JPH0647772Y2 - 食品包装用アルミニウム箔樹脂積層容器 - Google Patents

食品包装用アルミニウム箔樹脂積層容器

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JPH0647772Y2
JPH0647772Y2 JP1988090429U JP9042988U JPH0647772Y2 JP H0647772 Y2 JPH0647772 Y2 JP H0647772Y2 JP 1988090429 U JP1988090429 U JP 1988090429U JP 9042988 U JP9042988 U JP 9042988U JP H0647772 Y2 JPH0647772 Y2 JP H0647772Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、例えばデザート、調理済み食品等の包装に
用いられるアルミニウム箔樹脂積層容器に関するもので
ある。
従来の技術 従来、この種の容器としては、(i)合成樹脂製容器、
(ii)アルミニウム箔製容器、および(iii)鉄製容器
が知られている。
また近年、アルミニウム箔の片面に合成樹脂フィルムが
接合された複合シートを絞り成形することにより、食品
包装用容器をつくることも行なわれている。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、上記(i)〜(iii)の容器には、つぎ
のような問題があった。
(i)合成樹脂製容器 高級感に乏しく、デザイン性に劣り、また光や酸素、水
分等を遮断するいわゆるバリヤー性が金属製容器に比べ
て著しく劣るため、比較的流通期間が短い食品や変質し
難い食品を内容物として包装する場合にしか使用できな
い。
(ii)アルミニウム箔製容器 高級感がありかつバリヤー性にも優れていることから、
デザートや調理済み食品包装用容器として広く使用され
てきたが、強度が低く、落下等による衝撃によって凹み
を生じ易い。
(iii)鉄製容器 缶詰等に用いられる鉄製容器には、バリヤー性および強
度が共に優れているが、高級感に乏しく、また非常に錆
やすいため、酸素あるいは酸性物質等が含まれている食
品を包装するには不向きであり、かつ食品の長期の保存
がきかない。
また、アルミニウム箔の片面に合成樹脂フィルムが接合
された複合シートを絞り成形することにより、食品包装
用容器をつくる場合には、従来の複合シートは、アルミ
ニウム箔の片面にウレタン系接着剤を介して接合されて
おり、このような複合シートを用いて成形した場合、つ
ぎのような問題があった。
上記複合シートを、これの合成樹脂フィルムを内側に
して、絞り比(深さH/口径W)が40%以上となるように
深絞り成形すると、アルミニウム箔と合成樹脂フィルム
とが剥がれてしまい、このような深絞り成形は、困難で
あった。
上記ウレタン系接着剤よりなる接着層は例えば約5μ
mと非常に薄いため、シートの表面にゲル等の突起物ま
たは異物が付着していると、その部分が接合不良とな
り、成形時に合成樹脂フィルムの剥離が生じるので好ま
しくない。
また冷間深絞り成形によって容器底のコーナー部分に
おいて複合シートは非常に過酷な伸び成形を受けるの
で、該部分が薄くなっており、従って香料等の浸透性の
強い食品を密封した場合、長期間の保存中に合成樹脂フ
ィルムがアルミニウム箔より剥れてしまう。
この考案の目的は、上記従来技術の問題を解決し、バリ
ヤー性に優れていて、内容物の保存を長期間有効に果す
ことができるとともに、強度が強く、従って衝撃によっ
ても凹みが生じ難く、しかも高級感があってデザイン性
に優れているうえに、複合シートを絞り比(深さH/口径
W)が40%以上となるように冷間深絞り成形しても合成
樹脂フィルムの剥離を生じることがなく、深絞り成形を
することができ、また香料等の浸透性の強い食品を密封
した場合にも保存中に合成樹脂フィルムの剥離を生じる
おそれがなく、品質が非常にすぐれており、しかも量産
可能で、市場に安価に供給し得る食品包装用アルミニウ
ム箔樹脂積層容器を提供しようとするにある。
課題を解決するための手段 この考案は、上記目的を達成するために、容器本体およ
びこれの開口周縁部に設けられた鍔部を備え、鍔部の表
面側の第1フィルム層が剥離可能となされていて、鍔部
の容器本体開口周縁部もしくは該周縁部寄り部分におい
て、蓋の熱封緘材層に接合されるべき表面側の第1フィ
ルム層に切り目が鍔部の全周をめぐるように設けられて
いる食品包装用容器において、容器本体および鍔部が、
厚さ40〜150μmのアルミニウム箔と、これの片面にモ
ノオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体樹脂ないしそ
の金属塩よりなる接着剤層を介して接合された厚さ200
〜400μmの合成樹脂製積層シートとよりなる複合シー
トを素材として、これの合成樹脂製積層シートを内側に
して冷間深絞り成形することにより形成されたものであ
り、上記アルミニウム箔に接合された合成樹脂製積層シ
ートが、表面側の第1フィルム層が剥離可能となされて
いる未延伸合成樹脂共押出しフィルムよりなる積層シー
ト、または2種類の熱可塑性合成樹脂フィルムが接合層
を介して相互に剥離自在に接合されてなる積層シートで
あることを特徴とする、食品包装用アルミニウム箔樹脂
積層容器を要旨としている。
上記において、アルミニウム箔の厚さは40〜150μmで
ある。ここで、アルミニウム箔の厚さが40μm未満であ
れば、容器の冷間深絞り成形時に鍔部に凹凸部が形成さ
れ、鍔部の変形を防止することができない。また150μ
mを越えると、アルミニウム材料の使用量が多くなり、
経済的に不利である。
また上記合成樹脂製積層シートとしては、(I)未延伸
合成樹脂共押出しフィルムよりなる積層シート、および
(II)2種類の熱可塑性合成樹脂フィルムが接合層を介
して相互に剥離自在に接合されてなる積層シートを使用
する。
ここで、(I)未延伸合成樹脂共押出しフィルムとして
は、例えばポリプロプレン、ポリエチレン、ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートであって、例え
ばポリプロピレンと高密度ポリエチレンとの2層などよ
りなる共押出しフィルムを用いる。勿論、共押出しフィ
ルムはその他の樹脂の組み合わせであって、2層以上の
ものを使用する場合もある。
また、上記(II)2種類の熱可塑性合成樹脂フィルムが
接合層を介して相互に剥離自在に接合されてなる積層シ
ートにおいて、積層シートの表面側の第1層および同裏
面側の第2層を構成する熱可塑性合成樹脂フィルムとし
ては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートであって、例え
ばポリプロピレンと高密度ポリエチレンとの組合せなど
よりなる合成樹脂フィルムを用いる。勿論、熱可塑性合
成樹脂フィルムはその他の樹脂の組み合わせであっても
よい。
そして該積層シートの表面側の第1層と同裏面側の第2
層とを、相互に剥離自在に接合する接合層としては、例
えば易剥離性を有するポリエーテル系接着剤を使用す
る。
なお、このような接合層としては、前記モノオレフィン
−不飽和カルボン酸共重合体樹脂ないしその金属塩より
なる接着剤層と、シリコーン樹脂系塗料のような易剥離
性を有するコーティング層よりなるものを用いても良
い。
そして上記いずれの場合にも、積層シートの表面側の第
1層と、同裏面側の第2層との剥離強度は、500〜1500g
/15mm幅、好ましくは700〜900g/15mm幅である。
また、上記合成樹脂製積層シートの厚さは、200〜400μ
m、好ましくは250〜350μmである。ここで、積層シー
トの厚さが200μm未満では、該積層シートのもつ復元
性が期待できず、いわゆるリジッド性が劣り、充分な強
度から得られずかつ冷間深絞り成形後の仕上り形状がき
れいでない。また400μmを越えると、いわゆるスプリ
ングバックが大きく、冷間深絞り成形が不可能であり、
容器の生産性が劣る。
ここで、上記アルミニウム箔と合成樹脂製積層シートを
接合する接着剤としてのモノオレフィン−不飽和カルボ
ン酸共重合体樹脂ないしその金属塩は、下記のようなも
のである。
まず、モノオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体樹脂
は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、
4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテ
ンのようなα−モノオレフィンと、アクリル酸、メタア
クリル酸、エタアクリル酸、クロトン酸のようなα,β
−不飽和カルボン酸とを共重合させて得られた樹脂をベ
ースとするものであり、その代表例としては、エチレン
−アクリル酸共重合体樹脂、エチレン−メタアクリル酸
共重合体樹脂があげられる。このような共重合体樹脂の
分子量は1000〜200000であり、共重合体樹脂中の不飽和
カルボン酸含有量は1〜30重量%、好ましくは2〜20重
量%である。
またモノオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体樹脂の
金属塩の例としては、上記共重合体樹脂のカルボシル基
を、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ金属イオン
または亜鉛、マグネシウムのようなアルカリ土類金属イ
オンで中和して得られるイオン架橋樹脂すなわちアイオ
ノマー樹脂があげられる。金属イオンによる中和度は、
例えば0.5〜40%である。特にエチレン−メタアクリル
酸共重合体樹脂の亜鉛塩よりなるアイオノマー樹脂を使
用するのが好ましい。アイオノマー樹脂のカルボン酸含
有量は5〜18%であり、イオン化度は数%〜90%であ
る。
また上記モノアレフィン−不飽和カルボン酸共重合体樹
脂ないしその金属塩には、つぎのような無機化合物が含
まれていてもよい。
ここで、無機化合物としては、例えばマグネシウム、カ
ルシウム、アルミニウム、チタンおよびケイ素の酸化
物、水酸化物、炭酸塩並びに硫酸塩、あるいはタルク、
クレー、長石粉、マイカ、バライトなどがあげられる
が、特にカルシウムの炭酸塩、タルクを使用するのが好
ましい。無機化合物の平均粒径は0.1〜50μm、好まし
くは5〜30μmである。
上記共重合体樹脂ないしその金属塩に無機化合物が含ま
れる場合は、上記共重合体樹脂ないしその金属塩100重
量部に対して、無機化合物が30重量部以下、通常0.1〜1
0重量部、好ましくは1〜5重量部混合される。
上記のモノオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体樹脂
ないしその金属塩よりなる接着剤層を形成するには、例
えばつぎの3通りの方法がある。
接着剤を適宜の溶剤に溶かした接着剤溶液を塗布す
る。この場合、接着剤の塗布量は、通常3〜5g/m2程度
とするのが好ましい。
アルミニウム箔と合成樹脂製積層シートとの間に、溶
融した接着剤を連続して流し込み、サンドイッチ状とす
る。
予め製造した接着剤のフィルムをアルミニウム箔と合
成樹脂製積層シートとの間に挾み込み、例えばホットプ
レスにより約200℃に加熱して接合する。
上記との場合には、接着剤の塗布厚を5〜50μm、
好ましくは10〜20μmとする。
なお、アルミニウム箔の外面には、通常接着剤層を介し
て印刷層が設けられ、さらにその外側には保護被覆層が
設けられる。
印刷層は必要に応じて設けられるものであり、これは例
えばポリ塩化ビニル−酢酸ビニル系、ニトロセルロース
系およびウレタン系等のインキを用いて施される。なお
印刷層は、場合によってアルミニウム箔と接着剤層との
間に設けられていてもよい。
最も外側の保護被覆層は、アルミニウム箔を保護するた
めのものであって、これには耐薬品性、耐候性等にすぐ
れた合成樹脂コーティングやフィルムが使用可能であ
り、例えばエポキシ系塗膜、あるいはニトロセルロース
系塗膜よりなるコーティングの場合には、1〜3g/m2
塗布量とするのが好ましい。また、ポリエチレンフタレ
ートよりなるフィルムの場合には、厚さ12〜16μm、未
延伸ポリプロピレンよりなるフィルムの場合には、厚さ
20〜50μm、ナイロンよりなるフィルムの場合には、厚
さ15〜20μmとするのが好ましい。
アルミニウム箔と印刷層もしくは保護被覆層とを接合す
る接着剤層は、上記アルミニウム箔と合成樹脂製積層シ
ートとを接合する接着剤層と全く同様のものを使用する
ことができ、印刷層や保護被覆層の被着体の種類に応じ
て適宜の種類のものを使用する。
実施例 つぎに、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
この考案の第1実施例を示す第1図〜第4図において、
この考案による食品包装用アルミニウム箔樹脂積層容器
(10)は、厚さ100μmのアルミニウム箔(2)と、こ
れの片面にモノオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体
樹脂の金属塩(商品名ハイミラン1702、三井デュポンポ
リケミカル社製、メルトインデックス14g/10分、亜鉛イ
オンタイプ)のフィルムよりなる接着剤層(4)を介し
て接合された厚さ300μmの未延伸合成樹脂共押出しフ
ィルムよりなる合成樹脂製積層シート(3)とで構成さ
れた第1図に示す複合シート(1)を、未延伸合成樹脂
共押出しフィルム(3)を内側にして容器の絞り比、す
なわち深さ/口径(H/W)(第2図参照)が40%以上と
なるように冷間深絞り成形することにより形成された容
器本体(11)と、これの開口周縁部に設けられた鍔部
(12)とよりなるものである。
ここで、合成樹脂製積層シート(3)を構成する未延伸
合成樹脂共押出しフィルムは、高密度ポリエチレンより
なる厚さ70μmの表面側の第1フィルム層(3a)と、ア
ルミニウム箔(2)側のポリプロピレンよりなる厚さ23
0μmの第2フィルム層(3b)を有しており、約800g/15
mmの幅の接着強度で、剥離可能に密着せられている。
またこの実施例においては、第1図に示すように、アル
ミニウム箔(2)の外面に接着剤層(5)を介して印刷
層(6)が設けられ、さらにその外側に厚さ30μmの未
延伸ポリプロピレンよりなる保護被覆層(7)が設けら
れている。
そして第3図と第4図に示すように、容器(10)の鍔部
(12)の容器本体開口周縁部寄り部分において、蓋(1
3)の熱封緘材層(14)に接合されるべき未延伸共押出
しフィルム(3)の表面側の第1フィルム層(3a)に切
り目(16)が鍔部(12)の全周をめぐるように設けられ
ている。
上記本考案による食品包装用アルミニウム箔樹脂積層容
器(10)に、デザートや調理済み食品等の内容物(図示
略)が収められたのち、下面に熱封緘材層(14)を有す
る蓋(13)が被せられて、容器(10)の鍔部(12)にお
ける共押出しフィルム(3)表面側の第1フィルム層
(3a)の切り目(16)より外側部分と、これに対応する
蓋(13)側の熱封緘材層(14)部分とが加熱融着され、
熱封緘される。蓋(13)の周縁部の一側には、開封用摘
み部(15)が設けられている。
この状態で、蓋(13)の開封用摘み部(15)を持って上
方に引くと、未延伸共押出しフィルム(3)の2つのフ
ィルム層(3a)(3b)間は約800g/15mm幅の接着強度で
離れ易い状態に密着しているので、同図に2点鎖線で示
すように、共押出しフィルム(3)のうち表面側の第1
フィルム層(3a)の切り目(16)より外側部分が、蓋
(13)の熱封緘材層(14)に接合されたまゝで、第2フ
ィルム層(3b)より簡単に剥され、イージー・ピールが
可能である。
第5図は、この考案の第2実施例を示すものである。こ
こで、上記第1実施例の場合と異なる点は、合成樹脂製
積層シート(3)の構成にある。すなわち、この第2実
施例の合成樹脂製積層シート(3)は、ポリプロピレン
樹脂フィルムよりなる表面側の第1層(3a)と、ポリエ
チレン樹脂フィルムよりなる裏面側の第2層(3b)とよ
りなり、かつ両層(3a)(3b)を相互に剥離自在に接合
する接合層(8)として、易剥離性を有するポリエーテ
ル系接着剤(商品名アドロック083-1101、ロックペイン
ト株式会社製)を使用している点にある。この場合、両
層(3a)(3b)の剥離強度は800g/15mm幅である。
上記第2実施例のその他の点は、上記第1実施例の場合
と同様であるので、図面において同一のものには同一の
符号を付した。
第6図は、この考案の第3実施例を示すものである。こ
こで、上記第2実施例の場合と異なる点は、積層シート
(3)の表面側の第1層(3a)と同裏面側の第2層(3
b)とを相互に剥離自在に接合する接合層(8)の構成
にある。すなわち、接合層(8)として、上記第1実施
例のモノオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体樹脂な
いしその金属塩(商品名ハイミラン1702、三井デュポン
ポリケミカル社製)よりなる接着剤の接合層(8a)の片
面に、シリコーン樹脂系塗料(商品名SD-7226、トーレ
・シリコーン株式会社製)よりなる易剥離性を有するコ
ーティング層(8b)を施してなるものを使用している。
上記第3実施例のその他の点は、上記第2実施例の場合
と同様であるので、図面において同一のものには同一の
符号を付した。
つぎに、この考案による食品包装用アルミニウム箔樹脂
積層容器について、性能試験の例を説明する。
試験例 厚さ100μmのアルミニウム箔(2)の片面に、厚さ300
μmの未延伸合成樹脂共押出しフィルム(3)をモノオ
レフィン−不飽和カルボン酸共重合体樹脂の金属塩(商
品名ハイミラン1702、三井デュポンポリケミカル社製、
メルトインデックス14g/10分、亜鉛イオンタイプ)のフ
ィルムよりなる接着剤層(4)を介して接合して、複合
シート(1)をつくり、この複合シート(1)を冷間深
絞り成形することにより、本考案による食品包装用アル
ミニウム箔樹脂積層容器(10)を製作した。
一方、比較のために、上記と同じ厚さ100μmのアルミ
ニウム箔(2)の片面に、厚さ300μmの未延伸合成樹
脂共押出しフィルム(3)を、溶剤によって希釈したウ
レタン系接着剤を介して接合したのち、乾燥して、複合
シートをつくり、この複合シートを冷間深絞り成形する
ことにより、比較例の食品包装用容器を製作し、これら
の容器について、限界絞り比、すなわち深さ/口径(H/
W)の限界値を測定した。
その結果、本考案による食品包装用アルミニウム箔樹脂
積層容器(10)の絞り比の限界値は、90%であるのに対
し、比較例の食品包装用容器の絞り比の限界値は、40%
であった。
つぎに、上記のアルミニウム箔(2)の片面に、未延伸
合成樹脂共押出しフィルム(3)を、モノオレフィン−
不飽和カルボン酸共重合体樹脂の金属塩のフィルムより
なる接着剤層(4)を介して接合した本考案における複
合シート(1)と、比較のために、上記と同じアルミニ
ウム箔(2)の片面に、未延伸合成樹脂共押出しフィル
ム(3)を、ウレタン系接着剤を介して接合した比較例
の複合シートについて、これらのシートをそれぞれ冷間
深絞り成形することにより、口径(W)60mm、深さ
(H)25mm、並びに鍔部(12)の幅10mm、並びに開口部
および底部のコーナー部分の曲率(R)が2mmである食
品包装用容器をそれぞれ製作した。
ついで、これらの食品包装用容器に、40℃の水道水、あ
るいはまた1%リモネン溶液を充填し、これらの容器の
口部に、Al40μm/ナイロン15μm/ポエチレン50μmの積
層シートよりなる蓋材を温度200℃および圧力2kg/cm2
条件下に1秒間ヒートシールし、容器を密封した。その
後、これらの密封包装容器を40℃の恒温槽内で6カ月保
存し、未延伸合成樹脂共押出しフィルム(3)の剥離が
生じるか、どうかをテストした。
その結果、本考案による食品包装用アルミニウム箔樹脂
積層容器(10)では、水道水、および1%リモネン溶液
を密封したいずれの場合についても、異常がないのに対
し、比較例の食品包装用容器では、水道水を密封した場
合には、異常ではないが、1%リモネン溶液を密封した
場合については異常があり、容器底のコーナー部分にお
いて未延伸合成樹脂共押出しフィルム(3)の剥離がみ
られた。
なお、上記実施例において、積層シートの表面側の第1
層(3a)に設けられる切り目(16)の横断面形状は、図
示のものに限らず任意である。また図示のものは、鍔部
(12)の容器本体開口周縁部寄り部分において表面側の
第1層(3a)に切り目(16)が設けられているが、この
ような切り目(16)は、鍔部(12)の容器本体開口周縁
部自体において第1層(3a)に設けられていてもよい。
考案の効果 この考案は上述のように、容器本体およびこれの開口周
縁部に設けられた鍔部を備え鍔部の表面側の第1フィル
ム層が剥離可能となされていて、鍔部の容器本体開口周
縁部もしくは該周縁部寄り部分において、蓋の熱封緘材
層に接合されるべき表面側の第1フィルム層に切り目が
鍔部の全周をめぐるように設けられている食品包装用容
器において、容器本体および鍔部が、厚さ40〜150μm
のアルミニウム箔と、これの片面にモノオレフィン−不
飽和カルボン酸共重合体樹脂ないしその金属塩よりなる
接着剤層を介して接合された厚さ200〜400μmの合成樹
脂製積層シートとよりなる複合シートを素材として、こ
れの合成樹脂製積層シートを内側にして冷間深絞り成形
することにより形成さたものであり、上記アルミニウム
箔に接合された合成樹脂製積層シートが、表面側の第1
フィルム層が剥離可能となされている未延伸合成樹脂共
押出しフィルムよりなる積層シート、または2種類の熱
可塑性合成樹脂フィルムが接合層を介して相互に剥離自
在に接合されてなる積層シートであることを特徴とする
ものである。
従って、この考案の食品包装用アルミニウム箔樹脂積層
容器によれば、アルミニウム箔を用いているために、容
器は、バリヤー性に優れていて、デザートや調理済み食
品等の内容物の保存を長期間有効に果すことができる。
またアルミニウム箔に所定の厚さを有する合成樹脂製積
層シートが積層されているから、強度が非常に高く、従
って衝撃によっても凹みが生じ難い。しかもアルミニウ
ム箔を用いているために、高級感があり、デザイン性に
優れている。
なおここで、上記アルミニウム箔の厚さは40〜150μm
であることが必須である。というのは、アルミニウム箔
の厚さが40μm未満であれば、容器の冷間深絞り成形時
に鍔部に凹凸が生じる。また150μmを越えると、アル
ミニウム材料の使用量が多くなり、経済的に不利である
からである。一方、このアルミニウム箔に接合される未
延伸合成樹脂共押出しフィルムの厚さは200〜400μmで
あることが必須である。というのは、未延伸合成樹脂共
押出しフィルムの厚さが200μm未満では、該フィルム
のリジッド性が劣り、充分な強度が得られず、かつ冷間
深絞り成形後の仕上り形状がきれいでない。また400μ
mを越えると、いわゆる復元性が大きく、冷間絞り成形
が不可能であり、容器の生産性が劣るからである。
さらに、複合シートを絞り比(深さH/口径W)が40%以
上となるように冷間深絞り成形しても合成樹脂製積層シ
ートの剥離を生じることがなく、深絞り成形することが
でき、従って量産可能で、生産性にすぐれており、市場
に安価に供給し得る。
また、モノオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体樹脂
ないしその金属塩よりなる接着剤層は、充分な厚さを有
しており、従来のウレタン系接着剤の場合のように、シ
ートの表面にゲル等の突起物または異物が付着していて
も、確実な接合を行なうことができ、従って冷間深絞り
成形時に合成樹脂製積層シートの剥離が生じることがな
い。
さらに、冷間深絞り成形によって容器底のコーナー部分
において複合シートが非常に苛酷な伸び成形を受けて
も、合成樹脂製積層シートおよびモノオレフィン−不飽
和カルボン酸共重合体樹脂ないしその金属塩よりなる接
着剤層が充分な厚さを有しているため、香料等の浸透性
の強い食品を密封した場合、長期間の食品保存中に合成
樹脂製積層シートの剥離を生じるおそれがなく、品質が
非常にすぐれている。
【図面の簡単な説明】
図面はこの考案の実施例を示すもので、第1図は第1実
施例の容器を構成する複合シートの部分拡大断面図、第
2図は第1実施例の容器本体の概略断面図、第3図は第
2図の容器に蓋を施した状態の要部拡大断面図で、これ
は第4図III−III線に沿うものである。第4図は第2図
の容器に蓋を施した状態の概略斜視図、第5図は第2実
施例の容器を構成する複合シートの部分拡大断面図、第
6図は第3実施例の容器を構成する複合シートの部分拡
大断面図である。 (1)……複合シート、(2)……アルミニウム箔、
(3)……合成樹脂製積層シート、(3a)……第1層、
(3b)……第2層、(4)(5)……接着剤層、(6)
……印刷層、(7)……保護被覆層、(8)……接合
層、(10)……食品包装用アルミニウム箔樹脂積層容
器、(11)……容器本体、(12)……鍔部、(13)……
蓋、(14)……熱封緘材層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 蓮沼 博 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和アル ミニウム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−106857(JP,A) 特開 昭63−96061(JP,A) 実開 昭57−190778(JP,U) 実公 昭59−3924(JP,Y2)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器本体(11)およびこれの開口周縁部に
    設けられた鍔部(12)を備え、鍔部(12)の表面側の第
    1フィルム層(3a)が剥離可能となされていて、鍔部
    (12)の容器本体開口周縁部もしくは該周縁部寄り部分
    において、蓋(13)の熱封緘材層(14)に接合されるべ
    き表面側の第1フィルム層(3a)に切り目(16)が鍔部
    (12)の全周をめぐるように設けられている食品包装用
    容器において、容器本体(11)および鍔部(12)が、厚
    さ40〜150μmのアルミニウム箔(2)と、これの片面
    にモノオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体樹脂ない
    しその金属塩よりなる接着剤層(4)を介して接合され
    た厚さ200〜400μmの合成樹脂製積層シート(3)とよ
    りなる複合シート(1)を素材として、これの合成樹脂
    製積層シート(3)を内側にして冷間深絞り成形するこ
    とにより形成されたものであり、上記アルミニウム箔
    (2)に接合された合成樹脂製積層シート(3)が、表
    面側の第1フィルム層(3a)が剥離可能となされている
    未延伸合成樹脂共押出しフィルムよりなる積層シート、
    または2種類の熱可塑性合成樹脂フィルムが接合層を介
    して相互に剥離自在に接合されてなる積層シートである
    ことを特徴とする、食品包装用アルミニウム箔樹脂積層
    容器。
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