JPH0663093B2 - 熱内部応力緩和異方性蒸着成形体の製造方法 - Google Patents
熱内部応力緩和異方性蒸着成形体の製造方法Info
- Publication number
- JPH0663093B2 JPH0663093B2 JP63231662A JP23166288A JPH0663093B2 JP H0663093 B2 JPH0663093 B2 JP H0663093B2 JP 63231662 A JP63231662 A JP 63231662A JP 23166288 A JP23166288 A JP 23166288A JP H0663093 B2 JPH0663093 B2 JP H0663093B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱内部応力が緩和された異方性蒸着成形体に
関し、特に、異方性蒸着成形体の曲率部に発生する熱内
部応力を吸収ないし緩和し得る半導体用治具等に好適な
異方性蒸着成形体の製造方法に関する。
関し、特に、異方性蒸着成形体の曲率部に発生する熱内
部応力を吸収ないし緩和し得る半導体用治具等に好適な
異方性蒸着成形体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕 従来、熱分解窒化ほう素(PBN),パイロリティックグ
ラファイト(PG)等の異方性蒸着成形体では、その熱膨
張率(α)が蒸着方向(c方向)とそれに垂直な方向
(a方向)とで異なるので、例えば、反応温度から常温
へ温度を下降変化させた時に、層間剥離が起こり易く蒸
着成形体が破損したり、しわ寄りが生じたり等の不都合
現象が避けられなかった。
ラファイト(PG)等の異方性蒸着成形体では、その熱膨
張率(α)が蒸着方向(c方向)とそれに垂直な方向
(a方向)とで異なるので、例えば、反応温度から常温
へ温度を下降変化させた時に、層間剥離が起こり易く蒸
着成形体が破損したり、しわ寄りが生じたり等の不都合
現象が避けられなかった。
上記のような蒸着成形体の不都合は、主として、蒸着成
形体に大きな熱内部応力が発生することによるものと推
定されるが、その熱内部応力が大きくなる原因として
は、例えば、熱分解反応温度が高い、熱膨張率の異
方性が大きい、蒸着膜厚が厚い、曲率半径が小さ
い、形状によって応力が不均衡になり集中し易い、等
が考えられる。
形体に大きな熱内部応力が発生することによるものと推
定されるが、その熱内部応力が大きくなる原因として
は、例えば、熱分解反応温度が高い、熱膨張率の異
方性が大きい、蒸着膜厚が厚い、曲率半径が小さ
い、形状によって応力が不均衡になり集中し易い、等
が考えられる。
従って、本発明の課題は、そのような原因を除去ないし
削減して、異方性蒸着成形体の特に曲率部に発生する熱
内部応力を緩和し得る成形体を提供することにある。ま
た、本発明の他の課題は、熱内部応力を高度に緩和し得
る異方性蒸着成形体を効果的に、且つ工業的に有利に製
造する方法を提供することにある。
削減して、異方性蒸着成形体の特に曲率部に発生する熱
内部応力を緩和し得る成形体を提供することにある。ま
た、本発明の他の課題は、熱内部応力を高度に緩和し得
る異方性蒸着成形体を効果的に、且つ工業的に有利に製
造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決する方法について、鋭意
研究を重ねた結果、表面に一定の熱分解蒸着成分膜を形
成させる異方性蒸着成形体において、その膜の厚さ方向
に特定範囲割合内の熱膨張率の勾配を形成させることが
極めて効果的であることを見出した。
研究を重ねた結果、表面に一定の熱分解蒸着成分膜を形
成させる異方性蒸着成形体において、その膜の厚さ方向
に特定範囲割合内の熱膨張率の勾配を形成させることが
極めて効果的であることを見出した。
添付図面第1図は、本発明に係る異方性蒸着成形体の熱
膨張率と曲率部の変形の関係を説明するための模式的図
である。第1図の異方性蒸着成形体において、c方向及
びa方向の熱膨張率をそれぞれαa及びαcとした場
合、温度の下降変化に際してαa>αcの場合は、この
成形体は開く方向に変形し、αa<αcの場合は閉じる
方向に変形する。一方、この成形体のαaを厚さ方向に
勾配を付けるとこれが温度変化によって、バイメタル作
用をなすことを見出し、この作用を変形方向と反対の方
向に働かせることにより変形を防止できることを発見し
本発明を完成させた。
膨張率と曲率部の変形の関係を説明するための模式的図
である。第1図の異方性蒸着成形体において、c方向及
びa方向の熱膨張率をそれぞれαa及びαcとした場
合、温度の下降変化に際してαa>αcの場合は、この
成形体は開く方向に変形し、αa<αcの場合は閉じる
方向に変形する。一方、この成形体のαaを厚さ方向に
勾配を付けるとこれが温度変化によって、バイメタル作
用をなすことを見出し、この作用を変形方向と反対の方
向に働かせることにより変形を防止できることを発見し
本発明を完成させた。
成形体の内面と外面のa方向の熱膨張率をそれぞれαa
i,αa0とし、その厚さをtすると、その勾配は で表される。PBNやパイロリティックグラファイトの場
合は、αa<αcであるから、閉じる方向に変形する。
この場合はαa0>αaiとすればよく、その勾配は、 となる。
i,αa0とし、その厚さをtすると、その勾配は で表される。PBNやパイロリティックグラファイトの場
合は、αa<αcであるから、閉じる方向に変形する。
この場合はαa0>αaiとすればよく、その勾配は、 となる。
一方、αa>αcの場合には開く方向に変形するので、
その勾配は とすればよい。
その勾配は とすればよい。
一般に、蒸着しようとする治具の曲率半径をRとし、蒸
着する成形体の厚さをtとすると、勾配が次式(I)の
関係にあるときは変形は0となることが理論的に成り立
つ。
着する成形体の厚さをtとすると、勾配が次式(I)の
関係にあるときは変形は0となることが理論的に成り立
つ。
すなわち、曲率半径Rが小さくなるとこの勾配は大に、
またRが大きいと勾配は小にすることが必要である。
またRが大きいと勾配は小にすることが必要である。
このような関係は下表のように纏められる。
なお、表中の〇印の所は変形がほとんど無い本発明の範
囲である。
囲である。
本発明は、異方性蒸着成形体の形成において、特に、そ
の成形体αaの膜厚方向の熱膨張率勾配を (0.1〜5)×10− 6/℃.mm の範囲内で徐々に大きく、又は小さくなるように形成さ
せるとき、特に曲率部に発生する熱内部力が大幅に緩和
されるという優れた知見に基づくいてなされたもので、
前記特許請求の範囲に記載の構成要件から成る高い実用
性を有する熱内部応力緩和異方性蒸着成形体の製造方法
を提供する。
の成形体αaの膜厚方向の熱膨張率勾配を (0.1〜5)×10− 6/℃.mm の範囲内で徐々に大きく、又は小さくなるように形成さ
せるとき、特に曲率部に発生する熱内部力が大幅に緩和
されるという優れた知見に基づくいてなされたもので、
前記特許請求の範囲に記載の構成要件から成る高い実用
性を有する熱内部応力緩和異方性蒸着成形体の製造方法
を提供する。
一例を挙げると、熱膨張率αaとPBNの蒸着速度との関
係は第2図に示す通りであり、蒸着速度を制御すること
によりαaをコントロールすることができる。
係は第2図に示す通りであり、蒸着速度を制御すること
によりαaをコントロールすることができる。
本発明の上記方法によれば、蒸着成形体の結晶化度,異
方度あるいは密度を徐々に変化させることができ、それ
らの変化によってαaの厚さ方向の勾配形成を効果的に
行うことができるため、熱内部応力が吸収,緩和される
ものと考えられる。
方度あるいは密度を徐々に変化させることができ、それ
らの変化によってαaの厚さ方向の勾配形成を効果的に
行うことができるため、熱内部応力が吸収,緩和される
ものと考えられる。
本発明の蒸着成形体は、その製造及び使用の実状から、
厚さ方向の熱膨張率αaの変化の勾配を、次の値、すな
わち (0.1〜5)×10− 6/℃.mm の範囲内とすることが重要である。
厚さ方向の熱膨張率αaの変化の勾配を、次の値、すな
わち (0.1〜5)×10− 6/℃.mm の範囲内とすることが重要である。
熱膨張率αaの勾配が、0.1×10− 6/℃.mm未満では、
式(I)より対応曲率半径が100mm以上となり、熱内部
応力を無視できる程度の局面となる。また、5×10− 6
/℃.mmを超えると、そのような大きな勾配の形成が困
難で、工業的に著しく不利となるので好ましくない。
式(I)より対応曲率半径が100mm以上となり、熱内部
応力を無視できる程度の局面となる。また、5×10− 6
/℃.mmを超えると、そのような大きな勾配の形成が困
難で、工業的に著しく不利となるので好ましくない。
また、上記熱膨張率の勾配は、前述のように、αa−α
cの正負により決まるので、正の場合には、徐々に大き
くなるように形成させ、負の場合には、徐々に小さくな
るように形成させる。例えば、円柱のような物体にPBN
を蒸着させて成形体を作る場合には、蒸着速度を徐々に
速くして熱膨張率を徐々に大きくすることにより、その
勾配が となり、内部応力の緩和された成形体を得ることができ
る。
cの正負により決まるので、正の場合には、徐々に大き
くなるように形成させ、負の場合には、徐々に小さくな
るように形成させる。例えば、円柱のような物体にPBN
を蒸着させて成形体を作る場合には、蒸着速度を徐々に
速くして熱膨張率を徐々に大きくすることにより、その
勾配が となり、内部応力の緩和された成形体を得ることができ
る。
本発明の異方性蒸着成形体は、熱内部応力緩和性であっ
て、温度の下降変化における破損やしわ寄り等の不都合
な現象が発生せず、また、製作も極めて容易であるか
ら、その実用的価値は極めて高い。
て、温度の下降変化における破損やしわ寄り等の不都合
な現象が発生せず、また、製作も極めて容易であるか
ら、その実用的価値は極めて高い。
次に、具体例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例及び比較例 φ60mmのカーボン柱20本をCVD炉内にセットし、炉内を
温度を1900℃に加熱保持し、トリクロロボロンガス(BC
l3)とアンモニアガス(NH3)とのほぼ1:3のモル比の
混合ガスを連続的に供給して、炉内の圧力をほゞ3Torr
に保った状態で、カーボン柱表面に約1.5mm厚の熱分解
窒化ほう素(PBN)の蒸着膜を形成させた。
温度を1900℃に加熱保持し、トリクロロボロンガス(BC
l3)とアンモニアガス(NH3)とのほぼ1:3のモル比の
混合ガスを連続的に供給して、炉内の圧力をほゞ3Torr
に保った状態で、カーボン柱表面に約1.5mm厚の熱分解
窒化ほう素(PBN)の蒸着膜を形成させた。
実験においては、その第一の方法では、カーボン柱表面
へのPBNの蒸着膜の形成を、蒸着開始時の100μm/hrか
ら蒸着終了時の約150μm/hrまで成長速度をほゞ一定
の割合で徐々に増大させ、最終的に、カーボン上に1.5m
m厚のPBN蒸着膜を得た(実施例)。得られた蒸着膜の熱
膨張率勾配は、図2より、約0.4×10− 6/℃.mmの割合
で減少する勾配であることが理解できる。
へのPBNの蒸着膜の形成を、蒸着開始時の100μm/hrか
ら蒸着終了時の約150μm/hrまで成長速度をほゞ一定
の割合で徐々に増大させ、最終的に、カーボン上に1.5m
m厚のPBN蒸着膜を得た(実施例)。得られた蒸着膜の熱
膨張率勾配は、図2より、約0.4×10− 6/℃.mmの割合
で減少する勾配であることが理解できる。
また、第二の方法では、PBN蒸着膜の成長速度を、蒸着
開始から終了時まで100μm/hrの一定の条件に保って
行い、同様に1.5mm厚のPBN膜を得た((比較例)。
開始から終了時まで100μm/hrの一定の条件に保って
行い、同様に1.5mm厚のPBN膜を得た((比較例)。
それぞれの方法で得られた各20本のカーボン柱のPBN蒸
着成形体について、それらの自然剥離現象を調査したと
ころ、実施例によるものが僅かに1本であったのに対
し、比較例に成るものは18本もあり、本発明の蒸着成形
体が非常に優れたものであることが判る。
着成形体について、それらの自然剥離現象を調査したと
ころ、実施例によるものが僅かに1本であったのに対
し、比較例に成るものは18本もあり、本発明の蒸着成形
体が非常に優れたものであることが判る。
本発明の方法によれば、曲率部を有する半導体用治具に
好適なPBN等の異方性蒸着成形体が容易且つ効果的に製
造でき、得られる成形体の歩留りも顕著に向上するの
で、工業的に極めて有利である。
好適なPBN等の異方性蒸着成形体が容易且つ効果的に製
造でき、得られる成形体の歩留りも顕著に向上するの
で、工業的に極めて有利である。
第1図は、異方性蒸着成形体の熱膨張率と曲率部の変形
の関係の説明用模式的図、第2図は、蒸着速度と熱膨張
率との関係の一例を示すグラフである。
の関係の説明用模式的図、第2図は、蒸着速度と熱膨張
率との関係の一例を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 武 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−20446(JP,A) 特開 昭54−110989(JP,A) 特開 昭63−26350(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】異方性蒸着成形体を形成させるに当たり、
その形成の間に、熱分解蒸着物の蒸着温度,蒸着圧力又
は蒸着速度を徐々に変化させて蒸着成形体の厚さ方向
に、熱膨張率の勾配が、0.1×10− 6/℃.mm〜5×10−
6/℃.mmの範囲内で徐々に上昇又は下降するように形
成させることを特徴とする熱内部応力緩和異方性蒸着成
形体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63231662A JPH0663093B2 (ja) | 1988-09-16 | 1988-09-16 | 熱内部応力緩和異方性蒸着成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63231662A JPH0663093B2 (ja) | 1988-09-16 | 1988-09-16 | 熱内部応力緩和異方性蒸着成形体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0280574A JPH0280574A (ja) | 1990-03-20 |
| JPH0663093B2 true JPH0663093B2 (ja) | 1994-08-17 |
Family
ID=16927016
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63231662A Expired - Lifetime JPH0663093B2 (ja) | 1988-09-16 | 1988-09-16 | 熱内部応力緩和異方性蒸着成形体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0663093B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN118256865A (zh) * | 2018-07-10 | 2024-06-28 | 耐科思特生物识别集团股份公司 | 电子设备及其制造方法 |
| JP7723168B1 (ja) * | 2024-10-04 | 2025-08-13 | 信越化学工業株式会社 | Pbn容器及びpbn容器の製造方法 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ATA62178A (de) * | 1978-01-30 | 1979-03-15 | Ver Edelstahlwerke Ag | Hartmetallverschleissteil und verfahren zu seiner herstellung |
| JPS625993A (ja) * | 1985-07-01 | 1987-01-12 | Fuji Oil Co Ltd | 蛋白の分離法 |
| DD243514B1 (de) * | 1985-12-17 | 1989-04-26 | Karl Marx Stadt Tech Hochschul | Hartstoffschichten fuer mechanisch und korrosiv beanspruchte teile |
| JPH0811822B2 (ja) * | 1986-07-12 | 1996-02-07 | 日新電機株式会社 | 窒化ホウ素膜の形成方法 |
-
1988
- 1988-09-16 JP JP63231662A patent/JPH0663093B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0280574A (ja) | 1990-03-20 |
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