JPH0648034A - 可逆性感熱記録ラベル及びカード - Google Patents

可逆性感熱記録ラベル及びカード

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JPH0648034A
JPH0648034A JP5101943A JP10194393A JPH0648034A JP H0648034 A JPH0648034 A JP H0648034A JP 5101943 A JP5101943 A JP 5101943A JP 10194393 A JP10194393 A JP 10194393A JP H0648034 A JPH0648034 A JP H0648034A
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thermosensitive recording
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reversible thermosensitive
card
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Yukio Konagaya
行夫 小長谷
Takao Igawa
隆生 井川
Akihide Ito
彰英 伊藤
Toru Nogiwa
通 野際
Tsutomu Kagawa
勉 香川
Nobuo Yamada
信夫 山田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 熱により透明度が可逆的に変化する可逆性感
熱記録部材表面に接着剤層又は粘着剤層を介して剥離紙
(又は被貼着体)を貼着した可逆性感熱記録ラベル(又
はカード)。なお、上記感熱記録部材と上記接着剤層又
は貼着剤層との間に印刷層を設けることが好ましい。ま
た、上記接着剤層又は粘着剤層と被貼着体とを貼り合わ
せた際の接着強度が、JIS K−6854、180度
剥離の方法で測定した引張り荷重の平均値で表わした場
合、0.5kgf/25mm以上であるものとすること
が好ましい。 【効果】 サーマルヘッド等の加熱手段での画像の形成
及び消去を繰り返し行なっても、高品質の画像が形成で
き且つ繰り返し耐久性に優れ、しかも繰り返し後の搬送
部での剥がれ及びキズ不良も生じないし、また印刷層の
削れも生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱層の温度による可
逆的な透明度変化を利用して、画像の形成及び消去を何
度も繰り返して行なうことのできる可逆性感熱記録ラベ
ル及びそれを用いたカードに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、一時的な画像形成が行なえ、不要
となった時にはその画像の消去ができるようにした可逆
性感熱記録材料が注目されている。その代表的なものと
しては、ガラス転移温度(Tg)が50〜60℃から8
0℃未満である低ガラス転移温度の塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体のような樹脂母材中に高級脂肪酸のような
有機低分子物質を分散した可逆性感熱記録材料が知られ
ている(特開昭54−119377号、特開昭55−1
54198号などの公報)。
【0003】また、この記録材料の背面に着色部を設
け、カード上に情報を表示する方法(実開平2−387
6)やコントラストを向上させるためにこの記録材料の
背面に光反射層を設け、情報を表示する方法(特開昭6
4−14079)、この記録材料の背面に屈折率を異に
する薄膜層を設ける方法(特開平2−175280)等
が、更に、記録層をこの熱履歴から保護する目的で、シ
リコーン系ゴム、シリコーン樹脂(特開昭63−221
087号公報に記載)、ポリシロキサングラフトポリマ
ー(特開昭63−317385号に記載)や紫外線硬化
樹脂又は電子線硬化樹脂(特開平2−566号に記載)
を設ける方法等も提案されている。しかし、これらの可
逆性感熱記録材料は、サーマルヘッド等の加熱手段を用
いて画像の記録及び消去を多数回繰り返すと、サーマル
ヘッド等の熱及び圧力により劣化するという欠点があっ
た。
【0004】また、近年塩ビ系の厚手カード上に、例え
ばICカード、IDカード、キャッシュカード等に、情
報を表示する要求が増加している。ただ、この塩ビ系の
厚手カード上に可逆性感熱記録材料を均一に塗工するこ
とは、溶剤により塩ビ系材質が溶かされてしまうこ
と、厚手硬質シートのため均一機械塗布が不可能であ
ること、等により極めて困難である。また、厚手カード
の一部に凹部を設けたものもあり、これらのカード上に
情報を表示する方法としてラベル化が考えられている。
【0005】このような厚手カードを使用する分野にお
ける提案の一つに、表示部を厚手カードの凹部に埋め込
んだ記録材料がある(実開昭58−192066号公
報)。ただ、このままの構造であると、埋め込み部とカ
ード表面に段差があり、サーマルヘッド等の加熱手段を
用いて印字及び消去を繰り返すと、カードが熱により変
形し、印字切れ及び消去不良が発生し、繰り返し印字が
不能になるという欠点がある。また、厚手カードはサー
マルヘッド圧を強くしないと印字切れが発生するため、
サーマルヘッド圧を強くする必要があり、その副作用と
してキズが発生し易いとか、ラベルの剥がれが発生し易
いとかという欠点がある。
【0006】更に、このような可逆性感熱記録材料は、
その表面に印刷層を設けた場合、初期の印刷適性は良好
だが、サーマルヘッド等の加熱手段を用いて画像の記録
及び消去を多数回繰り返すと、サーマルヘッド等の熱及
び圧力、更には搬送部のローラにより印刷層が削れると
いう欠点があった。特に厚手カードの場合、前述のよう
に相対的にサーマルヘッドの圧力が大きくなり且つ搬送
部で強い力が加わるので、印刷層の削れが強く且つ搬送
部でラベルの剥がれが発生し易い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記の欠点を解消し、ラベル化により塗工不可の媒
体にも可逆記録表示性を持たすことができ、更にサーマ
ルヘッド等の加熱手段で、しかも低圧のサーマルヘッド
圧での画像の形成及び消去を繰り返し行なっても、コン
トラストの高い画像が形成でき且つ繰り返し耐久性に優
れ、印刷層の削れがなく、しかも繰り返し時のキズ不良
や搬送部でのラベルの剥がれがなく、更にはカードが変
形しても印字切れが生じない可逆性感熱記録ラベル及び
それを用いたカードを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明によれば、
熱により透明度が可逆的に変化する可逆性感熱記録部材
表面に接着剤層又は粘着剤層を設け、更にその上に剥離
紙を設けてなることを特徴とする可逆性感熱記録ラベル
が提供され、また、可逆性感熱記録部材と接着剤層又は
粘着剤層との間に、更に印刷層を設けてなることを特徴
とする可逆性感熱記録ラベルが提供され、更に、接着剤
層又は粘着剤層の上に被貼着体を貼着してなることを特
徴とする可逆性感熱記録カードが提供される。
【0009】従来のラベル、例えばサーマル用ラベル及
びリボン用ラベルにおいては、剥離紙としてシリコーン
紙が用いられ、また接着剤として感圧接着剤が用いら
れ、その代表的な材料としてアクリルエマルジョンが使
用されている。このラベルシートは、繰り返し仕様でな
いため、接着強度は充分であるが、この接着剤を繰り返
し仕様のものに用いた場合には、接着強度が弱く、繰り
返し使用後に搬送部で剥がれが発生する危険性が高い。
更に、繰り返し仕様に耐え得る接着剤に変えた場合、繰
り返し使用後の搬送部での剥がれ不良の問題は防止でき
るが、被貼着体が厚く且つ変形している場合、印字切れ
等の欠点が生じ、そのためサーマルヘッド圧力を強くし
て印字切れを防止しているが、その反面繰り返し使用後
にキズ不良が発生する欠点が生じていた。また、従来の
ラベル又はカードにおいて、表面の印刷削れを防止する
手段としては、ラミネート加工あるいはOPニス加工等
があるが、これらの加工を施したものについてサーマル
ヘッド等の加熱手段を用いて画像形成する場合、高エネ
ルギー条件が必要となり、高エネルギー条件下で画像形
成及び消去を多数回繰り返した場合、繰り返し耐久性が
劣るという欠点がある。しかし、本発明の可逆性感熱記
録ラベル及びカードは、前記構成としたことから、サー
マルヘッド等の加熱手段を用いて画像の形成及び消去を
多数回繰り返し行なっても、コントラストの高い画像が
形成でき、且つ繰り返し耐久性に優れ、印刷層の削れが
なく、しかも繰り返し後の搬送部での剥がれ及びキズ不
良も生じないものとなる。
【0010】以下、本発明の具体的な構成について詳述
する。図2〜16に本発明の可逆性感熱記録ラベルの構
成例を示す。図2は、支持体3の表面に可逆性感熱記録
層1を塗設してなる可逆性感熱記録部材2の裏面を、接
着剤層又は粘着剤層4を介して剥離紙5に粘着加工した
ラベルシートの構成である。なお、該構成のラベルシー
トの剥離紙5を除き、接着剤層又は粘着剤層4に被貼着
体を貼り合わせたものが、本発明の可逆性感熱カードの
構成となる。図3は、可逆性感熱記録部材2の裏面に印
刷層14を設け、更にその裏面に接着剤層又は粘着剤層
4を介して剥離紙5を粘着加工したラベルシートの構成
である。図4は、可逆性感熱記録部材2の裏面を接着剤
層又は粘着剤層6を介して紙又はフィルム7に接着させ
たシートを、接着剤層又は粘着剤層4を介して剥離紙5
に粘着加工したラベルシートの構成であり、また、図5
は可逆性感熱記録部材2の裏面に印刷層14を設け、更
にその裏面に接着剤層又は粘着剤層6を介して紙又はフ
ィルム7に接着させたシートを、接着剤層又は粘着剤層
4を介して剥離紙5に粘着加工したラベルシートの構成
である。また、図6〜8は、図2、4又は5の構成を更
に画像コントラストを向上するため、接着剤層又は粘着
剤層4、6又は14と6の一部に接着剤又は粘着剤を有
さない、内部に空気を有する非密着部8を介在させた構
成である。
【0011】図9〜12は、更に画像コントラストを向
上するため、非密着部8の下部に反射膜層(光反射層)
又は着色層9を設けた構成である。いずれも非密着部の
空気層と反射膜層又は着色層とフィルム界面での光の反
射を利用して画像のコントラストを向上した構成であ
る。図13及び図16は、支持体3の表面又は裏面に反
射膜層又は着色層9を設けた可逆性感熱記録部材2の裏
面を、接着剤層又は粘着剤層4を介して剥離紙5に粘着
加工した構成で、画像のコントラスト向上に効果があ
る。更に図14〜15に示されるように、支持体3のい
ずれかの部分(表面又は裏面)に磁気記録層10を設
け、反射膜層又は着色層9上に可逆性感熱記録層1を設
けた構成とすることにより、磁気カード等に応用できる
ものとなる。
【0012】次に、図17〜20に本発明の可逆性感熱
記録カードの構成例を示す。また、図21に従来の可逆
性感熱記録カードの構成例を示す。図17は被貼着体1
1の一部に凹みが施こされ、その凹部に本発明の可逆性
感熱記録ラベル12を貼り付けた構成である。図18は
被貼着体11の一部に凹みが施こされ、その凹部が着色
層9により着色化され、その凹みに本発明の可逆性感熱
記録ラベル12を貼り付けた構成である。図19は被貼
着体11の表面の一部に、本発明の可逆性感熱記録ラベ
ル12を貼り付けた構成である。また、図20は被貼着
体の表面の一部が着色層9により着色化され、その表面
に可逆性感熱記録ラベル12を貼り付けた構成である。
【0013】本発明の可逆性感熱記録部材は、支持体上
に可逆性感熱記録層を設けたものが一般的であるが、こ
れに限定されるものではない。ただ、ここでは説明の都
合上、支持体上に感熱記録層を設けた場合を中心にして
述べる。
【0014】本発明の可逆性感熱記録部材の支持体とし
ては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィル
ム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィ
ルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリエチレンテ
レフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ナ
イロンフィルム、ポリスチレンフィルム、エチレン酢酸
ビニル共重合体フィルム、エチレンビニルアルコール共
重合体フィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、
フッ素化エチレンプロピレンフィルム、芳香族ポリアミ
ドフィルム、ポリアリレートフィルム、ポリエーテルサ
ルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリ
イミドフィルム、アクリル系樹脂フィルム、アイオノマ
ーフィルム等のプラスチックフィルムが用いられる。な
お、支持体の厚みは20〜250μm程度が好ましく、
50〜188μmが更に好ましい。
【0015】また、本発明の可逆性感熱記録ラベル及び
カードとして、更に前記感熱記録部材と接着剤層又は粘
着材層との間に印刷層を設けたものがあるが、この場合
の印刷層の材料としては、紫外線硬化型インクを用いる
が好ましい。また、鮮明なフルカラー印刷を得るために
は、その下面に白色隠蔽層を設けるのが好ましい。な
お、印刷層の厚みは、2〜10μmが好ましい。
【0016】前記可逆性感熱記録部材は、支持体側で接
着剤層又は粘着剤層を介して剥離紙が粘着加工される
か、又は支持体側で接着剤層又は粘着剤層を介して紙又
はフィルムが積層され、更にこの紙又はフィルムに接着
剤層又は粘着剤層を介して剥離紙が粘着加工されるが、
いずれの場合においても、接着剤層又は粘着剤層を形成
する接着剤又は粘着剤としては、従来公知の接着剤又は
粘着剤が使用できる。特に、可逆性感熱記録部材に悪影
響をもたらさず、且つクッション機能を有する接着剤及
び粘着剤を使用するのが好ましい。
【0017】接着剤及び粘着剤の具体例としては、例え
ば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニルアクリル共重
合体樹脂、EVA系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニル
エーテル系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル系共重合体樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフィ
ン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル酸エス
テル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、天
然ゴム系、シアノアクリレート系共重合体等の接着剤及
びこれらの接着剤に適当な粘着付与剤を添加した粘着剤
が挙げられる。更に必要に応じて、可塑剤、充填剤、老
化防止剤等も添加することができる。
【0018】上記の接着剤のうち、合成ゴム又はシロキ
サン架橋型ポリマーを主成分とする弾性接着剤は、クッ
ション機能を持ち応力を緩和する能力が大であるので特
に好ましい。シロキサン架橋型ポリマーを主成分とする
弾性接着剤としては、例えばエポキシ基と反応しうるア
ミノ基を含有し、主鎖構造がポリオキシプロピレンであ
り、湿分硬化性シリル基を有する液状ポリマーと、エポ
キシ樹脂を主成分とする組成物を挙げることができる。
また、クッション機能を有する弾性粘着剤としては、ア
クリルフォーム粘着剤が挙げられる。
【0019】このような接着剤又は粘着剤に、必要に応
じて水又は有機溶剤を加えて粘度を調整して、常法によ
り支持体上又は紙若しくはフィルム上に塗布し、接着剤
層又は粘着剤層を形成させる。接着剤層又は粘着剤層の
厚みは、約1〜40μmが好ましい。
【0020】支持体裏面に接着剤層又は粘着剤層を介し
て紙又はフィルムを積層する場合、紙としては普通紙、
コート紙等が用いられ、またフィルムとしては、前記支
持体と同様のプラスチックフィルムが用いられる。使用
するフィルムの材質は、支持体の材質と同種のものであ
っても良いし、また異種のものであっても構わない。紙
及びフィルムの厚みは、4〜350μm程度が好まし
い。
【0021】本発明において、画像コントラスト向上の
ために設けられる反射膜層は、金属蒸着膜からなるもの
が好ましく、例えばAl、Zn等からなるものが望まし
い。また、着色層は好ましくは暗色からなるものが良
く、例えば黒色からなるものが望ましい。なお、本発明
においては、着色層は被貼着体の凹部に設けることもで
きる。
【0022】本発明において、可逆性感熱記録ラベルは
支持体側で接着剤層又は粘着剤層を介して剥離紙に粘着
加工されるが、使用する剥離紙としては市販のシリコー
ン紙が好ましい。
【0023】また、本発明の可逆性感熱記録ラベルの感
熱記録層は、サーマルヘッド等での画像の形成−消去を
行なう際に、繰り返しサーマルヘッドとプラテンに挟ま
れ、また搬送部のガイドロールによって搬送される。従
って、ラベルシートを被貼着体に貼り合わせた時の接着
力が不充分であると、繰り返し画像の形成−消去の際に
剥がれてしまう恐れがある。そのため、本発明において
は、ラベルシートと被貼着体の間における接着強度を、
JIS K−6854、180度剥離の方法で測定した
引張り荷重の平均値で表わした場合、0.5kgf/2
5mm以上とすることが好ましい。なお、可逆性感熱記
録ラベルの支持体側を紙又はフィルムに貼り合わせた構
成の場合は、支持体と紙又はフィルムの間の接着力が
0.5kgf/25mm以上であることが望しい。即
ち、接着剤層又は粘着材層としては、被貼着体とを貼り
合わせた際の接着強度が、JIS K−6854、18
0度剥離の方法で測定した引張り荷重の平均値で表わし
た場合、0.5kgf/25mm以上になるものを選択
することが好ましいと言える。
【0024】本発明のラベルシートは、被貼着体と貼り
合わされて本発明の可逆性感熱記録カードとなるが、被
貼着体としては、例えばクレジットカード等の塩ビカー
ド、ICカード、IDカード、紙、フィルム、合成紙、
ボーディングパス、定期券等が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
【0025】続いて、本発明における可逆性感熱層に用
いられる材料について説明する。この可逆性感熱層用の
材料は熱により透明度が変化するものならばなんでも良
いが、特に透明状態と白濁状態が可逆的に変化するもの
が好適に用いられる。
【0026】本発明の可逆性感熱記録部材は、透明度変
化(透明状態、白濁不透明状態)を利用しており、この
透明状態と白濁不透明状態との違いは次のように推測さ
れる。即ち、(i)透明の場合には樹脂母材中に分散され
た有機低分子物質の粒子は有機低分子物質の大きな粒子
で構成されており、片側から入射した光は散乱されるこ
と無く反対側に透過するため透明に見えること、また、
(ii)白濁の場合には有機低分子物質の粒子は有機低分
子物質の微細な結晶が集合した多結晶で構成され、個々
の結晶の結晶軸がいろいろな方向を向いているため片側
から入射した光は有機低分子物質粒子の結晶の界面で何
度も屈折し、散乱されるため白く見えること、等に由来
している。
【0027】図1(熱による透明度の変化を表わしてい
る)において、樹脂母材と、この樹脂母材中に分散され
た有機低分子物質とを主成分とする感熱層は、例えばT
0以下の常温では白濁不透明状態にある。これを温度T2
に加熱すると透明になり、この状態で再びT0以下の常
温に戻しても透明のままである。これは温度T2からT0
以下に至るまでに有機低分子物質が半溶融状態を経て多
結晶から単結晶へと結晶が成長するためと考えられる。
更にT3以上の温度に加熱すると、最大透明度と最大不
透明度との中間の半透明状態になる。次に、この温度を
下げて行くと、再び透明状態をとることなく最初の白濁
不透明状態に戻る。これは温度T3以上で有機低分子物
質が溶融後、冷却されることにより多結晶が析出するた
めであると考えられる。なお、この不透明状態のものを
1〜T2間の温度に加熱した後、常温即ちT0以下の温
度に冷却した場合には透明と不透明との中間の状態をと
ることができる。また、前記常温で透明になったものも
再びT3以上の温度に加熱した後常温に戻せば、再び白
濁不透明状態に戻る。即ち、常温で不透明及び透明の両
形態並びにその中間状態をとることができる。
【0028】従って、熱を選択的に与えることにより感
熱層を選択的に加熱し、透明地に白濁画像、白濁地に透
明画像を形成することができ、その変化は何回も繰り返
することが可能である。そして、このような感熱体の背
面に着色シートを配置すれば、白地に着色シートの色の
画像または着色シートの色の地に白色の画像を形成する
ことができる。また、OHP(オーバーヘッドプロジェ
クター)などで投影すれば、白濁部は暗部になり、透明
部は光が透過しスクリーン上では明部となる。
【0029】このような可逆性感熱記録材料を用いて画
像の形成と消去とを行なうには、画像形成用と画像消去
用の二つのサーマルヘッドを持つか、若しくは、印加エ
ネルギー条件を変化させることにより画像形成及び画像
消去を行なう単一のサーマルヘッドを持つものの使用が
有効である。
【0030】前者の場合には、2つのサーマルヘッドが
必要なため装置のコストは上がるが、それぞれのサーマ
ルヘッドのエネルギー印加条件を別々にし可逆性感熱記
録材料を1回通せば、画像の形成と消去とを行なうこと
でができる。後者の場合には、一つのサーマルヘッドで
画像の形成及び消去を行なうため、感熱記録材料が通過
する1回にサーマルヘッドにエネルギーを印加する条件
を画像を形成する部位、消去する部位に合わせて細かく
変えていくか、又は、一度感熱記録材料上の画像を消去
した後もう一度感熱記録材料を逆向きに走行させ別のエ
ネルギー条件で画像を形成する等、操作は複雑化するが
サーマルヘッドが1つであるため装置コストは安くな
る。
【0031】可逆性感熱層を形成するには、例えば下記
の方法により、前記支持体上に感熱層を皮膜として形成
するか、あるいはシート状として成形すればよい。 1)樹脂母材及び有機低分子物質を溶媒中に溶解し、こ
れを支持部材上に塗布し、溶媒を蒸発させ皮膜あるいは
シート状とする方法。 2)樹脂母材のみを溶解させる溶媒に、樹脂母材を溶解
させ、その中に有機低分子物質を種々の方法で粉砕又は
分散し、これを支持部材上に塗布し、溶媒を蒸発させ皮
膜あるいはシート状とする方法。
【0032】感熱層又は感熱記録材料作成用溶剤として
は、樹脂母材及び有機低分子物質の種類によって種々選
択できるが、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩
化炭素、エタノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられ
る。なお、分散液を使用した場合はもちろんであるが、
溶液を使用した場合も得られる感熱層中では有機低分子
物質は微粒子として析出し、分散状態で存在する。
【0033】感熱層の樹脂母材に用いられる樹脂は皮膜
又はシートを形成することができ透明性が良く、機械的
に安定な樹脂が好ましい。このような樹脂としては、ポ
リ塩化ビニル;塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩化
ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体、塩化
ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸共重合体、塩化ビニル
/アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポ
リ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン/塩化ビニル共重合
体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体等の塩
化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミド;
ポリアクリレート又はポリメタクリレートあるいはアク
リレート/メタクリレート共重合体;シリコーン樹脂等
が挙げられる。これらは単独であるいは2種以上混合し
て使用される。
【0034】一方、有機低分子物質としては記録層中で
熱により多結晶から単結晶に変化するもの(図1に示し
た温度T1〜T3の範囲で変化するもの)であればよく、
一般に融点30〜200℃好ましくは50〜150℃程
度のものが使用される。このような有機低分子物質とし
てはアルカノール;アルカンジオール;ハロゲンアルカ
ノール又はハロゲンアルカンジオール;アルキルアミ
ン;アルカン;アルケン;アルキン;ハロゲンアルカ
ン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シクロアル
カン;シクロアルケン;シクロアルキン;飽和又は不飽
和モノ又はジカルボン酸又はこれらのエステル、アミド
又はアンモニウム塩;飽和又は不飽和ハロゲン脂肪酸又
はこれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;アリ
ルカルボン酸又はそれらのエステル、アミド又はアンモ
ニウム塩;ハロゲンアリルカルボン酸又はそれらのエス
テル、アミド又はアンモニウム塩;チオアルコール;チ
オカルボン酸又はそれらのエステル、アミン又はアンモ
ニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エステル等が挙
げられる。これらは単独で又は2種以上混合して使用さ
れる。これらの化合物の炭素数は10〜60、好ましく
は10〜38、特に10〜30が好ましい。エステル中
のアルコール基部分は飽和していてもよく、飽和してい
なくてもよく、またハロゲン置換されていてもよい。い
ずれにしても有機低分子物質は分子中に酸素、窒素、硫
黄及びハロゲンの少くとも1種、例えば−OH、−CO
OH、−CONH、−COOR、−NH、−NH2、−
S−、−S−S−、−O−、ハロゲン等を含む化合物で
あることが好ましい。
【0035】更に具体的には、これら化合物としてはラ
ウリン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカ
ン酸、アラギン酸、ヘンイコサン酸、トリコサン酸、リ
グノセリン酸、ペンタコサン酸、セロチン酸、ヘプタコ
サン酸、モンタン酸、メリシン酸、オレイン酸等の高級
脂肪酸;ステアリン酸メチル、ステアリン酸テトラデシ
ル、ステアリン酸オクタデシル、ラウリン酸オクタデシ
ル、パルミチン酸テトラデシル、ベヘン酸ドデシル等の
高級脂肪酸のエステル; C1633−O−C1633 , C1633−S−C1633
, C1837−S−C1837 , C1225−S−C1225
, C1939−S−C1939 , C1225−S−S−C12
25 等のエーテル又はチオエーテル等がある。中でも本発明
では高級脂肪酸、特にパルミチン酸、ペンタデカン酸、
ノナデカン酸、アラキン酸、ヘンイコサン酸、トリコサ
ン酸、リグノセリン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等の炭
素数16以上の高級脂肪酸が好ましく、炭素数16〜2
4の高級脂肪酸が更に好ましい。
【0036】また、先に挙げた有機低分子物質の中の一
種を有機低分子物質として用い、別の種類の有機低分子
物質を結晶成長を制御する物質として用いることもでき
る。例えばステアリン酸を有機低分子物質とし、ステア
リルアルコールを結晶成長を制御する物質として用い
る。有機低分子物質とこの有機低分子物質の結晶成長を
制御する物質は重量比で1:0.1〜1:0.8程度が
好ましい。有機低分子物質の結晶成長を制御する物質が
これ以下になると透明になる温度範囲又はエネルギー範
囲を広くするこができないし、これ以上になると不透明
度が低下する。
【0037】なお、感熱層中の有機低分子物質と樹脂母
材との割合は、重量比で2:1〜1:16程度が好まし
く、1:2〜1:8が更に好ましい。樹脂母材の比率が
これ以下になると、有機低分子物質を樹脂母材中に保持
した膜に形成することが困難となり、またこれ以上にな
ると、有機低分子物質の量が少ないため、不透明化が困
難になる。
【0038】感熱層の厚みは1〜30μmが好ましく、
2〜20μmがさらに好ましい。感熱層が厚すぎると層
内での熱の分布が発生し均一に透明化することが困難と
なる。また、感熱層が薄すぎると白濁度が低下しコント
ラストが低くなる。更に、感熱層中の有機低分子物質の
量を増加させると白濁度を増すことができる。
【0039】感熱層には以上の成分の他に、透明画像の
形成を容易にするために、界面活性剤、高沸点溶剤等の
添加物を添加することができる。これらの添加物の具体
例は次の通りである。 高沸点溶剤の例;リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−
エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレ
ジル、オレイン酸ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸
ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フ
タル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキ
シル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジオクチルデシ
ル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル、
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、ア
ジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジ−2
−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ
−2−エチルヘキシル、ジエチレングリコールジベンゾ
エート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラ
ート、アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノー
ル酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセ
チルクエン酸トリブチル。
【0040】界面活性剤、その他の添加物の例; 多価アルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高
級アルキルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステ
ル、高級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂
肪酸高級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又は
ポリプロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド
付加物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼン
スルホン酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;高級脂肪
酸、芳香族カルボン酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族
スルホン酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ−又はジ
−エステルのCa、Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポ
リ長鎖アルキルアクリレート;アクリル系オルゴマー;
ポリ長鎖アルキルメタクリレート;長鎖アルキルメタク
リレート/アミン含有モノマー共重合体;スチレン/無
水マレイン酸共重合体;オレフィン/無水マレイン酸共
重合体。
【0041】また、感熱層上には、サーマルヘッド等の
書き込み法による加熱手段の熱と圧力で表面が変形して
透明部の透明度が低下するのを防ぐため、従来の可逆性
感熱記録材料と同様に保護層を設けることができる。保
護層の厚さは1〜15μm、好ましくは2〜10μm程
度が適当である。なお、保護層の厚さが1μm未満では
感熱層を保護層とすることができなくなり、また15μ
mを越えると感熱層の熱感度が低下する。感熱層上に積
層する保護層の材料としてはシリコーン系ゴム、シリコ
ーン樹脂、ポリシロキサングラフトポリマーや紫外線硬
化樹脂又は電子線硬化樹脂等が挙げられる。
【0042】いずれの場合も、塗布時に溶剤を用いる
が、その溶剤は、感熱層の樹脂ならびに有機低分子物質
を溶解しにくいほうが望ましい。感熱層の樹脂及び有機
低分子物質を溶解しにくい溶剤としてはn−ヘキサン、
メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルア
ルコール等が挙げられ、特にアルコール系の溶剤がコス
ト面から望ましい。
【0043】更に、保護層形成液の溶剤やモノマー成分
等から可逆性記録材料を保護するために、保護層と可逆
性記録材料との間に中間層を設けることができる(特開
平1−133781号公報に記載)。中間層の材料とし
ては感熱層中の樹脂母材として挙げたものの他に下記の
ような熱硬化性樹脂、熱可逆性樹脂が使用可能である。
即ち、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラ
ール、ポリウレタン、飽和ポリエステル、不飽和ポリエ
ステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネ
ート、ポリアミド等が挙げられる。中間層の厚さは用途
により異なるが0.1〜2μmくらいが好ましい。これ
以下になると、保護効果が下がり、これ以上となると熱
感度が低下する。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。なお、以下に示す部及び%はいずれも重量基準で
ある。
【0045】実施例1 厚さ50μmのPETフィルム上に、下記組成の溶液を
塗布し、加熱乾燥して約15μm厚の感熱層を設けた。 ステアリン酸 6部 エイコサン2酸 4部 フタル酸ジイソデシル 2部 塩化ビニル/酢酸ビニル/リンエステル共重合体 20部 (電気化学工業社製デンカビジール#1000P) THF 150部 トルエン 15部
【0046】次に、感熱層上に、 ポリアミド樹脂(東レ社製、CM8000) 5部 メチルアルコール 90部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約
0.3μm厚の中間層を設け、更にその上にウレタンア
クリレート系紫外線硬化性樹脂の酢酸ブチル溶液(大日
本インキ化学社製ユニディックCi−157)をワイヤ
ーバーで塗布し、加熱乾燥後80W/cmの紫外線ラン
プで紫外線を3秒間照射して約3μm厚のオーバーコー
ト層を設け、可逆性感熱記録部材を作成した。
【0047】次に、上記の可逆性感熱記録部材の裏面に
ニトリルゴム系接着剤(商品名EC776:住友3M社
製)を塗布し、約40μm厚の接着剤層を形成させた。
次に、該接着剤層上に剥離紙を粘着加工し、任意のサイ
ズに打抜きし、本発明の可逆性感熱記録ラベルのシート
を作成した。このラベルシートを500μm厚の塩ビカ
ード上に接着した。
【0048】実施例2 厚さ200μmのPETフィルム上にニトリルゴム系接
着剤(商品名EC776:住友3M社製)を塗布し、約
40μm厚の接着剤層を形成させた。実施例1で得られ
た可逆性感熱記録部材の裏面に上記接着剤層を介して上
記PETフィルムを接着させた後、実施例1と同様にし
て本発明のラベルシートを作成した。このラベルシート
を500μm厚の塩ビカード上に接着した。
【0049】実施例3 実施例2における厚さ200μmのPETフィルムの代
わりに、黒色インクを塗工又は印刷した上質紙(厚さ2
00μm)を用いた以外は、実施例2と同様にして本発
明のラベルシートを作成した。このラベルシートを50
0μm厚の塩ビカード上に接着した。
【0050】実施例4 実施例2における厚さ200μmのPETフィルムと感
熱記録部材との間の接着剤層の一部に、接着剤を施さな
い内部に空気を有する非密着部を設けた以外は、実施例
2と同様にして本発明のラベルシートを作成した。この
ラベルシートを500μm厚の塩ビカード上に接着し
た。
【0051】実施例5 実施例3における黒色インクを塗工又は印刷した上質紙
(厚さ200μm)と感熱記録部材との間の接着剤層の
一部に、接着剤を施さない内部に空気を有する非密着部
を設けた以外は、実施例3と同様にして本発明のラベル
シートを作成した。このラベルシートを500μm厚の
塩ビカード上に接着した。
【0052】実施例6 実施例2における厚さ200μmのPETフィルムの代
わりに、Al蒸着した厚さ200μmのPETフィルム
を用いた以外は、実施例2と同様にして本発明のラベル
シートを作成した。このラベルシートを500μm厚の
塩ビカード上に接着した。
【0053】実施例7 実施例4における厚さ200μmのPETフィルムの代
わりに、Al蒸着した厚さ200μmのPETフィルム
を用いた以外は、実施例4と同様にして本発明のラベル
シートを作製した。このラベルシートを500μm厚の
塩ビカード上に接着した。
【0054】実施例8 実施例1における厚さ50μmのPETフィルムの代わ
りに188μm厚の白色PETを用い、その上に磁気記
録層を設け、更にその上にAl蒸着層を設けた後、その
上に実施例1と同様な可逆性感熱記録層を設けて、可逆
性感熱記録材料を作成した。更に、この可逆性感熱記録
材料を用いて、実施例1と同様にして本発明のラベルシ
ートを作成した。このラベルシートを500μm厚の塩
ビカード上に接着した。
【0055】実施例9 実施例8において、磁気記録層の反対側にAl蒸着層を
設け、その上に実施例1と同様な可逆性感熱記録層を設
けた以外は、実施例8と同様にして本発明のラベルシー
トを作成した。このラベルシートを500μm厚の塩ビ
カード上に接着した。
【0056】実施例10 実施例1におけるニトリルゴム系接着剤の代わりに、シ
リコーン系感圧接着剤(商品名アラルダイト:長瀬チバ
社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の
ラベルシートを作成した。このラベルシートを500μ
m厚の塩ビカード上に接着した。
【0057】以上のようにして得られたラベルシート接
着カードを用い、8dot/mmのサーマルヘッドを有
するカード用記録装置(試作機)にて0.3mjのエネ
ルギーで画像の形成、0.2mjのエネルギーで消去の
繰り返しをしたところ、いずれのサンプルについても、
100回目までの繰り返しにおいて、塩ビカードからの
ラベルシートの剥がれは生じなかった。
【0058】この10種類の可逆性感熱記録カードの接
着強度並びに初期及び100回繰り返し後の画像濃度に
ついて評価した。それらの結果を表1に示す。なお、測
定方法は次の通りである。 濃度測定 マクベス反射濃度計RD−514にて測定。 接着強度 JIS K−6854、180度剥離の方法に従って測
定した引張り荷重(kgf/25mm)の平均値で表わ
す。なお、A及Bはそれぞれ次の間の接着強度を表わ
す。 接着強度A…可逆性感熱記録部材と紙又はフィルムとの
間の接着強度。 接着強度B…ラベルシートと被貼着体との間の接着強
度。
【0059】
【表1】
【0060】実施例11 実施例1で得られた可逆性感熱記録部材の裏面に、オフ
セット印刷にて5μm厚のUV印刷層を設け、更にその
上にニトリルゴム系接着剤(商品名EC776:住友3
M社製)を塗布し、約40μm厚の接着剤層を形成させ
た。次に、該接着剤層上に剥離紙を粘着加工し、任意の
サイズに打抜きし、本発明の可逆性感熱記録ラベルのシ
ートを作成した。このラベルシートを500μm厚の塩
ビカード上に接着した。
【0061】実施例12 厚さ200μmのPETフィルム上にニトリルゴム系接
着剤(商品名EC776:住友3M社製)を塗布し、約
40μm厚の接着剤層を形成させた。実施例1で得られ
た可逆性感熱記録部材の裏面に、オフセット印刷にて5
μm厚のUV印刷層を設け、更にその上に上記接着剤層
を介して上記PETフィルムを接着させた後、実施例1
と同様にして本発明のラベルシートを作成した。このラ
ベルシートを500μm厚の塩ビカード上に接着した。
【0062】実施例13 実施例12における厚さ200μmのPETフィルムと
感熱記録部材との間の接着剤層の一部に、接着剤を施さ
ない内部に空気を有する非密着部を設けた以外は、実施
例12と同様にして本発明のラベルシートを作成した。
このラベルシートを500μm厚の塩ビカード上に接着
した。
【0063】実施例14 実施例13における厚さ200μmのPETフィルムの
代わりに、黒色インクを塗工又は印刷した上質紙(厚さ
200μm)を用い、その上質紙と感熱記録部材との間
の接着剤層の一部に、接着剤を施さない内部に空気を有
する非密着部を設けた以外は、実施例13と同様にして
本発明のラベルシートを作成した。このラベルシートを
500μm厚の塩ビカード上に接着した。
【0064】実施例15 実施例11におけるニトリルゴム系接着剤の代わりに、
シリコーン系感圧接着剤(商品名アラルダイト:長瀬チ
バ社製)を用いた以外は、実施例11と同様にして本発
明のラベルシートを作成した。このラベルシートを50
0μm厚の塩ビカード上に接着した。
【0065】比較例 実施例11における印刷層を可逆性感熱記録部材の表面
に設けた以外は、実施例11と同様にしてラベルシート
を作成した。このラベルトートを500μm厚の塩ビカ
ード上に接着した。
【0066】以上のようにして得られたラベルシート接
着カードを用い、8dot/mmのサーマルヘッドを有
するカード用記録装置(試作機)にて0.3mjのエネ
ルギーで画像の形成、0.2mjのエネルギーで消去の
繰り返しをしたところ、比較例のサンプルは10回目で
印刷層の削れが発生したが、実施例11〜15のサンプ
ルについては、100回目までの繰り返しにおいて、塩
ビカードからのラベルシートの剥がれは生じなかった
し、また印刷層の削れもなかった。
【0067】この6種類の可逆性感熱記録カードの接着
強度並びに初期及び100回繰り返し後の画像濃度につ
いて評価した。それらの結果を表2に示す。なお、測定
方法は実施例1〜10のサンプルについてと同様であ
る。
【0068】
【表2】
【0069】実施例16 厚さ50μmのPETフィルム上に、下記組成の溶液を
塗布し、加熱乾燥して約15μm厚の感熱層を設けた。 ステアリン酸 6部 エイコサン2酸 4部 フタル酸ジイソデシル 2部 塩化ビニル/酢酸ビニル/リンエステル共重合体 20部 (電気化学工業社製デンカビジール#1000P) THF 150部 トルエン 15部
【0070】次に、感熱層上に、 ポリアミド樹脂(東レ社製、CM8000) 5部 メチルアルコール 90部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約
0.3μm厚の中間層を設け、更にその上にウレタンア
クリレート系紫外線硬化性樹脂の酢酸ブチル溶液(大日
本インキ化学社製ユニディックCi−157)をワイヤ
ーバーで塗布し、加熱乾燥後80W/cmの紫外線ラン
プで紫外線を3秒間照射して約3μm厚のオーバーコー
ト層を設け、可逆性感熱記録部材を作成した。
【0071】次に、上記の可逆性感熱記録部材の裏面に
ニトリルゴム系接着剤(商品名EC776:住友3M社
製)を塗布し、約40μm厚の接着剤層を形成させた。
次に、該接着剤層上に剥離紙を粘着加工し、任意のサイ
ズに打抜きし、本発明の可逆性感熱記録材料のラベルシ
ートを作成した。このラベルシートを500μm厚の塩
ビカード上の黒印刷部に接着した。この時の塩ビカード
とラベルシートとの段差は100〜110μmである。
【0072】実施例17 実施例16で用いたと同じ厚さ50μmのPETフィル
ム上にAl蒸着し、その表面に実施例16と同様にして
可逆性感熱記録部材を作成し、実施例16と同様にして
本発明のラベルシートを作成した。このラベルシートを
500μm厚の塩ビカード上に接着した。この時の塩ビ
カードとラベルシートとの段差は100〜110μmで
ある。
【0073】実施例18 実施例16における厚さ50μmのPETフィルムと感
熱記録部材との間の接着剤層の一部に、接着剤を施さな
い内部に空気を有する非密着部を設けた以外は、実施例
16と同様にして本発明のラベルシートを作成した。こ
のラベルシートの非密着部を500μm厚の塩ビカード
上の黒印刷部に接着した。この時の塩ビカードとラベル
シートとの段差は100〜110μmである。
【0074】実施例14 実施例17で得られたラベルシートを、500μm厚の
塩ビカードの凹部に接着した。この時の塩ビカードとラ
ベルシートの段差は50〜70μmである。
【0075】実施例20 実施例18で得られたラベルシートを、500μm厚の
塩ビカードの凹部の黒印刷した部所に接着した。この時
の塩ビカードとラベルシートの段差は、50〜70μm
である。
【0076】実施例21 実施例17で得られた可逆性感熱記録部材の裏面に、ア
クリルフォーム粘着剤(商品名Y−4914:住友3M
社製)を用いて粘着層を設けた以外は、実施例17と同
様にしてラベルシートを作成し、これを塩ビカードに接
着した。この時の塩ビカードとラベルシートとの段差は
200μmである。
【0077】実施例22 実施例21で得られたラベルシートを、実施例19で使
用したと同じ塩ビカードに接着した。この時の塩ビカー
ドとラベルシートとの段差は150μmである。
【0078】実施例23 実施例18において、ニトリルゴム系接着剤の代わりに
アクリルフォーム粘着剤(商品名Y−4914:住友3
M社製)を用いた以外は、実施例18と同様にしてラベ
ルシートを作成し、これを実施例20で用いたと同じ塩
ビカードに接着した。この時の塩ビカードとラベルシー
トとの段差は150μmである。
【0079】以上のようにして得られたラベルシート接
着カードを用い、8dot/mmのサーマルヘッドを有
するカード用記録装置(試作機)にて、サーマルヘッド
圧1kg/100mm巾、0.3mjのエネルギーで画
像の形成、0.2mjのエネルギーで消去の繰り返しを
したところ、いずれのサンプルについても、100回目
までの繰り返しにおいて、塩ビカードからのラベルシー
トの剥がれは生じなかったし、また印字切れもなかっ
た。
【0080】この8種類の可逆性感熱記録カードの初期
及び100回繰り返し後の画像濃度及びキズについて評
価した。それらの結果を表3に示す。なお、濃度測定方
法は実施例1〜10のサンプルについてと同様である。
また、キズについては目視にて評価した。
【0081】
【表3】
【0082】表1〜3から、本発明のラベルシートは、
画像の記録及び消去を多数回繰り返しても、高品質画像
が維持されることが分かる。
【0083】
【発明の効果】請求項1の可逆性感熱記録ラベル及び請
求項7の可逆性感熱記録カードは、熱により透明度が可
逆的に変化する可逆性感熱記録部材表面に接着剤層又は
粘着剤層を介して剥離紙を設ける又は被貼着体を貼着す
るという構成にしたことから、サーマルヘッド等の加熱
手段を用いて画像の形成及び消去を多数回繰り返し行な
っても、高品質画像が維持される。
【0084】請求項2の可逆性感熱記録ラベル及び請求
項8の可逆性感熱記録カードは、接着剤層又は粘着剤層
と被貼着体とを貼り合わせた際の、ないしは接着剤層又
は粘着剤層と被貼着体との間の接着強度が、JIS K
−6854、180度剥離の方法で測定した引張り荷重
の平均値で表わした場合、0.5kgf/25mm以上
であるという構成にしたことから、サーマルヘッド等の
加熱手段を用いて画像の形成及び消去を多数回繰り返し
行なっても、搬送部での剥がれが全く生じないという効
果が加わる。
【0085】請求項3の可逆性感熱記録ラベルは、接着
剤層又は粘着剤層を構成する材料が弾性を有するもので
あるという構成としたことから、サーマルヘッド圧を低
圧化することができ、且つキズ発生を防止できるので、
更に高品質の画像が得られるという効果が加わる。
【0086】請求項4の可逆性感熱記録ラベルは、可逆
性感熱記録部材と接着剤層又は粘着剤層との間に、更に
印刷層を設けるという構成にしたことから、サーマルヘ
ッド等の加熱手段を用いて画像の形成及び消去を多数回
繰り返し行なっても、印刷層の削れが生じないという効
果が加わる。
【0087】請求項5の可逆性感熱記録ラベルは、接着
剤層又は粘着剤層が、紙又はフィルムを介して少なくと
も2層設けられているという構成にしたことから、サー
マルヘッド等の加熱手段を用いて画像の形成及び消去を
多数回繰り返し行なっても、接着剤層(粘着剤層)のク
ッション効果により、画像の切れ、消去不良等の発生が
更に強く防止されるという効果が加わる。
【0088】請求項6の可逆性感熱記録ラベル及び請求
項9の可逆性感熱記録カードは、接着剤(粘着剤)層の
一部に、接着剤(粘着剤)を施さない部分を有するとい
う構成にしたことから、画像コントラストが向上すると
いう効果が加わる。
【0089】請求項10の可逆性感熱記録はカードは、
磁気記録層又は/及び反射膜層若しくは着色層を設ける
という構成にしたことから、磁気カード等に応用できる
又は/及び画像コントラストが更に向上するという効果
が加わる。
【0090】請求項11の可逆性感熱記録カードは、感
熱記録部材表面を被貼着体の表面全体より高くするとい
う構成にしたことから、被貼着体の変形が生じても印字
切れのない画像が得られるという効果が加わる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可逆性感熱記録材料の熱による透
明度の変化を表わした図である。
【図2】本発明の可逆性感熱記録ラベルの基本的構成を
示す模式断面図である。
【図3】本発明の可逆性感熱記録ラベルの別の構成を示
す模式断面図である。
【図4】本発明の可逆性感熱記録ラベルの別の構成を示
す模式断面図である。
【図5】本発明の可逆性感熱記録ラベルの別の構成を示
す模式断面図である。
【図6】本発明の可逆性感熱記録ラベルの別の構成を示
す模式断面図である。
【図7】本発明の可逆性感熱記録ラベルの別の構成を示
す模式断面図である。
【図8】本発明の可逆性感熱記録ラベルの別の構成を示
す模式断面図である。
【図9】本発明の可逆性感熱記録ラベルの別の構成を示
す模式断面図である。
【図10】本発明の可逆性感熱記録ラベルの別の構成を
示す模式断面図である。
【図11】本発明の可逆性感熱記録ラベルの別の構成を
示す模式断面図である。
【図12】本発明の可逆性感熱記録ラベルの別の構成を
示す模式断面図である。
【図13】本発明の可逆性感熱記録ラベルの別の構成を
示す模式断面図である。
【図14】本発明の可逆性感熱記録ラベルの別の構成を
示す模式断面図である。
【図15】本発明の可逆性感熱記録ラベルの別の構成を
示す模式断面図である。
【図16】本発明の可逆性感熱記録ラベルの別の構成を
示す模式断面図である。
【図17】本発明の可逆性感熱記録カードの基本的構成
を示す模式断面図である。
【図18】本発明の可逆性感熱記録カードの別の構成を
示す模式断面図である。
【図19】本発明の可逆性感熱記録カードの別の構成を
示す模式断面図である。
【図20】本発明の可逆性感熱記録カードの別の構成を
示す模式断面図である。
【図21】従来の可逆性感熱記録カードの構成を示す模
式断面図である。
【符号の説明】
1 可逆性感熱記録層 2 可逆性感熱記録部材 3 支持体 4 接着剤層又は粘着剤層 5 剥離紙 6 接着剤層又は粘着剤層 7 紙又はフィルム 8 非密着部 9 反射膜層又は着色層 10 磁気記録層 11 被貼着体 12 可逆性感熱記録ラベル 13 表示部 14 印刷層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野際 通 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 香川 勉 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 山田 信夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱により透明度が可逆的に変化する可逆
    性感熱記録部材表面に接着剤層又は粘着剤層を設け、更
    にその上に剥離紙を設けてなることを特徴とする可逆性
    感熱記録ラベル。
  2. 【請求項2】 接着剤層又は粘着剤層は、被貼着体と貼
    り合わせた際の接着強度が、JIS K−6854、1
    80度剥離の方法で測定した引張り荷重の平均値で表わ
    した場合、0.5kgf/25mm以上になるものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の可逆性感熱記録ラ
    ベル。
  3. 【請求項3】 接着剤層又は粘着剤層を構成する材料
    が、弾性を有するものであることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の可逆性感熱記録ラベル。
  4. 【請求項4】 可逆性感熱記録部材と接着剤層又は粘着
    剤層との間に、更に印刷層を設けてなることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の可逆性感熱記録
    ラベル。
  5. 【請求項5】 接着剤層又は粘着剤層が、紙又はフィル
    ムを介して少なくとも2層設けられていることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載の可逆性感熱記
    録ラベル。
  6. 【請求項6】 接着剤層又は粘着剤層に、接着剤又は粘
    着剤を施さない部分を有することを特徴とする請求項1
    〜5に記載の可逆性感熱記録ラベル。
  7. 【請求項7】 接着剤層又は粘着剤層の上に被貼着体を
    貼着してなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    1項に記載の感熱記録ラベルを使用した可逆性感熱記録
    カード。
  8. 【請求項8】 接着剤層又は粘着剤層と被貼着体との間
    の接着強度が、JIS K−6854、180度剥離の
    方法で測定した引張り荷重の平均値で表わした場合、
    0.5kgf/25mm以上であることを特徴とする請
    求項7に記載の可逆性感熱記録カード。
  9. 【請求項9】 接着剤又は粘着剤を施さない部分を表示
    部としたことを特徴とする請求項6に記載の感熱記録ラ
    ベルを用いた可逆性感熱記録カード。
  10. 【請求項10】 更に、磁気記録層又は/及び反射膜層
    若しくは着色層を設けたものであることを特徴とする請
    求項7〜9のいずれか1項に記載の可逆性感熱記録カー
    ド。
  11. 【請求項11】 接着剤層又は粘着剤層を被貼着体の埋
    め込み部に貼り合わせた際に、感熱記録部材表面を被貼
    着体の表面全体よりも高くしたことを特徴とする請求項
    7〜10のいずれか1項に記載の可逆性感熱記録カー
    ド。
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