JPH066770B2 - 希土類磁石の製造方法 - Google Patents

希土類磁石の製造方法

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JPH066770B2 JP29423888A JP29423888A JPH066770B2 JP H066770 B2 JPH066770 B2 JP H066770B2 JP 29423888 A JP29423888 A JP 29423888A JP 29423888 A JP29423888 A JP 29423888A JP H066770 B2 JPH066770 B2 JP H066770B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、モータ、アクチュエータ、各種電化製品、
コンピュータ周辺機器、時計等のメカトロニクス分野で
幅広く実用に供されている希土類磁石の製法に関するも
のである。
〔発明の概要〕
一般に、RFeB系磁石は、優れた磁気特性を示し、R
としてYもしくはLa、Ce、Nd、Pr、Sm、D
y、Tb等の希土類元素の一種又は二種以上と、Bと、
Feとから構成され、又、Feの一部をCo等の遷移金
属元素で置換されるものもある。
このRFeB系磁石の優れた特性は、それに含まれるR
Fe14Bなる化合物が大きな一軸異方性と磁気モーメ
ントを有していることに依っている。しかしRFe14
Bなる化合物単相では、大きな保磁力は得られず、この
化合物組成に比較してNd及びBを多く含んでいる法が
高い磁石特性を示すことが知られている。それは時効処
理によって主相RFe14Bの結晶粒界にNd−ric
h相やB−rich相が粒界相として生じ、ニュークリ
エーション ディフィカルティを起こさせていることに
よっている。
本発明は、RFeB系磁石とNd0.75Fe0.25を中心と
したNdFe1-X(x=0.65〜0.85)共晶合
金を粉末状態で混合し、このNdFe1-Xの融点64
0〜800℃の範囲での熱処理によって、焼結効果及び
時効効果を同時に発効させることができた。更に磁場配
向に依る熱収縮の異方性に起因する焼結後の変形を抑え
ることが出来た。また錆の主発生ポイントになっている
B−rich相を最小限に抑えられるので防錆効果も期
待される。
〔従来の技術〕
現在、永久磁石材料は、それぞれの持つ特性に応じて、
各種電気製品から医療関係機器まで広い分野で使用され
る重要な機能材料であり、近年の機器小型化、高効率化
の要求から、より高性能永久磁石が求められている。R
FeB系磁石は、SmCo系磁石と比較して高磁気特性
であり、資源的に豊富なNd、Pr等の軽希土類元素が
主に使用され、しかも必ずしもCoを必要としないこと
が、大きな特徴である。この磁石の製造方法は、特開昭
59−46008号広報に記載されているように、所定
の組成からなる鋳造インゴットを平均3〜5μmに粉
砕、有機バインダーを添加混練した後、磁場中でプレス
成形して得られた成形体を、900〜1200℃Arガ
ス中で約1時間焼結された後、室温まで急冷される。焼
結後600℃前後の温度で時効処理を施すと保磁力が向
上する。
〔発明が解決しようとする課題〕
RFeB系磁石は、結晶磁気異方性エネルギーの高い正
方晶NdFe14Bを主相とする結晶粒とNd−ric
h相やB−rich相を含む粒界相とから構成されてお
り、特に高保磁力を示す磁石は結晶粒界付近が非常に滑
らかになっており、格子歪みや欠陥等が見られないこと
が特徴である。この粒界付近の結晶の完全性を達成させ
るには、焼結後の600℃前後の熱処理が有効に作用
し、高保磁力を発生させている。(M.Sagawa etal;J.AP
PL.Phys.55(1984)p.2083) 一方いくつかの問題点も指摘されている。一つはSmC
o系磁石の場合と異なり、RFeB系磁石は焼結時の熱
収縮に磁場配向方向と、その直角方向とで約10%程度
の異方性が生じるために、特にリング状の金型プレスで
径方向に配向された磁石の場合、SmCo系等では同心
円状金型でよいのに対して、熱収縮の異方性を考慮した
高価な楕円形金型を用いなければならない。次に防錆の
問題も大きく、この磁石の錆発生は特にB−rich相
の耐触性が主相及びNd−rich相に比較して低いこ
とに起因している。(参考:杉本克久他 金属学会 1
01回秋期大会 604)これに対して防錆方法とし
て、多くは表面にエポキシのコーティング、Niメッ
キ、Alイオンプレーティング等、保護膜を形成するこ
とによって対処している。これらの処理によって工程も
増えコスト高の原因にもなっている。
〔課題を解決するための手段〕
上記問題点を解決するために、本発明での磁石製法にお
いては、RFeB系磁石合金粉末とNdFe
1-X(0.65≦χ≦0.85)合金粉末とを混合し、
磁場成形した後、該NdFe1-X合金の融点以上、9
00℃以下の温度範囲で焼結する手段を採用した。
〔作用〕
添加するNdFe1-X合金は、融点が低く、640〜
900℃の熱処理でRFeB系磁石粉末粒子の周囲を液
相状態で囲むことができ、低温で液相焼結が行なわれる
ものである。従って、従来問題となっている焼結時の異
方的な熱収縮に対して有効であり、従来の金型の使用を
可能とするものである。更に、本磁石のように、ニュー
クリエーションタイプの保磁力機構をもつ磁石におい
て、過焼結がもたらす結晶粒径の粗大化に起因する保磁
力の低下に対しても、低温での液相焼結による本発明は
有効な手段である。
又、NdFe1-Xは、Nd−rich相の役割を果た
し、保磁力発生機構に必要な粒界相を形成することがで
きる。
NdFe1-X合成組成は、χ<0.65、あるいはχ
>0.85の範囲に於ては該合金の融点が900℃以上
となり、焼結温度が、RFeBの最適時効処理温度以上
となり、得られる磁石特性の極端な低下をきたす事か
ら、0.65χ0.85の範囲に限定されるもので
ある。更に、χ=0.75が、最も融点(640℃)が
低く、最適の組成である。
RFeBに対するNdFe1-Xの添加量は、10%以
下では、焼結後の成形強度が弱く、又、35%以上で
は、希釈効果から得られる磁気特性が実用範囲以下とな
る事から、焼結強度及び磁気特性の観点から、10〜3
5%が適当である。
熱処理温度は、液相焼結を行なう事及びRFeBの時効
処理を行なう事から、NdFe1-Xの融点以上、90
0℃以下の範囲が適している。更に、熱処理雰囲気は、
1×10-3Torrより高真空であれば、特に問題がな
い。
〔実施例〕
以下、本発明について実施例に基づき詳細に説明する。
出発原料としては、純度99.9%の電解鉄、フェロボ
ロン、純度99.7%以上のNdを用いた。ニュークリ
エーション・タイプのNdFeB系磁石の場合は先に述
べたようにNdFe14B主相とNd−rich粒界相
が重要であるために、一般的に主相の組成よりもNdを
多く配合する必要があるが、本製法では主相の組成だけ
でもよい。
〔実施例1〕 (1)Nd11.8at%、Fe82.3at%、B
5.9at%を主配合成分としたものを原料とする。勿
論Ndの替わりにPrやDyなど他の希土類元素あるい
は、Feの替わりにCo等他の遷移金属を置換すること
は可能である。NdFe1-X合金の組成は、0.65
≦χ≦0.85の範囲であるが、χ=0.75が最も融
点が低く好ましい。またχ<0.65或いはχ>0.8
5の範囲は融点が900℃以上になりNdFeB磁石原
料の最適時効処理温度より高すぎ、磁石特性が極端に低
下する。そこで、添加するNdFe1-XとしてNd
0.75Fe0.25合金を用いる。
(2)溶解はAr雰囲気中のアーク炉を用いた。粉砕は
スタンプミルにより80メッシュ以下に粉砕した、ジェ
ットミルにて微粉砕し、NdFe14磁石粉は約10μ
m、Nd0.75Fe0.25合金粉は約3μmの粉末を得た。
これらをボールミルを用いて充分に攪拌混合する。混合
の割合は第1表に示す。ここでNdFe原料の混合割合
が少な過ぎると、例えば10%以下の場合は、焼結後の
成形強度が弱く、多すぎると、例えば35%以上の場合
は希釈効果のため磁気特性が実用範囲以下になった。
(3)これらの混合粉を同心円状のリング金型に充填
し、約20kOeの磁場で配向させ後、プレスし成形品
とした。
(4)熱処理は1x10-2Torr以上の真空中で行な
った。450℃で0.5時間脱ガスを行った後、焼結と
時効処理を兼ね700℃で10時間の熱処理を行った。
得られた磁石特性も第1表に示した。
〔実施例2〕 種々のRFeB系磁石原料に対し、Nd0.75Fe0.25
金粉末を重量比で15wt%添加し、実施例1と同様に
して、磁石を製造し、その特性を第2表に示す。
〔実施例3〕 種々のNdFe1-X -yの組成に対し、Nd0.75
0.25合金粉末を重量比で15wt%添加し、実施例1
と同様にして、磁石を製造し、その特性を第3表に示
す。
〔発明の効果〕 以上述べたように、本発明のRFeB磁石原料粉とNd
Feの合金粉を混合した後の熱処理は、通常の焼結温度
(約1100℃)よりも約400℃も低く、しかもNd
Fe合金による焼結とRFeB系磁石に対する時効処理
が同時に進行するために、熱処理工程が一工程少なくで
きる。又低温熱処理のために作製された磁石は熱収縮率
の異方性も見られず、特殊な金型を必要としないなど工
業的に多大な効果を得ることができる。
本来RFeB系磁石に於ては、その優れた磁気特性は、
Fe14Bの化合物が有する一軸異方性と磁気モーメ
ントによるものであり、添加されたNdFe1-Xは、
RFeBの粒子を液相状態で囲みこみ、この粒界付近の
結晶の完全性を達成し、更に磁気特性を向上させるもの
である。それ故、NdFeB、PrFeB、DyFeB
以外のRFeB系磁石に対しても、本発明は効果的な方
法である事は明らかである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Y、La、Ce、Nd、Pr、Sm、D
    y、Tb等の希土類元素(R)の一種または二種以上
    と、Bと、Feとを主成分とするRFeB系磁石合金粉
    末から、粉末冶金法により希土類磁石を製造する方法に
    おいて、前記RFeB系磁石合金粉末とNdFe1-X
    (0.65≦χ≦0.85)合金粉末とを混合し、磁場
    成形した後、該NdFe1-X合金の融点以上、900
    ℃以下の温度範囲で焼結することを特徴とする希土類磁
    石の製造方法。
  2. 【請求項2】前記RFeB系磁石合金粉末に対し、Nd
    Fe1-X合金粉末を10wt%〜35wt%混合した
    ことを特徴とする請求項(1)記載の希土類磁石の製造
    方法。
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