JPH0650702B2 - ペースト組成物および積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents

ペースト組成物および積層セラミックコンデンサの製造方法

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JPH0650702B2 JP1184067A JP18406789A JPH0650702B2 JP H0650702 B2 JPH0650702 B2 JP H0650702B2 JP 1184067 A JP1184067 A JP 1184067A JP 18406789 A JP18406789 A JP 18406789A JP H0650702 B2 JPH0650702 B2 JP H0650702B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、セラミック積層体の製造方法とそれに適用す
るための導体ペースト組成物に関するものである。セラ
ミック積層体としては、積層セラミックコンデンサ等が
挙げられる。
従来の技術 セラミック積層体には、セラミック材料の機能から分類
すると、次の3つが代表的なものである。第1にセラミ
ック材料の絶縁性を利用するセラミック多層基板、2番
目は、誘電性を利用する積層セラミックコンデンサ、さ
らに磁気的性質を利用するチップコイル等が挙げられ
る。特に近年注目を集めているのは、積層セラミックコ
ンデンサへの応用である。
積層セラミックコンデンサは、電極と誘電体磁器組成物
とが層状に構成されているもので、セラミックス作製技
術によって一体化,固体化されるため小型,大容量のも
のがえられる。さらに、電極が内蔵されているので磁気
的誘導成分が少なく高周波用途にも優れた性能を示す。
またチップ型は、リード線がないため部品実装の際、直
付けが可能で電子機器の小型軽量化への要求にもマッチ
し、今後益々発展が期待される。
一方、これら積層体に用いる電極材料としては、Au,
Pt,Pd等の貴金属とW,Ni,Cu等の卑金属が使
用される場合が多い。特にセラミック基板は、この金属
材料に有機バインダ,溶剤を加えてペースト状にしたも
のをアルミナなどの絶縁基板上にスクリーン印刷し、焼
き付けて導体パターンを形成するものである。また、セ
ラミック多層基板ではこれらの導体ペーストの他、絶縁
材料としてのセラミックやガラス粉末を有機バインダを
溶かした溶剤中に分散させたものを用いて多層化する方
法と、前記の絶縁粉末、有機バインダ等からなるグリー
ンシート上に、前記導体ペーストでパターン形成したも
のを積層して多層化する方法がある。これらに使用され
る金属導体材料に注目すると、Au,Ag/Pd、は空
気中で焼成できる反面、貴金属であるためコストが高
い。一方W,Ni,Cuは、卑金属で安価であるが焼成雰囲気
を還元雰囲気か中性の雰囲気で行う必要がある。
またW,Moでは、1500℃以上の高温焼成となる。さら
に信頼性の面からAuでは、半田食われが問題となり、
Ag/Pdでは、マイグレーション及び導体抵抗が高い
という問題がある。そして、Cuを用いるためには、窒
素のような中性の雰囲気中で焼成を行う必要があり、ま
たセラミック材料もCuの融点以下で焼結させる必要が
ある。使用できるセラミック材料に限界がある。そのた
め電極材料としてNiを用い、誘電体材料としてBaT
iO3を用いる積層セラミックコンデンサが提案され
た。例えば、特開昭55−67568号公報,特開昭6
1−256968号公報,特開昭60−109104号
公報。しかしNiを使う上でも課題がある。それは、N
i電極による積層コンデンサの焼成は還元雰囲気となり
ペースト中の有機バインダの分解除去が困難となるから
である。これは、窒素中の酸素濃度が低いためバインダ
の分解が起こらず、カーボンの形で残りメタライズ性能
に悪影響を及ぼす。逆に酸素濃度が高いと、Ni電極が
酸化され誘電体中をに拡散して電極として機能しなくな
る。そのため焼成は、窒素雰囲気に若干の水素と酸素を
コントロールしながら供給することが要求される。
そして、誘電体などのグリーンシート中に含まれる有機
バインダの除去が困難となり、その除去が完全でないと
バインダは、炭化されたまま残り層間にブリスタを発生
させたり、電極−誘電体間のマッチングを悪くさせる要
因となる。
そこで、このバインダ除去とNiメタライズを両立させ
る方法が提案された。それは、電極の出発原料に酸化ニ
ッケルを用いる方法で、この方法によればあらかじめ空
気中で脱バインダのための熱処理を行い、その後酸化ニ
ッケルを還元して金属Niにし、さらに窒素中で焼成を
行うものである。この方法は、あらかじめ脱バインダを
行い、還元さらに焼成するためNi電極の積層体をうる
には最適な方法である。この酸化ニッケルによる積層化
方法は、特願昭59−269011号、酸化ニッケルペ
ーストは特願昭60−134546号に述べられてい
る。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、次のような解決す
べき課題が明かとなった。それは、上記のようなセラミ
ック積層体において、セラミック材料と酸化ニッケルペ
ーストとの焼成時のマッチング性がセラミック材料の組
成によって異なる点にある。従って、酸化ニッケルペー
ストの組成も積層するセラミック材料によって選択する
必要がある。しかし、従来の酸化ニッケルペーストで
は、焼成時にクラックや、デラミネーションが発生し、
また電極メタライズ性も問題点を有していた。
本発明は上記課題を鑑み、セラミック積層体の作製に対
しセラミック材料とマッチング性が良好で、かつメタラ
イズ性能に富む酸化ニッケルペーストとそれを用いたセ
ラミック積層体の製造方法を提供するものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の酸化ニッケルペース
トの組成が、NiO粉末90.0〜99.5重量%に、BaTi
O3,MnO2,Ta2O5,CaO,ZrO2,Y2
O3,Dy2O3,Yb2O3,TlO2より選ばれた
少なくとも1種以上を0.5〜10重量%含有した無機成
分と、少なくとも有機バインダと溶剤よりなる有機ビヒ
クル成分とからなり、セラミック積層体の製造方法が、
空気中での熱処理により有機バインダの除去を行う工程
と、水素中での熱処理により内部電極の還元を行う工程
と、窒素中での熱処理により誘電体と内部電極の焼結を
行う工程とから構成されたものである。
作用 本発明は、セラミック積層体をつくる上で上記した構成
のNiOペーストを用いること、及び前記の製造法によ
り、セラミック材料と良好なマッチング性を得ることが
できるものである。NiOペーストは、NiOの他にB
aTiO3,MnO2,Ta2O5,CaO,Zr
O2,Y2O3,Dy2O3,Yb2O3,TlO2よ
り選ばれた添加物を加えることにより構成される。そし
て、本発明のセラミック積層体として、主に積層セラミ
ックコンデンサ等に適用される。
一般に積層セラミックコンデンサに使用される基板材料
は、ニッケルの融点(1455℃)以下で、かつ還元雰
囲気中で焼結させる必要性から、主にBaTiO3の誘
電体材料に耐還元性を付与する添加物を加えたものであ
る。
すなわち、BaOの一部を同じ2価のアルカリ土類金属
酸化物であるSrO,CaO,MgO等で置換したもの
が低酸素分圧下の焼成でも半導体化せず電気絶縁性に優
れた性質を示すというものである。そして、これらの積
層セラミックコンデンサの誘電体材料組成物に対して本
発明のNiOペーストは、前記の添加物を加えることで
基板材料との濡れ性,反応性を高めることができ、Ni
と積層体組成物との一体化に適している。
また積層体の製造法の概要は、本発明のNiOペースト
とセラミック材料による生積層体を形成(主にセラミッ
ク組成物のグリーンシートとNiOペーストによる印刷
と積層される。)し、空気中での熱処理で脱バインダを
行う。導体の出発原料にNiOを用いる理由はまさにこ
の点にある。すなわち本工程では、積層体中の有機バイ
ンダのみが除去され内部のNiOや他の添加物は何の反
応も、焼結も起こらない。つぎに低温でセラミック材料
を還元せずにNiOのみを還元する。(望ましくは、2
00〜300℃の水素雰囲気)さらに窒素雰囲気での焼
成でセラミック材料と導体材料の焼結を行う。(望まし
くは、1200〜1300℃程度) 導体層のNiO粉は脱バインダ時において、大きな焼結
反応が起こらない反面、還元時にNi金属となり著しい
体積収縮が起こる。そのため、NiO粉のみの導体組成
では、Niの収縮が大きすぎるため電極とセラミック層
間に隙間が生じたり、セラミック層にクラックが生じる
原因となる。しかし本発明のNiO組成物では上記のよ
うな問題が起こらない。つまり、添加物は、焼結温度付
近でセラミック材料と反応し、さらに他の添加物を同時
に添加することで電極層の焼結収縮がセラミックのそれ
と大差なくなる。その結果良好なメタライズ性能が得ら
れる。また、NiO粉の量に対して総添加物量が0.5重
量%以下では、良好なメタライズ性が得られず、逆に1
0重量%以上では、導体層の収縮が小さすぎるため焼結
体とのマッチング性が悪くなる。望ましくは、添加物が
1〜5重量%が良い。
実施例 以下本発明の一実施例の積層セラミックコンデンサにつ
いて、図面を参照しながら説明する。第1図は本発明の
第一の実施例における積層セラミックコンデンサの概要
図を示すものである。第1図において、1は内部電極ニ
ッケル層、2はセラミック誘電体材料、3は外部電極C
u層である。以上のように構成された積層セラミックコ
ンデンサについて、以下詳細に説明する。
誘電体材料の組成及びグリーンシートの組成は第1表に
示す通りである。
誘電体組成 {Bam(Til-xZrx)O2+m}l-q-s+{MnO2}q+{Dy2O3}s m=1.01 x=0.1 q=0.02 s=0.005 まず、本発明にかかる誘電体材料は、 {Bam(Til-xZrx)O2+m}をベースとし他に{Mn
O2〕,{Dy2O3}を加えたものを使用した。平均
粒径は、1.5μmで、誘電体はあらかじめBa(Ti,
Zr)O3を作製し(BaO,ZrO2,TiO2を1
200℃で仮焼する。)、後に他の成分を加えて再度仮
焼(約1000℃)、粉砕して得たものである。この誘
電体を無機成分として、有機バインダにはポリビニルブ
チラール、可塑剤としてDBP、溶剤としてトルエンと
エタノールの混合液を用いてスラリーとした。このスラ
リーをドクターブレード法で、有機フィルム上に造膜し
グリーンシートとした。乾燥後の膜厚は、約30μmで
あった。
次に、酸化ニッケルペーストの作成方法について説明す
る。
酸化ニッケル粉は、平均粒径1.0μmのものを用い、他
にBaTiO3,MnO2,Ta2O5,CaO,Zr
O2,Y2O3,Dy2O3,Yb2O3,TlO2を
それぞれ用いて第2表に示すような無機組成とした。次
に、有機成分のビヒクル組成は、溶剤としてテルピネオ
ールを用い、バインダであるエチルセルロースを溶かし
たものを用いた。この有機ビヒクルと前記の無機組成物
を三段ロールにて混練しペーストとした。第2表にこの
酸化ニッケルペーストの無機組成を示す。
次に、積層コンデンサの製造方法について説明する。
前記NiOペーストを前記の誘電体グリーンシート上
に、スクリーン印刷して内部電極パターンを形成した。
同様にして作製した電極形成済みグリーンシートを、対
向電極として構成されるように6枚重ねて積層し、熱プ
レスで80℃−120Kg/cm2の圧力で張り合わせた。
そして、焼成後の寸法が1.6×3.2mmとなるように収縮率
を考慮して切断した。電極の有効面積は、2.88mm2(1.2
×2.4mm)であり、誘電体の有効総数は5層、誘電体層の
厚みは焼成後で約20μmである。次に、この未焼結積
層体の脱バインダを行う。本実施例に使用した誘電体グ
リーンシートの有機バインダ及びNiOペースト中の有
機バインダは、それぞれブチラール樹脂、エチルセルロ
ースである。したがって、空気中の熱処理で分解除去を
行うためには、その分解性から300℃以上の温度が必
要である。尚、脱バインダの温度は、バインダが分解す
る温度以上であれば良いが、必要以上の高温で行うと酸
化ニッケルの誘電体への拡散性が多くなり誘電特性を悪
くする。また脱バインダの温度条件の決定は、あらかじ
め有機バインダの熱分析の結果に基づいて行うべきもの
であるが、本実施例での検討の結果、300℃〜800
℃の温度が良好である。なお本脱バインダ工程での保持
時間は2時間で、昇温,降温スピードは100(℃/時
間)で行った。
次に還元工程では、バッチ式の電気炉において、水素1
00%の雰囲気で100℃〜400℃の範囲で各温度5
時間保持して検討した。その結果(脱バインダ温度は7
00℃)金属ニッケルへの還元は、150℃以上で充分
起こっているのがわかる。それ以下では、酸化ニッケル
のままで存在するので電極として機能せず誘電特性が得
られない。逆に、350℃以上では、誘電体成分が還元
され誘電体が灰色を呈する。誘電体中に金属が存在する
と誘電特性が得られない。従って還元の温度は、150
から350℃が適している。次に焼成工程を説明する。
焼成は、管状の電気炉で窒素と水素の雰囲気で実施し
た。このとき管状炉内の雰囲気を、ジルコニア式酸素濃
度計でモニターしながら金属ニッケルと酸化ニッケルの
平行酸素分圧以下の酸素分圧と成るように窒素と水素の
流量をコントロールした。
その結果、1200〜1350℃で良好な性能を示し
た。なお、積層コンデンサの評価は、積層コンデンサの
端子部に外部電極用のCuペーストを塗布して、900
℃(窒素中)で10分の保持時間でメッシュベルト炉で
焼き付けたもので行った。このときの焼成雰囲気は、1
〜2ppmの酸素濃度であった。
標準条件(脱バインダは、700℃、還元は、250
℃、焼成は、1250℃)におけるNiOペーストの評
価結果を第3表に示す。
第3表から、添加物が0.5%以下では、デラミネーショ
ンが発生し易く、それ以上では、有効な誘電性やマッチ
ングが得られている。また、10%以上では、逆にデラ
ミネーションが多く発生し有効ではない。
発明の効果 以上のように本発明は、NiO粉末90.0〜99.5重量%
に、BaTiO3,MnO2,Ta2O5,CaO,Z
rO2,Y2O3,Dy2O3,Yb2O3,TlO2
より選ばれた少なくとも1種以上を0.5〜10重量%含
有したペースト組成物を用いることにより、セラミック
積層体の作製の際、セラミック材料とマッチング性に富
む、良好な積層体が得られる。
また、積層体の製造方法が、空気中での熱処理による脱
バインダ工程と、水素中での熱処理による還元工程と、
窒素中での焼成工程とから構成されるもので、これによ
り雰囲気コントロールが容易で、信頼性に富むNiメタ
ライズが可能となった。
これによきわめて良好な積層セラミンクコンデンサが得
られるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一の実施例における積層セラミック
コンデンサの概略図である。 1……内部電極層、2……誘電体材料、3……外部電極
層。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】NiO粉末90.0〜99.5重量%に、 BaTiO3,MnO2,Ta2O5,CaO,ZrO
    2,Y2O3,Dy2O3,Yb2O3,TO2より
    選ばれた少なくとも1種以上を0.5〜10重量%含有し
    た無機成分と、少なくとも有機バインダと溶剤よりなる
    有機ビヒクル成分を備えたことを特徴とするペースト組
    成物。
  2. 【請求項2】BaTiO3粉末を誘電体の主成分とする
    積層セラミックコンデンサの製造方法であって、内部電
    極ペースト組成物がNiO粉末90.0〜99.5重量%に、B
    aTiO3,MnO2,Ta2O5,CaO,Zr
    O2,Y2O3,DyO3,Yb2O3,TO2より
    選ばれた少なくとも1種類以上を0.5〜10重量%含有
    した無機成分と、少なくとも有機バインダと溶剤よりな
    る有機ビヒクル成分とからなり、空気中での熱処理によ
    り有機バインダの除去を行う工程と、水素中での熱処理
    により内部電極の還元を行う工程と、窒素中での熱処理
    により誘電体と内部電極の焼結を行う工程とからなるこ
    とを特徴とする積層セラミックコンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】有機バインダの除去を300〜800℃の
    温度範囲で行うことを特徴とする請求項(2)記載の積層
    セラミックコンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】還元熱処理を150〜350℃の温度範囲
    で行うことを特徴とする請求項(2)記載の積層セラミッ
    クコンデンサの製造方法。
  5. 【請求項5】焼成温度が1150〜1350℃の温度範
    囲であることを特徴とする請求項(2)記載の積層セラミ
    ックコンデンサの製造方法。
  6. 【請求項6】誘電体組成物の組成式が{Bam(Til-xZrx)O
    2-m}l-q-s+{MnO2}q+{X}sで表され、XがYb2O3,D
    y2O3,TO2のうち少なくとも1種以上からな
    り、m,x,q,sが次の範囲にあることを特徴とする
    請求項(2)記載の積層セラミックコンデンサの製造方
    法。 0.98 ≦ m ≦ 1.02 0 ≦ x ≦ 0.2 0.005 ≦ q ≦ 0.05 0.001 ≦ s ≦ 0.02
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