JPH0663226B2 - 止水用部材と止水構造を有する杭壁及びその杭壁の施行方法 - Google Patents

止水用部材と止水構造を有する杭壁及びその杭壁の施行方法

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JPH0663226B2
JPH0663226B2 JP2205701A JP20570190A JPH0663226B2 JP H0663226 B2 JPH0663226 B2 JP H0663226B2 JP 2205701 A JP2205701 A JP 2205701A JP 20570190 A JP20570190 A JP 20570190A JP H0663226 B2 JPH0663226 B2 JP H0663226B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は止水構造を有する杭壁と、この杭壁に使用され
る止水用部材と、杭壁を止水構造とする施工方法に関す
る。
(従来の技術) 鋼矢板により構築される杭壁は護岸、土留めなどに用い
られているが、止水を確実にすることが要求されてい
る。この止水を行なうためには、漏水が生じる杭の継手
部に対して何らかの処理を行なうことが有効であり、こ
の点に着目した考案や発明が従来よりなされている。
このうち、実公昭64−432号公報には杭の継手部に
沿って水膨潤性シール材をサポート板により固定した考
案が提案されていて、杭列の掘削側の継手部に、この水
膨潤性シール材を施して掘削側に漏出する水を止めてい
る。
特開昭56−12424号公報、特開平1−28012
1号公報および同1−280122号公報に記載された
発明は杭の継手部分を止水材で封鎖するものであり、杭
の継手部を覆う鋼材などを杭に取り付けて鋼材内に止水
材を注入したり、あるいは空間を有する特殊形状となる
ように杭の継手部を成形し、空間部分に止水材を注入す
ることを特徴としている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら前者の従来技術は、水膨潤性シール材が杭
列の掘削側に設けるため掘削側と反対側の土圧や水圧が
継手部の隙間から作用すると、継手部に対するシール材
の密着度が低下したり、シール材が継手部から離脱す
る。このため、止水効果がなくなるという致命点な問題
がある。
一方、後者の従来技術は、止水材を充填するように杭に
鋼材を取り付けたり、杭の継手部を特殊形状に成形しな
くてはならないため、このための作業が必要であると共
に止水以外の他の目的に杭を使用することができず転用
性がない。
また、止水材の充填に際しては、鋼材や継手部内を高圧
水で排土する必要があり作業性が悪いばかりでなく確実
に排土できないこともあり、この場合には止水材の止水
効果が部分的に低下している。さらに鋼材を取り付けた
場合には、杭打設時の抵抗が大きくなるため、杭が前倒
れ現象を起こすこともある。
本発明はこれらの従来技術の問題点に鑑みてなされたも
のであり、十分な止水力を有した構造とすると共に、杭
本来の形状に変更を与えることなく、簡単に施工するこ
とができる杭壁を提供することを目的とする。また、本
発明はこの杭壁の施工に使用される止水用部材およびこ
の止水用部材を使用した杭壁の施工方法を提供すること
を目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る止水用部材は、杭の継手部内に嵌合可能な
形状に成形された先導チップと、該先導チップに連結さ
れる止水材とを備え、止水材の連結状態で先導チップを
既設杭の継手内部に押し込むことを特徴とし、 また、本発明に係る杭壁は、杭の継手部内に嵌合可能な
形状に成形された先導チップと、該先導チップに連結さ
りる止水材とを備え、止水材の連結状態で先導チップを
既設杭の継手内部に押し込む止水用部材を設けた杭によ
り構築され、掘削側と反対側地盤の杭列の継手外側に、
継手部の長手方向に沿う止水材を設けた止水構造を有す
ることを特徴とし、 さらに本発明に係る杭壁の施工方法は、杭の継手部内に
嵌合可能な形状に成形された先導チップを既設杭の継手
部に嵌め、その後次設杭の継手部を既設杭の継手部に嵌
め合わせ、この次設杭の打設により先導チップを既設杭
の継手部内に押し込み移動させ、この押し込み移動に追
随して継手部に沿う止水材を継手部の外側に施すことを
特徴とする。
(作用) 上記構成の杭壁は、止水材が掘削側と反対の地盤側に設
けられるため、地盤の土圧や水圧が作用すると、止水材
が杭の継手部に密着して止水力が大きくなる。
また、上記構成の止水用部材は、先導チップが既設杭の
継手部内に押し込まれると、継手部内の排土を行ないな
がら、止水材を継手部に沿って配設するように作用す
る。
さらに上記構成の杭壁の施工方法は、次設杭の圧入また
は打設に伴って先導チップを既設杭の継手部に押し込み
移動させると共に、この押し込み移動に追随して止水材
を継手部に沿って施すため、杭の設計変更を要すること
なく、杭に止水力を付与させた杭壁を施工することがで
きる。
(実施例) 第1図は止水用部材1の第1実施例を示し、先導チップ
2と止水材3とを有している。先導チップ2の上部2a
は杭の継手部の内面と同形状および同寸法に成形され、
杭の継手部内に嵌合されて押し込まれる。また先導チッ
プ2の下部2bは一方向に傾斜するテーパ面を形成する
ことにより先尖形状となっている。このように下部2b
を先尖形状に成形したため杭の継手部内の土砂が排土さ
れ、継手部の抵抗が少なくなり継手部内での押し込み移
動が容易となる。
止水材3は上記先導チップ2の片面側に連結されてい
る。第2図はこの止水材3の一例を示すものであり、水
膨潤性シール材5内にワイヤやロープなどの芯材を挿入
して構成している。水膨潤性シール材5は水を吸収して
膨潤する性質を有していて、この膨潤により止水効果を
発揮する。この止水材3は先導チップ2に連結され、先
導チップ2の杭の継手部内の押し込み移動に追随して継
手部に沿って移動する。
本実施例における止水材3の連結は、第1図に示すよう
に、先導チップ2の上部片面側に上方に延びる連結パイ
プ6を設け、この連結パイプ6内に止水材3を挿入し、
かしめることにより行なわれる。なお、止水材3として
は、地盤からの土圧や水圧が作用することにより変形す
るものであれば、水膨潤性シール材でなくても良く、例
えばゴムなどの弾性体でも良い。
また、本発明における止水材はこのように、それ自体で
止水能力を有するものに限られず、第9図および第10
図に示すように、グラウト剤を継手部に沿って地盤に注
入するための注入パイプ8を含むものであり、注入パイ
プ8の場合には先導チップ2との溶接によって連結でき
る。
このような止水材3は杭の継手部の外側に位置するよう
に先導チップ2に連結される。第3図は先導チップ2に
対する止水材3の連結位置を示し、既設杭10の継手部
(グリップ)10gと次設杭11の継手部(グリップ)
11gとの嵌合位置の外側となるように連結される。
次に本実施例による杭壁の施工方法を説明する。
まず、鋼矢板などの杭を地盤に打設して既設杭10とす
る。この既設杭10の継手部10g内に第3図に示すよ
うに、先導チップ2を嵌め込む。この場合、先導チップ
2は既設杭10の継手部10gに嵌合する形状となって
いるため、簡単に嵌め込むことができる。
次に既設杭10の継手部10gに次設杭11の継手部1
1gを嵌合し次設杭11を打設する。これにより次設杭
11は継手部10g、11gの連結状態で地盤内に進入
するが、既設杭10の継手部10g内には先導チップ2
が嵌合されているため、第4図に示すように、先導チッ
プ2は継手部10g内を徐々に押し込み移動する。この
押し込み移動により先導チップ2は継手部10g内の土
砂を排土するため次設杭11の継手部11gに作用する
抵抗が減じ、次設杭11は円滑に地盤内に進入する。
そして、次設杭11の打設が終了すると、先導チップ2
は既設杭10の継手部10gの下端部分に達する。先導
チップ2には止水材3が連結されているため、先導チッ
プ2の押し込み移動と共に止水材3が継手部10g、1
1gの外側に同時に施される。
このような杭壁の施工方法では、次設杭11の打設と同
時に、止水材3を杭の継手部に施すことができるため継
手部の排土のための高圧水噴射が不要となり、工期を短
縮することができると共に、確実に止水材を施すことが
できる。また、杭の継手部に鋼材を取り付けたり、杭の
継手部を特殊形状とすることなく、在来の杭をそのまま
使用することができるため杭の再使用も可能となる。
第5図および第6図はこの施工が行なわれた杭壁の第1
実施例を示し、止水材3は杭列10、11の継手部10
g、11gの外側に沿って、その長手方向に施されてい
る。これらの図において、Aは杭壁施工後に掘削される
掘削側、Bは掘削側と反対側の地盤側であり、止水材3
はこの地盤側Bにおける継手部分に位置している。その
ため、土圧や水圧などの圧力Pが作用すると止水材3は
継手部に外側から密着し、大きな止水力を発揮し確実な
止水構造となる。
また、圧力Pは止水材3が継手部に密着する方向にかか
るため、止水材3が継手部から離脱することなく、経時
的にも確実な止水を行なうことができる。この場合、止
水材3は地盤側Bからの掘削側Aへの漏水の防止が目的
であるため止水材3を杭の全長にわたって施す必要はな
い。
第7図は止水用部材1の第2実施例を示し、止水材3の
外側に硬質プラスチックや鋼材などからなるカバープレ
ート7が設けられている。カバープレート7は止水材3
の外面を覆うように、先導チップ2に取り付けられてお
り、先導チップ2の継手部10g内の押し込み移動に追
随して止水材3と一体となって地盤内に進入する。
このカバープレート7は止水材3の外面を覆うため、漏
水を阻止すると共に、土圧や水圧などの圧力Pが作用す
ると、止水材3を継手部方向に押圧して止水材3の継手
部への密着を促進するため、止水をより確実に行なうこ
とができる。特に、止水材3として水膨潤性シール材を
用いた場合には、その膨潤方向を規制してシール材が継
手部方向に膨潤するように作用するため、シール材によ
る止水力の増大を図ることができる。
第8図に示す止水部材の第3実施例では、次設杭11の
下方に予め止水材接続金具21を直接取付けてある。施
工に際しては、止水材3を止水材接続金具21に取付け
て、次設杭11をそのまま打ち込めばよい。
第9図は杭壁の施工方法の第2実施例を示し、止水材と
して注入パイプ8を使用している。注入パイプ8は小孔
が多数形成されており、先導チップ2に溶接などの方法
で連結されている。この注入パイプ8は既設杭10の継
手部10a内の先導チップ2の押し込み移動とに追随し
て、杭列10、11の継手部に沿って地盤内に進行す
る。
そして、この進行と共にグラウト剤9が高圧注入され、
注入パイプ8の小孔からグラウト剤9の噴射が行なわれ
る。この施工では先導チップ2の押し込み移動と同時に
杭列の継手部に沿ってグラウト剤9が地盤に注入される
ため、止水構造を有する杭壁を迅速、簡単に施工するこ
とができる。
第10図は杭壁の施工方法の第3実施例を示す。この実
施例においても止水材としても注入パイプ8を使用する
が、既設杭10の継手部下端部近辺に当板13が取り付
けられている。当板13は注入パイプ8が当接すると注
入パイプ8の進入を停止するように使用する。従って、
注入パイプ8は先導チップ2の押し込み移動に追随して
地盤内を進入するが、当板13に達すると進入が停止す
る。そしてこの状態でさらに次設杭11を打設すると注
入パイプ8と先導チップ2とが切り離される。
この切り離し後に、注入パイプ8を引き上げながらグラ
ウト剤を高圧注入すると地盤中にはグラウト剤だけが残
って、止水を行なうようになる。この施工では、当板1
3を任意の高さ位置に取り付けることにより、グラウト
剤の深さ調整を行なうことができる。
(発明の効果) 本発明の杭壁は、止水材を掘削側と反対の地盤側の杭継
手部に沿って設けるため、土圧や水圧により止水材が杭
継手部に密着して確実な止水を行なうことができる。ま
た、本発明の止水用部材によると、杭の継手部に沿う止
水材の施工を簡単に行なうことができる。さらに本発明
の施工法によれば、杭の設計変更を要することなく止水
効果のある杭壁を短期間に施工することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は止水用部
材の第1実施例を示す拡大斜視図、第2図は止水材の一
例を示す拡大断面図、第3図は施工方法の第1実施例を
示す拡大平面図、第4図はその斜視図、第5図および第
6図は杭壁の第1実施例を示す平面図および側面図、第
7図は止水用部材の第2実施例を示す拡大平面図、第8
図は止水用部材の第3実施例を示す側面図、第9図は施
工方法の第2実施例を示す斜視図および第10図は施工
方法の第3実施例を示す斜視図である。 1…止水用部材、2…先導チップ 3…止水材、4…芯材 5…水膨潤性シール材、6…連結パイプ 7…カバープレート、8…注入パイプ 10…既設杭、10g、11g…継手部 11…次設杭 A…掘削側、B…地盤側

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】杭の継手部内に嵌合可能な形状に成形され
    た先導チップと、該先導チップに連結される止水材とを
    備え、止水材の連結状態で先導チップを既設杭の継手内
    部に押し込む止水用部材。
  2. 【請求項2】請求項1記載の止水用部材を設けた杭によ
    り構築され、掘削側と反対側地盤の杭列の継手外側に、
    継手部の長手方向に沿う止水材を設けた止水構造を有す
    る杭壁。
  3. 【請求項3】杭の継手部内に嵌合可能な形状に成形され
    た先導チップを既設杭の継手部に嵌め、その後次設杭の
    継手部を既設杭の継手部に嵌め合わせ、この次設杭の打
    設により先導チップを既設杭の継手部内に押し込み移動
    させ、この押し込み移動に追随して継手部に沿う止水材
    を継手部の外側に施す止水構造杭壁の施工方法。
JP2205701A 1990-08-02 1990-08-02 止水用部材と止水構造を有する杭壁及びその杭壁の施行方法 Expired - Lifetime JPH0663226B2 (ja)

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