JPH0654868A - 生体用人工弁 - Google Patents

生体用人工弁

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Publication number
JPH0654868A
JPH0654868A JP21052892A JP21052892A JPH0654868A JP H0654868 A JPH0654868 A JP H0654868A JP 21052892 A JP21052892 A JP 21052892A JP 21052892 A JP21052892 A JP 21052892A JP H0654868 A JPH0654868 A JP H0654868A
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JP
Japan
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valve
leaflet
leaflets
curvature
valve opening
Prior art date
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Pending
Application number
JP21052892A
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English (en)
Inventor
Toshio Yuta
敏夫 勇田
Yukiaki Kikuta
幸明 菊田
Yoshinori Mitamura
好矩 三田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rubber Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Tokai Rubber Industries Ltd filed Critical Tokai Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】弁口10の中央域10hを通る主流の他に弁口
10の周縁10iを通る副流が得られ、流体力学的特性
に優れ、特に弁前後の圧力差を小さくし得、弁下流での
乱流化を一層抑制できる特性をもつ生体用人工弁を提供
すること。 【構成】アルミニウム系の弁葉2が矢印A1方向へ揺動
すると、弁葉2の前縁2aが離遠して中央域10hを開
弁するとともに、各弁葉2の後縁2bが弁口10の周縁
10iから離遠して開弁する。弁葉2の前縁2aと軸部
20の中心とを仮想線P2と平行な方向に結ぶ距離をL
1とし、仮想線P2と平行な方向における弁葉2の前縁
2aと後縁2bとを結ぶ距離をL0とし、弁葉2の翼弦
長をC0とし、弁葉2の最大キャンパーをC1とし、弁
葉2の軸位置(%)=(L1/L0)×100とし、弁
葉2の曲率(%)=(C1/C0)×100とする。弁
葉2の軸位置は約70%に設定され、弁葉2の曲率は約
9%に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は心臓弁等に適用できる生
体用人工弁に関し、特に、弁口の中央域を通る主流の他
に弁口の周縁を通る副流も得られる方式の生体用人工弁
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からの生体用人工弁は未だ、血栓
症、長期使用下における破損等の問題を抱えている。そ
のため、生体の自然弁に近い特性をもつ生体用人工弁が
切望されている。かかる生体用人工弁として、本発明者
等により、円形状の弁口をもつほぼリング状の弁ハウジ
ングと、揺動可能な2個1組の弁葉とをもち、弁葉を揺
動させて弁口の中央域を開弁する中心開放型のものが開
発されている(特開昭63−234965号公報)。こ
のものでは、弁口の中央域を弁葉で開弁するので、生体
の自然弁に近似した血流中心流れが得られ、血栓防止に
有利である。
【0003】更に、従来より、生体用人工弁として、弁
葉を揺動可能に枢支する軸部を弁ハウジングに対して枢
支運動の他に並進運動させ、軸部付近における血栓の防
止を図ったものも知られている(特開昭56−1610
47号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】更に、本発明者等は、
生体の自然弁に一層近い生体用人工弁として、弁口の中
央域を開弁して血流の主流を得る他に、弁口の周縁をも
開弁して血流の副流を得る方式の人工弁の開発を進めて
いる。この生体用人工弁では、弁葉の中間部が軸部によ
り弁ハウジングに揺動自在に枢支されている。ここで、
弁葉が遠心方向へ揺動すると、各弁葉の前縁が互いに離
遠して弁口の中央域を開弁するとともに、各弁葉の後縁
が弁口の周縁から離遠して開弁する。このものでは、弁
口の中央域を通る主流の他に、弁口の周縁を通る副流が
得られるので、副流による効果的なウオッシュアウト効
果が得られ、弁まわりでの渦、淀みを効果的に回避で
き、血栓防止性を一層向上させ得る。
【0005】本発明は、上記した弁口の中央域を通る主
流の他に弁口の周縁を通る副流が得られる方式の生体用
人工弁を更に技術的に進めたものであり、流体力学的特
性に優れ、特に弁前後の圧力差を小さくし得、弁下流で
の乱流化を一層抑制できる特性をもつ生体用人工弁を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、揺動に伴い
開閉する機械式の人工弁における軸部の位置、曲率等が
その弁機能に大きな影響を与えるものと推察し、研究を
進め、本発明を完成させた。すなわち、本発明の生体用
人工弁は、弁口をもつほぼリング状の弁ハウジングと、
互いに対向する前縁と互いに背向し弁口の周縁に沿う弧
状の後縁とをもつ2個1組で構成され、遠心方向及び求
心方向に揺動自在に中間部が軸部により弁ハウジングに
枢支され、遠心方向への揺動に伴い各前縁が離遠して弁
口の中央域を開弁するとともに各後縁が弁口の周縁から
離遠して開弁し、求心方向への揺動に伴い各前縁が近接
して弁口の中央域を閉弁するとともに各後縁が弁口の周
縁に近接して閉弁する弁葉と、弁ハウジング及び弁葉の
少なくとも一方に設けられ、閉弁時において弁口の軸芯
と直交する仮想線に対して各弁葉を傾斜させるストッパ
部とで構成され、弁葉の前縁と後縁とを結ぶ方向におけ
る閉弁時の断面で、弁葉の前縁と軸部の中心とを仮想線
と平行な方向に結ぶ距離をL1とし、仮想線と平行な方
向における弁葉の前縁と後縁とを結ぶ距離をL0とし、
弁葉の翼弦長をC0とし、弁葉の最大キャンパーをC1
とし、弁葉の軸位置(%)=(L1/L0)×100と
し、弁葉の曲率(%)=(C1/C0)×100とした
とき、弁葉の軸位置は67〜73%に設定され、弁葉の
曲率は8〜10%に設定されていることを特徴とするも
のである。
【0007】本発明では、弁葉と軸部とは別体であって
も、一体であっても良い。
【0008】
【作用】本発明の生体用人工弁では、開弁時には、弁口
の中央域を通る主流が得られる他に、弁口の周縁を通る
副流が得られる。本発明の生体用人工弁では、弁葉の軸
位置は67〜73%に設定され、弁葉の曲率は8〜10
%に設定されているので、流体力学的特性が向上する。
【0009】
【実施例】本発明の生体用人工弁に係る実施例を図面を
参照して説明する。図1及び図2は閉弁状態を示す。図
3は弁ハウジング1を示す。図1、図3に示す様に弁ハ
ウジング1は、弁口10をもつほぼリング状をなす。弁
口10は弧面10a、弧面10b、直状面10e、直状
面10fで区画されている。弁ハウジング1の取付孔1
aにはストッパ部11が挿入され、ストッパ部11は弁
ハウジング1の孔1bに螺合された止め螺子12で固定
されている。なお、弁ハウジング1、ストッパ部11、
止め螺子12はステンレス製であり、抗血栓性が期待さ
れる所要厚みの窒化チタンの膜が積層されている。
【0010】図1、図2に示す様に、弁葉2は2個1組
で構成されている。弁葉2は、互いに対向する前縁2a
と、互いに背向し弁口10の周縁10iの弧面10aに
沿う形状の後縁2bとをもち、更に側面縁2e、2f、
弧縁面2iとをもつ。さらに図1、図6に示す様に、弁
葉2の中間部としての側面縁2fに形成された孔2wに
はステンレス製の軸部20(外径0.5mm)が挿入さ
れている。
【0011】なお、図6において、後縁2bは弧中心M
1から半径r1で形成されており、弧縁面2iは弧中心
M1から半径r2で形成されている。また図7におい
て、弁葉2の内面2n、外面2kは外方へ若干膨出して
いる。又、図8において、弁葉2の外面2kは弧中心M
2から半径r4で形成されており、弁葉2の内面2nは
弧中心M3から半径r5で形成されている。
【0012】図4、図5に示す様に前記したストッパ部
11は、テーパ状のストッパ面11a、11bと、挿入
孔11d(内径0.5mm)とをもつ。そして、図5に
示す様に、軸部20がストッパ部11の挿入孔11dに
挿入されて、各弁葉2は軸部20により弁ハウジング1
に枢支され、これにより各弁葉2は遠心方向つまり矢印
A1方向及び求心方向つまり矢印A2方向に揺動可能と
されている。本実施例では、図5から理解できる様に、
弁葉2とストッパ面11a、11bの境界域11cとの
間には隙間14(0.1mm程度)が形成されているの
で、軸部20のまわりにおいて血流(図5における矢印
S方向の血流)によるウオッシュアウト効果が得られ、
軸部20のまわり、ストッパ部11のまわりにおける血
栓防止に有利である。
【0013】ここで、図2から理解できるように、弁葉
2の遠心方向つまり矢印A1方向への揺動に伴い、各弁
葉2の前縁2aが互いに離遠して弁口10の中央域10
hを開弁するとともに、各弁葉2の後縁2bが弁口10
の周縁10iの弧面10aから離遠して開弁する。ま
た、弁葉2の求心方向つまり矢印A2方向への揺動に伴
い、各弁葉2の前縁2aが互いに近接して弁口10の中
央域10hを閉弁するとともに、各弁葉2の後縁2bが
弁口10の周縁10iの弧面10aに近接して閉弁す
る。なお、図2において矢印Wは血流の流れる方向を示
し、よってW1は上流、W2は下流を示す。
【0014】さて図9は、閉弁状態において弁葉2の前
縁2aと後縁2bとを結ぶ方向における中央断面を示
す。ここで、前縁2aは、弁葉2の先端と弁葉2の肉厚
中の肉厚中心線Eとの交点を意味する。図9において、
弁葉2の前縁2aと軸部20の中心とを仮想線P2と平
行な方向に結ぶ距離をL1とし、仮想線P2と平行な方
向における弁葉2の前縁2aと後縁2bとを結ぶ距離を
L0とする。更に、弁葉2の翼弦長をC0とし、弁葉2
の最大キャンパーをC1とする。ここで、図9から理解
できる様に、弁葉2の翼弦長COは、弁葉2の肉厚中心
線Eの始点E1と終点E2(前縁2a)とを結ぶ最短距
離を意味する。また、弁葉2の最大キャンパーC1は、
弁葉2の肉厚中心線Eの始点E1と終点E2とを結ぶ直
線Fと、肉厚中心線Eの最大曲率点E3との最短距離を
意味する。
【0015】ここで、弁葉2の軸位置(%)=(L1/
L0)×100とし、弁葉2の曲率(%)=(C1/C
0)×100とする。本実施例では、弁葉2の軸位置は
約70%に設定され、弁葉2の曲率は約9%に設定され
ている。なお、図5から理解できる様に、閉弁時におい
ては、矢印A2方向に揺動した弁葉2がストッパ部11
のストッパ面11aに規制される。この様な閉弁時にお
いては、図2に示す様に、弁葉2は弁口10の軸芯P1
と直交する仮想線P2に対して角度θ2(15°)傾斜
して保持される。これは、弁葉2の開閉応答を迅速に行
うためである。また図5から理解できる様に、開弁時に
おいては、弁葉2がストッパ部11のストッパ面11b
に規制される。弁葉2が全開したときにおいて、前記し
た仮想線P2に対する弁葉2の弁全開時の角度は62°
である。ここで、基本的には、弁葉2の全開時には、弁
葉2の肉厚中心線Eの始点E1から肉厚中心線Eに引い
た接線が90°となるように設計されている。
【0016】本実施例では、弁葉2はA1−Zn−Mg
系のアルミニウム基金属つまり超々ジュラルミン(JI
S A7056−T6)で形成され、その表面には反応
性スパッタリングにより酸化アルミニウムの膜が積層さ
れている。酸化アルミニウムの膜はその最表面側が高濃
度となる様な傾斜組成とされている。酸化アルミニウム
は生体適合性、血液適合性をもつ。この酸化アルミニウ
ムは構造的にはアモルファス構造であり、組成的には酸
素リッチであることが確認された。また本実施例では、
弁葉2はA1−Zn−Mg系のアルミニウム基金属で形
成されているので、耐久性、強度を確保しつつ、良好な
切削加工性をもち、弁葉の形状設定に有利である。本実
施例では、成膜手段として反応性スパッタリングを利用
したことで、低温での成膜が可能となり、弁葉2を構成
するアルミニウム基金属の機械的特性の熱劣化を防止で
きる。
【0017】以上説明した様に本実施例では、弁葉2の
開弁時には、弁口10の中央域10hの他に弁口10の
周縁10iも開弁されるので、弁口10の中央域10h
を通る主流の他に、弁口10の周縁10iを通る副流が
得られ、弁まわりでの渦、淀みを効果的に回避でき、優
れた血栓防止効果が得られる。更に本実施例では、弁葉
2の軸位置は約70%に設定され、弁葉2の曲率は約9
%に設定されているので、後述の試験例に示す様に、流
体力学的特性が向上した弁葉2が得られ、人の自然弁に
一層近似したものが得られる。
【0018】(試験例)弁葉2の軸位置および弁葉2の
曲率をパラメ−タとして表1に示す7種類の人工弁を試
作した。即ち、弁葉2の軸位置を70%に固定して弁葉
2の曲率を0%、9%、11%、13%と変化させたも
のと、弁葉2の曲率を9%に固定して軸位置を65%、
70%、75%、80%と変化させたものの計7種類を
試作した。そして表1に示す様に、各人工弁はS650
9、S7000、S7009、S7011、S701
3、S7509、S8009で表した。ここで、例えば
人工弁S7009において、70の数字は軸位置を示
し、09の数字は曲率を示す。
【0019】
【表1】 (1)試験方法 試作した各人工弁を用い、流体力学的な特性評価を行っ
た。この場合、以下述べる様な定常流試験、定圧もれ試
験、生体内の左心系体循環を模擬した拍動流試験を行っ
た。 (1−1)定常流試験 基礎的な流体特性評価として、定常流における弁前後の
圧力差および流れの可視化による弁通過後の流体動態を
試験した。この試験は、長さ250cmのアクリル管の
先に人工弁を固定し、一定の静圧を保ったタンクからバ
ルブによって流量を0.5〜14.0L/minに変化
させて行った。また、アクリル管に流す流体として、血
液の比重(1.08)、血液の粘度(2.7cSt)に
適応する様に、34%グリセリン水溶液を用いた。ま
た、流れの可視化には、トレーサーとしてアルミニウム
粉末を用いた。 (1−2)拍動流試験 この試験では、生体内の左心系体循環を模擬した、拍動
流における流体力学的な弁機能評価を行った。この試験
は、駆動圧(150mmHg)、動脈コンプライアンス
(0.015L/mmHg)、末梢抵抗(16.25m
mHg min/L)および心臓収縮期(0.29s)
を一定とし、拍動数を1分間あたり60、72、84、
96回と変化させて行なった。
【0020】そして、流量、有効弁口面積、エネルギ損
失、および弁閉鎖流量(弁閉鎖時の逆流量)を測定し
た。なお、有効弁口面積の算出にはGorlinの式を
用いた。 (1−3)定圧もれ試験 弁閉鎖時におけるもれ量の評価として、定圧もれ試験を
行なった。試験は、人工弁(S7009)を用いて一定
圧(100cmH2O)でのもれ量を測定し、1分間あたりの量に
換算した。
【0021】(2)試験結果 (2−1)定常流試験の結果 図10、図11に定常流を用いた場合における人工弁前
後の圧力差の試験結果を示す。図10は、軸位置による
比較である。図10の結果より、S6509(軸位置6
5%、曲率9%)を除いては、特に大きな変化は見られ
ない。よって表2のA欄に示す様に軸位置65%は×と
判定し、軸位置70%、75%、80%は○と判定し
た。
【0022】図11は、弁葉2の曲率による比較であ
る。図11の結果より、弁葉2の曲率が人工弁の前後の
圧力差に大きく影響することが観察された。特に、S7
009(軸位置70%、曲率9%)が圧力差が最も小さ
いことが観察された。圧力差が大きいと、弁下流で乱流
に移行し易くなり、好ましくない。よって表3のA欄に
示す様に曲率0%、9%は○と判定し、曲率13%は×
と判定した。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】 定常流における人工弁の流れの可視化試験では、弁口1
0の中央域10hを通る主流は、弁葉2の軸位置の変動
による影響をあまり受けなかった。しかし副流は、弁葉
2の軸位置の変動の影響を大きく受けた。すなわち、弁
葉2の軸位置の値を大きくすると、副流は小さくなり、
よって、副流による血栓防止効果が低下すると推察され
る。弁周りの淀みを効果的に減少させるためには、S7
009程度の副流の流れが必要である。従って表2のB
欄に示す様に、軸位置70%は○と判定し、表3のB欄
に示す様に曲率9%も○と判定した。 (2−2)拍動流試験の結果 図12、図13に、拍動流を用いた場合における拍出流
量と拍動数との関係を示す。図12は弁葉2の軸位置に
よる比較である。図12においてS7009、S800
9は流量が大きく、S6509は流量が最も小さい。よ
って表2のC欄に示す様に軸位置70%、80%は○と
判定し、軸位置65%、75%は△と判定した。図13
は弁葉2の曲率による比較である。図13において、S
7009は流量が最も大きく、S7013は流量が最も
小さい。よって表3のC欄に示す様に曲率9%は○と判
定し、曲率13%は×と判定し、曲率0%、11%は△
と判定した。
【0025】図14、図15に、有効弁口面積と拍動数
との関係を示す。図14は弁葉2の軸位置による比較で
ある。図14においてS8009は有効弁口面積が最も
大きく、S6509は有効弁口面積が最も小さい。よっ
て表2のD欄に示す様に軸位置80%は○と判定し、軸
位置65%は×と判定し、軸位置70%、75%は△と
判定した。図15は弁葉2の曲率による比較である。図
15において、S7009は有効弁口面積が最も大き
く、S7000は有効弁口面積が最も小さい。よって表
3のD欄に示す様に曲率9%は○と判定し、曲率0%は
×と判定し、曲率11%、13%は△と判定した。
【0026】図16、図17に各人工弁における拍動数
とエネルギ損失との関係を示す。図16は軸位置による
比較である。図16に示す結果より、軸位置の違いによ
ってエネルギ損失には大きな差は見られないが、S80
09はエネルギ損失が最も小さく、S6509はエネル
ギ損失が最も大きい。よって表2のE欄に示す様に軸位
置80%は○と判定し、軸位置65%は×と判定し、軸
位置70%、75%は△と判定した。図17は、弁葉2
の曲率の違いによるエネルギ損失の比較である。図17
に示す様に、S7013で最も大きなエネルギ損失が見
られ、S7009はエネルギ損失が最も小さい。よって
表3のE欄に示す様に曲率13%は×と判定し、曲率9
%は○と判定し、曲率0%、11%は△と判定した。
【0027】図18、図19に各人工弁における拍動数
と弁閉鎖流量(弁閉鎖時の逆流量)との関係を示す。図
18は軸位置による比較である。図18に示す結果よ
り、S7009が最も弁閉鎖流量が小さいことがわか
る。よって表2のF欄に示す様に軸位置70%は○と判
定し、軸位置65%、75%、80%は△と判定した。
図19は、弁葉2の曲率による弁閉鎖流量の比較であ
る。図19に示す結果より、S7013、S7009は
弁閉鎖流量が小さく、S7000は弁閉鎖流量が最も大
きい。よって表3のF欄に示す様に曲率13%、9%は
○と判定し、曲率0%は×と判定し、曲率11%は△と
判定した。 (2−3)定圧もれ試験の結果 S7009に係る人工弁の定圧もれ量は、厚生省で定め
たもれ量1.5 L/minの半分以下であった。 (2−4)総合評価 表2においては軸位置70%で○が多く、表3において
は曲率9%で○が多い。従って、定常流および拍動流で
の流体力学的特性評価から、総合的に勘案すると、S7
009(軸位置70%、曲率9%)が、最も適切な形状
であると把握される。特に、図11から理解できる様
に、S7009は、人工弁の前後の圧力差が最も小さい
ので、人工弁の下流側における乱流化を抑制できる効果
が大きい。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、主流の他に副流も得ら
れ、しかも、流体力学的特性に優れ、特に弁前後の圧力
差を小さくし得て弁下流における乱流を抑制できるとい
う優れた特性をもつ生体用人工弁が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生体用人工弁の平面図である。
【図2】本発明の生体用人工弁の図1におけるB−B’
断面図である。
【図3】本発明の生体用人工弁の弁ハウジングの平面図
である。
【図4】図3の矢印Y1方向からみた本発明の生体用人
工弁のストッパ部の正面図である。
【図5】弁葉を揺動可能に枢支した状態を示す本発明の
生体用人工弁のストッパ部付近の説明図である。
【図6】本発明の生体用人工弁の弁葉の平面図である。
【図7】図6の矢印Y2方向からみた本発明の生体用人
工弁の弁葉の正面図である。
【図8】図6の矢印Y3方向からみた本発明の生体用人
工弁の弁葉の正面図である。
【図9】L1、L0、C0、C1を示すための本発明の
生体用人工弁の弁葉の説明図である。
【図10】軸位置を変更した場合における定常流の流量
と圧力差との関係を示すグラフである。
【図11】曲率を変更した場合における定常流の流量と
圧力差との関係を示すグラフである。
【図12】軸位置を変更した場合における拍出流量と拍
動数との関係を示すグラフである。
【図13】曲率を変更した場合における拍出流量と拍動
数との関係を示すグラフである。
【図14】軸位置を変更した場合における有効弁口面積
と拍動数との関係を示すグラフである。
【図15】曲率を変更した場合における有効弁口面積と
拍動数との関係を示すグラフである。
【図16】軸位置を変更した場合におけるエネルギ損失
と拍動数との関係を示すグラフである。
【図17】曲率を変更した場合におけるエネルギ損失と
拍動数との関係を示すグラフである。
【図18】軸位置を変更した場合における弁閉鎖流量と
拍動数との関係を示すグラフである。
【図19】曲率を変更した場合における弁閉鎖流量と拍
動数との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
図中、1は弁ハウジング、10は弁口、11はストッパ
部、11aはストッパ面、2は弁葉、2aは前縁、2b
は後縁、P2は仮想線を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁口をもつほぼリング状の弁ハウジング
    と、 互いに対向する前縁と互いに背向し該弁口の周縁に沿う
    弧状の後縁とをもつ2個1組で構成され、遠心方向及び
    求心方向に揺動自在に中間部が軸部により該弁ハウジン
    グに枢支され、遠心方向への揺動に伴い各前縁が離遠し
    て該弁口の中央域を開弁するとともに各後縁が該弁口の
    周縁から離遠して開弁し、求心方向への揺動に伴い各前
    縁が近接して該弁口の中央域を閉弁するとともに各後縁
    が該弁口の周縁に近接して閉弁する弁葉と、 該弁ハウジング及び該弁葉の少なくとも一方に設けら
    れ、閉弁時において該弁口の軸芯と直交する仮想線に対
    して各該弁葉を傾斜させるストッパ部とで構成され、 該弁葉の前縁と後縁とを結ぶ方向における閉弁時の断面
    で、該弁葉の前縁と軸部の中心とを該仮想線と平行な方
    向に結ぶ距離をL1とし、該仮想線と平行な方向におけ
    る該弁葉の前縁と後縁とを結ぶ距離をL0とし、該弁葉
    の翼弦長をC0とし、該弁葉の最大キャンパーをC1と
    し、該弁葉の軸位置(%)=(L1/L0)×100と
    し、該弁葉の曲率(%)=(C1/C0)×100とし
    たとき、 該弁葉の軸位置は67〜73%に設定され、該弁葉の曲
    率は8〜10%に設定されていることを特徴とする生体
    用人工弁。
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