JPH0647002B2 - 脱臭剤、脱臭性複合材料、脱臭性樹脂組成物、脱臭性樹脂成形品及び脱臭性発泡体 - Google Patents

脱臭剤、脱臭性複合材料、脱臭性樹脂組成物、脱臭性樹脂成形品及び脱臭性発泡体

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JPH0647002B2
JPH0647002B2 JP63172181A JP17218188A JPH0647002B2 JP H0647002 B2 JPH0647002 B2 JP H0647002B2 JP 63172181 A JP63172181 A JP 63172181A JP 17218188 A JP17218188 A JP 17218188A JP H0647002 B2 JPH0647002 B2 JP H0647002B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は脱臭剤、脱臭性複合材料、脱臭性樹脂組成物及
び脱臭性樹脂成形品に関し、更に詳しくは、脱臭性に優
れた脱臭剤、これから誘導される脱臭性複合材料、脱臭
性樹脂組成物、脱臭性樹脂成形品及び脱臭性発泡体に関
する。
(従来の技術) 従来、アンモニアやアミン等の塩基性悪臭の除去剤とし
てクエン酸、シュウ酸等の脂肪族ポリカルボン酸あるい
はその塩が有効であることが知られており(特開昭61
−137565、特開昭61−154673)、また、
これらの化合物を熱可塑性樹脂に配合して脱臭性樹脂組
成物を得ることが報告されている(特開昭61−209
662)。しかし、これらの脂肪族ポリカルボン酸及び
これを配合した脱臭性樹脂組成物は、塩基性悪臭成分以
外の悪臭成分に対する脱臭性が十分でないという問題が
ある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意研究の結果、鎖
式又は脂環式のカルボン酸の無水物を使用することによ
り、塩基性悪臭のみならず、硫化水素の脱臭性にも優れ
た脱臭剤が得られ、それを熱可塑性樹脂に配合すること
により脱臭性に優れた脱臭性樹脂組成物が得られること
を見出し、この知見に基いて本発明を完成するに至っ
た。
(課題を解決するための手段) かくして本発明によれば、鎖式又は脂環式のカルボン酸
の無水物を有効成分とする脱臭剤、この脱臭剤を基材に
含有させて成る脱臭性複合材料、熱可塑性樹脂に上記脱
臭剤を配合して成る脱臭性樹脂組成物並びにこの組成物
を加工して成る脱臭性樹脂成形品及び脱臭性発泡体が提
供される。
本発明において使用される鎖式又は脂環式のカルボン酸
の無水物は、鎖式もしくは脂環式のモノカルボン酸もし
くはポリカルボン酸から誘導される酸無水物又はこれと
同等の構造を有する化合物であればよく、その合成方法
によって限定されない。
鎖式モノカルボン酸から誘導される酸無水物の具体例と
しては、無水酪酸、無水プロピオン酸、無水ラウリン酸
などを、脂環式モノカルボン酸から誘導される酸無水物
の具体例としては、シクロヘキサンカルボン酸無水物な
どを、鎖式ポリカルボン酸から誘導される酸無水物の具
体例としては、無水コハク酸、無水メチルコハク酸、無
水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無
水イタコン酸、例えば無水ポリアクリル酸などの酸無水
物架橋を有するアクリル酸系重合体などを、脂環式ポリ
カルボン酸から誘導される酸無水物の具体例としては、
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−メチ
ル−Δ−テトラヒドロ無水フタル酸などを挙げること
ができるが、これらに限定されるものではない。
また、鎖式又は脂環式ポリカルボン酸から誘導される酸
無水物と同等の構造を有する化合物としては、α,β−
不飽和ジカルボン酸無水物とオレフィン類とのディール
スアルダー反応型付加反応生成物及びその誘導体を例示
することができる。
本発明において使用される酸無水物架橋を有するアクリ
ル酸系重合体は、アクリル酸系重合体の同一分子内又は
異なる分子間において、酸無水物基構造を形成したもの
であればよく、例えば二つのカルボキシル基間で加熱脱
水反応を行なわせることにより得ることができるが、合
成法により限定されない。
本発明においてアクリル酸系重合体とは、α,β−不飽
和カルボン酸の単独重合体又はα,β−不飽和カルボン
酸とこれと共重合可能なモノマーとの共重合体をいう。
α,β−不飽和カルボン酸の具体例としては、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン
酸などを挙げることができるが、これらに限定されな
い。α,β−不飽和カルボン酸と共重合可能なモノマー
は特に限定されないが、具体例として、例えばメタクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、
アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル
酸エステル酸;例えばスチレン、α−メチルスチレンな
どの芳香族モノオレフィン類;例えばアクリロニトリ
ル,メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル類;例え
ば酢酸ビニル,カプロン酸ビニルなどのカルボン酸ビニ
ル類;例えばブタジエン,イソプレンなどの脂肪族ジオ
レフィン類;例えばアクリルアミド,N−メチロールア
クリルアミドなどの不飽和酸アミド類を挙げることがで
きる。
本発明において使用されるアクリル酸系重合体を得る方
法は特に限定されるものではなく、例えば乳化重合、溶
液重合等の公知の重合法が適用できる。
本発明において使用される酸無水物架橋を有するアクリ
ル酸系重合体に含まれる酸無水物基の量は、特に限定さ
れないが、通常アクリル酸系重合体を構成する全モノマ
ー単位のうち1モル%以上、好ましくは5モル%以上で
ある。この量が過度に少ないときは、熱可塑性樹脂に対
する脱臭剤の配合量が多くなりすぎ熱可塑性樹脂成形品
の形状等に問題を生じる。
本発明において使用されるアクリル酸系重合体の分子量
は、特に限定されないが通常、500〜500,00
0、好ましくは1,000〜300,000である。
本発明において使用されるα,β−不飽和ジカルボン酸
無水物とオレフィン類とのディールス−アルダー反応型
付加反応生成物の例としては、α,β−不飽和ジカルボ
ン酸無水物とジオレフィン類とのディールス−アルダー
反応の生成物、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物とオ
レフィン類とのエン付加反応の生成物(このエン付加反
応については、井本稔編集「講座有機反応機構」第5巻
『付加反応』(井本稔、戸倉仁一郎共著)、東京化学同
人社発行の308〜316頁に記載されている。)が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
前記ディールス−アルダー反応型付加反応において使用
されるα,β−不飽和ジカルボン酸無水物の具体例とし
ては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコ
ン酸などが挙げられる。中でも反応性、経済性などの点
から無水マレイン酸が好ましい。
前記ディールス−アルダー反応型付加反応において使用
される、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物とディール
ス−アルダー反応をするジオレフィン類は、特に限定さ
れるものではなく、その具体例としては、ブタジエン、
イソプレン、ピペリレンなどの如き鎖状共役ジオレフィ
ン類;1,3,5−ヘキサトリエンなどの如き脂肪族ト
リエン類;シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサ
ジエン、シクロオクタテトラエンなどの如き環状共役多
不飽和オレフィン類;スチレン、インデン、ナフタレン
などの如き芳香族化合物などを挙げることができる。こ
の他のジオレフィン類としては、エム・シー・クレッツ
ェルら、「オーガニック リアクションズ」第4巻第1
〜60頁(ジョン ウイリー アンド サンズ社)に記
載されている化合物を挙げることができる。
前記ディールス・アルダー反応型付加反応において使用
される。α,β−不飽和ジカルボン酸無水物とエン付加
反応をするオレフィン類は、特に限定されるものではな
いが、プロピレン、イソブテン、1−ブテン、2−ブテ
ン、1−ペンテン、2−ペンテン、2−メチル−1−ブ
テン、2−メチル−2−ブテン、1−ヘキセン、2,
2,4−トリメチル−1−ペンテン、2,2,4−トリ
メチル−2−ペンテン、1−デセン、1−オクタデセ
ン、低級モノオレフィン(例えば、エチレンやプロピレ
ンなど)をチーグラー触媒などを用いて重合して得られ
る各種のα−オレフィン類などの如き鎖状モノオレフィ
ン類;シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテ
ンなどの如き環状モノオレフィン類;1,4−ペンタジ
エン、1,4−シクロヘキサジエンなどの如き鎖状もし
くは環状の非共役ジオレフィン類;オレイン酸などの如
き高級不飽和脂肪酸類などを挙げることができる。
また、これらの化合物の一つ以上の水素原子が、例えば
アルキル基、フェニル基などで置換されていてもよい。
本発明において使用されるα,β−不飽和ジカルボン酸
無水物とオレフィン類とのディールス−アルダー反応型
付加反応生成物の誘導体とは、その合成法を規定するも
のではなく、α,β−不飽和ジカルボン酸無水物とオレ
フィン類とのディールス−アルダー反応型付加反応生成
物から公知の反応によって誘導される構造を有するもの
であればよい。具体例としては、α,β−不飽和ジカル
ボン酸無水物とオレフィン類とのディールス−アルダー
反応型付加反応生成物の水素添加物を挙げることができ
る。
本発明の脱臭剤は、鎖式又は脂環式のカルボン酸の無水
物をただ一種類のみでなく、二種以上を併わせ含有する
ものであることができる。
又、本発明の脱臭剤は、その効果を損なわない範囲であ
れば、必要に応じて、既存の脱臭剤、殺菌剤、防カビ剤
等を併せ含有したり、更には顔料、着色剤、安定剤、酸
化防止剤等の如き各種添加剤をも含有することができ
る。
本発明の脱臭剤は、種々の形態で、例えば、溶液、粉
末、錠剤等の形態で単独で用いることができるほか、各
種基材に含有させて脱臭性複合材料とすることができ
る。
本発明の脱臭性複合材料において用いられる基材は、本
発明の脱臭剤を含浸、塗布、担持などの方法により含有
させることができるものであれば特に限定されず、その
具体例として、紙、布、発泡シート、パルプ、繊維、活
性炭、アルミナ、シリカゲル、ゼオライト、クレー、ベ
ントナイト、ケイソウ土、酸性白土等が挙げられる。基
材の形状も特に限定されず、粉末状、粒状、繊維状、シ
ート状等を例示することができる。
本発明の脱臭性複合材料において、基材に含有させる脱
臭剤の量は、目的に応じて異なるが、通常は基材に対し
て0.1〜30重量%、好ましくは1〜20重量%であ
る。使用量が過度に少ないと機能が不十分である場合が
あり、逆に過度に多いと経済性に劣る場合がある。
本発明の脱臭剤を熱可塑性樹脂に配合することにより脱
臭性樹脂組成物が得られ、このものは脱臭性樹脂成形品
の原料として有用である。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂は、フィルム、シー
ト、繊維、発泡体、その他の各種成形体等に成形しうる
ものであればいずれでもよく、その具体例として、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン等の如きポ
リオレフィン類;ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の
如きポリビニル化合物;スチレン−イソプレンブロック
共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体等の
如き芳香続ビニル化合物−共役ジエン系単量体のブロッ
ク共重合体;セルロースジアセテート等の如きセルロー
スエステル類;再生セルロース;ポリエステル類;ポリ
アミド;フッ素樹脂等が挙げられる。
さらに、後述する発泡可能な熱可塑性樹脂としては、例
えば、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合
体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポリビニ
ルアルコール、ポリアミド、セルロース等を例示するこ
とができるがこれらに限定されるものではない。
本発明における鎖式又は脂環式カルボン酸の無水物を有
効成分とする脱臭剤の熱可塑性樹脂に対する配合量は、
目的に応じて異なるが、通常は樹脂成分に対し0.1〜
30重量%、好ましくは1.0〜20重量%である。使
用量が過度に少ないと脱臭機能が不十分である場合があ
る。
本発明において、鎖式又は脂環式カルボン酸の無水物を
有効成分とする脱臭剤の熱可塑性樹脂への配合方法は特
に限定されるものではなく、例えば脱臭剤の全部を一度
に熱可塑性樹脂に配合してもよく、又、熱可塑性樹脂に
脱臭剤の一部を配合したのち残りの部分を加えてもよ
い。あるいは、熱可塑性樹脂の一部に脱臭剤を配合し、
熱可塑性樹脂の残部をこれに配合して本発明の脱臭性樹
脂組成物とすることも可能である。又、本発明の脱臭剤
を活性炭等の如き無機基材に担持させたものは、熱可塑
性樹脂への分散性がよいので配合に適している。
本発明においては、脱臭性樹脂組成物は、その機能を阻
害しない範囲であれば、必要に応じて、既存の脱臭剤、
殺菌剤、防カビ剤等と併用したり、それに安定剤、滑
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加工助剤、発泡剤、顔
料、難燃剤、耐衝撃助剤等の如き各種添加剤をも含有す
ることができる。
かくして得られる本発明の脱臭性樹脂組成物は、押出成
形、圧縮成形、カレンダー成形、中空成形、射出成形、
熱成形、積層成形、回転成形等の如き通常の樹脂加工法
により、フィルム、シートをはじめとする各種成形品に
加工することができる。又、本発明の脱臭性樹脂組成物
は、単独で、あるいは他の繊維原料と併用して繊維とす
ることもできる。得られたフィルムおよびシートはニー
ドルパンチ等で微細な孔をあけて、通気性を持たせた
り、布、不織布、紙等を被覆したり、他の樹脂フィルム
にラミネートすることも可能である。又、繊維の場合に
は布あるいはネット状に織ったりすることができる。
さらに、熱可塑性樹脂として発泡性熱可塑性樹脂を用い
たときには、得られる脱臭性樹脂組成物を発泡成形して
脱臭性発泡体とすることができる。
本発明において脱臭性発泡体の成形方法は、特に限定さ
れるものではなく、例えば、脱臭剤の全量を発泡性熱可
塑性樹脂と予め混合したのち、常法により発泡成形する
方法を挙げることができるが、また、脱臭剤の一部を予
め発泡性熱可塑性樹脂と混合して発泡成形したのち、残
りの脱臭剤を含浸により発泡体に含有させることも可能
である。
本発明の脱臭性樹脂組成物からの発泡体の製造は樹脂の
発泡時に発生するアンモニア、アミン等の悪臭を著しく
低減させることができ、しかも高発泡倍率の発泡体が得
られるという利点を有する。
(発明の効果) かくして本発明によれば、従来技術に比較して脱臭性に
優れた脱臭剤を得ることができる。この脱臭剤は単独で
用いられ、また各種基材に含有させて脱臭性複合材料と
して用いられる。本発明の脱臭剤を熱可塑性樹脂に配合
することにより脱臭性及び熱安定性に優れた脱臭性樹脂
組成物を得ることができる。この脱臭性樹脂組成物は脱
臭、消臭等の機能を有するフィルム、シート、繊維、発
泡体、その他各種のプラスチック成形体等の原料として
有用であり、得られる各種成形品は、衣料、寝具、家
具、壁紙、食品容器、包装材、フィルターをはじめとす
る種々の用品の材料として有用である。
(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
なお、実施例、比較例及び参考例中の部及び%は特に断
りのないかぎり重量基準である。
なお、本実施例において、脱臭試験は下記のように行な
った。
(アンモニア脱臭試験) 各試料の所定量を内容量150mlの王冠付きガラス製ア
ンプルに入れ密栓する。次に所定濃度のアンモニアを含
む空気でアンプル内を置換したのち、所定時間後に、ア
ンプル内のアンモニアの量をガスクロマトグラフィーで
測定する。
(硫化水素脱臭試験) 各試料の所定量を内容量3のシリコンゴム栓付き臭袋
中に入れ、次に所定濃度の硫化水素を含む空気1を注
入したのち、所定時間後に臭袋内の硫化水素の量を北川
式ガス検知管で測定する。
参考例1 500mlセパラブルフラスコ中にアクリル酸100g、
水300gを仕込み、窒素雰囲気下で過硫酸アンモニウ
ム0.1gを加え、30℃で10時間重合して分子量約
6,000のポリアクリル酸を得た。このポリアクリル
酸を熱風循環式オーブン中、窒素雰囲気下120℃で4
時間加熱して、無水ポリアクリル酸(1)を得た。なお、
このものの赤外線吸収スペクトルにおける酸無水物基に
特徴的な1780cm-1の吸収の強さからカルボキシル基
の約40%が酸無水物基に変化していることが分った。
実施例1 第1表に示した各脱臭剤1gについてアンモニア脱臭試
験(濃度100,000ppm)及び硫化水素脱臭試験
(濃度100ppm)を行なった。結果を第1表に示す。
この結果から、本発明の脱臭剤が塩基性臭気及び硫化水
素の脱臭性能に優れていることが分る。
参考例2 第2表に示す各種のα−オレフィンと、これと等モル量
の無水マレイン酸とを、オートクレーブ中に仕込み、重
合防止剤の存在下、200℃で15時間付加反応を行な
ったのち、未反応のα−オレフィンを減圧下に除去し
て、第2表に示すα,β−不飽和ジカルボン酸無水物と
各種α−オレフィンとのエン付加反応生成物I〜VIを脱
臭剤成分として得た。
参考例3 耐圧オートクレーブ中に無水マレイン酸68.6部とト
ルエン70部を仕込み、55℃で溶融させたのちハイド
ロキノン0.162部を添加し、次いでトランス−1,
3−ペンタジエン40%、シス−1,3−ペンタジエン
20%、ペンタン類の合計40%とからなる粗製トラン
ス−1,3−ペンタジエン130.9部(無水マレイン
酸1モル当りトランス−1,3−ペンタジエン1.1モ
ルに相当)を50℃で6時間にわたり連続添加し、その
後60℃に昇温し3時間反応を行なった。反応終了後、
90℃で常圧蒸溜することにより揮発性成分を除去し、
ディールス−アルダー反応生成物として3−メチルテト
ラヒドロ無水フタル酸(融点61℃)を収率99%で得
た。
実施例2 第2表に示した各種脱臭剤成分、参考例3で得た3−メ
チルテトラヒドロ無水フタル酸、クエン酸及びリンゴ酸
を試料として、実施例1と同様にアンモニア脱臭試験及
びトリメチルアミン脱臭試験(トリメチルアミン濃度1
0,000ppm)を行なったところ、24時間後にはい
ずれの試料についてもアンモニア及びトリメチルアミン
は完全に脱臭されていた。また、同様に調製した試料に
ついて硫化水素脱臭試験(濃度100ppm,放置24時
間)を行なった結果を第3表に示す。
この結果から本発明の脱臭剤が、塩基性臭気及び硫化水
素の脱臭性能に優れていることが分る。
実施例3 第4表に示す熱可塑性樹脂100部と同表に示す脱臭性
成分とを、ヘンシェルミキサーで混合して脱臭性樹脂組
成物を得た。得られた樹脂組成物をシリンダー内径65
mm、スクリュー圧縮比5.0の押出機を用いてT型ダイ
スからシートとして押出し、このシートに2軸延伸をか
けて厚さ0.1mmのフィルム(1)〜(10)を得た。
実施例4 第4表に示したフィルム(1)〜(10)から長さ250mm×
幅150mmの試料を調製し、アンモニア脱臭試験及び硫
化水素脱臭試験を行なった結果を第5表に示す。なお、
この試験においてはアンモニア濃度は5,000ppm、
硫化水素の濃度は50ppmとした。
この結果から、本発明の脱臭性樹脂成形品が、塩基性臭
気及び硫化水素の脱臭性に優れていることが分る。
実施例5 第6表に示す熱可塑性樹脂100部と同表に示す脱臭性
成分とから実施例3と同様にして厚さ0.1mmのフィル
ム(11)〜(19)を得た。
実施例6 第6表に示したフィルム(11)〜(19)について実施例4と
同様にアンモニア脱臭試験及び硫化水素脱臭試験を行な
った結果を第7表に示す。
実施例7 塩化ビニル樹脂(日本ゼオン(株)製、ゼオン43A)1
00部に対し安定剤(旭電化工業(株)製Ba-Zn系塩ビ用
安定剤、MARK AC-173)3部、ドデセニル無水コハク酸
4部、可塑剤(ジオクチルフタレート)60部を加え、
らいかい機で10分間混合しペーストゾルを得た。この
ゾルをガラス板上にバーコーターで塗布したのち、オー
ブン中、190℃で2分間処理して、厚さ450μmの
ポリ塩化ビニルフィルム(20)を得た。得られたフィルム
(20)は無色透明であった。
実施例8 ドデセニル無水コハク酸に代えて、エン付加反応生成物
IVを用いる外は、実施例7と同様にして、厚さ450μ
mのフィルム(21)を得た。得られたフィルム(21)は無色
透明であった。
比較例1 ドデセニル無水コハク酸に代えてトリメリット酸を用い
る外は、実施例7と同様にして、厚さ450μmのフィ
ルム(22)を得た。得られたフィルム(22)は茶色に着色
し、不透明であった。
比較例2 ドデセニル無水コハク酸に代えて、硫酸第一鉄、クエン
酸、およびクエン酸ナトリウムの混合物(混合率=8
0:15:5)を用いる外は、実施例7と同様にして、
厚さ450μmのフィルム(23)を得た。得られたフィル
ム(23)は茶色に着色し、多数の気泡を有し不均一であっ
た。
実施例9(脱臭試験) 実施例4と同様の脱臭試験をフィルム(20)〜(23)につい
て行なった。フィルム(23)についてはフィルムの形状が
悪いことから試験を省略した。結果を第8表に示す。
第8表より本発明の脱臭性樹脂成形品が塩基性臭気及び
硫化水素の脱臭性に優れていることが分る。
実施例10 高密度ポリエチレン(昭和電工(株)製、ショウレックス
F5012M)95部とエン付加反応生成物III5部とを混合
し、モノフィラメント用ノズルを装着した押出機から、
シリンダー先端温度220℃で未延伸糸として押出し、
これを30℃冷却タンクに通したのち、100℃の沸騰
水で加熱延伸することにより300デニールの繊維(1)
を得た。
実施例11 エン付加反応生成物IIIに代えて、エン付加反応生成物
Vを用いる外は実施例10と同様にして300デニール
の繊維(2)を得た。
実施例12 高密度ポリエチレンに代えて、ポリプロピレン(昭和電
工(株)製、ショウアロマーMA210)を用いる外は、実施
例10と同様にして300デニールの繊維(3)を得た。
比較例3 脱臭剤を用いない外は実施例10と同様にして300デ
ニールの繊維(4)を得た。
比較例4 脱臭剤を用いない外は実施例12と同様にして300デ
ニールの繊維(5)を得た。
実施例13(脱臭試験) 実施例10〜12並びに比較例3及び4で得られた繊維
(1)〜(5)の各10gについて脱臭試験を行なった。但
し、本実施例においてはアンモニア濃度は5,000pp
m、硫化水素濃度は50ppmとした。結果を第9表に示
す。
第9表の結果から、本発明の脱臭性樹脂組成物から得た
繊維が塩基性臭気及び硫化水素の脱臭性に優れているこ
とが分る。
実施例13 ポリ塩化ビニル樹脂(日本ゼオン(株)製ゼオンレジン3
3)100部に、バリウム−亜鉛系熱安定剤3部、アゾ
ジカルボンアミド発泡剤6部、酸化チタン15部、炭酸
カルシウム80部、フタル酸ジオクチル65部及びミネ
ラルスピリット5部を加えて、らいかい機でスラリーと
したのち、スラリーの全固形分の5%にあたるエン付加
反応生成物IIを添加して、さらに5分間混練し、ペース
トゾルを得た。このゾルを紙上にバーコーターで200
μmの厚さに塗布したのち、熱風環循式オーブン中、2
10℃で60秒間処理して、発泡シート(1b)を得た。
実施例14 ポリ塩化ビニル樹脂に代えて、酢酸ビニル−塩化ビニル
共重合樹脂(日本ゼオン(株)製ゼオンレジン135J)を用
いる他は実施例13と同様にして、発泡シート(2b)を得
た。
実施例15 エン付加反応生成物IIに代えてエン付加反応生成物III
を用いる他は実施例13と同様にして発泡シート(3b)を
得た。
実施例16 エン付加反応生成物IIに代えてエン付加反応生成物IVを
用いる他は実施例13と同様にして発泡シート(4b)を得
た。
実施例17 エン付加反応生成物IIに代えて3−メチル−Δ4−テト
ラヒドロ無水フタル酸を用いる他は、実施例13と同様
にして発泡シート(5b)を得た。
比較例5 エン付加反応生成物IIを添加しない他は、実施例13と
同様にして、発泡シート(6b)を得た。
実施例18 エン付加反応生成物IIを、トルエンに溶解して5%トル
エン溶液を調製した。これに比較例5で得られた発泡シ
ート(6b)を含浸して乾燥したのち、脱臭剤の付着量5%
の発泡シート(7b)を得た。
実施例19(脱臭試験) 実施例15〜18及び比較例5で得られた発泡シート(1
b)〜(7b)について実施例4と同様に脱臭テストを行なっ
た。この結果を第10表に示す。
第10表の結果から本発明の脱臭性熱可塑性樹脂組成物
から得られる脱臭性発泡体が、アンモニア及び硫化水素
の脱臭性に優れていることが分る。
実施例20 実施例13及び比較例5で調製したペーストゾル1gを
内容量150mlのアンプルに採って密栓し、アンプルを
220℃の油浴に10分間浸漬してペーストゾルを発泡
させた。アンプルを開栓して気相の臭いを調べたとこ
ろ、比較例5のものからは強いアンモニア臭が感じられ
たが、実施例13のものは無臭であった。また、アンプ
ル中の発泡体の臭いを調べたところ、実施例13の発泡
体には、アンモニア臭がないのに対して比較例5の発泡
体には、アンモニア臭が感じられた。
これから本発明の脱臭剤を発泡性熱可塑性樹脂に混合し
たのち発泡させる、脱臭性発泡体の製造方法によるとき
は、発泡剤の分解により発生するアンモニア臭の周囲へ
の放散が著しく抑制されることが分る。
実施例21 実施例13,15,17及び比較例5において、加熱処
理時間を30秒とする他は同様の操作をしてそれぞれ発
泡シート(1a),(3a),(5a)及び(6a)を得た。また、同様
に加熱処理時間を90秒として、発泡シート(1c),(3
c),(5c)及び(6c)を得た。これらの発泡シート並びに発
泡シート(1b),(3b),(5b)及び(6b)について発泡倍率を
測定した結果を第11表に示す。
これから本発明の脱臭性発泡体に用いられる脱臭剤が発
泡体の形状に影響しないことが分る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鎖式又は脂環式のカルボン酸の無水物を有
    効成分とすることを特徴とする脱臭剤。
  2. 【請求項2】請求項(1)の脱臭剤を基材に含有させて成
    る脱臭性複合材料。
  3. 【請求項3】請求項(1)の脱臭剤を熱可塑性樹脂に配合
    して成る脱臭性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項(3)の脱臭性樹脂組成物を加工して
    成る脱臭性樹脂成形品。
  5. 【請求項5】熱可塑性樹脂として発泡性熱可塑性樹脂を
    用いて成る請求項(3)の脱臭性樹脂組成物を発泡させて
    成る脱臭性発泡体。
JP63172181A 1987-07-17 1988-07-11 脱臭剤、脱臭性複合材料、脱臭性樹脂組成物、脱臭性樹脂成形品及び脱臭性発泡体 Expired - Lifetime JPH0647002B2 (ja)

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