JPH0662907A - 射出成形布靴の製造方法 - Google Patents
射出成形布靴の製造方法Info
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- JPH0662907A JPH0662907A JP4239049A JP23904992A JPH0662907A JP H0662907 A JPH0662907 A JP H0662907A JP 4239049 A JP4239049 A JP 4239049A JP 23904992 A JP23904992 A JP 23904992A JP H0662907 A JPH0662907 A JP H0662907A
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Abstract
を備えた射出成形布靴の製造方法を提供する。 【構成】 エチレン−塩化ビニル共重合体100重量部
に対し熱可塑性ポリウレタンエラストマー5〜50重量
部および可塑剤80〜120重量部を含み、射出成形時
の溶融粘度が1mm割型ダイスの高化式フローテスター
による190℃,10kg荷重において102〜104
g/cm・secの靴底材を射出成形して、布を積層し
てなり、かつフッ素系撥水剤で処理した胛被と接着一体
化する。フッ素系撥水剤で処理した胛被の表布として、
JISL−1096に規定される気孔容積率が50〜9
0%で、接着剤処理されていないものを使用する。熱可
塑性ポリウレタンエラストマーとして、ポリエステルを
骨格とした分子量104〜105のホットメルト型ポリ
ウレタンエラストマーを使用する。
Description
材を撥水・防汚加工した射出成形布靴の製造方法に関
し、特に、撥水防汚加工を施した胛被と靴底とが強固な
接合状態を確保して接着一体化し得るとともに、撥水防
汚性が長期間にわたって持続し得る射出成形布靴の製造
方法に関する。
には、布を積層してなる胛被をラストモールドに吊り込
み、このラストモールドにボトムモールドとサイドモー
ルドを適合させて構成されるモールドキャビティ内に熱
可塑性樹脂を主体とする靴底材を射出し、靴底を成形す
ると同時に、該靴底と上記の胛被とを接着一体化する方
法が採用されている。ただし、胛被の表布と靴底材とは
本来接着性に欠けるため、両者を強固に接着すべく、次
のような手法を併用する必要があった。
とが接着する部分の胛被の表布に、溶剤系のポリウレタ
ン系接着剤,ポリエステル系接着剤等を刷毛塗り等の方
法により塗布し、乾燥した(いわゆる接着剤の部分塗り
を行った)後、靴底材を射出し、該接着剤により靴底と
胛被とを接着一体化する。
公報や特公平3−20241号公報等に見られるよう
に、胛被の表布に原反の段階で、ホットメルト型のポリ
ウレタン系処理剤,ポリエステル系処理剤を30〜50
メッシュのグラビアロールで全面処理したり、ナイフコ
ーター等で全面コーティーグ処理したものを裁断,縫製
して胛被とし、射出成形により靴底を成形すると同時
に、表布のこれらの処理剤により靴底と胛被とを接着一
体化する。
造するには、(1),(2)の手法を併用した射出成形
工程の終了の後に、胛被表面に撥水剤を刷毛やスプレー
等の方法で塗布することで対処せざるを得ない。しか
し、胛被表面には、(1),(2)の手法によりポリウ
レタン系やポリエステル系の接着剤や処理剤が塗布され
ており、撥水剤は、これらの接着剤や処理剤との密着性
が十分でないため、靴を1〜2回程度洗濯することで、
撥水防汚性が低下ないしは消失してしまうと言う問題が
ある。
剤により処理しておくと言う技法も考えられる。しか
し、上記したように、撥水剤と(1),(2)の手法に
よるポリウレタン系やポリエステル系の接着剤や処理剤
との密着性が十分でないため、この技法によれば、靴底
と胛被との接着強度が極端に低下してしまい、優れた耐
久性と、優れた撥水防汚性を長期間にわたって兼備する
射出成形靴を製造することは不可能ないしは極めて困難
である。
の接着剤や処理剤との密着性が十分な撥水剤を開発する
と言うことも考えられるが、この開発には多大の費用と
時間とが必要であるし、しかも所望の特性を備えた撥水
剤の開発が確実にできるとは言えない。
(2)の手法の欠点、すなわち、(1)の手法では、接
着剤が所定の接着部分よりはみ出して外観品位を劣化さ
せ、また手作業が主体であることから作業性、生産性が
悪く、コストアップの要因となる上、接着安定性に欠け
る等の点、(2)の手法では、処理剤の樹脂分により布
の織り組織、編み組織が固められて、布の風合いが硬く
なり、素材本来の触感が欠如し、特に起毛素材や起毛感
のある素材は実質的に使用不可能であり、また素材のカ
ラーが濃色側にシフトしたり、ボケる等して本来のカラ
ーが製品として生かせず、さらには胛被が処理剤で硬化
して、胛被のラストモールドへの吊り込み作業が困難に
なる上、フィットした吊り込みが不可能ないしは極めて
困難になる等の点を解消すべく、特殊な組成の靴底材を
使用した射出成形靴の製造方法を提案している(特願平
3−309839号)。
なる胛被材を、(1)や(2)の手法を施すことなく、
そのままラストモールドに吊り込んで、靴底材を射出成
形するのみで、胛被と靴底との接合強度を十分確保する
ことができ、耐久性に優れるとともに、以上のような種
々の欠点のない射出成形靴を得ることができる。
て踏まえ、上述した優れた撥水防汚性を長期間にわたっ
て保持し得るとともに、優れた耐久性をも兼ね備えた射
出成形靴を製造することのできる方法を提供することを
目的とする。
によれば、(1)や(2)の手法を施さない布を積層し
てなる胛被材と強固な接着状態を実現するため、胛被材
に、原反の段階で、あるいは裁断後や縫製後の段階で、
市販の撥水剤による処理を良好に施すことができる。し
たがって、予め撥水剤による処理を施した胛被材に、先
提案の特殊な組成の靴底材を射出成形すれば、優れた撥
水防汚性を長期間にわたって保持し得、かつ優れた耐久
性をも兼備した射出成形靴を提供することができる。
されたもので、熱可塑性樹脂を主成分とする靴底材を射
出成形し、布を積層してなる胛被と接着一体化する射出
成形布靴の製造方法において、前記胛被がフッ素系撥水
剤で処理されたものであって、前記靴底材が、エチレン
−塩化ビニル共重合体100重量部に対し、熱可塑性ポ
リウレタンエラストマー5〜50重量部および可塑剤8
0〜120重量部を含み、射出成形時の溶融粘度が、1
mm割型ダイスの高化式フローテスターによる190
℃,10kg荷重において、102〜104g/cm・
secであることを特徴とする。
処理された胛被の表布が、JISL−1096に規定さ
れる気孔容積率が50〜90%で、かつ接着剤処理され
ていないことをも特徴とする。
レタンエラストマーが、ポリエステルを骨格とした分子
量が104〜105のホットメルト型ポリウレタンエラ
ストマーであることをも特徴とする。
ものであって、例えば、表布と裏布とを接着剤を介して
積層したもの、表布と裏布の間に発泡した軟質ポリウレ
タンフォームを挟んで積層したもの(なお、この場合、
接着剤を介して積層する場合と、軟質ポリウレタンフォ
ームの表面を加熱溶融して積層する場合とがある)、表
布と裏布の間に補強材として織布や不織布を挟み接着剤
を介して積層したもの、表布と裏布を接着しないフリー
の状態で重ねたもの等がある。
て、表布のみがフッ素系撥水剤で処理されたものであっ
てもよいし、表布とともに裏布もが、さらには間に挟む
上記各種の材料もがフッ素系撥水剤で処理されたもので
あってもよいが、実用的には、表布を処理するだけで充
分な撥水・防汚性を得ることができる。処理の時期は、
表布、裏布の原反の段階で行ってもよいし、裁断の後、
あるいは胛被の形態に縫製した後の段階で行うこともで
きるが、原反の段階で行うことがコスト的なメリットが
ある。
えば、大日本インキ株式会社製商品名“ディックガー
ド”、住友スリーエム株式会社製商品名“スコッチガー
ド”、旭硝子株式会社商品名“アサヒガード”等が良好
に使用できる。これらの撥水剤は、水で希釈して使用さ
れる。このときの希釈度合は、あまり高すぎると(撥水
剤濃度が低すぎると)、所望の撥水・防汚効果を得るた
めに複数回の処理工程が必要となって、生産効率が低下
し、逆にあまり低すぎると(撥水剤濃度が高すぎる
と)、胛被材と靴底材との接着性を低下させる。したが
って、本発明では、フッ素系撥水剤/水=1〜10/1
00(重量比)の範囲で使用することが適しており、好
ましくはフッ素系撥水剤/水=2〜5/100(重量
比)の範囲である。
素系の外に、シリコン樹脂系やジルコニウム塩系等の撥
水剤も一般に使用されているが、これらのフッ素系以外
の撥水剤を使用すると、例えば、シリコン樹脂系では胛
被材と靴底材との接着性が阻害され充分な接着強度が得
られないことがあり、ジルコニウム塩系では耐久性に劣
るため、本発明ではフッ素系撥水剤を採用するものであ
る。
構成している布への該撥水剤の浸透性を高めるべく、ノ
ニオン系、アニオン系、カチオン系の界面活性剤や、ア
ルコール等を少量(具体的には、フッ素系撥水剤と水と
の合量の0.01〜10重量%程度)配合することもで
きる。
−塩化ビニル共重合体は、一般に射出成形靴底に用いら
れる塩化ビニルホモポリマーと異なり、エチレンが共重
合されたものであり、エチレンの共重合率は0.5〜1
0%、好ましくは0.8〜5%の範囲のものが使用でき
る。エチレンが共重合されることにより、ポリ塩化ビニ
ルの溶融時の粘度が低下し、射出時の流動特性が著しく
改善され、フッ素系撥水剤で処理された胛被の表布の気
孔部に侵入し、該胛被との接着一体化を容易にするが、
エチレンの共重合率が0.5%を下廻ると射出時の流動
特性が悪化し、10%を超えると塩化ビニル樹脂本来の
特性低下が大きく靴底材として適さないものとなる。
ル共重合体の重合度は、一般に靴底材として使用されて
いる範囲内であれば全て使用できるが、好ましくは平均
重合度800〜4000、さらに好ましくは平均重合度
1000〜2500が適している。エチレン−塩化ビニ
ル共重合体の平均重合度が変わると、溶融時の粘度も異
なってくるが、平均重合度が800未満であると溶融粘
度が低下し、射出時の流動特性が良好となり、フッ素系
撥水剤で処理された胛被の表布の気孔部に侵入し易く、
該胛被との接着一体化を容易にする反面、靴底材として
の物性が低下してしまい、靴底として実用に耐え得ない
ものとなる。逆に、平均重合度が4000を超えると、
靴底材としての物性は良好になるものの、溶融粘度が高
く、射出時の流動特性が悪化し、フッ素系撥水剤で処理
された胛被との接着一体化が困難となる。
合される熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、1,4
−ブタンジオールアジペート,1,6−ヘキサンジオー
ルアジペート等で代表されるポリアルキレンジアジペー
トや、ε−カプロラクトンを開環重合したポリカプロラ
クトン等の代表的なポリエステルに、エチレングリコー
ル,プロピレングリコール,ネオペンチルグリコール,
1,3−ブタンジオール,1,4−ブタンジオール,
1,5−ペンタンジオール等の低分子量脂肪族グリコー
ル、水添加ビスフェノールAで代表される低分子量脂環
族グリコール、エチレンジアミン,プロピレンジアミ
ン,ピペラジン,イソホロンジアミン,4,4′−ジア
ミノジシクロヘキシルメタン等の有機ジアミン等の鎖延
長剤を必要に応じて使用し、脂肪族,脂環族,または芳
香族ジイソシアネートと反応させて得られるものが使用
される。なお、このジイソシアネートとしては、靴底の
要求特性,カラー等により、無黄変の脂肪族または脂環
族を使用したり、黄変タイプの芳香族を使用することが
できる。
は、主成分であるエチレン−塩化ビニル共重合体100
重量部に対し、5〜50重量部、好ましくは8〜30重
量部を使用する。5重量部未満では、靴底材の射出によ
り靴底を成形すると同時に、該靴底と胛被とを接着一体
化する作用、すなわち靴底とフッ素系撥水剤で処理され
た胛被布とを接着する効果がなくなり、50重量部を超
えると射出成形時に射出した靴底材が著しく粘着性を帯
び、ボトムモールドやサイドモールドと粘着あるいは接
着してしまい、成形作業が困難となる。
ポリウレタンエラストマーとして、ポリエステルを骨格
とした分子量が104〜105の範囲、さらに好ましく
は2×104〜5×104の範囲のホットメルト型ポリ
ウレタンエラストマーが使用される。この場合、分子量
が104未満では、射出成形時の流動特性は良好である
が、射出成形靴底とフッ素系撥水剤で処理された胛被布
との接着力が低下し、本発明の目的に合致しなくなり、
105より多いと射出時の流動特性が低下し、やはり射
出成形靴底と該胛被布との接着特性が低下する。
タンエラストマーを射出成形用靴底材配合物に添加,配
合する方法としては、次のような方法が採用できるが、
これらに限定されるものではない。 (1)熱可塑性ポリウレタンエラストマーを他の配合成
分とともにブレンドし、フルコンパウンドとしてペレッ
ト化する。 (2)熱可塑性ポリウレタンエラストマーをエチレン−
塩化ビニル共重合体,可塑剤等と予め高濃度に混合して
おき(すなわち、マスターバッチ化しておき)、必要量
を靴底材コンパウンドに添加する。 (3)熱可塑性ポリウレタンエラストマーを微細化,粉
末化して、靴底材コンパウンドに添加し、ペレット化す
ることなく、パウダー状態のままで使用する。
び熱可塑性ポリウレタンエラストマーに配合される可塑
剤は、通常のポリ塩化ビニル樹脂の配合に使用されるも
のであれば全て使用することができる。例えば、ジブチ
ルフタレート,ジオクチルフタレート等に代表されるフ
タル酸誘導体,ジオクチルアジペート等に代表されるア
ジピン酸誘導体、イソフタル酸誘導体,テトラヒドロフ
タル酸誘導体,アゼライン酸誘導体,セバシン酸誘導
体,マレイン酸誘導体,フマル酸誘導体,トリメリット
酸誘導体,クエン酸誘導体,イタコン酸誘導体,オレイ
ン酸誘導体,リノール酸誘導体,ステアリン酸誘導体,
リン酸誘導体,グリコール誘導体,グリセリン誘導体,
パラフィン誘導体等が挙げられるが、これらに制限され
るものではない。
ビニル共重合体、熱可塑性ポリウレタンエラストマーお
よび可塑剤の外に、安定剤、熱分解型発泡剤、フィラ
ー、顔料、その他適宜の添加剤を配合することができ
る。このうち安定剤としては、バリウム・亜鉛系安定剤
が好ましく使用でき、該バリウム・亜鉛系安定剤として
は、ポリ塩化ビニル樹脂に使用されるものであれば全て
使用することができ、特に制限はない。バリウム・亜鉛
系安定剤は、上記の熱可塑性ポリウレタンエラストマー
の耐久性、すなわち耐加水分解性等の物性に影響が少な
い安定剤であるとともに、後述する熱分解型発泡剤の分
解触媒の働きも兼ねるものである。このバリウム・亜鉛
系安定剤とともに、エポキシ樹脂,エポキシ化大豆油,
ホスフェート,ホスファイト,酸化防止剤,紫外線吸収
剤,水酸化カルシウム,酸化マグネシウム,酸化カルシ
ウム等の安定剤を併用することできるが、熱可塑性ポリ
ウレタンエラストマーの耐久性(耐加水分解性)に影響
を与えるもの、例えば有機錫系,有機鉛系等は使用する
ことは好ましくない。
出成形時における溶融粘度が、102〜104g/cm
・sec(高化式フローテスター,190℃,10kg
荷重,1mm割型ダイス)の範囲内にあることが重要で
ある。射出成形時における溶融粘度は、該靴底材の射出
成形により靴底を成形すると同時に、該靴底と、布を積
層してなり、かつフッ素系撥水剤で処理された胛被とが
接着一体化するために最も重要な要素である。さらに詳
述すれば、上記の溶融粘度範囲内にある靴底材は、射出
成形時にフッ素系撥水剤で処理された胛被表布の布目お
よび繊維間隙に侵入して、靴底と該胛被布とを接着一体
化するために最も重要な投錨(アンカー)効果を実現す
るとともに、繊維表面との濡れを促進し、該靴底材の配
合成分である熱可塑性ポリウレタンエラストマーによる
接着効果との相乗作用により、さらに強固な接着を実現
する。
未満であると、射出成形時に溶融した靴底材配合物がモ
ールド嵌合部やモールド擦り合わせ部からバリとして洩
れ易くなり、射出成形作業が困難となるとともに、安定
した発泡射出成形が難しくなる。また、104g/cm
・secを超えると、射出した靴底材配合物がフッ素系
撥水剤で処理された胛被表布の布目および繊維間隙に効
率良く侵入することが困難となり、靴底材と胛被を接着
一体化するために重要な投錨(アンカー)効果が実現で
きなくなるとともに、繊維面との濡れが充分に行われ
ず、靴底材の配合成分である熱可塑性ポリウレタンエラ
ストマーの効果も充分に発揮できないものとなる。
ましく適用することのできる胛被の表布(胛被の表面に
有る布を意味し、多数枚の布を重ねて積層する場合には
少なくとも最上層の布を意味する)は、前述のフッ素系
撥水剤による処理はなされているが、接着剤による処理
はなされていない状態において、JISL−1096に
規定される気孔容積率が50〜90%の範囲内にある。
この表布は、靴用として一般に使用されている綿,ス
フ,アクリル繊維,ポリエステル繊維,ナイロン繊維お
よび各繊維の混紡,混織の織布,編布,不織布が使用で
きる。前述の投錨(アンカー)効果を高めるためには、
合成繊維においては、フィラメント系の繊維より、短繊
維,ステープル系繊維による織布,編布,不織布が好ま
しい。なお、JISL−1096に規定される気孔容積
率は、下式により表すことができる。
の範囲であり、この範囲において前述の射出時における
靴底材溶融物が胛被表布の布目および繊維間隙に効率良
く侵入して、靴底と胛被を接着一体化するために重要な
投錨(アンカー)効果を実現し、さらに繊維表面との濡
れを容易にして、靴底材の配合成分である熱可塑性ポリ
ウレタンエラストマーの接着効果を発揮させ易くし、強
固な接着一体化を容易に実現する。
における靴底材溶融物が胛被表布の布目および繊維間隙
に効率良く侵入できず、靴底材と胛被を接着一体化する
ことが困難となる。また、気孔容積率が90%を超える
と、胛被の表布の物性が靴用としては適さないものとな
り、実質的に製靴することは不可能となる。
発明はこれらに限定されるものではない。実施例1 (1)胛被の作成 組織が(20/2×16/3)/(70×24),気孔
容積率68%の綿平織り織布を表布とし、これを、表1
に示す組成に調整し、ディップ槽に投入したフッ素系撥
水剤中に浸漬し(ディップし)、ゴムロール間を通して
絞り(ニップし)、再度ディップし、ニップすると言う
2ディップ,2ニップ加工を行い、120〜140℃の
熱風乾燥を約1分間行い、さらに180℃で1分間のキ
ュアリングを行った。
表布に、スフ綾織りの織布を裏布として、溶剤系天然ゴ
ムで貼合せて原反を製造した。この原反を、裁断,縫製
後、中底材を逢着し、一般にカリフォルニア甲と呼ばれ
る袋状の胛被を得た。
ンアジペート,1,4−ブタンジオール,ヘキサメチレ
ンジイソシアネートからなる平均分子量4×104のポ
リウレタンエラストマーのペレットを塊状重合法により
得た。このエラストマーを用いた射出成形靴底材配合物
を表2の配合にてドライブレンド法によりコンパウンデ
ィングした後、バンバリーで混練し、単軸押出機でホッ
トカット法によりペレット化した射出成形靴底材コンパ
ウンドを得た。このコンパウンドの190℃における溶
融粘度は、9×102g/cm・sec(高化式フロー
テスター,10kg荷重,1mm割型ダイス)であり、
本発明の目的に合致するものであった。
込み、該ラストモールドにサイドモールドおよびボトム
モールドを適合させて靴底成形用キャビティを形成し
た。このキャビティ内に、上記の(2)で得た射出成形
靴底材コンパウンドを射出成形機にて射出温度190℃
で射出し靴底を成形すると同時に、該靴底を胛被に底付
し(すなわち、胛被と靴底とを接着一体化し)、冷却
後、靴製品を得た。
から行われていた胛被表布の接着剤処理が施されていな
いため、胛被表布の風合いはもとより、カラー発色性も
良好であるのみならず、胛被がラストモールドに良くフ
ィットし、靴としての仕上がりも良好かつ美麗であっ
た。また、胛被と靴底との接着強度も3.5kg/cm
あり、靴として全く問題のないものであった。
剤洗い10分、水洗い5分を洗濯1回として表3に示す
回数の洗濯を行い、各回数毎に撥水防汚性を調べ、この
結果を表3に示した。比較のために、上記(1)の撥水
防汚処理を表布の原反の段階で行わずに、上記(2)で
得た射出成形靴底材コンパウンドを上記(3)の製靴工
程で射出し、靴底を成形すると同時に胛被と接着一体化
し、冷却して得た靴製品の胛被部に、表1に示す組成の
フッ素系撥水剤をスプレー処理したものについても、上
記と同様にして洗濯を行い、撥水防汚性を調べ、この結
果を表3に併せて示した。
092の撥水度試験に準じて撥水度を測定し、胛被表面
のいずれにも湿潤状態を示さないものを○とし、胛被表
面積の1/2以下の面積に湿潤状態を示すものを△と
し、胛被表面積の1/2以上の面積に湿潤状態を示すも
のを×として評価した。
容積率73%の綿平織り織布を表布とし、これを実施例
1と同様にして撥水防汚処理を施した後、ウレタンフォ
ーム(厚味3mm)とナイロントリコットハーフを片面
ラミネートした複合材を裏材として、溶剤系天然ゴム貼
合糊(目付量400g/m2)で貼合せ、乾燥後、加硫
し、胛被用貼合せ原反を得た。この原反を裁断,縫製
後、中底材を逢着し、一般的にカリフォルニア甲と呼ば
れる袋状の胛被を得た。
ラクトン,1,4−ブタンジオール,イソホロンジイソ
シアネートからなる平均分子量6×104のポリウレタ
ンエラストマーを溶融重合法により製造し、脱溶媒後、
フレーク状のエラストマーを得た。このエラストマーを
用いた射出成形靴底材配合物を表2の配合にてドライブ
レンド法によりコンパウンディングした後、バンバリー
で混練し、単軸押出機でホットカット法によりペレット
化した射出成形靴底材コンパウンドを得た。このコンパ
ウンドの190℃における溶融粘度は、3×103g/
cm・sec(高化式フローテスター,10kg荷重,
1mm割型ダイス)であった。
用靴底材配合物とにより、実施例1と同様にして製靴
し、靴製品を得た。
から行われていた胛被表布の表面処理が施されていない
ため、胛被の風合い,カラー発色性とも良好であるのみ
ならず、胛被がラストモールドに良くフィットし、靴と
しての仕上がりも美麗であった。また、胛被と射出成形
靴底との接着強度も3.3kg/cmあり、靴として良
好な強度であり、本発明の目的に合致するものであっ
た。
して洗濯を行い、撥水防汚性を調べたところ、表3の実
施例1の場合と同様の結果を得た。比較のために、上記
(1)の撥水・防汚処理を表布の原反の段階で行わず
に、上記(2)で得た射出成形靴底材コンパウンドを、
上記(3)の製靴工程において、射出し、靴底を成形す
ると同時に胛被と接着一体化し、冷却して得た靴製品の
胛被部に、表1に示す組成のフッ素系撥水剤をスプレー
処理したものについても、上記と同様にして洗濯を行
い、撥水防汚性を調べところ、表3のスプレー処理によ
る靴の場合と同様の結果を得た。
の技術、すなわち、胛被表布に接着剤を塗布したり、あ
るいは接着剤により表面処理することなく、射出成形布
靴の製造技術上最も重要な胛被と射出成形靴底との接着
一体化を可能とする技術を基礎として踏まえることによ
り、胛被材の原反の段階で市販のフッ素系撥水剤による
撥水防汚加工を施すことができるため、持続性の高い良
好な撥水防汚性を備えるとともに、優れた耐久性をも有
する射出成形靴を製造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂を主成分とする靴底材を射
出成形し、布を積層してなる胛被と接着一体化する射出
成形布靴の製造方法において、 前記胛被がフッ素系撥水剤で処理されたものであって、 前記靴底材が、 エチレン−塩化ビニル共重合体100重量部に対し、熱
可塑性ポリウレタンエラストマー5〜50重量部および
可塑剤80〜120重量部を含み、 射出成形時の溶融粘度が、1mm割型ダイスの高化式フ
ローテスターによる190℃,10kg荷重において、
102〜104g/cm・secであることを特徴とす
る射出成形布靴の製造方法。 - 【請求項2】 フッ素系撥水剤で処理された胛被の表布
が、JISL−1096に規定される気孔容積率が50
〜90%で、かつ接着剤処理されていないことを特徴と
する請求項1記載の射出成形布靴の製造方法。 - 【請求項3】 熱可塑性ポリウレタンエラストマーが、
ポリエステルを骨格とした分子量が104〜105のホ
ットメルト型ポリウレタンエラストマーであることを特
徴とする請求項1,2記載の射出成形布靴の製造方法。
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| JP4239049A JP2589250B2 (ja) | 1992-08-15 | 1992-08-15 | 射出成形布靴の製造方法 |
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1992
- 1992-08-15 JP JP4239049A patent/JP2589250B2/ja not_active Expired - Fee Related
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