JPH0648982U - 溶接用走行台車 - Google Patents

溶接用走行台車

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JPH0648982U JP6067493U JP6067493U JPH0648982U JP H0648982 U JPH0648982 U JP H0648982U JP 6067493 U JP6067493 U JP 6067493U JP 6067493 U JP6067493 U JP 6067493U JP H0648982 U JPH0648982 U JP H0648982U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接トーチ8を搭載してなる走行台車1を往
復いずれの方向に走行させる場合にも立板4a,4bか
ら離れないように倣って走行させる。 【構成】 走行台車1の前後両側から立板4a,4bに
向けてアーム42,43を突設し、各アーム42,43の先端側
に倣いローラ6を回転自在に取り付ける。走行台車1に
はアームの進退切り換え機構を設け、この機構を操作し
て、走行台車を往行方向に走行させるときは走行前側の
アーム42を後側のアーム43よりも引っ込め、戻り逆方向
に走行させるときは走行前後のアーム43を後側のアーム
42よりも引っ込めて、走行台車1が常に走行前側を立板
4a,4bに寄る方向に傾けて走行させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、溶接トーチを搭載して、被溶接部材に沿って走行させ、溶接トーチ のノズル先端部を被溶接領域に沿って移動させる溶接用走行台車に関するもので ある。
【0002】
【従来の技術】
例えば、下板に立板を隅肉溶接するような場合、まず、下板に対して立板を仮 付け溶接して立て、かつては、溶接トーチを手に持って、溶接トーチのノズル先 端部を被溶接領域に沿って移動させ、目的とする隅肉溶接を行っていた。しかし 、溶接トーチを手に持って溶接する方式は、溶接作業が非常に煩わしく、また、 溶接に熟練を必要とし、熟練者以外は溶接作業に従事できないという不便があっ た。このような不便を解消するために、近年においては、溶接トーチを走行台車 に搭載させ、走行台車を被溶接部材に沿って走行させることにより、溶接トーチ のノズル先端部を被溶接領域に沿って移動させ、隅肉溶接を自動的に行う溶接用 走行台車が開発されている。
【0003】 図10には従来の走行台車の一般的な模式構成が示されている。同図において、 走行台車1は台車本体2に前後左右に車輪3を取り付け、内部には図示されてい ないモータを内蔵するとともに、台車本体2の前後両側からは被溶接部材として の立板4の方向に一対のアーム5a,5bを突設し、このアーム5a,5bの先 端側には立板4に倣う倣いローラ6を回転自在に取り付けている。また、台車本 体2にはトーチホルダ7を取り付け、このトーチホルダ7に溶接トーチ8を装着 している。この溶接トーチ8のノズル先端部8aを隅肉溶接の被溶接領域10に一 定間隔を介して対向させ、この状態で、モータを駆動して車輪3を回転させ、倣 いローラ6により走行台車1を立板4に倣わせて走行させることにより、ノズル 先端部8aは被溶接領域10に沿って移動し、目的とする立板4の下板11に対する 隅肉溶接が行われる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
倣いローラ6により走行台車1を倣い走行させる場合には、走行前方側のアー ム5bを後方側のアーム5aよりも短くし、走行台車1の前方側を多少内側(立 板側)に傾けた状態で走行させ、倣いローラ6が立板4から離れないように工夫 している。しかし、従来の走行台車1のアーム5a,5bはアーム5bを5aよ りも短くした状態で台車本体2に固定しているため、戻り走行させると走行台車 1は立板4に対して外向きに走行することとなるので、立板4から離れてしまい 、倣い走行ができなくなる。このため、走行台車1はアーム5b側を前方にした 1方向にしか走行できず、作業の上で不便があった。
【0005】 本考案は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、 走行台車を往復いずれの方向に走行させても走行台車を被溶接部材に沿って確実 に倣わせることができる溶接用走行台車を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記目的を達成するために、次のように構成されている。すなわち、 本考案は、溶接トーチを搭載し、下板と立板との被溶接領域に沿って往復走行可 能な溶接用走行台車において、走行台車の前後両部から立板に向けて突出するア ームが設けられ、この各アームの突出先端側には立板に倣う倣いローラが回転自 在に設けられるとともに、走行台車の往復走行切り換え時に走行前方側の倣いロ ーラを走行後方側の倣いローラよりも引っ込めるためのアームの進退切り換え機 構を備えたことを特徴として構成されている。
【0007】
【作用】
本考案において、例えば、被溶接領域の左端から右端に向かって隅肉溶接を行 う場合、まず溶接用走行台車を被溶接領域の左端側に配置し、アームの進退切り 換え機構を操作して前側の倣いローラのアームを後側の倣いローラのアームより も引っ込めて、前後両側の倣いローラを被溶接部材に当接する。
【0008】 そして、車輪の回転駆動が行われ、走行台車は倣いローラにガイドされて被溶 接部材に沿って走行する。これに伴い、溶接トーチのノズル先端部は被溶接領域 に沿って移動し、台車走行区間の隅肉溶接が行われる。走行台車が終点位置、つ まり被溶接領域の右端に来たときに、走行台車の停止が行われる。次に、アーム 進退切り換え機構を操作し、後方側の倣いローラのアームを前方側のアームより も短くなるように引っ込めれば、走行台車を反対方向へ戻り走行させて隅肉溶接 を行うことが可能となる。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図1〜図8には本考案に 係る溶接用走行台車の一実施例の構成が示されている。これらの図において、台 車本体2には従来例と同様に前後左右に車輪3が設けられ台車本体2の内部には モータが内蔵されている。図4に示すように、このモータの出力軸13にはモータ ギア14が固定されており、モータの回転駆動力は歯車系列を介して図3の車輪側 クラッチ15とトーチ駆動側クラッチ16とに伝達されている。この車輪側クラッチ 15のクラッチ結合が行われることにより、モータ側からの回転駆動力は車軸18の ギアに伝わり、車輪3の回転が行われるようになっている。また、トーチ駆動側 クラッチ16の入力側には前記歯車系列に噛み合うウォームギア21が設けられてお り、トーチ駆動側クラッチ16のクラッチ結合により、歯車系列からウォームギア 21に回転駆動力が伝わり、トーチ駆動側クラッチ16の出力軸19の回転が行われる ようになっている。本実施例では、モータの回転制御とクラッチ15,16の断続制 御は図示されていない制御回路により行われるようになっている。制御回路は車 輪側クラッチ15とトーチ駆動側クラッチ16とが同時にクラッチ結合されることは ないように、つまり、クラッチ15,16の一方側がクラッチ結合しているときには 必ず他方側のクラッチは切られるように制御している。
【0010】 前記トーチ駆動側クラッチ16の出力軸19は台車本体2の上板22にベアリングを 介して支持され、上板22を貫通して上方に突出しており、その突出先端部には回 転位置検出板23が固定されている。そしてこの回転位置検出板23には図5に示す ように、断面がコ字形状をしたスライドパック24が固定されている。このスライ ドパック24のコ字形状の収容凹部25には摺動部材26が摺動自在に収容されており 、この摺動部材26にはアーム27と保持枠28とがボルト等により結合されている。 そして、保持枠28にはノズルホルダ30が固定され、このノズルホルダ30には溶接 トーチ8が保持されている。この溶接トーチ8のノズル先端部8aは被溶接領域 に対して一定の間隔を保って対向配置される。
【0011】 一方、台車本体2の上板22の上側にはガイド溝形成板31が固定されており、こ のガイド溝形成板31には図2に示すように中心部が被溶接領域と離れる方向、つ まり、図2で右側に凸となる曲面状のガイド溝32が形成されている。ガイド溝形 成板31の上側にはガイドカム面形成板29が重ねられて固定されており、このガイ ドカム面形成板29にはガイドカム面29aが形成されている。
【0012】 前記アーム27の先端側にはベアリング等からなる転動コロ33が回転自在に取り 付けられており、この転動コロ33は前記ガイド溝形成板31のガイド溝32に挿入さ れている。スライドパック24とアーム27との間にはスプリング59が圧縮状態で介 設されており、このスプリング59の付勢力によって転動コロ33はガイドカム面29 aに押圧されており、このガイドカム面29aに沿って転動移動するようになって いる。すなわち、トーチ駆動側クラッチ16の出力軸19の回転に連動してスライド パック24と摺動部材26とアーム27と保持枠28とノズルホルダ30とが当該出力軸19 を支点として一体的に回転し、転動コロ33はガイドカム面29aに沿って転動移動 し、この転動移動に伴って、溶接トーチ8の進退移動が行われる。
【0013】 つまり、図2において、転動コロ33をガイド溝32のC端側に位置させたとき、 溶接トーチ8は斜め向きとなり、そのノズル先端部8aは被溶接領域10と一定の 間隔ΔLを介して対向する。この位置から、出力軸19を回転させて転動コロ33を ガイド溝32の中央D部を経て他方の端部E部まで転動させると、ノズル先端部8 aは出力軸19を中心としてθだけ回転移動する。この溶接トーチ8の回転移動に 伴い、転動コロ33は、まず、ガイドカム面29aに沿ってCからDまで転動移動す るとき、図2の右側(被溶接領域10から離れる方向)に寄る結果、摺動部材26が スライドパック24に対して後退方向に摺動し、ノズル先端部8aは後退方向に移 動する。
【0014】 そして、転動コロ33をガイドカム面29aに沿ってDからEまで転動させると、 ノズル先端部8aは進出方向に移動する。つまり、溶接トーチ8を出力軸19を支 点として回転するだけでは、ノズル先端部8aはLの軌跡をたどって移動するが 、転動コロ33をガイドカム面29aに沿って転動させ、これに伴いスライドパック 24に対して摺動部材26をアーム27とともに摺動させることで、ノズル先端部8a はL′の軌跡をたどって移動する。このように、本実施例では、ガイドカム面29 aの形状は前記ノズル先端部8aが被溶接領域10と一定の間隔ΔLを保って移動 するように設計されている。本実施例では前記トーチ駆動側クラッチ16の出力軸 19からスライドパック24、摺動部材26、保持枠28に順に至る動力伝達系は溶接ト ーチの回転機構を構成し、また、アーム27に取り付けられる転動コロ33と前記ガ イド溝32とガイドカム面29aは溶接トーチの進退移動機構を構成する。
【0015】 本実施例では、図6に示すように、回転位置検出板23の円周面上に、転動コロ 33がガイド溝32のC端の転動位置に対応する位置と、中央D部の転動位置に対応 する部分と、E端の転動位置に対応する位置にそれぞれ位置検出凹部34,35,36 が形成されており、また、この回転位置検出板23の円周面に対向する固定位置に は前記位置検出凹部34,35,36に選択的に嵌まる球体37が配設されており、この 球体37はハウジング38内に収容された圧縮ばね39によって常時回転位置検出板23 の円周面上に押圧されている。そして、このハウジング38等には位置検出凹部34 と35と36とがそれぞれ球体37に嵌まる回転位置を検出する検出スイッチ(図示せ ず)が設けられており、このスイッチ信号は制御回路に加えられるようになって いる。
【0016】 ところで、図2および図1に示すように、台車本体2の基枠40の前後両側には 摺動溝41が形成されており、この摺動溝41にアーム42,43が摺動自在に嵌め込ま れている。そして、この各アーム42,43の先端側には倣いローラ6(図1および 図2では図示せず)が回転自在に取り付けられる。前記アーム42,43は連結金具 44を介して連結部材45によって連結されており、この連結金具44と連結部材45は ピン46によって回転自在に結合されている。連結部材45の中心位置には回転支軸 47が回転自在に挿通されており、この回転支軸47の下端側は台車本体2の底板に 固定されている。連結部材45は回転支軸47を支点として回転することにより、ア ーム42,43を摺動溝41に沿って進退摺動するようになっている。
【0017】 この連結部材45には軸48,49,50の下端部が回転自在に結合されており、軸48 の上端側は図4に示すように、台車本体2の上板22を遊挿して上板から上方に突 出し、この上板22の上側で作動板51に連結されている。また、軸49はその上端側 でリンク板52の一端側に回転自在に結合されている。リンク板52の他端側には軸 50の下端側が回転自在に結合されており、軸50の上端側は上板22を遊挿して上方 に突出し、その突出先端側で、作動板51に連結されている。リンク板52の中央部 分にはレバー板53の基端側が溶接等により固定されており、レバー板53の先端側 は、上板22を挿通するボルト54を介して作動板51に結合されている。
【0018】 図7に示すように、台車本体2の上板22には作動板51を遊挿して上方に突出す るカム軸61が固定されており、このカム軸61に円板状のカム板55が回転自在に嵌 め込まれている。図8に示すように、このカム板55にはカム軸61の中心からわず かにeだけ偏心させたカム溝56が形成されており、図7に示す如く、このカム溝 56に下端側が前記作動板51に固定されたピン57がカム溝56に対して相対摺動自在 に嵌め込まれている。このカム板55にはケーシング58が被せられており、このケ ーシング58はカム板55に一体的に固定されている。そしてケーシング58には操作 レバー60が設けられている。本実施例では、連結金具44と、連結部材45と、作動 板51と、リンク板52と、レバー板53と、各部材を結合する軸47,48,49,50とは リンク機構を構成しており、このリンク機構とカム溝56を備えたカム板55と操作 レバー60とでアームの進退切り換え機構を構成している。なお、本実施例では、 走行台車の前後位置には往復走行の終点位置を検出するマイクロスイッチ(図示 せず)が設けられており、このスイッチ信号は制御回路に加えられている。
【0019】 本実施例は上記のように構成されており、以下、その作用を説明する。図9の 模式図に示すように、下板11に対して仮付け溶接されている立板4a,4bを側 板9a,9b間で隅肉溶接する場合において、まず、立板4aを左端から右端ま で溶接する場合には、まず、操作レバー60を時計方向に回せば、カム板55のカム 溝56がピン57に対して時計方向に摺動し、図8に示すように、ピン57はカム溝56 の一端K側に係止する。このとき、前述したように、カム溝56の中心位置はカム 板55の回転中心位置からeだけずれているので、ピン57はカム溝56によってカム 板55の回転中心から離れる方向に押される結果、このピン57に固定されている作 動板51も同様に同方向に押されて移動する。
【0020】 この作動板51の移動がリンク機構に伝わり、連結部材45は回転支軸47を支点と して図1で時計方向に回転する。この連結部材45の回転によりアーム42は後退方 向に摺動し、アーム43は進出方向に摺動する結果、台車本体2に対してアーム42 の突出長がアーム43の突出長よりも短くなり、両倣いローラ6を立板4aに当接 させると、走行台車1は走行方向に対して前側が立板4a側に傾いた状態となる 。
【0021】 この状態で、走行台車1を被溶接領域10の左端に位置させ、かつ、転動コロ33 をガイドカム面の左端Cに位置させ、溶接トーチ8のノズル先端部8aを被溶接 領域10の左端に対向させる。このノズル先端部8aの位置は回転位置検出板23の 近傍に設けられた検出センサによって検出され、その検出信号は制御回路に加え られる。制御回路は、この検出センサからの検出信号に基づき、溶接トーチ8の ノズル先端部8aが死角領域12の左端位置にあることを認識する。この状態で、 モータスイッチをオンすると、制御回路からの指令により車輪側クラッチ15が切 れた状態でトーチ駆動側クラッチ16が結合する。
【0022】 したがって、モータの回転力はトーチ駆動側クラッチ16の出力軸19に伝わり、 アーム27が回転し、溶接トーチ8のノズル先端部8aは被溶接領域10の死角領域 12に沿って移動する。このとき、アーム27の回転に連動して転動コロ33がガイド カム面29aの左端位置Cから中央部Dに向かって転動する結果、摺動部材26がス ライドパック24に対して後退方向に移動し、これに伴い、ノズル先端部8aも後 退方向に退避移動し、ノズル先端部8aは死角領域12と一定の間隔を保って死角 領域の左端位置から直下位置まで移動し、死角領域12の隅肉溶接が達成される。 転動コロ33がガイドカム面29aの中央部Dまで転動して来ると、球体37が位置検 出凹部34に嵌まり込み、位置検出信号が制御回路に加えられる。制御回路は、こ の信号を受けてトーチ駆動側クラッチ16を切り車輪側クラッチ15を結合させる。 この車輪側クラッチ15の結合により、モータの回転力は車輪3に伝わり走行台車 1は倣いローラ6に案内されて右方向に走行しながら隅肉溶接を行う。
【0023】 走行台車1が右端の側板9bに当たると、台車本体2に取り付けたマイクロス イッチが作動し、このマイクロスイッチの信号が制御回路に加えられる。制御回 路はこのマイクロスイッチからの信号を受けて車輪側クラッチ15を切り、トーチ 駆動側クラッチ16を結合する。このトーチ駆動側クラッチ16の結合によりモータ の回転力がトーチ駆動側クラッチ16の出力軸19に伝わり、アーム27が回転し、こ のアーム27の回転に連動して転動コロ33がガイドカム面29aに沿ってD位置から E位置へ転動する結果、溶接トーチ8のノズル先端部8aは死角領域12の直下位 置から右端位置まで移動する。そしてこの移動に伴い、ノズル先端部8aが死角 領域12の右端に移動するにつれて進出方向に移動する結果、ノズル先端部8aと 死角領域12との間隔が一定に保たれ、死角領域の好適な隅肉溶接が達成される。 ノズル先端部8aが死角領域の右端、つまり、転動コロ33がガイドカム面29aの 右端Eまで転動して来ると、球体37が位置検出凹部35に入り込み、位置検出信号 が制御回路に加えられる。制御回路はこの信号を受けてモータ13をオフさせる。 これにより立板4aの隅肉溶接が完了する。
【0024】 次に、立板4bの隅肉溶接を右端から左端に向けて行う場合には、走行台車1 を被溶接領域10の右端に位置させ、操作レバー60を反時計方向に回転する。この 操作レバー60の回転によりカム溝56とピン57とのカム作用により作動板51はカム 軸61の回転中心方向に引き寄せられる結果、連結部材45は回転支軸47を支点とし て反時計方向に回転する。この回転により、アーム42が基枠40に対して進出方向 に、アーム43は後退方向にそれぞれ摺動する結果、台車本体2からアーム42側の 倣いローラ6までの長さがアーム43側の倣いローラ6までの長さよりも長くなり 、この両アーム42,43の倣いローラ6を立板4bに倣わせると、走行台車1の左 側、つまり走行方向に対して前側が立板4b側に向けてわずかに傾く。
【0025】 この状態で、装置スイッチをオンすると、制御回路からの指令により車輪側ク ラッチ15が切れた状態でトーチ駆動側クラッチ16が結合され、死角領域12の右端 から直下位置までの隅肉溶接が行われ、引き続いて、トーチ駆動側クラッチ16が 切れて車輪側クラッチ15が結合され、走行台車1は左方向に向けて走行しながら 隅肉溶接を行う。そして走行台車1が左端の側板9aに当接すると、マイクロス イッチが作用し、このマイクロスイッチの信号は制御回路に加えられる。制御回 路は車輪側クラッチ15を切ってトーチ駆動側クラッチ16を結合することから走行 台車1が停止した状態で被溶接領域10の右端に生じる死角領域12の隅肉溶接が行 われるのである。
【0026】 なお、本考案は上記実施例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り 得る。例えば上記実施例ではガイドカム面形成板29にガイドカム面29aを形成し たが、ガイドカム面形成板29を省略し、ガイド溝32の周面にガイドカム面29aを 形成してもよい。また、ガイド溝32と転動コロ33の嵌合のがたつきを小さくすれ ば、スプリング59を省略できる。さらに、上記実施例では溶接トーチ8を台車本 体2のほぼ中間部に装着しているが、この溶接トーチ8の取り付け位置は任意に 設定できる。溶接トーチ8の取り付け位置を変更したときには、その取り付け位 置における死角領域を走行台車1の停止状態で溶接できるように、溶接トーチ8 の回転範囲とトーチ進退移動機構のトーチ進退量(ガイドカム面29aの形状)を 設定することになる。
【0027】 また、上記実施例では、走行台車の走行開始前と走行停止時に死角領域12を自 動溶接するための溶接トーチの回転機構と溶接トーチの進退移動機構を設けたが 、これらを省略してもよい。
【0028】 さらに、上記実施例におけるアームの進退切り換え機構は、操作レバー60の動 きを、連結部材45の軸47を支点とする回転駆動力として伝達する区間に、作動板 51、リンク板52、カム板55、軸48,49,50等の多くの部材を介設しているが、本 考案のアームの進退切り換え機構は軸47を支点として連結部材45を回転し、アー ム42,43を出し入れ進退させる機構であればよく、操作レバーの操作力を連結部 材45の回転力に変換伝達する機構は必ずしも実施例の機構に限定されるものでは なく、操作用のレバーの動きを直接連結部材45の回転力として伝達する簡易なリ ンク機構等によって構成することができる。この簡易なリンク機構の例としては 、例えば、図1のレバー板53に軸穴61を設け、この軸穴61に嵌合した軸を支点軸 とし、この支点軸を支点としてレバー板53を回転操作することによってアーム42 ,43の進退を行うことができ(もちろんこの場合はボルト54は省略する)、また 、この場合、レバー板53の基端側はリンク板52に連結せずに直接連結部材45にピ ン等を介して回転自在に連結することができる(もちろんその場合は軸49,50は 省略できる)。
【0029】
【考案の効果】
本考案は、走行台車の往復走行切り換え時に走行前方側の倣いローラを走行後 方側の倣いローラよりも引っ込めるためのアームの進退切り換え機構を設けたも のであるから、その機構を操作することにより走行台車を往復いずれの方向に走 行させる場合でも、倣いローラを被溶接部材に倣わせた状態で走行台車の走行前 方側を被溶接部材側に向けて傾けることが可能となり、これにより、走行台車を いずれの方向に走行させても走行台車を被溶接部材に沿って確実に倣い走行させ ることが可能となる。このことから、走行台車を往復いずれの方向に走行させた ときにも被溶接領域の隅肉溶接が可能となり、使用上非常に便利なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る溶接用走行台車の一実施例におけ
るアーム進退機構の構成説明図である。
【図2】同実施例における走行台車の要部平面図であ
る。
【図3】同実施例の溶接用走行台車の縦断構成図であ
る。
【図4】同実施例におけるモータ回転の伝達機構部を示
す断面図である。
【図5】同実施例のスライドパックと摺動部材との結合
関係の説明図である。
【図6】回転位置検出板の回転位置検出の説明図であ
る。
【図7】アームの進退切り換え機構の操作部の説明図で
ある。
【図8】同アームの進退切り換え機構のカム機構の説明
図である。
【図9】同実施例の作用を示す模式図である。
【図10】従来の溶接用走行台車の模式説明図である。
【符号の説明】
1 走行台車 4,4a,4b 立板 6 倣いローラ 8 溶接トーチ 9a,9b 側板 10 被溶接領域 11 下板 42,43 アーム 44 連結金具 45 連結部材 47 回転支軸

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接トーチを搭載し、下板と立板との被
    溶接領域に沿って往復走行可能な溶接用走行台車におい
    て、走行台車の前後両部から立板に向けて突出するアー
    ムが設けられ、この各アームの突出先端側には立板に倣
    う倣いローラが回転自在に設けられるとともに、走行台
    車の往復走行切り換え時に走行前方側の倣いローラを走
    行後方側の倣いローラよりも引っ込めるためのアームの
    進退切り換え機構を備えたことを特徴とする溶接用走行
    台車。
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