JPH0657908B2 - 繊維補強複合材の製造方法 - Google Patents

繊維補強複合材の製造方法

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JPH0657908B2
JPH0657908B2 JP62081985A JP8198587A JPH0657908B2 JP H0657908 B2 JPH0657908 B2 JP H0657908B2 JP 62081985 A JP62081985 A JP 62081985A JP 8198587 A JP8198587 A JP 8198587A JP H0657908 B2 JPH0657908 B2 JP H0657908B2
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woven
reinforced composite
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忠夫 三嶋
篤男 見谷
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Description

【発明の詳細な説明】 −産業上の利用分野− この発明は、アラミド繊維を補強体として含有する合成
樹脂、コンクリート等の複合材の製造方法に関するもの
で、特に、アラミド繊維の織り組織体を補強体とした繊
維補強複合材の製造方法に関するものである。
−従来の技術− アラミド繊維の糸条を製織して得られた織り組織体を合
成樹脂やコンクリート成形品の補強体として用いた繊維
補強複合材は公知である。
このような複合材に用いられるアラミド繊維の単一フィ
ラメントは、数μないし十数μという非常に細いもので
あり、これらの繊維を製織する際には、数百ないし数千
本の単一フィラメントを糊剤により相互に結合して一本
の糸条とし、これを製織して織り組織体を得ている。即
ち、上記糸条を構成する単一フィラメントは、実質的に
相互に無撚であり、製織時における単一フィラメントの
切断を避け、円滑に製織を行うために、該糸条の単一フ
ィラメント相互を糊剤で結合しておくことが不可欠であ
る。一般にこれら糸条は偏平な断面を有しており、その
断面寸法は、幅数mm、厚さが十分の数mm程度のオー
ダである。
そして従来は、糊剤によって相互に結合された単一フィ
ラメントの集合からなる糸条を製織して得られた織り組
織体にそのまま合成樹脂等を含浸させてプリプレグ等の
複合材を成形していた。
一般に補強フィラメントを含有する複合材に外力が作用
した場合には、該外力が補強フィラメントに引張力とし
て作用し、該フィラメントの実効引張強度により複合材
の強度が大きく影響される。即ち、複合材中に実質的に
応力を負担する補強フィラメントの含有量が多ければ多
い程、またその組織が均一であればある程、複合材の強
度は向上し、応力が該フィラメントに平行に作用すれば
する程、複合材の実質的な強度は向上する。
−発明が解決しようとする問題点− ところが、アラミド繊維の織り組織体を補強体として用
いた従来の複合材には、その強度を阻害する要因が必然
的に内在していた。
即ち、従来の織り組織体においては、これを構成する糸
条のフィラメントが糊剤によって固定されたままである
為、単一フィラメントの各々に対する合成樹脂やコンク
リートの付着が不完全となり、これに起因する強度の低
下が生ずる。
また、織り組織体1の平面を示す第2図(a)に示すよ
うに、交絡している経緯の糸条2、3の間には糸条2、
3が存在しない空領域4が必然的に形成される為、空領
域4に合成樹脂やコンクリートが充満されないまま成形
されて多数のバブル状の空隙が内在する不完全な組織を
有する複合材が成形され、更に織り組織体の交絡点にお
ける厚さの増加及び前記空領域4の存在により、複合材
中における補強体の含有密度が低下し、得られる強度に
限界が生ずる。
更に、織り組織体を構成する糸状が第2図(b)に示す
ようにジグザグに交絡しているので、織り組織体1の面
と交絡点P、Q間の糸条2の方向とにθなる角度が生
じ、このための糸条2の実効強度が低下することとな
る。第6図は、平行に引き揃えたフィラメントを補強体
とした合成樹脂板において、外力の作用方向Fとフィラ
メントの方向Tとのなす角度θ(第5図参照)によって
強度がどのように変化するかを示すグラフで、θの増加
により強度が急激に減少することが示されている。
そして第2図(b)のθの値を小さくして強度を向上さ
せるために糸条3の間隔を拡げると、第2図(a)の空
領域4が広くなる結果となり、結局、織り組織体を補強
体として用いた繊維補強複合材では、理想的な形で補強
フィラメントに応力を負担させることができず、これに
起因する強度の低下を避けることが出来ないという欠点
があった。
この発明は、上記実情に鑑み、アラミド繊維の織り組織
体を用いた繊維補強複合材の強度を可及的に向上させる
ことを目的とするものである。
−問題点を解決するための手段− この発明では、アラミド繊維の織り組織体に合成樹脂や
コンクリート等を含浸させて複合材を成形する際に、第
1図に示すように、複合材の成形工程11の前工程とし
て、織り組織体1を構成する糸条2、3を開繊する超音
波開繊工程12を介在させている。上記超音波開繊工程
(以下、単に「開繊工程」という。)は、アラミド繊維
の織り組織体に超音波を作用させる工程である。前述し
たように、織り組織体1を構成しているアラミド繊維の
糸条2、3は、多数の単一フィラメントからなってお
り、単一フィラメント相互は糊剤により結合されてい
る。上記開繊工程は、糊剤による単一フィラメント相互
の結合を解いて、1本の糸条を構成する単一フィラメン
ト相互の拘束が解放された組織とするものである。
−作用− 上記開繊工程では、超音波が織り組織体を構成する糸条
の内部にまで進入するから、糸条の中心部のフィラメン
トも表面部のフィラメントと同様に加振されて糸条を構
成する単一フィラメント相互の結合が解かれ、糸条は表
面から内部にかけて全体に均一に開繊される。更にこの
開繊は、微少振幅の振動によって行われるので、糸条を
構成するフィラメントを切断させることがない。そして
上記開繊工程により相互の結合を解かれた各糸条の単一
フィラメントは、相互に自由に移動可能となるので、糸
条2、3は幅方向に広がり、糸条2、3への樹脂やコン
クリートの浸透性が向上し、しかも空領域4の減少によ
り複合材内に空隙が介在するのを回避することができ、
より緻密で強度の高い複合材が得られる。
更に、糸条2、3が開繊されて拡がる為に糸条2、3が
糊剤で結合されていたときには第2図(a)、(b)の
如き断面及び平面組織を有していた織り組織体1が、開
繊工程を経ることによって、第3図(a)、(b)に示
すような断面及び平面組織を有する組織体となる。従っ
て、織り組織体1の厚さは薄くなり、一定厚さの複合材
中における織り組織体1の枚数を増やすことができて補
強体の含有密度の増加と分布密度の均一化による強度の
向上が図れ、織り組織体1の交絡点P、Q間の糸条2が
織り組織体の面となす角度θも減少して実効強度が向上
する。
−実施例− アラミド繊維の単一フィラメント相互を結合する糊剤と
しては、澱粉系、ポリビニルアルコール系、エポキシ系
等の糊剤が用いられている。この発明の開繊工程12
は、水ないし温湯中で超音波を作用させ、あるいは超音
波と同時に物理的な衝撃力を作用させて糊剤による結合
を破壊する工程等を単独で、あるいはこれらの工程と精
錬液や酢酸ブチル等の溶剤により糊剤を溶解する工程等
とを組合わせて用いることができる。上記物理的な衝撃
力を作用させる方法としては、例えば織り組織体を軽く
叩打する方法、水中の気泡流中に織り組織体を曝す方法
等を採用することができる。
第4図は、アラミド繊維の織り組織体について、糸条を
開繊しない場合A、溶剤に浸漬して開繊した場合B、及
び溶剤中に浸漬した後更に温湯中で約1分間超音波を作
用させて開繊した場合Cの各々につき、開繊後の織り組
織体を構成する糸条の幅と織り組織体の厚さとを測定し
たもので、開繊によって糸条の幅が広がり、厚さが薄く
なることが示されている。特に、超音波を使用させるこ
とにより単一フィラメントが大きく拡がり、それだけ織
り組織体の厚さも薄くなっている。
ここで第4図のデータは、770本の単一フィラメント
をポリビニルアルコール系樹脂を糊剤として相互に結合
したアラミド繊維の糸条を経糸及び緯糸として用い、経
糸密度を3.5本/cm、緯糸密度を3.5本/cmで
製織した織り組織体についてのものである。
第1表は、第4図の結果を基にして織り組織体の厚さの
減少割合、1cm当たりの空領域の面積、交絡点P、Q
間の経糸の角度θを算出したもので、超音波を作用させ
ることにより複合材の強度を向上させる方向に各数値が
改善されていることが分かる。なお、各表中の左欄の符
号AないしCは、第4図の符号と対応するものである。
なお、織り組織体を溶剤中に浸漬した後更に温湯中で超
音波と叩打による物理的な衝撃力とを同時に加えて開繊
した場合には、超音波単独による場合に比べ、一層開繊
が促進される。
−発明の効果− 以上のようにこの発明の方法によれば、開繊工程におけ
るアラミド繊維の織り組織体の糸条の開繊によって、織
り組織体の各糸条を構成する単一フィラメントが内部か
ら均一に開繊された状態となるので、糸条の内部への樹
脂やコンクリートの含浸性が向上し、アラミド繊維の単
一フィラメントの1本1本と樹脂やコンクリートが強固
に接着した複合組織を形成できるので、アラミド繊維か
らなる織り組織体を補強体とする複合材の強度を大きく
向上させることができる。
また、複合材に介装される織り組織体の厚さを薄くする
ことができて単位厚さの成形品中における補強体の介在
量を増加させることができ、織り組織体の空領域を減少
ないし消滅させて空隙のない均一で緻密な組織の複合材
を得ることができ、成形性及び強度を向上させることが
できる。
更に、経緯の糸条の交絡に起因する糸条の傾斜角を低減
させることができ、これらの相乗作用によって複合材の
強度を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の補強繊維複合材の製造工程を示す説
明図、第2図(a)、(b)は開繊前の織り組織体の平
面組織及び断面組織を各々模式的に示す図、第3図
(a)、(b)は開繊後の織り組織体の平面組織及び断
面組織を各々模式的に示す図、第4図は開繊による糸条
の幅及び織り組織体の厚さの変化を測定した試験結果を
示す図、第5図は補強フィラメントの方向と引張力の方
向との角度θをパラメータとする複合材の強度測定の説
明図、第6図は第5図の測定における角度θと複合材の
強度との関係を示したグラフである。 図中、 1:織り組織体、2、3:糸条 4:織り組織体の空領域 P、Q:織り組織体の交絡点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 見谷 篤男 石川県金沢市戸水町ロ1番地 石川県工業 試験場内 (72)発明者 山本 孝 石川県金沢市戸水町ロ1番地 石川県工業 試験場内 (56)参考文献 特開 昭63−165441(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糊剤によって相互に結合された多数のアラ
    ミド繊維のフィラメントからなる実質的に無撚の糸条を
    製織して得られた平面的な織り組織体を用い、この織り
    組織体で補強された複合材を成形するに当たり、複合成
    形工程の前工程として前記織り組織体に超音波を作用さ
    せることにより該織り組織体を構成する糸条のフィラメ
    ント相互の結合を解放する超音波開繊工程を介在させた
    ことを特徴とする、繊維補強複合材の製造方法。
  2. 【請求項2】前記超音波開繊工程が織り組織体に超音波
    と物理的な衝撃力とを同時に作用させる工程を含んでい
    る、特許請求の範囲第1項記載の繊維補強複合材の製造
    方法。
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