JPH066057B2 - デキストリンデキストラナーゼ及びその生産方法 - Google Patents

デキストリンデキストラナーゼ及びその生産方法

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JPH066057B2
JPH066057B2 JP6959091A JP6959091A JPH066057B2 JP H066057 B2 JPH066057 B2 JP H066057B2 JP 6959091 A JP6959091 A JP 6959091A JP 6959091 A JP6959091 A JP 6959091A JP H066057 B2 JPH066057 B2 JP H066057B2
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ddase
enzyme
organic solvent
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dextrin dextranase
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一也 山本
憲司 芳川
茂孝 岡田
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Ezaki Glico Co Ltd
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Ezaki Glico Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療あるいは生化学な
どの分野で利用されているデキストラン(α1,6グル
カン)を、マルトオリゴ糖,澱粉及びその分解物より生
成する能力を有するデキストリンデキストラナーゼ(以
下、DDaseという。)及びその生産方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】DDaseについては約40年前に報告
(Hehre,E.J.& Hamilton,D.
M.(1951):Journal of Biolo
gical Chemistry,55,161 17
4.)が行われているが、それ以降全く研究がされてい
ない。同報告による精製手法とは、菌体を除去しないま
まの状態の菌体培養液に適量の硫酸アンモニウムを加え
ることによって生じる沈澱を集めた後、これを適量の蒸
留水に溶かし、溶けない細胞などを除去することによっ
て酵素を取得する方法である。また、現在における菌体
内酵素を精製する通常の方法は、細胞破壊により無細胞
抽出液を調製した後、有機溶媒を含まない緩衝液を用い
る各種クロマトグラフィーによる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】発明者は、前述の報告
に基ずき実験によりDDaseの生産と精製を行ったと
ころ、同精製方法では菌体中に存在する酵素量のわずか
数%の粗製酵素が得られただけで、従来の技術を使用し
てはこれ以上の精製はできなかった。また、細胞破壊に
よる精製では、超音波を用いた通常の菌体破壊処理によ
ってもなおDDaseは菌体内にとどまったままであっ
た。この時得られるDDaseを含む液を常法通り有機
溶媒を含まない緩衝液を用いた各種クロマトグラフィー
によって精製することを試みたが、ほとんど吸着せず精
製はできなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本グルコノバクター属に
属するデキストリンデキストラナーゼ生産菌とは、グル
コノバクターオキシダンスATCC11894株(Gl
uconobacter oxydans Ameri
can TypeCulture Collectio
n strain No.11894),グルコノバク
ターオキシダンスATCC11895株(Glucon
obacter oxydans American
Type Culture Collection s
train No.11895)又はグルコノバクター
に属するその他のDDase生産菌をいう。その培養
は、常法によればよい。
【0005】本発明において有機溶媒とは、n−ブタノ
ール,エチレングリコール,エタノール,プロパノー
ル,ジエチレングリコール等のアルコール類やアセトン
等をいう。特に菌体から酵素を抽出する際にはn−ブタ
ノール,クロロホルム等の水に溶けにくいあるいは水に
ほとんど溶けない、つまり極性の低い有機溶媒が好適に
用いられる。この極性の低い有機溶媒とはヘキサンを
0,水を9とした分類(以下、有機溶媒の極性とい
う。)により表すと5より低いものをいう。またクロマ
トグラフィーに吸着した酵素を溶出する際には、たとえ
ばエチレングリコールのように有機溶媒の極性が5以上
のものが好適に用いられる。有機溶媒を用いて採取する
には次のとおりに行う。培養後採取した菌体をそのまま
あるいは細胞破壊した後、緩衝液に懸濁する。緩衝液に
は酢酸緩衝液などDDaseが安定に存在できるPHの
水溶液を用いることが望ましい。この懸濁液にたとえば
n−ブタノールなどの極性の低い有機溶媒を同容量程度
加え分散させる。分散は手で軽く振とうする程度で容易
に行うことができる。この分散液を適時放置した後、遠
心分離すると有機溶媒を主とする層,水を主とする層及
び菌体あるいは菌体破砕沈澱物に分かれる。このうち水
を主とする層を集め、透析した後、疎水クロマトグラフ
ィーに供し、吸着したタンパク質を、たとえばエチレン
グリコール等の水で容易に溶かすことのできるアルコー
ル類などを含む緩衝液で溶出した後、これを濃縮し、同
じく緩衝液で平衡化したゲルろ過カラムに供し回収す
る。
【0006】本発明のDDaseは以下の特徴を有す
る。 1)作用 本酵素はアミロースなどを含めて重合度3以上のマルト
オリゴ糖に作用し、それら基質の非還元末端側のグルコ
ース残基を転移することによってデキストランを生産す
る。この作用は、反応に用いた物質がマルトースなどの
重合度が2つとなるマルトオリゴ糖となるまで進行す
る。このDDaseの作用はマルトオリゴ糖の還元末端
に位置するグルコースが水素添加などの修飾を受けてい
ても同様である。 2)最適PH及び安定PH DDaseの最適作用PHは4.0〜4.5であり、各
種PH下で30分置いた時にPHは2.5〜6.0で安
定であった。 3)最適温度及び安定温度 DDaseの最適作用温度は37〜45℃であり各種温
度下で30分置いた時に温度は45℃以下で安定であっ
た。また、本酵素は55℃まで活性を示した。 4)分子量 電気泳動によるDDaseの分子量は約30万であっ
た。5)力価測定法 酵素反応基質には還元低加水分解澱粉を用い、常法によ
り測定した。力価は1分間に1μmolのグルコース単
位がデキストランとなる時の酵素量を1Uとした。
【0007】
【作用】DDaseには有機溶媒に対する親和性が強く
且つ菌の細胞膜の近辺に存在するという特異性がある。
また有機溶媒は細胞膜の成分である脂質を溶かすことが
できる。したがって細胞を破壊しなくても有機溶媒によ
り直接作用させることにより、DDaseが抽出でき
る。一般的に、酵素は有機触媒の存在下ですみやかに活
性を失うが、DDaseは有機溶媒下で失活しない。
【0008】
【実施例】(実施例1) 0.5%酵母エキス,0.3%ポリペプトン,0.5%
グルコース,1%エタノールを含む培地4リットルを殺
菌後、グルコノバクターオキシダンスATCC1189
4株を接種し、30℃で16時間振とう培養した。得ら
れた菌体を10mM酢酸緩衝液に懸濁し、等容積のn−
ブタノールを加えてよく混和した後、遠心分離すること
によって水層画分にDDase活性を得た。この時の酵
素活性は0.54U/mリットルであった。次にこの時
得られたDDase画分を透析してn−ブタノールを除
去した後、40%エチレングリコールを用いてフェニル
トヨパール,トヨパールHW−65Sクロマトグラフィ
ーを行い、DDaseを精製した。得られた精製酵素は
ゲル電気泳動によって単一のバンドを示し、この時の酵
素回収率は49.7%であった。
【0009】(実施例2) 0.5%酵母エキス,0.3%ポリペプトン,0.5%
グルコース,2%グリセリンを含む培地1リッ卜ルを殺
菌後、グルコノバクターオキシダンスATCC1189
4株を接種し、30℃で16時間振とう培養した。培養
後、遠心分離により得た菌体2.0gを25mリット
ル,10mM酢酸緩衝液に懸濁し、等容積のn−ブタノ
ールを加えてよく混和した後、遠心分離することによっ
て水層画分にDDase活性を得た。この時の酵素活性
は0.39U/mリットルであった。次にこの時得られ
たDDase画分を透析してn−ブタノールを除去した
後、40%エチレングリコールを用いてフェニルトヨパ
ール,トヨパールHW−65Sクロマトグラフィーを行
い、DDaseを精製した。得られた精製酵素はゲル電
気泳動によって単一のバンドを示した。その酵素活性か
ら算出された酵素回収率は21.8%であった。
【0010】(実施例3) 0.5%酵母エキス,0.3%ポリペプトン,0.2%
グルコース,1%グリセリンを含む培地2リッ卜ルを殺
菌後、グルコノバクターオキシダンスATCC1189
5株を接種し、30℃で40時間振とう培養した。培養
後、遠心分離により得た菌体3.9gを45mリット
ル,10mM酢酸緩衝液に懸濁し、等容積のn−ブタノ
ールを加えてよく混和した後、遠心分離することによっ
て水層画分にDDase活性を得た。この時の酵素活性
は0.24U/mリットルであった。次にこの時得られ
たDDase画分を透析してn−ブタノールを除去した
後、40%n−プロパノールを用いてフェニルトヨパー
ル,トヨパールHW−65Sクロマトグラフィーを行
い、DDaseを精製した。得られた精製酵素はゲル電
気泳動によって単一のバンドを示た。その酵素活性から
算出された酵素回収率は23.4%であった。
【0011】
【効果】本発明によりDDaseが採取できた。また細
胞破壊を行わない容易な方法で且つ高い回収率でDDa
seが精製できた。DDaseを精製することによっ
て、例えばマルトオリゴ糖等からデキストランを生産す
る際に従来法によって得られている粗製酵素中に含まれ
ているDDase以外の酵素やその他の成分による影響
等を受けることがなくなる。また目的のデキストラン中
に不純物の混入が少なく、その精製は極めて容易にな
る。特に生成物であるデキストランは高分子物質である
ので、混入している異物の除去は困難であることから、
精製酵素を使用した方が良い。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルコノバクター属に属するデキストリ
    ンデキストラナーゼ生産菌を培養し、これから有機溶媒
    を用いて採取したものであることを特徴とするデキスト
    リンデキストラナーゼ。
  2. 【請求項2】 グルコノバクター属に属するデキストリ
    ンデキストラナーゼ生産菌を培養し、これから有機溶媒
    を用いて採取することを特徴とするデキストリンデキス
    トラナーゼの生産方法。
JP6959091A 1991-01-10 1991-01-10 デキストリンデキストラナーゼ及びその生産方法 Expired - Fee Related JPH066057B2 (ja)

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