JPH0662426B2 - 腫瘍の血管新生を抑制するための治療薬 - Google Patents

腫瘍の血管新生を抑制するための治療薬

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JPH0662426B2
JPH0662426B2 JP2513756A JP51375690A JPH0662426B2 JP H0662426 B2 JPH0662426 B2 JP H0662426B2 JP 2513756 A JP2513756 A JP 2513756A JP 51375690 A JP51375690 A JP 51375690A JP H0662426 B2 JPH0662426 B2 JP H0662426B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明の分野は、腫瘍を治療するための治療薬である。
発明の背景 β溶血性ストレプトコッカス(β−hemolytic Streptoco
ccus)(GBS)群は、広く存在する微生物である。GB
Sは、新生児を除く人間に、有害な感染をもたらすもの
としては知られていない。“早期発症病(early-onset d
isease)”とも呼ばれるGBS肺炎は、新生児の高い罹
患率および死亡率に関係している。GBS感染は、誕生
の日におこり、とくに未熟児に頻繁に見られる。感染が
年令数週間に起こり、且つ通常の肺の発達が見られたと
きには、もはやGBS肺炎にはかからない。
カール・ジー・ヘラビスト(Carl G. Hellerqvist)と彼
の関係するバンダービルト・ユニバーシティー・スクー
ル・オブ・メディスン(Vanderbilt University School
of medicine)、ナッシュビル(Nashville)、テネシー(Te
nnessee)で行われている連続的な研究において、ポリサ
ッカライドのGBS毒素が同定された。この毒素は、B
β溶血性ストレプトコッカス群によって生産され、G
BS肺炎の合併症の主要因子であると考えられる。GB
S毒素は、GBS培地から分離され、生成され、部分的
に特徴付けられた(ヘラビストら、ピジアトリック・リ
サーチ(Pediatr. Res.)、15巻、892〜898頁(1981
年);ロジャス(Rojas)ら、ピジアトリック・リサーチ(P
ediatr. Res.)、15巻、899〜904頁(1981年);ロジャ
スら、ピジアトリック・リサーチ(Pediatr. Res.)、1
7巻、1002〜1008頁(1983年)およびヘラビストら、プロ
シーディングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・
オブ・サイエンシイズ(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)、
84巻、51〜55頁参照)。これらの研究において、肺に
対するGBSポリサッカライド毒素の効果を試験するた
めの実験モデルとして羊を用いた。ヒトと異なって、若
い羊に加えて成熟した羊もGBS毒素にかけた。この毒
素を羊に感染させたとき、肺高血圧症が見られ、肺血管
の浸透性が増加した。これらの変化は、B ストレプト
コッカス敗血症の新生児に起こるものと同様である。
GBS毒素は、推定分子量約20万のポリサッカライド
複合体である。このポリサッカライドは、上記のヘラビ
ストら(1981年)に報告されているように、抗原基となる
免疫学的な構造特性を有している。また、毒素の機能と
直接的であれ間接的であれ重要な関係があると考えられ
るホスホジエステル構造を含む(上記のヘラビストら、
(1987年))。
発明の要旨 本発明は、GBS毒素が、血管新生を阻止することによ
って、腫瘍を除去する治療薬として使用できるという新
規な概念に基づいている。約1cm3のサイズをこえて成
長するためには、固化した腫瘍(solid tumor)は、これ
が拡大するように、腫瘍に血液を供給する新しい血管の
形成を含む血管新生を行わなければならない。本発明の
基礎をなすことは、新しく形成される血管系は、誕生の
ときの未熟児および新生児の胎芽の肺血管系に匹敵する
成長状態にあるという認識である。このような腫瘍の血
管系細胞は、GBS毒素と相互作用できるような状態に
ある。とくに、発生論的に胎芽である腫瘍の血管系の肺
細胞は、GBS毒素の重要構造部位の細胞性のレセプタ
ーをもつと考えられる。このようなレセプターは、毒素
が腫瘍体の血管系と相互作用し、その結果、新しく形成
された毛細管の宿主で仲介された(host mediated)破壊
もたらし、腫瘍の血管系を抑制させる。この相互作用
は、腫瘍の血管系の部位に特異的である。成熟した通常
の血管系、例えば肺血管系は、もはやGBS毒素と相互
作用するレセプターをもたない。さらに、この毒素を静
脈内への注入によって患者に投与しても、系統的に安全
である。通常の大人は、GBSおよびこれが生産する毒
素に耐性があることが知られているが、大人へのGBS
の感染は、他の合併症、例えば真性糖尿病、肝不全およ
び悪性疾患のある種類に関連がある(アーチブス・イン
ターナル・メディスン(Archives Internal Medicine)、
145巻、641〜645頁(1988年))。
本明細書においては、最初に肺腫瘍について示してあ
る。しかし、腫瘍に血液を供給するための新しい毛細管
を成長させる固化した腫瘍に一般的に適用できると考え
られる。とくに、本発明の治療薬は、ガンおよび腺ガン
に有効であると思われる。本発明の目的は、固化した腫
瘍、ガン、腺ガン、または肺腫瘍の血管系の成長を少な
くとも部分的に抑制することである。成長する腫瘍に血
液を供給するための新しい毛細管の成長を抑制すること
は、腫瘍の成長を阻止することになり、固化した腫瘍を
抑制するまたは撲滅するのに役立つ。
詳細な説明 本発明は、ヒト患者の成長する固化した腫瘍の治療のた
めの治療薬として、B β溶血性ストレプトコッカス細
菌により生産されたポリサッカライドの毒素を利用す
る。この毒素(以下、GBS毒素という)は、精製された
形状で使用され、これは、ヘラビストら、プロシーディ
ングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サ
イエンシイズ(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)、84巻、
51〜55頁に記載されているように、ポリサッカライドの
ポリマーとマンノシルホスホジエステル基との複合体か
らなる。成長する腫瘍の血管新生を抑制する目的のため
に、GBS毒素を、抑制に有効な量を非経口的に投与す
ることができる。例えば、この毒素は、患者体重1kgあ
たり1〜10マイクログラム(mcg)の投与量において、
水溶液として静脈内に注入することができる。さらに具
体的には、投与のビヒクルは、滅菌した通常の食塩水を
含有することができ、さらに溶液の30mlにつき0.5
〜2mgの量の毒素を含有することができる。この治療の
プロトコルは、最大の効果が得られるように変化させる
ことができる。例えば毒素の投与は、必要に応じて繰り
返す、すなわち週を基本として繰り返すことができる。
投与量およびGBS毒素の進行は、循環する顆粒球の数
を調べることにより測定することができる。毒素が成長
する腫瘍の血管系のレセプターと相互作用するとき、循
環する顆粒球は影響される。治療のプロトコルは、治療
された固化した腫瘍の種類によって変化する。この見地
をもとにして、本発明の治療薬は、人間すべての部分の
固化した腫瘍、とくにガンまたは腺ガンとして分類され
る腫瘍に適用できる。効果の程度は、成育する腫瘍の血
管系が、GBS毒素のレセプターをどの程度提供するか
に依存する。肺腫瘍の血管系は、このようなレセプター
をもつことが見いだされた。さらに、人間の大細胞(lar
ge cell)および小細胞(small cell)のガンの分析によっ
て、これらの腫瘍集団の血管系の部位と結合するGBS
毒素が示された。さらに、本発明に導くマウスの研究に
おいて使用されたヒト大細胞の腺ガンは、ヒト胸部の腺
ガンに単一特異的な抗体により免疫学的に同定された。
確かに示されたわけではないが、一般に、成長する固化
した腫瘍の血管系は、少なくともいくつかのGBS毒素
と結合する部位を提供し、従って本発明の治療薬は、血
管系の成長の少なくとも部分的な阻止を得るために使用
され得る。
腫瘍における成長する毛細管と毒素のレセプターとの相
互作用は、顆粒球の減少を導き、続いて顆粒球から酵素
のエラスターゼが放出されると考えられる。エラスター
ゼが減少することは、ラジオイムノアッセイによってモ
ニターすることができ、これは、治療のモニターの他の
手段として役立つ。さらに、顆粒球により誘発された酸
化損傷は、血漿中の共役ジエン類を測定することにより
モニターすることができる。
本発明の治療薬に用いるGBS毒素は、新生児に最近感
染したまたは感染することのできるB β溶血性ストレ
プトコッカス細菌群の菌株を培養することにより得られ
る。従って、このような菌株の分離物は、GBS肺炎に
感染し、その症状をもつ新生児の血液から得られる。連
続的に試験官内で培養することにより維持されたGBS
菌株は、GBS毒素の源として適切ではない。培地にお
いて生産された炭水化物は、胎芽の肺細胞のレセプター
と相互作用するホスホジエステル残基であると考えられ
るその特異的な構造特性におい不完全である。適当なポ
リサッカライド成分は、羊において試験することにより
決定される。このことは、ヘラビストら、ピジアトリッ
ク・リサーチ、15巻、892〜898頁(1981年);ロジャス
ら、ピジアトリック・リサーチ、15巻、899〜904頁(1
981年)に記載されている。羊の肺での毒素の作用は、肺
動脈の圧力を増加させることにより、また、肺血管の浸
透性を増加させることにより、肺高血圧症を増加させる
ことである。
GBS毒素がレセプターと相互作用する能力は、GBS
菌株の生体内の通過により高めることができる。例え
ば、マウスまたはうさぎは、腹腔内の注入により接種さ
れ得る。マウスまたはうさぎが明らかに病気となった
後、これらを屠殺し、脾臓を切除し、次のマウスまたは
うさぎへの注入のために、切除した脾臓からGBS培養
物を回収する。多段階の生体内の通過が好ましく、例え
ばマウスを5回通過させるのがよい。この手順は、上記
で引用したヘラビストら(1987年)に詳細に記載されてい
る。
非常によく相互作用するGBS毒素の形状を生産するG
BS菌株を使用するために、この菌株は、培地において
GBS毒素を生産するように、試験官内で大きいスケー
ルで培養することができる。このような培養を行うため
の手順の詳細は、上記で引用したヘラビストら(1987年)
に記載されている。例えば、上記で引用したヘラビスト
ら(1981年)に記載されているように、菌株を、トッドヘ
ウィットブロス(Todd Hewitt Broth)を用いて35℃で
18時間培養することができる。最初の培養は、大きい
バッチによって接種物を生産するために用いることがで
きる。これは、トッドヘウィットブロスで行うことがで
き、回転シェーカーの接種フラスコを用いて25〜37
℃で24〜48時間インキュベートする。
GBSの培養の後、細胞をGBS毒素を含む上清から分
離する。好適な回収の手順は、上記で引用したヘラビス
トら(1981、1987年)に記載されている。その概要は、培
養の後、上清をオートクレーブにかけ、エタノールを7
0%の濃度になるように加える。得られた沈殿物は、ガ
ラノス(Galanos)ら、ヨーロピアン・ジャーナル・オブ
・バイオケミストリー(Eur. J. Biochem.)9巻、245〜2
49頁(1969年)に記載されている手順に従って、水性フェ
ノール抽出にかけることができる。例えば、上記で引用
したヘラビストら(1981年)に記載されているように、抽
出は、70℃までの温度で30分間ゆっくりと加熱する
ような上昇する温度で、エタノール沈殿に適用される同
じ部の水とフェノールからなる抽出溶媒で行うことがで
きる。抽出の水相は、上記で引用したヘラビストら(198
7年)に記載されているように、水で透析し、且つゲル
過で精製することができる。代わりに、高分子量の形状
のGBS毒素(上記で引用したヘラビストら(1981年))
は、フェノール、水抽出手順を省略して、カラムクロマ
トグラフィー手順(上記で引用したヘラビストら(1981
年))によって、付随した沈殿物から回収される。さら
に、GBS毒素は、細菌メンブランフラクションのプロ
テアーゼ消化の後、得ることもできる(ヘラビストら、
未公表)。
腫瘍の成長抑制剤としての分離されたGBS毒素の有効
性は、抗GBS毒素IgGを用いる腫瘍組織標本のパー
オキシダーゼ−抗パーオキシダーゼ(PAP)検定によ
り、および2μg、10-11モル/kgで羊モデルに注入
することにより(上記で引用したヘラビストら(1981年)
(1987年))、確認することができる。本発明の目的のた
めに、GBS毒素という術語は、天然のすべてのGBS
毒素画分、あるいは溶解したGBS細菌の培地またはプ
ロテアーゼ消化から生産されたものを意味し、この毒性
は、前記の特別な測定手段のいずれかによって、確認す
ることができる。GBS毒素は、レンチルレクチン(len
til lectin)で分画できる。最も有効なGBS毒素画分
は、設置されたレンチルレクチンカラムを連続的に2つ
通過する。羊モデルにおいて低い特異的な毒性活性のG
BS毒素画分は、a−メチル−マンノサイドをもつレン
チルレクチンカラムから浸出され得る(ヘラビストら(19
71年)反応量図3参照)。このことは、マンノシルホスフ
ェート基での置換の増加したレベルは、毒性の有効性を
増加させるが、レンチルレクチン親和性を減少させるこ
とを示している。最も有効性のある毒素の形状は、推定
分子量約20万を有し、明らかにラムノース、マンノー
ス、ガラクトース、グルコース、N−アセチル−グルコ
サミンおよびN−アセチルガラクトサミンから構成さ
れ、そのモル比が、それぞれおよそ2:2:3:1:
2:1であるものである。
本発明を、以下の実験実施例によってさらに説明する。
実施例I 精製したGBS毒素は、以下の手順によって調製され
た。
GBS毒素の分離 細菌の成育 トッドヘウィットブロス(THB)10mlに、罹患した新
生児からの分離物から得られた凍結保存した培養物を接
種し、9〜12時間インキュベートした。このようにし
て得られた培養物は、上昇したプラスミド含量およびG
BS毒素生産能力のある培養物を得ることを目的とする
以下に記載の手順の接種物として使用された。
手順1 培養物の1mlを、マウスの腹腔の孔に無菌的に注入し
た。ヘラビストら(1987年)。敗血症の動物を屠殺し、脾
臓を取り出した。羊血液寒天(SBA)プレートは、脾臓
によって“汚染(contaminated)”され、プレートを白金
耳で画線して単一のコロニーを得た。脾臓をトッドヘウ
ィットブロスの10ml中におき、この培養物は、第2の
マウスを通過させるために使用され、β−溶血性ストレ
プトコッカス以外のコロニーが見られないSBAプレー
トが得られた。5回の通過および任意のその後の通過に
よって、151のトッドヘウィットブロスのバッチに、
脾臓培養物由来の10の細菌を接種し、回転シェーカ
ーで37℃、42時間インキュベートした。
手順2 ヒトまたは他の標本から、血清を追加したTHBが接種
され、得られた培養物は、連続的なマウスの通過の代わ
りとなるような、連続的な通過を行って用いられた。5
回またはそれ以上の2次培養により、細菌は、THBま
たは血清およびグルコースを追加したTHBの大きなバ
ッチにおいて成長された。
品質管理 インキュベートが完了した後、各フラスコから一定量抜
出し、以下の接種プレートに用いた: a)サバロード・デキストロース・アガー(Sabaraud De
xtrose Agar)(SDA)を2ヶ、 b)エオシン・メチレンブルー(Eosin Methylene Blue)
(EMB)、 c)トリプチカーゼ・ソイ・アガー(Trypticase Soy Ag
ar)(TSA)、 d)SBA。
このフラスコをオートクレーブにかけ、すべてのプレー
トが以下のことを示さなくなるのに十分な時間、38時
間、4℃で貯蔵した: 1)37℃でインキュベートされたSDAプレートに1
ヶおよび室温のもの1ヶに、酵母およびカビ、 2)EMBプレート上にグラム陰性菌の汚染。
確認可能なプレートの組および滅菌した標準品を使用
し、これらがカラムクロマトグラフィーのベッドまたは
精製手順の間、透析袋にいかなる微生物も成長が起こら
ないことを確認した。
THB培地の調製 THB培地を、血清およびグルコース2g/追加して
使用した。製造会社が培地の各ロットに、記録しないま
ま酵母エキスを加えているかどうかという問題を解決す
るために、培地のバッチを、分子量1万以上を遮断する
フィルターカセット(ミリポア(Millipore)社)で過す
ることができる。もし、過していない培地を使用する
ならば、できる限り酵母マナナス(yeast mananas)を最
も容易なレクチンクロマトグラフィーによって取り除か
なければならない。
GBS毒素の分離 続く手順は、我々のオリジナルである(ヘラビストら、
ピジアトリック・リサーチ、15巻、892〜898頁(1981
年))。いかなる微生物の汚染のないことが決定された、
オートクレーブにかけた培養物の上清またはメンブラン
プロテアーゼ消化物を、70%のエタノール濃度にする
ことにより沈殿させ、且つ2回フェノール水抽出を行っ
た(ガラノース(Gallanose)ら(1969年))。水相を水に対
して透析することにより集め、続いてDE52クロマト
グラフィーを行った。水中のGBS毒素は、DE52に
結合し且つヘラビストら(1987年)による0〜0.4Mの
NaClの傾斜溶出を適用すると、約0.25MのNaCl
で溶出する。光学的旋光およびフェノール硫酸比色検出
法により画分をモニターした。続いて、セファシル(Sep
hacel)S−300を用いるゲル過によってGBS毒素
を回収し、これはカラムにわずかに含まれるものを溶出
する。透析および凍結乾燥の後、GBS毒素をりん酸で
緩衝された食塩水(PBS)で展開するレンチルレクチン
アフィニティーカラムで2次分画する。セファシルカラ
ムから出たGBS毒素(2〜5mg)をPBS(0.5ml)に
溶解し、レンチルレクチンカラム(1×5cm)に適用し
た。2倍のカラム容量において溶出するカラムに保持さ
れない物質(GBS毒素LL)を透析し、凍結乾燥し、再
生したレンチルレクチンカラムに再度適用した。ピーク
によって流れをGBS毒素LL1として集め、1.5倍
のカラム容量の範囲で溶出する部分的に保持された画分
をGBS毒素LL2として集めた。酵母マナナスはこの
調製を汚染してしまうので、もし過していないTHB
培地を使用するならばこの手順は必要である。
予め過してあるTHBを使用することを薦める。この
ことを薦める理由としては、GBS毒素自身が、a−メ
チルマンノサイドで溶出するためのレンチルレクチンと
の十分な親和性をもつ構造特性を有することである。し
かし、これらのGBS毒素の画分は、羊モデルに注入し
たとき、GBS毒素LL1またはLL2のいずれか1つ
よりも少ない特異的活性を示す。
GBS毒素LL1およびLL2の特徴 GBS毒素LL1およびLL2は、単離された最も有効
性のある病体生理学的反応モディファイヤーであり、羊
モデルにおいて、一般的な投与量の1/60または10
11/kgの投与量で活性を示し、ポリサッカライドを含み
さらにホスホジエステルも含む特徴的なシグナルをもつ
ことを実質上確認できる1HNMRスペクトルを有する
(ヘラビストら(1987年))。糖類の分析を行ったところ、
最も有効性のあるGBS毒素を構成するポリサッカライ
ドは、表1に示す組成を有する。
表1:GBS毒素LL1およびLL2の糖類の組成糖類 モル% ラムノース 11.3 マンノース 13.6 ガラクトース 17.7 グルコース 13.1 N−アセチル−グルコサミン 29.5 N−アセチル−ガラクトサミン 9.7 実施例II 実施例Iに記載したように調製したGBS毒素の効果
を、ヌードマウスにおいて繁殖したヒト大細胞の腺ガン
の成長割合について研究した。GBS毒素LL1の精製
した画分を使用し、これは、実施例Iに記載したように
調製した。
実験 組織源 1.4の比較DNAインデックス(relative DNA index)
をもつヒト肺大細胞腺ガン(BRX Lu 4)は、10%子牛胎
児血清を追加したRPMI1640において成長した組
織培養において得られた。培養物の細胞は、軟らかい寒
天中においてコロノジェニック(colonogenic)であり、
比較DNAインデックスを1.4とした。化学的免疫細
胞学的な特徴は、細胞ケラチンへの有効性を示し、且つ
胸部を源とした腺ガンの大細胞に対して向かう2つのモ
ノクローナル抗体の2つと交差反応した。
組織の接種 腫瘍の接種物は、組織培養皿上で90%の集合率に成長
した細胞から調製された。りん酸緩衝食塩水中(PBS)
で懸濁された10個の細胞を、22匹のヌードマウス
のそれぞれに、腹部の経路から皮下に個々のシリンジで
注入した。10日後、腫瘍のサイズの平均は、100+
12mm3に達し、動物は、無作為抽出したサイズの腫瘍
をもつ7、7および8個体の3つのグループに分割され
た。7個体の腫瘍のない動物の4番目のグループを対照
グループとした。
GBS毒素の接種物 ポリサッカライド毒素(L1画分)を、それぞれ1注入中
0.25および2.5ピコモルに対応する2μg/kgお
よび20μg/kgの接種となるような濃度においてPB
S中に溶解することにより、接種物を調製した。1注入
中20μg/kgまたは7ピコモルで、デキストラン(Dex
tran)70(ファルマシア(Pharmacia)、アップサラ(Upps
ala)、スウェーデン)を対照として用いた。
注入方法 グループ1〜3は、腫瘍を有するもの、および4は、腫
瘍のないものの4つのグループにおけるマウスに、PB
Sの100μlを静脈末端から静脈内に注入した。これ
は、グループ1およびグループ4には2.5ピコモルの
GBS毒素、グループ2には0.25ピコモルのGBS
毒素、グループ3にはデキストランの7ピコモルを含む
PBSを注入した。注入は、月曜日、水曜日および金曜
日に行い、各注入日に、腫瘍の容量を、高さ、幅および
長さの測定値から計算した。
結果 グループ4は、20μg/kgでのGBS毒素が、体重の
増加に影響を及ぼさず、動物は、毒性の徴候を示さなか
った。4mg/kgの投与量は、以前にヘラビストら(1981
年)が、鉛に敏感な動物に使用したが、明白な影響は及
ぼさなかった。予備的な組織学的な試験は、肺、肝臓、
腎臓、脾臓または脳のいずれかに明白な組織の損傷がな
いことを明らかにした。異なるグループの腫瘍の成長
は、異なる割合で起こった。動物の屠殺時の腫瘍の予備
的試験は、GBS毒素を20μg/kgを受け入れたグル
ープ1の7個体の動物の内、6個体において、腫瘍部分
の半分よりも多くに出血および壊死から見られたことを
示した。このような損傷は、等しいモル濃度でデキスト
ランを受け入れたグループにおいては明らかに見られな
かった。2μg/kgを受け入れたグループは、中間の組
織学的な容体を示した。
得られたデータは、GBS毒素が治療の最初の6日間を
こえて腫瘍の成長割合を等しく有効に減少させ、且つ続
く8日間をこえて、グループ1の成長割合は遅い割合で
残った。グループ2の成長は、デキストランを受け入れ
たグループ3に見られる割合の傾向のように上昇した。
試験の終わりでの腫瘍のサイズの平均は(+は平均の標
準偏差)、 グループ1 2.5ピコモルGBS毒素/1注入 422+68p
<0.005 グループ2 0.25ピコモルGBS毒素/1注入 550+71p
<0.05 グループ3 7.0ピコモルデキストラン/1注入 731+132 体重増加における有意差の変化は、2.5ピコモルのG
BS毒素/1注入を受け入れた腫瘍発生と非腫瘍発生と
の間、あるいはいかなるグループ間でも見られなかっ
た。
検討 このデータは、投与量に依存した関係で、GBS毒素が
単独で、20μgまたは2.5ピコモル/kgの投与量で
はデキストランよりもおよそ45%まで、および2μg
または0.25ピコモル/1注入の投与量では25%ま
でヒト腫瘍細胞の成長割合を減少させることを示してい
る。羊モデルにおいて、1μg/kgでのGBS毒素は、
激しい呼吸困難を誘発し、これは、マクロファージBお
よびTリンパ球および顆粒球を伴う全炎症性および免疫
学的反応によるものであると考えられる。ここで選ばれ
たマウスのモデルにはT細胞がなく、従ってまたT細胞
に依存したB細胞の反応がないので、このようなこと
は、毛細管内皮上の作用によって、おそらく腫瘍の成長
の抑圧遺伝子としての薬剤活性としてGBS毒素の価値
を示している。腫瘍の発生した通常の個体において、こ
の作用は、血管の破壊、続いて腫瘍の壊死を導くと仮定
される。羊の肺およびヒト腫瘍組織で、GBS毒素およ
び抗GBS毒素IgGおよび対照IgGでおこなった組
織化学的研究は、この仮定を確証させるものである。
GBS毒素が異なるヒト腫瘍組織の毛細管と特異的な結
合を示し、且つ免疫欠損動物モデルにおいて、ヒト腫瘍
の成長割合を指数的に減少させるという事実は、GBS
毒素に冒された羊の肺およびヒト新生児の肺または早期
発症病においてそれぞれ見られるものと同様な病体生理
学を導入することにより、GBS毒素がヒト腫瘍の血管
新生を阻止し、従って、これらの成長を抑制することを
示している。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】B β溶血性ストレプトコッカス細菌群に
    より生産された、精製され、毒性活性を示す形状である
    ポリサッカライドGBS毒素を含有してなる、成長する
    固化した腫瘍の血管新生を抑制するための治療薬。
  2. 【請求項2】前記腫瘍が、血管新生に関係し且つ依存す
    るガンである、請求の範囲1に記載の治療薬。
  3. 【請求項3】前記腫瘍が、血管新生に関係し且つ依存す
    る腺ガンである、請求の範囲1に記載の治療薬。
  4. 【請求項4】前記腫瘍が、成長する血管系をもつ肺腫瘍
    である、請求の範囲1に記載の治療薬。
  5. 【請求項5】前記GBS毒素が、該GBS毒素の滅菌さ
    れた水溶液を含む非経口的に投与できる形状である、請
    求の範囲1ないし4のいずれか1項に記載の治療薬。
  6. 【請求項6】前記GBS毒素が、静脈内に注入可能な水
    溶液の形状である、請求の範囲1ないし5のいずれか1
    項に記載の治療薬。
JP2513756A 1989-09-25 1990-09-13 腫瘍の血管新生を抑制するための治療薬 Expired - Fee Related JPH0662426B2 (ja)

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