JPH0646902B2 - 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム - Google Patents

農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

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JPH0646902B2
JPH0646902B2 JP2124735A JP12473590A JPH0646902B2 JP H0646902 B2 JPH0646902 B2 JP H0646902B2 JP 2124735 A JP2124735 A JP 2124735A JP 12473590 A JP12473590 A JP 12473590A JP H0646902 B2 JPH0646902 B2 JP H0646902B2
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chloride resin
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厚 大林
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三菱化成ビニル株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに関する。
更に詳しくは、屋外での展張によって引き起こされる変
色、脆化、防塵性の低下などの好ましくない劣化現象に
対して、耐久性の改良された農業用塩化ビニル系樹脂フ
ィルムに係わるものである。
「従来技術」 近年、有用植物を栽培している農家では、収益性向上を
目的として、有用植物をハウス(温室)、またはトンネ
ル内で促進栽培や抑制栽培する方法が、広く採用される
ようになった。
このハウス(温室)またはトンネルの被覆資材として
は、ポリエチレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重
合体フィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネー
トフィルム、硬質および軟質塩化ビニル系樹脂フィル
ム、ガラス等が使用されている。なかでも軟質塩化ビニ
ル系樹脂フィルムは、他の合成樹脂フィルムに比較し
て、光線透過性、保温性、機械的強度、耐久性、作業性
を総合して最もすぐれているので、広く使用されてい
る。
しかしながら、ハウスまたはトンネルの被覆資材として
使用される合成樹脂フィルムは、塩化ビニル系樹脂をも
含めて、被覆材としての使用を開始して一年も経過する
と、太陽光線、特に紫外線などにより影響をうけて外観
の劣化や、フィルムの柔軟性の低下などの経時変化をお
こす。更に、最近の改良された農業技術、特に経済性、
省力化を指向した農業技術は、被覆資材に、従来にもま
した苛酷な条件にも耐える性質を、要求するようになっ
てきている。
従って耐侯性を向上させる目的で基材の塩化ビニル系樹
脂に、有機リン酸エステル又は、有機リン酸金属塩を添
加配合し、フィルム化する技術が広く採用されている。
一方、農業用に使用される軟質塩化ビニル系樹脂フィル
ムは、展張使用される地域、場所等による影響によっ
て、使用を開始してから2年も経過すると、ハウスまた
はトンネルの外側の面の防塵性が著しく低下し、使用に
耐えられなくなる。
上記欠点を排除する方法として、農業用の塩化ビニル系
樹脂フィルムの表面を、下記のような特定の樹脂や塗料
で被覆する方法が提案されている。
(i)アクリル系樹脂を塗布する方法(特公昭46−2
9639号公報、特公昭50−28117号公報等) (ii)接着層を介してフッ素樹脂を塗布する方法(特開
昭56−86748号公報、特開昭57−8155号公
報、特開昭57−12646号公報等) (iii)フッ素樹脂とアクリル系樹脂の混合物を塗布す
る方法(特開昭63−21143号公報、特開昭46−
65161号公報、特公昭63−236号公報等) しかし(i)では、基材の可塑剤等の成形品表面へのブ
リード・アウトを防止するのに充分でなく、(ii)で
は、可塑剤等が接着層に移行する影響で、接着層を介し
てもフッ素樹脂と基材の固着一体化は、実用的に充分な
ものではなかった。
これらの改良として(iii)が提案されたが、基材とフ
ッ素樹脂混合物との界面接着が不充分である上、アクリ
ル系樹脂とフッ素樹脂とが溶解しにくいため、塗膜が不
透明になるという欠点があった。
「発明が解決しようとする課題」 本発明者らは、かかる状況にあって、屋外での展張によ
って引きおこされる変色、脆化、防塵性・防曇性の低下
などの好ましくない劣化現象が大幅に改善され、耐久性
を向上させた農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供す
ることを目的として、鋭意検討した結果、本発明を完成
するに至ったものである。
「課題を解決するための手段」 しかし、本発明の要旨とするところは、有機リン酸エス
テルまたは有機リン酸金属塩を含有する塩化ビニル系樹
脂フィルムの片面または両面に、アクリル酸或いはメタ
クリル酸のアルキルエステル類を60重量部以上含有す
る混合物を重合して得られるアクリル系樹脂〔A〕とア
クリル酸或いはメタクリル酸のアルキルエステル類60
〜95重量部、アクリル酸或いはメタクリル酸のパーフ
ルオロアルキルエステル類40〜5重量部よりなる混合
物を重合して得られる含フッ素アクリル系樹脂〔B〕の
2成分を主成分とする組成物の被膜が形成されてなるこ
とを特徴とする農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに存す
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
1.塩化ビニル系樹脂 本発明において塩化ビニル系樹脂とは、ポリ塩化ビニル
のほか、塩化ビニルが主成分を占める共重合体をいう。
塩化ビニルと共重合しうる単量体化合物としては、塩化
ビニリデン、エチレン、プロピレン、アクリロニトリ
ル、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタアクリ
ル酸、酢酸ビニル等があげられる。これら塩化ビニル系
樹脂は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重
合法等の従来公知の製造法のうち、いずれの方法によっ
て製造されたものであってもよい。
上記基体となる塩化ビニル系樹脂には、柔軟性を付与す
るために、この樹脂100重量部に対して、20〜60
重量部の可塑剤が配合される。可塑剤の配合量を上記範
囲とすることにより、目的の軟質塩化ビニル成形品に、
すぐれた柔軟性と機械的性質を付与させることができ
る。
可塑剤としては、例えば、ジ−n−オクチルフタレー
ト、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジベンジルフ
タレート、ジイソデシルフタレート、ジドデシルフタレ
ート、ジウンデシルフタレート等のフタル酸誘導体;ジ
オクチルフタレート等のイソフタル酸誘導体;ジ−n−
ブチルアジペート、ジオクチルアジペート等のアジピン
酸誘導体;ジ−n−ブチルマレート等のマレイン酸誘導
体;トリ−n−ブチルシトレート等のクエン酸誘導体;
モノブチルイタコネート等のイタコン酸誘導体;ブチル
オレエート等のオレイン酸誘導体;グリセリンモノリシ
ノレート等のリシノール酸誘導体;その他、エポキシ化
大豆油、エポキシ樹脂系可塑剤等があげられる。
本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムには、上記塩
化ビニル系樹脂に、有機リン酸エステル又は有機リン酸
金属塩が配合されている。
有機リン酸エステルとしては、トリイソプロピルフェニ
ルホスフェート、イソデシルジフェニルホスフェート、
トリクレジルホスフェート、トリス(イソプロピルフェ
ニル)ホスフェート、トリブチルホスフェート、トリエ
チルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブ
トキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェー
ト、オクチルジフェニルホスフェート、トリキシレニル
ホスフェート等があるが中でもトリクレジルホスフェー
ト、及びトリキシレニルホスフェートが特に好ましい。
上記の有機リン酸エステルは、単独さらに複合物にして
も使用できる。具体的には、有機リン酸エステルと有機
亜リン酸エステルの複合物が挙げられ、有機亜リン酸エ
ステルには、例えばジフェニルホスホネートのようなホ
スホネート系化合物も含まれる。
有機リン酸金属塩としては、一般式〔I〕又は〔II〕 (式中、Mは、亜鉛、カルシウム、バリウム、マグネシ
ウム、コバルト又はストロンチュウムを意味する。ま
た、R、RおよびRは各々、アルキル、アリー
ル、アリールアルキル、アルキルアリール又はエーテル
結合を有するアルキル基を意味する。)で示されるもの
があげられる。
、R及びRで表わされるアルキル基の例として
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、第2ブチル、第3ブチル、アミル、ネ
オペンチル、イソアミル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘ
プチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシ
ル、デシル、イソデシル、ラウリル、トリデシル、C
12〜C13混合アルキル、ステアリル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシ
ル、4−メチルシクロヘキシル基等を挙げることができ
る。
アリール基の例としては、フェニル、ナフチル基等を挙
げることができる。
アリールアルキル基の例としては、ベンジル、β−フェ
ニルエチル、α−フェニルプロピル、β−フェニルプロ
ピル基等を挙げることができる。
アルキルアリール基の例としては、トリル、キシリル、
エチルフェニル、ブチルフェニル、第3ブチルフェニ
ル、オクチルフェニル、イソオクチルフェニル、第3オ
クチルフェニル、ノニルフェニル、2,4−ジ−第3ブ
チルフェニル基等が挙げられる。
エーテル結合を有するアルキル基としては、フルフリ
ル、テトラヒドロフルフリル、5−メチルフルフリル及
びα−メチルフルフリル基、又は、メチル−、エチル
−、イソプロピル−、ブチル−、イソブチル−、ヘキシ
ル−、シクロヘキシル−、フェニルセロソルブ残基;メ
チル−、エチル−、イソプロピル−、ブチル−、イソブ
チルカルビトール残基;トリエチレングリコールモノメ
チルエーテル、−モノエチルエーテル、−モノブチルエ
ーテル残基;グリセリン1,2−ジメチルエーテル、−
モノエチルエーテル、−モノブチルエーテル残基;グリ
セリン1,2−ジメチルエーテル、−1,3−ジエチル
エーテル、−1−エチル−2−プロピルエーテル残基;
ノニルフェノキシポリエトキシエチル、ラウロキシポリ
エトキシエチル残基等が挙げられる。
又、Mで表わされる金属は、亜鉛、カルシウム及びバリ
ウムが特に好ましい。
これら有機リン酸エステル又は有機リン酸金属塩は、そ
れぞれ1種又は2種以上配合することができる。
本発明の農業用フィルムは、有機リン酸エステル及び有
機リン酸金属塩を併用するのが被膜の形成性、屋外展張
性の点から最も好ましい。
有機リン酸エステル又は有機リン酸金属塩の配合量は、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.1〜15重量
部の範囲内、好ましくは、0.2〜10重量部の範囲内で
選ばれる。配合量が0.1重量部未満では軟質塩化ビニル
系樹脂フィルムの耐侯性及び防塵性は向上しない。配合
量が15重量部より多いとフィルムの透明性が極度に劣
ってしまうので好ましくない。前記範囲内では0.2〜8
重量部の範囲であるのが特に好ましい。
また、前記塩化ビニル系樹脂には、上記可塑剤、有機リ
ン酸エステル又は有機リン酸金属塩のほかに、必要に応
じて、成形用の合成樹脂に通常配合される公知の樹脂添
加物、例えば、滑剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、酸化防止剤、安定化助剤、帯電防止剤、防曇剤、防
カビ剤、防藻剤、無機フィラー、着色剤等を配合するこ
とができる。
本発明に係るフィルムに配合しうる滑剤、熱安定剤、な
いし酸化防止剤としては、例えばポリエチレンワック
ス、ビスアマイド系化合物、流動パラフィン、有機フォ
スファイト化合物、β−ジケトン化合物、等があげられ
る。
以上の各種樹脂添加物は、それぞれ1種又は数種を組み
合わせて使用することができる。
上記各種樹脂添加物の添加量は、フィルムの性質を悪化
させない範囲、通常は基体の塩化ビニル系樹脂100重
量部に対して、10重量部以下の範囲で選ぶことができ
る。
フィルムの基体となる塩化ビニル系樹脂に、前記可塑
剤、有機リン酸エステル又は有機リン酸金属塩、更に他
の樹脂添加物を配合するには、各々必要量秤量し、リボ
ンブレンダー、バンバリーミキサー、スーパーミキサー
その他従来から知られている配合機、混合機を使用すれ
ばよい。
このようにして得られた樹脂組成物をフィルム化するに
は、それ自体公知の方法、例えば溶融押出成形法(T−
ダイ法、インフレーション法を含む)、カレンダー成形
法、溶液流延法等によればよい。
2.アクリル系樹脂〔A〕 2−1.アクリル系単量体 アクリル酸或いはメタクリル酸のアルキルエステル類と
しては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n
−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレ
ート、トリデシルアクリレート、ステアリルアクリレー
ト等のようなアクリル酸のC〜C22のアルキルエス
テル類:メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタ
クリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチル
メタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−
エチルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレー
ト、ドデシルメタクリレート、トリデシルメタクリレー
ト、ステアリルメタクリレート等のようなメタクリル酸
のC〜C22のアルキルエステル類等があげられる。
2−2.配合 アクリル系樹脂〔A〕は、2−1記載のアクリル酸或い
はメタクリル酸のアルキルエステル類を60重量部以上
含有する混合物を重合して得られる。アクリル酸或いは
メタクリル酸のアルキルエステル類がこの量より少ない
と形成被膜の耐水性が充分でない。
単量体混合物には、その他に、単量体と共重合可能な他
の単量体を配合することができる。
他の単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン
酸、イタコン酸等のα、β−エチレン性不飽和カルボン
酸類;エチレンスルホン酸のようなα、β−エチレン性
不飽和スルホン酸類;2−アクリルアミド−2−メチル
プロパン酸;α、β−エチレン性不飽和ホスホン酸類;
アクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシエチル等の水
酸基含有ビニル単量体;アクリロニトリル類;アクリル
アマイド類;アクリル酸又はメタクリル酸のグリシジル
エステル類等がある。これら単量体は、単独で用いて
も、又は2種以上の併用でもよい。
3.含フッ素アクリル系樹脂〔B〕 3−1.パーフルオロアルキル基含有アクリル系単量体 単量体 アクルル酸或はメタクリル酸のパーフルオロアルキルエ
ステル類としては、具体的には、2,2,2−トリフルオロ
エチルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタ
クリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリ
レート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレ
ート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアクリレー
ト、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルメタクリレー
ト、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエ
チルアクリレート、1−トリフルオロメチル−2,2,2−
トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5
−オクタフルオロペンチルアクリレート、2,2,3,3,4,4,
5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート、2,2,3,
3,4,4−ヘキサフルオロブチルアクリレート、2,2,3,3,
4,4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、2−パー
フルオロオクチルエチルアクリレート、2−パーフルオ
ロオクチルメタクリレート、2−パーフルオロノニルエ
チルアクリレート、2−パーフルオロノニルエチルメタ
クリレート等があげられる。中でも特に、パーフルオロ
基のフッ素の数が5以上のものが好ましい。
これらは、各々単独で用いても、2種以上の併用であっ
てもよい。
3−2.配合 含フッ素アクリル系樹脂〔B〕は、2−1記載のアクリ
ル酸或いはメタクリル酸のアルキルエステル類60〜9
5重量部含有する混合物と3−1記載のアクリル酸或い
はメタクリル酸のパーフルオロアルキルエステル類40
〜5重量部含有する混合物を重合して得られる。
アクリル酸或いはメタクリル酸のアルキルエステル類が
上記配合量より少ないと、アクリル系樹脂〔A〕との混
和性が劣り、形成被膜の透明性が充分でなく、又上記配
合量より多いと、形成被膜の防塵性、耐侯性への効果が
充分でなく好ましくない。
単量体混合物にはその他に、2−2記載の単量体と共重
合可能な他の単量体を配合することができる。
4.樹脂〔A〕及び樹脂〔B〕の重合 アクリル系樹脂〔A〕及び含フッ素アクリル系樹脂
〔B〕は、それぞれ、混合物を有機溶媒とともに重合缶
に仕込み、重合開始剤、必要に応じて分子量調節剤を加
えて、撹拌しつつ加熱重合して得られる。重合は、通常
公知の方法、例えば懸濁重合法、溶液重合法などが採用
される。
重合に用いる有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミ
ルアルコール、イソアミルアルコール、tert−アミルア
ルコール、n−ヘキシルアルコール、シクロヘキサノー
ル等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸
エステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチル−
n−プロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチ
ルケトン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、ジ−n−
プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジ−n−アミ
ルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;テトラヒド
ロフラン等があり、これらは1種もしくは2種以上混合
して使用することができる。使用しうる重合開始剤とし
ては、α、α−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイ
ルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の
ラジカル生成触媒があげられ、分子量調節剤としてはブ
チルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、tert−
ドデシルメルカプタン、β−メルカプトエタノール等が
あげられる。
5.被膜 5−1.被膜の重合 アクリル系樹脂〔A〕と含フッ素アクリル系樹脂〔B〕
との配合割合は、固形分重量比で前者40〜99対後者
60〜1(両者の合計量を100とする。)の割合がよ
く、特に好ましいのは、50〜98対50〜2である。
前者の配合割合がこれより多い場合には、形成被膜の防
塵性、耐侯性を充分改良することができないので好まし
くない。又、逆に前者の配合割合がこれより少ない場合
には、形成被膜の可透性が充分でない上コスト高とな
り、コスト上昇に比べて得られる効果が大きくなく好ま
しくない。
上記被膜組成物には、これら成分の他に、補助的な成
分、例えば酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、帯電防止剤、顔料、染料、防カビ剤、防藻剤、発泡
剤、滑剤等配合することができ、有機溶媒に分散及び/
又は溶解して用いることができる。
有機溶媒としては、例えば脂肪族炭化水素としてヘプタ
ン、シクロヘキサン等;芳香族炭化水素としてベンゼ
ン、トルエン、キシレン等;アルコール類としてメタノ
ール、エタノール、イソプロピルアルコール、ポリオキ
シエチレングリコール等;ハロゲン化炭化水素としてク
ロロホルム、四塩化炭化水素、クロルベンゼン等;ケト
ン類としてアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン等;エステル類としてメチルアセテート、
アリルアセテート、エチルステアレート等;アミン類と
してトリメチルアミン、ジフェニルアミン、ヘキサメチ
レンジアミン等;その他ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジエ
チレンジチオグリコール、ジアセトンアルコール、ベン
ゾニトリル、ジメチルスルホキサイド等があり、これは
単独もしくは2種以上の併用で使うことができる。
5−2.被膜形成 塩化ビニル系樹脂フィルム表面に被膜を形成するには、
成形品の形状に応じて公知の各種方法が適用される。
例えば、溶液状態で被膜を形成する場合は、ドクターブ
レードコート法、グラビアロールコート法、エヤナイフ
コート法、リバースロールコート法、デイプコート法、
カーテンロールコート法、スプレイコート法、ロッドコ
ート法等の塗布方法が用いられる。
また、溶液状態とせず5−1記載の被膜組成物を単独の
被膜として形成する場合は、共押出し法、押出しコーテ
イング法、押出しラミネート法、ラミネート法が用いら
れる。被膜形成法として、塗布方式を用いた場合の溶剤
の乾燥方法としては、例えば自然乾燥法、熱風乾燥法、
赤外線乾燥法、遠赤外線乾燥法等があるが、乾燥速度、
安全性を勘案すれば熱風乾燥法が有利である。この場合
の温度条件は50〜150℃の範囲とし、時間は10秒
〜15分の間で選ぶのがよい。
本発明において、基体フィルムの表面に形成させる被膜
の厚さは、基体フィルムの厚さの1/10以下であるの
が好ましい。被膜の厚さが基体フィルムの1/10より
大であると、基体フィルムと被膜とでは屈曲性に差があ
るため、被膜が基体フィルムから剥離する等の現象がお
こりやすく、また、被膜に亀裂が生じて基体フィルムの
強度を低下させるという現象が生起し、好ましくない。
なお、上記被膜組成物を塗布する前に、軟質塩化ビニル
系樹脂フィルムの表面を予め、アルコールまたは水で洗
浄したり、プラズマ放電処理、あるいはコロナ放電処理
したり、他の塗料あるいはプライマーを下塗りする等の
前処理を施しておいてもよい。
本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを実際
に農業用に使用するにあたっては、被膜が片面のみに形
成されているときは、この被膜の設けられた側を、ハウ
スまたはトンネルの外側となるようにして使用する。
「実施例」 以下、本発明を実施例にもとづいて詳細に説明するが、
本発明はその要旨を超えない限り、以下の例に限定され
るものではない。
実施例1〜5、比較例1〜5 I.基体フィルムの調製 ポリ塩化ビニル(P=1400) 100重量部 ジオクチルフタレート 50 〃 エポキシ化大豆油 3 〃 バリウム−亜鉛系複合液状安定剤 1.5 〃 ステアリン酸バリウム 0.2 〃 ステアリン酸亜鉛 0.4 〃 ソルビタンラウレート 1.5 〃 2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン 0.5 〃 よりなる樹脂組成物を準備し、第2表に示した種類及び
量の有機リン酸エステル又は有機リン酸金属塩を配合し
た。
各配合物を、スーパーミミサーで10分間攪拌混合した
のち、180℃に加温したミルロール上で混練し、厚さ
0.15mmの基体フィルムを調製した。
II.アクリル系樹脂〔A〕の調製 温度計、攪拌機、還流冷却器および原材料添加用ノズル
を備えた反応器に、メチルエチルケトン70重量部、ト
ルエン30重量部、過酸化ベンゾイル1.0重量部及び第
1表に示した各単量体の混合物100重量部を仕込み、
窒素ガス気流中で攪拌しつつ、80℃で3時間更に過酸
化ベンゾイルを0.5重量部添加して反応を約3時間、同
温度で継続してアクリル系樹脂である樹脂a〜cを得
た。
III.含フッ素アクリル系樹脂〔B〕の調製 IIと同様の反応器に、メチルエチルケトン70重量部、
トルエン30重量部、過酸化ベンゾイル1.0重量部及び
第1表に示した各単量体の混合物100重量部を仕込
み、窒素ガス気流中で攪拌しつつ、80℃で3時間更に
過酸化ベンゾイルを0.5重量部添加して反応を約3時
間、同温度で継続して含フッ素アクリル樹脂である樹脂
d〜fを得た。
IV.被膜の形成 第2表に示した種類及び量のアクリル系樹脂〔A〕と含
フッ素アクリル系樹脂〔B〕を配合し、これに固形分が
20重量%となるようにメチルエチルケトンを加え、被
膜組成物を得た。
前記の方法で調製した基体フィルムの片面に、上記被膜
組成物を、♯5バーコーターを用いて、各々塗布した。
塗布したフィルムを130℃のオーブン中にて1分間保
持しえ、溶剤を揮散させた。得られた各フィルムの被膜
の量は約3g/m2であった。
V.フィルムの評価 以下の方法においてフィルムの性能を評価し、その結果
を第2表に示す。
初期外観 フィルム外観を肉眼で観察した。この評価基準は、次の
とおりである。
◎・・無色で、透明性に優れるもの。
○・・やや白色を呈するが、透明性を有するもの。
△・・白色を呈し、半透明であるもの。
×・・白濁し、失透しているもの。
被膜の柔軟性 各フィルムを、幅5cm、長さ15cmに切断し、長さ方向
に対して直角の方向に、2cmの間隔で交互に折り返し
た。この状態で、上から2Kgの荷重をかけ、15℃に保
持した恒温槽内に24時間放置した。ついで、荷重をと
り、フィルムの折り目をのばして、被膜の外観を肉眼で
観察した。結果を、第2表に示す。この試験での評価基
準は、次のとおりである。
◎・・折り目部分の被膜に変化が全く認められないも
の。
△・・折り目部分の被膜に、クラックが認められるも
の。
×・・折り目部分の被膜に、クラックが著しく認められ
るもの。
屋外展張試験 10種のフィルムを、三重県一志郡の試験圃場に設置し
た屋根型ハウス(間口3m、奥行き5m、棟高1.5m、
屋根勾配30度)に、被膜を設けた面をハウスの外側に
して被覆し、昭和63年4月から平成2年3月までの2
年間展張試験を行った。
展張したフィルムについて、以下の方法により、フィル
ムの外観試験、フィルムの伸度保持率を測定し、展張試
験中のフィルムについて、防塵性を評価した。
フィルムの外観・・外観を肉眼で観察したもの。
評価基準は、次のとおりである。
◎・・変色等の外観変化が認められないもの。
○・・わずかな変色等の外観変化が一部認められるも
の。
△・・変色等の外観変化がかなり認められるもの。
×・・全面に変色が認められるもの。
フィルムの伸度保持率・・次式により算出した値を意味
する。
防塵性・・次式により算出した値を意味する。
*波長555mμにおける直光線透過率(日立製作所
製、EPS−2U型使用) 測定結果の表示は、次のとおりとした。
◎・・展張後の光線透過率が展張前の90%以上のも
の。
○・・展張後の光線透過率が展張前の70〜89%の範
囲のもの △・・展張後の光線透過率が展張前の50〜69%の範
囲のもの。
×・・展張後の光線透過率が展張前の50%未満のも
の。
「発明の効果」 以上、実施例からも明らかなように本発明は、次のよう
な効果を奏し、その農業上の利用価値は、極めて大であ
る。
(1)本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、屋外に長期間、展張されても、変色や、物性の低
下、防塵性の低下の度合いが少なく、長期間の使用に耐
える。
(2)本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、基体フィルムとその表面に形成された特定のアクリ
ル系樹脂被膜組成物に由来する被膜との密着性に富むこ
とから、被膜は剥離しにくく、長期間の使用に耐える。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機リン酸エステルまたは有機リン酸金属
    塩を含有する塩化ビニル系樹脂フィルムの片面または両
    面に、アクリル酸或いはメタクルル酸のアルキルエステ
    ル類を60重量部以上含有する混合物を重合して得られ
    るアクリル系樹脂〔A〕とアクリル酸或いはメタクリル
    酸のアルキルエステル類60〜95重量部、アクリル酸
    或いはメタクリル酸のパーフルオロアルキルエステル類
    40〜5重量部よりなる混合物を重合して得られる含フ
    ッ素アクリル系樹脂〔B〕の2成分を主成分とする組成
    物の被膜が形成されてなる農業用塩化ビニル系樹脂フィ
    ルム。
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