JPH0655705B2 - アシルアミノバレロニトリル誘導体、その製造法およびそれらを含有する除草剤および農園芸用殺菌剤 - Google Patents

アシルアミノバレロニトリル誘導体、その製造法およびそれらを含有する除草剤および農園芸用殺菌剤

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JPH0655705B2
JPH0655705B2 JP60155123A JP15512385A JPH0655705B2 JP H0655705 B2 JPH0655705 B2 JP H0655705B2 JP 60155123 A JP60155123 A JP 60155123A JP 15512385 A JP15512385 A JP 15512385A JP H0655705 B2 JPH0655705 B2 JP H0655705B2
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均 下鳥
俊一 稲見
祥賢 北條
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は一般式(I) (式中、Aはフェニル基、置換フェニル基、ピリジル
基、置換ピリジル基、フリル基、置換フリル基、チエニ
ル基、置換チエニル基またはナフチル基を示す)で表さ
れるアシルアミノバレロニトリル誘導体、その製造法お
よびそれらを有効成分として含有する水田用除草剤また
は農園芸用殺菌剤に関するものである。
〔従来技術〕
従来より農園芸上有用なアミド誘導体は非常に多くの研
究がなされており、特徴ある生理活性を示す化合物が多
数見出され、実用に供されている。例えば置換ベンズア
ミド誘導体として、除草剤としてはエチル−N−ベンゾ
イル−N−(3,4−ジクロロフェニル)−2−アミノプ
ロピオネート(ベンゾイルプロップエチル)、殺菌剤と
しては2−メチル−N−(3−イソプロポキシフェニ
ル)ベンズアミド(メプロニル)などが知られている。
しかし、本発明で示されるようなアシルアミノバレロニ
トリル誘導体およびそれらの生理活性については知られ
ていない。
ケミカル・アブストラクツ(Chemical Abstracts)によ
れば本発明で示されるようなアシルアミノブテニルニト
リル誘導体と近縁のアシルアミノ飽和脂肪族誘導体の合
成の例がわずかにみられる。例えば、ジャーナル・オブ
・ザ・ケミカル・ソサイエテイ(J.Chem.Soc.),19
63,2143〜2150ページ,およびシンセシス
(Synthesis),1972,11号,622〜624ペ
ージには2−ベンゾイルアミノブチロニトリル、あるい
はビュレタン・デ・ラ・ソシエテ・シミーク・フランセ
(Bull.Soc.Chim.Fr.),1969,11号,4108
〜4111ページ、およびユスタス・リービッヒ・アン
ナーレン・デル・ヘミー(Justus Liebigs Ann.Che
m.),1972,764。69〜93ページには2−ベ
ンゾイルアミノプロピオニトリルの合成例が例示されて
いる。しかしこれらの文献では記載された化合物の生理
活性については全く触れられていない。
従来、水田用除草剤としてはアミド系化合物、チオール
カーバメート系化合物、ジフェニルエーテル系化合物等
多くの除草剤が開発され実用に供されているが、まだま
だその性能は十分とはいえない。アミド系化合物ブタク
ロールは田植前後に使用されているが、温度条件等によ
り発生する稲に対する薬害が常に問題となつている。チ
オールカーバメート系化合物モリネートは魚毒性が問題
となり使用規制されている。またベンチオカーブは土壌
の還元条件下における水稲に対する薬害が問題となつて
いる。
ジフェニルエーテル系化合物はブタクロール同様田植直
後に使用されているものの、処理時期が遅れると極端に
活性がおちる。
これらの除草剤はいずれもある一面では優れた性能を有
する故に現実には広く普及し、使用されているものであ
るが、次第に欠点および問題点が顕在化してきており、
新たなより使い易い優れた性能を有する水田用除草剤が
強く望まれている。
一方、農園芸用殺菌剤としては従来から様々の化学構造
を有する化合物が実用に供されているが各種作物の疫病
およびべと病に対してはカプタホル、TPN、キャプタ
ン、あるいはジチオカーバメート系薬剤が広く一般に使
用され、作物増産に寄与してきた。しかしこれらの化合
物はいずれも疫病およびべと病に対して予防的な効果が
主であり、治療的な効果は全く期待できない。その為、
病害の発生が認められたときには既に十分な効果が期待
できないという大きな欠点を有している。現実に作物病
害防除の為の薬剤散布を考えると多かれ少かれ病害発生
後に散布することになり、これらの化合物では完全な病
害防除は困難である。
また防除効果を示す化合物の濃度も極めて高く、防除薬
剤の安全使用からも問題視されている。こうした点を改
良すべく新たな防除剤の研究が鋭意続けられ、現在では
治療効果にも優れた効果を示すN−フェニルアラニンエ
ステル誘導体、例えばメタラキシル〔N−(2,6−ジメ
チルフェニル)−N−(2′−メトキシアセチル)アラ
ニンメチルエステル〕等が開発され、世界的に実用に供
されつつある。しかし、これらN−フェニルアラニンエ
ステル誘導体は既にその薬剤耐性菌が問題視されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上に記載した従来技術の欠点を克服し、水田用
除草剤および農園芸用殺菌剤として極めて優れた特性を
有する化合物、その製造法およびそれらを有効成分とす
る有害雑草防除剤並びに有害微生物防除剤を提供するこ
とを課題とする。
つまり、除草剤としては水田用として適期幅が広く、ま
た水稲に対する薬害も少く、魚毒性も低く、殺菌剤とし
ては各種作物の疫病、べと病等に対しては予防的、治療
的効果の両方を合わせもち、また各種作物の苗立枯病等
土壌病害に対しても優れた防除効果を有する適用範囲の
広い新規化合物、簡易で、かつ高収率なそれら新規化合
物の製造法、およびそれらを含有する有用な農薬組成物
を提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段および作用〕
前記課題を解決するためアシルアミノアルキルニトリル
誘導体について鋭意研究した結果、アシルアミノバレロ
ニトリル誘導体が、前記先先技術からは全く予測するこ
とのできない生理活性を有するものであり、水田用除草
剤としては適期幅が広く、また水稲に対する薬害も少な
く、魚毒性も低く、一方、殺菌剤としては各種作物の疫
病、べと病等に対しては予防的、治療的効果の両方を合
せもち、また各種作物の苗立枯病等土壌病害に対しても
優れた防除効果を示すことを見出し本発明を完成した。
本発明に係るアシルアミノバレロニトリル誘導体は一般
式(I) (式中、Aはフェニル基、置換フェニル基、ピリジル
基、置換ピリジル基、フリル基、置換フリル基、チエニ
ル基、置換チエニル基またはナフチル基を示す)で表さ
れる新規な化合物である。
本発明はさらに前記一般式(I)で表されるアシルアミノ
バレロニトリル誘導体の新規な製造法についても鋭意検
討した結果、高収率で目的物を得る方法を見出し本発明
を完成した。
すなわち、本発明に係るアシルアミノ誘導体であるアシ
ルアミノバレロニトリル誘導体の製造法は一般式(II) A−COCl (II) (式中、Aは前記の意味を示す。)で表される酸クロリ
ドと式(III) で表されるα−アミノバレロニトリルとを反応させるこ
とを特徴とする一般式(I)で表されるアシルアミノバレ
ロニトリル誘導体の製造法である。
一般式(I)で表される本発明化合物の製造方法を反応図
式により以下に説明する。
反応図式 (式中、Aは前記の意味を示す。) n−ブチルアルデヒドをHCNと反応し、α−ヒドロキ
シバレロニトリルとし、さらにアンモニアで処理するこ
とによりα−アミノバレロニトリルを得る。ついで、こ
れを酸受容体の存在下で酸クロリド(II)と反応させる。
酸受容体の例には、例えばトリエチルアミン、ジメチル
アニリン、ピリジン等の有機塩基、アンモニア、炭酸カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化
ナトリウム、炭酸アンモニウムなどの無機塩基がある
が、これらに限定されるものではない。この反応は溶剤
または希釈剤中で行うのが好ましい。ピリジンは溶剤と
酸受容体の両方として用い得る。この反応は中間体のα
−アミノバレロニトリルの熱安定性がよくないため、あ
まり高温下での反応は望ましくなく、また、発熱反応で
あるため冷却下に行うことが望ましい。かくして得た所
望のアシルアミノバレロニトリル誘導体は再結晶、カラ
ムクロマトグラフィ等常法によつて容易に単離および精
製することが可能である。
さらに、本発明は本発明に係る前記一般式(I)で表され
るアシルアミノバレロニトリル誘導体を有効成分として
含有することを特徴とする水田用除草剤および農園芸用
殺菌剤を提供するものである。本発明化合物を水田用除
草剤として使用する場合は、雑草の生育段階や雑草の種
類、製剤の剤型、施用方法および各種環境条件等によつ
てその施用量は変化するが、通常アール当り0.1〜10
0gが適当であり、望ましくはアール当り0.5〜25g
である。その殺草活性はイネ科雑草に対して特徴的に強
く、また他の雑草に対しても強いものであり、たとえ枯
殺させない場合でも強い抑制効果を示す。このような特
性は、逆にイネ科雑草に弱い従来の薬剤との混合剤また
はタンクミックス等による混合施用を考えるとき有利に
作用する。特にカヤツリグサ科の雑草、たとえばタマガ
ヤツリ、ホタルイ等に対し、また、他の雑草の種類によ
つて強弱はあるが同様の傾向が認められる。
また本発明化合物の施用時期は、雑草の発生前から生育
期まで幅が広い。公知のアミド系化合物ブタクロールや
チオールカーバメート系化合物ベンチオカーブと比較し
て、本発明化合物は、はるかに使用適期幅が広く、従来
にない優れた特徴を有するものであり、処理時期の制約
の少い、使い易い除草剤になりうる。タイヌビエに対す
る除草活性は処理時期によつてその実用薬量は当然異る
ものの、3.5葉期のタイヌビエに対してベンチオカーブ
やブタクロールが実用薬量で効果不十分であるのに対し
て、本発明化合物はそれらの実用薬量以下の薬量で実用
に十分耐えうる活性を示す。
本発明化合物はいずれの処理時期に使用しても、移植水
稲に対しては極めて薬害の小さい化合物である。
本発明化合物を農園芸用殺菌剤として使用する場合は、
藻菌類によつてひきおこされる各種作物の疫病およびべ
と病に有効であるばかりでなく、他の種々の植物病原菌
類によつてひきおこされる病害に対しても有効である。
しかも、予防的、治療的効果を合せもつ。
主な防除対象病害としてはジャガイモ疫病、トマト疫
病、タバコ疫病、イチゴ疫病、アズキ茎疫病、ブドウべ
と病、キュウリべと病、ホップべと病、シュンギクべと
病、あるいはアファノミセス属菌、ピシウム属菌等によ
る各種作物苗立枯病等が挙げられる。
本発明化合物の施用方法としては種子消毒、茎葉散布、
土壌処理等が挙げられるが、通常当業者が利用するどの
ような施用方法にても十分な効力を発揮する。施用量お
よび施用濃度は対象作物、対象病害、病害の発生程度、
化合物の剤型、施用方法および各種環境条件等によつて
変動するが、散布する場合にはアール当り5〜200g
が適当であり、望しくはアール当り10〜100gであ
る。散布濃度としては20〜1,000ppmが適当であり、望
ましくは50〜500ppmである。
本発明の除草剤および農園芸用殺菌剤は他の殺菌剤や殺
虫剤、除草剤、植物成長調節剤等の農薬、土壌改良剤ま
たは肥効性物質との混合使用は勿論のこと、これらとの
混合製剤も可能である。
本発明の化合物は、そのまま施用してもよいが固体また
は液体の希釈剤を包含する担体と混合した組成物の形で
施用するのが好ましい。ここでいう担体とは、処理すべ
き部位へ有効成分の到達を助け、また有効成分化合物の
貯蔵、輸送、取扱いを容易にするために配合される合成
または天然の無機または有機物質を意味する。
適当な固体担体としてはモンモリロナイト、カオリナイ
トなどの粘土類、ケイソウ土、白土、タルク、バーミキ
ュライト、石膏、炭酸カルシウム、シリカゲル、硫安な
どの無機物質、大豆粉、鋸屑、小麦粉などの植物性有機
物質および尿素などがあげられる。
適当な液体担体としては、トルエン、キシレン、クメン
などの芳香族炭化水素、ケロシン、鉱油などのパラフィ
ン系炭化水素、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロエ
タンなどのハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチ
ルケトンなどのケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフ
ランなどのエーテル類、メタノール、プロパノール、エ
チレングリコールなどのアルコール類、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、水などがあげられる。
さらに本発明化合物の効力を増強するために、製剤の剤
型、適用場面等を考慮して目的に応じてそれぞれ単独
に、または組合わせて以下のような補助剤を使用するこ
ともできる。
乳化、分散、拡展、湿潤、結合、安定化等の目的ではリ
グニンスルホン酸塩などの水溶性塩基、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル等の非イオン性
界面活性剤、ステアリン酸カルシウム、ワックス等の滑
剤、イソプロピルヒドロジエンホスフェート等の安定
剤、その他メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、カゼイン、アラビアゴム等があげられる。しか
し、これらの成分は以上のものに限定されるものではな
い。
本発明化合物の組成物の有効成分量は、通常粉剤では0.
5〜20重量%、乳剤では5〜30重量%、水和剤では
10〜90重量%、粒剤では0.1〜20重量%、フロワ
ブル剤では10〜90重量%である。
〔実施例〕
本発明に係る一般式(1)で表わされるアシルアミノバレ
ロニトリル誘導体の代表例を表−1に示す。
次に本発明化合物の製造方法を合成例をあげて具体的に
説明する。
合成例1 2−(3−ジクロロベンゾイルアミノ)バレロニトリル
(化合物番号−2)の合成 1-1.α−アミノバレロトニトリルの合成 n−ブチルアルデヒド250gに酢酸ナトリウム0.18g
を加え、氷浴にて0〜5℃に冷却した。攪拌下にHCN
133mを約1時間を要して滴下し、更に12時間、
同温度で攪拌を続けた。窒素ガスを一昼夜導入し、過剰
のHCNを追い出した後、メタノール800mを加
え、ドライアイス−メタノール浴にて内温を−10℃に
冷却し、液体アンモニア400mを加えた。0〜5℃
にて4時間攪拌した。減圧下に過剰のアンモニアおよび
メタノールを除去し、粗α−アミノバレロニトリル28
6gを得た。これはさらに精製操作を行うことなく、次
の反応に用いた。
1-2.2−(3−クロロベンゾイルアミノ)バレロニトリ
ル(化合物番号−2)の合成 1-1で得たα−アミノバレロニトリル5.0gをエチルエー
テル50mに溶解し、0〜5℃に冷却した。トリエチ
ルアミン6.1gを加えた後、攪拌下にm−クロロベンゾ
イルクロリド8.8gを滴下した。滴下終了後、さらに同
温度で1時間攪拌した。水50mを加え析出したトリ
エチルアミン塩酸塩を溶解した。エーテル層を分液し、
水洗、乾燥の後溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。ヘキサ
ン−酢酸エチル系より溶出し、所望の2−(3−クロロ
ベンゾイルアミノ)バレロニトリルを固体として6.7g
得た。収率56.6%。
合成例2 2−(3−メトキシベンゾイルアミノ)バレロニトリル
(化合物番号−20)の合成 1-1で得たα−アミノバレロニトリル5.0gをテトラヒド
ロフラン100mに溶解し、0〜5℃に冷却した。炭
酸カリウム10.0gを加え、攪拌下にm−メトキシベンゾ
イルクロリド8.5gを滴下した。滴下終了後、さらに3
時間攪拌した。析出した結晶を別し、液を減圧下蒸
留して溶媒を留去した。残渣をシクロヘキサンにより再
結晶し、所望の2−(3−メトキシベンゾイルアミノ)
バレロニトリルを白色固体として7.2g得た。収率62.0
%。
次に本発明の水田用除草剤または農園芸用殺菌剤の製造
法を製剤例により説明する。
有効成分化合物は前記表−1の化合物番号で示す。
「部」は「重量部」をあらわす。
製剤例1 粉剤 化合物(1):3部、ケイソウ土:20部、白土:30部
およびタルク:47部を均一に粉砕混合して、粉剤10
0部を得た。
製剤例2 水和剤 化合物(2):30部、ケイソウ土:44部、白土:20
部、リグニンスルホン酸ナトリウム:1部およびアルキ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム:2部を均一に粉砕混
合して水和剤100部を得た。
製剤例3 乳剤 化合物(3):20部、シクロヘキサノン:10部、キシ
レン:50部およびソルポール(東邦化学製界面活性
剤)20部を均一に溶解混合し、乳剤100部を得た。
製剤例4 粒剤 化合物(4):1部、ベントナイト:78部、タルク:2
0部、およびリグニンスルホン酸ナトリウム:1部を混
合し、適量の水を加えて混練した後、押し出し造粒機を
用いて通常の方法により造粒し乾燥後、粒剤100部を
得た。
製剤例5 粒剤 化合物(10):7部、ポリエチレングリコールノニルフェ
ニルエーテル:1部、ポリビニルアルコール:3部およ
びクレー:89部を均一混合し、加水造粒後、乾燥し粒
剤100部を得た。
製剤例6 粉剤 化合物(6):2部:炭酸カルシウム:40部およびクレ
ー:58部を均一に混合し、粉剤100部を得た。
製剤例7 水和剤 化合物(5):50部、タルク:40部、ラウリルリン酸
ナトリウム:5部、アルキルナフタレンスルホン酸ナト
リウム:5部を混合し、水和剤100部を得た。
製剤例8 水和剤 化合物(6):50部、リグニンスルホン酸ナトリウム:
10部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム:5
部、ホワイトカーボン:10部、ケイソウ土:25部を
混合粉砕し、水和剤100部を得た。
製剤例9 フロワブル剤 化合物(7):40部、カルボキシメチルセルロース:3
部、リグニンスルホン酸ナトリウム:2部、ジオクチル
スルホサクシネートナトリウム塩:1部および水54部
をサンドグラインダーで湿式粉砕し、フロワブル剤10
0部を得た。
次に本発明化合物の除草剤および農園芸用殺菌剤として
の効力を試験例によつて説明する。なお、試験例におい
て以下の化合物を対照として用いた。
対照化合物 A:ベンゾイルアミノプロピオニトリル B:2−ベンゾイルアミノブチロニトリル C:2−クロロ−2′,6′−ジエチル−N−(ブトキ
シメチル)アセトアニリド〔ブタクロール〕 D:ジエチルチオカルバミド酸s−p−クロロベンジル
〔ベンチオカーブ〕 E:ジンクエチレンビス(ジチオカーバメート)〔ジネ
ブ〕 F:テトラクロロイソフタロニトリル〔TPN〕 対照化合物A、およびBは前出文献にて公知の化合物で
あり、Cは発生前処理用の、Dは生育期処理用の水田用
除草剤として市販の薬剤。EおよびFはジャガイモ疫
病、キュウリべと病等の防除剤として市販の薬剤であ
る。
試験例1 水田発生前除草試験 アール/5000ワグネルポットに土壌を詰め、タイヌ
ビエ、広葉雑草(キカシグサ、アゼナ、コナギ等)、ホ
タルイ、ヘラオモダカ、タマガヤツリの種子を播種し、
湛水状態とした。これにあらかじめ育苗しておいた水稲
苗(2〜3葉期)2本を1株とし、その2株を移植して
温室内に生育させた。水稲移植1日後の雑草発生前に供
試化合物の所定量を前記製剤例5に記載した方法に準じ
て調製した粒剤を用いて湛水下に処理した。処理30日
後に雑草の発生状況および水稲に対する薬害を調査し
た。結果を表−2に示した。
表中、作物に対する薬害程度および雑草に対する除草効
果は、作物または雑草の発生ないし生育の状態を無処理
の場合の風乾重と比較し、下記の評価基準に従つて表し
た。供試化合物は前記表−1の化合物番号によつて示し
た(以下同様)。
評価基準 0:対無処理区風乾重比で示した生存率 91〜100
% 1: 〃 71〜90% 2: 〃 41〜70% 3: 〃 11〜40% 4: 〃 6〜10% 5: 〃 0〜5% 試験例2 水田生育期除草試験 アール/5000ワグネルポットに土壌を詰め、タイヌ
ビエ、広葉雑草(キカシグサ、アゼナ、コナギ等)、ホ
タルイ、ヘラオモダカ、タマガヤツリの種子を播種し、
湛水状態とした。これにあらかじめ育苗しておいた水稲
苗(2〜3葉期)2本を1株とし、その2株を移植して
温室内で生育させた。水稲移植12日後の雑草生育期に
供試化合物の所定量を前記製剤例4に記載した方法に準
じて調製した粒剤を用いて湛水下に処理した。処理30
日後に雑草の発生状況および水稲に対する薬害を調査し
た。結果を表−3に示した。
表中、作物に対する薬害程度および雑草の生育状態は試
験例1で示した方法に従つて表した。
表2および表3に示した結果より、本発明化合物群は水
田で問題となつている各種の有害雑草に対して発生前処
理で幅広い除草活性を示し、またこれまで除草効果が発
揮され難かつた生育期処理でも除草活性を示し、かつ水
稲に対する薬害のほとんどない優れた化合物であること
が明らかである。
また、化学構造が比較的近似である前出文献に記載の2
−ベンゾイルアミノプロピオニトリル、あるいは2−ベ
ンゾイルアミノブチロニトリル等では除草効果はほとん
ど認められず、本発明化合物はこれまでの公知事実から
は予想できない優れた特性を有することは明らかであ
る。
試験例3 ジャガイモ疫病防除試験 温室内でポットに育生したジャガイモ(品種:男爵、草
丈25cm程度)に所定濃度の薬剤(供試化合物を前記製
剤例8の方法に準じて水和剤となし、これを水で所定濃
度に希釈したもの)をスプレーガン(1.0kg/cm2)を使
用して3鉢当り50m散布し風乾した。あらかじめジ
ャガイモ切片上にて7日間培養したジャガイモ疫病菌よ
り遊走子浮遊液を調製した。この浮遊液を薬剤散布した
ジャガイモ植物体上に噴霧接種し、被検植物を17〜1
9℃、湿度95%以上で6日間保つた後、病斑の形成程
度を調査した。
各葉ごとに病斑面積割合を観察評価し発病度指数を求
め、それぞれの区について次式により罹病度を求めた。
なお、評価基準は次のとうりである。
発病程度指数 0: 病斑面積割合 0% 〃 1: 〃 1〜5% 〃 2: 〃 6〜25% 〃 3: 〃 26〜50% 〃 4: 〃 51%以上 n0:発病程度指数0の葉数 n1: 〃 1 〃 n2: 〃 2 〃 n3: 〃 3 〃 n4: 〃 4 〃 N=n0+n1+n2+n3+n4 結果を表−4に示した。
試験例4 キュウリべと病防除試験 温室内でポットに育生したキュウリ(品種:相模半白、
本葉2枚展開)に所定濃度の薬剤(供試化合物を前記製
剤例8の方法にて水和剤となし、これを水で所定濃度に
希釈したもの)をスプレーガン(1.0kg/cm2)を使用し
て3鉢当り30m散布し風乾した。べと病に罹病した
キュウリ葉病斑部よりべと病菌を採取し、脱塩水で胞子
浮遊液を調製し、それを噴霧接種した。接種したポット
は直に18〜20℃、湿度95%以上の状態に24時間
保つたのち、温室(室温18〜27℃)に移し、7日
後、病斑の形成程度を調査した。
評価基準および罹病度表示方法は試験例3に示したとう
りである。
結果を表−5に示した。
表−4および表−5に示した結果より本発明化合物群
は、ジャガイモ疫病、キュウリべと病等、藻菌類が引き
起こす植物病害に対して従来より広く使用されてきてい
る市販の殺菌剤に比べ、極めて高い防除効果を示してい
ることは明らかである。また、化学構造が比較的近似で
ある前出文献に記載の2−ベンゾイルアミノプロピオニ
トリル、あるいは2−ベンゾイルアミノブチロニトリル
等では病害防除効果はほとんど認められず、本発明化合
物はこれまでのいかなる知見からも予想できない優れた
特性を有することは明らかである。
〔発明の効果〕
以上の説明より明らかなように、本発明に係るアシルア
ミノバレロニトリル誘導体は、水田用除草剤としてはこ
れまでの除草剤では期し得なかつた適期幅の広い優れた
除草効果を示す。また農園芸用殺菌剤としては土壌病害
を含む各種作物の藻菌類による各種病害に対して、従来
の市販薬剤では効果が期待できないような低薬量、低濃
度で優れた防除効果を有する。本発明に係るアシルアミ
ノバレロニトリル誘導体を含有する農薬は除草剤および
農園芸用殺菌剤として優れた特性を具備し有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 253/30 C07D 213/81 213/82 307/68 317/60 333/38 (72)発明者 稲見 俊一 神奈川県横浜市戸塚区飯島町2070 (72)発明者 北條 祥賢 神奈川県横浜市戸塚区飯島町2882 (72)発明者 ▲榊▼原 昌弘 神奈川県鎌倉市台4−5―45 審査官 西川 和子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、Aはフェニル基、置換フェニル基、ピリジル
    基、置換ピリジル基、フリル基、置換フリル基、チエニ
    ル基、置換チエニル基またはナフチル基を示す)で表さ
    れるアシルアミノバレロニトリル誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(I)において、Aがハロゲン原子、
    低級アルキル基、低級ハロアルキル基、低級アルコキシ
    基、メチレンジオキシ基、ニトロ基またはシアノ基の一
    種以上で置換されたフェニル基、またはハロゲン原子も
    くしは低級アルキル基で置換されていてもよいピリジル
    基、フリル基またはチエニル基である特許請求の範囲第
    1項記載のアシルアミノバレロニトリル誘導体。
  3. 【請求項3】一般式(II) A−COCl (II) (式中、Aはフェニル基、置換フェニル基、ピリジル
    基、置換ピリジル基、フリル基、置換フリル基、チエニ
    ル基、置換チエニル基またはナフチル基を示す)で表さ
    れる酸クロリドと式(III) で表されるα−アミノバレロニトリルと反応させること
    を特徴とする一般式(I) (式中、Aは前記の意味を示す)で表されるアシルアミ
    ノバレロニトリル誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】一般式(I) (式中、Aはフェニル基、置換フェニル基、ピリジル
    基、置換ピリジル基、フリル基、置換フリル基、チエニ
    ル基、置換チエニル基またはナフチル基を示す)で表さ
    れるアシルアミノバレロニトリル誘導体を有効成分とし
    て含有することを特徴とする水田用除草剤および農園芸
    用殺菌剤。
JP60155123A 1985-07-16 1985-07-16 アシルアミノバレロニトリル誘導体、その製造法およびそれらを含有する除草剤および農園芸用殺菌剤 Expired - Lifetime JPH0655705B2 (ja)

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