JPH0660237B2 - 高分子量ポリカ−ボネ−ト樹脂の製法 - Google Patents

高分子量ポリカ−ボネ−ト樹脂の製法

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JPH0660237B2
JPH0660237B2 JP60081593A JP8159385A JPH0660237B2 JP H0660237 B2 JPH0660237 B2 JP H0660237B2 JP 60081593 A JP60081593 A JP 60081593A JP 8159385 A JP8159385 A JP 8159385A JP H0660237 B2 JPH0660237 B2 JP H0660237B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高分子量ポリカーボネート樹脂の製法であ
り、特に2,2 −ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン
(以下、BPAという)、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン(以下、BPZという)、又は両
者の混合物からの高分子量のホモもしくはコ−ポリカー
ボネート樹脂の製法であり、該製法によるホモもしくは
コ−ポリカーボネート樹脂は、溶液として所望により種
々の添加剤を配合して、フィルム、シート、コーティン
グ剤、バインダー樹脂、その他種々の用途に好適に利用
されるものである。
〔従来の技術およびその問題点〕
従来、ポリカーボネート樹脂は、耐熱性、透明性、機械
的強度、電気特性等に優れ、毒性がないなどの優れた素
材として知られている。
この優れた性質を利用して、電気、電子材料分野におい
てフィルム、シートなどの形で利用することが試みられ
ているが、通常の重合方法による場合には、粘度平均分
子量が、3×104未満程度であり、更に高度の耐久性等
が要求される分野では、粘度平均分子量が3×104
上、好ましくは5×104以上の高分子量ポリカーボネー
ト樹脂が必要である。
ところが、一般に界面重合法は、ポリカーボネート樹脂
の製造方法として優れたものであるが、反応速度が比較
的遅く、このため高分子量物を製造する方法としては実
用的でなかった。
従来、上記、反応速度の低下を改良し高分子量物を得る
方法としては、触媒使用による高濃度での反応、重合や
ハロゲン置換体を有する芳香族炭化水素の高沸点溶剤を
用いる反応、重合(特公昭38-14498号公報)等がある。
しかし、前者の方法においては、溶媒の添加量が少ない
ために重合途中で塩化メチレン層がモチ状となって、撹
拌、分離などに支障をきたし、反応が不均一となるため
に得られるポリカーボネート樹脂の分子量分布が広くな
るという欠点があり、工業的製法としては不適当であっ
た。また、後者の方法においても、高分子量物を得るた
めには溶媒の使用量を少なくする必要があり、同様の欠
点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の欠点を改良するために、鋭意検討
を重ねた結果、(1)重合反応を希釈系で実施すること、
(2)重合反応触媒として水溶性のものと油溶性のものと
を併用すること、さらに(3)ホスゲン化反応時のアルカ
リ水層の苛性ソーダ濃度が高くならないように抑制して
反応し、重合反応時に苛性ソーダを添加してアルカリ水
層の苛性ソーダ濃度を調整して反応することにより分子
量分布の狭い高分子量のポリカーボネートが容易に得ら
れることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、二価フェノール系化合物として、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ンまたはこれらの混合物を用いて界面重合法によりポリ
カーボネート樹脂を製造する方法において、塩化メチレ
ンを該二価フェノール系化合物に対して12〜25重量
倍使用し、重合反応触媒として第四級アンモニウム塩と
第三級アミンとを併用し、二価フェノール系化合物に対
してそれぞれ0.001〜1.0重量%使用し、かつ重
合反応時に苛性ソーダを二価フェノール系化合物に対し
て、0.5〜5倍モル添加して重合反応を行わせること
を特徴とする粘度平均分子量が5×10以上である高
分子量ポリカーボネート樹脂の製造法である。
以下、本発明の構成について説明する。
本発明における二価フェノール系化合物としては、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンおよ
びこれらの混合物である。
本発明の重合反応は、先に記述したように希釈系で実施
することが必要であり、反応溶媒は一般の使用量に比べ
多量使用される。その使用量は二価フェノール系化合物
に対して12〜30重量倍、好ましくは12〜25重量
倍の範囲である。本発明において反応に不活性な溶媒
は、塩化メチレンであるが所望によりその他の反応に不
活性な溶媒を混合して使用することができる。溶媒の使
用量が上記の範囲よりも少ない場合には反応液が粘稠に
なり、時にはいわゆるモチ状となりやすく、均一な反応
生成物の生成、生成物の取り出しなどに支障をきたし好
ましくない。また上記の範囲を超える量では希釈度が大
きくなり反応速度の低下をきたしこれを補うために多量
の触媒を必要としたり、あるいは処理溶液が多くなり過
ぎ製品の取り出し操作が煩雑となるなど好ましくない。
本発明における重合反応触媒は油溶性の触媒である第三
級アミンと水溶性の触媒である第四級アンモニウム塩と
が併用される。これらの具体的な例としては、トリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリ
プロピルアミン、トリヘキシルアミン、トリデシルアミ
ン、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、ピリジン、キ
ノリン、ジメチルアニリンなどの第3級アミン類;トリ
メチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラメチル
アンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニ
ウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド
などの第4級アンモニウム塩が挙げられ、特に第三級ア
ミンとしてはトリエチルアミンが好ましく、第四級アン
モニウム塩としてはトリメチルベンジルアンモニウムク
ロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド
が好ましい。その使用量は、二価フェノール系化合物に
対し、それぞれ 0.001〜1.0 重量%、好ましくは 0.02
〜0.5 重量%の範囲である。触媒の使用量が 0.001重量
%未満では、高分子量のポリカーボネート樹脂が得られ
ず、1重量%を超えて添加しても顕著な効果は期待出来
ない。
本発明において、苛性ソーダはホスゲン化反応時と重合
反応時に添加される。苛性ソーダの多量をホスゲン化反
応時に添加することは、アルカリ水層の苛性ソーダ濃度
が高くなり過ぎ、副反応が起こりホスゲンの分解率が高
くなるなど好ましくない。
したがって、ホスゲン化反応時には水層のアルカリ濃度
を抑制して反応し、次に重合反応時に苛性ソーダを添加
し反応系のアルカリ水層の苛性ソーダ濃度を調整して重
合反応を行う。重合反応時の添加量は重合反応初期のア
ルカリ水層の苛性ソーダ濃度が1.5〜2w/v%以上
となる範囲で使用され、その使用量は二価フェノール系
化合物に対して0.5〜5倍モルの範囲である。
本発明で使用する分子量調節剤としては、従来公知の一
価芳香族ヒドロキシ化合物であり、m-及びp-メチルフェ
ノール、m-及びp-プロピルフェノール、p-ブロモフェノ
ール、トリブロモフェノール、p-tert- ブチルフェノー
ルおよび長鎖アルキル置換フェノール、P-オキシ長鎖ア
ルキルベンゾエート、P-長鎖アルコキシフェノールなど
が使用され、その使用量は、全二価フェノール化合物の
0.02〜2.0 モル%、好ましくは 0.1〜1.2 モル%の範囲
である。
更に、本発明においては、上記の二価フェノールと共
に、フェノール性OH基を有する三官能性有機化合物を
添加して、分岐化ポリカーボネート樹脂とすることもで
きる。三官能性の有機化合物としては、フロログリシ
ン、2,6-ジメチル-2,4,6- トリ(4-ヒドロキシフェニ
ル)ヘプテン-3、4,6-ジメチル-2,4,6- トリ(4-ヒドロ
キシフェニル)ヘプテン-2、1,3,5- トリ(2-ヒドロキ
シフェニル)ベンゾール、1,1,1-トリ(4-ヒドロキシフ
ェニル)エタン、2,6-ビス(2-ヒドロキシ-5- メチルベ
ンジル)-4- メチルフフェノール、α,α′,α″−ト
リ(4-ヒドロキシフェニル)-1,3,5- トリイソプロピル
ベンゼンなどで例示されるポリヒドロキシ化合物、及び
3,3-ビス(4-ヒドロキシアリール)オキシインドール
(=イサチンビスフェノール)、5-クロルイサチンビス
フェノール、5,7-ジクロルイサチンビスフェノール、5-
ブロムイサチンビスフェノールなどが例示され、全二価
フェノール系化合物に対して分岐化剤であるフェノール
性水酸基を有する三官能以上の多官能性有機化合物は、
通常0.01〜3モル%、好ましくは0.1 〜1.0 モル%の範
囲で用いられる。
本発明のポリカーボネート樹脂の製法は、従来のポリカ
ーボネート樹脂の製法と比較して、反応系を希釈系で行
うこと、重合触媒として第四級アンモニウム塩と第三級
アミンとを併用すること、さらに重合反応系において苛
性ソーダを添加して重合反応を行うことを特徴とするも
のであり、従来公知の界面重合法では製造出来なかった
高分子量のポリカーボネート樹脂を容易に製造するもの
で、この方法による高分子量ポリカーボネート樹脂の分
子量分布は従来法に比較して狭いという特徴を有するも
のである。
〔実施例〕
以下、実施例、比較例により、本発明を具体的に説明す
る。
実施例−1 水酸化ナトリウム 1.4kgを水44に溶解し、20℃に保ち
ながら、BPA 2.7kg、ハイドロサルファイト 8g を溶解
した。
これにメチレンクロライド 35を加えて撹拌しつつパ
ラ−ターシャリーブチルフェノール(=PTBP) 9g を加
え、ついでホスゲン 1.3kgを60分で吹き込んだ。
ホスゲン吹き込み終了後、10%苛性ソーダ水溶液 5
、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド(=TE
BAC) 2.7g を加え、激しく撹拌して反応液を乳化さ
せ、乳化後、13g のトリエチルアミン(=TEA)を加え
約1時間撹拌を続け重合させた。
重合液を、水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中
和した後、洗液のPHが中性となるまで水洗を繰り返し
た後、イソプロパノールを35加えて、重合物を沈澱さ
せた。沈澱物を濾過し、その後乾燥する事により、白色
粉末状のポリカーボネート樹脂を得た。
得られたポリカーボネート樹脂の分子量、分子量分布等
を第1表に示した。
実施例−2 水酸化ナトリウム 1.2kgを水35に溶解し、20℃に保ち
ながら、BPZ 2.7kg、ハイドロサルファイト 7g を溶解
した。
これにメチレンクロライド 28を加えて撹拌しつつ P
TBP 10g を加え、ついでホスゲン 1.2kgを60分で吹き込
んだ。
ホスゲン吹き込み終了後、10%苛性ソーダ水溶液 3
、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド(=TM
BAC) 1.3g を加え、激しく撹拌して反応液を乳化さ
せ、乳化後、10g のTEA を加え約1時間撹拌を続け重合
させた。
重合液を、水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中
和した後、洗液のPHが中性となるまで水洗を繰り返し
た後、イソプロパノールを35加えて、重合物を沈澱さ
せた。沈澱物を濾過し、その後乾燥する事により、白色
粉末状のポリカーボネート樹脂を得た。
得られたポリカーボネート樹脂の分子量、分子量分布等
を第1表に示した。
実施例−3 水酸化ナトリウム 1.5kgを水46に溶解し、20℃に保ち
ながら、BPA 1.5kg、BPZ 1.5kg及びハイドロサルファ
イト 8g を溶解した。
これにメチレンクロライド 40を加えて撹拌しつつ P
TBP 7g を加え、ついでホスゲン 1.4kgを60分で吹き込
んだ。
ホスゲン吹き込み終了後、10%苛性ソーダ水溶液 8
、TEBAC 3g を加え、激しく撹拌して反応液を乳化さ
せ、乳化後、15g のTEA を加え約1時間撹拌を続け重合
させた。
重合液を、水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中
和した後、洗液のPHが中性となるまで水洗を繰り返し
た後、イソプロパノールを35加えて、重合物を沈澱さ
せた。沈澱物を濾過し、その後乾燥する事により、白色
粉末状のポリカーボネート樹脂を得た。
得られたポリカーボネート樹脂の分子量、分子量分布等
を第1表に示した。
比較例−1 重合時にTEBAC を添加しない以外は実施例−1と同様に
した。
得られたポリカーボネート樹脂の分子量、分子量分布等
を第1表に示した。
比較例−2 重合時にTMBAC 及び苛性ソーダ水溶液を添加しない以外
は実施例−2と同様にした。
得られたポリカーボネート樹脂の分子量、分子量分布等
を第1表に示した。
比較例−3 重合時に苛性ソーダ水溶液を添加しない以外は実施例−
1と同様にした。
得られたポリカーボネート樹脂の分子量、分子量分布等
を第1表に示した。
比較例−4 使用する二価フェノールを、 7 kg、苛性ソーダを 3.4
kg、PTBPを 24g、ホスゲンを 3.4kgとし、重合時に苛性
ソーダ水溶液及びTEBAC を添加しないことの他は実施例
−1と同様にした。
得られたポリカーボネート樹脂の分子量、分子量分布等
を第1表に示した。
〔発明の作用および効果〕 以上の如くである本発明の高分子量ポリカーボネート樹
脂の製法は、工業的に容易に実施され、所望の分子量の
ものが得られ、該製法によるホモもしくはコポリカーボ
ネート樹脂はその優れた特性を利用して、溶液として所
望により種々の添加剤を配合して、フィルム、シート、
コーティング剤、バインダー樹脂、その他種々の用途に
好適に利用されるものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】「二価フェノール系化合物として、2,2
    −ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−
    ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンまたは
    これらの混合物を用いて界面重合法によりポリカーボネ
    ート樹脂を製造する方法において、塩化メチレンを該二
    価フェノール系化合物に対して12〜25重量倍使用
    し、重合反応触媒として第四級アンモニウム塩と第三級
    アミンとを併用し、二価フェノール系化合物に対してそ
    れぞれ0.001〜1.0重量%使用し、かつ重合反応
    時に苛性ソーダを二価フェノール系化合物に対して、
    0.5〜5倍モル添加して重合反応を行わせることを特
    徴とする粘度平均分子量が5×10以上である高分子
    量ポリカーボネート樹脂の製法」
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