,加熱脱水する
ことにより目的の化合物を得ることができる。
(実施例) 次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
なお,実施例にいう有機リン化合物の収率は,収量を理
論収率で割ることにより求めたものである。
一方,本発明のリン化合物は赤外吸収スペクトル,NMR
スペクトル及び元素分析により同定した。
実施例1 攪拌機,温度計,還流冷却器及び滴下ロートを備えた四
つ口フラスコに,三塩化リン56.4g(0.41モル)を入れ
て-60℃に保冷した。一方,還流冷却器頂部には反応に
よって発生するガスを導出される装置を設置した。滴下
ロートにベンジルアルコール36.5g(0.34モル)を入
れ,このベンジルアルコールを4時間かけて滴下した。
この間,内温が-40℃以上にならないように注意した,
滴下終了後,徐々に昇温し,-30〜-20℃でさらに反応さ
せると約7時間後に塩化水素の発生が止まった。続い
て,反応器内に塩化亜鉛0.3gを添加して-15℃にて反応
させた。約20時間後に塩化水素の発生が止まったので,
-15℃にて真空処理をして残余の三塩化リンを除去し,
乳白色の液体を70g得た。ついで,この乳白色の液体70
gを,20℃に保った。450cm3の水中に攪拌下に1時間か
けて滴下し,さらに2℃で1時間,室温にて1時間反応
させたところ,水層と油層に分離した。水層を排出して
油層のみを取出した。取出した油層を200mlの三つ口フ
ラスコに入れ,一つの口に温度計,他の一つの口には減
圧で水を取り去る装置をつけ,残る口には減圧蒸留用の
毛細管をつけ,内容物を減圧下120℃で水が出なくなる
まで加熱した。このようにして生成した淡黄色の油状物
をメタノールから再結晶して白色の結晶を得た。
この白色結晶は元素分析,赤外吸収スペクトル及び13
−NMRスペクトルから,次の構造式で示されるリン化
合物であることが確認された,また,収率は75%であ
った。
すなわち,元素分析の結果はC=54.2wt%(理論値54.5w
t%),H=4.7wt%(理論値4.5wt%)であり,赤外吸収ス
ペクトルより1440cm-1にP−C結合の,2430cm-1にP−
Hの,1230cm-1にP=Oに基づく吸収が認められた。ま
13C−NMRスペクトルより46ppmに−CH2−のピー
クが,129ppm及びppm138ppmにベンゼン環の炭素のピー
クが認められた。
実施例2 ベンジルアルコールに代えてβ−フェニルエチルアルコ
ール(41.5g)を用いた以外は実施例1と同様に実験を行
ったところ,白色結晶が得られた。
この白色結晶は元素分析,赤外吸収スペクトル及び13
−NMRスペクトルから次の構造式で示されるリン化合
物であることが確認された。
また,収率は80.5%であった。
参考例1 実施例1で得られたリン化合物とp−ベンゾキノンとを
エチルセロソルブ溶媒中で90℃の温度で反応させたの
ち,,得られた反応にやや過剰の無水酢酸を反応させジ
アセテート対を得た。このリン化合物10重量部と,90重
量部のテレフタル酸とエチレングリコールから得られた
ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート及びその
低重合体90重量部とを,触媒として全酸成分1モルに対
し2×10-4モルのジメチルスズマレートを加え,280
℃,0.2mmHgで重縮合した。得られたポリエステルは融
点247℃,固有粘度0.67でポリマー中のリン原子の含有
量は8780ppmであった。
得られたポリエステルを常法に従って紡糸,延伸し,筒
編地として接炎回数を測定したところ,5.0回であり,
十分な耐炎性を有していた。
参考例2 参考例1で用いたリン化合物の代わりに構造式(III)で
示したリン化合物を用いた以外は参考例1と同様にして
ポリエステルを得た。得られたポリエステルの固有粘度
0.64でポリマー中のリン原子の含有量は6800ppmであっ
た。このポリエステルの参考例1と同様にして筒編地と
し,その接炎回数を測定したところ,3.6回であり,若
干耐炎性が不十分であった。
参考例1で用いた本発明のリン化合物の価格は,原料価
格からの参考例2で用いた構造式(III)で示したリン化
合物の価格より単位重量当りの価格としては安価であ
り,しかも同重量添加したきの耐炎性付与効果も参考例
1,2から明らかなように,本発明のリン化合物を用い
たときの方が大きい。
なお,参考例において,ポリエステルの極限粘度〔η〕
はフェノールと四塩化チタンとの等量混合物を溶媒とし
て,温度20.0℃で測定した値である。
ポリエステル中のリン原子の含有量は,ケイ光X線法に
より定量した。また,「リン含量」はポリエステルの構
成単位に対するリン原子としての重量%を示す。
また,耐炎性は常法に従って紡糸,延伸して得た糸を筒
編地にし,その1gを長さ10.0cmに丸めて10.0mm径の針
金コイル中に挿入し,45度の角度に保持して,下端から
ミクロバーナー(口径0.64mm)で点火し,火源を遠ざけ
て消火した場合は再び点火を繰り返し,全試料が燃焼し
つくすまでに要する点火回数を求め,5個の試料につい
ての点火回数(接炎回数)で表した。
(発明の効果) 本発明のリン化合物は難燃性,耐熱性に優れたポリエス
テルの原料として主に使用される有機リン化合物の合成
中間体として用いたり,安定剤,難燃剤のような添加剤
としても使用しうる新規な有機リン化合物である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造式(I)で示される有機リン化合
    物。 (ただし,nは1又は2の整数を表す。)
  2. 【請求項2】下記構造式(II)で示されるアルコールと三
    塩化リンとをフリーデルクラフト型の触媒の存在下に縮
    合し,ついで縮合物を加水分解した後,脱水することを
    特徴とする下記構造式(I)で示される有機リン化合物
    の製造方法。 (ただし,nは1又は2の整数を表す。)
JP937786A 1986-01-20 1986-01-20 新規な有機リン化合物及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH064659B2 (ja)

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JPS62167788A JPS62167788A (ja) 1987-07-24
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