JPH0653267B2 - 金属部品の樹脂コ−テイング方法 - Google Patents

金属部品の樹脂コ−テイング方法

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JPH0653267B2
JPH0653267B2 JP60256876A JP25687685A JPH0653267B2 JP H0653267 B2 JPH0653267 B2 JP H0653267B2 JP 60256876 A JP60256876 A JP 60256876A JP 25687685 A JP25687685 A JP 25687685A JP H0653267 B2 JPH0653267 B2 JP H0653267B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は金属部品の表面に樹脂をコーティングする方法
の改良に関するものである。
従来技術 金属部品の表面に樹脂をコーティングする方法の一種
に、金属部品を誘導加熱などにより樹脂の溶融温度以上
に加熱するとともに、粉体状樹脂を流動状態で収容する
流動浸漬槽内にこの金属部品を浸漬することによって、
金属部品の表面に該粉体状樹脂を溶着させるものがあ
る。たとえば、本出願人が先に出願した特願昭59−9
5418号、特願昭60−21427号などに記載され
たものがそれである。
発明が解決すべき問題点 しかしながら、かかる従来の樹脂コーティング方法によ
れば、浸漬槽から取り出された金属部品に樹脂が溶着さ
れているが、その溶着樹脂あるいは金属部品を保持する
保持治具の表面に未溶着樹脂粉末が付着することが避け
られなかった。このため、その後の再加熱工程などを経
た金属部品の表面のコーティングされた樹脂の膜厚が不
均一となる不都合があった。特に、コーティング膜厚の
精度が要求される金属部品、たとえばルーツ型スーパー
チャージャ用のまゆ形ロータの外周面を樹脂コーティン
グする場合に上記の不都合が顕著である。
問題点を解決するための手段 本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、
その要旨とするところは、粉体状樹脂を流動状態で収容
する流動浸漬槽内において、加熱された金属部品の表面
に粉体状樹脂を溶着させる金属部品の樹脂コーティング
方法であって、(a)前記金属部品が前記流動浸漬槽内に
浸漬された後に、その流動浸漬槽内における粉体状樹脂
の流動を停止させる流動停止工程と、(b)前記流動浸漬
槽内における粉体状樹脂の流動が停止させられた状態で
前記金属部品を押し下げる押下げ工程と、(c)前記流動
浸漬槽内における粉体状樹脂を再び流動させつつ前記金
属部品をその流動浸漬槽から引き上げる引上工程と、
(d)流動状態の粉体状樹脂から引き上げられた前記金属
部品の表面の圧縮気体を噴射してその表面に溶着された
溶着樹脂上の未溶着樹脂を除去する気体噴射工程とを、
含むことにある。
作用 このようにすれば、流動停止工程において、金属部品が
前記流動浸漬槽内に浸漬された後に、その流動浸漬槽内
における粉体状樹脂の流動が停止させられ、押下げ工程
において、流動浸漬槽内における粉体状樹脂の流動が停
止させられた状態で金属部品が押し下げられ、引上工程
において、流動浸漬槽内における粉体状樹脂を再び流動
されつつ金属部品がその流動浸漬槽から引き上げられ、
気体噴射工程において、流動状態の粉体状樹脂から引き
上げられた金属部品の表面の圧縮気体が噴射されること
によりその表面に溶着された溶着樹脂上の未溶着樹脂が
除去される。
発明の効果 これにより、粉体状樹脂を流動状態で収容する流動浸漬
槽に、加熱された金属部品を浸漬することによりその表
面に粉体状樹脂を溶着させる場合において、流動停止工
程により、流動停止させられた密度の高い粉体状樹脂が
金属部品の表面にむらなく緊密に接触させられるととも
に、押下げ工程により、金属部品がさらに押し下げられ
ると、流動停止状態で金属部品の下側に形成されるエヤ
ーポケットが押し詰められて金属部品の表面の下側が粉
体状樹脂に密着させられるので、金属部品の表面に均一
且つ密に粉体状樹脂が溶着させられる。また、引上工程
によって、流動浸漬槽内における粉体状樹脂が再び流動
させられつつ金属部品がその流動浸漬槽から引き上げら
れるとき、気体噴射工程により、流動状態の粉体状樹脂
から引き上げられた金属部品の表面の圧縮気体が噴射さ
れることにより、金属表面の溶着樹脂上に残留した未溶
着樹脂粉末が強制的に除去される。したがって、金属部
品の表面全体において均一且つ高精度の膜厚で樹脂が高
精度にコーティングされるのである。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第2図は、ルーツ型スーパーチャージャ用のまゆ形のロ
ータ10を示している。ロータ10の中心部には挿通孔
12が形成されており、またその両側の羽根部には重量
を軽減させるため軸方向に孔14が一つずつ形成されて
いる。ロータ10は、その外周面の全面およ両端面の外
周部、すなわち挿通孔12および孔14の周辺を除く部
分に樹脂コーティングされるものである。
ロータ10の挿通孔12および孔14の周辺の部分を樹
脂コーティングされないようにするためのマスキング治
具66は、第6図に示すように構成されている。第1マ
スク部材68および第2マスク部材69は、ロータ10
の挿通孔12および孔14の開口周辺に密接されてそれ
ぞれロータ10の上側およ下側の端面を塞ぐものであ
り、第1マスク部材68および第2マスク部材69のロ
ータ10に密着させられる側の端面は、挿通孔12およ
び孔14を閉塞するのに充分な大きさでありかつロータ
10の端面より小さくされている。
これら第1および第2マスク部材68,69にはそれぞ
れの相対向する端面に一対の位置決め突起70が形成さ
れている。位置決め突起70は、直径がロータ10の孔
14の直径と等しい円形断面の突起の互いに近い側の部
分が切り欠かれるとともに、先端側ほど径が漸減する形
状とされており、これら位置決め突起70が孔14内に
嵌入させられて孔14の開口縁に当接することにより第
1および第2マスク部材68,69のロータ10に対す
る位置決めをするようにされている。
第2マスク部材69には、ロータ10に密着させられる
側の端面に開口し、両端が前記位置決め突起70に僅か
に食い込む細長形状の長穴72および長穴72の底面に
開口する有底穴74が形成されている。長穴72の底面
には有底穴74を塞ぐプレート76が固定されており、
プレート76には、その長手方向の長さが有底穴74の
直径と等しい細長形状の長穴78がその長手方向を長穴
72の長手方向と同様にして形成されている。
一方、第1マスク部材68は、中空の係合軸80に軸方
向に相対移動可能に取り付けられており、係合軸80の
上端部には円筒部材86および円板88,90から成る
被操作部82、および被保持部84が設けられている。
被操作部82は円板88,90が係合軸80に溶接され
ることにより固定されている。また、被保持部84はそ
の軸方向に形成された有底穴96に係合軸80の上端が
嵌合かつ溶接されることにより係合軸80に固定されて
いる。被保持部84には2つの位置決め穴98がそれぞ
れ径方向に形成されており、さらにその上面には逆円錐
形の凹部102が形成されている。
係合軸80の被操作部82の下側の部分には円筒部材1
04が溶接により固定されており、円筒部材104には
スプリングリテーナ106の円筒部108が軸方向の摺
動可能に嵌合されている。係合軸80および円筒部材1
04には、その径方向に両者を貫通する貫通穴110が
形成されており、係合軸80とスプリングリテーナ10
6とは、この貫通穴110に挿通されたピン112の両
端部が円筒部108に支持されることにより、相対回転
不能かつ軸方向への一定距離相対移動可能とされてい
る。なお、ピン112は、円筒部108の外周面に嵌め
込まれたリング状のカバー114によって抜けを阻止さ
れている。
上記円筒部108には、円筒部108の外周から径方向
に突き出す一対の耳片116がそれぞれ形成されてお
り、円筒部108は、その下端部が第1マスク部材68
に嵌合されるとともに、板状の操作部材118を間に挟
んで耳片116が第1マスク部材68に固定されること
により、第1マスク部材68に連結されている。
第1マスク部材68は、耳片116と被操作部82の円
板90との間に配設された圧縮コイルスプリング122
によって常に下方に付勢されている。すなわち、第1マ
スク部材68はピン112が貫通穴110内を移動する
範囲内において係合軸80に対して軸方向の相対移動可
能とされている。
さらに、前記係合軸80の下端部には、有底円筒状の嵌
合部材126が嵌合されて溶接により固定されており、
嵌合部材126の下側には、板状の突起130が形成さ
れている。突起130は前記プレート76に形成された
長穴78の長手方向の長さより短く前記有底穴74に挿
入可能な大きさを有するものとされており、有底穴74
への挿入後、突起130の長手方向が長穴78の長手方
向とは直角な方向に延びる状態とされて長穴78からの
抜けが阻止されるようになっている。これにより、係合
軸80と第2マスク部材69とが係合され、かつ第2マ
スク部材69とロータ10との離脱が防止されている。
なお、上記第1および第2マスク部材68,69は、ア
スベストにセメントを加えたもの(商品名:アスベスト
ヘミット)あるいはセラミックス等の誘電体で形成され
た上、テトラフルオロエチレン(4フッ化エチレン)が
コーティングされている他、マスキング治具66の他の
部分も、黄銅、ステンレス鋼等誘導加熱されれ難い材料
で製作された上、可能な限り4フッ化エチレンがコーテ
ィングされて、樹脂粉末22が融着しないようにされて
いる。
第1図および第3図は、ロータ10に樹脂溶着工程およ
び気体噴射工程から成る樹脂コーティング方法を施すた
めの樹脂コーティング装置16を示しており、第3図は
第1図を正面から見たものである。フレーム20に板状
部材17を組み付けることにより構成されるブース18
内には、ブース18からの出入れが自在であり、たとえ
ば4フッ化エチレンとエチレンとの共重合体であるもの
(商品名:アフロン)の粉末である樹脂粉末22を収容
した流動槽24が固定されている。流動槽24内の樹脂
粉末22は、流動槽24の開口底部に備えられたフィル
タ26を通して図示しないエア送給機からエア通路28
を経て流動槽24内に空気が送られることにより流動状
態とされている。なお、フィルタ26は、好適には、ト
レーシングペーパ(硫酸紙)を複数枚重ねたもの、ある
いはポリエチレン製またはセラミックス製の多孔質板な
どであり、樹脂粉末22の通過を阻止しかつ空気の通過
を許容するものである。
流動槽24の上方には、左右一対の上側コイル30r,
30lがブース18のフレーム20上に固定されてい
る。上側コイル30r,30lは、高周波焼入れに用い
られるコイルと同種のものであってロータ10よりも大
きい相似形を成し、ロータ10を外側から所定距離隔て
て取り巻くように配置され、さらに内部に電線が配線さ
れている電気配線32とそれぞれ接続されてそれを通じ
て図示しないコイル電源から給電され、ロータ10を電
磁誘導作用により予め加熱するものである。
流動槽24内には、左右一対の下側コイル36r,36
lがブース18のフレーム20に固定されて垂下するコ
イル用フレーム38の底面上に樹脂粉末22内に埋もれ
た状態で配設されている。この下側コイル36r,36
lは上記上側コイル30r,30lと同様の構造のもの
であり、電気配管40とそれぞれ接続されてそれを通じ
てコイル電源から通電され、ロータ10を電磁誘動作用
により再加熱するためのものである。なお、図示はしな
いが上記上側コイル30r,30lおよび下側コイル3
6r,36lは中空であり、その加熱効率を保つために
冷却水が流されている。
上側コイル30r,30lと下側コイル36r,36l
との間には、上側コイル30r,30lが固定されたフ
レーム20の下面にエア噴射装置42r,42lがそれ
ぞれ固着されている。なお、エア噴射装置42rおよび
エア噴射装置42lは同様の構成であるので、一方のエ
ア噴射装置42rのみ説明し、後の説明は省略する。第
4図に示す一方のエア噴射装置42rは、第1図のエア
噴射装置42rを平面から見たものであり、第5図(第
4図V−V視図)に示すように、第1部材44およびロ
ータ10の横断面形状と略同形状でかつそれより大きい
環状溝46を備えた第2部材48がボルト49によりブ
ース18のフレーム20に組み付けられることによって
構成されており、その結果内部にエア通路50が形成さ
れている。第1部材44および第2部材48には、ロー
タ10の横断面形状と略同形状でかつそれより僅かに大
きくしかも環状溝46よりも僅かに小さい挿入孔52が
形成されており、挿入孔52の内周面にはエア通路50
と連通する複数の噴射口54がそれぞれ2箇所で開口し
ている。すなわち、エア噴射装置42r,42lは図示
しないエア送給機より送られた空気をエア通路50を通
して噴射口54から噴射するものである。
上側コイル30r,30l上方には、ブース18の板状
部材17上に固定された左右一対のブラケット56r,
56lにそれぞれ備えられた4個のガイドローラ58
r,58lに挟持されて横方向の揺れを防止されること
により上下方向に案内されるようになっている左右一対
のロッド60r,60lが設けられている。ロッド60
r,60lの下端部にはそれぞれ保持部材62r,62
lが取り付けられており、この保持部材62r,62l
と前記マスキング治具66とが係合することにより、ブ
ース18に備えられた開閉自在のドア64から搬入され
るマスキング治具66を備えたロータ10がそれぞれロ
ッド60r,60lに連結されるようになっている。な
お、ドア64はロータ10の搬入時にのみ開かれるよう
になっているので、樹脂コーティング時には樹脂コーテ
ィング装置16の内部が外部と遮断されて密閉状態とさ
れるようになっており、樹脂粉末22が外部に飛散して
環境が汚染されることが防止される。
マスキング治具66と係合してロータ10を保持する保
持部材62rおよび62lは同様の構成であるので、以
下は保持部材62rについてのみ説明する。保持部材6
2rは、第7図に詳しく示すように、ロッド60rの下
端部に板材132がねじにより組み付けられることによ
ってロッド60rに取り付けられており、その板材13
2とブロック部材134、薄板136およびフック13
8とはねじで螺合されることにより一体とされている。
ブロック部材134およびフック138内にはそれぞれ
段付穴140および穴142が形成され、その内部にノ
ッチ144およびばね146が収容されるようになって
いる。ばね146はその両端をそれぞれノッチ144の
内側底面および薄板136の下面に固定されて、ノッチ
144を常に下方に付勢しているため、前記被保持部8
4がフック138内に挿入された場合には、凹部102
をノッチ144の頭部が押圧することにより被保持部8
4の上方からの位置決めがされるようになっている。ノ
ッチ144の開口側の縁部には耳状のストッパ148が
形成されており、ストッパ148がブロック部材134
とフック138との間の段差部に当接することにより、
ノッチ144がそれ以上下方に移動しないようにされて
いる。
フック138には、第8図(第7図VIII−VIII視図)に
示すように、ロータ10の搬入方向と平行にU字形の切
欠150が形成されており、前記ロッド80がその切欠
150内に収容されてロッド80の横ゆれが防止される
ようになっている。さらに、フック138の側壁には、
切欠150と平行に位置決め部材152が取り付けられ
て、被保持部84に形成された位置決め穴98と係合す
ることにより被保持部84と連結されたロータ10の相
対回転を阻止するようになっている。
上記のように構成された保持部材62r,62lをそれ
ぞれ備えたロッド60r,60lのブラケット56r,
56l側と反対側には、軸方向に沿ってラック156
r,156lがそれぞれ設けられており、ラック156
r,156lは、第9図に詳しく示すように、第1支持
軸158に相対回転不能および軸方向の移動不能に嵌合
されたピニオン160r,160lとそれぞれ噛み合う
ようにされている。第1支持軸158の両端を軸まわり
の回転可能に支持するブース18上に固設された支持フ
レーム162は、第1支持軸158と平行な第2支持軸
164の両端をも回転可能に支持しており、第1支持軸
158および第2支持軸164の支持フレーム162か
ら突き出している一方の先端部には、支持フレーム16
2に設けられた中間部材165を介してチェーン166
が巻き掛けられたスプロケット168および169がそ
れぞれ備えられている。第2支持軸164には相対回転
不能かつ軸方向の移動不能にピニオン170が嵌合され
ており、それと噛み合うラック172を軸方向に沿って
設けた駆動ロッド174には、第1図に示すように、下
端部に油圧シリンダ176が連結されており、上下方向
に駆動されるようになっている。その際、駆動ロッド1
74は一対のガイドローラ178に挟持されることによ
り横揺れが防止された上下方向に案内されるようになっ
ている。以上のように構成されていることから、油圧シ
リンダ176の上下方向の駆動力は、駆動ロッド174
が上下して第2支持軸164を回転させてその回転をチ
ェーン166を介して第1支持軸158へ伝達すること
により、2本のロッド60r,60lにそれぞれ伝達さ
れるようになっている。
なお、180はバランス装置であり、油圧シリンダ17
6にかかる荷重を軽減するため、油圧シリンダ176側
のワイヤの先端にロッド60r,60l側と油圧シリン
ダ176側とのバランスを保つ図示しない重りを下げた
ものである。
上側コイル30r,30lおよび下側コイル36r,3
6lへの通電、および上側コイル30r,30l内から
下側コイル36r,36l内へのロータ10の移動時間
は第10図に示すパターンを設定した図示しないタイマ
により制御されるものであり、tはロータ10が上側
コイル30r,30l内にあるときの上側コイル30
r,30lへの給電時間、tは上側コイル30r,3
0lによる加熱が終了してから下側コイル36r,36
lによる加熱が開始されるまでの時間、tはロータ1
0が下側コイル36r,36l内にあるときの下側コイ
ル36r,36lへの給電時間、tはロータ10の上
側コイル30r,30l内から下側コイル36r,36
l内への移動時間をそれぞれ示している。また、上側コ
イル30r,30lおよび下側コイル36r,36lの
加熱温度制御は図示しない高周波加熱コイル制御盤によ
り行うものである。
以下に、上述の樹脂コーティング装置16において適用
される樹脂コーティング方法を説明するが、同様の作動
を行う左右一対の装置のうち右側の装置における作動に
ついてのみ説明し、後は省略する。
先ず、ブース18のドア64が開放されて図示しない自
動搬入装置により予めマスキング治具66と係合された
ロータ10が搬入されてロッド60r先端部の保持部材
62rとマスキング治具66が係合され、ドア64が閉
鎖される。次ぎに、図示しない油源から作動油を供給さ
れた油圧シリンダ176が駆動ロッド174を上方向に
駆動すると、その駆動力が伝達されてロッド60rが下
方向に駆動されるに伴ってロータ10が上側コイル30
r内に挿入される。
ロータ10が上側コイル30r内に挿入されると同時
に、上側コイル30rが第10図の示すパターンに従っ
てt秒間だけコイル電源から給電され、ロータ10の
表面温度が樹脂粉末22の融点以上に加熱される。同時
に、ロッド60rが更に下方に駆動されてロータ10が
樹脂粉末22が流動状態とされた流動槽24内の下側コ
イル36r内に移動させられる。ロータ10が下側コイ
ル36r内で停止すると、樹脂粉末22の流動が停止さ
せられる。これが停止工程に相当する。この停止工程で
は、樹脂粉末22がロータ10周辺に堆積しだすが、そ
の際に、ロータ10の下端面の下にエアだまりが発生す
る場合が多く、ロータ10の下端面への樹脂粉末22の
溶着が困難となることがあるため、第10図のパターン
に従って、ロッド60rをさらに下方へ駆動させてロー
タ10を下方へ押し下げることによりエアだまりによる
樹脂粉末22の溶着不備を防止するのである。これが押
げ工程に相当する。ここまでのロータ10の移動に要す
る時間はt秒間である。上側コイル30rへの給電が
終了してからt秒後に、下側コイル36rへの給電が
開始されてt秒間持続される。これにより、ロータ1
0のt秒間に低下した表面温度を再上昇させて樹脂粉
末22のロータ10表面への溶着が補助される。このよ
うにして、流動槽24内において加熱されたロータ10
の表面に樹脂粉末22を溶着させる樹脂溶着工程がが終
了する。
続いて、駆動ロッド174が油圧シリンダ176により
下方へ駆動されるに伴って、ロッド60rが上方へ駆動
されてロータ10が流動槽24から取り出される。これ
が引上や工程に相当する。なお、このとき樹脂粉末22
は再び流動状態とされて、流動槽24からのロータ10
の抜きが容易となるようにされている。ここで、エア噴
射装置42rの挿入孔52内をロータ10が通過すると
き、エア噴射装置42rの噴射口54からエア送給機よ
り送られた空気がロータ10に向かって噴射されて、ロ
ータ10表面およびマスキング治具66等の表面の溶着
樹脂上に付着した未溶着の樹脂粉末22が吹き飛ばされ
て除去される。このようにして気体噴射工程が終了した
後、ロータ10がドア64から搬出されるとともに新た
なロータが搬入されて再び樹脂溶着工程および気体噴射
工程が実行される。なお、以上の樹脂溶着工程および気
体噴射工程は左側の装置においても同様に行われる。
以上のように、本実施例によれば、樹脂粉末22をロー
タ10の表面にコーティングする際に、流動停止させら
れた密度の高い樹脂粉末22がロータ10の表面にむら
なく緊密に接触させられるとともに、ロータ10がさら
に押し下げられると、流動停止状態でロータ10の下側
に形成されるエヤーポケットが押し詰められてロータ1
0の表面の下側が樹脂粉末22に密着させられるので、
ロータ10の表面に均一且つ密に粉体状樹脂が溶着させ
られる。また、流動槽24内における樹脂粉末22が再
び流動させられつつロータ10がその流動槽24から引
き上げられるとき、流動状態の樹脂粉末22から引き上
げられたロータ10の表面にエア噴射装置42r,42
lから圧縮気体が噴射されることにより、ロータ10の
溶着樹脂上に残留した未溶着樹脂粉末が強制的に除去さ
れる。したがって、ロータ10の表面全体において均一
且つ高精度の膜厚で樹脂が高精度にコーティングされる
という効果が得られるのである。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であ
り、本発明はその精神を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用した樹脂コーティング装置の内部
を示す側面図である。第2図は第1図の装置において樹
脂コーティングされるルーツ型スーパチャージャ用のま
ゆ形ロータを示す斜視図である。第3図は第1図の正面
図である。第4図は第1図に示すエアブローの平面図で
ある。第5図は第4図をV−V線から見た断面図であ
る。第6図は第2図のロータに取り付けられるマスキン
グ治具を側面から見た断面図である。第7図は第6図の
マスキング治具と係合する保持部材を側面から見た要部
断面図である。第8図は第7図をVIII−VIII線から見た
図である。第9図は第1図および第3図の樹脂コーティ
ング装置の一部を示す平面図である。第10図は樹脂溶
着工程におけるロータの加熱および移動パターンを示す
図である。 10:ロータ(金属部品) 22:樹脂粉末(粉体状樹脂) 24:流動槽(流動浸漬槽)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−139367(JP,A) 特開 昭57−78975(JP,A) 特公 昭57−52113(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉体状樹脂を流動状態で収容する流動浸漬
    槽内において、加熱された金属部品の表面に粉体状樹脂
    を溶着させる金属部品の樹脂コーティング方法であっ
    て、 前記金属部品が前記流動浸漬槽内に浸漬された後に、該
    流動浸漬槽内における粉体状樹脂の流動を停止させる流
    動停止工程と、 前記流動浸漬槽内における粉体状樹脂の流動が停止させ
    られた状態で前記金属部品を押し下げる押下げ工程と、 前記流動浸漬槽内における粉体状樹脂を再び流動させつ
    つ前記金属部品を該流動浸漬槽から引き上げる引上工程
    と、 流動状態の粉体状樹脂から引き上げられた前記金属部品
    の表面に圧縮気体を噴射して該表面に溶着された溶着樹
    脂上の未溶着樹脂を除去する気体噴射工程と を、含むことを特徴とする金属部品の樹脂コーティング
    方法。
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