JPH0657846B2 - タングステンパイプの製法 - Google Patents

タングステンパイプの製法

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JPH0657846B2
JPH0657846B2 JP60004742A JP474285A JPH0657846B2 JP H0657846 B2 JPH0657846 B2 JP H0657846B2 JP 60004742 A JP60004742 A JP 60004742A JP 474285 A JP474285 A JP 474285A JP H0657846 B2 JPH0657846 B2 JP H0657846B2
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嗣朗 宗田
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北海タングステン工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、真空炉及び雰囲気炉の部品並びに、原子力
機器の部品その他熱電対の保護官等として使用されるタ
ングステンパイプの製法方法に関するものである。
(従来の技術) タングステンの融点がきわめて高いので、耐熱性を必要
とする電子部品等の構成材料として板・棒・細線等の形
で広く使用されてきた。最近、原子炉等の部品としてタ
ングステンパイプび対する需要が高まっているが、タン
グステンは加工性が悪いので、所望の長さをもつ細長い
パイプを製作するのはきわめて困難であった。
同様な高融点金属ではあるがタングステンよりも加工性
が良好で、融点がかなり低いモリブデンのパイプを製造
する方法として、金属粉末を筒状体に成形してのち焼結
し、芯部に6%Al,4%V含有のチタン合金のような
超塑性材でつくられた中子を挿入して鍛造し、その後中
子を除去する方法が提案されている(特開昭58-171505
号)。鍛造後の中子は、950℃に加熱することによって
容易に伸延させることができるので、中子のみを両方に
引張ることによって容易に抜き取ることができるとされ
ている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、タングステンは塑性加工に際してきわめ
て高温に加熱しなければならないので、このような低融
点の超塑性材を芯材に(中子)として使用することがで
きず、したがって筒状の焼結体に塑性加工を施して小径
のパイプとする上記公知の方法をタングステンパイプの
製造に採用することができないという問題点があった。
(問題点を解決するための手段) 上記の問題点を解決するため、本発明は、モリブデン丸
棒を芯材として用い、これを予め軽度の鍛造加工によっ
て真直化した筒状のタングステン焼結体の中空部に挿入
して小径化のための鍛造加工を行なったのち、モリブデ
ンのみを選択的に溶解する混酸を用いて芯材を除去する
という手段を講じた。
(作用) このように、芯材として高融点金属であるモリブデンの
丸棒を使用するので、タングステンの鍛造加工温度に充
分耐えることができ、、しかも筒状のタングステン焼結
体に予め真直化のための軽度の鍛造加工を施しておくの
で、芯材の挿入が容易である。
(実施例) 以下、実施例に基いて本発明を詳細に説明する。
先ず、出発原料であるタングステン粉末としては、従来
電子材料等に使用されてきたタングステン粉末を使用す
ることができる。例えばタングステンフィラメント用ノ
ンサグワイヤーを製造する場合のタングステン粉末に
は、カリウム(K)、アルミニウム(Al)、シリコン
(Si)等の元素がドープ剤として添加されるが、この
ようなドープ剤を含んでいてもよく、含んでいなくても
よい。また、用途によっては、タングステン以外の合金
成分、例えばレニウム(Re)、タンタル(Ta)、ト
リウム(Th)等を少量添加しておいてもよい。粉末の
粒度は3ミクロン程度のものが多いが、これに限るもの
ではない。
この原料粉末を、例えば芯材を用いるラバープレス等の
方法によって加圧成形し、芯穴を有する成形体を得る。
ラバープレスを用いるかわりに、第1図に示すような金
型1を用いて、適当な成形圧力例えば約1.8t/cm2の圧力
で加圧成形し、第2図に示すような成形体2を得たの
ち、その張出部分2aを削り落として断面円形の成形体と
してもよい。図中、1aは上型、1bは下型、3は成形用芯
材(中子)、4は粉末である。上記いずれの方法で加圧
成形する場合でも、芯材はテーパ付きの棒を用いる。こ
のテーパは、成形後に成形体から芯材を抜き取るための
抜きテーパであり、1/800程度のテーパをつけておけば
よい。例えば、成形体の外径26mm、内径約10mm、長さが
400mmの場合は、芯材として一方の端部の外径が10mm、
他方の端部が外径が11mmとなるようなゆるやかなテーパ
のついた芯材を使用すればよい。芯材の材質は軟鋼棒そ
の他の金属棒を採用することができる。
成形が終ったら芯材の小径側の端部を叩いて芯材を抜き
取る。芯材に抜きテーパがついているので、抜取りはき
わめて容易である。芯材を抜き取ったら、水素炉中で予
焼結を行なう。予焼結温度は、後続工程での取扱いに支
障のない程度の強度が得られる温度であり、例えば900
〜1000℃で20分間保持すればよい。
得られた予焼結体は、ドリル加工で芯穴の拡径と真直化
を行なう。この加工は、ロングドリルを用いて複数段に
分けて繰返し行なうのが好ましい。例えば、最終の穴径
を18mmとする場合は、予焼結上がりの状態における10〜
11mmの穴径を先ず13mmとし、以後1mmおきにドリルを取
換えて18mmまで繰返し拡径してゆく。予焼結体に予め下
穴となる芯穴が形成さているので、繰粉抜けがよく、ド
リル加工は容易である。芯穴が所定の内径となったら、
つぎに第3図に示すような治具5を用いて予焼結体を保
持し、外周削りを行なう。治具5は予焼結体6の芯穴に
うまく嵌合する芯棒5aの一方の端部よりの位置にフラン
ジ5bを設け、他方の端部にはねじ部5cを設けてなる。フ
ランジ5bが端部に密着するまで芯棒5aを芯穴に挿入し、
ねじ部に螺合したナット7で座金8を介して締め付ける
ことにより、治具5が予焼結体6にしっかりと固定され
る。この状態で、治具5の把手5dをチャッキングして予
焼結体の外周を施削すればよい。このようにして、例え
ば内径18mm、外径24mm、長さ400mmの均一な肉厚(3m
m)をもつ予焼結体が得られる。
つぎに、この予焼結体6の芯穴6aの両端部に、第4図に
示す如く挿入端子9,9を嵌着する。挿入端子9は後続
の通電焼結の際の電極接続端子となるもので、導電性と
耐熱性にすぐれているものでなければならないため、タ
ングステン材料で製作するのがよく、通常の予焼結温度
よりも高めの温度、例えば1200℃程度で固めに予焼結し
たタングステンの予焼結体を芯穴6aにきつく嵌合するよ
うな外径に施削して製作するのが好ましい。なお、挿入
端子9には、焼結中に水素ガスを芯穴6a内部に流通させ
るため、軸方向の通孔9a(例えば孔径2〜3mm)を穿設
しておく。
本焼結は、通常用いられているベルジャー式焼結炉を用
いて水素ガス雰囲気中で行なわれる。このとき、予焼結
体6は、その両端部に嵌着した挿入端子9,9をクリッ
プ式の電極で挾持することによって支持される。ベルジ
ャー内に支持された予焼結体には、上記電極と挿入端子
を通じて直接通電され、その抵抗による発熱によって焼
結が行なわれる。この焼結は、例えば1サイクル1時間
で行なわれ、溶融電流の約90%の最高通電電流で約15
分間保持するようなスケジュールが採用される。焼結を
終えた焼結体(インゴット)は、エンドカットを施して
端部の焼結不均一な部分を除去する。得られた筒状の焼
結体は、偏心度の少い芯穴と均一な肉厚をそなえたすぐ
れたものであり、用途によってはこのままタングステン
パイプとして使用することもできる。
つぎに、得られた焼結体の鍛造加工を行なうため、上記
筒状の焼結体は芯穴に加工用芯材を挿入するが、これに
先立ち、筒状の焼結体に軽度の鍛造加工を施して真直化
しておく、この真直化のための軽度の鍛造加工は、後続
の小径化のための鍛造加工に使用すると同様なスエージ
ング機を用いて行なうことができる。すなわち、所定の
加工温度(約1600℃)に加熱した筒状焼結体をスエージ
ング機で転打するのであるが、この場合の外径の減縮率
は2〜3%程度以下とする。これによって、焼結体のソ
リや曲りが除去され、芯材の挿入が容易となる。タング
ステンは、後続の小径化のための鍛造(スエージング)
に際して最高1600℃程度の高温に加熱されるため、この
芯材として、耐熱性と加工性に富んだ材料を使用する必
要があり、このような材料としてモリブデンを用いるの
が最も好ましい。この場合、芯穴の変形やクラックの発
生を防ぐため、芯材と芯穴との間に大きな隙間がないよ
うにしなければならないが、本発明では、焼結上りの筒
状焼結体を中空のまま予め軽く鍛造し、真直化しておく
ので、芯材を偏心なく容易に挿入し、芯穴に密着させる
ことができるのである。芯材の径は、芯穴にできるだけ
密着性の高い状態で挿入されるようなものであればよ
く、通常は芯穴の内径よりも0.2〜1mm程度小さいもの
を使用するのが好ましい。第5図に示すようにモリブデ
ン棒の芯材を芯穴に挿入したら、通常の丸棒の加工の場
合と同様に加熱しつつスエージング加工を施し、必要な
場合はさらに線引きを行なって小径化してゆく。このと
き、芯穴内のモリブデン芯材も筒体の外径とともに小径
化してゆく。
上記スエージング、線引き等の塑性加工によって所望の
径となったら、内部に充填した芯材を除去する。この除
去方法は、径が大きい場合は芯材の部分にドリルで下穴
を穿孔し、モリブデンのみを選択的に溶解する混酸、例
えば重量比で硝酸2、硫酸1、水1の組成の混酸溶液中
に浸漬して芯材のモリブデンを溶解する。混酸の組成は
上記のものに限らず、モリブデンを選択的に溶解するも
のであればよい。ドリルが入らない程度に小径の場合
は、全体を上記混酸溶液中に浸漬して芯材の端部を溶解
し、端部に凹部を形成したのち、第6図(a)に示すよう
に、テフロン等、上記混酸に侵されない材質でつくった
注入用チューブ10で芯材11の端部の凹部11aに上記混酸
して注入して、芯材11を徐々に溶解除去する。芯材の溶
解の進行とともに、同図(b)に示すように芯穴内にチュ
ーブ10を挿入してゆき、内部の芯材を完全に溶解除去す
る。図中、15は混酸の受け容器である。
このようにして、第7図に示すように、芯部に真直で真
円度の高い芯穴12を有する所望の径のタングステンパイ
プ13が得られる。このタングステンパイプ13の内外径お
よび長さは、広い範囲にわたって自由に選択することが
できる。上記説明から明らかなように、その製造は容易
である。
(発明の効果) 以上に説明したように、本発明では、塑性加工用の芯材
としてモリブデンを使用するので、タングステン筒体と
ともに良好に塑性加工を行なうことができる。モリブデ
ンの芯材の挿入前に、筒状焼結体を予め鍛造によって真
直化しておくので、芯材の挿入を容易に行なうことがで
きる。また、塑性加工後の芯材は、テフロンチューブ等
の細いチューブを用いて、芯材の部分にモリブデンのみ
を選択的に溶解する混酸を注入することによって溶解除
去するので、長尺のパイプの場合でも、内壁等を損傷す
ることなく容易に芯材の除去を行なうことができるよう
になり、所望の内外径を有する細長いタングステンパイ
プを容易に製造することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は金型の断面図、第2図は成形体の断面図、第3
図は治具の説明図、第4図は挿入端子の説明図、第5図
(a),(b)は芯材を充填した状態をあらわす正面図および
縦断面図、第6図は芯材除去法の説明図、第7図(a),
(b)はタングステンパイプの正面図および縦断面図であ
る。 1…金型、2…成形体、3…成形用芯材、4…粉末、5
…治具、6…予焼結体、9…挿入端子、10…テフロンチ
ューブ、11…芯材、13…タングステンパイプ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タングステンもしくはタングステン基合金
    の筒状燒結体に真直化のための軽度の鍛造加工を施した
    のち、その中空部にモリブデンの丸棒からなる芯材を挿
    入して、この芯材ごと鍛造し、しかるのちモリブデンの
    みを選択的に溶解する混酸を用いてモリブデンの芯材を
    除去することを特徴とするタングステンパイプの製法。
JP60004742A 1985-01-14 1985-01-14 タングステンパイプの製法 Expired - Lifetime JPH0657846B2 (ja)

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