JPH0649732A - 絹紡糸調嵩高加工糸の製造方法 - Google Patents
絹紡糸調嵩高加工糸の製造方法Info
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Abstract
製造方法を提供する。 【構成】 高収縮性フィラメント群と低収縮性フィラメ
ント群とからなり,糸条の熱水収縮率が10%以上で,か
つ両フィラメント群間の熱水収縮率差が5%以上である
異収縮混繊糸を供給糸とする。この糸条に,0.06g/d
以下の張力下で集束弛緩熱処理を施して熱水収縮率が3
%以下の糸条とする。次いで,前記糸条と前記糸条より
も熱水収縮率が3%以上高いマルチフィラメント糸とを
引き揃えて流体噴射加工する。
Description
合を有する嵩高加工糸の製造方法に関するものである。
異収縮混繊糸を用いた織編物は,絹様の光沢,ドレープ
性,ふくらみ等を有することがよく知られている。ま
た,紡績糸と絹様フィラメント糸の特徴を兼ね備えたマ
ルチフィラメントによる,紡績糸様で絹様風合を有する
嵩高加工糸も数多く提案されている。その代表例として
タスラン糸があり,この糸条は,表面に存在するループ
やたるみによって紡績糸様の外観,風合を呈するもの
の,ループ,たるみの絡みによって撚糸パッケージから
の解舒性が悪く,製編織性が劣るばかりか,織編物の品
位を低下させるという欠点があった。
性,製編織性を損なわない範囲でループやたるみを与
え,布帛にした後で毛羽感あるいはふくらみ感を付与す
る方法として,例えば,特開昭60-94636号公報には,熱
収縮率の異なる2種の糸条を用いて,低いオーバーフィ
ード率で芯鞘型の混繊交絡糸となし,この糸を用いて布
帛にした後,熱による収縮差を利用して毛羽感とふくら
み感を付与する方法が提案されている。しかしながら,
この方法で得られる加工糸は,布帛の組織に拘束されて
異収縮効果を十分に発現し得なかったり,たとえ異収縮
効果が発現しても,熱収縮時の収縮挙動が異なるため,
交絡部を境として芯糸と鞘糸が2層に分離して,芯糸を
軸として鞘糸がうねり状に絡みついた状態となり,布帛
の外観がうろこ状のイラツキとなって見え,製品品位を
著しく低下させるという欠点がある。
の問題を解決し,糸条の解舒性や製編織性を損なうこと
なく異収縮効果を十分に発現し,布帛にふくらみと毛羽
感を付与できるのは勿論のこと,イラツキも解消し,さ
らに,マイルドな光沢とナチュラルな表面感を付与でき
る絹紡糸調嵩高加工糸の製造方法を提供することを技術
的な課題とするものである。
題を解決するために鋭意検討した結果,異収縮混繊糸に
集束弛緩熱処理を施して糸長差を発現させた低収縮糸条
とし,この糸条と高収縮性糸とを流体処理すれば,ふく
らみと毛羽感が付与され,さらに,マイルドな光沢,ナ
チュラルな表面感に優れた嵩高加工糸が得られることを
知見して本発明に到達した。
ト群と低収縮性フィラメント群とからなり,糸条の熱水
収縮率が10%以上で,かつ両フィラメント群間の熱水収
縮率差が5%以上である異収縮混繊糸に,0.06g/d以
下の張力下で集束弛緩熱処理を施して熱水収縮率が3%
以下の糸条とし, 次いで,前記糸条と前記糸条よりも熱
水収縮率が3%以上高いマルチフィラメント糸とを引き
揃えて流体噴射加工することを特徴とする絹紡糸調嵩高
加工糸の製造方法を要旨とするものである。
糸の異収縮効果を糸条の段階と布帛にした後の2段階で
最大限に発揮させ,布帛に糸長差発現に伴うふくらみを
付与することにある。したがって,本発明においては,
供給する糸条の少なくとも一方に異収縮混繊糸を用い,
この異収縮混繊糸に糸条の段階で糸長差を発現させると
ともに,低収縮糸とすることが重要なポイントとなる。
そして,この異収縮混繊糸は,熱水収縮率が10%以上
で,かつ高収縮性フィラメント群と低収縮性フィラメン
ト群間の熱水収縮率差が5%以上であることが必要であ
る。
ント群の熱水収縮率が10%以上で,かつ高収縮性フィラ
メント群の熱水収縮率と低収縮性フィラメント群の熱水
収縮率との差が5%以上である異収縮混繊糸を用いるこ
とにより,後工程の集束弛緩熱処理で高収縮性フィラメ
ント群と低収縮性フィラメント群間に糸長差が発現し,
糸条にふくらみを付与することができる。この高収縮性
フィラメント群と低収縮性フィラメント群との熱水収縮
率差が5%未満の場合は,糸長差の発現が不十分で,糸
条に十分なふくらみを付与することができない。また,
高収縮性フィラメント群の熱水収縮率が10%未満になる
と,低収縮性フィラメント群との熱水収縮率差を5%以
上とすることが困難となり,異収縮効果が半減するので
好ましくない。
長差を発現させる手段として,本発明では,低張力下で
集束弛緩熱処理を施すものである。本発明でいう集束弛
緩熱処理とは,糸条を加撚集束させながら弛緩状態で熱
処理を施すものである。糸条に適度な加撚集束を施すこ
とで,個々のフィラメントに均等な熱が付与され,異収
縮効果の均一発現化が可能となる。集束弛緩熱処理時の
加撚集束が過度になると,捲縮が付与されたり,フィラ
メントの断面変化が生じたりして,シルキー光沢が半減
したものとなる傾向を示すので好ましくない。また,加
撚集束を施さずに弛緩熱処理を行った場合,個々のフィ
ラメントに均等な熱作用が付与されず,収縮斑が生じて
糸条の長手方向に不均一な糸長差が発現し,しかも光沢
は金属様のテカリを呈した糸条となる。
を施すことが重要であり,糸条に適度な加撚と集束を付
与し得る加撚数で処理を行うことが好ましい。この適度
な加撚数を撚係数で表せば,5000〜 20000が好ましい範
囲となる。なお,ここでいう撚係数とは,次式で算出さ
れる数値である。 撚係数=D1/2 ×加撚数(T/M) ただし,Dは供給糸の繊度(デニール)である。
ては,弛緩状態で加撚集束し得るものであれば特に限定
されるものではないが,流体を利用した旋回ノズルが好
ましく用いられる。
張力が0.06g/d以下の低張力となるようなオーバーフ
ィード状態で施すことが必要である。糸条をこのような
低張力下で収縮しやすい状態におくことで,異収縮混繊
糸の異収縮効果を最大限に発揮させ,糸長差発現を容易
にするものである。上記の糸条張力が0.06g/dを超え
ると,糸長差の発現が不十分となる。
して得られる糸条の熱水収縮率を3%以下にすることが
必要である。熱水収縮率を3%以下の低収縮性糸条とす
ることにより,後の流体噴射加工時に混繊する他のマル
チフィラメント糸との熱水収縮率差を大きくし,布帛に
した後の異収縮発現を助長してふくらみを増幅すること
ができる。
熱処理して熱水収縮率が3%以下の低収縮性糸条を得る
には,集束弛緩熱処理時の弛緩状態(糸条のオーバーフ
ィード率)及び熱処理温度を適宜選定することが必要で
ある。その場合,熱処理温度は,糸条が融着を起こさな
い範囲で高温度にするのが好ましく,また,オーバーフ
ィード率についても,低収縮性フィラメント群の熱水収
縮率以上で,かつ糸条全体が弛まない範囲で高オーバー
フィード率にするのが好ましい。このような弛緩状態と
することにより,熱水収縮率3%以下で糸長差を発現し
た低収縮性糸条となる。
して糸長差を発現した低収縮性糸条と他のマルチフィラ
メント糸とを引き揃えて流体噴射加工を施すものであ
る。この場合,他のマルチフィラメント糸の熱水収縮率
は,集束弛緩熱処理された低収縮性糸条の熱水収縮率よ
りも3%以上高いものを用いることが必要である。
との熱水収縮率差を3%以上とすることで,布帛にした
後の熱処理で低収縮性糸条と他のマルチフィラメント糸
間に異収縮差に伴う糸長差を発現させ,布帛のふくらみ
をさらに増幅することができる。しかし,他のマルチフ
ィラメント糸の熱水収縮率をあまり高くすると,布帛の
幅入れが大きくなって風合が硬くなり,また,低収縮性
糸条と他のマルチフィラメント糸との熱水収縮率差が大
きくなり過ぎ,糸条の分離によるイラツキが発生しやす
くなる等,布帛の品位が低下するので好ましくない。し
たがって,品位,風合を考慮すれば,低収縮性糸条と他
のマルチフィラメント糸との熱水収縮率差は3〜15%の
範囲とするのが望ましい。なお,他のマルチフィラメン
ト糸が異収縮混繊糸であれば,異収縮効果を一層高める
ことが可能となる。
率は特に限定されるものではないが,低収縮糸条のオー
バーフィード率を他のマルチフィラメント糸のそれと同
等もしくは大きくしたほうが,異収縮効果を増大させる
点から好ましい。また,糸条のオーバーフィード率は,
解舒性,製編織性を損なわない範囲のループやたるみを
形成し得るような条件で適宜選定すればよい。ループや
たるみを制限して不足する毛羽感は,布帛にした後の熱
収縮効果で十分補足することが可能である。
体にループ毛羽や交絡を有し,フィラメント間の空隙と
その複雑な内部屈折によって,マイルドな光沢とナチュ
ラルな表面感を呈するものとなる。また,混繊された糸
条は,低収縮性糸条の糸長差と他のマルチフィラメント
糸との異収縮差に伴う糸長差が加味され,実質的に糸長
差の異なる3種以上のフィラメント群が混繊された糸条
となり,嵩高でふくらみ感に優れた糸条となる。さら
に,糸長差の異なる3種以上のフィラメント群で構成さ
れた糸条は,3層以上の特殊構造を呈することから,糸
条全体が2層に分離することもなく,イラツキのない品
位良好な布帛とすることができる。
条を交絡させるインターレース,交絡とループ毛羽を形
成するタスラン加工のいずれでもよく,また,使用する
流体噴射ノズルは,インターレースノズルやタスランノ
ズルを挙げることができる。
ル,ポリアミド等,熱可塑性合成繊維であれば特に限定
されるものではない。なお,シルキー光沢を表現し得る
ブライト糸あるいは異形断面糸が好ましく用いられる。
工の一連作用によって本発明の目的とする絹紡糸調嵩高
加工糸を得ることができる。そして,この絹紡糸調嵩高
加工糸は,次のような特長を有している。すなわち, 糸条表面のループ毛羽形成量を解舒性,製編織性に支
障をきたさない範囲に抑えて高次加工性を向上させ,し
かも布帛にした後の熱収縮で十分な毛羽感を付与するこ
とができる。 糸長差の異なる3種以上のフィラメント群が混繊交絡
されており,その糸長差発現と流体処理特有の糸条形態
との相乗効果によって,絹紡糸様のふくらみとマイルド
な光沢,ナチュラルな表面感を付与することができる。 3種以上の異収縮混繊効果(糸長差発現)によって,
糸条全体が2層に分離することもなく,イラツキのない
品位良好な布帛とすることができる。
程図である。図1において,異収縮混繊糸Aは,第1フ
ィードローラ1により第1フィードローラ1と第1デリ
ベリローラ4間にオーバーフィード状態で供給される。
次いで,第1フィードローラ1と第1デリベリローラ4
間に設けられた加撚集束装置(流体旋回ノズル)3で加
撚集束が施され,ヒータ2で熱セットされて集束弛緩熱
処理が施された後,第1デリベリローラ4により流体処
理域に導かれる。引き続き,第2フィードローラ6から
供給された他のマルチフィラメント糸Bとともに流体噴
射ノズル5によって流体噴射加工が施され,次いで,第
2デリベリローラ7を経てパッケージ8に捲き取られ
る。
る。
低収縮性フィラメント群が35d/24fで構成され,糸条
の熱水収縮率が13%,高収縮性フィラメント群と低収縮
性フィラメント群間の熱水収縮率差が8%のポリエステ
ル系異収縮混繊糸Aと,50d/24fで熱水収縮率が8%
のポリエステルマルチフィラメント糸Bとを用い,加撚
集束装置として流体旋回ノズル,流体噴射ノズルとして
タスランノズルを用いて,図1の工程に従い,表1に示
す条件で絹紡糸調嵩高加工糸を製造した。異収縮混繊糸
Aの集束弛緩熱処理後の熱水収縮率は1.2%であった。
なお,表1に示す熱水収縮率差は,高収縮性フィラメン
ト群の熱水収縮率の平均値と低収縮性フィラメント群の
熱水収縮率の平均値との差である。
従い,表1に示す条件で,集束弛緩熱処理の代わりに集
束緊張熱処理を施して嵩高加工糸を製造した。異収縮混
繊糸Aの集束緊張熱処理後の熱水収縮率は5%であっ
た。
%である以外は,実施例1と同様の供給糸,ノズルを用
い,図1の工程に従い,表1に示す条件で嵩高加工糸を
製造した。異収縮混繊糸Aの集束弛緩熱処理後の熱水収
縮率は1.5%であった。
加工糸を経糸及び緯糸に用いて平織に製織し,その後,
分散染料で染色仕上げ加工を行った。
は,製織時のトラブルもなく,高次加工性良好で,得ら
れた布帛もふくらみや毛羽感を有し,しかもマイルドな
光沢でナチュラルな表面感を呈し,絹紡糸様の外観,風
合を呈するものであった。一方,比較例1,2では,集
束弛緩熱処理後あるいは集束緊張熱処理後の糸条に十分
な糸長差が発現せず,布帛にした後もふくらみ感に欠け
たり,布帛表面がイラツキに見える等,品位,風合面で
劣るものであった。
噴射加工の相乗効果によって,高次加工性に優れ,布帛
にした後の異収縮効果でふくらみや毛羽感を増幅するこ
とができ,しかも糸条形態がもたらすマイルドな光沢,
ナチュラルな表面感に優れた絹紡糸様の外観,風合を呈
する絹紡糸調嵩高加工糸を製造することが可能となる。
さらに,本発明で得られる紡糸調嵩高加工糸を製編織す
れば,糸長差の異なる3種以上の混繊構造により,イラ
ツキのない品位良好な布帛を得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 高収縮性フィラメント群と低収縮性フィ
ラメント群とからなり,糸条の熱水収縮率が10%以上
で,かつ両フィラメント群間の熱水収縮率差が5%以上
である異収縮混繊糸に,0.06g/d以下の張力下で集束
弛緩熱処理を施して熱水収縮率が3%以下の糸条とし,
次いで,前記糸条と前記糸条よりも熱水収縮率が3%以
上高いマルチフィラメント糸とを引き揃えて流体噴射加
工することを特徴とする絹紡糸調嵩高加工糸の製造方
法。
Priority Applications (1)
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-
1992
- 1992-07-23 JP JP21856992A patent/JP3262850B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| JP3262850B2 (ja) | 2002-03-04 |
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