JPH0655838B2 - 吸水性樹脂の表面処理方法 - Google Patents

吸水性樹脂の表面処理方法

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JPH0655838B2
JPH0655838B2 JP63124980A JP12498088A JPH0655838B2 JP H0655838 B2 JPH0655838 B2 JP H0655838B2 JP 63124980 A JP63124980 A JP 63124980A JP 12498088 A JP12498088 A JP 12498088A JP H0655838 B2 JPH0655838 B2 JP H0655838B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、吸水性樹脂の表面処理方法に関するものであ
り、更に詳しくは、優れた初期吸水速度と吸引力を示す
吸水性樹脂を得るための吸水性樹脂の表面処理方法に関
するものである。
〔従来の技術〕
従来、生理綿、紙おむつ或いはその他の体液を吸収する
衛生材料の吸収体として吸水性樹脂を用いる試みがなさ
れている。このような吸水性樹脂としては、たとえばデ
ンプン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物
(特公昭49−43395号)、デンプン−アクリル酸
グラフト重合体の中和物(特開昭51−125468
号)、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体のケン
化物(特開昭52−14689号)、アクリロニトリル
共重合体もしくはアクリルアミド共重合体の加水分解物
(特公昭53−15959号)、またはこれらの架橋体
やポリアクリル酸部分中和物架橋体(特開昭55−84
304号)等が知られている。
吸水性樹脂に望まれる特性としては、水性液体に接した
際の高い吸水倍率や優れた吸水速度、含水膨潤ゲルの高
いゲル強度、水性液体を含んだ基材から水を吸いあげる
ための優れた吸引力等があげられる。しかしながら、こ
れらの特性間の関係は必ずしも正の相関を示さず、特に
吸水倍率と吸水速度、ゲル強度および吸引力とは相反す
る関係にあり、吸水倍率の高いものほどこれらの物性は
低下してしまう。また、吸水倍率の高いものの中には水
性液体の接した場合にいわゆる“ママコ”を形成してし
まい、吸水性樹脂粒子全体に水が拡散せず、吸水速度の
極端に低いものもある。
吸水倍率が高く且つ吸水速度等も比較的良好な吸水性樹
脂を得るための方法としては、吸水性樹脂表面を界面活
性剤や非揮発性炭化水素によりコーティングする方法が
知られている。しかし、この方法では、水性液体に対す
る吸水性樹脂の分散性は改良されるものの、吸水性樹脂
粒子一つ一つの吸水性速度や吸引力の向上という面では
十分な効果が得られない。
また、上記特性をバランス良く改良する方法としては、
吸水性樹脂表面を架橋剤で架橋させる方法も知られてい
る。このような架橋剤としては、多価アルコール類、多
価グリシジルエーテル類、ハロエポキシ化合物類、多価
アルデヒド類、多価アミン類、多価金属塩類が用いられ
ている。
これらの架橋剤を用いて吸水性樹脂の表面を架橋させる
方法としては、吸水性樹脂粉体と架橋剤又は架橋剤を少
量の水及び親水性有機溶剤に溶解してなる組成物とを直
接混合し、必要により加熱処理を行う方法(特開昭58
−180233号,特開昭59−189103号,特開
昭61−16903号)、吸水性樹脂を水と親水性有機
溶剤の混合溶剤中に分散させ架橋剤を加えて反応させる
方法(特公昭61−48521号)、樹脂を水の存在
下、不活性溶剤中で架橋剤と反応させる方法(特公昭6
0−18690号)等が知られている。
吸水性樹脂の表面を処理して架橋する場合、架橋剤の吸
水性樹脂粉体表面への均一分散と表面近傍への適度な浸
透が重要は因子であり、かつそのプロセスが工業的に有
利であることが必要である。しかしこれらの方法のう
ち、吸水性樹脂粉体と架橋剤を直接混合する方法では、
用いる架橋剤の種類によっても異なるが粉体表面への浸
透性が一般的に小さく、架橋した効果があらわれにくい
場合がある。これに対して吸水性樹脂粉体と架橋剤を少
量の水及び/又は親水性有機溶剤に溶解してなる組成物
とを混合する方法は、粉体表面への浸透性は改善される
が、特に水を使用した場合に使用する親水性有機溶剤の
量が少ないと混合時、特に吸水性樹脂の平均粒径が細か
いほど塊が生じやすく粒子表面の均一な架橋が困難にな
る。
一方、吸水性樹脂を水と親水性有機溶剤の混合溶剤中に
分散させて架橋剤を加えて反応する方法は、架橋剤を樹
脂粉体表面に接触させる上で有利であるが、多量の親水
性有機溶剤を使用する為に火災の危険性や労働衛生面の
悪化を伴うと共に乾燥に際しては水と親水性有機溶剤と
が一緒に留去される結果、水を除いて親水性溶剤を回収
するプロセスが必要となって工業的に不利であり、望ま
しい方法とはいい難い。又、不活性溶媒としてシクロヘ
キサノン、n−ヘプタン等の疎水性有機溶剤を用いた場
合、水が該有機溶剤に均一に溶解せず分散滴となって存
在するため、吸水性樹脂表面への分布は不均一となり均
一な表面架橋が形成されない。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、吸水性樹脂の諸特性をバランス良く改良す
るために吸水性樹脂に表面架橋層を形成させるなどの表
面処理が試みられているが、いずれも前記した如き課題
を有しており物性的・工業的にも充分満足できる方法は
これまでのところなかった。
本発明は、従来技術の有する前記課題を解決するもので
ある。したがって、本発明の目的は、工業的に有利に吸
水性樹脂表面を均一かつ効率的に架橋処理する方法を提
供するものであり、結果として水性液体に接した時の吸
水倍率や吸水速度、水性液体を含んだ基材からの水分の
吸引力等の諸物性に優れたバランスの良い吸水性樹脂を
提供することにある。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた
結果、吸水性樹脂粉体に架橋剤又は該架橋剤と有機剤と
の混合組成物を混合した後、特定湿度の雰囲気下に特定
温度で加熱して架橋反応させることによって工業的にも
有利に吸水性樹脂の表面が均一かつ効率的に処理できる
ことを見い出し本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、カルボキシル基を有する吸水性樹脂粉体
に該カルボキシル基と反応しうる官能基を2個以上有す
る架橋剤又は架橋剤と有機溶剤との混合組成物を混合
し、相対湿度20〜100%の雰囲気下に40〜250
℃の温度で加熱して架橋反応させることを特徴とする吸
水性樹脂の表面処理方法に関するものである。
本発明において表面処理の対象となる吸水性樹脂とは、
水中において多量の水を吸収して膨潤しヒドロゲルを形
成する従来公知の樹脂であり、カルボキシル基を有して
いることが必要である。例えば、デンプン−アクリロニ
トリルグラフト共重合体の加水分解物、デンプン−アク
リル酸グラフト重合体の中和物、アクリル酸エステル−
酢酸ビニル共重合体のケン化物、アクリロニトリル重合
体もしくはアクリルアミド共重合体の加水分解物または
これらの架橋体、カルボキシル基含有架橋ポリビニルア
ルコール変性物、自己架橋型ポリアクリル酸(部分)中
和物、ポリアクリル酸部分中和物の架橋体、架橋イソブ
チレン−無水マレイン酸共重合体の中和物等を挙げるこ
とができる。
このような吸水性樹脂は、一般に不飽和カルボン酸、例
えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン
酸、無水マレイン酸及びこれらの中和物から選ばれる1
種以上を必須に含む単量体成分を重合することにより得
られる。好ましくはアクリル酸、メタアクリル酸及びこ
れらの中和物である。
本発明に用いる吸水性樹脂を得るには、必要により他の
単量体を不飽和カルボン酸に併用して用いることができ
る。他の単量体の具体例としては2−(メタ)アクリロ
イルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロ
パンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレン
スルホン酸等のアニオン性単量体やその塩;(メタ)ア
クリルアミド、N−置換(メタ)アクリルアミド、2−
ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート等のノニオン性親水
基含有単量体;ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、
ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のカ
チオン性単量体やその級化物等を挙げることができる。
好ましくは2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン
酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸及びそれらの塩、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート及びその4級化物並びに(メタ)アク
リルアミドかららなる群より選ばれた1種又は2種以上
のものである。吸水性樹脂の有するカルボキシル基の量
については特に制限はないが吸水性樹脂100gにつき
カルボキシル基が0.01当量以上存在することが好まし
い。
また、吸水性樹脂は架橋剤を使用しない自己架橋型のも
のより、2個以上の重合性不飽和基や反応性官能基を有
する架橋剤をごく少量共重合させたものの方が望まし
い。
これらの架橋剤の例としては、例えばN,N′−メチレ
ンビス(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アク
リレート、グリセリン(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリル酸多価金属塩、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、トリアリルアミン、トリアリル
シアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリ
ルホスフェート、グリシジル(メタ)アクリート、エチ
レングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリ
(ジ)グリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジ
グリシジルエーテル等を挙げることができる。またこれ
らの架橋剤は2種以上混合して使用してもよい。これら
の架橋剤の使用量は、前記不飽和カルボン酸及び必要に
より用いるその他の単量体からなる単量体成分に対して
一般に0.001〜0.5モル%程度である。
吸水性樹脂を得るための重合方法としては、水溶液重
合、逆相懸濁重合、沈澱重合、塊状重合等の各種の方法
を採用することができるが、中でも水溶液重合、逆相懸
濁重合によるのが好ましい。
吸水性樹脂を水溶液重合や逆相懸濁重合法で合成する際
の単量体成分の水溶液中の単量体濃度は、広い範囲にわ
たって選択が可能であるが、一般に25重量%以上、よ
り好しくは30重量%以上から飽和濃度までである。
また、重合の際に用いられる重合開始剤としては、一般
に使用される水溶性ラジカル重合開始剤である過硫酸カ
リウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過
硫酸塩;過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキシ
ド、クメンハイドロパーオキシド等のハイドロパーオキ
シ;2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパン二塩酸
塩等のアゾ化合物が挙げられる。これらの重合開始剤は
2種以上混合して使用することも可能であり、更には亜
硫酸塩、L−アスコルビン酸、第2鉄塩等の還元剤との
組み合わせによるレドックス系開始剤も用いることがき
る。
本発明はこのようにして得られた吸水性樹脂を乾燥させ
ることによって得られた粉体を架橋剤又は該架橋剤と有
機剤との混合組成物と混合し、相対湿度20〜100%
の雰囲気下に40〜250℃の温度で該粉体の表面を架
橋反応させることによって達成される。
この場合の架橋剤としては吸水性樹脂のもつカルボキシ
ル基と反応しうる官能基を2個以上有するものであれば
特に制限はないが、好ましくは親水性、より好ましくは
水溶性の化合物であり、例えばエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセ
リン、ポリグリセリン、プロピレングリコール、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、ポリオキシプロ
ピル、オキシエチレンオキシプロピレンブロック共重合
体、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アル
コール類;エチレングリコールジグリシジルエーテル、
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセ
ロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグ
リシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエ
ーテル、ソソルビトールポリグリシジルエーテル、ペン
タエリスリトールポリグリシジルエーテル、プロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテル等の多価グリシジルエーテ
ル類;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリ
ス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、1,
6−ヘキサメチレンジエチレンウレア、ジフェニルメタ
ン−ビス−4,4′−N,N′−ジエチレンウレア等の
多価アジリジン頼;エピクロルヒドリン、α−メチルク
ロルヒドリン等のハロエポキシ化合物類;グルタルアル
デヒド、グリオキサール等の多価アルデヒド類;エチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘ
キサミン、ポリエチレンイミン等の多価アミン類;2,
4−トルイレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート等の多価イソシアネート類;塩化アルミニ
ウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸アルミ
ニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム等の多価金
属塩類などを例示することができる。特に好ましくは多
価アルコール類、多価グリシジルエーテル類、多価アミ
ン類、多価金属塩類である。これらの架橋剤の使用量
は、その種類にもよるが一般に吸水性樹脂に対して0.00
5〜5重量%が適当である。この量が0.005重量%未満の
場合には表面処理効果があらわれず、また5重量%を超
えて使用すると吸水倍率が低下することがある。
又これらの架橋剤を吸水性樹脂粉体と混合させる場合架
橋剤を有機溶剤に混合した組成物を用いると該架橋剤を
該樹脂粉体表面に均一に分布させ得るので好ましい。こ
の際使用できる有機溶剤としては架橋剤を溶解し、吸水
性樹脂の性能に影響をおよぼさないものであれば特に制
限はないが、架橋剤として親水性または水溶性架橋剤を
用いる場合は、親水性有機溶剤が好ましい。そのような
ものとしては例えば、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、n−プロピルアルコール、fio−プロピルアル
コール、n−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコ
ール、t−ブチルアルコール等の低級アルコール類、ア
セトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等のエーテル類を挙げることが
できる。
これら有機溶剤を使用する場合、その使用量は溶剤の種
類にもよるが、一般に吸水性樹脂に対して50重量%未
満、好ましく0.1〜30重量%、より好ましくは1〜1
0重量%である。50重量%以上では、吸水性樹脂粉体
との混合後有機溶剤が過剰に残存し、これを留去するプ
ロセスが必要で工業的にも経済的にも有利ではない。
本発明にて吸水性樹脂粉体に架橋剤あるいは該架橋剤と
有機溶剤との混合組成物を混合する方法としては該吸水
性樹脂にこれら処理液を噴霧、或いは滴下・混合するの
が一般的である。混合に使用する混合機としては、均一
に混合するために混合力の大きいものが好ましいが、通
常の混合機、捏和機を用いることができる。例えば、円
筒型混合機、二重円錐型混合機、V型混合機、リボン型
混合機、スクリュー型混合機、流動化型混合機、回転円
板型混合機、気流型混合機、双腕型捏和機、インターナ
ルミキサー、マラー型捏和機、ロールミキサー、スクリ
ュー型押出機等である。
この様な手順で混合された後の吸水性樹脂粉体と架橋剤
とは相対湿度20〜100%の雰囲気下に40〜250
℃の温度で加熱する事により効率良く架橋反応する。相
対湿度が20%未満の場合は該樹脂粉体表面のカルボキ
シル基と架橋剤とが接触し難く架橋反応が充分進行しな
い。この相対湿度は高い程架橋剤が該樹脂粉体内部に浸
透して該粉体内部の架橋反応が進行する為に得られる吸
水剤は吸水倍率が低下する傾向が認められる。従って、
架橋剤の該粉体表面近傍への浸透を最適な状態に保ち、
該粉体表面を必要にしてかつ充分な架橋状態とする為
に、相対湿度30〜80%とするのが好ましい。又、加
熱の際の湿度が40℃未満では架橋反応が充分に進行せ
ず、未反応の架橋剤が残存する。逆に250℃を超える
と吸水性樹脂が劣化する。吸水性樹脂を損傷することな
く、しかも充分な架橋反応を達成する為に60〜200
℃で加熱するのが好ましい。
吸水性樹脂の粉体をこの様な条件下に処理するための装
置としては、公知の乾燥機又は加熱炉に前記規定の雰囲
気とするための水蒸気を含む気体供給装置を具備せしめ
たものが用いられ、例えば気体供給装置を具備する伝導
伝熱型、輻射伝熱型、熱風伝熱型、誘電加熱型の乾燥機
又は加熱炉等が好適である。具体的には、水蒸気と空気
及び/又は不活性気体との混合気体又は水蒸気の供給装
置を具備するベルト式、溝型撹拌式、回転型、円盤型、
捏和型、流動層式、気流式、赤外線型、電子線型の乾燥
機又は加熱炉が挙げられる。但し、簡便さから言えば熱
風伝熱型の乾燥機又は加熱炉が好ましい。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、吸水性樹脂の粉体と架橋剤とを
混合する際に水を介在させなないので、吸水性樹脂粉体
の平均粒径が例えば250μm以下の細かい場合でも混
合時に大きな凝集塊を発生させる事なく均一に混合でき
る。そして架橋反応するに際しては該吸水性樹脂粉体と
架橋剤とが効率良くしかも充分に反応するので架橋剤が
未反応で残存する危険性が極めて少ない。更に使用する
有機溶剤の量も少量ですみ、工業的、経済的に有利であ
る。こうして吸水性樹脂の粉体の表面処理された後の吸
水剤は、吸水倍率や吸水速度に優れており、且つ水性液
体を含んだ基材と接触させた際の該基材からの吸引力も
大きなものである。
従って、本発明の方法によって表面処理された後の吸水
剤は、紙おむつ、生理綿等衛生材料用の吸水剤をはじめ
として、建材の結露防止剤、農園芸用保水剤あるいは乾
燥剤等の用途に好適に使用できる。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明の
範囲が、これらの実施例にのみ限定されるものではな
い。
また吸水性樹脂の性能は以下に示す方法により測定し
た。
(1)吸水倍率 吸水性樹脂0.2gを不織布製のティーバック式袋(40m
m×150mm)に均一に入れ、0.9重量%塩化ナトリウム
水溶液に浸漬して3分と30分後に、このティーバッグ
式袋を引き上げ、一定時間水切りをした後、その重量を
測定し、以下の式で吸水倍率を算出した。
(2)吸水速度 人工尿(尿素1.9重量%、塩化ナトリウム0.8重量%、塩
化カルシウム0.1重量%、硫酸マグネシウム0.1重量%含
有)20ml中に吸水性樹脂1.0gを加え、吸水性樹脂が
すべての人工尿を吸収して膨潤ゲルの流動性がなくなる
までの時間でもって吸水速度とした。
(3)吸引力 ティッシュペーパー(55mm×75mm)の上に人工尿2
0mlを加えて人工尿を含んだ基材を作成し、その基材の
上に、吸水性樹脂1.0gを置いた。10分後に膨潤ゲル
を採取して、その重量を測定することにより、ティッシ
ュペーパーからの液の吸引力とした。また同時に加えた
吸水性樹脂のママコの有無を観察した。
参考例1 アクリル酸ナトリウム1410g、アクリル酸361g
およびトリメチロールプロパントリアクリレート1.18g
をイオン交換水3290gに溶解し、過硫酸アンモニウ
ム6.76gおよび亜硫酸水素ナトリウム0.25gを用いて窒
素雰囲気中55〜80℃で静置重合し、ゲル状含水重合
体を得た。このゲル状含水重合体を180℃の熱風乾燥
機で乾燥後、ハンマー型粉砕機で粉砕し、28メッシュ
金網で篩分けして、28メッシュ通過物(粉体A)を得
た。平均粒径は300μmであった。
参考例2 参考例1と同様に重合を行ない粉砕した後60メッシュ
金網で篩分けして、60メッシュ通過物(粉体B)を得
た。平均粒径は125μmであった。
参考例3 撹拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管および滴
下ロートを付した5の四つ口セパラブルフラスコにシ
クロヘキサン2.5をとり、分散剤としてソルビタンモ
ノステアレート20gを加えて溶解させ、窒素ガスを吹
きこんで溶存酸素を追いだした。別にフラスコ中にアク
リル酸ナトリウム282g、アクリル酸72.1gおよび
N,N′−メチレンビスアクリルアミド0.04gをイオン
交換水658g溶解し、次いで過硫酸カリウム0.5gを
加えて溶解させた後、窒素ガスを吹きこんで水溶液内に
溶存する酸素を追いだした。
次いで、このフラスコ内の単量体水溶液を上記セパラブ
ルフラスコに加えて、180rpmで撹拌することにより
分散させた。その後、浴温を60℃で昇温して重合反応
を開始させた後、2時間この温度に保持して重合を完了
した。重合終了後共沸脱水により大部分の水を留去した
後、シクロヘキサンをろ過して除き、得られた固形物を
80℃で減圧乾燥して吸水性樹脂粉体(粉体C)を得
た。このものは全て100メッシュ金網を通過し、平均
粒径は80μmであった。
参考例4 2−スルホエチルメタクリレートのナトリウム塩30.2
g、アクリル酸ナトリウム4.2g、アクリル酸1.1gおよ
びN,N′−メチレンビスアクリルアミド0.005gを脱
イオン水65.9gに溶解した後、窒素ガスを吹きこんで溶
存酸素を追いだした。この単量体水溶液を30℃に保ち
ながら、過硫酸カリウム0.05gおよび亜硫酸水素ナトリ
ウム0.003を加え、静置重合してゲル状の含水重合体を
得た。この含水ゲル状重合体を180℃の熱風乾燥機で
乾燥後、ハンマー型粉体機で粉砕し、100メッシュ金
網で篩けして100メッシュを通過する大きさの重合体
(粉体D)を得た。平均粒径は70μmであった。
実施例1 参考例1で得られた粉体A100部にエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル0.1部およびメタノール1部か
らなる混合組成物を混合した。混合した後の粉体Aは大
きな塊が全く発生せず、該粉体Aを28メッシュを通過
させた所、全ての粉体Aが通過した。得られた混合物
を、相対湿度55%の雰囲気に調整した双腕型捏和機中
撹拌下80℃温度で1時間加熱処理し、吸水剤(1)を得
た。結果1に示した。
実施例2 参考例1で得られた粉体A100部にエピクロロヒドリ
ン0.5部を混合した。混合した後の粉体Aを同様に28
メッシュを通過させた所、全ての粉体Aが通過した。得
られた混合物を相対湿度65%の雰囲気に調整した流動
層乾燥機中70℃の温度で2時間熱処理し、吸水剤(2)
を得た。
結果を表1に示した。
実施例3 参考例2で得られた粉体B100部にジエチレングリコ
ール0.4部およびエタノール2部からなる混合組成物を
混合した。混合した後の粉体Bを60メッシュを通過さ
せた所、全ての粉体Bが通過した。得られた混合物を相
対湿度30%の雰囲気に調整した双腕型捏和機中撹拌下
180℃の温度で1時間加熱処理し吸水剤(3)を得た。
結果を表1に示した。
実施例4 参考例3で得られた粉体C100部にグリセロールポリ
グリシジルエーテル0.1部およびアセトン7部からなる
混合組成物を混合した。混合した後の粉体Bを100メ
ッシュを通過させた所、全ての粉体Cが通過した。得ら
れた混合物を相対湿度70%の雰囲気に調整した流動層
乾燥機中90℃の温度で90分加熱処理し吸水剤(4)を
得た。結果を表1に示した。
実施例5 参考例4で得られた粉体D100部にエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル0.3部およびイソプロピルアル
コール9部からなる混合組成物を混合した。混合した後
の粉体Dを100メッシュを通過させた所、全ての粉体
Dが通過した。得られた混合物を相対湿度45%の雰囲
気に調整したパドル型乾燥機中撹拌下80℃の温度で1
20分加熱処理し、吸水剤(5)を得た。結果を表1に示
した。
実施例6 実施例5と同様にして、粉体Dと架橋剤を混合して得た
混合物を相対湿度60%の雰囲気に調整した流動層乾燥
機中85℃の温度15で分加熱処理した後、更に相対湿
度9%の雰囲気中180℃の温度10分間加熱処理する
ことにより吸水剤(6)を得た。結果を表1に示した。
実施例7 実施例4において加熱処理する際の雰囲気を相対湿度9
0%とする以外は実施例4と同様の操作をくり返して吸
水剤(7)を得た。結果を表1に示した。
比較列1〜4 参考例1〜4で得られた粉体A〜Dをそれぞれ比較用吸
水剤(1′)〜(4′)として用いる各性能をテストし
た。結果を表1に示した。
比較例5 実施例1において、加熱処理する際の雰囲気を相対湿度
9%とする以外は実施例1と同様の操作をくり返して比
較用吸水剤(5′)を得た。結果を表1に示した。
比較例6 実施例3において混合組成物の組成をエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル0.1部、水8部およびメタノー
ル2部とし、加熱処理する際の雰囲気を相対湿度2%と
する以外は実施例3と同様の操作をくり返して比較用吸
水剤(6′)を得た。結果を表1に示した。尚、架橋剤
を含む混合組成物と混合した後の粉体Aを28メッシュ
を通過させた所、通過しない塊が存在した。
表に示した結果より明らかな様に、吸水性樹脂の粉体を
本発明の方法により表面処理して得られる吸水剤は吸水
時にママコにならず、大きな吸水倍率、速い吸水速度を
有しており、吸引力も従来のものに比べ非常に大きなも
のである。又、粉体と架橋剤との混合時に水を一切使わ
ないため、塊が全く生成することがない。更に、実施例
に示した様に混合時に親水性有機溶剤を全く使用しない
か、又は使用してもその使用量は少量ですみ、経済的、
工業的に非常に有利なものであることがわかる。
フロントページの続き (72)発明者 下村 忠生 大阪府吹田市西御旅町5番8号 日本触媒 化学工業株式会社中央研究所内 審査官 野村 康秀 (56)参考文献 特開 昭58−180233(JP,A) 特開 昭59−189103(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボキシル基を有する吸水性樹脂粉体に
    該カルボキシル基と反応しうる官能基を2個以上有する
    架橋剤又は該架橋剤と有機溶剤との混合組成物を混合
    し、相対湿度20〜100%の雰囲気下に40〜250
    ℃の温度で加熱して架橋反応させることを特徴とする吸
    水性樹脂の表面処理方法。
  2. 【請求項2】吸水性樹脂粉体100重量部に対してカル
    ボキシル基と反応しうる官能基を2個以上有する架橋剤
    を0.005〜5重量部、有機溶剤を0.1〜50重量部の割合
    で使用する請求項1記載の吸水性樹脂の表面処理方法。
  3. 【請求項3】吸水性樹脂粉体の平均粒径が250μm以
    下である請求項1記載の吸水性樹脂の表面処理方法。
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