JPH0657148B2 - クレアチン・アミジノ−ロラ−ゼの製造法 - Google Patents

クレアチン・アミジノ−ロラ−ゼの製造法

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JPH0657148B2
JPH0657148B2 JP23416385A JP23416385A JPH0657148B2 JP H0657148 B2 JPH0657148 B2 JP H0657148B2 JP 23416385 A JP23416385 A JP 23416385A JP 23416385 A JP23416385 A JP 23416385A JP H0657148 B2 JPH0657148 B2 JP H0657148B2
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creatine amidinohydrolase
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成美 植出
勝行 藤村
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、アルカリゲネス属に属し、菌体外クレアチ
ン・アミジノヒドロラーゼ生産能を有する菌株を培養し
てクレアチン・アミジノヒドロラーゼを製造する方法に
関するものである。
〔従来の技術〕
血清クレアチン濃度は原発性筋疾患、筋炎、筋萎縮、甲
状腺機能亢進症などで増加し、クレアチン尿をきたす。
従って、クレアチンの定量を行なうことは、臨床医学診
断上極めて重要である。そこで、クレアチン・アミジノ
ヒドロラーゼが、クレアチンを特異的に分解する性質を
用いクレアチンの酵素定量法に利用している。
クレアチン・アミジノヒドロラーゼ(EC3・5・3・
3)は公知の酵素であり、この酵素はクレアチンに作用
して尿素とサルコシン(Sarcosine)に加水分解する酵
素であり、その反応式は次の通りである。
従来、クレアチン・アミジノヒドロラーゼは特開昭47-4
3281号公報及び特開昭55-34029号公報に示唆されている
ようにアルカリゲネス属に属する細菌に存在することが
知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、これらのアルカリゲネス属より得られるクレア
チン・アミジノヒドロラーゼはいずれも菌体内酵素であ
るため、この酵素を得るためには培養菌体を集菌して、
これを磨砕、超音波処理または溶菌処理して、酵素を分
離、抽出する操作を必要とするため、酵素精製操作が著
しく複雑化し、効率よく酵素を得ることができないとい
う問題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで、この発明は培養菌体より抽出操作過程を経ずと
も、一段操作で効率よく、クレアチン・アミジノヒドロ
ラーゼを得ることを目的として以下のような手段を講じ
た。
すなわちこの発明は、アルカリゲネス属に属し、菌体外
クレアチン・アミジノヒドロラーゼ生産能を有する菌株
を培養し、培養液よりクレアチン・アミジノヒドロラー
ゼを分離、回収するものである。
この発明に使用される菌株としては、アルカリゲネス属
に属し、菌体外クレアチン・アミジノヒドロラーゼ生産
能を有する微工研菌寄第5071号菌株が挙げられる。
以下、この微工研菌寄第5071号菌株の菌学的性質につい
て述べる。
a)形態 幅0.5〜1.0μ、長さ1.5〜3.5μで単桿菌または
2連菌のように観察される。
運動性:1本の鞭毛を有し、運動性あり。
グラム染色性:陰性。
抗酸性:陰性。
夾膜:なし。
b)各培地における生育状態 肉汁寒天平板培養 28℃、48時間の培養で直径3〜5mmの隆起した円形コロ
ニー、表面はなめらかでつやのある周縁円形状の集落を
形成する。
肉汁寒天斜面培養 28℃、48時間の培養で拡幅状に生育する。コロニーの色
は半透明の乳黄土色で、表面はつやがあり、拡散性色素
を生成しない。
肉汁液体培養 静置培養では殆ど生育が認められない。
肉汁寒天穿刺培養 28℃、48時間の培養で表面及び穿刺穴に生育する。
肉汁ゼラチン穿刺培養 20℃、1〜14日間の培養で表面ないし上層部に生育する
が、液化は認められない。
リトマスミルク 培養とともにゆっくりアルカリ性となり、リトマスをわ
ずかに還元するが、液化、凝固はしない。
バレイショ寒天培地 28℃、48時間の培養で拡幅状によく生育する。コロニー
の色は半透明の乳白色あるいは灰白色で表面はなめらか
でつやがある。
c)生理学的性質 硝酸塩の還元:なし。
脱窒反応(駒形らの方法):陰性。
MRテスト:陰性。
VPテスト:陰性。
インドールの生成:生成せず。
硫化水素の生成:生成せず。
デンプンの加水分解:分解せず。
クエン酸の利用:利用する。
(Koser Citrate培地及びChristensen培地) 無機窒素源の利用(飯塚・駒形の方法) 硝酸塩:利用する。
アンモニウム塩:利用する。
色素の生成:ピオシアニン系色素を生成せず。
ウレアーゼ:生成する。
オキシダーゼ:生成する。
カタラーゼ:生成する。
生育の範囲:pH6.5〜9.5、至適pH8.0付近、温度20〜3
0℃、至適温度28℃、(培地は肉汁寒天培地使用)。
酸素に対する態度:好気性。
O−Fテスト(Hugh-Leifson試験):酸化的にも醗酵
的にも糖を分解しない。
糖からの酸及びガスの発生:L−アラビノース、D−
キシロース、D−グルコース、D−マンノース、D−フ
ラクトース、D−ガラクトース、麦芽糖、ショ糖、乳
糖、トレハロース、D−ソルビット、D−マンニット、
イノシット、グリセリン、デンプンのいずれの糖からも
酸及びガスの発生は認められない。
d)その他の性質 ガゼインのペプトン化:生成せず。
タマゴの消化:消化せず。
アルギニンの加水分解:分解せず。
フェニルピルビン酸テスト:陰性。
インドフェニル酸テスト:陰性。
アセトイン産生:産生せず。
グルクロン酸の酸化:酸化せず。
リジンの脱炭酸の反応:陰性(シモンズ・クエン酸培
地及びLIM培地)。
β−ガラクトシダーゼ:生成する。
炭素化合物の利用:L−アラビノース、D−キシロー
ス、D−グルコース、D−マンノース、D−フラクトー
ス、D−ガラクトース、乳糖、麦芽糖。ショ糖、トレハ
ロース、ラフィノース、D−ソルビット、イノシット、
グリセリン、サリシン、α−メチルグルコシッド、イヌ
リン、デキストリン、デンプン、セルロース、L−ソル
ボース、セロビオース、グリコゲン、エリスリオール、
ピルビン酸、乳酸、マロン酸、シュウ酸、d−酒石酸、
酪酸及びプロピオン酸を利用しない。
ラムノース、コハク酸、クエン酸、酢酸及びフェニルア
ラニンをそれぞれ資性化できる。
この発明に用いられた菌株の諸性質をBergey's Manual
of Systematic Bacteriology第1巻(1983年)の分類と
対比すると本菌株は、グラム陰性、好気性の桿菌で1本
の鞭毛を有し、運動性があること、カタラーゼ陽性、オ
キシダーゼ陽性、糖から酸及びガスの生成が認められな
いことより、アルカリゲネス属に属すると判定される。
上述の菌株を用いて、以下クレアチン・アミジノヒドロ
ラーゼの製造方法について述べる。
この発明に用いられるアルカリゲネス属菌株は、固型培
地を用いて培養することができるが、液体培地を用い、
振盪培養または通気攪拌深部培養を行なうのが望まし
い。
培地の栄養源としては、微生物の培養に通常用いられる
ものが広く使用される。窒素源としては、利用可能な窒
素源であればよく、大豆粉、コーンスティープリカー、
種々の肉エキス、ペプトン、酵母エキスなどが使用され
る。炭素源としては、利用可能な炭素化合物であればよ
く、糖類、可溶性でんぷん、グリセリンなとが使用され
る。その他無機塩として、硝酸ナトリウム、塩化ナトリ
ウム、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、塩化カリ
ウム、硫酸第一鉄、硫酸銅、塩化マンガン、硫酸亜鉛な
どが必要に応じて使用される。また培地中にクレアチン
を添加すれば、培養液中へのクレアチン・アミジノヒド
ロラーゼの蓄積が増加する。その添加濃度は0.5〜1.0%
程度が好ましい。
培養温度は菌が発育し、菌体外にクレアチン・アミジノ
ヒドロラーゼを生産する温度範囲内ならばいかなる温度
でもよく、好ましくは約28℃である。培養時間は条件に
よって多少異なるが、通常2〜5日間である。そして、
培養液中のクレアチン・アミジノヒドロラーゼ生産量
が、最高に達する時期を見計らって適当な時期に培養を
終了すればよい。
培養液よりクレアチン・アミジノヒドロラーゼを分離す
るには、まず過、遠心分離等により、菌体その他の固
形分を除去し、得られた粗製クレアチン・アミジノヒド
ロラーゼ含有液をさらに公知の蛋白質、酵素などの単
離、精製手段を用いることにより、精製されたクレアチ
ン・アミジノヒドロラーゼを得ることができる。たとえ
ば、粗製のクレアチン・アミジノヒドロラーゼに、必要
に応じて硫酸ストレプトマイシン水溶液、硫酸プロタミ
ン水溶液を加えて核酸などを除去し、これに硫酸アンモ
ニウムなどを加えて塩析させるか、アセトン・エタノー
ルなどの有機溶媒を加えて、分別沈殿させ、沈殿物を集
める。さらにこの沈殿物を精製するには、たとえば沈殿
物をトリス−塩酸緩衝液などの溶媒に溶解し、ジエチル
アミノエチル−セルロースイオン交換体、ジエチルアミ
ノエチル−デキストランイオン交換体、ジエチルアミノ
エチル−アガロースイオン交換体などの陰イオン交換体
を用いる吸着溶出法、デキストランゲル、ポリアクリル
アミドゲルなどのゲル過剤によるクロマトグラフ法、
ハイドロキシアパタイトによる吸着溶出法及びポリアク
リルアミドゲル等を用いる電気泳動法を行なえばよい。
これらの手段は、適宜選択、組合わせて行ない、次いで
真空凍結乾燥などの手段により、乾燥して精製されたク
レアチン・アミジノヒドロラーゼ粉末を得る。
次に、この発明で得られたクレアチン・アミジノヒドロ
ラーゼの理化学的性質について述べる。
作用 この酵素はクレアチンを加水分解して、尿素とサルコシ
ンにする作用を有し、クレアチンに対するKm〔ミカエリ
ス(Michaelis)定数〕値は、4.83×10-3M(37℃ pH7.
8)である。
力価測定法 クレアチン0.1Mを含有した50mMリン酸緩衝液(pH7.8)
1.0ml、適当に希釈した酵素液0.1ml加え、37℃で10分間
反応させたのち、これにP−ジメチルアミノベンズアル
デビド溶液(2.0gのP−ジメチルアミノベンズアルデ
ビドを100mlジメチルスルホキシドに溶解させたのち、
濃塩酸15ml加えたもの)2.0ml添加し、25℃で20分間放
置する。酵素反応0分の時の試料を対照として分光光度
計により435nmにて吸光度(△OD)を測定し、次の通
り計算する。
酵素液1ml中の酵素活性単位(U/ml)=△OD×9.66
×酵素希釈倍率 ここで、クレアチン・アミジノヒドロラーゼ酵素活性は
上記の反応条件下で1分間に1μmol尿素を生成する酵
素量を1単位(1U)とする。
至適pH 至適pHは7.0〜8.0付近である。
使用した緩衝液はpH6.0〜8.0:リン酸緩衝液、pH7.0〜
9.0:トリス−塩酸緩衝液、pH8.5〜9.5:炭酸緩衝液で
ある。
pH安定性 各pHの緩衝液に酵素を加え、5℃にて48時間放置したの
ち、その残存活性を測定した。使用した緩衝液は前記の
ものと同様である。その結果、クレアチン・アミジノヒ
ドロラーゼはpH7.0〜8.5付近で安定であると認められ
る。
熱安定性 クレアチン・アミジノヒドロラーゼの50mMリン酸緩衝液
溶液(pH7.5)1.0mlを各温度にて30分間処理したのち、
酵素の残存活性を測定した。その結果、クレアチン・ア
ミジノヒドロラーゼは40℃付近以下で安定であると認め
られる。
至適温度 クレアチン・アミジノヒドロラーゼの反応の至適温度は
40℃付近であると認められる。
分子量 約50,000(ゲル過法により測定) 〔作用〕 この発明で用いる菌は、菌体外酵素生産能を有するの
で、酵素は培養液中に蓄積する。
したがって、菌体内酵素生産菌の場合のように、培養液
より菌体を分離し、これを磨砕、超音波処理または自己
消化等により酵素を分離、抽出する必要がない。
〔実施例〕
以下、この発明を実施例に基づきさらに具体的に説明す
る。
実施例1 可溶性でんぷん1.0%(w/v)、グルコース1.0%(w/v)、肉エ
キス0.75%(w/v)、ポリペプトン0.75%(w/v)、MgSO4・7H
2O 0.1%(w/v)、微量金属溶液(CuSO4・5H2O 10.0g、Mn
Cl2・4H2O 10.0g、ZnSO4・7H2O 100.0gを900mlの蒸
留水に溶かし、液が透明になるまで塩酸を加え、蒸留水
で1とする)0.1%(w/v)よりなる培地110ml(pH7.4)
を、500ml容の坂口フラスコに加え、120℃で20分高圧滅
菌後、微工研菌寄第5071号菌株を接種し、28℃で2日間
振盪培養して種菌を得た。次いでこの種菌をグルコース
20%(w/v)、大豆粉2.0%(w/v)、ポリペプトン0.2%(w/v)、
クレアチン0.5%(w/v)、NaNO30.2%(w/v)、KH2PO40.1%(w/
v)、MgSO4・7H2O 0.05%(w/v)、KCl 0.05%(w/v)、FeSO4
・7H2O 0.0001%(w/v)よりなる培地(pH8.0)5の入
った滅菌後の10容のジャーファメンターに移植し、28
℃で2日間、回転数400epm、通気量0.8l/minの条件下通
気攪拌培養した。
次に得られた培養液を回転数3,500rpmで20分間冷却遠心
し、菌体その他の固形分を除き、粗製のクレアチン・ア
ミジノヒドロラーゼ含有液4050mlを得た。(クレアチン
・アミジノヒドロラーゼ酵素活性3888U) この粗製酵素液に硫酸アンモニウム2090gを添加して沈
殿物を回収した。この沈殿物を20mMトリス−塩酸緩衝液
(pH7.8)500mlに溶解して、同一緩衝液に対して一晩透
析後、この溶液20mlを20mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.
8)で平衡化したDE-AE−セルロース(ワットマン社製)
を充填したカラム(径3cm×21cm)にチャージし、0.15
M NaCl含有の同一緩衝液にて洗浄後、Nacl 0.15M〜0.7M
の濃度勾配で溶出し、活性画分を回収し、次にこの活性
画分を限外過器(東洋科学産業社製)を用いて濃縮し
た後、20mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.8)に対して1晩
透析した後、この溶液を凍結乾燥してクレアチン・アミ
ジノヒドロラーゼの粉末(全活性1230U、蛋白質量350m
g、比活性3.5U/mg回収率32.2%)を得た。
〔発明の効果〕
以上に述べた如く、この発明によれば培養菌体より抽出
操作過程を経ずとも、一段操作で効率よく、クレアチン
・アミジノヒドロラーゼを得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリゲネス属に属し、菌体外クレアチ
    ン・アミジノヒドロラーゼ生産能を有する微工研菌寄第
    5071号菌株を培養し、培養液よりクレアチン・アミジノ
    ヒドロラーゼを分離、回収することを特徴とするクレア
    チン・アミジノヒドロラーゼの製造法。
JP23416385A 1985-10-18 1985-10-18 クレアチン・アミジノ−ロラ−ゼの製造法 Expired - Lifetime JPH0657148B2 (ja)

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JP2000157279A (ja) 1998-11-25 2000-06-13 Kikkoman Corp クレアチンアミジノハイドロラーゼ及びその製造法
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