JPH0657859B2 - Al2O3―Al―Si系複合材 - Google Patents

Al2O3―Al―Si系複合材

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JPH0657859B2
JPH0657859B2 JP60106931A JP10693185A JPH0657859B2 JP H0657859 B2 JPH0657859 B2 JP H0657859B2 JP 60106931 A JP60106931 A JP 60106931A JP 10693185 A JP10693185 A JP 10693185A JP H0657859 B2 JPH0657859 B2 JP H0657859B2
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和教 目黒
秀逸 松尾
泰実 佐々木
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東芝セラミツクス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、Al2−Al−Si系複合材に関する。
従来の技術 アルミナ系セラミック材料は硬さ、機械的強度、耐熱
性、化学的安定性等に優れており、またSiCやSi
のセラミック材料と比較しても耐熱性が劣っておら
ず、しかも安価に得られることから、工業用セラミック
材料として広く用いられている。
従来、アルミナ系セラミック製品は、単結晶ファイバー
を除き、粉体を所定形状に成形したのちに焼成するか、
あるいは成形と焼成を同時に行うことによって製造して
いた。
発明が解決しようとする課題 従来のアルミナ系セラミック材料には次のような欠点が
あった。
(1)硬いため加工性が劣る。
(2)脆性が強い材料であるため衝撃に弱い。
一般的にいって、セラミック材料は破壊靱性値が金属に
比べ大巾に劣っている。
(3)複雑形状の製品を精密に成形加工するのが困難で
ある。
(4)焼成温度が1500〜1900℃と高い。
(5)焼成収縮が大きい。
(6)耐熱衝撃性が小さい。
(7)金属に比べて潤滑性が劣っている。
このような欠点があるため、アルミナ系セラミック製品
は、多くの優れた基本的特性を有しながら、強度特性と
か機械的な信頼性が厳しく要求される複雑形状の構造材
としては使用が困難であった。
この発明は、前述のような従来技術の諸欠点を解消し
て、複雑な形状であっても強度特性や機械的な信頼性を
低下させずに、しかも安価に製造できるAl2−Al
−Si系複合材を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段 このような目的を達成するために、本発明は、複合材全
体が均質で、かつAl2のマトリッスの間にAlはと
Siの固溶体が密に存在しており、組成の主成分がAl2
50〜90重量%、Al5/25重量%、Si2〜
25重量%であることを特徴とするAl2−Al−S
i系複合材を要旨としている。
実施例 SiOを主成分とするガラス成形体(例えば石英ガラ
ス)をつくり、必要に応じて所望の形状に加工する。そ
して、そのようなガラス成形体を減圧下或いは不活性雰
囲気中で高純度(例えば99%以上、好ましくは99.
0%以上)のAl融液中に浸漬し、 4Al+3SiO→2Al2O3+3Siの式に従ってA
lとSiOを反応させ、ガラス成形体中のSiO
Al2に置換する。その結果、複合体ができる。その
後、Al融液から複合体を取り出し、さらに、Al融液
の温度よりも30〜200℃高い温度で減圧中或いは不
活性雰囲気中に加熱処理する。それにより、複合体に付
着している過剰のAl溶融液を揮散させるとともに、未
反応のSiOをAlと反応させる。しかも、複合体中
に残留している歪みを除去する。
また、別の製造方法をのべれば、ウィスカ、ファイバ
ー、バルク状の石英ガラスウール等を使用して作ったガ
ラス成形体を減圧下で高純度(例えば99.9%以上)
のAl融液を使用して蒸着処理することにより、 4Al+3SiO→2Al2+3Siの式に従って
AlとSiOを反応させ、ガラス成形体中のSiO
をAl2に置換する。
また、本発明で用いられるSiOを主成分とするガラ
ス成形体としては、石英ガラスの他Al2、Na
あるいはCsO等を含有するSiO系ガラスでも良
い。
以上の2種類の製法で得られる複合体は、いずれも、A
l2−Al−Si系複合材であり、複合材全体が均質
で、Al2マトリックスの間にAlとSiの固溶体が
密に存在しており、かつ組成の主成分は、Al2が5
0〜90重量%、Alが5〜25重量%、Siが2〜2
5重量%である。
また、本発明のAl2−Al−Si系複合材は、曲げ
強さ380〜490MPa、ビッカース硬度1300〜
2000Kg/mm2、応力拡大係数の臨海値(KIC
(5.8〜6.8MN/m、カサ比重3.20〜3.6
0g/ccを示す。
なお、この明細書では、「Al2−Al−Si系」と
いう表現は最も広義に使用しており、主成分がAl
2、AlおよびSiであることを意味するものであ
り、したがって主成分でない未反応のSiOを含むこ
ともあり、すべて本発明の範囲内に入る。
望ましくは、この発明によるAl2−Al−Si系複
合材のガス透過率は1%以下にする。
このようなAl2−Al−Si系複合材の組成は、ガ
ラス成形体のAl融液中での浸漬時間やガラス成形体へ
の蒸着時間を変化させることによって調節することがで
きる。たとえば、浸漬方法の場合、浸漬時間が経過する
とともにAlによって還元生成したSiがAl融液中に
溶けるので、浸漬時間が長くなると、それだけSiの含
有量が減少するのである。
また、Al2、AlおよびSiの組成を前述のように
限定した理由を説明すれば、つぎのとおりである。
(1)Siが2%よりも少ない場合、強度特性に影響は
ないが、ガラス成形体をAl融液に浸漬する時間や蒸着
する時間を極端に長くしなければならなくなり、製造コ
ストが大巾に上昇する。
(2)Siが25%よりも大きい場合、AlがSiO
と置換しにくくなり、その結果、Al2のマトリック
スケが充分に生成せず、機械的強度が低くなる。
(3)Al2が50%より小の場合、機械的強度およ
び耐熱性が低く、また耐摩耗性が劣る。
(4)Al2が90%よりも大きい場合、靱性が極端
に劣り、脆くなる。
(5)Alが5%よりも少ない場合は、Al2および
Siの量が多くなり、反応が遅くなる。また、靱性が劣
る。
(6)Alが25%よりも大きい場合、耐摩耗性が低下
する。
なお、第1図はこの発明によるAl2−Al−Si系
複合材の微細構造の切断研磨面を示す倍率800倍の顕
微鏡写真である。三次元網状のマトリックス(Al
2)の間にAlとSiの固溶体が密に存在してい
る。
第2、3および4図は、それぞれ、この発明によるAl2
−Al−Si系複合材からAlとSiの固溶体を除
去して三次元網状のAl2マトリックスのみを示す倍
率1000倍、2000倍および7000倍の顕微鏡写
真である。
実施例1 第5図はこの発明によるAl2−Al−Si系複合材
を製造するための反応炉の一例の概略を示している。
石英ガラス製の反応容器1は上部が開放されていて、下
方部が閉じられている。その内部には高純度カーボン製
のルツボ2が配置してある。反応容器1の上部にはシャ
ッター3が設けてある。シャッター3の上部には出入れ
部分4が設けてある。出入れ部分4の側部には別のシャ
ッター5が設けてある。出入れ部分4とシャッター3を
を貫通して線状の保持器6が垂直に配装できるようにな
っている。保持器6の上部は上下駆動機構13に連結さ
れていて、昇降可能となっている。保持器6の下方部は
ガラス成形体7を保持するようになっている。また、反
応容器1の上方側部には排気口8が形成してあって、真
空ポンプ9に接続してある。さらに、反応容器1の外側
にはヒータ10が螺旋状に配置してある。ヒータ10
は、ルツボ2付近に比較して、そこよりも上方のところ
で密に配装して,ルツボ2の上方でより高温に加熱しう
るようになっている。その高温加熱領域に均熱パイプ
(例えば高純度カーボン製のパイプ)11が配置してあ
る。
符号12はルツボ2に収容されている純度99.9%の
Al融液を示している。
なお、ルツボ2やパイプ11を支持するための手段は図
の簡略をはかるため図示を省略している。
使用にあたっては、まず円筒状のプリフォームをつく
る。すなわち、SiOを主成分とする(たとえば石英
ガラス製の)一体物のガラス成形体7をつくる。シャッ
ター5を開けて、そのガラス成形体7を保持器6の下端
を取りつけ、しかるのちシャッター5を閉じる。つぎは
シャッター3を開けて、保持器6の下端を下降させるこ
とにより、そのようなガラス成形体7を10〜15To
rrの減圧下で純度99.9%のAl溶融液12中に3
0分だけ750℃で浸漬し、 4Al+3SiO→2Al2+3Siの式にしたが
ってAlとSiOを反応させ、ガラス成形体7中のS
iOをAl2に置換し、複合体を得る。その後、保
持器6の下端を上昇させて、Al融液12から複合体を
取り出し、さらに、パイプ11のところまで上昇させ
て、そこでAl融液12の温度よりも30〜200℃高
い温度(つまり780〜950℃)で前述の減圧下で加
熱処理する。
そのあと、保持器6の下端をさらに上昇させることによ
り複合体を出入れ部分4まで上昇させ、シャッター3を
閉じてからシャッター5を開け、複合体を保持器6から
除去する。
以上の製造方法で得られた1つのAl2−Al−Si
系複合材は、76重量%のAl2、16重量%のAl
および8重量%のSiよりなっていた。また、この複合
材の性質は表1に示すとおりであった。
実施例2 第6図はこの発明によるAl2−Al−Si系複合材
を製造するための蒸着装置の一例の概略を示している。
石英ガラス製の反応容器1は上部が開放されていて、下
方部が閉じられている。その内部には高純度カーボン製
のルツボ2が配置してある。反応容器1の上部にはシャ
ッター3が設けてある。シャッター3の上部には出入れ
部分4が設けてある。出入れ部分4の側部には別のシャ
ッター5が設けてある。出入れ部分4とシャッター3を
貫通して線状の保持器6が垂直に配装できるようになっ
ている。保持器6の上部は実施例1と同じように上下駆
動機構13に連結されていて、下方部は非常に薄い円管
状のガラス成形体7を保持する。また、反応容器1の上
方側部には排気口8が形成してあって、真空ポンプ9に
接続してある。さらに反応容器1及びガラス成形体7の
外側にはヒータ10が螺旋状に配置してある。
符号12はルツボ2に収容されている純度99.9%の
Al融液を示している。
なお、ルツボ2を支持するための手段は図の簡略をはか
るため図示を省略している。
使用にあたっては、円管状のプリフォームすなわち、S
iOを主成分とする石英ガラス製のガラス成形体7を
つくる。シャッター5を開けて、そのガラス成形体7を
保持器6の下端に取りつけ、しかるのちシャッター5を
閉じる。つぎは、シャッター3を開けて、保持器6の下
端を下降させることにより、そのようなガラス成形体7
を780℃、10〜15Torrの減圧下の反応容器1
内で30分間保持する。その間、純度99.9%のAl
溶融液12が加熱されて蒸発し、ガラス成形体7に蒸着
する。その後、950℃、アルゴン雰囲気でかつ、常圧
下で30分間保持することにより、 4Al+3SiO→2Al2+3Siの式にしたが
ってAlとSiOを反応させ、ガラス成形体7中のS
iOをAl2に置換し、複合体を得る。そのあと、
保持器6の下端をさらに上昇させることにより複合体を
出入れ部分4まで上昇させ、シャッター3を閉じてから
シャッター5を開け、複合体を保持器6から除去する。
得られたAl2−Al−Si系複合材は、74重量%
のAl2、15重量%のAlおよび11重量%Siの
よりなり、400MPaの曲げ強さを有していた。
実施例3〜4と比較例1〜2 Al2、AlおよびSiの数値限定の意義を明らかに
するために、表1に示すように各種の組成について実験
を行った。
表1からも明らかなように、Al2が90%である実
施例4は靱性を示す応力拡大係数の臨界値が5.5であ
ったのに対し、Al2が95%である比較例2は靱性
を示す応力拡大係数の臨界値が3.5であった。
また、Al2が50%である実施例3は、常温での曲
げ強さが900MPaで、500℃での曲げ強さが16
0MPaであったのに対し、Al2が45%である比
較例1は、常温での曲げ強さが800MPaで、500
℃での曲げ強さが50MPaであった。
発明の効果 本発明によるAl2−Al−Si系複合材は、複雑な
形状であっても容易に製造することができるばかりでな
く、機械的強度、耐摩耗性が高いとともに、従来のセラ
ミック材料に比較して靱性や潤滑性を大巾に向上させる
ことができる。したがって、複雑形状の製品の大型化を
はかっても、割れの心配がなくなった。
また、金属と比較すると、この発明によるAl2−A
l−Si系複合材の比重は大巾に小さい。
応用例 本発明によるAl2−Al−Si系複合材は、靱性お
よび軽量を必要とする航空機の構造材、セラミック・エ
ンジン、防弾チョッキ、戦車のそう甲板、ゴルフクラブ
のフェース、バイオセラミックス等に最適である。
また、本発明によるAl2−Al−Si系複合材は、
潤滑性と耐摩耗性がよいので、メカニカルシールや、つ
り糸リングとしても最適である。
また、本発明のAl2−Al−Si系複合材は、Al
とSiを含有しているので、発熱体としても使用可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によるAl2−Al−Si系複合材
の微細構造の断面を示す顕微鏡写真、第2〜4図は第1
図に示した複合材のAl2マトリックスのみを示す倍
率の異なる顕微鏡写真、第5図は本発明方法を実施する
ための反応炉の一例を示す概略説明図、第6図は本発明
の別の方法を実施するための蒸着装置の一例を示す概略
説明図である。 1…反応容器 2…ルツボ 3、5…シャッター 4…出入れ部分 7…ガラス成形体 12…Al融液

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複合材全体が均質で、Al2のマトリッ
    クスの間にAlとSiの固溶体が密に存在しており、か
    つ組成の主成分がAl250〜90重量%、Al5〜
    25重量%、Si2〜25重量%であることを特徴とす
    るAl2−Al−Si系複合材。
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