JPH0655964B2 - 極細繊維束の解繊方法 - Google Patents

極細繊維束の解繊方法

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JPH0655964B2
JPH0655964B2 JP6519186A JP6519186A JPH0655964B2 JP H0655964 B2 JPH0655964 B2 JP H0655964B2 JP 6519186 A JP6519186 A JP 6519186A JP 6519186 A JP6519186 A JP 6519186A JP H0655964 B2 JPH0655964 B2 JP H0655964B2
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resin
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是則 小林
孝信 境
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三井石油化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、極細繊維束の解繊方法に係り、特に本願出願
人が先に提案した新しい極細繊維束を短繊維状に解繊す
る方法に関する。 〔従来の技術〕 本願出願人は、先に特願昭59−198669号におい
て、略円形断面形状で実質的に不定長な直径200μ以
下の熱可塑性樹脂極細繊維の多数が、略平行状態に集束
した形の極細繊維束であって、該繊維束を構成する極細
繊維同志は部分的に接着している所が存在していること
を特徴とする極細繊維束を提案した。 〔発明が解決しようとする問題点〕 この極細繊維束は、スクリュ式押出機内に、熱可塑性樹
脂、水及び熱可塑性樹脂中に水が分散して行くことを補
助する助剤を入れて溶融・混練すると、この溶融・混練
中に押出機内で自然に繊維束となって形成されるもの
で、押出機のダイから押し出されたままの状態では見掛
上連続で、かつ、繊維同志集束しているため、一定の用
途に使用するためには解繊してやる必要がある。 本発明の第1の目的は、前記極細繊維束を効率良く解繊
することのできる手法を提供することにある。 一方、この極細繊維束は、従来のタイプの極細繊維束の
ように溶融ポリマーを押出機のダイから押し出した後、
延伸して紡糸する必要は無く、ダイから押し出された時
点で既に極細繊維束となっているため、この時点におい
て極細繊維束の二次加工が可能である。 本発明の第2の目的は、このような点を利用して、ダイ
から押し出された時点で極細繊維束の解繊を行って、極
細繊維束の解繊工程の簡素化、迅速化を図ることにあ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、前記技術的課題を解決するため、次のような
技術的手段をとった。 すなわち、本発明は、スクリュ式押出機1で、熱可塑性
樹脂、水及び熱可塑性樹脂中に水が分散して行くことを
補助する助剤を溶融・混練し、この溶融・混練中に押出
機1内で形成されたダイ2のオリフィス3から押し出さ
れる極細繊維束の解繊方法であり、この極細繊維束を押
出機1のダイ2のオリフィス3から押し出す際に、極細
繊維束に向かってオリフィス3の少なくとも一方向から
気体を吹き付けて解繊、好ましくは短繊維状に解繊する
ものである。 〔作用〕 以下、スクリュ式押出機による紡糸から、気体による解
繊に至るまでを、極細繊維束を形成するための熱可塑性
樹脂、助剤、及び水について延べつつ説明する。 <熱可塑性樹脂> 本発明に係る極細繊維束の製造に用いる熱可塑性樹脂
は、水不溶性で繊維化できる樹脂であれば結晶性、非晶
性を問わず如何なるものでもよく、例えば、高圧法低密
度ポリエチレン、中低圧法低密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、超高分子量ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ
3−メチル−1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテ
ンあるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メ
チル−1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、1−デセン等のα−オレフィン
同志のランダム又はブロック共重合体、エチレン・ブタ
ジエン共重合体、エチレン−エチルデンノルボルネン共
重合体等のα−オレフィンと共役又は非共役ジエンとの
共重合体、エチレン・プロピレン・ブタジエン3元共重
合体、エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン3
元共重合体、エチレン・プロピレン・エチリデンノルボ
ルネン3元共重合体等の2種以上のα−オレフィンと共
役又は非共役ジエンとの共重合体、エチレン・アクリル
酸共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン
・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共
重合体等のエチレン・ビニル化合物共重合体、ポリスチ
レン、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン共重合
体、メタクリル酸メチル・スチレン共重合体、α−メチ
ルスチレン・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化
ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタ
クリル酸メチル等のビニル共重合体、ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン1
2等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル、ポ
リカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリスル
ホン、ポリフェニレンスルファイド、ポリエーテルエー
テルケトン等あるいはこれらの混合物などが例示でき
る。そして、これらの中でも、とくに従来極細繊維化が
困難であった低密度ポリエチレンや超高分子量ポリエチ
レン等も他の樹脂と同様に使用しうる。 <助剤> 本発明に係る極細繊維束の製造に使用する助剤は、熱可
塑性樹脂と水とを混練している際に水が徐々に熱可塑性
樹脂の中へ分散して転相を起こし、結果的に熱可塑性樹
脂が水に分散したような、連続相が水である水性分散物
を製造することを主たる働きとするものである。溶融混
練によってかような現象を生じさせることが、極細繊維
束を一括して製造する原因になると考えられている。す
なわち助剤を使用しないで単に熱可塑性樹脂と水との2
者を溶融混練するだけでは極細繊維束は製造できず、し
たがって本発明の目的は達成できない。 このような作用を示す助剤の一般的概念としては、その
分子中に親水基と親油基の両者を有するものであり、よ
り具体的には次に示す化合物を単独又は2種以上混合し
て用いる。 (A)水膨潤性又は水溶性の熱可塑性樹脂 (B)不飽和カルボン酸類で変性された水難溶性又は水
不溶性の熱可塑性樹脂 (C)界面活性剤(A及び/又はBと併用して用いる) (D)有機溶剤(A及び/又はBと併用して用いる) (E)その他(A及び/又はBと併用して用いる) (A)水膨潤性又は水溶性の熱可塑性樹脂 水に対して膨潤するか又は溶解(無限膨潤)するもので
あり、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロースあるいはそのナトリウム塩、ポ
リアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸
アミド等を例示することができる。 これらの中でポリビニルアルコールとくにケン化度65〜
98%更には80〜97%の部分ケン化ポリビニルアルコール
が好都合である。 これらの助剤は、前述の熱可塑性樹脂と水と共に混練さ
れると、まず助剤が熱可塑性樹脂中に均一に練り込ま
れ、続いて水によって助剤が膨潤し熱可塑性樹脂を分断
して行き、更に水が内部にまで浸透し内部に存在する助
剤を膨潤させ熱可塑性樹脂の分断を促進し、最終的に水
によって熱可塑性樹脂が細く分断されたような水性分散
物を与えるものと考えられる。 この種類の助剤の特長としては、適用できる熱可塑性
樹脂の種類が後述の助剤に比べて少ないこと、及び製
造された極細繊維束を放置しておくと、時間が経過する
につれて極細繊維同志が強固に接着したような繊維束と
なること、更に親水性を有した繊維束となるというこ
とである。 (B)不飽和カルボン酸類で変性された水難溶性又は水
不溶性の熱可塑性樹脂 水難溶性又は水不溶性の樹脂に不飽和カルボン酸類をグ
ラフト共重合したりブロック共重合したもの、あるいは
樹脂中にランダム共重合させたものであり、とくに繊維
原料の熱可塑性樹脂と相溶性が良好なもの、更には溶融
粘度が小さいものが好ましい。 相溶性の目安となる樹脂は溶解度パラメーター(Sp
値)であり、Sp値の差が2(Cal/cm3)1/2以内、とく
に1(Cal/cm3)1/2以内にあることが好ましい。Sp値
は凝集エネルギー密度の1/2乗値として定義される値で
あり、原子団のモル容への寄与値Vi及び原子団の凝集
エネルギーEnを、D.W.Van.Klevelen “Properties o
f Polymers”(Elsevier,1972)記載の値を用い、 式 から計算して求めることができる。また溶融粘度の小さ
いものとは分子量の小さいワックス状のものが例示でき
る。 この変性樹脂は不飽和カルボン酸類に由来するカルボキ
シ基又はその誘導基を有しているので親水性ではあるも
のの、基体となる樹脂が水難溶性又は水不溶性であるの
で、水に対して膨潤しない。 また、変性樹脂中の不飽和カルボン酸単位は、不飽和カ
ルボン酸又はそのエステルあるいはこれらを中和又はケ
ン化して不飽和カルボン酸塩の形となったものなどがあ
る。中でも不飽和カルボン酸塩が重合体1g中に 基換算で0.1〜5ミリモル当量、とくに0.2〜4ミリモ
ル当量含有するものが好適である。 変性樹脂は前述した水難溶性又は水不溶性の熱可塑性樹
脂を構成する単量体と不飽和カルボン酸類とを共重合し
たものであって、不飽和カルボン酸類として(メタ)ア
クリル酸、マレイン酸、フマール酸、テトラヒドロフタ
ル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソク
ロトン酸、メジック酸(エンドシス−ビシクロ〔2,
2,1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸)、
無水マレイン酸、無水シトラコン酸等の不飽和カルボン
酸又はその無水物、上記不飽和カルボン酸のメチル、エ
チル、プロピル等のモノエステル、ジエステル等のエス
テル化物、またアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、
アンモニア塩等の不飽和カルボン酸塩などを例示するこ
とができる。勿論、複数の単量体成分を共重合するかわ
りに、熱可塑性樹脂たとえばオレフィン樹脂に前記の不
飽和カルボン酸類をグラフト重合、ブロック重合しても
よいことは当業者には自明であろう。 本変性樹脂の好適態様は前述したように重合体1g中に
不飽和カルボン酸塩が 基換算で0.1〜5ミルモル当量含有するものであるが、
かかる態様の変性樹脂を製造するには、予め不飽和カル
ボン酸又はその無水物又はそのエステルで変性された熱
可塑性樹脂を塩基性物質すなわちアルカリ金属、アルカ
リ土類金属、アンモニア及びアミン等の水中で塩基とし
て作用する物質、アルカリ金属の酸化物、水酸化物、弱
酸塩、水素化物、アルカリ土類金属の酸化物、水酸化
物、弱酸塩、水素化物、これら金属のアルコキシドなど
によって中和又はケン化する方法が例示できる。このよ
うな塩基性物質の具体例を以下に示す。 アルカリ金属としては、たとえばナトリウム、カリウ
ム、アルカリ土類金属としては、たとえば、カルシウ
ム、ストロンチウム、バリウム、 アミンとしてはヒドロキシルアミン、ヒドラジン等の
無機アミン、メチルアミン、エチルアミン、エタノール
アミン、シクロヘキシルアミン、 アルカリ金属およびアルカリ土類金属の酸化物、水酸
化物、水素化物とてしては、たとえば酸化ナトリウム、
過酸化ナトリウム、酸化カリウム、過酸化カリウム、酸
化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、
水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水素化ナトリ
ウム、水素化カリウム、水素化カルシウム、 アルカリ金属およびアルカリ土類金属の弱酸塩として
は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム、酢酸ナト
リウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、 アンモニアおよびアミンの化合物としては、たとえば
水酸化アンモニウム、四級アンモニウム化合物たとえば
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ヒドラジン水
和物等を挙げることができる。 塩基性物質により中和またはケン化されたカルボン酸基
あるいはカルボン酸エスエル基としては、カルボン酸ナ
トリウム、カルボン酸カリウム等のカルボン酸アルカリ
金属塩、カルボン酸アンモニウムが好適であり、中でも
カルボン酸カリウムが好ましい。 (C)界面活性剤 界面活性剤は単独では助剤として使用されず、前記A及
び/又はBと一緒に併用される。使用する界面活性剤は
アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界
面活性剤、両性イオン界面活性剤のいずれでもかまわな
いが、とくにアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤
が、前記A及び/又はBと相俟って直径が100μ以下概
ね50μ未満の超極細繊維を製造できるので好適である。 ここでアニオン界面活性剤としては、最初からアニオン
界面活性剤の形になっているもののほかに、前述した
〜の塩基性物質と反応して最終的にアニオン界面活性
剤となるような有機化合物も包含する。すなわち熱可塑
性樹脂とA及び/又はB及び該有機化合物とを溶融混練
し、その後塩基性物質を添加して溶融混練を続けて有機
化合物をアニオン界面活性剤に転換する方が、熱可塑性
樹脂とアニオン界面活性剤がよく混合し、更に直径の小
さい極細繊維が得られる。 かかる有機化合物は、塩基性物質と反応してアニオン界
面活性剤となるものであれば如何なるものでもよく、好
適なものとして第1級高級脂肪酸、第2級高級脂肪酸、
第1級高級アルコール硫酸エステル、第2級高級アルコ
ール硫酸エステル、第1級高級アルキルスルホン酸、第
2級高級アルキルスルホン酸、高級アルキルジスルホン
酸、スルホン化高級脂肪酸、高級脂肪酸硫酸エステル、
高級脂肪酸エステルスルホン酸、高級アルコールエーテ
ル硫酸エステル、高級アルコールエーテルスルホン酸、
高級脂肪酸アミドのアルキロール化硫酸エステル、アル
キルベンゼンスルホン酸、アルキルフェノールスルホン
酸、アルキルナフタリンスルホン酸、アルキルベンゾイ
ミダゾールスルホン酸等が例示できる。これらの中でも
取り分けて好適なものとして高級脂肪酸類とくに炭素原
子数10〜20の飽和または不飽和の高級脂肪酸が好適であ
り、より具体的にはカプリン酸、ウンデカン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ス
テアリン酸、アラキン酸等の飽和脂肪酸、リンデル酸、
ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リ
ノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸、あるいはこ
れらの混合物などが挙げられ、とくに飽和脂肪酸が好ま
しい。 界面活性剤の具体例としては、アニオン界面活性剤及び
ノニオン界面活性剤を代表として例示すると、前者は第
1級高級脂肪酸塩、第2級高級脂肪酸塩、第1級高級ア
ルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エ
ステル塩、第1級高級アルキルスルホン酸塩、第2級高
級アルキルスルホン酸塩、高級アルキルジスルホン酸
塩、スルホン化高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルスル
ホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩、
高級アルコールエーテルのスルホン酸塩、高級脂肪酸ア
ミドのアルキロール化硫酸エステル塩、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、アルキルフェノールスルホン酸塩、ア
ルキルナフタリンスルホン酸塩、アルキルベンゾイミダ
ゾールスルホン酸塩等、後者はアルキルエーテル、アル
キルアリルエーテル、アルキルチオエーテル、アルキル
エステル、ソルビタンモノアルキルエステル、ポリオキ
シエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキ
ルアマイド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ン、ペンタエリスリットエステル、サッカローズエステ
ル、脂肪酸エタノールアミド、メチロールアミド、オキ
シメチルエタノールアミド等を挙げることができる。 勿論、これらの例示以外のアニオン及びノニオン界面活
性剤、更にここでは例示しないカチオン界面活性剤、両
性イオン界面活性剤を使用してもよく、これらの界面活
性剤の更に詳しい具体例は、たとえば堀口博著「合成界
面活性剤」(昭41,三共出版)に開示してある。 上記の界面活性剤のうち、塩基性物質の添加処理によっ
てアニオン界面活性剤に転換したものを用いると、製造
した極細繊維束がアルカリ側すなわちPH9以上の性質を
示す。又ノニオン界面活性剤ではPHがほぼ中性の性質を
示す極細繊維束となる。尚、ノニオン界面活性剤の場合
はHLB価が13〜19のものが更に直径の小さい極細繊維
となるので好ましい。HLB価はGriffinの式により導
かれるものであって、詳細は界面活性剤便覧(西一郎他
著、産業図書、昭35)307〜310頁に開示されてい
る。 (D)有機溶剤 有機溶剤は高分子量あるいは狭分子量分布で溶隔粘度が
高く、溶隔混練し難い熱可塑性樹脂を極細繊維束化する
ときに使用する。したがってメルトフロレート(MF
R、ASTM D 1238)が1g/10min未満の樹脂
に適用するとその効果が著しく発揮されるが、勿論溶隔
粘度の小さいすなわちMFRが1g/10min以上の樹脂に
も適用できる。また有機溶剤は単独で使用されるのでは
なく、前述のA及び/又はB更に必要に応じてCと共に
併用される。 かかる有機溶剤の例としては、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルベンゼ
ン、などの芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタンなどの
脂肪族炭化水素、トリクロロエチレンなどのハロゲン化
炭化水素等がある。 (E)その他 以上A〜Dに挙げたものの他に、石油樹脂、ロジン、ア
スファルトといったものをA及び/又はB必要に応じて
更にC、Dと共に併用してもよく、中でもAの水膨潤又
は水溶性樹脂と組み合わせるのが好ましい。 <助剤の好適態様> 助剤の使用形態は種々あるが、たとえばA又はBの単独
使用、AとBの併用、A及び/又はBとCの併用、A及
び/又はBとDの併用、A及び/又はBとCとDの併
用、更にAとEの併用等を挙げることができる。更に好
ましくは繊維径を比較的太く(概ね50μ以上)するとき
には中和又はケン化した変性樹脂(B)を用いたり、細く
(概ね50μ未満)するときには中和又はケン化した変性
樹脂(B)と界面活性剤(C)を用いたり、とくに中性の超極
細繊維をねらうときは前記の組み合わせのうち(C)とし
てノニオン界面活性剤を選択したり、溶隔粘度の大きい
樹脂の超極細繊維をねらうときには中和又はケン化した
変性樹脂(B)と界面活性剤(C)及び有機溶剤(D)を用いた
り、更には繊維束自体を強固に固化する場合には水溶性
樹脂(A)を用いたりする。 助剤の使用量は、極細繊維束化しようとする熱可塑性樹
脂の種類あるいは助剤の種類によっても異なるが、概ね
熱熱可塑性樹脂75〜98重量部とくには80〜95重量部及び
助剤2〜25重量部とくには5〜20重量部である(但し両
者の合計は100重量部)。とくに本発明の好適態様とし
て熱可塑性樹脂と中和又はケン化した変性樹脂及び界面
活性剤を使用する場合には各75〜98重量部、1〜20重量
部、1〜5重量部(合計は100重量部である。)とくに
は80〜95重量部、3〜16重量部、2〜4重量部の割合で
混合する。またこの組合わせにおいて界面活性剤の代わ
りに水膨潤性又は水溶性の熱可塑性樹脂を用いる場合も
ほぼ前記の割合でもよい。 <水の添加> 熱可塑性樹脂及び助剤とからなる系に添加する水の量
は、熱可塑性樹脂と助剤の合計100重量部に対して3〜4
0重量部とくには10〜30重量部である。水の量がこの範
囲内にあることにより、目的とする熱可塑性樹脂を極細
繊維束化できる。 水の添加方法としては種々の形ができ、たとえば溶融混
練前に予め熱可塑性樹脂及び助剤と一緒に添加される方
法、溶隔混練中に水を序々に添加してゆく方法がある。
また、添加する水は、純粋に水として添加するだけでな
く、たとえば助剤に界面活性剤を用いる際、水溶液とし
て添加して界面活性剤と水とを一緒に添加する方法があ
る。 <極細繊維束の製造> 極細繊維束を製造するには、前記の熱可塑性樹脂及び助
剤及び水とを溶隔混練し、その後紡糸ノズルのようなオ
リフィスより紡糸する。これにより、1個のオリフィス
孔当り直径200μ以下の極細繊維の多数が略平行状態に
集束した形の1束の繊維束を紡糸することができる。 この際、水が実質上フラッシュしない条件下に押出すこ
とが重要であり、また、本発明によればオリフィス毎に
繊維束が形成されることに着目する必要がある。 更に、溶融混練される樹脂組成物を単繊維が平行に集束
した形に転換するためには、押出機中で溶融樹脂の押圧
方向に平行な方向には剪断力を受けないように、即ち上
記平行な方向を除いた二次元方向にのみ剪断力を受ける
ように混練を行うことが一般に必要である。 この点について説明すると、二軸押出機中での溶融混練
のように、三次元方向に剪断力が作用する溶融混練条件
では水が連続相、溶隔樹脂が分散粒子となった所謂O/
W型の転相を生じ易く連続した繊維状の樹脂を得ること
ができない。したがって本発明の方法に使用すべき押出
機として、二次元方向のみの剪断・混練に適した一軸押
出機が好ましい。但し、多軸押出機であっても本発明に
適するよう改良されたものであれば使用可能であること
は言うまでもない。 本発明方法で形成される、溶隔物の分散状態では、溶隔
樹脂が押出方向に配向した多数の独立の柱状相であり、
水がこれら多数の柱状相の間隙を充填する充填相の形で
存在する。即ち、この分散形態では、押出方向に対する
横断面では溶隔樹脂が分散相及び水が連続相となった所
謂O/W分散形態となるが、押出方向に対しては溶隔樹
脂も水も共に実質上連続しているものと考えられてい
る。 すなわち、系に添加されている水は混練による剪断力及
び助剤の作用によって溶隔樹脂中に序々に取込まれて行
き、最初は水が熱可塑性樹脂の中に分散した形(W/O
型)の分散物となる。更に、二次元方向の剪断力を掛け
続けられると、今度は分散している水の量が少ない(熱
可塑性樹脂と助剤の合計100重量部に対して高々3〜40
重量部である)のにもかかわらず、押出方向に対して横
断方向にみたとき、樹脂が分散相及び水が連続相となっ
た上記の分散形態(O/W型)が形成されるものと思わ
れる。 オリフィスを通過させて紡糸する意味は、前記の如く転
相寸前の樹脂は水が境界相となった繊維状のものとなっ
ているが、そのままではこれら多数の繊維状樹脂がラン
ダムに配合しているものであるため、一定方向に配向を
かけて繊維状樹脂を引揃える必要があるからである。こ
こで従来の溶隔紡糸法と異なるのは、オリフィスの形状
がどのようなものであれ、オリフィスを通過して出てく
る溶隔混練物は、1つのオリフィスから多数の極細繊維
(直径200μ以下)が押し出されてくる方向に略平行に
集束した繊維束となって出てくることである。 溶融混練物を最終的に外部へ紡糸する時は、含有されて
いる水が実質的にフラッシュしない条件、即ち従来のフ
ラッシュ紡糸法のように水がフラッシュするように急激
に押し出すことは止めるべきである。もし、フラッシュ
紡糸法のように溶融混練物を高流動状態で急激に押し出
したりすると単繊維付着の水分子膜が蒸発して単繊維が
融着し合ったり、あるいは水分が気泡となって樹脂中に
取り込まれて発泡したりして目的とする繊維束が得られ
ない。より具体的には紡糸温度を樹脂の融点近傍まで下
げて樹脂が流動性を損なわない範囲内で粘度を上げて通
常のプラスチック押出成形の要領で紡糸する。 得られる繊維束の水分含有量は溶融物中に存在する水分
量と実質上同じであるが、紡糸に際して若干の水分が蒸
発する場合がある。更に、繊維束を解繊した最終繊維で
は水分が蒸発して水分含有量が実質上ゼロであることも
有り得る。 <本発明に用いる装置>
【押出機】
本発明に用いる押出機は、前述した理由から溶融樹脂の
押出方向に対して平行方向に剪断力が作用しないような
一軸押出機1であることが望ましい。スクリュー形状と
しては、中間混合型スクリュが好適に使用される。 そして、押出機の途中、例えば中間混合部の直前部に水
を注入すべきポンプ4として、例えば高圧プランジャー
ポンプを接続する。水の注入は中間混合部の直前部だけ
でなく、樹脂の搬入部、中間混合部の直後部、剪断・混
練部、計量部等に段階的に分けて注入するようにしても
よい。
【ダイ】
押出機1のダイ2としては、単一或は、複数のオリフィ
ス3を備えた通常の紡糸口金の他に、メッシュスクリー
ン等の多孔性部材をオリフィスとして備えているものを
用いることができる。更に、T−ダイや、サーキュラー
ダイを使用することも可能である。第1図に示すような
ダイを使用した場合のオリフィスの口径は、0.1〜3mm
φ、好ましくは0.3〜1.5mmφである。
【解繊装置】
ダイ2のオリフィス3から押し出された繊維束を解繊す
るための装置としては、第2図に示すように、ダイ2の
オリフィス3の周囲に間隙状のノズル口6を設けてオリ
フィス3の周囲から極細繊維束に向けて気体を吹き付け
たり、第3図に示すように、オリフィス3の上下にノズ
ル口6をそれぞれ設け、これらのノズル口6から極細繊
維束に向けて上下方向から気体を吹き付けたりするもの
が例示できる。この場合、ノズル口6の間隔は、0.1〜
4mm、好ましくは0.2〜2mmとする。 また、ノズル口6からの気体の吹き付け角度は、極細繊
維束に対して20〜90度、好ましくは40〜80度がよい。 また、噴出する気体とは窒素、酸素等気体であればどの
ようなものでもよいが、空気が安全性、経済性の点で最
も好適である。そして、空気はエアーコンプレッサ7で
圧縮空気としてノズル口6から噴出させる。その場合の
空気圧力は1kg/cm2・G以上好ましくは2kg/cm2・G以
上であれば良く、上限はない。また、空気温度ダイのオ
リフィス先端部が冷却されて樹脂がオリフィス先端部で
詰まらないような温度であればよく、たとえば樹脂の融
点±50℃好ましくは±20℃がよい。 <合成繊維の性状> 本発明方法による紡出物は、略円形断面形状で実質的に
不定長な直径200μ以下多くは100μ以下の熱可塑性樹脂
極細繊維の多数が、略平行状態に撚りをかけられること
なく、集束した形の極細繊維束であって、該繊維束を構
成する極細繊維同志は部分的に接着している所が存在し
ている。紡糸された直後の状態では個々の単繊維の表面
には水分子膜が存在している。 <解繊> このような性状の極細繊維束の解繊を、前記解繊装置を
用いて極細繊維束に向けて気体を吹き付けることにより
行う。 オリフィス3から出てきた繊維束を気体と共に吹き飛ば
すことにより、繊維束は解繊されるが、この際、気体の
線速度を変化し調節することにより、繊維長を数cmから
数mmまで種々の長さに変化させることができる。 繊維束を解繊することにより、単繊維の状態、或は単繊
維相互が絡み合った集合体の形に解繊することができ
る。また、紡糸直後に個々の単繊維の表面に付着したい
た水分子膜は、蒸発してしまうので、解繊された繊維の
集合体は殆ど乾燥した状態となる。 <解繊後の繊維の用途> 解繊後の繊維は、紙おむつの吸水綿への混入用、不織布
のバインダ、抄紙用パルプのバインダ等に用いる。 〔発明の効果〕 本発明によれば、略円形断面形状で実質的に不定長な直
径200μ以下の熱可塑性樹脂極細繊維の多数が、略平
行状態に集束し、この集束している各極細繊維同志は部
分的に接着している所が存在している極細繊維束を気体
の吹き付けにより、単繊維状に効率よく解繊できる。 しかも、気体を吹き付けるだけであるから、そのための
装置自体ひいては解繊工程を簡素化でき、その設備も安
価なものにできる。 また、極細繊維束の製造過程上、極細繊維束を構成する
単繊維の表面に必然的に付着する水分を気体が蒸発させ
るので、繊維の乾燥工程を新たに必要とせず、この点で
も工程の簡素化を図ることができる。 〔実施例及び比較例〕 <実施例1> 以下の条件で極細繊維束を紡糸し、解繊した。 (イ)装置 押出機1として、口径20φ、L/D=36の単軸スクリ
ュ式押出機(池貝鉄工株式会社製の中間ミキシングタイ
プ)を用いた。 ダイ2のオリフィス3は、第2図(b)に示すように、正
面から見て横長の孔で、縦0.5mm、横2mmの大きさであ
る。 また、圧縮空気を噴出するノズル口6は、オリフィス3
の周囲を取り巻いた円形に形成され、オリフィス3から
押し出される極細繊維束に向かい全周から空気を噴出で
きるようになっている。そして、ノズル口6の角度は、
垂直面たるダイ2前面に対するノズル口6内部の上面傾
斜角θが40度で、ノズル口6内部の下面傾斜角ψが45度
となっており(これは、ノズル口6内部の左右の部分で
も同様である)、このノズル口6から噴出する圧縮空気
は極細繊維束に対して略45度の角度でその上下左右方向
から吹き付けられる。 スクリュ出口とダイ2のオリフィス3との間に介在させ
るスクリーンメッシュ5は#100、#200、#300、#20
0、#100の5枚である。 (ロ)配合 低密度ポリエチレン(三井石油化学工業株式会社製
商品名 ミラソン FL−60)を 96重量部 酸変性低分子量ポリエチレン(三井石油化学工業株式
会社製 商品名 三井ハイワックス2203A、分子量270
0、密度0.93g/cm3、酸価30kOHmg/g)を4重量部 ノニオン系界面活性剤(株式会社 花王製商品名 エ
マルゲン430 ポリオキシエチレンオレイルエーテルH
LB=16.2)の20%水溶液を30重量部 (ハ)運転条件 押出機各部の温度 C1・・120℃ C2・・155℃ C3・・155℃ C4・・120℃ ダイの温度 95℃ 圧縮空気の温度 95℃ 圧縮空気の空気圧 4kg/cm2・G 押出量 1kg/Hr (ニ)結果 繊維径1〜40μmで、繊維長0.1〜80mmの繊維が、第4
図に示す写真のように、解繊された状態で得られた。 <比較例1> 実施例1と同じ条件で、圧縮空気を極細繊維束に吹き付
けない場合、第5図の写真に示すように、繊維径1〜40
μmの繊維が密に束なった連続繊維束が得られた。 <実施例2> ダイ2のオリフィス3が、第3図(b)に示すように、直
径0.5mmφのものを4個並べたものであり、スクリーン
メッシュ5が#80、#100、#200、#300、#500、#10
00、#500、#300、#200、#100、#80の11枚である以
外、実施例1と同一条件である。 結果は、第6図に示す写真のように、繊維径1〜40μ
m、繊維長50μm〜10mmの単繊維が綿状に解繊された状
態で得られた。 <比較例2> 実施例2と同一条件で圧縮空気を極細繊維束に吹き付け
ない場合、第7図の写真に示すように、繊維径1〜40μ
mの単繊維が見掛け上、太さ約1mmに密に集合した連続
ストランドで得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す押出機及び解繊装置の
断面図、第2図(a)(b)は解繊装置部分の断面図及び正面
図、第3図(a)(b)は他の解繊装置を示す断面図及び正面
図、第4図は実施例1で得た繊維の形状を示す写真、第
5図は比較例1で得た繊維の形状を示す写真、第6図は
実施例2で得た繊維の形状を示す写真、第7図は比較例
2で得た繊維の形状を示す写真である。 1……スクリュ式押出機、2……ダイ、3……オリフィ
ス。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スクリュ式押出機で、熱可塑性樹脂、水及
    び熱可塑性樹脂中に水が分散して行くことを補助する助
    剤を溶融・混練し、この溶融・混練中に押出機内で形成
    されてダイのオリフィスから押し出される極細繊維束を
    解繊する方法であり、 この極細繊維束を押出機のダイのオリフィスから押し出
    す際に、極細繊維束に向かってオリフィスの少なくとも
    一方向から気体を吹き付けて解繊することを特徴とする
    極細繊維束の解繊方法。
  2. 【請求項2】前記気体は空気であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の極細繊維束の解繊方法。
  3. 【請求項3】前記極細繊維束を短繊維状に解繊すること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の極細繊維束の
    解繊方法。
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