JPH0653277U - 乗物用折畳みシート - Google Patents

乗物用折畳みシート

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JPH0653277U
JPH0653277U JP9357692U JP9357692U JPH0653277U JP H0653277 U JPH0653277 U JP H0653277U JP 9357692 U JP9357692 U JP 9357692U JP 9357692 U JP9357692 U JP 9357692U JP H0653277 U JPH0653277 U JP H0653277U
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folding
stopper
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一美 市橋
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天龍工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シートの折畳み作動を確実に行うことができ
ることは勿論、全体をコンパクト化できて設置作業やメ
ンテナンス作業を容易に行うことのできる乗物用折畳み
シートを提供すること。 【構成】 背当部10を、乗物の壁面に固定されて所定
の収納空間を有するフレーム枠と、このフレーム枠に固
定した係合部に対して係合される係合片を裏面に有して
平板状に形成した背当板とにより構成し、シート部20
のクッションが固定されるシート枠をフレーム枠の前面
側に枢軸23によって枢着するとともに、このシート枠
に枢軸23の後方に延出して後端にストッパを備えたア
ームを一体的に形成し、このアームまたはこれと平行な
アームの枢軸23より外方に位置する部分に、フレーム
枠の収納空間内に収納されて一端をフレーム枠に連結し
た流体圧シリンダの他端を、連結ピンを介して回動自在
に連結し、さらに、流体圧シリンダの下方に位置するフ
レーム枠に、シート部20を背当部10に向けて折り畳
んだとき、シート枠側のストッパに係合するストッパ片
を設けたこと。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、電車或いはバス等の乗物に設置される座席に関し、特に、展開及び 折畳み可能なシートを備えた折畳みシートの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年より、電車或いはバス等の乗物に設置される乗物用の座席としては種々の ものが案出されている。中でも、主に不特定多数の人が利用する通勤電車或いは 路線バス等に設置される座席は、乗物内の通路を大きく開けて多数の人が乗車で きるよう、例えば図2に示すように、乗物内の側壁に沿って設置されているもの であり、そのシートを折畳み自在としたものも案出されている。つまり、折畳み シートのシートを必要に応じて展開或いは折畳みすることにより、通常の座席と してより多数の人が乗車できる空間等を確保したりするようなものも既に提案さ れていたのである。
【0003】 このような座席は、乗務員等がそのシートの展開或いは折畳みを管理するもの であるが、例えば車椅子に乗った人が乗車した場合等、展開されていたものを折 畳んでその車椅子を保持する空間を乗物内に確保する必要があることがある。と ころが、従来の折畳みシートは、そのシートの展開及び折畳みがこれに設けた操 作装置により行われるのが一般的であったために、乗務員等が必要に応じてわざ わざ当該折畳みシートへ出向いて操作しなければならず、大変不便なものであっ たのである。
【0004】 また、このような折畳みシートにあっては、不特定多数の人が使用するもので あるからその展開及び折畳みをある程度自由に行えるようにする必要があり、し かも折畳まれているシートが不用意に展開状態となることを絶対に避けなければ ならない。シートの不用意な展開は種々の原因によって生じるが、例えば乗物の 振動によって係止装置が外れたり、或いはシートの作動を駆動装置によって行な う場合の電力や圧力流体等の供給の突然の停止等がある。もし、このようなこと が生じてシートが不用意に展開すると、その近傍にいる利用者に事故が生じるこ ともあり得る。このため、シートを折畳んだ際には、確実にシートを固定してお かなければならないのである。
【0005】 一方、このような折畳みシートは、乗物の車体とは別に形成されるものであり 、乗物に対する設置作業及びメンテナンスは、この種の折畳みシートの製造とは 時と場所を異にして行われるものである。特に、この折畳みシートは、そのシー トの折畳みを流体圧シリンダ等を利用して自動的に行えるように構成されている 場合には、そのメンテナンス作業は重要なものとなるのであり、誰でも簡単にか つ間違いなく行えるような状態とのものとしておかなければならない。
【0006】 また、乗物の車体とは別体に形成すべきこの種の折畳みシートは、乗物の種類 が異なってもこれに簡単に設置できるものでなければならないし、また大きな設 置空間を必要とするものであってもいけない。しかも、シート折畳みを流体圧シ リンダ等を利用して自動的に行おうとする場合、その流体圧シリンダ等の駆動装 置の収納スペースを確保しながら、バスのような一定の規格の大きさで形成され る乗物内にコンパクトに設置しなければならない。
【0007】 そこで、本考案者等は、この種の乗物用折畳みシートにおける上記のような種 々な点を改良していくにはどうしたらよいかについて種々検討を重ねてきた結果 、本考案を完成したのである。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、以上のような実状に鑑みてなされたもので、その解決しようとする 課題は、乗物用折畳みシートの設置及びメンテナンスを行うに必要なコンパクト 化、及び折畳み作動性の向上である。
【0009】 そして、まず、請求項1に係る考案の目的とするところは、シートの折畳み作 動を確実に行うことができることは勿論、全体をコンパクト化できて設置作業や メンテナンス作業を容易に行うことのできる乗物用折畳みシートを提供すること にある。
【0010】 また、請求項2に係る考案の目的とするところは、メンテナンス作業性をさら に容易化できるとともに、デザイン上も良好なものとすることのできる乗物用折 畳みシートを提供することにあり、請求項3に係る考案はメンテナンス作業時の 安全性をも確保することのできる乗物用折畳みシートを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、まず請求項1に係る考案の採った手段は、実施 例において使用する符号を付して説明すると、 「乗物の床面上に設置されて、背当部10側にシート部20を折り畳むことに より、床面上に空間を形成するようにした乗物用折畳みシート100であって、 背当部10を、乗物の壁面に固定されて所定の収納空間Rを有するフレーム枠 11a・11bと、このフレーム枠11a・11bに固定した係合部13に対し て係合される係合片14を裏面に有して平板状に形成した背当板12とにより構 成し、 シート部20のクッション22が固定されるシート枠21をフレーム枠11a ・11bの前面側に枢軸23によって枢着するとともに、このシート枠21に枢 軸23の後方に延出して後端にストッパ25を備えたアーム24を一体的に形成 し、 このアーム24またはこれと平行なアームの枢軸23より外方に位置する部分 に、フレーム枠11a・11bの収納空間R内に収納されて一端をフレーム枠1 1a・11bに連結した流体圧シリンダ30の他端を、連結ピン32を介して回 動自在に連結し、 さらに、流体圧シリンダ30の下方に位置するフレーム枠11a・11bに、 シート部20を背当部10に向けて折り畳んだとき、シート枠11a・11b側 のストッパ25に係合するストッパ片40を設けたことを特徴とする乗物用折畳 みシート100」 である。
【0012】 また、請求項2に係る考案の採った手段は、同様に、 「フレーム枠11a・11b及びこれに取付けられる背当板12を複数の部分 に区画して、これらフレーム枠11a・11bとシート枠21とにリンク51を 介してアームレスト50を設けるとともに、各背当板12間に形成した隙間の後 方に位置するフレーム枠11a・11bに背当板12の表装と同じ表装を施した 装飾板52を取付けたことを特徴とする請求項1に記載の乗物用折畳みシート1 00」 である。
【0013】 さらに、請求項3に係る考案の採った手段は、同様に、 「ストッパ片40に、これを手指で操作する操作部41を一体的に形成すると ともに、この操作部41の、ストッパ片40のストッパ解除時における位置を固 定する固定片42を、フレーム枠11a・11b側に回動可能に設けたことを特 徴とする請求項1または2に記載の乗物用折畳みシート100」 である。
【0014】
【考案の作用】
次に、以上のように構成した各請求項に係る乗物用折畳みシート100の作用 について説明するが、この作用の説明にあたっては、全ての請求項における構成 要件を備えた実施例に示した乗物用折畳みシート100を中心に説明する。
【0015】 まず、この乗物用折畳みシート100においては、これを構成している背当部 10のフレーム枠11aまたは11bが、図4〜図6に示すように、収納空間R を有しているから、この収納空間R内に流体圧シリンダ30を完全に収納して得 るものとなっているだけでなく、図3に示すように、この流体圧シリンダ30に 対する圧力流体や電気等のための供給配管33や各種のバルブ等を、背当部10 として必要最小限の厚さ内にコンパクトに収納されているのである。換言すれば 、フレーム枠11aまたは11b内の収納空間Rを有効に利用していることによ って、この背当部10の厚さは、図4及び図5に示したように、非常に小さいも のとなっているのである。
【0016】 また、実施例におけるフレーム枠11aまたは11bは、その両側に支持脚1 6が一体的に形成してあるとともに、フレーム枠11aまたは11bの内側に乗 物の壁等と平行になる取付片17が固定してあるため、当該乗物用折畳みシート 100の設置作業は、そのフレーム枠11aまたは11bを次のように乗物の壁 等に対して位置決め固定することにより容易に行えるものである。すなわち、ま ず、背当部10を乗物の床面上の所定位置に配置し、その後、各取付片17を利 用して、これらのフレーム枠11aまたは11bをビス等によって乗物側に固定 するのである。これで、当該乗物用折畳みシート100の主な設置が完了するの である。勿論、この設置作業時においては、シート部20を図4に示したように 前方に展開しておくとともに、各背当版12は外しておくものであり、各収納空 間Rを前方に大きく開放しておくものである。
【0017】 以上のように、フレーム枠11aまたは11bを設置固定した後は、流体圧シ リンダ30 に必要な供給配管33等を前方に大きく開放された収納空間Rに取 付けるのである。この供給配管33等の取付けは、フレーム枠11aまたは11 bの裏面に予じめ取付けておいた支持板に対して、あるいはこの支持板がない場 合に収納空間Rから露出している乗物の壁等に対して直接行うものであり、その 作業は収納空間Rが開放されていることから極めて容易に行えるものである。な お、図3あるいは図4に示したように、このフレーム枠11aまたは11bの下 部であって、シート部20の連結部より下側となる空間内に、当該乗物用折畳み シート100のための暖房装置等の他の部品を設置するものであり、これらの部 品等のための配管・配線は支持脚16に形成した開口18を利用することにより 行われる。
【0018】 以上のように供給配管33等の取付けが完了すれば、フレーム枠11aまたは 11bに対して各背当版12を取付けるのであるが、この取付作業は、各背当版 12の裏面に突出形成した各係合片14を、収納空間Rにて露出しているフレー ム枠11a及び11b側の各係合部13に係合させることにより容易に行われる のである。以下の実施例においては、図8及び図9に示すように、背当版12の 下側に位置する各係合片14が下方に向けて開口するものとしてあるから、この 下側の各係合片14をフレーム枠11a及び11b側の筒状の各係合部13に対 して上方から係合させるものである。この係合が済んだら、背当版12の上部を フレーム枠11a側に押圧することにより、背当版12の上部に設けた各係合片 14と、フレーム枠11a側に設けられて前方に向けて開口している係合部13 とを係合させるのである。各係合片14は、言わばスプリングとして形成してあ るため、一旦その係合が完了すれば、フレーム枠11aに対する背当版12の固 定状態は確実に維持されるものである。
【0019】 ところで、背当部10が実施例のように複数に区画してあって、区画された各 背当版12間にアームレスト50が存在しているようであれば、この種の乗物用 折畳みシート100の設置作業あるいはそのための配管・配線工事を個別に行え て、作業性がよいだけでなく、シート部20を長尺なものにした場合でも、使用 者が安楽に着座し得るのである。また、アームレスト50が存在している部分の 内側に、請求項2に係るように、背当版12の表装と同じ表装を施した装飾板5 2を取付ければ、乗物用折畳みシート100全体としてのデザインが統一された ものとなって、美麗な乗物用折畳みシート100となるのである。
【0020】 このように、背当部10を複数のものに区画して、区画した背当版12間にア ームレスト50を配置した場合であっても、各アームレスト50はリンク51に よってシート部20と連動したものとしてあるので、後述するように、シート部 20の折り畳み作業によってアームレスト50も背当部10側に折り畳まれるも のである。従って、この乗物用折畳みシート100がアームレスト50を有して いたとしても、シート部20の折り畳み時に、このアームレスト50が車室内に 突出することはないのであり、これにより、シート部20が存在していた部分に 、例えば車椅子の設置・固定場所、あるいは混雑時における利用者の乗り込み空 間が確実に確保されるのである。
【0021】 さて、以上のように完成された乗物用折畳みシート100のシート部20を背 当部10側に向けて折り畳むには、フレーム枠11aまたは11b内に組み込ん である各流体圧シリンダ30を作動させればよいのである。この流体圧シリンダ 30の作動は、当該乗物用折畳みシート100に設けたスイッチ、あるいは乗物 の乗務員席等に設けたスイッチを使用して、シート部20を折り畳んで車椅子を その空間に固定したい利用者あるいは乗務員等が行なうものである。
【0022】 以下に示す実施例においては、各流体圧シリンダ30は、そのシリンダロッド 31が伸びたときにシート部20を背当部10に向けて折り畳むようにしたもの であり、そのために、この流体圧シリンダ30のシリンダロッド31の図示下端 は、シート部20のシート枠21の後方に向けて突出するアーム24に連結して ある。また、シート部20のシート枠21は枢軸23によってフレーム枠11a または11bの所定位置に対して回動自在となっており、流体圧シリンダ30の シリンダロッド31をシート枠21側に連結するための連結部24aは、図5及 び図11にも示すように、枢軸23の後方(外方)側に一体的に形成してあるか ら、流体圧シリンダ30の作動力はシート枠21の枢軸23に対する外側に掛か るのである。これにより、シート部20は、図5の実線で示した位置から二点鎖 線にて示した位置にまで回動する、つまり、折り畳まれるのである。このとき、 実施例に係る乗物用折畳みシート100においては、流体圧シリンダ30のシリ ンダロッド31が、アーム24の中程に立設固定した連結部の24aに連結ピン 32によって回動自在に連結してあり、しかも流体圧シリンダ30のシリンダの 上端はフレーム枠11aまたは11bの上端部に回動自在に連結してあるため、 シート部20の折り畳み作動は無理なく円滑になされるのである。
【0023】 このとき、背当部10を複数に区画した実施例に係る乗物用折畳みシート10 0においては、シート部20の折り畳みと連動してアームレスト50も背当部1 0側に折り畳まれるのである。すなわち、アームレスト50のリンク51の下端 はシート部20のシート枠21の後端に連結してあり、上端側は背当部10側の フレーム枠11aまたは11bに連結してあるから、流体圧シリンダ30の力が シート枠21及びリンク51を介してアームレスト50に伝達されるのであり、 図4の一点鎖線にて示したように、アームレスト50はシート部20と連動して 背当部10側に向けて回動し、図4の二点鎖線にて示したように、折り畳まれた シート部20と背当部10との間に完全に収納されるのである。勿論、これとは 逆にして、シート部20が展開されたとき、アームレスト50も展開されるもの である。
【0024】 一方、シート部20が図5の二点鎖線にて示した位置にまで回動する直前にお いては、シート枠21側のアーム24の後端に設けたストッパ25がストッパ片 40を押圧しながら回動させるのであり、シート部20が完全に折り畳まれたと きには、このストッパ25はストッパ片40の先端に形成した係合溝40a内に 係合してシート部20の前方への不用意な回動を阻止するのである。なお、本実 施例においては、図4に示したように、シート枠21とフレーム枠11aまたは 11b間にアクションスプリング26が掛装してあり、このアクションスプリン グ26は、シート部20が図5の実線または二点鎖線に示した位置にあるときに 最大に伸びて、その途中においては縮むようにしたものであり、シート部20の 図5中の実線または二点鎖線にて示した位置での弾発的な保持を行うものである 。
【0025】 次に、以上のように折り畳まれたシート部20を、ストッパ25の作動によっ て前方に展開させる場合にはその前にストッパ25とストッパ片40との係合を 解除装置43によって解除しなければならないが、この解除操作は次のように行 われるのである。すなわち、この解除装置43とストッパ片40とは、例えば図 5に示したような位置関係になされたものであり、この解除装置43は、実施例 に示した略L字状のストッパ片40を流体圧等によって回動させるものである。 つまり、この解除装置43は、ストッパ片40の係合溝40aとは反対側を押圧 することにより、当該ストッパ片40を、図5の二点鎖線の位置から実線の位置 へと回動することにより、当該ストッパ片40とストッパ25との係合を解除す るのである。勿論、本実施例において、この解除装置43に対する圧力流体等の 供給時期は、各流体圧シリンダ30が流動する少し前に作動するように制御され ているものである。
【0026】 このような解除装置43が、例えば圧油を使用するものであり、しかもその圧 油は乗物の機関が作動しているときに作られるものである場合には、その作動を 積極的に行えなくなり得る。そこで、本考案においては、ストッパ片40による ストッパ25の固定を手動でも行えるようにしてある。すなわち、図12に示す ように、ストッパ片40の一部には手指が掛けられる操作部41が一体的に形成 してあり、またフレーム枠11aまたは11b側にはこの操作部41に係合する 固定片42が回動自在に設けてある。そして、シート部20側のストッパ25に 係合していたストッパ片40を、その操作部41によって、図12の二線鎖線に 示した位置にまで回動させるとともに、その回動位置を固定片42によって固定 するようにしてある。これにより、ストッパ25とストッパ片40との係合が解 除されるから、解除装置43が作動しなくても、シート部20の展開は可能にな るのである。なお、操作部41は、フレーム枠11a等の下部の目立たない箇所 に設けてあって、この操作部41が不用意に操作されないようにしてある。
【0027】 さて、この乗物用折畳みシート100のメンテナンス作業であるが、その作業 は、まずシート部20を展開させて各背当版12を取り外すことから行われる。 この場合、上述したように、操作部41によってストッパ片40とストッパ25 との係合を解くことによってシート部20の展開がなされるものであり、また各 背当版12の取り外しは前述した取付け作業とは逆の方法によって行われるもの である。なお、以下に示す実施例の背当版12においては、図4あるいは図9の (イ)に示したように、その側面に手掛け部15が形成してあるから、この手掛 け部15に作業者が手を掛ければ、背当版12に対する力を入れ易くなっている ものである。
【0028】 以上のようにシート部20を展開させて各背当版12を取り外せば、収納空間 R内の流体圧シリンダ30や供給配管33が完全に露出することになるのであり 、これら各部の検査や部品交換等のメンテナンスが容易に行えるのである。なお 、本実施例においては、収納空間R内の支持板または乗物の壁側、あるいは各背 当版12の裏面に、メンテナンス作業のマニュアルを貼付するようにしており、 当該乗物用折畳みシート100のメンテナンス作業を誰でも同じ品質で行えるよ うにしてある。
【0029】 従って、本考案に係る乗物用折畳みシート100においては、そのシート部2 0の展開及び折り畳みを自動的かつ確実に行えることは当然として、その設置及 びメンテナンス作業をも容易に行えるものなのである。
【0030】
【実施例】
次に、各請求項に係る考案の実施例を、図面に示した乗物用折畳みシート10 0について説明するが、実施例の乗物用折畳みシート100は、各請求項の各要 件を全て有しているものであるため、各請求項の考案についての説明は、この乗 物用折畳みシート100を代表として同時・並行的に行う。
【0031】 まず、この乗物用折畳みシート100は、図1に示したような概略構成を有し ているものであり、これを設置すべき乗物としてバスを例にとってみると、図2 に示したような場所に設置されるものである。本実施例における乗物用折畳みシ ート100は、図1に示したように、例えば三人掛けできる程度の長さを有した ものであり、その背当部10は二つの部分に区画してある。そして、背当部10 の区画部分間には、シート部20と連動して展開・収納されるアームレスト50 が配置してあるものである。
【0032】 すなわち、この乗物用折畳みシート100は、図3〜図5に示すように、フレ ーム枠11a及び11bに二枚の背当版12を一体化することにより構成される 背当部10と、この背当部10に連結されて乗物内の通路側に展開されるシート 部20とからなるものであり、このシート部20は流体圧シリンダ30の作動に よって背当部10に対する折り畳み及び展開がなされるものである。なお、本実 施例の乗物用折畳みシート100は、そのシート部20を折り畳んだ時、その前 方に車椅子を固定できるようにしたものであり、そのために、図3及び図4に示 したように、車椅子を部分的に固定するためのフック60が、背当部10の下部 前面と展開時のシート部20の下面にそれぞれ設けてある。
【0033】 背当部10を構成するためのフレーム枠は、図3及び図6に示すように、その 下から1/3程度の部分にシート部20のシート枠21を連結するための枠本体 と、この枠本体を乗物の床面上に支持するために、枠本体の左右両側に一体化し た支持脚16と、枠本体上に一体化されるフレーム枠11a及びフレーム枠11 bと、これらフレーム枠11a及び11b間に形成されてアームレスト50のた めのリンク51の構成部材と、このリンク51の構成部材の後方に取付けられて 後述する背当版12の表装と同じ表装を施した装飾板52とを一体化することに より構成してある。また、この背当部10のフレーム枠11a及び11bは、平 面状の各背当版12を固定支持するものであるから、そのための係合部13が必 要箇所に一体的に設けてある。さらに、これらのフレーム枠11a及び11bは 、ビス等によって、支持板または乗物の壁等に固定されるものであり、そのため に、各フレーム枠11a及び11bの内側になる部分に、平板状の取付片17が 多数設けてある。
【0034】 以上のように、構成したフレーム枠11a及び11bにあっては、図3及び図 6に示したように、その部材によって囲まれた部分に収納空間Rが形成されてい る。この収納空間R内には、図3及び図5にも示したように、シート部20の展 開・収納作動を行うための流体圧シリンダ30、及びそのための圧力流体の供給 配管33やバルブ類等が収納配置されるのであり、各流体圧シリンダ30のシリ ンダはその上端にてフレーム枠11a及び11bの上部に回動自在に連結される のである。そして、この収納空間R内に収納した各流体圧シリンダ30は、圧縮 空気あるいは圧油等の圧力流体を供給することにより作動するものであり、本実 施例においては、そのシリンダに対してシリンダロッド31が進退することによ り、後述するシート部20の収納及び展開作動するものである。
【0035】 本実施例の背当部10においては、図6及び図7に示したように、アームレス ト50のためのリンク51の一部が一体化してあり、これはシート部20のシー ト枠21側に設けたそれと共に、所謂平行リンクであるリンク51を形成するも のである。すなわち、このリンク51は、図4に示したように、アームレスト5 0をシート部20の動きを連動させるものであり、フレーム枠11a及び11b であって上述したもの前方にて、各背当版12の前面から突出しないように構成 したものである。
【0036】 背当部10を構成するための各背当版12は、図8及び図9に示すように、略 平板状に構成したものであり、その裏面にはフレーム枠11aまたは11b側の 各係合部13にそれぞれ係合される係合片14を取付けたものである。各係合片 14は、図9に示したように、図示下方または右方に開口するものであり、特に 図示上側に位置する各係合片14はスプリングによって形成しものである。つま り、図9の図示下側に位置する各係合片14は、フレーム枠11aまたは11b の下側に位置する各係合部13に上方から係合されるものであり、図示上側に位 置する各係合片14は、フレーム枠11aまたは11bの上側に位置する各係合 部13に対して弾発的に係合するものである。
【0037】 また、各背当版12においては、図4及び図9の(イ)にて示したように、作 業者が手を掛けられるように手かけ部15が形成してあるものであり、本実施例 においては、アームレスト50が配置される部分にて開口するようにしてある。 つまり、各手かけ部15は、図3の左右両端側には形成されていないものであり 、一般使用者が不用意にこの手かけ部15に手を掛けないようにしてある。各手 かけ部15は、これを利用することによって、フレーム枠11aまたは11b側 に取付けた各背当版12の取外しを容易に行えるようにしたものであるが、通常 時は使用する必要がないからである。
【0038】 さて、乗物用折畳みシート100を構成するシート部20であるが、このシー ト部20は、図10に示したようなシート枠21を有するものであり、このシー ト枠21に対してはクッション22が固定されるのである。このシート枠21の 図示上縁を形成している枠材上には、枢軸23を挿通するための連結部23aが 形成してあり、これらの連結部23a内に挿通した枢軸23を、図5に示したよ うに、フレーム枠11aまたは11b側に連結することにより、当該シート枠2 1つまりシート部20は背当部10に対して展開及び収納可能に連結されるので ある。
【0039】 本実施例においては、各流体圧シリンダ30のための連結ピン32を設けたア ームが、図10に示したように、両側端の少し内側に設けてあるが、これらのア ームの外側にこれと平行なアーム24がシート枠21と一体的に形成してある。 このアーム24の先端には、後述するストッパ片40のためのストッパ25が一 体的に設けてあり、このストッパ25のシート部20が収納されたときの位置が ストッパ片40によって不用意に展開されないようにされるものである。また、 本実施例においては、流体圧シリンダ30を連結するためのアームの先端に、図 5及び図11に示したように、シート枠21の上方側に突出する連結部24aが 一体的に形成してある。この連結部24aはその上端に連結ピン32を有してい て、シート部20の展開または折り畳み時に流体圧シリンダ30からの力をシー ト枠21に円滑に伝達する位置に形成してあるものであり、この連結部24aの 上端には連結ピン32によって流体圧シリンダ30のシリンダロッド31が回動 自在に連結されるのである。
【0040】 なお、実施例においては、図4に示したように、シート枠21の後端下部に一 端を係止したスプリング26の他端を、フレーム枠11aまたは11bに係止し てある。このスプリング26は、所謂アクションスプリングと呼ばれる作用をな すものであり、シート部20が展開または折り畳まれたときに最大に伸びるもの であり、シート部20の展開または折り畳み時における保持を弾発的に行えるよ うにしてあるものである。
【0041】 上記のようなストッパ25に係合するストッパ片40は、図5、図11及び図 12に示したような略L字状のものであり、その略水平部分の先端には、ストッ パ25が係合する係合溝40aが形成してある。また、このストッパ片40の下 方に伸びる部分に対しては、図11に示したように、解除装置43が対向するよ うにしてあり、この解除装置43が作動したときには、図5の二点鎖線にて示し た位置から、同図の実線で示した位置に回動されるのである。勿論、このストッ パ片40に対しては図示しないスプリングが掛装してあり、このスプリングによ って、図5の二点鎖線に示した位置に常に復帰し得るようにしてある。
【0042】 また、本実施例に係るストッパ片40においては、図12に示したように、そ の一側面に操作部41が一体的に設けてあり、この操作部41をメンテナンス作 業者が操作することによって、解除装置43が働かない場合であっても、当該ス トッパ片40とストッパ25との係合を解除し得るようにしてある。勿論、この ストッパ片40は、図示しないスプリングによって、操作部41を取付けた部分 が上動するように付勢されているため、これを規制するための固定片42が背当 部10側に設けてある。つまり、この固定片42は、図12に実線にて示した位 置から二点鎖線にて示した位置に回動することにより下方に押し下げた操作部4 1の一部に係合して、この操作部41の上動を阻止するものである。
【0043】 なお、本実施例における解除装置43は、流体圧シリンダ30に供給される圧 力流体と同じ圧力流体が供給されることにより、ストッパ片40の一部を押動す るように作動するものである。そして、この解除装置43への圧力流体の供給は 、フレーム枠11aまたは11bの収納空間R内等に配置した機器によって、各 流体圧シリンダ30への供給より僅かに前に行われるようにしてある。
【0044】
【考案の効果】
以上のように構成した請求項1に係る考案においては、上記実施例にて例示し た如く、 「乗物の床面上に設置されて、背当部10側にシート部20を折り畳むことによ り、床面上に空間を形成するようにした乗物用折畳みシート100であって、 背当部10を、乗物の壁面に固定されて所定の収納空間Rを有するフレーム枠 11a・11bと、このフレーム枠11a・11bに固定した係合部13に対し て係合される係合片14を裏面に有して平板状に形成した背当板12とにより構 成し、 シート部20のクッション22が固定されるシート枠21をフレーム枠11a ・11bの前面側に枢軸23によって枢着するとともに、このシート枠21に枢 軸23の後方に延出して後端にストッパ25を備えたアーム24を一体的に形成 し、 このアーム24またはこれと平行なアームの枢軸23より外方に位置する部分 に、フレーム枠11a・11bの収納空間R内に収納されて一端をフレーム枠1 1a・11bに連結した流体圧シリンダ30の他端を、連結ピン32を介して回 動自在に連結し、 さらに、流体圧シリンダ30の下方に位置するフレーム枠11a・11bに、 シート部20を背当部10に向けて折り畳んだとき、シート枠11a・11b側 のストッパ25に係合するストッパ片40を設けた」 ことにその構成上の特徴があり、これにより、次のような効果がある。 シート部20の背当部10側への折り畳みを自動的に行うことができて、シ ート部20が存在していた乗物内の空間を、車椅子を固定するスペースとしたり 、大勢の人が乗れる部分としたりすることができて、一定の規格内にある乗物内 の空間を状況に合せて有効に利用することができる。 乗物用折畳みシート100をユニット化してあらゆる型式の乗物に設置する ことができるだけでなく、シート部20を折り畳んだときの全体の厚さを非常に 薄くすることができる。 厚さが薄くなっても、シート部20の展開及び折り畳み作動を確実に行うこ とができる。 設置作業は勿論、メンテナンス作業も極めて簡単に行うことができる。
【0045】 また、請求項2に係る乗物用折畳みシート100においては、前述の〜の 効果の他に、 メンテナンス作業を必要な部分だけについて行うことができて、メンテナン スの作業性を一層向上することができる。 装飾板52を有することによって、乗物用折畳みシート100全体のデザイ ンを統一しかつ保護することができる。 という効果を有している。
【0046】 さらに、請求項3に係る乗物用折畳みシート100においては、前述した〜 の効果の他に、 流体圧シリンダ30及び解除装置43に対する圧力流体の供給がなされない 場合であっても、シート部20を展開させることができて、各収納空間R内のメ ンテナンス作業を安全に行うことができる。 という効果を有しているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る乗物用折畳みシートの斜視図であ
る。
【図2】同乗物用折畳みシートを設置した乗物の一部を
示す平面図である。
【図3】同乗物用折畳みシートの拡大正面図である。
【図4】同乗物用折畳みシートの概略側面図である。
【図5】同乗物用折畳みシートの一部破断面図である。
【図6】同乗物用折畳みシートの背当部を構成している
フレーム枠の正面図である。
【図7】同フレーム枠の拡大側面図である。
【図8】フレーム枠に取付けられるべき背当版の正面図
である。
【図9】同背当版を示すものだり、その(イ)は側面
図、その(ロ)は側断面図である。
【図10】フレーム枠に取付られるべきシート部のシー
ト枠の平面図である。
【図11】乗物用折畳みシートにおいて使用されている
流体圧シリンダ及びストッパ片の取付状態を示す分解斜
視図である。
【図12】操作部を取付けたストッパ片と背当部側の固
定片との関係を示す斜視図である。
【符号の説明】
100 乗物用折畳みシート 10 背当部 11a・11b フレーム枠 12 背当版 13 係合部 14 係合片 20 シート部 21 シート枠 23 枢軸 24 アーム 25 ストッパ 30 流体圧シリンダ 31 シリンダロッド 32 連結ピン 33 供給配管 40 ストッパ片 40a 係合溝 41 操作部 42 固定片 43 解除装置 50 アームレスト 51 リンク 52 装飾板 R 収納空間

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗物の床面上に設置されて、背当部側に
    シート部を折り畳むことにより、床面上に空間を形成す
    るようにした乗物用折畳みシートであって、 前記背当部を、乗物の壁面に固定されて所定の収納空間
    を有するフレーム枠と、このフレーム枠に固定した係合
    部に対して係合される係合片を裏面に有して平板状に形
    成した背当板とにより構成し、 前記シート部のクッションが固定されるシート枠を前記
    フレーム枠の前面側に枢軸によって枢着するとともに、
    このシート枠に前記枢軸の後方に延出して後端にストッ
    パを備えたアームを一体的に形成し、 このアームまたはこれと平行なアームの前記枢軸より外
    方に位置する部分に、前記フレーム枠の収納空間内に収
    納されて一端をフレーム枠に連結した流体圧シリンダの
    他端を、連結ピンを介して回動自在に連結し、 さらに、前記流体圧シリンダの下方に位置する前記フレ
    ーム枠に、前記シート部を背当部に向けて折り畳んだと
    き、前記シート枠側のストッパに係合するストッパ片を
    設けたことを特徴とする乗物用折畳みシート。
  2. 【請求項2】 前記フレーム枠及びこれに取付けられる
    背当板を複数の部分に区画して、これらフレーム枠とシ
    ート枠とにリンクを介してアームレストを設けるととも
    に、各背当板間に形成した隙間の後方に位置するフレー
    ム枠に背当板の表装と同じ表装を施した装飾板を取付け
    たことを特徴とする請求項1に記載の乗物用折畳みシー
    ト。
  3. 【請求項3】 前記ストッパ片に、これを手指で操作す
    る操作部を一体的に形成するとともに、この操作部の、
    前記ストッパ片のストッパ解除時における位置を固定す
    る固定片を、前記フレーム枠側に回動可能に設けたこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の乗物用折畳みシ
    ート。
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