JPH06718B2 - アシルオキシ芳香族カルボン酸の製法 - Google Patents

アシルオキシ芳香族カルボン酸の製法

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JPH06718B2
JPH06718B2 JP60162165A JP16216585A JPH06718B2 JP H06718 B2 JPH06718 B2 JP H06718B2 JP 60162165 A JP60162165 A JP 60162165A JP 16216585 A JP16216585 A JP 16216585A JP H06718 B2 JPH06718 B2 JP H06718B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の技術分野) 本発明はアシルオキシ芳香族ケトンのアシルオキシ芳香
族カルボン酸への接触酸化、例えば4−アセトオキシア
セトフェノンの4−アセトオキシ安息香酸への接触酸化
に関する。本発明はまた出発物質としてフェニルアセテ
イト又はフェノールおよび酢酸又は無水酢酸の様なアセ
チル化剤から4−アセトキシ安息香酸を製造する一貫法
に関する。
(発明の背景) フェノールをアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化カリ
ウムと反応させてアルカリ金属フェノオキシド、例えば
カリウムフェノオキシドを生成し、フェノオキシドをコ
ルベ−シュミット反応において2酸化炭素と反応させた
後酸性処理して4−ヒドロキシ安息香酸(4-HBA)とし
酸をアセチル化剤、例えば無水酢酸でアセチル化して4
−アセトキシ安息香酸(4-ABA)とする方法は知られて
いる。この方法の実質的欠点はコルベ−シュミット反応
中にヒドロキシベンゾエート塩の中和を要しそれは分離
廃棄しなければならないむだなアルカリ金属塩が生成さ
れることである。
芳香族エステルのフリース(Fries)転移によるヒドロ
キシ芳香族ケトンの製造はこの分野でよく知られてい
る。故にLewisの米国特許第2,833,825号は触媒として無
水ふっ化水素を用いるフェノール又は他の芳香族エステ
ルのアシルフェノール又は他のヒドロキシ芳香族ケトン
への転移を示している。この特許の実施例は収率55乃
至95%における高級脂肪酸エステルの転移に限定して
いる。Simonsらのジャーナル オブ ザ アメリカン
ケミカル ソサエティ(Journal of the American Chem
ical Society)、62、485−486(1940)は
種々の転移反応の縮合剤としてふっ化水素の使用を示し
ている。486ページにフェニルアセテートのフリース
転移によってp−ヒドロキシアセトフェノンがえられる
としている。
DanとMyliusは受理日が1954年1月7日のアナレン
デル ヘミー(Anualen der Chemie)、587巻1−15
(1954)に発表されたエルランゲン大学応用化学研
究所報告の1部論文においてふっ化水素中24時間の反
応時間後最大収率81%でフェニルアセテートの4−ヒ
ドロキシアセトフェノンへの転移を示しておりまたアン
ゲバンテ ヘミー(Angewandte Chemie)、56、33
8(1943)に報告されたとおりK.Weiehertによって
えられると述べられた収率92%を報告している。しか
しDannとMyliusは収率の差は少なくも1部はWeichertに
よる付ずいする2−ヒドロキシアセトフェノンの無視に
よるだろうと示唆している。DannとMyliusまたはm−ク
レジルアセテート、p−クレジルアセテートおよびグア
イアコルアセテートのふっ化水素中の転移からの幾分低
いヒドロキシ芳香族ケトン収率を報告している。
DanとMyliusはまたふっ化水素の存在においてフェノー
ルと氷酢酸から収率61.6%において4−ヒドロキシアセ
トフェノンを生成する反応を発表している。この反応は
普通フェノールのアセチル化剤として酢酸を用いるフリ
ーデル−クラフツアセチル化反応とされている。
Simonsらはアメリカン ケミカル ソサエティ(Americ
an Chemical Society)、61、1795−1796
(1939)において縮合剤としてふっ化水素を用いる
芳香族化合物のアセチル化を発表し1796ページ表1
にフェノールと酢酸から収率40%でp−ヒドロキシア
セトフェノンを生成するアセチル化反応を示している。
Meussdoerfferらのバイエル社出願に係る1977年1
0月27日公告ドイツ公開特許26 16 986にフ
ェノール自体の様なフェノール系化合物からアセチルク
ロライドの様なアシルハライドによりヒドロキシ芳香族
ケトンを生成するアセチル化法を発表している。
KhandualらはC.A.(1972)、77、125628gに記載
のとおりインディアン ケミカル ソサイティ(Indian
Chem.Soc.)、49、557−560(1972)に9
5%酢酸中でアセトフェノンを酢酸マンガンで酸化して
安息香酸とフォルムアルデヒドを生成する方法を示して
いる。環置換基、例えばメトキシをもつアセトフェノン
の酸化について記載している。
Den Hertogらはジャーナル オブ キャタリシス(Jour
nal of Catalysis)、、357−361(1966)
にアセトフェノンおよびメチルの様な種々の環置換基を
もつアセトフェノンを安息香酸および対応する環置換安
息香酸とする酢酸マンガン接触酸化を示している。
Van Heldenらはレク、トラブ、キム、(Rec.Trav.Chi
m.,80,57−81(1961)にアセトフェノンと
種々の環置換アセトフェノンの対応する安息香酸へのマ
ンガンイオン接触酸化およびアセトフェノンの安息香酸
へのコバルトイオン接触酸化を示している。
MisraらはC.A(1976)、84、150041nに記
載のとおりジャーナル オブ インディアン ケミカル
ソサエティ(J.Indian Chem.So
)、521053−1055(1975)にアセトフ
ェノンおよびメトキシの様な種々の環置換基をもつアセ
トフェノンのバナジウム接触酸化を示している。
加藤らはC.A.(1976)85、5360gに記載のと
おり1975年11月13日出願日本特許第75/35,
066号に;小林らはC.A.(1967)、665523
6zに記載のとおり1967年1月18日出願日本特許
第67/847号に;またSangarahらはシンセシス(Sy
nthesis)、12、1018−1019(1980)に
いずれもp−クレジルアセテートの遷移金属接触酸化に
よる4−アセトキシ安息香酸製造法を示している。
(発明の要約) 本発明によりアシルオキシ芳香族ケトン、例えば4−ア
セトオキシアセトフェノン(4-AAP)は遷移金属イオン
と共還元剤の存在で酸素により酸化されて対応するアシ
ルオキシ芳香族カルボン酸、例えば4−アセトキシ安息
香酸(4-ABA)を生成する。この化合物はそのまま使用
できるし、又は酸溶液中で対応するヒドロキシ芳香族カ
ルボン酸、例えば4−ヒドロキシ安息香酸(4-HBA)に
加水分解される。
この酸化反応は式Iに示すとおり進行する。
式中Rは1価有機基を示しまたAr′は下記する様な2価
芳香族基を表わす。
4−アセトキシ安息香酸が望む生成物ならば出発物質と
してフェニルアセテート又はフェノールとアセチル化剤
を用いて一貫法により先づフリース転移又はフリーデル
−クラフツアセチル化法によりそれぞれ4−ヒドロキシ
アセトフェノン(4-HAP)に変えられる。次いで4−H
APはアセチル化剤でアセチル化されて4−アセトキシ
アセトフェノン(4-AAP)となりそれは遷移金属および
共還元剤の存在で酸素より酸化されて4−アセトキシ安
息香酸(4-ABA)となる。4−ABAはそのまま使用で
き又は酸溶液中で4−ヒドロキシ安息香酸(4-HBA)に
加水分解できる。
フェノールとアセチル化剤の反応はフリーデル−クラフ
ツアセチル化反応として特徴づけられているが、反応機
構上の見解をそこに含ませるつもりはない。
出発物質としてフェニルアセテートを用いて本発明の方
法を行なう場合フェニルアセテートから4−ヒドロキシ
アセトフェノン(4-HAP)を生成する最初のフリース転
移は式(II)によって示される。
出発物質としてフェノールとアセチル化剤を使えば4−
HAPを生成するアセチル化反応は式(III)で示され
る。
式中Xは知られたアセチル化剤である化合物のアセチル
基をひいた残基である。例えばXはヒドロキシ、アセト
キシ、又はフルオライド、クロライド又はブロマイドを
含むハライドでもよい。使用できるアセチル化剤は例え
ば酢酸、無水酢酸、アセチルフルオダイド、アセチルク
ロライドおよびアセチルブロマイドである。
アセチル化剤として無水酢酸を用いる4−ヒドロキシア
セトフェノン(4-HAP)からの4−アセトキシアセトフ
ェノン(4-AAP)の製造は式(IV)のとおり進行する。
上記のとおり一般の場合4−アセトキシアセトフェノン
(4-AAP)の酸化による4−アセトキシ安息香酸(4-AB
A)の製造は式(V)のとおり進行する。
アセトキシ安息香酸を4−ヒドロキシ安息香酸(4-HB
A)に加水分解したいならば反応式は(VI)のとおり進
む。
ヒドロキシ芳香族ケトンのヒドロキシ基のアシル化反応
は本発明によるあとのケトン基の遷移金属接触酸化によ
りアシルオキシ芳香族カルボン酸を生成させるに必要な
方法でヒドロキシ基を“マスキング”する効果をもつ。
ヒドロキシ芳香族ケトンからアシルオキシ芳香族ケトン
の製造は式(VII)のとおり進行する。
式中Ar′は2価芳香族基を表わし、Rはアルキル基を表
わしかつXは下記する様なアシル化剤の残基である。
アセチル化剤として無水酢酸を用いて4−ヒドロキシア
セトフェノン(4-HAP)から4−アセトキシアセトフェ
ノン(4-AAP)を生成したいならば反応式(VIII)に従っ
て進行する。
本発明の反応を表わす式においてAr′は2価芳香族基を
表わす。基の特性は重要ではないが、非置換か又は環水
素がメチル、炭素原子1乃至18をもつアルコシキ又は
アシルオキシ、トリルおよび適当にマスクされたヒドロ
キシ、アミノ又はスルフヒドリルで置換されたかいずれ
かのベンゼン、ナフタレン又はビフェニルから2環水素
原子を除去してえられる基が好ましい。Ar′は1,4−
フェニレン、2,1−ナフチレン、2,6−ナフチレ
ン、5−フェニル−1,2−フェニレン、3−フェニル
−1,4−フェニレン又は3−メチル−1,4−フェニ
レンが好ましく、ケトンカーボンと対応する基はAr′の
位置が同じでない場合先づ述べられたAr′の数位置を占
める。最も好ましいAr′は1,4−フェニレンである。
式中のR基は同種でも異種でもよく、炭素原子1乃至1
8、好ましくは1乃至4をもつアルキル基である。Rは
式においてすべて同じであり、メチル、エチル又はプロ
ピルであればよりよく、またアセテートエステルの使用
に対しメチルでありまた最後の式においてメチルケトン
であれば最もよい。
アシルオキシ芳香族ケトン製造に使われるヒドロキシ芳
香族ケトンはこの分野で知られた方法によって製造でき
る。
例えば式(IX): (式中Ar′とRは上に与えられた定義をもちまたArは上
記Ar′の定義に対応するアリール基である。但しヒドロ
キシ又はアシルオキシ基に結合している炭素は代わりに
水素に結合される)により示されるとおり対応する芳香
族エステルのフリース転移によって製造される。
またフェノール系化合物とアシル化剤はフリーデル−ク
ラフツアシル化法で反応して次式によってヒドロキシ芳
香族ケトンを生成する: 上式中Ar,Ar′およびRは上に定義したとおりとしかつ
Xは知られたアシル化剤である化合物のアシル基 を差引いた残基、例えばヒドロキシ、アシルオキシ、例
えばアセトキシ、およびハロゲン化物、例えばフルオラ
イド、クロライドおよびブロマイドを表わす。使用でき
るフェノール系化合物の例はフェノール、1−ナフトー
ル、2−ナフトール、2−フェニルフェノール、4−フ
ェニルフェノールおよび0−クレゾールがある。使用で
きるアシル化剤は例えばアルカン酸、例えば酢酸とプロ
ピオン酸、無水アルカン酸、例えば無水酢酸とプロピオ
ン酸、およびアシルハライド、例えばアセチルとプロピ
ルオニルフルオライド、クロライドとブロマイドがあ
る。
上記両反応の触媒はふっ化水素が好ましいがフリースお
よびフリーデル−クラフツ反応に有効であるこの分野に
知られた他のどんな触媒でも使用できる、例えばアルミ
ニウムクロライド、亜鉛クロライド又はほう素トリフル
オライドも使用できる。
反応を行わせるには芳香族エステル又はフェノール系化
合物とアシル化剤、触媒および芳香族エステルが出発物
質の時必要ならば無水酢酸又は酢酸の様な反応添加剤を
耐蝕性反応機に装入し混合物を例えば約20乃至150
℃の温度、約0.5乃至約4時間、例えば約25乃至約5
00psigの圧力に保つ。触媒としてHFを使うならばそ
れをこの分野で知識ある者がよく知っている取扱法によ
って液体又はガスとして装入できる。反応を行なわせる
に望む圧力に反応空間を保ちまた十分のHFを反応液と
接触させる様窒素の様な不活性ガスを使用できる。過剰
のHF、例えば反応域に始めからある芳香族エステル又
はフェノール系化合物モル当り約7乃至約75モルのH
Fを一般に使用する。4−ABAが望む反応生成物であ
ればフリース転移を使うならば出発物質はフェニルカル
ボキシレート、好ましくはフェニルアセテートであろう
が、フリーデル−クラフツアシル化反応を用いるならば
フェノールとアシル化剤、好ましくは酢酸又は無水酢酸
の様なアセチル化剤が出発物質である。いづれの場合に
おいても出発物質は4−HAPの様な4−ヒドロキシフ
ェニルケトンに変えられそれは本発明によつて4−AB
Aに変えられる。
4−HAP製造に使われるフリース転移又はフリーデル
−フラフツ反応触媒はふっ化水素又はフリース又はフリ
ーデル−フラフツ反応に有効とこの分野で知られた他の
触媒、例えばアルミニウムクロライド、亜鉛クロライド
又はほう素トリフルオライドでもよい。反応を行なわせ
るにフェニルアセテート又はフェノールとアセチル化
剤、例えば酢酸又は無水酢酸触媒およびフェニルアセテ
ートが出発物質であれば必要ならば無水酢酸の様な反応
添加剤を耐蝕性反応機に装入し混合物を例えば約20乃
至約150℃の温度、例えば約0.5乃至約4時間、例え
ば約25乃至約500psigの圧力に保つことができる。
HFを触媒として使うならばそれをこの分野でよく知ら
れた取扱法を用いて液体又はガスとして装入できる。反
応を行なわせるに反応空間を望む圧力に保ち十分なHF
を反応液と接触させるための窒素の様な不活性ガスを使
用できる。反応域に初めにあるフェニルアセテート又は
フェノールモル当り例えば約7乃至約75モルの過剰な
HFが一般に使われる。
4−アセトキシ安息香酸の接触酸化の出発物質として使
われる4−アセトキシアセトフェノン(4-AAP)はフェ
ニルアセテートのフリース転移又はフェノールのフリー
デル−クラフツアセチル化反応、例えば反応をHFと酸
無水物の存在で行なわせた場合、その反応によって生成
された4−ヒドロキシアセトフェノン(4-HAP)との共
生成物としてえることができ又はそれは式(III)に示し
たとおり4−HAPを無水酢酸の様なアセチル化剤と反
応させ、即ち4−HAPをそのモル当り約1乃至5モル
の無水物と例えば120乃至140℃の温度において1
乃至4時間接触させて4−HAPから製造できる。
アシルオキシ芳香族ケトン、即ち4−アセトキシアセト
フェノン(4-AAP)は式(I)に示したとおり可溶性塩、例
えばアルカン酸が使われるならば同じアルカン酸、例え
ば溶媒として使われる様な酢酸の塩の形で加えられる遷
移金属イオン、好ましくはマンガン、コバルト、クロ
ム、鉄、バナジウム又はモリブデンイオンの存在でケト
ンが酸素で接触酸化されアシルオキシ芳香族カルボン酸
に酸化される。共還元剤はアルデヒド、例えばアセトア
ルデヒド;メチルエチルケトンの様なケトン;又はアル
カリ金属、例えばリチウム、ナトリウム又はカリウムの
ハイライド、例えばブロマイドの様なものもある。遷移
金属はマンガン好ましくは共還元剤はアセトアルデヒド
が好ましい。炭素原子2乃至4をもつアルカン酸である
溶媒がその無水物と共に使われ、酢酸−無水酢酸混合物
が好ましい。酸化を行なわせるには反応機からの排出ガ
ス中の酸素量が8%を越えない様な割合で酸素を窒素の
様な不活性ガスと混合して反応機に供給するとよい。
反応は例えば約90乃至約225℃、好ましくは約12
5乃至175℃の温度、約100乃至1200psig、好
ましくは約200乃至400psigの圧力において約1乃
至5時間、好ましくは2乃至4時間反応混合物を攪拌し
て行なわせることができる。触媒は例えば全反応混合物
を基準に約1乃至2000ppm、好ましくは約50乃至
1200ppmの量で使用できる。また共還元剤は4−A
APを基準として例えば約5乃至100モル%、好まし
くは約20乃至50モル%の量で使用できる。酸素は適
当にまきちらして液体反応混合物と十分接触しそれに移
動させる様に加える。
遷移金属イオンは例えば酢酸が溶媒である時の酢酸塩の
様に溶媒と同じアルカン酸の形で添加できる。一般に反
応は4−アセトキシアセトフェノンの全生成物への高転
化で行なわれ、4−アセトキシ安息香酸への選択性は少
なくも50%である。
式(I)をもつアシルオキシ芳香族カルボン酸生成物は式
(XI)に示されるとおりヒドロキシ芳香族カルボン酸に加
水分解される。
但しAr′とRは前に定義したとおりとする。
この方法の生成物が4−ABAであり、この4−ABA
を4−ヒドロキシ安息香酸(4-HBA)に加水分解したい
ならば式(XII)のとおり反応は進行する。
次の実施例は更に本発明を例証するものである。
実施例 1. 本実施例は触媒としてふっ化水素を用いるフェニルアセ
テートのフリース再配列による4−ヒドロキシアセトフ
ェノンの製造を例証するものである。
300ccヘイステロイCオートクレーブにフェニルアセ
テート40.8g(0.3モル)を装入した。オートクレーブを
密閉したドライアイス−イソプロパノール浴に浸漬し内
部を−45℃に冷し約100Torr真空とした。オートク
レーブ内部温度が0℃を越えない様に無水ふっ化水素1
20g(6.0モル)を加えた。反応機内圧を窒素で0psi
gに調節した。オートクレーブ内容物を75℃に加熱し
1時間攪拌した。約45℃で45分にわたりふっ化水素
を排出した。混合物を氷25g上に注入し45%水酸化
カリウム液で中和した。混合物をエチルアセテートで抽
出した。有機相を無水硫酸マグネシウム上で乾かした
過し回転蒸発器上で溶媒を除去してフェニルアセテート
転化率99.9%と4−ヒドロキシアセトフェノンへの選択
性94.3%に対応する暗緑色固体44.0gをえた。
実施例 2. 本実施例は触媒としてふっ化水素と添加物として無水酢
酸を用いるフェニルアセテートのフリース再配列による
4−ヒドロキシアセトフェノンの製造を例証するもので
ある。
300cc.ヘイステロイCオートクレーブに無水酢酸3
0.6g(0.3モル)を入れた。オートクレーブ−50℃に
冷し5Torr真空とした処で無水ふっ化水素120g(6.
0モル)をシリンダーからオートクレーブに移した。ふ
っ化水素添加完了後窒素を用いて内部温度と内圧をそれ
ぞれ−50℃と0psigとした。オートクレーブを攪拌し
ながらフェニルアセテート81.6g(0.6モル)を混合物温
度が−23℃を越えない様な速度で加えた。フェニルア
セテート添加完了後内容物を50℃にあたため3時間攪
拌しその間に圧力は40psigとなった。次いで苛性スク
ラバーをとおしふっ化水素を排出しオートクレーブ内容
物を氷30g上に注入した。混合物をエチルアセテート
75mlで3回抽出し有機溶液を無水硫酸マグネシウム上
で乾かし過し回転蒸発器を使って溶媒を除去した。
反応はフェニルアセテート転化率98.1%で進行し選択性
は次のとおりであつた:フェノール1%;4−ヒドロキ
シアセトフェノン(4-HAP)82.3%;2−ヒドロキシア
セトフェノン(2-HAP)4.3%;3−ヒドロキシアセトフ
ェノン(3-HAP)0.1%;4−アセトキシアセトフェノン
(4-AAP)3.8%および4−(4′−ヒドロキシフェニ
ル)アセトフェノン(HPAP)0.4%。
実施例 3. 本実施例は触媒としてふっ化水素と添加物として酢酸を
使うフェニルアセテートのフリース転移による4−ヒド
ロキシアセトフェノンの製造を記載している。
実施例2の方法を反復した、但し無水酢酸でなく酢酸1
8g(0.3モル)を反応機に加えた後冷却しふっ化水素
を加えた。フェニルアセテート転化率99.0%がえられ選
択性は次のとおりであった:フェノール3.3%;酢酸0.8
%;4-HAP80.8%;3-HAP0%;2−HAP5.8%;4−A
AP0.3%およびHPAP0.3%。
実施例 4. 本実施例はアセチル化剤として酢酸を用いるフリーデル
−クラフツアセチル化反応による4−ヒドロキシアセト
フェノン(4-HAP)の製造を例証するものである。
300ml ヘイステロイCオートクレーブに室温におい
てフェノール9.4g(0.1モル)と酢酸12.0g(0.2モル)
を加えた反応機を真空と−20℃に冷しHF100g
(5モル)を加えた。反応機を80℃に加熱し1時間保
った後20℃に冷却しHFをKOHスクラバーに排出した。
反応機内容物にエチルアセテートを加え混合物を45%
KOH水溶液で中和した。えた有機相を分離しMgSO4上で乾
かし蒸発して4−HPA13.1g(0.096モル)を含む黄色
固体をえた。
実施例 5. 本実施例はアセチル化剤として無水酢酸を用いるフェノ
ールのフリーデル−クラフツアセチル化反応による4−
ヒドロキシアセトフェノンの製造を例証するものであ
る。
300ccヘイステロイCオートクレーブを−20℃に冷
し50Torr真空とした後これに無水HF150g(7.5
モル)を加えた。オートクレーブ内容物を50℃にあた
ため内圧25psigとなった。フェノール23.5g(0.25モ
ル)と無水酢酸25.5g(0.25モル)の溶液をオートクレ
ーブに3分にわたり加え圧力は14psigに低下した。溶
液を50℃で1時間攪拌した後ふっ化水素を排出した。
オートクレーブ内容物を氷上に注入し水相を45%水酸
化カリウム溶液でpH6.0に調節した。水相を75mlのエ
チルアセテートで3回抽出し有機相を併せ無水硫酸マグ
ネシウム上で乾かし過した。反応はフェノール基準転
化率99%および4−ヒドロキシアセトフェノンへの選
択性で95%で進行した。
次の実施例は4−ヒドロキシアセトフェノン(4-HAP)
と無水酢酸の4−アセトキシアセトフェノン(4-AAP)
生成反応を例証するものである。
実施例 6. 4−ヒドロキシアセトフェノン136.2g(1.0モル)と無
水酢酸400mlの溶液を窒素雰囲気のもとで3時間還流
加熱した。酢酸と無水酢酸を真空蒸溜(39−41℃、
2.6mmHg)させた。残油を真空蒸溜(132−134
℃、2.0mmHg)して4−アセトキシアセトフェノンと同
定された白色結晶165.7g(95.2%)をえた。
実施例7から10は4−アセトキシアセトフェノン(4-
AAP)の4−アセトキシ安息香酸(4-ABA)への酸化を例
証するものである。
実施例 7. 300ccヘイステロイCオートクレーブに4−アセトキ
シアセトフェノン(4-AAP)17.8g(0.1モル)、マンガ
ン(II)アセテート4水化物0.25g,アセトアルデヒド1.0
g、無水酢酸25gおよび酢酸125gを加えた。排気
に5%酸素が保たれる様毎分1000ccの割合で酸素−
窒素混合物をオートクレーブに吹込んだ。毎時3.0ccの
割合で酢酸中10%アセトアルデヒド溶液を加えた。反
応を攪拌速度1000rpmで150℃、100psigのも
と3時間行わせた後回転蒸発機上酢酸と無水酢酸を除去
してオレンジ色結晶をえた。結晶を約150mlのエチル
アセテートにとかし100mlの水で3回抽出した。有機
相を無水硫酸マグネシウム上で乾かし過し回転蒸発器
上で溶媒を除去して4−アセトキシ安息香酸(4-ABA)
をえた。4−AAP基準の転化率92.7%であり4−AB
Aへの選択性55.1%であった。
実施例 8. 実施例7の方法を反復したが但し反応温度を125℃と
し反応時間を5時間とした。4−AAPの転化率97.9%
でありまた4−ABAへの選択性53.1%をえた。
実施例 9. 実施例7の方法を反復した、但し反応温度を175℃と
した。4−AAPの転化率は89.4%でありまた4−AB
Aへの選択性44.2%であった。
実施例 10. 実施例7の方法を反復した、但し反応圧を200psigと
した。4−AAP転化率97.8%でありまた4−ABAへ
の選択率51.6%であった。
実施例の方法はまた0−クレジルアセテート又0−クレ
ゾールと酢酸からの4−アセトキシ−3−メチル安息香
酸の製造;1−ナフチルアセテート又は1−ナフトール
と酢酸からの1−アセトキシ−2−ナフトエ酸の製造;
2−ナフチルアセテート又は2−ナフトールと酢酸から
の6−アセトキシ−2−ナフトエ酸の製造;4−フェニ
ルフェニルアセテート又は4−フェニルフェノールと酢
酸からの2−アセトキシ−5−フェニル安息香酸の製
造;および2−フェニルフェニルアセテート又は2−フ
ェニルフェノールと酢酸からの4−アセトキシ−3−フ
ェニル安息香酸の製造に使用できる。
本発明のアシルオキシ芳香族カルボン酸、例えば4−A
BAは例えば米国特許4339375号、第43468
8号、第4351918号および第4355132号に
示されているとおり異方性溶融相を生成しうる成形物
品、繊維およびフイルムの様な成形物品形成に適したポ
リマー製造にモノマーとして使用できる。
本発明のアシルオキシ芳香族カルボン酸、例えば4−A
BAは加水分解して対応するヒドロキシ芳香族カルボン
酸、例えば4−ヒドロキシ安息香酸(4−HBA)に生
成できる。それは有機合成にまた防腐剤、染料および殺
菌剤の中間体として多くの用途をもつ。次の実施例はこ
の方法を示すものである。
実施例 11. 4−アセトキシ安息香酸4.5g(0.025モル)、ジメトキ
シエタン25g、水25gおよび濃硫酸6.1gの溶液を
窒素雰囲気のもとで2時間加熱還流させた。溶液を冷却
し塩化ナトリウムで飽和させ75mlのエチルアセテート
で3回抽出した。有機部分を併せ無水硫酸マグネシウム
で乾かし過した。回転蒸発して4−アセトキシ安息香
酸を基準として実質的量の4−ヒドロキシ安息香酸をえ
た。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アシルオキシ芳香族ケトンを遷移金属イオ
    ンと共還元剤の存在のもとで酸素で酸化することを特徴
    とするアシルオキシ芳香族カルボン酸の製法。
  2. 【請求項2】上記ケトンが4−アセトキシアセトフェノ
    ンであり、上記遷移金属イオンがマンガンイオンであ
    り、上記共還元剤がアセトアルデヒドでありかつ上記生
    成物が4−アセトキシ安息香酸である特許請求の範囲第
    1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】上記4−アセトキシ安息香酸が4−ヒドロ
    キシ安息香酸に加水分解される特許請求の範囲第2項に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】アシルオキシ芳香族ケトンがヒドロキシ芳
    香族ケトンを無水カルボン酸と反応させて得られたもの
    である特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】上記ヒドロキシ芳香族ケトンが4−ヒドロ
    キシアセトフェノンであり、上記アシルオキシ芳香族ケ
    トンが4−アセトキシアセトフェノンでありかつアシル
    オキシ芳香族カルボン酸が4−アセトキシ安息香酸であ
    る特許請求の範囲第4項に記載の方法。
  6. 【請求項6】アシルオキシ芳香族ケトンが、フェニルア
    セテート又はフェノールおよびアセチル化剤をフリース
    −フリーデル−クラフツ反応触媒と接触させて得られる
    4−ヒドロキシアセトフェノンをアセチル化剤でアセチ
    ル化して得られた4−アセトキシアセトフェノンである
    特許請求の範囲第4項に記載の方法。
  7. 【請求項7】上記フリース−フリーデル−クラフツ反応
    触媒がふっ化水素である特許請求の範囲第6項に記載の
    方法。
  8. 【請求項8】上記アセトキシ安息香酸が加水分解されて
    4−ヒドロキシ安息香酸を生成する特許請求の範囲第7
    項に記載の方法。
  9. 【請求項9】第1工程としてフェニルアセテートのフリ
    ース転移をさせて4−ヒドロキシアセトフェノンを生成
    する特許請求の範囲第7項に記載の方法。
  10. 【請求項10】第1工程としてアセチル化剤を用いてフ
    ェノールのフリーデル−クラフツアセチル化反応をさせ
    て4−ヒドロキシアセトフェノンを生成する特許請求の
    範囲第7項に記載の方法。
  11. 【請求項11】アセチル化剤が無水酢酸である特許請求
    の範囲第10項に記載の方法。
  12. 【請求項12】上記遷移金属イオンがマンガンイオンで
    ある特許請求の範囲第11項に記載の方法。
  13. 【請求項13】上記共還元剤がアセトアルデヒドである
    特許請求の範囲第12項に記載の方法。
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