JPH0656332B2 - 電子体温計 - Google Patents

電子体温計

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JPH0656332B2
JPH0656332B2 JP61274088A JP27408886A JPH0656332B2 JP H0656332 B2 JPH0656332 B2 JP H0656332B2 JP 61274088 A JP61274088 A JP 61274088A JP 27408886 A JP27408886 A JP 27408886A JP H0656332 B2 JPH0656332 B2 JP H0656332B2
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temperature data
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01KMEASURING TEMPERATURE; MEASURING QUANTITY OF HEAT; THERMALLY-SENSITIVE ELEMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01K7/00Measuring temperature based on the use of electric or magnetic elements directly sensitive to heat ; Power supply therefor, e.g. using thermoelectric elements
    • G01K7/16Measuring temperature based on the use of electric or magnetic elements directly sensitive to heat ; Power supply therefor, e.g. using thermoelectric elements using resistive elements
    • G01K7/22Measuring temperature based on the use of electric or magnetic elements directly sensitive to heat ; Power supply therefor, e.g. using thermoelectric elements using resistive elements the element being a non-linear resistance, e.g. thermistor
    • G01K7/24Measuring temperature based on the use of electric or magnetic elements directly sensitive to heat ; Power supply therefor, e.g. using thermoelectric elements using resistive elements the element being a non-linear resistance, e.g. thermistor in a specially-adapted circuit, e.g. bridge circuit

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電子体温計に関し、特に温度予測形の電子体温
計に関する。
[従来の技術] 従来、この種の電子体温計は予め温度上昇カーブを完全
に規定した予測式を具備しており、実際の検出温度に、
予測式で求めた上乗せ量を加算して平衡温度の先行表示
を行なつていた。このため、予測式中の各係数(パラメ
ータ)は、例えば各電子体温計の製造工程において、実
際の測定に使用する温度プローブによる実測値の統計処
理等を行うことにより、統計的に最も予測誤差が小さく
なるような値に設定される必要があつた。
ところで、温度上昇カーブには個人差があり、また同一
人でも腋下と口中検温ではかなりの相違があることが知
られている。このような場合には、プローブの熱特性の
バラツキを補正した単一の予測式を具備していても実際
には正確な平衡温度の先行表示ができない。
特開昭58−225326号の電子体温計は複数の予測
式を具備することでこの問題を解決している。即ち、大
量の測定結果に基づき統計的に決定した複数の予測式を
予め具備しておき、測定の際は、被測定温度の上昇カー
ブと選択した予測式を比較する等により、条件設定(予
測式のパラメータ)を試行錯誤的に変更し、問題を解決
している。しかし、予め複数の予測式を規定しておかな
くてはならないから、現実的な問題として、量産時に生
じる温度プローブの熱特性のバラツキによる調整等の煩
雑さを回避できない。また、予測精度を高めるには特性
の異る多数の予測式を具備しなくてはならない。また、
温度の立ち上がり付近で予測式の選択が適当でないとき
は予測値がオーバーシユートしたりする。
特開昭59−187233号の電子体温計は、現実の被
測定温度の上昇カーブに適合する予測式を組立てること
により、上記の問題を解決している。即ち、被測定体温
の時間微分の対数値Tとサンプリング時間tとの間に
は直線的な関係(T=A−τ′t)があることに着目
し、定数A及びτ′を回帰法により求めている。しか
し、対数値Tは被測定体温データそのものではないか
ら、微分演算及び対数演算による誤差が入り込み、該誤
差は定数A及びτ′の決定に大きな割合で影響する。ま
た、被測定体温データが雑音成分を含んでいるときは、
結果として雑音成分が予測結果に指数関数的にきいてく
ることになり、非常に不安定な予測結果を与える。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は上述した従来技術の欠点を除去するものであ
り、その目的とする所は、プローブの熱特性のバラツキ
又は個人や測定部位の差により温度上昇カーブに差があ
つても、常に正確な先行表示が行える電子体温計を提供
することにある。
本発明の他の目的は、検出温度が雑音成分を含んでいて
も安定な予測推移が得られる電子体温計を提供すること
にある。
本発明の他の目的は、将来の任意時刻における検温値を
正確に予測する電子体温計を提供することにある。
本発明の他の目的は、将来の極めて長い時間を経過した
後の熱平衡温度値を正確に予測する電子体温計を提供す
ることにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明により電子体温計は上記目的を達成するために、
温度を検出して該温度を示す温度データを発生する温度
検出手段と、 測定開始後の経過時間を計時して該経過時間を示す時間
データt iを発生する時間信号発生手段と、 検出した温度データをその検出時点の時間データt iに
相関付けて記憶する記憶手段と、 該記憶手段から複数の温度データを取り出す取出手段
と、 前記取り出した温度データを目的変数とし、かつこれに
相関付けた時間データt iの関数1/t i,1/ti2
1/ti3,…,1/tinを説明変数とする関数の回帰分
析により、予測関数のパラメータを求める信号解析手段
と、 前記求めたパラメータで特定する予測関数により将来時
刻における温度を予測演算する予測演算手段とを備える
ことをその概要とする。
また好ましくは、前記取出手段は、複数の温度データを
取り出す際に、先の複数の温度データに相関付いた時間
データの時間間隔よりも後の複数の温度データに相関付
いた時間データの時間間隔の方が大きいものを含むよう
に取り出すことをその一態様とする。
また、本発明による電子体温計は、温度を検出して該温
度を示す温度データTを発生する温度検出手段と、 測定開始後の経過時間を計時して該経過時間を示す時間
データti を発生する時間信号発生手段と、 検出した温度データTをその検出時点の時間データt
i に相関付けて記憶する記憶手段と、 該記憶手段から複数の温度データT0(ti)を取り出す取
出手段と、 前記取り出した温度データT0(ti)を目的変数とし、か
つこれに相関付けた時間データti の関数1/ti ,1
/ti2,1/ti3,…,1/tinを説明変数とする次
式、T0(ti)=A+A1/ti +A2/ti2+A3/ti3
…+An/tin (i=1 〜N ) に基づく回帰分析により、予測関数である次式、 Tp(tc)=A+A1/tc +A2/tc2+A3/tc3+…+
An/tcn のパラメータA,A,A,…,Aを求めり信号
解析手段と、 前記求めたパラメータで特定する予測関数Tp(tc)によ
り将来時刻tc における温度Tp を予測演算する予測演
算手段とを備えることを概要とする。
また望ましくは、前記取出手段は、複数の温度データを
取り出す際に、先の複数の温度データに相関付いた時間
データの時間間隔よりも後の複数の温度データに相関付
いた時間データの時間間隔の方が大きいものを含むよう
に取り出すことを一態様とする。
[実施例の説明] 以下、添付図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明
する。
第1図は本発明による実施例の電子体温計の基本構成を
示すブロツク図である。この電子体温計は基本的には被
測定部位の温度を検出する温度測定部1と、複数の検温
データ及び各検温時点の測定経過時間データに基づき自
動的に決定した予測式により将来時刻における検温値を
予測演算する予測演算部2と、求めた予測温度を表示す
る表示部3より成る。
温度設定部1は被測定部位の温度を所定周期で検出して
該温度を示す温度データTをライン104に出力する部
分である。予測演算部2は内部にパラメータを未定とす
る予測関数を備える演算部であり、測定開始前は、温度
測定部1からの検温データTをモニタして所定の測定開
始条件を判定し、測定開始後は、温度測定部1からの検
温データTの他にも内部に備える測定経過時間計測機能
からの各検温時点の測定経過時間データtを順次記憶
し、所定数のデータが累積記憶される度にこれらから抽
出したデータを用いて回帰分析により前記予測関数の未
定のパラメータを決定し、該決定した予測関数により将
来時刻における検温値の予測演算を行い、演算結果の予
測温度Tをライン117に出力する部分である。表示
部3は逐次に求めた予測温度を数値表示する部分であ
る。
第2図は実施例の電子体温計の具体的構成を示すブロツ
ク図である。図において、温度測定部1はサーミスタ等
の感温素子4及び温度計測回路5を含み、該温度計測回
路5は、予測演算部2よりライン102を介して送られ
る所定周期のデータサンプリング指令に従い、感温素子
4の検出温度に応じたアナログ電気信号101をサンプ
リングしてデジタル信号に変換し、ライン103及び1
04に実時間で温度データTを出力する回路である。
予測演算部2はデータ読込手段6、時間測定手段7、計
測制御手段8、記憶手段(MEM)9、記憶制御手段1
0、データ解析手段11、予測演算手段12及び選択手
段13を含み、これらの各ブロツク構成は、例えばメモ
リ(ROM又はRAM)に格納している第3図(a)及
び(b)のプログラムをマイクロコンピユータ(CP
U)が実行することによつて実現可能である。
計測制御手段8は電子体温計全体の動作を統括制御する
手段であり、測定開始前は、温度計測回路5をして例え
ば5秒に1回の割合で温度データTを発生せしめ、ライ
ン104を介してこれを常時モニタし、所定の測定開始
条件を判定したとき、即ち、例えば温度データTがある
温度以上を示しかつある値以上の温度変化を伴なつてい
ることに相当するとき、はライン105及び109を介
してデータ読込手段6、時間測定手段7及び記憶制御手
段10等の各機能を付勢せしめ、測定開始させる。そし
て測定開始後は、ライン100を介して予測演算部2で
発生する例えば1秒周期のクロツク信号CLOCK を受け、
これに応動するよう設けたタイマ割込の処理において各
ブロツク構成の動作が進行する。
時間測定手段7はライン107に測定経過時間データt
を出力する手段であり、測定開始後に計測制御手段8
がライン105を介して送る1秒周期の信号をカウント
して測定開始からの測定経過時間を計時する。
データ読込手段6は、計測制御手段8がライン105を
介して送る1秒周期のサンプリング信号により、ライン
103上の検温データTを予測演算部2内に読み込む手
段である。またデータ読込手段6は、例えば数個の連続
した検温データを新旧更新しつつ蓄積できるものであ
り、その出力端子には前記数個の検温データの移動平均
値Tを出力するものでもよい。こうすれば、検温デー
タが安定する。
記憶手段9はデータ読込手段6が読み込んだ検温データ
及びその検温時点に時間測定手段7が計時した測定
経過時間データtを順次相関付けて記憶する手段であ
る。
記憶制御手段10は記憶手段9への上記したデータ書込
の制御を行うと共に、計測進行につれ、データ解析手段
11に対してデータ解析をするに必要な数のデータを逐
次抽出して提供する手段である。更に記憶制御手段10
において、NDは記憶手段9に所定数のデータを書き込
むためのカウンタであり、又は記憶手段9から所定数の
データを取り出すためのカウンタである。また、SDは
記憶手段9より最初に読み出すべきデータのアドレスを
保持するカウンタであり、DTは記憶手段9より抽出す
べき一連のデータの時間間隔(アドレス間隔)を保持す
るレジスタである。
第4図(a)及び(b)は記憶制御手段10によるデー
タ書込制御及びデータ取出制御の態様例を示している。
第4図(a)において、横軸は測定経過時間t(秒)
を示している。検温データT(ti)はその検温時点の時
間データtに相関付け得る態様で記憶する訳である
が、本実施例のようにもし記憶手段9が測定開始後の1
秒周期の検温データT(ti)を順次に記憶するものであ
るなら、横軸の測定経過時間tをそのまま記憶手段9
のアドレス ADDに置き換えられるように記憶してもよ
い。こうすれば、時間データtの記憶エリアを省略で
きる。こうして、最初の10秒間には ADD1番地から A
DD10番地までに温度データTt1)〜T(t10) を記
憶し、次の10秒間には ADD11番地から ADD20番地
までに温度データT(t11) 〜T(t20) を記憶する。
こういう形でも検温データT(ti)をその検温時点の時
間データtに相関付けられる。勿論、本実施例のよう
にして検温データT(ti)とその検温時点の時間データ
を対にして記憶してもよい。
一方、データ解析手段11による温度上昇カーブの分析
には毎回10組のデータが必要であるとすると、記憶制
御手段10は最初の10秒を経過した時点ではデータ解
析手段11に ADD1番地から ADD10番地までの温度デ
ータT(t1)〜T(t10) を提供できる。第4図(a)
の縦軸は各読出サイクルにおけるデータの時間間隔(読
出間隔)DTを示しており、第1回目の読出サイクルで
はDTは1秒間隔の内容を保持している。またこのとき
はSDも第1秒目の内容を保持している。更に次の10
秒を経過した時点では、記憶制御手段10はSD及びD
Tの内容を夫々2として ADD2番地の温度データT(t
2)、 ADD4番地の温度データT(t4)、 ADD6番地の温
度データT(t6)、…、及び ADD20番地の温度データ
(t20) を抽出して提供できる。こうすれば、計測進
行につれ、常に限られた数のデータでもより長いレンジ
の温度上昇カーブを分析できるし、記憶制御も容易であ
る。以下、図のようにしてSDとDTの内容を増してゆ
くのである。
第4図(b)はSDの内容を第1秒目に固定した場合を
示しており、その他については第4図(a)と同様であ
る。こうすれば常に第1秒目のデータが分析対象にな
る。更にこの考えを様々な態様の取出方法に発展させる
ことは容易である。
また、検温データT(ti)は所定周期で得られるのであ
るから、各検温データT(ti)を発生順に所定のシーケ
ンスで記憶しておけば、各サンプリング毎の検温データ
(ti)を毎回その時点の時間データtに相関付ける
必要はない。即ち、例えば、記憶制御手段10はk個目
の検温データT(tk)が記憶されたときに初めてライン
118及び計測制御手段8を介して時間測定手段7の時
間データtの読み出しを付勢せしめ、かつライン11
9を介してこれを読み取ることができるとすると、前記
の検温データT(tk)に先行する全ての検温データT
(ti)はt=i×t/k(但し、i=1〜k-1 )の計
算で求まる時間データtに相関付けられる。
データ解析手段11は内蔵する予測関数の未定のパラメ
ータを決定する手段であり、一般的に記憶制御手段10
が各N個の温度データT(ti)及び時間データtを読
み出すと、該温度データT(ti)を目的変数としかつ時
間データの関数を説明変数1/ti ,1/ti 2,1/ti 3,…,1
/ti nとする次式、 T(ti)=A0+A1/ti+A2/ti 2+A3/ti 3…+An/ti n (i =1〜N ) に基づく回帰分析により、予測関数のパラメータ(回帰
係数)A0,A1,A2,…,Aを求める手段である。こう
して予測関数の未定のパラメータA〜Aが決定さ
れ、予測式を特定できる。
予測演算手段12はデータ解析手段11が特定した予測
式を使用して将来の、好ましくは任意時刻における検温
値を予測演算する手段であり、上記データ解析手段11
が決定したパラメータA〜Aにより次式、 T(tc)=A0+A1/tc+A2/tc 2+A3/tc 3…+An/tc n に従つて、将来時刻tにおける温度T(tc)を予測演
算し、ライン116に予測温度データT(tc)を出力す
る。
選択手段13は、例えば予測演算を続けることが意味を
なさないほどに十分な時間を経過した後は予測温度T
による先行表示をやめて実測温度データTによる直示
表示に切り替える手段であり、該選択手段13は測定開
始後の所定の予測停止条件を判定するまでは予測演算手
段12側に接続しているので、表示部3は予測温度を表
示している。
かかる構成において本発明による温度予測の動作原理は
以下の通りである。
本発明者は体温測定系における熱伝導の理論解析を行う
ことにより体温測定時の温度プローブの温度上昇曲線が
どのような形状になるかを見積つてみた。即ち、本解析
においては、例えば第5図に示す体温測定系のモデルを
用い、該測定系をプローブ、皮膚、皮下組織の3つの領
域に分け、各領域の温度分布を体温測定の過程において
一様と仮定している。つまり、各領域を微少体積の概念
で取り扱うことになるが、皮下組織についてはその熱容
量を無限大と仮定する。但し、皮膚、皮下組織の名称は
人体側を2層モデルと仮定するために便宜的に付けたも
のであり、実際の人体構造と厳密には対応していない。
また、必要であれば今後の展開に応じて領域を多分割化
することにより、よい良い近似モデルに改良することも
可能である。
第5図の測定系モデルにおいて、プローブと皮膚間の熱
伝達率をh、その境界面積をA、及び皮膚と皮下組
織間の熱伝達率をh、その境界面積をAとする。ま
た皮下組織の温度は熱容量が無限大という仮定により、
時間に対して一定値Tsat をとるものとする。こうし
て、プローブを被測定部位に装着した後にプローブが皮
膚から吸収する熱量はプローブの内部エネルギーの増加
分に等しいので、次の(1)式が成り立つ。
同様にして、皮膚が皮下組織及びプローブから吸収する
熱量は皮膚の内部エネルギーの増加分に等しいので、次
の(2)式が成り立つ。
ここで、 Tp,ρp,Cp,Vp :プローブの温度、密度、比熱、体積 Ts,ρs,Cs,Vs :皮膚の温度、密度、比熱、体積 Tsat{=Tp(∞)}:皮下組織の温度=平衡温度 である。
次に、前記(1)式及び(2)式からなる連立線形微分
方程式を解くと、次の(3)式が得られる。
但し、 である。
前記(3)式は高階線形微分方程式なのでラプラス変換
を用いて解くことができる。即ち、 と置いて各項を計算すると、 となり、ここで、 である。
更にこれを について解くと、 が得られる。
ここで、s2+(K1-K2+K3)s+K1・K3=0の解をm1,m2 とおく
と、 となる。
今、m1≠m2の時は(4)式より、 となる。
ここで、 が知られているので、Tp(t) の式は次の通りに得られ
る。
Tp(t)=Tsat+M1em1t+M2em2t (5) 但し、 である。
また、m1=m2の時は(4)式より、 である。
またここで が知られているので、Tp(t) 式は次の通りに得られる。
Tp(t)=Tsat+M3em1t+M4em1t (6) 但し、 M3=C0-Tsat M4=C1-m1C0+3m1Tsat である。
こうして、プローブの温度上昇曲線の理論式は(5)式
及び(6)式の通りに与えられる。
さて、前記の(5)式及び(6)式において、m,m
及びM〜Mはプローブ及び皮膚の各物性値(密
度、比熱、体積等)を始めとする体温測定系に含まれて
いる各種物理量の関数として与えられており、これらの
値は体温計毎及び測定毎に変化する。従つて、測定時に
はプローブにて検出される温度データを基にしてm
及びM〜Mを決定する必要がある。
また、電子体温計の中にはプローブを測定部位に装着し
た後、何らかの方法、例えばプローブが所定温度を検知
するまでは温度データの読み取りを開始しないものもあ
るので、このような電子体温計に対しては更に(5)式
及び(6)式を下式のように変形すると都合がよい。
Tp(t)=Tsat+Pem1t+Qem2t (7) Tp(t)=Tsat+Rem1t+Stem1t (8) 但し、 P=M1em1 ′Δ t Q=M2em2・ Δ t R=M3em1・ Δ t+M4Δtem1・ Δ t S=M4em1・ Δ t であり、ここで、 Δt:プローブ装着後、測定開始までの時間 t:測定開始時刻をt=0 とした時間 である。
上記(7)式においては、仮にm,mを固定値とで
きれば、測定の際に時系列的に検出される温度データを
用いて回帰分析法又は連立方程式を解くことにより
Tsat,P,Qを比較的容易に求めることができる。しか
し、m,mは被測定者あるいは測定条件の違いによ
り測定毎に変化する値であり、しかも測定毎にこのよう
な全ての可変要素を取り入れて最適の予測関数を見い出
し、もつて普遍性の高い温度予測を行うことが本発明の
目的である。この場合に、測定の際に検出される温度デ
ータを用いて上記(7)式の連立方程式を解くことによ
りm,m及びTsat,P,Qを求める方法は数学的に
はあるが、検出した温度データには雑音成分が含まれて
いることと、(7)式中には指数部を含んでいることと
の相乗効果によつて非常に不安定な結果を与える。
そこで、上記(7)式をテーラー展開して、次の(9)
式を得る。
Tp(t)=A0+A1/t+A2/t2+A3/t3+・・・+Ai/ti+・・・ =Tsat+A1/t+A2/t2+A3/t3+・・・+Ai/ti+・・・ {∵Tp(∞(=Tsat} (9) そして、本実施例では例えば4次以降を省略して、次の
(10)式を得る。
Tp(t)=A0+A1/t+A2/t2+A3/t3 (10) 尚、以上のことは上記(8)式についても同様である。
次に上記(10)式によれば、時系列に検出した温度デ
ータ及び各時点の時間データを用い、例えばN個の温度
データを目的変数T(ti) としかつ時間データの関数
を説明変数 1/ti ,1/ti 2 ,1/ti とする次式、 T(ti)=A0+A1/ti+A2/ti 2+A3/ti 3 (i=1〜N ) に基づく回帰分析により、予測関数のパラメータ(回帰
係数)A〜Aを決定できる。
パラメータA〜Aの求め方は例えば以下の通りであ
る。
目的変数をT(ti)、説明変数を 1/ti ,1/ti 2 ,1/ti
3 、i=1〜10として、簡単のために、 T(ti)=A0+A1/ti+A2/ti 2+A3/ti 3 を次式で表わす。
=A0+A1・x1i+A2・x2i+A3・x3i〜xの分散・共分散行列は、 として、 と表わせる。
また、 として、yとx〜xの共分散行列は、 と表わせる。
そして、次の連立方程式を解き、A,A,Aを求
める。
この連立方程式の算法には掃き出し法(sweep out meth
od)等がある。
次に次式より、Aを求める。
このようにして、先行する温度データには全ての分離的
条件が含まれており、これらの温度データ及び時間デー
タの相関関係から予測関数のパラメータが決定され、当
面の最適の予測関数が特定されるわけである。
従つて、この特定された予測関数を使用して将来時刻t
における温度を次式、 TP(tc)=A0+A1/tc+A2/tc 2+A3/tc 3 に従つて演算することができる。
以上の如く本発明によれば、まず先行する温度データの
蓄積にはじまり、該温度データによる予測関数のパラメ
ータの決定を行い、該決定した予測関数による将来時刻
における温度の予測演算を行い、及び演算した予測温度
の表示のサイクルを繰り返すことにより、普遍的であ
り、短時間でかつ滑らかに平衡温度に達する体温の先行
表示が得られる。
第3図(a)及び(b)は第2図の電子体温計による検
温のプロセスを示すフローチヤートである。第3図
(a)において、電源投入すると開始工程S100に入
力し、まず温度測定部1及び計測制御手段8が働いて温
度計測工程S101に入力する。温度計測工程S101
では計測制御手段8が例えば5秒に1回の割合で温度計
測回路5に温度を検出させ、該検温データTをモニタす
る。判断工程S102及びS103は体温測定を開始す
べきか否かを判断する部分であり、工程S102では所
定温度T、例えば30℃、を越えているか否かの判断
をし、工程S103では例えば1秒間に換算して0.1
℃以上の温度上昇が認められるか否かの判断をしてい
る。そして、上記何れの条件も満たしていると工程S1
04に進み、ライン105を介して時間測定手段7をク
リアスタートする。即ち、時間測定手段7の時間測定用
カウンタをリセットすると共に、測定経過時間の計測を
開始せしめる。更に工程S105ではライン105を介
してデータ読込手段6のデータ読込機能を付勢し、工程
S106ではライン109を介して記憶制御手段10の
データ読書込機能を付勢する。
工程S107〜S110では記憶手段9の読み書きのた
めの前処理を行なう。即ち、工程S107ではカウンタ
SDをクリアし、工程S108ではカウンタNDに10
をセツトする。工程S109ではカウンタSDの内容に
+1をし、工程S110ではカウンタSDの内容をレジ
スタDTにセツトする。そして、工程S111では1秒
に1回の割合のタイマ割込を可能にし、工程S112で
はCPUがアイドルルーチンを実行してタイマ割込の発
生を待つ。
第3図(b)において、タイマ割込が発生すると工程S
200に入力する。工程S201ではタイマ割込を付加
にする。工程S202ではデータ読込手段6で読み込ん
だ温度データTを記憶手段9に書き込む。工程S20
3ではその検温時点に時間測定手段7が発生した測定経
過時間データtを記憶手段9に書き込む。工程S20
4ではカウンタNDの内容から−1をする。工程S20
5ではカウンタNDの内容が“0”か否かを判別する。
“0”でなければ工程S111に戻り、次のタイマ割込
を待つ。こうして、記憶手段9には温度データT及び
測定経過時間データtが順次相関付けて記憶される。
やがて、カウンタNDの内容が“0”になると工程S2
06に進む。工程S206では記憶制御手段10が記憶
手段9に蓄積した温度データT及び各測定経過時間デ
ータtをデータ解析手段11に読み出す。この場合
に、記憶制御手段10が最初に読み出す10組のデータ
は温度データT0(t1)と時間データt(=1秒),温度
データT0(t2)と時間データt(=2秒),…,及び温
度データT0(t10) と時間データt10(=10秒)であ
る。工程S207ではデータ解析手段11がこれらのデ
ータを基にして、 [T0(t1) ,1/t1 ,1/t1 2 ,1/t1 3 ] [T0(t2) ,1/t2 ,1/t2 2 ,1/t2 3 ] ・ [T0(t10),1/t10,1/t10 2,1/t10 3 ] のテーブルを作成し、温度データT(ti)を目的変数、
かつこれに相関付けた時間データの関数1/ti,1/ti 2,1/t
i 3を説明変数とする次式による回帰分析により、 T0(ti)=A0+A1/ti+A2/ti 2+A3/ti 3 (i=1〜10) 予測関数のパラメータ(回帰係数)A〜Aを求め
る。工程S208ではデータ解析手段11で求めた回帰
係数A〜Aを予測演算手段12に送り、予測演算手
段12は次式、 Tp(tc)=A0+A1/tc+A2/tc 2+A3/tc 3 に従つて将来時刻tにおける被測定部位の予測温度t
(ti)を求める。本発明によれば、測定経過時間データ
は任意に設定できるから、将来の任意時間を経過し
た時の検温値を正確に予測できることになる。即ち、熱
平衡時の温度を予測するときは理想的にはtは無限大
であるが、一般検温の慣習を考慮するときは、例えばt
を300〜600秒の範囲内の所定値に設定できる。
工程S209では求めた予測温度Tを表示部3にデイ
ジタル表示する。工程S210では予測終了か否かの判
定を行う。予測終了の判定条件としては、例えば予測温
度の勾配の絶対値が所定値以下になつたとき、又は予測
温度と実測温度の差が所定値以下になつたとき、あるい
は予測演算を続けることが意味をなさないほどに十分な
測定時間を経過したとき、等が考えられる。そして、も
し工程S210で予測終了判定条件を満たさないときは
工程S108に戻る。また工程S210で予測終了判定
条件を満たすときは工程S211に進み、処理を終了す
る。こうして予測温度の先行表示が固定される。
尚、測定開始してからおよそ10分も経過すると測定部
位にかかわらず一般に実測温度がほぼ平衡温度に達する
ので、それ以上予測を続けてもほとんど予測の効果が現
れないという理由により上記の如く予測温度の先行表示
を固定しないで、その後は第2図の選択手段13の選択
を反転して実測温度Tの表示を行うようにしてもよ
い。
第6図は実施例の電子体温計による腋下検温の測定経過
を示すグラフ図、第7図及び第8図は同じく口中検温の
測定経過を示すグラフ図である。これらの図によれば、
腋下及び口中の検温データTに対し、平衡温度の予測
値T(∞)、あるいは420秒経過後の検温値Tmax
(420)の予測値T(420) 、あるいは600秒経過後の
検温値Tmax(600)の予測値T(600)の推移は何れも
非常に安定した上昇曲線を描いていることが分る。一般
に、プローブ量産時の熱特性のバラツキは被測定部位
(腋下、口中等)の相違に比べると体温測定曲線の形状
に対する影響力が小さいので、プローブを換えてもやは
り予測値の推移は安定した上昇曲線を描く。また予測値
が将来時刻の検温値を指すまでの時間は従来の予測方式
に比べて必ずしも短くはないが、従来の予測方式にあり
がちな測定の立ち上がり付近でのオーバーシユートや、
第8図のように実測温度曲線に重畳した雑音によつて予
測値が極端に外れるという不安定性は無くなつている。
尚、本実施例の説明中では回帰式の右辺を3次までとし
たがこの次数を変えることは可能である。但し、次数を
減らすと予測の効果は小さくなり、例えば3次から2次
に減らすと予測値の推移は第9図のように2次の予測値
の推移は3次の予測値の推移と実測曲線Tとの間の領
域に描かれるようになる。また次数を増すと回帰分析に
時間がかかり、計算に必要なメモリも増えることを考慮
しなければならない。
また、第5図において体温測定系をさらに多くの領域に
分割すれば、各領域に対する温度一様の仮定、即ち、微
少体積要素としての取り扱いに妥当性を増すことが分
る。ところで領域を増やした場合、計算は指数関数的に
複雑になるが、Tp(t)の形は、式の展開を追うことによ
り比較的簡単に類推できる。例えば、皮膚と皮下組織の
間に領域を1層加えた場合、(1)式及び(2)式に相
当する連立微分方程式は2元から3元になり、これを展
開すると、(3)式に相当するdTp(t)/dtの3次方程式
が得られる。更にこれをラプラス変換を用いて展開する
と、(4)式に相当する式の右辺の分母はSの3次式に
なる。そしてこの3つの解を各々S,S,Sとす
ると、最終的に得られるTp(t) の形は次の通りになる。
即ち、S1≠S2 ,S2≠S3 ,S3≠S1の時は、 Tp(t)=Tsat+ Ψ1es1t2es2t3es3t また、S1≠S2 ,S1≠S3の時は、 Tp(t)=Tsat+ Ψ4es1t5es2t6tes1t また、S1=S2=S3の時は、 Tp(t)=Tsat+ Ψ7es1t8tes1t9t2es1t である。
このように、領域数の増加に伴いTp(t) の形は傾向的に
変化し、計算をしなおさなくても展開の仕方から類推す
ることができる。つまり、領域を多分割化した場合にお
いても、得られたTp(t) をテーラー展開すると(9)式
のように変形されるので、上記の論法に従えば同じ結果
が得られることになる。
[発明の効果] 以上述べた如く本発明によれば、予測式中の各係数を全
て測定時の実時間温度データを用いて算出しているの
で、プローブの熱特性のバラツキ又は個人や測定部位の
差による温度上昇カーブに差があつても、常に正確な先
行表示が行える。
また本発明によれば、実時間温度データそのものを目的
変数にしているので、演算誤差による影響が無く、パラ
メータの決定が安定し、実測温度曲線に重畳した雑音に
よつても予測値が大きくふらついたりしない。
また本発明によれば、各測定経過時点における全温度上
昇カーブをカバーするように温度データを取り出すの
で、予測値の推移は自然な上昇曲線を描き、温度の立ち
上がり付近でオーバーシユートすることが無く、使用者
に予測していることを意識させずに測定を実行できる。
また本発明によれば、予測式に対して任意の将来時刻を
設定できるので、当該測定系における任意測定時間経過
後の検温値を容易に提供できる。
また本発明によれば、予測式に対して任意の将来時刻を
設定できるので、将来の極めて長い時間を経過した後の
熱平衡温度の予測値を容易に提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による実施例の電子体温計の基本構成を
示すブロツク図、 第2図は実施例の電子体温計の具体的構成を示すブロツ
ク図、 第3図(a)及び(b)は第2図の電子体温計による検
温プロセスを示すフローチヤート、 第4図(a)及び(b)は記憶手段へのデータ書込とデ
ータ読出の態様を示す図、 第5図は体温測定系の熱伝導モデルを示す図、 第6図は実施例の電子体温計による腋下検温の測定経過
を示すグラフ図、 第7図及び第8図は実施例の電子体温計による口中検温
の測定経過を示すグラフ図、 第9図は予測式の次数と予測曲線との関係を示すグラフ
図である。 図中、1……温度測定部、2……予測演算部、3……表
示部、4……感温素子、5……温度計測回路、6……デ
ータ読込手段、7……時間測定手段、8……計測制御手
段、9……記憶手段、10……記憶制御手段、11……
データ解析手段、12……予測演算手段、13……選択
手段である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】温度を検出して該温度を示す温度データを
    発生する温度検出手段と、 測定開始後の経過時間を計時して該経過時間を示す時間
    データti を発生する時間信号発生手段と、 検出した温度データをその検出時点の時間データti に
    相関付けて記憶する記憶手段と、 該記憶手段から複数の温度データを取り出す取出手段
    と、 前記取り出した温度データを目的変数とし、かつこれに
    相関付けた時間データti の関数1/ti ,1/ti2
    1/ti3,…,1/tinを説明変数とする関数の回帰分
    析により、予測関数のパラメータを求める信号解析手段
    と、 前記求めたパラメータで特定する予測関数により将来時
    刻における温度を予測演算する予測演算手段とを備える
    ことを特徴とする電子体温計。
  2. 【請求項2】前記取出手段は、複数の温度データを取り
    出す際に、先の複数の温度データに相関付いた時間デー
    タの時間間隔よりも後の複数の温度データに相関付いた
    時間データの時間間隔の方が大きいものを含むように取
    り出すことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の電
    子体温計。
  3. 【請求項3】温度を検出して該温度を示す温度データT
    を発生する温度検出手段と、 測定開始後の経過時間を計時して該経過時間を示す時間
    データti を発生する時間信号発生手段と、 検出した温度データTをその検出時点の時間データt
    i に相関付けて記憶する記憶手段と、 該記憶手段から複数の温度データT0(ti)を取り出す取
    出手段と、 前記取り出した温度データT0(ti)を目的変数とし、か
    つこれに相関付けた時間データti の関数1/ti ,1
    /ti2,1/ti3,…,1/tinを説明変数とする次
    式、 T0(ti)=A+A1/ti +A2/ti2+A3/ti3+…+
    An/tin (i=1 〜N ) に基づく回帰分析により、予測関数である次式、 Tp(tc)=A+A1/tc +A2/tc2+A3/tc3+…+
    n/tcn のパラメータA,A,A,…,Aを求める信号
    解析手段と、 前記求めたパラメータで特定する予測関数Tp(tc)によ
    り将来時刻tc における温度Tp を予測演算する予測演
    算手段とを備えることを特徴とする電子体温計。
  4. 【請求項4】前記取出手段は、複数の温度データを取り
    出す際に、先の複数の温度データに相関付いた時間デー
    タの時間間隔よりも後の複数の温度データに相関付いた
    時間データの時間間隔の方が大きいものを含むように取
    り出すことを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の電
    子体温計。
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